JP3859183B2 - レンズ装置 - Google Patents

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JP3859183B2
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博之 岩崎
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富士フイルムホールディングス株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの駆動力によりレンズ枠を光軸方向に移動するレンズ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばカメラのズームレンズ装置では、ボディ側に組み込まれたモータの駆動力は伝達ギアを介して伝達されている。この伝達ギアの取付構造としては、図9に示すように、伝達ギア100の回転中心軸101を板部材102にカシメたもの(A)、また伝達ギア103を板部材104に突設した軸部104aに挿通してからビス105で取り付けたもの(B)、また伝達ギア106を板部材107に突設した軸部107aに挿通してからEリング108やワッシャで抜け止めしたもの(C)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記伝達ギアの取付構造のいずれも工数がかかったり、また部品点数が多くなるという欠点があり、例えばローコストなコンパクトカメラに採用するには不適当であった。
【0004】
本発明は、以上の事情に鑑みなされたもので、部品点数及び工数コストの低減を図ったレンズ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のレンズ装置は、固定筒の内部に移動自在に設けられたレンズ枠をモータの駆動力によって光軸方向に移動するレンズ装置において、前記固定筒に回動自在に設けられ、前記レンズ枠の光軸方向の移動量に対応した長さの細長い形状をしているとともに、前記モータによって回転駆動される駆動ギアと、前記レンズ枠と一体的に設けられた支持部材と、この支持部材に設けられた筒状の軸部の外周面に摺接される内周面と、この内周面の内側に設けられ、前記軸部の中心方向に弾性変形して軸部に抜け止めされる突起部とからなり、前記駆動ギアとの噛合状態がレンズ枠の光軸方向への移動時にも維持され、前記レンズ枠にモータの駆動力を伝達する伝達ギアとを有することを特徴とするレンズ装置。
ものである
【0006】
また、前記突起部は、前記伝達ギアの回転中心を対称軸とする回転対称の複数位置に弾性変形を許容する空隙部が設けられているものである。また、前記軸部の孔は、内径が2段階に形成され、この段差に前記突起部が係合されるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図2及び図3に示すように、本発明に係る伝達ギア及びその取付構造を採用したズームレンズ装置を、固定筒10、移動筒11、駆動リング12、前群レンズ枠13、後群レンズ枠14、直進筒15、後群レンズ用移動筒16、シャッタブロック17、直進ガイド枠18、及び、化粧板19等で構成される2成分機械補正式の2群ズームレンズとして説明する。なお、この2群ズームレンズは、本出願人による特願平8−234238号公報に詳しく記載されている。
【0008】
移動筒11は、光軸を中心に回転することで固定筒10の内周で互いに係合されたヘリコイド20,21のリードに従って光軸22の方向に沿って移動する。移動筒11には、前側に化粧板19が取り付けられ、また、内部には、前群レンズ13、シャッタブロック17、後群レンズ用移動筒16、直進筒15、後群レンズ枠14、駆動リング12、及び直進ガイド枠18が順に内蔵される。
【0009】
