JP3440565B2 - 高分子蛍光体および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

高分子蛍光体および有機エレクトロルミネッセンス素子

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JP3440565B2 JP18599794A JP18599794A JP3440565B2 JP 3440565 B2 JP3440565 B2 JP 3440565B2 JP 18599794 A JP18599794 A JP 18599794A JP 18599794 A JP18599794 A JP 18599794A JP 3440565 B2 JP3440565 B2 JP 3440565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子(以下、有機EL素子ということがあ
る。)用の高分子蛍光体およびそれを用いて作成された
有機EL素子に関する。詳しくは、強い蛍光を有する溶
媒可溶性の高分子蛍光体、およびそれを用いて作製され
た高発光効率の有機EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】無機蛍光体を発光材料として用いた無機
エレクトロルミネッセンス素子(以下、無機EL素子と
いうことがある。)は、例えばバックライトとしての面
状光源やフラットパネルディスプレイ等の表示装置に用
いられているが、発光させるのに高電圧の交流が必要で
あった。近年、Tangらは有機蛍光色素を発光層と
し、これと電子写真の感光体等に用いられている有機電
荷輸送化合物とを積層した二層構造を有する有機EL素
子を作製し、低電圧駆動、高効率、高輝度の有機EL素
子を実現させた(特開昭59−194393号公報)。
有機EL素子は、無機EL素子に比べ、低電圧駆動、高
輝度に加えて多数の色の発光が容易に得られるという特
長があることから素子構造や有機蛍光色素、有機電荷輸
送化合物について多くの試みが報告されている〔ジャパ
ニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス
(Jpn.J.Appl.Phys.)第27巻、L2
69頁(1988年)、ジャーナル・オブ・アプライド
・フィジックス(J.Appl.Phys.)第65
巻、3610頁(1989年)〕。
【0003】これまでに、発光層に用いる材料として
は、低分子量の有機蛍光色素が一般に用いられており、
高分子量の発光材料としては、WO9013148号公
開明細書、特開平3−244630号公報、アプライド
・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Le
tt.)第58巻、1982頁(1991年)などで提
案されていた。WO9013148号公開明細書の実施
例には、可溶性前駆体を電極上に成膜し、熱処理を行な
うことにより共役系高分子に変換されたポリ−p−フェ
ニレンビニレン薄膜が得られ、それを用いたEL素子が
開示されている。また、特開平3−244630号公報
には、それ自身が溶媒に可溶であり、熱処理が不要であ
るという特長を有する共役系高分子が例示されている。
アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Ph
ys.Lett.)第58巻、1982頁(1991
年)にも溶媒に可溶な高分子発光材料およびそれを用い
て作成した有機EL素子が記載されている。しかし、こ
れらの材料を用いて作製された有機EL素子は、発光効
率が必ずしも十分に高くはなかった。
【0004】高分子発光材料の蛍光の量子収率を高める
試みもすでに報告されている〔ネイチャー(Natur
e)第356巻、47頁(1992年)〕。p−フェニ
レンエチレンスルホニウム塩と2,5−ジメトキシ−p
−フェニレン−メトキシ−エチレンの共重合体を熱処理
することにより、共役系構造でない2,5−ジメトキシ
−p−フェニレン−メトキシ−エチレン部分に囲まれた
ポリ−p−フェニレンビニレンの部分が生じ、ポリ−p
−フェニレンビニレンホモポリマーよりEL発光強度が
増加することが開示されている。ここでは、5−ジメト
キシ−p−フェニレン−メトキシ−エチレンは熱処理の
みでは分解しにくため、熱処理で共重合体全体が共役系
高分子に転換することを抑制することに利用されてい
る。一方、強い蛍光を有する共役系低分子と脂肪族炭化
水素をエーテル結合で連結した高分子は、共役鎖長が短
いために青色の蛍光を示し、これを用いて青色発光有機
EL素子が作成できることが報告されている〔マクロモレ
キュールズ(Macromolecules)第26
巻、1188頁(1993年)〕。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
で報告された高分子を用いた有機EL素子では可溶性中
間体を薄膜に成形したのち、高温の熱処理により共役系
高分子構造に変換する必要があり、素子作成上、関連部
材、例えば基板の材質に制限があった。また、前駆体高
分子から熱処理により共役系高分子とする場合、高分子
内の非共役部分の制御は、熱処理条件等で行なうため、
制御が完全とは言えず、有機EL素子に用いた場合に、
長時間の連続駆動で構造変化の恐れがあった。また、共
役系低分子を非共役の脂肪族炭化水素とエーテル結合で
連結した高分子を用いた場合には、電荷輸送に寄与する
と考えられる共役鎖長が非常に短いため、電極から注入
される電荷の移動が困難となって薄膜の抵抗が増加し、
高い駆動電圧が必要になることが予想される。可溶性の
共役系高分子では薄膜成形後の高温の熱処理は不要であ
るが、蛍光の量子収率が低く、低輝度のEL素子しか得
られないなど問題があった。溶媒への溶解性が優れ、し
かも蛍光の量子収率が高く、電気伝導特性も優れた高分
子蛍光体を用いて、塗布法により容易に作成できる有機
EL素子が要望されていた。
【0006】本発明の目的は、蛍光の量子収率が高く、
電気伝導特性も優れた高分子蛍光体、およびこれを用い
て塗布法により容易に作成できる高発光効率の有機EL
素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような事情をみて、
本発明者等は、高分子蛍光体を発光層として用いた有機
EL素子の発光効率を向上させるために鋭意検討してき
た。その結果、高分子蛍光体として主鎖に特定の構造を
特定の割合で含むことにより共役鎖長が制御された共重
合体を用いることにより、塗布法で容易に有機EL素子
が作成でき、しかもこの有機EL素子は高発光効率を示
