JP3441538B2 - レンズ鏡筒のバックラッシュ取り装置及び方法 - Google Patents

レンズ鏡筒のバックラッシュ取り装置及び方法

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JP3441538B2
JP3441538B2 JP29937594A JP29937594A JP3441538B2 JP 3441538 B2 JP3441538 B2 JP 3441538B2 JP 29937594 A JP29937594 A JP 29937594A JP 29937594 A JP29937594 A JP 29937594A JP 3441538 B2 JP3441538 B2 JP 3441538B2
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博 野村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、レンズ鏡筒のバックラッシュ取
り装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】コンパクトタイプのズーム
レンズカメラにおいて、より一層のコンパクト化実現の
ため、ズームレンズ鏡筒をカメラボディに収納したと
き、フィルム面に最も近いレンズ群の後端部がフィルム
面と接触しないぎりぎりの位置まで後退するようにした
ものがある。このようなタイプのカメラでは、ズームレ
ンズ鏡筒がギヤ列、カム機構等を介してモータの駆動力
を与えられる関係上、収納状態のズームレンズ鏡筒を外
部からカメラ内部へ向かって押すと、上記ギヤ列、カム
機構等に含まれるバックラッシュの分ズームレンズ鏡筒
が後退することがある。このため、最後方のレンズ群が
フィルム面に接触する虞れがある。また、このように、
レンズ収納状態でレンズ鏡筒に外力を与えたとき、僅か
ではあってもレンズ鏡筒が動く(後退する)と、信頼
感、高級感が損なわれる。
【0003】
【発明の目的】本発明は、以上の問題意識に基づき、収
納状態のレンズ鏡筒を外部から押圧した場合にレンズ鏡
筒が動かないレンズ鏡筒のバックラッシュ取り装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明は、光軸方向に進退可能に支持さ
れた複数のレンズ群と;モータによって光軸方向に進退
駆動される鏡筒部材と;このモータによる鏡筒部材の光
軸方向の動きによりレンズ群を光軸方向前方に突出する
繰出し位置と該カメラボディに収納される収納位置との
間で移動させる運動変換機構と;複数のレンズ群の位置
を、運動変換機構中の回転部材の回転位置によって擬制
的に検出するレンズ位置検出機構と;鏡筒部材によって
レンズ群を収納位置に移動させるとき、レンズ位置検出
機構が上記回転部材の収納位置を検出した後、上記レン
ズ群をその収納位置に位置させた状態で、モータの回転
方向を反転させ、一定量逆転させた後該モータを停止す
る駆動制御手段と;を備えたことを特徴としている。駆
動制御手段は、具体的には、例えばレンズ位置検出機構
が回転部材の収納位置を検出した後、予め定めた量だけ
モータをさらに回転させてレンズ群を収納位置に位置さ
せてから、モータの回転方向を反転させ、一定量逆転さ
せた後該モータを停止する手段から構成することができ
る。あるいは、レンズ位置検出機構が回転部材の収納位
置を検出したときにモータの回転方向を反転させ、一定
量逆転させた後、レンズ群を収納位置に位置させた状態
でモータを停止する手段から構成してもよい。
【0005】本発明は、別の態様によると、光軸方向に
進退可能に支持された複数のレンズ群と;これらのレン
ズ群をモータを用いた駆動機構によりカメラボディ側か
ら光軸方向前方に突出する繰出し位置と該カメラボディ
に収納される収納位置との間で移動させる移動機構と;
複数のレンズ群の位置を、該レンズ群を駆動する回転部
材の回転位置によって擬制的に検出するレンズ位置検出
機構と;を備えたレンズ鏡筒において、レンズ群を収納