直進筒15には、前側(物体側)にシャッタブロック17が、また後側(フイルム面側)に直進ガイド枠18がそれぞれ固定され、これらは移動筒11に対し光軸22の方向に沿った移動に一緒に移動し、光軸22を中心とする回転方向で回転自在に支持される。直進ガイド枠18の外周には、光軸を中心とする3分割位置に3個のガイド突起23が形成されている。ガイド突起23は、固定筒10に形成した直進ガイド用の開口24にそれぞれ係合し、シャッタブロック17と直進筒15との回転止めの作用を行う。シャッタブロック17には、前側に前群レンズ枠13が固定される。
【0010】
直進ガイド枠18には、1個のガイド突起23に伝達ギア25が取り付けられている。ガイド突起23の伝達ギア25が取り付けられる部位には、筒状の軸部23aが突設してある。一方、伝達ギア25には、軸部23aの外周面23bに摺接される内周面25aと、軸部23aの孔23cに回転自在に挿入される突起部25bとが形成されている。この突起部25bは、伝達ギア25の回転中心を対称軸とする回転対称の複数位置,例えば3か所に切れ目25cが入れてあり、窄まるように弾性変形自在になっている。また、突起部25bの各先端部には、抜け止め爪25dがそれぞれ一体に形成されている。また、軸部23aの孔23cは、内径が2段階に形成され、突起部25bが挿入される手前側は突起部25bの外径に対応した内径になっており、段差23dを介して奥側は抜け止め爪25dの最大外径に対応した内径になっている。
【0011】
突起部25bを軸部23aの孔23cに挿入していくと、突起部25bの先端側が窄まるように弾性変形し、抜け止め爪25dが段差23dを超える奥まで達すると、先端側の変形が戻って抜け止め爪25dの後端面が段差23dに係合し、突起部25bが軸部23aの孔23cに回転自在に係合される。このように、伝達ギア25はワンタッチでガイド突起23に回動自在に取り付けることができ、図9に示すような従来の取付構造に比べて、工数コストや部品点数を大幅に減らすことができる。なお、ガイド突起23の厚み,段差23dの位置及び抜け止め爪25dの大きさ等は、抜け止め爪25dの先端が孔23cから突出しない値に設定されている。
【0012】
伝達ギア25には、固定筒10の一部の開口24を介してカメラボディ側の駆動伝達系出力ギアである駆動ギア26が噛合しており、この駆動ギア26を介してモータ27の駆動が伝達される。そして、駆動ギア26が光軸22の方向に沿って長い形状とされているため、移動筒11が繰り出されても伝達ギア25との間での噛合状態が維持される。
【0013】
駆動リング12は、直進筒15の後端と直進ガイド枠18との間で、光軸22を中心に回転自在に支持されている。駆動リング12には、外周にセクタギア部28が形成されている。前記伝達ギア25は、移動筒11の切り欠き部29を介して移動筒11の内部のセクタギア部28に噛合している。また、駆動リング12には、光軸22を中心とする回転方向の3等分位置に、光軸20の方向の前側に向けて突出した移動筒回転伝達部材30がそれぞれ一体に設けられている。各移動筒回転伝達部材30は、光軸20を中心とする回転方向に沿った長さが一定なキー形状とされており、これらが移動筒11の内壁の3等分位置に一段凹んで形成された被回転伝達溝31に、光軸22を中心とする回転方向に所定の隙間をもってそれぞれ遊嵌される。
【0014】
後群レンズ用移動筒16は、内周が直進筒15の外周に嵌合され、光軸22を中心とする回転方向に回転自在で、且つ光軸22の方向に沿って移動自在に支持される。この後群レンズ用移動筒16には、外周の3分割位置に光軸22の方向に沿って長く伸びて突出した直進ガイド突起32がそれぞれ形成されている。これらの直進ガイド突起32は、移動筒11の内壁の3分割位置に、光軸22の方向に沿って一段凹んで形成された直進ガイド溝33にそれぞれ係合する。これにより、後群レンズ用移動筒16は、移動筒11に対して光軸22の方向に沿って直進自在で、且つ、光軸22を中心とする回転方向に係合した状態となる。
【0015】