すことを見い出し、本発明に至った。
【0008】すなわち本発明は次に記す発明である。 (1)溶媒に可溶な高分子であって、該高分子の数平均
分子量103 〜107 であり、下記化3および化4
【化3】−Ar1 −CR1 =CR2
【化4】 −Ar2 −X1 −R3 −X2 −Ar3 −CR4 =CR5 − (式中、Ar1 はビニレン基と連続した共役結合を形成
し、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以
下からなるアリーレン基または複素環化合物基であり、
Ar2 、Ar3 はそれぞれ独立に、共役結合に関与する
炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基
または複素環化合物基であり、R1 、R2、R4 、R5
はそれぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20の
アルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素
数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;なら
びに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選
ばれた基である。R3 は炭素数1から22の炭化水素ま
たは複素環化合物からなる基であり、X1 、X2 はそれ
ぞれ独立に−O−、−S−、−COO−または−OCO
−である。)で表される繰り返し単位をそれぞれ1種類
以上含む共重合体で、かつ該共重合体において化1で示
される繰り返し単位が化2で示される繰り返し単位の
1.2倍以上20倍以下含まれることを特徴とする高分
子蛍光体。
【0009】(2)少なくとも一方が透明または半透明
である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なく
とも発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子
において、該発光層が(1)記載の高分子蛍光体を含む
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0010】(3)前記(2)記載の有機エレクトロル
ミネッセンス素子に、さらに、陰極と発光層との間に、
該発光層に隣接して電子輸送性化合物からなる層を設け
たことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素
子。
【0011】(4)前記(2)記載の有機エレクトロル
ミネッセンス素子に、さらに、陽極と発光層との間に、
該発光層に隣接して正孔輸送性化合物からなる層を設け
たことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素
子。
【0012】(5)前記(2)記載の有機エレクトロル
ミネッセンス素子に、さらに、陰極と発光層との間に、
該発光層に隣接して電子輸送性化合物からなる層と、陽
極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化
合物からなる層とを設けたことを特徴とする有機エレク
トロルミネッセンス素子。
【0013】以下、本発明の高分子蛍光体について詳細
に説明する。本発明の高分子蛍光体は、化3、化4で示
される繰り返し単位をそれぞれ1種類以上含む共重合体
で、かつ該共重合体において化3で示される繰り返し単
位が、化4で示される繰り返し単位の1.2倍以上20
倍以下含まれ、溶媒可溶性のものである。本発明の高分
子蛍光体を用いた有機EL素子は、可視領域の発光を利
用するので高分子蛍光体の固体状態での蛍光スペクトル
の最大ピーク波長が400nmから800nmの範囲に
あることが好ましい。
【0014】該高分子蛍光体の共役鎖長は、電荷移動の
観点からは長いほうがよく、一方、蛍光の量子収率が高
い高分子蛍光体を得る観点からは、共役鎖長は短いほう
がよいので、該高分子蛍光体中の化3で示される繰り返
し単位が化4で示される繰り返し単位の1.2倍以上2
0倍以下含まれるときに共役鎖長は適度な大きさにな
る。より好ましくは1.5倍以上15倍以下である。
【0015】本発明の高分子蛍光体において化3のAr
1 、化4のAr2 またはAr3 としては、共役結合に関
与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリー
レン基または複素環化合物基であり、具体的には化5に
示す2価の芳香族化合物基またはその誘導体基、2価の
複素環化合物基またはその誘導体基、およびそれらを組
み合わせて得られる基などが例示される。
【0016】
【化5】 (R1 〜R92は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜2
0のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;
炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;
ならびに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群か
ら選ばれた基である。)
【0017】これらのなかでフェニレン基、置換フェニ
レン基、ビフェニレン基、置換ビフェニレン基、ナフタ
レンジイル基、置換ナフタレンジイル基、アントラセン
−9,10−ジイル基、置換アントラセン−9,10−
ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、置換ピリジン
−2,5−ジイル基、チエニレン基および置換チエニレ
ン基が好ましい。さらに好ましくは、フェニレン基、ビ
フェニレン基、ナフタレンジイル基、ピリジン−2,5
−ジイル基、チエニレン基である。
【0018】ここで、置換基について述べると、炭素数
1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基などが挙げ
られ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基が好ましい。また、炭素数1〜
20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ
基、デシルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げら
れ、メトキシ基、エトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキ
シルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基が
好ましい。アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エ
チルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチル
チオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチ
オ基、デシルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げられ、
メチルチオ基、エチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシ
ルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基が好まし
い。アリール基としては、フェニル基、4−C1 〜C12
アルコキシフェニル基(C 1 〜C12は炭素数1〜12で
あることを示す。)、4−C1 〜C12アルキルフェニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され
る。アリールオキシ基としては、フェノキシ基が例示さ
れる。複素環化合物基としては2−チエニル基、2−ピ
ロリル基、2−フリル基、2−、3−または4−ピリジ
ル基などが例示される。
【0019】なお、本発明の高分子蛍光体は、ランダ
ム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよい
し、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロ
ック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光
の量子収率の高い共重合体を得る観点からは完全なラン
ダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体
やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。
【0020】本発明の高分子蛍光体は、主鎖に剛直な共
役部分と柔軟な連結部分を有するため、基本的には溶剤
に溶解させて成膜することが困難ではないが、より溶解
性に優れ、成膜性のよい重合体を得るためには、1つの
共役部分当たりに少なくとも1つ、炭素数4〜20のア
ルキル基、アルコキシ基もしくはアルキルチオ基;炭素
数6〜18のアリール基もしくはアリールオキシ基;ま
たは炭素数4〜14の複素環化合物基を置換基として1
個以上核置換されたアリール基または複素環化合物基が
含まれることがより好ましい。
【0021】これらの置換基としては以下のものが例示
される。炭素数4〜20のアルキル基としては、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、ラウリル基などが挙げられ、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
また、炭素数4〜20のアルコキシ基としては、ブトキ
シ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチル
オキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ラウリ
ルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシ
ルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基が好
ましい。アルキルチオ基としては、ブチルチオ基、ペン
チルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチ
ルチオ基、デシルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げら
れ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ
基、オクチルチオ基が好ましい。アリール基としては、
フェニル基、4−C1 〜C12アルコキシフェニル基(C
1 〜C12は炭素数が1〜12のいずれかの数であること
を示す。)、4−C1 〜C12アルキルフェニル基、1−
ナフチル基、2−ナフチル基などが例示される。アリー
ルオキシ基としては、フェノキシ基が例示される。複素
環化合物基としては2−チエニル基、2−ピロリル基、
2−フリル基、2−、3−または4−ピリジル基などが
例示される。
【0022】これら置換基の数は、高分子の分子量と共
役鎖長によっても異なるが、溶解性の高い共重合体を得
る観点から、これらの置換基が分子量600当たり1つ
以上であることがより好ましい。なお、本発明の高分子
蛍光体に対する良溶媒としては、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエ
ン、キシレンなどが例示される。高分子蛍光体の構造や
分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1wt%
以上溶解させることができる。
【0023】上記化4のR3 としては炭素数1〜20の
炭化水素または複素環化合物からなる基、X1 およびX
2 としてはそれぞれ独立に、−O−、−S−、−COO
−または−OCO−のいずれかの基である。溶解性、安
定性および合成の容易さの観点から、化4のX1 および
2 は、それぞれ独立に−O−、−COO−または−O
CO−が好ましく、−O−がより好ましい。また、上記
化4のR3 において、炭化水素としてはメチレン基、エ
チレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、
ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、デシレン
基、ラウリレン基、ビニレン基、フェニレン基、ナフチ
レン基、アントリレン基などであり、プロピレン基、ブ
チレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン
基、オクチレン基、デシレン基が好ましい。複素環化合
物としては、チエニレン基、フラン−2,5−ジイル
基、ピリジン−2,3−ジイル基、ピリジン−2,4−
ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−