位置に移動させるとき、レンズ位置検出機構が収納位置
を検出した後、モータの回転方向を反転するステップ
と;その後、モータの逆転量が一定量に達した後、レン
ズ群を収納位置に位置させた状態で該モータの回転を停
止するステップと;を備えたことを特徴としている。
【0006】レンズ位置検出機構は、例えば、運動変換
機構中の回転部材に設けたコード板と、これに摺接する
ブラシとによって構成することができる。また、モータ
の回転方向の反転は、具体的には、レンズ位置検出機構
が収納位置を検出した後、一定時間経過後に行なわせ、
モータの停止は、同じく逆転開始からの時間管理で行な
い、あるいは逆転量を運動変換機構中のエンコーダから
のパルスでカウントし、パルス数が一定値に達したとき
行なわせることができる。
【0007】
【発明の実施例】以下、図示実施例について本発明を説
明する。本実施例において、図7と図8は、本発明を適
用したカメラのズームレンズ鏡筒9を示している。この
ズームレンズ鏡筒9は、ズームレンズ系を構成する前群
レンズL1と後群レンズL2を有し、前群レンズL1の
光軸方向の移動によってフォーカシングがなされるよう
に構成されている。
【0008】ズームレンズ鏡筒9を構成する、カメラボ
ディ10側に固定された固定鏡筒11には、内筒11a
と外筒11bが備えられている。該内筒11aと外筒1
1bの光軸方向後端部は接続壁11cで接続され、前端
部は開放されていて、この開放端から、内筒11aの外
周に、回転筒12が回転自在に嵌められている。内筒1
1aには、光軸Oと平行な方向の直進ガイド溝11eが
設けられている。
【0009】回転筒12は、その外周に、円周方向の平
ギヤ12aが一体に設けられ、その先端外周部には細密
ねじ12bが一体に形成されている。またその内面に
は、円周方向に傾斜したリード溝12cと、このリード
溝12cと平行な、円周方向に対して傾斜した傾斜イン
ナギヤ12dとが形成されている。
【0010】固定鏡筒11の内筒11aと外筒11bの
前端開放部には、外筒11bの内面との嵌合部13a
と、細密ねじ12bに螺合するねじ部13bと、内筒1
1aの外面に当接する当接部13cと、外方フランジ1
3eを有する支持リング13が固定されている。この支
持リング13は、図示しない付勢手段により、固定鏡筒
11側に押圧されて一定位置に保持されている。13d
は、支持リング13の外周面に形成した回動操作用のギ
ヤである。この支持リング13により、内筒11aと外
筒11bの開口部の強度不足を解消することができる。
【0011】固定鏡筒11の外筒11bには、ズームレ
ンズ鏡筒駆動用のモータ40が取り付けられており、該
モータ40の回転軸40aの先端部に、回転筒12の平
ギヤ12aと噛み合うピニオン11fが取り付けられて
いる。また固定鏡筒11は、外筒11bに、回転筒12
の平ギヤ12aと対向する位置にピニオン11f用の切
欠11dを有し、内筒11aに、リード溝12c及び傾
斜インナギヤ12d(図1、図2)を露出させる同様の
切欠を有している。
【0012】固定鏡筒11の内筒11aの内周には、光
軸方向に直進移動する第1進退筒14が嵌められてい
る。この第1進退筒14の外周には、固定鏡筒11の直
進ガイド溝11eに嵌まる直進案内キー14aが一体に
設けられ、この直進案内キー14a上に、回転筒12の
リード溝12c(図1、図2)に嵌まるピン14bが設
けられている。またこの第1進退筒14の内周には、雌
ヘリコイド14cと、光軸と平行な直進案内溝14d
(図1、図3)とが形成されている。以上の関係によ
り、回転筒12が回転駆動されると、直進ガイド溝11
e及びリード溝12cに従い、第1進退筒14が回転す
ることなく、光軸方向に進退する。
【0013】第1進退筒14の内周には、第2進退筒
(回転筒)15が嵌まっている。この第2進退筒15の
外周の光軸方向後部には、第1進退筒14の雌ヘリコイ
ド14cに螺合する雄ヘリコイド15aが形成されてい
る。第2進退筒15の内周には、直進ガイド部材16が
位置していて、この直進ガイド部材16の後端部には、