直進筒15の内部には、後群レンズ枠14が内蔵される。後群レンズ枠14の外周には、3個のカムピン34が3分割位置に突出して取り付けられる。これらのカムピン34は、直進筒15に形成した直進ガイド開口35を介して後群レンズ用移動筒16の内周の3分割位置に形成した3個のカム溝36にそれぞれ係合する。これらのカム溝36は、変倍時に前群レンズ枠13に対しての間隔を変更する変倍軌跡に沿って後群レンズ枠14を移動させる形状とされている。変倍時の後群レンズ枠14の移動は、直進ガイド開口35との合成作用により回転止めされた状態で行われる。
【0016】
変倍時には、モータ27の回転により駆動リング12を所定の隙間を越えて回転させることで、詳しくは図5に示すように、移動筒回転伝達部材30の光軸22を中心とする回転方向の両端30a,30bのうちの何れかの端が、その回転方向の被回転伝達溝33の壁33a,33bに当接して、駆動リング12の回転が移動筒11に伝達される。移動筒11が回転すると、ヘリコイド20,21のリードに従って光軸20の方向に移動する。これにより、前群レンズ枠13と後群レンズ枠14とを一緒に移動させ、且つ、後群レンズ用移動筒16を一緒に回転させることでカム溝36の変位により後群レンズ枠14を移動させる。カム溝36の変位に伴う後群レンズ枠14の移動により前群レンズ枠13との間の距離が相対的に変化され、焦点距離の変更が連続的に行える。
【0017】
各移動筒回転伝達部材30の内側には、カム突起40がそれぞれ一体に設けられている。これらのカム突起40は、詳しくは図6に示すように、後群レンズ用移動筒16の外周の3分割位置に形成されたフォーカス用カム溝41にそれぞれ係合している。フォーカス用カム溝41は、後群レンズ枠14の変倍軌跡とは異なる軌跡で形成されている。合焦時には、駆動リング12が所定の隙間内で回転される。この回転によりカム突起40がフォーカス用カム溝41に沿って移動する。後群レンズ用移動筒16は、移動筒11により回転止めされているから、カム突起40の回転量に対するフォーカス用カム溝41の光軸22の方向に沿った変位により後群レンズ用移動筒16を光軸22の方向に沿って直進させる。
【0018】
なお、駆動リング12が回転するとカム突起40がフォーカス用カム溝41に、後群レンズ用移動筒16の回転方向と直進方向とに向けての2つの作用を与える。このとき、後群レンズ用移動筒16が移動筒11と一緒に回転すると、変倍されてしまう。しかしながら、移動筒11と固定筒10との間でのヘリコイド20,21の結合等による回転負荷が大きいため、移動筒11との間での直進ガイド32,33の作用を介して後群レンズ用移動筒16の回転が押さえられる。後群レンズ用移動筒16が回転せずに直進すると、後群レンズ用移動筒16の内部では直進ガイド開口35を介して変倍用のカム溝36とカムピン34とが係合しているから、その移動と一緒に後群レンズ枠14も直進する。また、この例では、フォーカス用カム溝41の両端側を除いた中央の区間を、後群レンズ枠14のフォーカス移動に利用する。
【0019】
モータ27の駆動は、詳しくは図7に示すように、ドライバ45を介して制御部46で制御される。モータ27の駆動ギア27aと駆動ギア26との間には減速ギア列47が設けられている。制御部46は操作部48に設けられたズームボタンの操作に応答してモータ27を駆動させる変倍制御を行う。ズームボタンは、焦点距離をテレ端に向けて連続的に可変するためのテレ側ズームボタンとワイド側に向けて可変するためのワイド側ズームボタンとで構成されている。なお、図3及び図7に示す符号49はフイルム面、また符号50は前カバーである。
【0020】
制御部46は、変倍制御後には、詳しくは後述するフォーカス原点制御を行う。その後、操作部48に設けたシャッタボタンのストロークの半分を押す半押し操作が行われることで、フォーカス制御を行う。そして、シャッタボタンの全押し操作に応答してシャッタ機構を作動し、シャッタレリーズ完了後には、再びフォーカス原点制御を行って待機する。このようなシーケンスは、予めROM51に記憶されている。
【0021】
モータ27の駆動軸には、羽根車52が取り付けられている。羽根車52の近傍には、馬蹄型の光電センサー53が取り付けられている。光電センサー53は、羽根車52のスリットを読み取ってモータ27の回転角を検出し、この回転角に応じたパルス信号を制御部46に送る。制御部46は、フォーカス原点制御及びフォーカス制御のときに、このパルス信号を利用してモータ27の停止を制御する。