2,6−ジイル基などが例示される。
【0024】また、上記化3のR1 、R2 、化4の
4 、R5 において、炭素数1〜20のアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシ
ル基、ラウリル基などが挙げられ、メチル基、エチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基
が好ましい。炭素数1〜20のアルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ
基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ラウリルオキ
シ基などが挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オ
クチルオキシ基が好ましい。アルキルチオ基としては、
メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチル
チオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチ
オ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ラウリルチオ基
などが挙げられ、メチルチオ基、エチルチオ基、ペンチ
ルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチル
チオ基が好ましい。アリール基としては、フェニル基、
4−C1 〜C12アルコキシフェニル基(C 1 〜C12は炭
素数1〜12であることを示す。)、4−C1 〜C12
ルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基な
どが例示される。アリールオキシ基としては、フェノキ
シ基が例示される。複素環化合物基としては2−チエニ
ル基、2−ピロリル基、2−フリル基、2−、3−また
は4−ピリジル基などが例示される。
【0025】本発明の高分子蛍光体の重合度は特に限定
されず、繰り返し構造やその割合によっても変わる。成
膜性の点から一般には繰り返し構造の合計数で好ましく
は4〜10000、さらに好ましくは4〜3000、特
に好ましくは5〜2000である。
【0026】有機EL素子作成の際に、これらの有機溶
媒可溶性の重合体を用いることにより、溶液から成膜す
る場合、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだ
けでよく、また後述する電荷輸送材料を混合した場合に
おいても同様な手法が適用でき、製造上非常に有利であ
る。
【0027】本発明の有機EL素子に用いる高分子蛍光
体の合成法としては特に限定されないが、例えば、両末
端にOH基あるいはSH基を有するアリーレンビニレン
系オリゴマーと両末端にハロゲン化物基を有する炭化水
素または複素環化合物の縮合による重合、両末端にOH
基を有するアリーレンビニレン系オリゴマーと両末端に
COCl基を有する炭化水素または複素環化合物の縮合
による重合、両末端にCOOH基を有するアリーレンビ
ニレン系オリゴマーと両末端にハロゲン化物基を有する
炭化水素または複素環化合物の縮合による重合などが例
示される。このとき、アリーレンビニレン系オリゴマー
の構造は前記した条件を満たさなくてはならない。
【0028】また、他の合成法としては、化6および化
7と化8で示される化合物からのWittig反応が例
示される。
【化6】 OHC−Ar4 −X3 −R−X4 −Ar5 −CHO
【化7】OHC−Ar6 −CHO
【化8】 (C6 5 3 + −CH2 −Ar7 −CH2 −P+ −(C6 5 3 (ここで、Ar4 、Ar5 、Ar6 、Ar7 は、それぞ
れ独立にアリーレン基または複素環化合物基、Rは炭素
数1〜22の炭化水素または複素環化合物からなる基、
3 、X4 はそれぞれ独立に、−O−、−S−、−CO
O−または−OCO−を示す。)ここで、化6の化合物
と化8の化合物、化7の化合物と化8の化合物はそれぞ
れ互いに隣接して結合することができ、ビニレン基を形
成するが、それぞれ同じ構造の化合物同士や化6の化合
物と化7の化合物は隣接して結合することはない。よっ
て、化6の化合物と化7の化合物の割合を5:1から
1:9.5の範囲にすることにより、生成する高分子蛍
光体の共役鎖長を目的の範囲内にできる。
【0029】より具体的に、本発明の有機EL素子に用
いられる高分子蛍光体の1つの例であるエーテル結合を
含むアリーレンビニレン系共重合体の合成法を説明す
る。両末端にOH基を有するアリーレンビニレンオリゴ
マーと両末端にハロゲン化物基を有する炭化水素の縮合
による重合によってエーテル結合を含むアリーレンビニ
レン系共重合体を得る場合を説明する。例えばまず、ビ
ス(ハロゲン化メチル)化合物、より具体的には、例え
ば、2,5−ジヘプチルオキシ−p−キシリレンジブロ
ミドをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中、トリフェ
ニルホスフィンと反応させてホスホニウム塩を合成し、
これとジアルデヒド化合物とヒドロキシアルデヒド化合
物、より具体的には、例えば、テレフタルアルデヒドと
p−ヒドロキシベンズアルデヒドを、例えばエチルアル
コール中、リチウムエトキシドを用いて縮合させるWi
ttig反応により、両末端にOH基を有するアリーレ
ンビニレンオリゴマーを得る。このとき、ジアルデヒド
化合物とヒドロキシアルデヒド化合物の割合で共役系の
大きさが調節できるので、共役系が目的の範囲内になる
ように両化合物の反応性、取り込み率を考慮して割合を
調節すればよい。次いで、両末端にハロゲン化物基を有
する炭化水素、より具体的には、例えば、1,6−ジブ
ロモーn−ヘキサンと縮重合させることにより、エーテ
ル結合を含むアリーレンビニレン系共重合体が得られ
る。なお、共重合体を得るために2種類以上のジホスホ
ニウム塩および/または2種類以上のジアルデヒド化合
物および/または2種類以上のヒドロキシアルデヒド化
合物を反応させてもよい。
【0030】また、別の方法として、化6および化7と
化8で示される化合物からのWittig反応によりエ
ーテル結合を含むアリーレンビニレン系共重合体を得る
場合を説明する。例えばまず、ビス(ハロゲン化メチ
ル)化合物、より具体的には、例えば、2,5−ジヘプ
チルオキシ−p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメ
チルホルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反