ギヤ支持兼直進ガイド板17が固定ねじ19で固定され
ている。第2進退筒15には、この直進ガイド部材16
と直進ガイド板17とに相対回転自在に挟着される内方
フランジ15b(図7、図8参照)が形成されている。
また、直進ガイド板17の周縁部に複数個形成した直進
案内キー17aは、第1進退筒14の直進案内溝14d
に嵌まっている。従って、直進ガイド部材16と直進ガ
イド板17は、第2進退筒15と相対回転は自在で光軸
方向には一体に移動する。すなわち、第2進退筒15
は、回転すると、雄ヘリコイド15aと雌ヘリコイド1
4cに従って、回転しながら、光軸方向に移動し、一
方、直進ガイド部材16と直進ガイド板17は回転する
ことなく、第2進退筒15と共に光軸方向に移動する。
【0014】直進ガイド部材16は、光軸Oと平行な方
向に延出する3個の直進キー16b及び16b′を有し
ている。前群直進ガイド部材18は、該3個の直進キー
16b及び16b′と係合する、光軸Oと平行な方向に
延出する3個の直進キー18aを有している。前群直進
ガイド部材18には、固定ねじ21によりシャッタブロ
ック20が固定され、該シャッタブロック20はさらに
前群レンズ支持筒22に固定されるもので、従って、シ
ャッタブロック20及び前群レンズ支持筒22は回転が
拘束され、光軸方向移動のみが可能である。
【0015】図1と図4に示されるように、シャッタブ
ロック20は、その軸部に、雌ヘリコイド20aを有
し、この雌ヘリコイド20aに、前群レンズL1を固定
した前群レンズ枠23の雄ヘリコイド23aが螺合して
いる。前群レンズ支持筒22の外周面後端部には、前群
レンズ枠23をズーミング時に光軸方向に移動させるた
めの雄ヘリコイド22aが形成されている。シャッタブ
ロック20は、シャッタブレード20cを有しており、
該シャッタブロック20には、FPC基板20dを介し
て駆動信号が与えられる。
【0016】一方、前群直進ガイド部材18には、後群
レンズL2を光軸方向に直進移動させるための後群ガイ
ド面18bが形成されている。後群レンズL2は、後群
レンズ枠24に固定されており、この後群レンズ枠24
に、この後群ガイド面18bに係合する直進キー24a
が設けられている。そして、この直進キー24a上に、
カムピン24bが突出形成されている。
【0017】第2進退筒(回転筒)15には、その内周
面に、前群レンズ支持筒22の雄ヘリコイド22aを螺
合させる雌ヘリコイド15cと、後群レンズ枠24のカ
ムピン24bを嵌入させるカム溝15dとが形成されて
いる。カム溝15dは、雌ヘリコイド15cの一部を切
除する形で、該ヘリコイドと同一の周方向位置において
混在している。組立時には、前群レンズ支持筒22の後
端部の開放溝22bに後群レンズ枠24のカムピン24
bを嵌め、この状態で、カムピン24bはカム溝15d
に、雄ヘリコイド22aは雌ヘリコイド15cに、それ
ぞれ係合させる。この係合状態では、第2進退筒15が
回転することにより、雌ヘリコイド15cと雄ヘリコイ
ド22aの螺合関係、及び直進ガイド部材16の直進キ
ー16bと前群直進ガイド部材18の直進キー18aと
の直進ガイド関係により、前群レンズ支持筒22(前群
レンズL1)が光軸方向に直進移動し、また、カム溝1
5dとカムピン24bの係合関係、及び後群レンズ枠2
4の直進キー24aと前群直進ガイド部材18の後群ガ
イド面18bとの直進ガイド関係により、後群レンズ枠
24(後群レンズL2)が光軸方向に所定の軌跡で移動
し、ズーミングがなされる。
【0018】以上の説明により、モータ40により回転
筒12が回転駆動されると、第1進退筒14が光軸方向
に直進移動し、第1進退筒14に対して第2進退筒15
が回転すると、第2進退筒15が回転しながら光軸方向
に移動し、前群レンズL1、後群レンズL2が空気間隔
を変えながら、直進移動してズーミングがなされること
が分かる。
【0019】次に、第2進退筒15に回転を与える駆動
機構について説明する。この回転駆動機構は、基本的
に、回転筒12の回転を第2進退筒15に伝達するもの