【0022】
この例では、撮影レンズの焦点距離を連続的に変更できるが、変倍後にその変倍状態で後群レンズ枠14を光軸22の方向に移動させて合焦を行うタイプのため、合焦時に測距した結果が同じでも変倍位置ごとで後群レンズ枠14を移動させる量が異なる。このため、変倍位置としてはテレ端とワイド端との間の任意の位置を予め複数選択して予め決められている。
【0023】
シャッタブロック17の前側には、円弧状のコード板55が配置されている。このコード板55には、移動筒11の前側内部に固定して設けられた摺動ブラシ56が移動筒11の回転により摺動する。摺動ブラシ56は信号用ブラシ56aとアース用ブラシ56bとで構成されている。コード板55には、図8に示すように、移動筒11の回転により一対の摺動ブラシ56がそれぞれ摺動する軌跡上に、アース用パターン57と信号用パターン58とが配設されている。信号用パターン58は、移動筒11がテレ端、ワイド端及びこれらの間の複数の変倍位置に回転するごとに、信号用ブラシ56aがパターン58a〜58zに接する形状とされている。
【0024】
制御部46は、変倍時にパターン58a〜58zの接することで信号用ブラシ56aから得られる信号をカウントし、カウント値に基づいて予め決められた変倍位置を認識する。なお、この例では、移動筒11がワイド端の回転位置のときに信号用ブラシ56aがパターン58aに接し、また、テレ端のときにはパターン58zに接する。
【0025】
変倍制御は、テレ側ズームボタン又はワイド側ズームボタンの操作に応答してモータ27の回転方向を変えて駆動させ、ズームボタンの操作終了後にモータ27の駆動を減速して信号用ブラシ56aから次の信号を得た時点でモータ27の減速駆動を停止させる。こうすることで、変倍後には、信号用ブラシ56aが任意のパターン58a〜58zの上に確実に接した状態となる。
【0026】
フォーカス原点制御は、後群レンズ用移動筒16の光軸22の方向に沿った移動位置を検出手段で検出するのが確実であるから望ましい。しかしながら、この例では、変倍位置検出手段で兼用して行うようにした。すなわち、フォーカス原点制御は、変倍後の回転位置から移動筒11をテレ端方向に僅かに回転させる。これにより、カム突起40がフォーカス用カム溝41の一端側に最も寄った位置に確実に移動する。したがって、後群レンズ用移動筒16はその光軸22の方向に沿った移動範囲のうちの最も後側(フイルム面側)に移動した状態となる。この位置をフォーカス時の原点位置としている。したがって、フォーカス原点制御後の信号用動ブラシ56aは、変倍後に任意のパターン58a〜58zの上に接した位置から、テレ端方向に向けて僅かに外れた位置(図8に一点鎖線で示した位置)に移動する。
【0027】
すなわち、フォーカス原点制御は、モータ27を正転駆動(移動筒11がテレ端に向けて回転する方向)させ、信号用ブラシ56aが任意のパターン58a〜58zから外れた時点で減速させる。減速時点からは、光電センサ53から得られるパスル数をカウントし、このカウント値がフォーカス原点制御用パルス数に達した時点でモータ27の駆動を停止する。これにより、摺動ブラシ56が一点鎖線の位置に移動することになる。フォーカス原点制御用パルス数は、変倍位置に係わらず一定のパスル数であり、そのデータは予めROM51に記憶されている。
【0028】
制御部46のフォーカス制御は、測距部59を作動させ、測距部59から被写体距離を得た後にこれに応じたパルス数を前記ROM51から読み出す。その後にモータ27を逆転駆動(移動筒11がワイド端に向けて回転する方向)させる。そして、制御部46は、モータ27を駆動した時点で光電センサー53から得られるパルス信号のパスル数をフォーカス原点制御用パルス数から減算し、「0」となった時点で光電センサ53から得られるパスル信号をカウントする。このカウント値と被写体距離に応じたパスル数とを比較して一致した時点でモータ27の駆動を停止させる。このフォーカス制御では、駆動リング12を所定の隙間内で回転させて行うから、移動筒11が回転することはない。