応させてホスホニウム塩を合成し、これとは別にヒドロ
キシアルデヒド化合物、より具体的には、例えば、p−
ヒドロキシベンズアルデヒドをエチルアルコール溶媒中
水酸化カリウムと反応させ、カリウムフェノレートとし
た後、両末端にハロゲン化物基を有する炭化水素、より
具体的には、例えば、1,6−ジブロモーn−ヘキサン
と反応させてエーテル結合を含み両末端にアルデヒド基
を有する化合物を合成し、これと共役系のジアルデヒド
化合物、より具体的には、例えば、テレフタルアルデヒ
ドと前述のホスホニウム塩とを、例えばエチルアルコー
ル中、リチウムエトキシドを用いて縮合させるWitt
ig反応により、エーテル結合を含むアリーレンビニレ
ン系共重合体が得られる。このとき、エーテル結合を含
み両末端にアルデヒド基を有する化合物と共役系のジア
ルデヒド化合物の割合で共役系の大きさが調節できるの
で、共役系が目的の範囲内になるように両化合物の反応
性、取り込み率を考慮して割合を調節すればよい。なお
この場合も、共重合体を得るために2種類以上のジホス
ホニウム塩および/または2種類以上のヒドロキシアル
デヒド化合物および/または2種類以上のジアルデヒド
化合物を反応させてもよい。シアノ基を有する場合の合
成法としては、例えばジャーナル・オブ・オルガニック
・ケミストリー(J.Org.Chem.)第25巻、
813頁(1959年)、マクロモレキュラー・ケミー
(Makromol.Chem.)第74巻71頁(1
964)等に記載されている方法と同様な方法を用いる
ことができる。すなわち、例えば相当するジアセトニト
リル化合物、より具体的には、例えば、m−フェニレン
ジアセトニトリルと、上記化6または化7で示されるジ
アルデヒド化合物とを、例えばエチルアルコール/クロ
ロホルム混合溶媒中、ナトリウムメトキシドを用いて重
合させるKnoevenagel反応を挙げることがで
きる。共重合体を得るために2種類以上のジアセトニト
リルおよび/または2種類以上のジアルデヒド化合物を
反応させてもよい。さらに、Wittig反応とKno
evenagel反応は、どちらもリチウムエトキシド
等を用いて行なうことができるので、ジアルデヒド化合
物、ジホスホニウム塩化合物およびジアセトニトリル化
合物を相当量ずつ混合して反応させれば、これらすべて
の共重合体が得られる。また、これらの重合体を有機E
L素子の発光材料として用いる場合、その純度が発光特
性に影響を与えるため、合成後、再沈精製、クロマトグ
ラフによる分別等の純化処理をすることが望ましい。
【0031】本発明の高分子蛍光体を用いて作成される
有機EL素子の構造については、少なくとも一方が透明
または半透明である一対の電極間に設ける発光層中に前
述の高分子蛍光体からなる発光材料が用いられておれ
ば、特に制限はなく、公知の構造が採用される。例え
ば、該高分子蛍光体からなる発光層、もしくは該高分子
蛍光体と電荷輸送材料(電子輸送材料と正孔輸送材料の
総称を意味する)との混合物からなる発光層の両面に一
対の電極を有する構造のもの、さらに陰極と発光層の間
に、該発光層に隣接して電子輸送材料を含有する電子輸
送層、および/または陽極と発光層の間に、該発光層に
隣接して正孔輸送材料を含む正孔輸送層を積層したもの
が例示される。また、発光層や電荷輸送層は1層の場合
と複数の層を組み合わせる場合も本発明に含まれる。さ
らに、発光層に例えば下記に述べる該高分子蛍光体以外
の発光材料を混合使用してもよい。また、該高分子蛍光
体および/または電荷輸送材料を高分子化合物に分散さ
せた層とすることもできる。
【0032】本発明の高分子蛍光体とともに使用される
電荷輸送材料、すなわち電子輸送材料または正孔輸送材
料としては公知のものが使用でき、特に限定されない
が、正孔輸送材料としてはピラゾリン誘導体、アリール
アミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミ
ン誘導体等が、電子輸送材料としてはオキサジアゾール
誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ベン
ゾキノンおよびその誘導体、ナフトキノンおよびその誘
導体、アントラキノンおよびその誘導体、テトラシアノ
アンスラキノジメタンおよびその誘導体、フルオレノン
誘導体、ジフェニルジシアノエチレンおよびその誘導
体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリンお
よびその誘導体の金属錯体等が例示される。
【0033】具体的には、特開昭63−70257号、
同63−175860号公報、特開平2−135359
号、同2−135361号、同2−209988号、同
3−37992号、同3−152184号公報に記載さ
れているもの等が例示される。正孔輸送材料としてはト
リフェニルジアミン誘導体、電子輸送材料としてはオキ
サジアゾール誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、
アントラキノンおよびその誘導体、8−ヒドロキシキノ
リンおよびその誘導体の金属錯体が好ましく、特に、正
孔輸送材料としては4,4’−ビス(N(3−メチルフ
ェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル、電子輸送
材料としては2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t
−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、
ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノ
ール)アルミニウムが好ましい。これらのうち、電子輸
送性の化合物と正孔輸送性の化合物のいずれか一方、ま
たは両方を同時に使用すればよい。これらは単独で用い
てもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0034】発光層と電極の間に電荷輸送層を設ける場
合、これらの電荷輸送材料を使用して電荷輸送層を形成
すればよい。また、電荷輸送材料を発光層に混合して使
用する場合、電荷輸送材料の使用量は使用する化合物の
種類等によっても異なるので、十分な成膜性と発光特性
を阻害しない量範囲でそれらを考慮して適宜決めればよ
い。通常、発光材料に対して1〜40重量%であり、よ
り好ましくは2〜30重量%である。
【0035】本発明の高分子蛍光体と共に使用できる既
知の発光材料としては特に限定されないが、例えば、ナ