である。図3に示されるように、第1進退筒14の後端
部には、一対のギヤ支持プレート26と27が固定ねじ
29により固定されている。ギヤ支持プレート26に
は、回転筒12の傾斜インナギヤ12dに噛み合うピニ
オン30(図5、図6参照)が回転自在に支持されてい
る。また第1進退筒14の後端部の周方向に形成した複
数の直進案内キー14aのうち2箇所の直進案内キー1
4aの間には、ピニオン30を収納するピニオン収納空
間14eを有する直進案内突起14a′が形成されてい
る。このピニオン収納空間14eに収納されたピニオン
30は、その歯面一部が第1進退筒14の外面から突出
する。回転筒12の傾斜インナギヤ12d(図2)は、
リード溝12cと平行であるから、回転筒12の回転に
より第1進退筒14が光軸方向に移動しても、ピニオン
30と傾斜インナギヤ12dの噛合関係は維持される。
ギヤ支持プレート26と27の間には、このピニオン3
0の回転を受けるギヤ列31が支持されており、その最
終ギヤ31aの軸部には、光軸Oに沿って前方に延びる
回転伝達シャフト32が一体に固着されている。この回
転伝達シャフト32は、非円形の一様断面をしている。
【0020】一方、直進ガイド部材16の後端面に固定
された直進ガイド板17には、この回転伝達シャフト3
2に対する軸方向の相対移動は自在でこの回転伝達シャ
フト32と一体に回転する取出ピニオン33が支持され
ている。つまり、取出ピニオン33は、常時直進ガイド
板17(及び第2進退筒15)と光軸方向に一緒に移動
する。そしてこの取出ピニオン33は、第2進退筒15
の内面に形成した周方向インナギヤ15eと噛み合って
いる。従って、回転筒12の回転は、第1進退筒14が
光軸方向のどの位置にあっても、傾斜インナギヤ12
d、ピニオン30、ギヤ列31、回転伝達シャフト3
2、取出ピニオン33及び周方向インナギヤ15eを介
して第2進退筒15に伝達されることとなる。
【0021】上記構成からなる本ズームレンズ鏡筒9
は、モータ40の回転駆動により回転筒12が正逆に回
転駆動されると、第1進退筒14が光軸方向に直進移動
すると共に、第2進退筒15が回転する。第2進退筒1
5は回転すると、光軸方向に移動し、前群レンズL1、
後群レンズL2が空気間隔を変えながら、直進移動して
ズーミングがなされる。このように、前群レンズL1と
後群レンズL2を、図7の収納状態から図8のテレ端位
置まで移動させることができ、しかも収納状態におい
て、第1進退筒14、第2進退筒15及び前群レンズ支
持筒22が本体外郭(カメラボディ10)から突出しな
いので、収納長が極めて短くされる。なお、図7と図8
に示す41は、化粧板である。
【0022】このように、モータ40の駆動力は、回転
筒12に形成した直進ガイド溝11eとリード溝12c
とピン14bからなるカム機構と、回転筒12の内周の
傾斜インナギヤ12d、ピニオン30、ギヤ列31、取
出ピニオン33、周方向インナギヤ15eを有するギヤ
列と、第1進退筒14の雌ヘリコイド14cと雄ヘリコ
イド15aとの噛み合いと、第2進退筒15の雌ヘリコ
イド15cと前群レンズ支持筒22の雄ヘリコイド22
aとの噛み合い等を介して、第1進退筒14、第2進退
筒15、前群レンズ支持筒22にそれぞれ伝えられ、こ
れによりズームレンズ鏡筒9が、光軸方向に進退駆動す
る。つまり、ズームレンズ鏡筒9は、モータ40の回転
を該ズームレンズ鏡筒9の光軸方向移動力に変換する、
ギヤ列、カム機構及びヘリコイド等の運動変換機構を介
して繰り出し位置から収納位置に駆動するため、該運動
変換機構内のバックラッシュによりこの収納位置におい
て該レンズ鏡筒9を外部から押したときバックラッシュ
分光軸後方に微移動し得る。
【0023】本発明のバックラッシュ取り装置は、ズー
ムレンズ鏡筒9が収納位置において運動変換機構のバッ
クラッシュにより光軸後方に微移動可能である上記不都
合を防止するもので、図8と図9によりその詳細を説明
する。
【0024】カメラボディ10に設けられたマイコン
(図示せず)は、駆動制御回路(駆動制御手段)44を
有している。この駆動制御回路44は、レンズ位置検出
