JP3546645B2 - 高分子蛍光体および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子蛍光体および該高分子蛍光体を用いて作成された有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
無機蛍光体を発光材料として用いた無機エレクトロルミネッセンス素子(以下、無機EL素子ということがある。)は、例えばバックライトとしての面状光源やフラットパネルディスプレイ等の表示装置に用いられているが、発光させるために高電圧の交流が必要であった。
このような無機EL素子の改良の観点から、有機蛍光色素を発光層とし、有機電荷輸送化合物とを積層した二層構造を有する素子(特開昭59−194393号公報)や、高分子を発光材料とした素子(WO9013148号公開明細書、特開平3−244630号公報)が報告されている。これら有機材料を用いたエレクトロルミネッセンス素子は、無機EL素子に比べ、低電圧直流駆動、高輝度に加えて多色の発光が容易に得られるという特徴がある。
【0003】
これまでに報告された高分子の発光材料として、WO9013148号公開明細書には、可溶性前駆体を電極上に成膜し、熱処理を行なうことにより共役系高分子に変換されたポリ−p−フェニレンビニレン薄膜が例示され、特開平3−244630号公報には、それ自身が溶媒に可溶であり、熱処理が不要であるという特徴を有するポリ−2,5−ジアルコキシ−p−フェニレンビニレン等の共役系高分子が例示されている。また、特表平−510483には、コレスタノキシ基を核置換側鎖に有する、溶解性の大きいポリ−p−フェニレンビニレン共重合体が例示されている。
【0004】
その他に高分子発光材料として、共役系と非共役系を分子内に含有する高分子蛍光体やビニレン基にシアノ基を導入したポリ−p−フェニレンビニレン誘導体が報告されている〔ネイチャー(Nature)第365巻、628頁(1993年)〕。共役系と非共役系を分子内に有する高分子蛍光体としては、2,5−ジメトキシ−p−フェニレンエチレン構造とp−フェニレンビニレンのランダム共重合体〔ネイチャー(Nature)第356巻、47頁(1992年)〕やフェニレンビニレン構造と脂肪族炭化水素をエーテル結合で連結した高分子〔マクロモレキュールズ(Macromolecules)第26巻、1188頁(1993年)〕がある。
【0005】
しかしながら、これまで報告された有機EL素子に使用されたポリ(アリーレンビニレン)系高分子蛍光体は、溶媒可溶な中間体を経る場合は、熱処理を加える必要があり、耐熱性の高い基板しか用いることができないという制約があった。また、溶媒可溶な高分子蛍光体を得るためには、主鎖にフレキシブルな繰り返し単位を導入するか、溶媒と親和性の高いフレキシブルな側鎖を導入する必要があり、高温にすると高分子蛍光体が軟化しやすいために素子の耐熱性が低くなるという問題点があった。
また、アルキル基、アルコキシ基等を側鎖に有する場合、側鎖長が長いほど高い蛍光の量子収率を有するが、軟化する温度は低くなるため、高効率と高耐熱性を両立することが難しかった。このように、蛍光の量子収率や有機EL素子の発光効率が高く、しかも熱的にも安定な材料が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、強い蛍光を有し、耐熱性に優れた溶媒可溶性の高分子蛍光体およびそれを用いて塗布法により容易に作成できる高発光効率、高耐熱性、長寿命の有機EL素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような事情をみて、高分子蛍光体を発光層として用いた有機EL素子の発光効率、耐熱性および素子寿命を向上させるために鋭意検討した結果、側鎖に特定の構造を有する高分子蛍光体が高い蛍光の量子収率と高い耐熱性を示すこと、および該高分子蛍光体を用いることにより塗布法で容易に有機EL素子が作成でき、しかもこの有機EL素子は高発光効率、高耐熱性、長寿命を示すことを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち本発明は、〔1〕固体状態で可視の蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜107である高分子蛍光体において、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の10モル%以上100モル%以下である高分子蛍光体に係るものである。
【化4】
−Ar1−CR1=CR2−・・・・(1)
〔ここで、Ar1は、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基で、下記式(2)で示される置換基を少なくとも1つ以上核置換として有するものを示す。R1、R2はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。〕
【化5】
−(X)m−(CH2)n−Ar2・・・・(2)