フタレン誘導体、アントラセンおよびその誘導体、ペリ
レンおよびその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、
クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシ
キノリンおよびその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、
テトラフェニルシクロペンタジエンおよびその誘導体、
テトラフェニルブタジエンおよびその誘導体などを用い
ることができる。具体的には、例えば特開昭57−51
781号、同59−194393号公報に記載されてい
るもの等、公知のものが使用可能である。
【0036】つぎに、本発明の発光材料を用いた有機E
L素子の代表的な作製方法について述べる。陽極および
陰極からなる一対の電極で、透明または半透明な電極と
しては、ガラス、透明プラスチック等の透明基板の上
に、透明または半透明の電極を形成したものが用いられ
る。陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透
明の金属薄膜等が用いられる。具体的にはインジウム・
スズ・オキサイド(ITO)、酸化スズ等からなる導電
性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)、A
u、Pt、Ag、Cu等が用いられる。作製方法として
は真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法などが用い
られる。
【0037】次いで、この陽極上に発光材料として上記
重合体、または該重合体と電荷輸送材料を含む発光層を
形成する。形成方法としてはこれら材料の溶液または混
合液または溶融液を使用してスピンコーティング法、キ
ャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロー
ルコート法等の塗布法が例示されるが、溶液または混合
液をスピンコーティング法、キャスティング法、ディッ
ピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法に
より成膜するのが特に好ましい。
【0038】発光層の膜厚としては0.5nm〜10μ
m、好ましくは1nm〜1μmである。電流密度を上げ
て発光効率を上げるためには10〜500nmの範囲が
好ましい。なお、塗布法により薄膜化した場合には、溶
媒を除去するため、減圧下あるいは不活性雰囲気下、3
0〜200℃、好ましくは60〜100℃の温度で加熱
乾燥することが望ましい。
【0039】また、該発光層と電荷輸送層(正孔輸送層
および電子輸送層の総称を意味する。)とを積層する場
合には、上記の成膜方法で発光層を設ける前に陽極の上
に正孔輸送層を形成すること、および/または発光層を
設けた後にその上に電子輸送層を形成することが好まし
い。
【0040】電荷輸送層の成膜方法としては、特に限定
されないが、粉末状態からの真空蒸着法、あるいは溶液
に溶かした後のスピンコーティング法、キャスティング
法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等
の塗布法、または高分子化合物と電荷輸送材料とを溶液
状態または溶融状態で混合し分散させた後のスピンコー
ティング法、キャスティング法、ディッピング法、バー
コート法、ロールコート法等の塗布法を用いることがで
きる。混合する高分子化合物としては、特に限定されな
いが、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、ま
た、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いら
れる。電荷輸送性の高分子化合物であれば、低分子電荷
輸送材料と混合しなくても電荷輸送層に用いることがで
きる。
【0041】高分子化合物としては、例えば、ポリ(N
−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンおよびその誘導
体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ(p−フェ
ニレンビニレン)およびその誘導体、ポリ(2,5−チ
エニレンビニレン)およびその誘導体、ポリカーボネー
ト、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリ
メチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリシロキサンなどが例示される。成膜が容易に行
なえるという点では、塗布法を用いることが好ましい。
【0042】電荷輸送層の膜厚は、少なくともピンホー
ルが発生しないような厚みが必要であるが、あまり厚い
と、素子の抵抗が増加し、高い駆動電圧が必要となり好
ましくない。電荷輸送層の膜厚は好ましくは0.5nm
〜10μm、さらに好ましくは1nm〜1μm、特に好
ましくは5〜200nmである。
【0043】次いで、発光層または電子輸送層の上に電
極を設ける。この電極は電子注入陰極となる。その材料
としては、特に限定されないが、イオン化エネルギーの
小さい材料が好ましい。例えば、Al、In、Mg、C
a、Li、Mg−Ag合金、In−Ag合金、Mg−I
n合金、Mg−Al合金、Mg−Li合金、Al−Li
合金、グラファイト薄膜等が用いられる。陰極の作製方
法としては真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられ
る。
【0044】
【実施例】以下本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 実施例1 <高分子蛍光体1の合成>2,5−ジヘプチルオキシ−
p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメチルホルムア
ミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホス
ホニウム塩(A)を合成した。また、p−ヒドロキシベ
ンズアルデヒドをエチルアルコール溶媒中水酸化カリウ
ムと反応させ、カリウムフェノレートとした後、これに
1,6−ジブロモーn−ヘキサンを反応させ、ジアルデ
ヒド化合物(B)を合成した。得られたホスホニウム塩
(A)10.2重量部とジアルデヒド化合物(B)1.
62重量部と、テレフタルアルデヒド0.67重量部と
を、エチルアルコールに溶解させた。1.56重量部の
リチウムエトキシドを含むエチルアルコール溶液をホス
