JP3441021B2 - ポリエステルマルチフィラメント混繊糸 - Google Patents

ポリエステルマルチフィラメント混繊糸

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソフトでバルキーが有り
かつ弾発性に優れた織編物を得ることのできるポリエス
テルマルチフィラメント糸条に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルマルチフィラメント糸は機
械的、熱的特性が優れている為多くの衣料用素材として
提供されている。しかしポリエステルマルチフィラメン
ト糸はそのまま織編しても膨らみがなくソフトでバルキ
ーな風合いは得られにくい。その改善策といて熱による
収縮差の異なるポリエステルマルチフィラメント糸を混
繊し布帛にした後、染色仕上げ加工時の熱によって収縮
差を発現させ布帛に膨らみを付与する方法が多くとられ
ている。こう言った方法の中で最も優れた方法として特
公平4−1097号公報に見られるような乾熱160℃
の熱収縮率が負であるポリエステルマルチフィラメント
糸いわゆる自発伸長糸と収縮糸するポリエステルマルチ
フィラメント糸を混繊する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自発伸長糸と収縮糸の
混繊糸は織編物中に糸に掛かる拘束力の影響を受けにく
い為、大きな膨らみを布に与えることが出来、ソフトで
バルキーな風合いの織編物が得られる。しかし布表面に
浮きでた自発伸長糸は一般に弾性率が低いため柔らかな
風合いを与えるものの変形しやすく、染色仕上げ加工で
のスレやアタリ欠点の原因になると共にへたり易く弾発
性のない風合いの原因にもなっており改善が望まれてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は染色仕上げ加工
でのスレやアタリ欠点が少なく、ソフトでバルキー且つ
弾発性もある風合いの織編物を得ることの出来るポリエ
ステルマルチフィラメント混繊糸に関するものである。
すなわち本発明は、下記特性を有するポリエステルフィ
ラメント糸(A)、(B)及び(C)をすくなくともそ
れぞれ一本以上含むことを特徴とするポリエステルマル
チフィラメント混繊糸。 ポリエステルフィラメント糸(A) 乾熱160℃の熱収縮率:−15.0%以上、−1.0
%以下。 単糸デニール:0.2d以上、3.0d以下。 ポリエステルフィラメント糸(B) 乾熱160℃の熱収縮率:0.5%以上、10.0%以
下。 沸水処理後の弾性率と単糸デニールの積:1200以
上、8000以下。 ポリエステルフィラメント糸(C) 〔乾熱160℃の熱収縮率〕≧〔ポリエステルフィラメ
ント糸(B)の乾熱160℃の熱収縮率〕+3.0% 単糸デニール:1.5d以上、10.0d以下。
【0005】以下本発明について詳細に説明する。本発
明で言うところのポリエステルとはポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のほか、イソ
フタール酸成分等の共重合ポリエステルのことであっ
て、ポリマー中に酸化チタンなどの艶消し剤やカオリナ
イト、シリカ等の微細孔形成剤などを含んだ物であって
もかまわない。
【0006】ポリエステルフィラメント糸(A)は乾熱
160℃の熱収縮率が負の値を示すいわゆる自発伸長糸
であって、本発明の混繊糸を用いた織編物を染色仕上げ
加工を施したのち織編物の表面に出て来る糸になる。該
糸は通常ポリエステル未延伸を延伸後又は延伸すること
なく弛緩熱処理し得ることが出来る。該ポリエステルフ
ィラメント糸(A)は乾熱160℃の熱収縮率が−1
5.0%から−1.0%の範囲に入っている必要があ
る。乾熱160℃の熱収縮率が−15.0%未満である
と、織編し染色仕上げ加工時に受ける熱によって発生す
る、次に述べる(B)糸との糸長差が大きくなりすぎ
て、染色加工時のスレ、アタリ欠点の原因になったり弾
発性のない風合いの原因になる。乾熱160℃の熱収縮
率が−1.0%をこえると染色仕上げ加工後の(B)、
(C)糸との糸長差が小さくなりすぎてソフトでバルキ
ーな良好風合いの織編物が得られない。
【0007】更にポリエステルフィラメント糸(A)の
単糸デニールが0.2d以上3.0以下である必要があ
る。0.2d未満であると良好な発色性が得られず、
3.0dを越えるとソフトな触感が得られなくなる。よ
り好ましくは、0.3d以上1.5d以下がよい。
【0008】ポリエステルフィラメント糸(B)は本発
明の混繊糸を用いた織編物を染色仕上げ加工を施したの
ち織編物の糸(A)、(C)に挟まれた位置にくる糸で
あって、その為乾熱160℃の熱収縮率が0.5%以
上、10.0%以下である必要がある。0.5%未満で
あるとポリエステルフィラメント糸(A)との糸長差が
少なくなりすぎて良好な風合いが得られず、10.0%
を越えるとポリエステルフィラメント糸(C)との糸長
差が織編物中の拘束力によって付けることが出来ず目的
とする織編物の弾発性向上の役割を果しにくくなる。好
ましくは1.5%以上、6.0%以下の範囲がよい。
【0009】ポリエステルフィラメント糸(B)の沸水
処理後の弾性率と単糸デニールの積が1200以上、8
000以下であることも必要である。この値が1200
未満であると織編物の弾発性向上の役割を果たしにく
く、8000を越えるとソフトな風合いが損なわれる。