機構43の検出信号に基づいて、モータ40の回転駆動
を適時制御してズームレンズ鏡筒9を光軸方向に進退駆
動する。レンズ位置検出機構43は、レンズ群の位置を
直接検出するのではなく、レンズ鏡筒9中の回転部材で
ある回転筒12の回転位置を検出することにより、レン
ズ群L1、L2の焦点距離、収納位置を検出するもので
あり、その検出信号を駆動制御回路44に出力する。こ
のレンズ位置検出機構43は、回転筒12の周面上に、
周方向に向けて固定したコード板45と、このコード板
45上を相対的に摺動する複数のブラシ49a、49
b、49c、49dを有する、固定鏡筒11に固定した
ブラシユニット49とからなっている。
【0025】コード板45は、ブラシユニット49の各
ブラシを導通、非導通に切り換えるためのランド部46
と非導通部47を有している。これによりレンズ位置検
出機構43は、レンズ群のテレ端位置と対応させたレン
ズ鏡筒テレ端位置Tにおいてブラシ49cのみを導通さ
せて、レンズ群のテレ端位置に対応する信号を駆動制御
回路44に送り、またレンズ群のワイド端位置と対応さ
せたレンズ鏡筒ワイド端位置Wにおいて、ブラシ49a
を非導通としブラシ49b、49c、49dを導通させ
て、レンズ群のワイド端位置に対応する信号を駆動制御
回路44に送る。
【0026】コード板45はまた、レンズ群の収納位置
と対応させたレンズ鏡筒収納位置(収納基準位置)Bを
有する。レンズ鏡筒収納位置Bにおいては、ブラシ49
bを導通させずにブラシ49a、49c、49dを導通
させ、収納位置に対応する信号を駆動制御回路44に送
る。
【0027】問題は、このレンズ位置検出機構43が回
転筒12のレンズ鏡筒収納位置を検出したとき、直ちに
モータ40を停止させると、その状態でレンズ鏡筒9に
押込方向の外力を加えたとき、運動変換機構内のバック
ラッシュによりレンズ鏡筒9及びレンズ群が後方に移動
可能であり、このため、信頼感を損ね、あるいは最後方
のレンズ群がフィルムに接触するおそれがあったという
ことである。
【0028】そこで本発明は、回転筒(カム環)12の
レンズ鏡筒収納位置Bを検出したら、モータ40の回転
方向を反転させ、その逆転量が一定値に達したときに、
モータ40の回転を停止させるのである。モータ40の
回転方向を反転すると、回転筒12がそれ迄とは逆方向
に回転するから、この回転筒12の逆転によって、バッ
クラッシュが除去される。この回転筒12の逆転量は、
バックラッシュ除去分と等しいことが理想であるが、レ
ンズ群が若干前方に移動してもよい。このように回転筒
12が逆転した後停止した状態では、レンズ鏡筒9を押
し込む方向のバックラッシュは除去されており、従っ
て、レンズ鏡筒9に外力を加えても押し込まれることが
ない。
【0029】回転筒12がレンズ鏡筒収納位置Bを検出
した後、モータ40の回転方向を反転するタイミング
は、例えば、収納位置Bを検出してからtms(予め定
めた時間)経過後というように時間管理で行なうことが
できる。この時間tの設定により、レンズ群をフィルム
に当接しないぎりぎりの収納位置まで後退させることが
できる。つまり、レンズ群の収納位置は、回転筒12が
反転を開始する直前のレンズ群の位置によって定めるこ
とができる。その後のモータの逆転量は、例えば、モー
タ40の回転数(パルス数)の管理で行ない、あるいは
モータ40から回転筒12に至る運動変換機構中に設け
たエンコーダのパルス数管理で行なうことができる。
【0030】図10は、本発明のバックラッシュ除去装
置をより単純化して示したものである。この図では、モ
ータ40の回転をレンズ群52の光軸方向の運動に変換
する運動変換機構を、モータギヤブロック50と鏡筒繰
出機構51とに分解して描いている。モータギヤブロッ
ク50と鏡筒繰出機構51との間には、バックラッシュ
B1があり、鏡筒繰出機構51とレンズ群52との間に
はバックラッシュB2がある。このバックラッシュB1
は、モータギヤブロック50に備えられた光軸方向に動
くピン50Pと、このピン50Pが係合する、鏡筒繰出