【0029】
シャッタレリーズ完了後には、モータ27を逆転駆動させ、移動筒11をワイド端の回転方向に回転させる。これにより、信号用ブラシ56aが先の変倍位置のときに接したパターン58a〜58zに再び接するから、この位置で一旦モータ27の駆動を停止する。その後は、前述したフォーカス原点制御を行って摺動ブラシ56aをパターン58a〜58zの右側の一点鎖線の位置に移動させる。このようにすれば、フォーカス原点制御用の検出手段を別途用いることなく、前記コード板55と摺動ブラシ56とで構成された変倍位置検出手段で兼用することができる。なお、被写体距離に応じたパスル数は、変倍位置ごとに複数種類用意されており、これらはROM51に予め記憶されている。
【0030】
後群レンズ枠14のカムピン34は、直進筒15の直進ガイド開口35と後群レンズ用移動筒16のカム溝36とに係合しており、変倍時に後群レンズ用移動筒16が回転することでカム溝36と直進ガイド開口35とが重なる交点の移動に誘導されて移動する。
【0031】
このように構成されたズームレンズ装置の作用を説明する。モータ27の駆動力は、駆動ギア27a,減速ギア列47,駆動ギア26を介して伝達ギア25に伝達され、伝達ギア25は軸部23aの周りに回転される。そして、さらに伝達ギア25から駆動リング12に伝達される。先ず、前群レンズ枠13と後群レンズ枠14とが、図3に示すワイド端の状態になっていると仮定する。この状態では、フォーカス原点制御後とされているから、信号用ブラシ56aが図8に示すパターン58aの右側の一点鎖線の位置にある。このとき、移動筒回転伝達部材30は、一端面30aが被回転伝達溝33の一端壁33aに当接した状態となっている。また、カム突起40は、フォーカス用カム溝41の上端側(袋小路側)に位置している。これにより、後群レンズ用移動筒16は、光軸22の方向の沿った移動範囲のうちの最も後側に位置した状態とされている。
【0032】
ワイド端の変倍位置でシャッタボタンの半押し操作が行われると制御部46は、測距部59を作動して被写体距離を測距する。そして、得られた被写体距離に応じたパルス数とフォーカス原点制御用パスル数とをROM51から読み出す。その後にモータ27を逆転駆動させ、光電センサー53から得られるパスル信号をフォーカス原点制御用パルス数から減算する。そして、その結果が「0」になった時点で、光電センサー53から得られるパスル信号をカウントする。このカウント値とその時点の被写体距離に応じたパスル数とを比較して一致した時点でモータ27の駆動を停止する。
【0033】
この間のモータ27の逆転駆動は、移動筒11をワイド端に向けて回転させる方向であるが、回転が所定の隙間内で行われるから、移動筒11が回転することない。したがって、モータ27の駆動により駆動リング12がワイド端方向に向けて回転し、カム突起40が一緒に回転する。後群レンズ用移動筒16は、直進ガイド突起32が移動筒11の直進ガイド溝33に係合しているから、カム突起40がフォーカス用カム溝41の内部で移動すると、カム突起40がフォーカス用カム溝41の前側面41aを押して後群レンズ用移動筒16を光軸22の方向の前側に向けて直進させる。そして、モータ27の駆動停止後に、カム突起40がフォーカス回転域のうちの被写体距離に応じた合焦位置に移動した状態となる。したがって、このときの後群レンズ用移動筒16の移動は、カム溝36と直進ガイド開口35との作用によりカムピン34に伝達され、後群レンズ用移動筒16の移動と一緒に後群レンズ枠14が直進されることになる。なお、合焦は、至近から無限大に向けてピントを合わせる方向で行われる。
【0034】
撮影者が半押し操作をしたまま更にシャッタボタンの全押し操作を行うと、制御部46は、シャッタ機構を作動させる。露光完了後、制御部46は、フォーカス原点制御を行うためにモータ27を逆転駆動する。この回転は、移動筒11をワイド端に向けて回転させる方向であるから、今度は移動筒回転伝達部材30の他端面30bが被回転伝達溝33の他端壁33bに当接する。これにより、駆動リング12の回転が移動筒11に伝達され、移動筒11がワイド端に向けて回転する。