〔ここで、Ar2は、共役結合に関与する炭素原子数が4〜20のアリール基および複素環化合物基、並びに環を構成する炭素原子数が6〜20の脂肪族環状炭化水素化合物基からなる群から選ばれる基を示す。Xは、OまたはSを示す。mは、0または1を示し、nは、2以上10以下の整数を示す。〕
【0009】
また、本発明は、〔2〕固体状態で可視の蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜107である高分子蛍光体において、前記式(1)で示される繰り返し単位とそれと異なる下記式(3)で示される繰り返し単位をそれぞれ1種類以上含み、かつ該式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の5モル%以上95モル%以下であり、かつ該式(1)で示される繰り返し単位と該式(3)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上100モル%以下であり、かつ該式(1)で示される繰り返し単位の合計と該式(3)で示される繰り返し単位の合計とのモル比が20:1〜1:20である高分子蛍光体に係るものである。
【化6】
−Ar3−CR3=CR4−・・・・(3)
〔ここで、Ar3は、共役結合に関与する炭素原子数が4〜20のアリーレン基または複素環化合物基を示す。R3、R4は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。〕
さらに、本発明は、〔3〕少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が〔1〕または〔2〕記載の高分子蛍光体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の高分子蛍光体は、固体状態で可視の蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜107である高分子蛍光体において、前記の式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の10モル%以上100モル%以下であることを特徴とする。
本発明の高分子蛍光体は、繰り返し単位の構造にもよるが、式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の30モル%以上100モル%以下であることがさらに好ましい。
該式(1)におけるAr1としては、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基であり、前記の式(2)で示される置換基を少なくとも1つ核置換として有する。
【0011】
具体的には、該Ar1として、下記に示す芳香族化合物基またはその誘導体基が例示される。
【化7】
〔ここでR5〜R72は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;並びに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。ただし、少なくとも1つは、式(2)で示される置換基である。〕
【0012】
これらのなかで1,4−フェニレン基、2,6−ナフタレニレン基、9,10−アントリレン基、2,5−ピリジンジイル基、2,5−チエニレン基、またはそれらの核置換誘導体;1,3−フェニレン基、1,3−ナフタレニレン基、2,6−ピリジンジイル基、2,4−キノリンジイル基、またはそれらの誘導体が好ましい。さらに好ましくは、1,4−フェニレン基、2,5−ピリジンジイル基、2,5−チエニレン基、1,3−フェニレン基、2,6−ピリジンジイル基、2,4−キノリンジイル基、またはそれらの誘導体が挙げられる。これらのうちから一種類または二種類以上を選ぶことができる。
【0013】
また、式(1)の繰り返し単位中のビニレン基に結合したR1、R2は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物基並びにシアノ基からなる群から選ばれる基である。
具体的には、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
アリール基としては、フェニル基、4−C1〜C14アルコキシフェニル基( C1〜C14は炭素数1〜14であることを示す。以下も、同様である。)、4−C1〜C14アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示される。複素環化合物基としては2−ピリジル基、2−キノリル基などが例示される。
【0014】
次に、式(2)で示される置換基について説明する。
Ar2は、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリール基または複素環化合物基、環を構成する炭素原子数が6個以上20個以下からなる脂肪族環状炭化水素化合物基からなる群から選ばれる基を示す。
具体的には、下記に示す芳香族化合物基またはその誘導体基および脂肪族環状炭化水素化合物基が例示される。
【化8】