機構51に備えられた二股受部材51Rとの光軸方向の
遊びとして描かれ、バックラッシュB2は、鏡筒繰出機
構51に備えられた光軸方向に動くピン51Pと、この
ピン51Pが係合する、レンズ群52に備えられた二股
受部材52Rとの光軸方向の遊びとして描かれている。
【0031】図10のAは、レンズ群52をテレ端に繰
り出した状態であり、バックラッシュB1、B2は、ピ
ン50Pとピン51Pの後方にそれぞれ生じている。す
なわち、二股受部材52R及び二股受部材51Rは、後
方には移動できない状態であり、バックラッシュにより
前方には移動できる。このテレ状態からモータ40によ
りモータギヤブロック50のピン50Pを光軸方向後方
に移動させると、まずピン50Pが鏡筒繰出機構51の
二股受部材51Rに対してバックラッシュB1だけ空走
した後、二股受部材51Rがピン50Pとともに動き、
次に、ピン51Pが光軸方向後方に動き始める。そし
て、ピン51Pが二股受部材52Rに対してバックラッ
シュB2だけ空走した後、二股受部材52R(レンズ群
52)がピン51Pと一緒に動き、レンズ群52はワイ
ド端に達する(図10、B)。さらにモータ40を同方
向に駆動すると、ピン51Pは収納位置(レンズ鏡筒収
納位置B)に達する(図10、C)。しかしこのときに
は、ピン51Pの前方には二股受部材52Rとの間のバ
ックラッシュB2が存在し、ピン50Pの前方には二股
受部材51Rとの間のバックラッシュB1が存在するた
め、この状態で仮に図10のFのようにレンズ群52に
外力を加えると、レンズ群52はバックラッシュB1と
B2分だけ後方に移動し、フィルムfと接触してしま
う。
【0032】本発明は、この不都合を避けるために、図
10のCの状態から、モータ40の回転方向を反転し、
ピン50PをバックラッシュB1だけ空走させて二股受
部材51Rに当接させ、次にピン51Pをバックラッシ
ュB2だけ空走させて二股受部材52Rに当接させるの
である(図10、D)。このようにしてバックラッシュ
B1、B2をピン50P、51Pの後方に生じさせてお
くと、図10のEのようにレンズ群52に後方への外力
を加えても、移動しない。
【0033】上述のように、レンズ位置検出機構43
は、基準位置からのパルス数をカウントするインクリメ
ント系によっても構成することができる。すなわち、レ
ンズ位置検出機構43が回転部材12の収納位置を検出
した後、予め定めた量だけモータ40をさらに回転させ
てレンズ群を収納位置に位置させてから、モータの回転
方向を反転させ、一定量逆転させた後該モータを停止さ
せるに際し、『予め定めた量』及び『一定量』の管理を
パルスカウントにより正確に行なうことができる。パル
ス管理は、例えば、回転筒12を回転させる運動変換機
構中の回転部材にパルスエンコーダを設け、このエンコ
ーダの基準位置(例えば回転部材のワイド端位置)から
の出力パルス数をカウントして行なうことができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レンズ群
を収納位置に移動させた状態において該レンズ群に後方
への力を与えても、バックラッシュによりレンズ群が後
方に移動することがないので、信頼感や高級感を損なう
ことがなく、かつレンズ群が不用意にフィルムに接触す
ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したズームレンズ鏡筒の一例を示
す全体の大略の分解斜視図である。
【図2】図1のズームレンズ鏡筒の後方部分の拡大斜視
図である。
【図3】図1のズームレンズ鏡筒の中間部分の拡大斜視
図である。
【図4】図1のズームレンズ鏡筒の前方部分の拡大斜視
図である。
【図5】同ズームレンズ鏡筒の動力伝達系の支持機構を
示す斜視図である。
【図6】同動力伝達系のギヤのみの関係を示す斜視図で
ある。
【図7】同ズームレンズ鏡筒の収納状態の縦断上半図で
ある。
【図8】同最長繰出状態の縦断上半図である。
【図9】ズームレンズ鏡筒の伸縮位置を検出する位置検
出装置を示す平面図である。
【図10】本発明のレンズ鏡筒のバックラッシュ取り装