【0035】
露光完了後のフォーカス原点制御までは、信号用ブラシ56aが図8に示すパターン58aの右側の一点鎖線上に位置した状態となっている。そして、露光完了後のフォーカス原点制御により移動筒11がワイド端に向けて回転するから、信号用ブラシ56aがパターン58aに接する。このとき、制御部46はモータ27の駆動を停止する。その後に制御部46は、モータ27を正転駆動させる。この駆動は、信号用ブラシ56aがパターン58aから外れてOFF信号が得られる時点まで行われる。したがって、駆動リング12が所定の隙間を越えて回転し、一端面30aが一端壁33aに当接して、移動筒11がテレ端に向けて回転する。OFF信号を受けた後には、モータ27の駆動を減速させ、OFF信号を受けた時点からフォーカス原点制御用パスル数の分だけ駆動させた後にモータ27の駆動を停止する。これにより、信号用ブラシ56aがパターン58aの右側の一点鎖線上に位置した状態に戻る。
【0036】
したがって、このときの状態は、一端面30aが被回転伝達溝33の一端壁33bに当接し、また、カム突起40もフォーカス用カム溝41の上端側に位置した状態となり、後群レンズ用移動筒16が光軸22の方向に沿った後側に移動した状態に戻っている。
【0037】
ここまでのフォーカス原点制御の作用は、ワイド端からテレ端に向けてズームした任意の変倍位置で、全て同じとなる。すなわち、ワイド端からテレ端に向けてズームすると、駆動リング12が所定の隙間を越えて回転するから、一端面30aが一端壁33bに当接して、駆動リング12の回転が移動筒11に伝達される。移動筒11が回転すると、固定筒10とのヘリコイド20,21のリードに従って光軸22の方向に沿った前側に向けて移動し、その移動と一緒に前群レンズ枠13、後群レンズ枠14、及び、直進筒15等を移動させる。
【0038】
また、移動筒11が回転すると、直進ガイド溝33と直進ガイド突起32との作用により後群レンズ用移動筒16が一緒に回転する。このとき、カム突起40はフォーカス用カム溝41の上端側に位置しているから、後群レンズ用移動筒16は直進筒15に対して光軸22の方向に沿った後側の位置で回転されることになる。後群レンズ用移動筒16が回転すると、直進ガイド開口35とカム溝36との作用により後群レンズ枠14が回転止めされた状態で光軸22の方向に沿った前側に向けて移動されて、移動筒1の内部で前群レンズ枠13との間隔が変更される。
【0039】
ズーム操作が完了すると、信号用ブラシ56aがその回転方向(図8に示す反時計方向)に沿った次のパターン58b〜58zに接した時点でモータ27の駆動が停止される。このとき、移動筒回転伝達部材30と被回転伝達溝33、及びカム突起40とフォーカス用カム溝41との位置関係は、一端面30aが一端壁33bに当接し、カム突起40がフォーカス用カム溝41の上端側に位置しているから、その後のフォーカス原点制御は、前述したと同じ作用になる。
【0040】
次に、テレ端からワイド端に向けてズーム操作を行うと、モータ27が正転駆動される。この回転は、所定の隙間を越えて駆動リング12を回転させるから、移動筒回転伝達部材30の他端面30bが被回転伝達溝33の他端壁33bに当接し、移動筒11がワイド端に向けて回転される。このとき、カム突起40がフォーカス用カム溝41の下端側(切り欠き側)に位置しているから、後群レンズ用移動筒16は直進筒15に対して光軸22の方向に沿った前側の位置で回転することになる。
【0041】
ズーム操作が終わると、信号用ブラシ56aがその回転方向(図8に示す時計方向)に沿った次のパターン58b〜58zに接した時点でモータ27の駆動が停止される。その後のフォーカス原点制御は、モータ27を逆転駆動させた後に信号用ブラシ56aがパターン58b〜58zから外れてOFF信号を受けた後に、フォーカス原点制御用パスル数の分だけモータ27を駆動してから停止させる。変倍後は、移動筒回転伝達部材30の他端面30bが被回転伝達溝33の他端壁33bに当接し、また、カム突起40がフォーカス用カム溝41の下端側に位置した状態となっている。