より好ましくは2500以上、6000以下が好まし
い。ここで言うところの沸水処理後の弾性率とは糸を沸
水中で30分間処理した後の荷重伸長曲線から求めた初
期弾性率の事であり、単位はKg/mm2 (断面積は沸
水処理後のもの)である。
【0010】ポリエステルフィラメント糸(C)の乾熱
160℃の熱収縮率はポリエステルフィラメント糸
(B)の乾熱160℃の熱収縮プラス3.0%以上であ
る必要がある。該収縮率3.0%未満である糸(B)、
(C)間の染色仕上げ加工後の糸長差が少なくなりすぎ
て織編物の弾発性向上の役割を果たしにくい。更にポリ
エステルフィラメント糸(C)の単糸デニールは1.5
d以上、10.0d以下である必要がある。ポリエステ
ルフィラメント糸(C)は本発明の混繊糸を用いた織編
物に張り腰を与えるものであるから1.5d未満である
と張り腰がなく、10.0dを越えると織編物が硬くな
りすぎる。
【0011】ポリエステルマルチフィラメント混繊糸は
ポリエステルフィラメント糸(A)、(B)、(C)だ
けで構成されていてもよいし、それ以外のポリエステル
フィラメント糸を含んでいてもよい。又本発明の混繊糸
はポリエステルフィラメント糸(A)、(B)、(C)
を引き揃えて用いても良いが、高圧空気流体交絡処理を
施した方が取扱性が良い。
【0012】
【実施例】
(実施例1)以下の方法でポリエステルフィラメント糸
(A)、(B)、(C)を製造した。 ポリエステルフィラメント糸(A):ポリエチレンテレ
フタレートを3000m/分で紡糸し、引続き延伸、弛
緩熱処理を施して30デニール48フィラメント(単糸
デニール0.6d)、乾熱160℃の熱収縮率が−4.
5%の糸を得た。 ポリエステルフィラメント糸(B):ポリエチレンテレ
フタレートを1000m/分で紡糸し、引続き延伸、及
び緊張加熱処理を施して断面が丸の50デニール10フ
ィラメント、沸水処理後の弾性率と単糸デニールの積が
4300、乾熱160℃の熱収縮率が5.5%の糸を得
た。 ポリエステルフィラメント糸(C):ポリエチレンテレ
フタレートを3000m/分で紡糸し、引続き熱処理す
ることなく延伸し100デニール36フィラメント、乾
熱160℃の熱収縮率が20.5%の糸を得た。 得られたポリエステルフィラメント糸(A)、(B)、
(C)に高圧空気流体交絡処理を施しポリエステルマル
チフィラメント混繊糸にした後、撚数800回/mを掛
けた後織物の経糸に整経した。緯糸には150デニール
72フィラメントの撚数1800回/mの糸を用いた。
経糸密度は150本/インチ、緯糸密度は90本/イン
チ、織物組織は2/2の綾組織にした。この織物を乾熱
リラックス、減量加工、染色等を施して染色仕上げ加工
を行った。得られた織物はスレ、アタリもなくバルキー
でかつソフトしかも弾発性のある良好なものであった。
更にこの織物にサンドペーパー状のもので起毛加工を施
した物は起毛性が良好、かつ風合いも良好なものであっ
た。
【0013】(比較例1)実施例のポリエステルフィラ
メント糸(A)と同様の製造方法にて80デニール36
フィラメント乾熱160℃の熱収縮率が−4.5%のポ
リエステルフィラメント糸を製造し、実施例のポリエス
テルフィラメント糸(C)と同じ糸と高圧空気流体交絡
処理を施しポリエステルマルチフィラメント混繊糸にし
た後、撚数800回/mを掛けた後織物の経糸に整経し
た。緯糸は実施例と同じ物、織物の規格や染色仕上げ加
工の条件も同等の物を採用し織物を仕上げた。得られた
織物は所々にスレ、アタリ欠点が有り、風合いはソフト
であるものの弾発性に欠けるものであった。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明のポリエステルマル
チフィラメント混繊糸を用いると、良好な風合いと欠点
の少ない織編物を得ることが出来、特に羊毛と同じ様な
弾発性の有る風合いが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 1/18 D01F 6/62 D02G 3/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記特性を有するポリエステルフィラメ
    ント糸(A)、(B)及び(C)を少なくともそれぞれ
    一本以上含むことを特徴とするポリエステルマルチフィ
    ラメント混繊糸。 ポリエステルフィラメント糸(A) 乾熱160℃の熱収縮率:−15.0〜−1.0% 単糸デニール:0.2〜3.0d ポリエステルフィラメント糸(B) 乾熱160℃の熱収縮率:0.5〜10.0% 沸水処理後の弾性率と単糸デニールの積:1200〜8
    000 ポリエステルフィラメント糸(C) 〔乾熱160℃の熱収縮率〕≧〔ポリエステルフィラメ
    ント糸(B)の乾熱160℃の熱収縮率〕+3.0% 単糸デニール:1.5〜10.0d
  2. 【請求項2】 ポリエステルマルチフィラメント(A)
    の単糸デニールが0.3〜1.5dであることを特徴と
    する請求項1記載のポリエステルマルチフィラメント混
    繊糸。
  3. 【請求項3】 ポリエステルマルチフィラメント(B)
    の160℃乾熱収縮率が1.5〜6.0%であることを
    特徴とする請求項1記載のポリエステルマルチフィラメ
    ント混繊糸。
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