置をより単純化して示した図である。
【符号の説明】
9 ズームレンズ鏡筒 10 カメラボディ 12 回転筒 12c リード溝 12d 傾斜インナギヤ 14 第1進退筒 14b ピン 14c 雌ヘリコイド 15 第2進退筒 15c 雌ヘリコイド 15e 周方向インナギヤ 22 前群レンズ支持筒 22a 雄ヘリコイド 30 ピニオン 31 ギヤ列 33 取出ピニオン 40 モータ 43 レンズ位置検出装置 44 駆動制御回路(駆動制御手段) 45 コード板 46 ランド部 47 非導通部 49 ブラシユニット 49a 49b 49c 49d ブラシ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−265632(JP,A) 特開 平6−324392(JP,A) 特開 昭62−198842(JP,A) 特開 平4−171432(JP,A) 特開 昭59−22039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/04 G02B 7/02 G02B 7/10 G03B 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向に進退可能に支持された複数の
    レンズ群と;モータによって光軸方向に進退駆動される
    鏡筒部材と;このモータによる鏡筒部材の光軸方向の動
    きにより上記レンズ群を光軸方向前方に突出する繰出し
    位置とカメラボディに収納される収納位置との間で移動
    させる運動変換機構と;上記複数のレンズ群の位置を、
    上記運動変換機構中の回転部材の回転位置によって擬制
    的に検出するレンズ位置検出機構と;上記鏡筒部材によ
    ってレンズ群を収納位置に移動させるとき、上記レンズ
    位置検出機構が上記回転部材の収納位置を検出した後、
    上記レンズ群をその収納位置に位置させた状態で、モー
    タの回転方向を反転させ、一定量逆転させた後該モータ
    を停止する駆動制御手段と;を備えたことを特徴とする
    レンズ鏡筒のバックラッシュ取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記駆動制御手段
    は、上記レンズ位置検出機構が上記回転部材の収納位置
    を検出した後、予め定めた量だけモータをさらに回転さ
    せて上記レンズ群を収納位置に位置させてから、上記モ
    ータの回転方向を反転させ、一定量逆転させた後該モー
    タを停止する手段であるレンズ鏡筒のバックラッシュ取
    り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記駆動制御手段
    は、上記レンズ位置検出機構が上記回転部材の収納位置
    を検出したときに上記モータの回転方向を反転させ、一
    定量逆転させた後、上記レンズ群を収納位置に位置させ
    た状態で上記モータを停止する手段であるレンズ鏡筒の
    バックラッシュ取り装置。
  4. 【請求項4】 光軸方向に進退可能に支持された複数の
    レンズ群と;これらのレンズ群をカメラボディ側から光
    軸方向前方に突出する繰出し位置と該カメラボディに収
    納される収納位置との間で移動させる、モータを有する
    運動変換機構と;上記複数のレンズ群の位置を、該レン
    ズ群を駆動する回転部材の回転位置によって擬制的に検
    出するレンズ位置検出機構と;を備えたレンズ鏡筒にお
    いて、上記レンズ群を収納位置に移動させるとき、上記
    レンズ位置検出機構が収納位置を検出した後、モータの
    回転方向を反転するステップと;その後、モータの逆転
    量が一定量に達した後、該モータの回転を停止するステ
    ップと;を備えたことを特徴とするレンズ鏡筒のバック
    ラッシュ取り方法。
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