【0042】
このため、この変倍方向でのフォーカス原点制御は、駆動リング12を所定の隙間を僅かに越えて回転させることになる。これにより、移動筒回転伝達部材30の一端面30aが被回転伝達溝33の一端壁33aに当接し、カム突起40がフォーカス用カム溝41の上端側に位置した状態となるから、どの変倍位置でもフォーカス原点制御により移動筒11に対する後群レンズ用移動筒16の光軸22の方向に沿った位置を同じにすることができる。
【0043】
以上説明した実施形態は、電動ズームに適用した例であったが、本発明はモータの駆動力を被駆動系に伝達する系であれば、他のものにも適用できる。また、伝達ギアの突起部に3個の切れ目を設けたが、本発明はこの数に限定されないのはもちろんで、例えば4個でもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、伝達ギアが取り付けられる支持部材に筒状の軸部を設けるとともに、伝達ギアには、軸部の外周面に摺接される内周面と、この内周面の内側に設けられ、前記軸部の中心方向に弾性変形して軸部に抜け止めされる突起部とを設けたので、伝達ギアの突起部を軸部の孔に挿入するというワンタッチの操作で伝達ギアを支持部材に回転自在に取り付けることができ、部品点数及び工数コストを低減できる。
【0045】
また、前記突起部は、前記伝達ギアの回転中心を対称軸とする回転対称の複数位置に弾性変形を許容する空隙部を設けたため、簡単な構造で弾性変形の機能を具備できる。また、前記軸部の孔は、内径が2段階に形成され、この段差に前記抜け止め爪が係合されるようにしたので、突起部が反対側の孔から突出せず、見栄えよく伝達ギアを支持部材に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る伝達ギアとガイド突起との関係を示す説明図である。
【図2】ズームレンズ装置の概略を示す分解斜視図である。
【図3】ズームレンズ装置のワイド端の状態を示す横断面図である。
【図4】伝達ギアの構造を示す断面図である。
【図5】フイルム面側から示すズームレンズ装置の縦断面図である。
【図6】後群レンズ用移動筒の外周面側を示す展開図である。
【図7】ズームレンズ装置のテレ端の状態を示す横断面図である。
【図8】コード板の説明図である。
【図9】従来の伝達ギアの取付構造を示す説明図である。
【符号の説明】
18 直進ガイド枠
23,102,104,107 ガイド突起
23a 軸部
23b 外周面
25,100,103,106 伝達ギア
25a 内周面
25b 突起部
25c 切れ目
25d 抜き止め爪

Claims (3)

  1. 固定筒の内部に移動自在に設けられたレンズ枠をモータの駆動力によって光軸方向に移動するレンズ装置において、
    前記固定筒に回動自在に設けられ、前記レンズ枠の光軸方向の移動量に対応した長さの細長い形状をしているとともに、前記モータによって回転駆動される駆動ギアと、
    前記レンズ枠と一体的に設けられた支持部材と、
    この支持部材に設けられた筒状の軸部の外周面に摺接される内周面と、この内周面の内側に設けられ、前記軸部の中心方向に弾性変形して軸部に抜け止めされる突起部とからなり、前記駆動ギアとの噛合状態がレンズ枠の光軸方向への移動時にも維持され、前記レンズ枠にモータの駆動力を伝達する伝達ギア
    を有することを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記突起部は、前記伝達ギアの回転中心を対称軸とする回転対称の複数位置に弾性変形を許容する空隙部が設けてあることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  3. 前記軸部の孔は、内径が2段階に形成され、この段差に前記突起部が係合されることを特徴とする請求項1または2記載のレンズ装置。
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