ホニウム塩とジアルデヒドのエチルアルコール溶液に滴
下し、室温で3時間重合させた。一夜室温で放置した
後、沈殿を濾別し、エチルアルコールで洗浄後、クロロ
ホルムに溶解、これにエタノールを加え再沈生成した。
これを減圧乾燥して、重合体2.3重量部を得た。これ
を高分子蛍光体1という。モノマーの仕込み比から計算
される高分子蛍光体1の繰り返し単位とそのモル比を下
記に示す。
【化9】
【0045】該高分子蛍光体1のポリスチレン換算の数
平均分子量は、1.3×104 であった。ここで、数平
均分子量については、クロロホルムを溶媒として、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により
ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。該高分子蛍
光体1の構造については赤外吸収スペクトル、NMRで
確認した。
【0046】<蛍光スペクトルの測定と蛍光の量子収率
の評価>高分子蛍光体1重合体は、クロロホルムに容易
に溶解させることができた。その0.05%クロロホル
ム溶液を石英板上にスピンコートして重合体の薄膜を作
成した。この薄膜の蛍光スペクトルを日立製作所製蛍光
分光光度計850を用いて測定した。蛍光の量子収率の
算出には410nmで励起した時の蛍光スペクトルを用
いた。蛍光強度は、横軸に波数をとってプロットした蛍
光スペクトルの面積を、410nmでの吸光度で割るこ
とにより相対値として求めた。この高分子蛍光体1の蛍
光強度(蛍光の量子収率の相対的な大きさ)は、表1に
示すとおり、強かった。
【0047】<素子の作成および評価>スパッタリング
によって、40nmの厚みでITO膜を付けたガラス基
板に、実施例1で合成した高分子蛍光体1の1.0wt
%クロロホルム溶液を用いて、ディッピングにより50
nmの厚みで成膜した。次いで、これを減圧下80℃で
1時間乾燥した後、電子輸送層として、トリス(8−キ
ノリノール)アルミニウム(以下Alq3 と略すことが
ある。)を0.1〜0.2nm/sの速度で70nm蒸
着した。最後に、その上に陰極としてマグネシウム−銀
合金(Mg:Ag=9:1重量比)を150nm蒸着し
て有機EL素子を作製した。蒸着のときの真空度はすべ
て8×10-6Torr以下であった。この素子に電圧1
1.0Vを印加したところ、電流密度225mA/cm
2 の電流が流れ、輝度2780cd/m2 の黄緑色のE
L発光が観察された。輝度はほぼ電流密度に比例してい
た。また、ELピーク波長はほぼ540nmで、高分子
蛍光体1の薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており高
分子蛍光体1よりのEL発光が確認された。
【0048】実施例2 <高分子蛍光体2の合成>2,5−ジオクチルオキシ−
p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメチルホルムア
ミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホス
ホニウム塩(C)を合成した。得られたホスホニウム塩
(C)10.5重量部と実施例1で得られたジアルデヒ
ド化合物(B)1.62重量部と、4,4’−ジホルミ
ルビフェニル1.05重量部とを、エチルアルコールに
溶解させた。1.56重量部のリチウムエトキシドを含
むエチルアルコール溶液をホスホニウム塩とジアルデヒ
ドのエチルアルコール溶液に滴下し、室温で3時間重合
させた。一夜室温で放置した後、沈殿を濾別し、エチル
アルコールで洗浄後、クロロホルムに溶解、これにエタ
ノールを加え再沈生成した。これを減圧乾燥して、重合
体3.2重量部を得た。これを高分子蛍光体2という。
モノマーの仕込み比から計算される高分子蛍光体2の繰
り返し単位とそのモル比を下記に示す。
【化10】 該高分子蛍光体2のポリスチレン換算の数平均分子量
は、1.4×104 であった。
【0049】<蛍光スペクトルの測定と蛍光の量子収率
の評価>実施例1と同じ方法で蛍光強度と蛍光スペクト
ルのピーク波長を求めた。高分子蛍光体2の蛍光強度
は、表1に示すとおり、強かった。
【0050】<素子の作成および評価>高分子蛍光体1
の代わりに高分子蛍光体2を用いた以外は、実施例1と
同じ方法で素子を作成した。この素子に電圧12.5V
を印加したところ、電流密度371mA/cm2 の電流
が流れ、輝度6068cd/m2 の青緑色のEL発光が
観察された。輝度はほぼ電流密度に比例していた。ま
た、ELピーク波長はほぼ500nmで、高分子蛍光体
2の薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており高分子蛍
光体2よりのEL発光が確認された。
【0051】実施例3 <高分子蛍光体3の合成>実施例2で得られたホスホニ
ウム塩(C)10.5重量部と実施例1で得られたジア
ルデヒド化合物(B)2.6重量部と、テレフタルアル
デヒド0.27重量部とを、エチルアルコールに溶解さ
せた。1.56重量部のリチウムエトキシドを含むエチ
ルアルコール溶液をホスホニウム塩とジアルデヒドのエ
チルアルコール溶液に滴下し、室温で3時間重合させ
た。一夜室温で放置した後、沈殿を濾別し、エチルアル
コールで洗浄後、クロロホルムに溶解、これにエタノー
ルを加え再沈生成した。これを減圧乾燥して、重合体
2.7重量部を得た。これを高分子蛍光体3という。モ
ノマーの仕込み比から計算される高分子蛍光体3の繰り
返し単位とそのモル比を下記に示す。
【化11】 該高分子蛍光体3のポリスチレン換算の数平均分子量
は、1.0×104 であった。
【0052】<蛍光スペクトルの測定と蛍光の量子収率
の評価>実施例1と同じ方法で蛍光強度と蛍光スペクト
ルのピーク波長を求めた。高分子蛍光体3の蛍光強度
は、表1に示すとおり、強かった。
【0053】<素子の作成および評価>高分子蛍光体1
の代わりに高分子蛍光体3を用いた以外は、実施例1と
同じ方法で素子を作成した。この素子に電圧12.5V
を印加したところ、電流密度283mA/cm2 の電流
が流れ、輝度4390cd/m2 の緑色のEL発光が観
察された。輝度はほぼ電流密度に比例していた。また、
ELピーク波長はほぼ522nmで、高分子蛍光体3の
薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており高分子蛍光体
3よりのEL発光が確認された。
【0054】比較例1 <高分子蛍光体4の合成>実施例1で得られたホスホニ
ウム塩(A)7.4重量部と、テレフタルアルデヒド
1.0重量部とをエチルアルコールに溶解させた。0.
9重量部のリチウムエトキシドを含むエチルアルコール
溶液をホスホニウム塩とジアルデヒドのエチルアルコー
ル溶液に滴下し、室温で3時間重合させた。一夜室温で
放置した後、沈殿を濾別し、エチルアルコールで洗浄
後、クロロホルムに溶解、これにエタノールを加え再沈
生成した。これを減圧乾燥して、重合体1.5重量部を
得た。これを高分子蛍光体4という。モノマーの仕込み
比から計算される高分子蛍光体4の繰り返し単位とその
モル比を下記に示す。
【化12】 該高分子蛍光体4のポリスチレン換算の数平均分子量
は、1.0×104 であった。
【0055】<蛍光スペクトルの測定と蛍光の量子収率
の評価>実施例1と同じ方法で蛍光強度と蛍光スペクト
ルのピーク波長を求めた。高分子蛍光体4の蛍光強度
は、表1に示すとおり、実施例1の高分子蛍光体1より
も弱かった。 <素子の作成および評価>高分子蛍光体1の代わりに高
分子蛍光体4を用いた以外は、実施例1と同じ方法で素
子を作成した。この素子に電圧12.3Vを印加したと
ころ、電流密度760mA/cm2 の電流が流れ、輝度
2770cd/m2 の黄緑色のEL発光が観察された。
輝度はほぼ電流密度に比例していた。また、ELピーク
波長はほぼ550nmで、高分子蛍光体4の薄膜の蛍光
ピーク波長とほぼ一致しており高分子蛍光体4よりのE
L発光が確認された。
【0056】比較例2 <高分子蛍光体5の合成>実施例1で得られたホスホニ
ウム塩(A)10.2重量部とジアルデヒド化合物
(B)3.2重量部とを、エチルアルコール70重量部
に溶解させた。これとは別にリチウム0.3重量部をエ
チルアルコール70重量部と反応させてリチウムエトキ
シドを得た。このリチウムエトキシド溶液をホスホニウ
ム塩とジアルデヒドのエチルアルコール溶液に滴下し、
室温でWittig反応で重合させた。沈殿を濾別し、
エチルアルコールで洗浄後、乾燥して、重合体0.5重
量部を得た。これを高分子蛍光体5という。モノマーの
仕込み比から計算される高分子蛍光体5の繰り返し単位
とそのモル比を下記に示す。
【化13】 該高分子蛍光体5のポリスチレン換算の数平均分子量
は、6.9×103 であった。
【0057】<蛍光スペクトルの測定、蛍光の量子収率
の評価>実施例1と同じ方法で蛍光強度を求めた。該高
分子蛍光体5の蛍光強度は、表1に示すとおり、実施例
1の高分子蛍光体1よりも強かった。 <素子の作成および評価>高分子蛍光体1の代わりに高
分子蛍光体5を用いた以外は、実施例1と同じ方法で素
子を作成した。この素子に電圧12.8Vを印加したと
ころ、電流密度175mA/cm2 の電流が流れ、輝度
740cd/m2 の青緑色のEL発光が観察された。輝
度はほぼ電流密度に比例していた。また、ELピーク波
長はほぼ500nmで、高分子蛍光体3の薄膜の蛍光ピ
ーク波長(504、528nm)の1つとほぼ一致して
おり高分子蛍光体3よりのEL発光が確認された。
【0058】
【表1】
【0059】このように、実施例1、2、3の高分子蛍
光体1、2、3は、電気伝導度、量子効率の両方に優れ
ており、これを用いて作成した有機EL素子は、比較例
1および比較例2の有機EL素子よりも、非常に高い発
光効率を有するなど、優れたEL特性を示した。
【0060】
【発明の効果】本発明の高分子蛍光体は、強い蛍光を有
している上、有機溶媒に可溶であり、有機EL素子の発
光材料、色素レーザー用の色素等として用いることがで
きる。また、塗布法により容易に均一性に優れた発光層
を形成できることから、本発明の高発光効率の有機EL
素子は非常に容易に作製することができる。さらに、本
発明の共役系高分子発光体を用いた有機EL素子は、蛍
光の量子効率が高く、電気電導特性も優れた高分子蛍光
体を用いているので、優れた発光特性を示し、バックラ
イトとしての面状光源,フラットパネルディスプレイ等
の装置として好ましく使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−126717(JP,A) 特開 平2−117915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/06 C08G 61/00 - 61/12 H05B 33/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒に可溶な高分子であって、該高分子の
    数平均分子量103〜107 であり、下記化1および化
    2 【化1】−Ar1 −CR1 =CR2 − 【化2】−Ar2 −X1 −R3 −X2 −Ar3 −CR4
    =CR5 − (式中、Ar1 はビニレン基と連続した共役結合を形成
    し、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以
    下からなるアリーレン基または複素環化合物基であり、
    Ar2 、Ar3 はそれぞれ独立に、共役結合に関与する
    炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基
    または複素環化合物基であり、R1 、R2、R4 、R5
    はそれぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20の
    アルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素
    数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;なら
    びに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選
    ばれた基である。R3 は炭素数1から22の炭化水素ま
    たは複素環化合物からなる基であり、X1 、X2 はそれ
    ぞれ独立に−O−または−S−である。)で表される繰
    り返し単位をそれぞれ1種類以上含む共重合体で、かつ
    該共重合体において化1で示される繰り返し単位が化2
    で示される繰り返し単位の1.2倍以上20倍以下含ま
    れることを特徴とする高分子蛍光体。
  2. 【請求項2】少なくとも一方が透明または半透明である
    一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発
    光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子におい
    て、該発光層が請求項1記載の高分子蛍光体を含むこと
    を特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】請求項2記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子に、さらに、陰極と発光層との間に、該発光層
    に隣接して電子輸送性化合物からなる層を設けたことを
    特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】請求項2記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子に、さらに、陽極と発光層との間に、該発光層
    に隣接して正孔輸送性化合物からなる層を設けたことを
    特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】請求項2記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子に、さらに、陰極と発光層との間に、該発光層
    に隣接して電子輸送性化合物からなる層と、陽極と発光
    層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化合物から
    なる層とを設けたことを特徴とする有機エレクトロルミ
    ネッセンス素子。
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