〔ここでR73〜R168は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;ならびに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。〕
これらのなかでフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、4−ビフェニル基、1−ピレニル基、シクロヘキシル基、またはそれらの核置換誘導体が好ましい。さらに好ましくはフェニル基、9−アントリル基、4−ビフェニル基およびそれらの誘導体が挙げられる。
フェニル基の場合は、2位と5位、2位と3位、または2位と3位と5位と6位に核置換基を有するものが好ましい。これらのうちから一種類または二種類以上を選ぶことができる。
【0015】
また、式(2)のXはOまたはSを示す。mは0または1、nは2以上10以下の整数を示す。mが1の場合の方が0の場合よりもモノマーの合成は容易である。
溶解性、蛍光特性と耐熱性がいずれも優れるためには、式(2)で示される側鎖の構造が重要である。具体的には、フレキシブルな2〜10個のメチレン基の先に、嵩高い環状の基があることが式(2)で示される側鎖の特徴である。
【0016】
また、本発明の高分子蛍光体は、固体状態で可視の蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜107である高分子蛍光体において、前記の式(1)で示される繰り返し単位とそれと異なる前記の式(3)で示される繰り返し単位をそれぞれ1種類以上含み、かつ該式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の5モル%以上95モル%以下であり、かつ該式(1)で示される繰り返し単位と該式(3)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上100モル%以下であり、かつ該式(1)で示される繰り返し単位の合計と該式(3)で示される繰り返し単位の合計とのモル比が20:1〜1:20であることを特徴とする。
該式(1)で示される繰り返し単位の合計は、繰り返し単位の構造にもよるが、全繰り返し単位の30モル%以上95モル%以下であることが好ましく、該式(1)で示される繰り返し単位と該式(3)で示される繰り返し単位の合計は、繰り返し単位の構造にもよるが、70モル%以上100モル%以下であることが好ましい。さらに、該式(1)で示される繰り返し単位の合計と該式(3)で示される繰り返し単位の合計とのモル比が、繰り返し単位の構造にもよるが、9:1〜1:9であることが好ましく、9:1〜1:4がさらに好ましい。
【0017】
該式(3)のAr3としては、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基である。
具体的には、下記に示す芳香族化合物基またはその誘導体基が例示される。
【化9】
〔ここでR169〜R237は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;並びに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。〕
【0018】
これらのなかで1,4−フェニレン基、2,6−ナフタレニレン基、9,10−アントリレン基、2,5−ピリジンジイル基、2,5−チエニレン基、およびそれらの核置換誘導体、1,3−フェニレン基、1,3−ナフタレニレン基、2,6−ピリジンジイル基、2,4−キノリンジイル基、またはそれらの誘導体が好ましい。さらに好ましくは1,4−フェニレン基、2,5−ピリジンジイル基、2,5−チエニレン基、1,3−フェニレン基、2,6−ピリジンジイル基、2,4−キノリンジイル基、またはそれらの誘導体が挙げられる。これらのうちから一種類または二種類以上を選ぶことができる。
また、式(1)の繰り返し単位中のビニレン基に結合したR1、R2および式(3)の繰り返し単位中のビニレン基に結合したR3、R4は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物基並びにシアノ基からなる群から選ばれる基である。
【0019】
具体的には、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
アリール基としては、フェニル基、4− C1〜C14アルコキシフェニル基、4− C1〜C14アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示される。複素環化合物基としては2−ピリジル基、2−キノリル基などが例示される。
【0020】
本発明に用いる高分子蛍光体の末端基は、特に限定されないが、重合活性基がそのまま残っていると、素子にしたときの発光特性や寿命が低下する可能性があるので、安定な基で保護されていることが好ましい。主鎖の共役構造と連続した共役結合を有しているものがより好ましく、例えば、ビニレン基を介してアリール基または複素環化合物基と結合している構造が例示される。
具体的には、下記に示す芳香族化合物基またはその誘導体基、およびそれらとビニレン基が結合した基が例示される。
【0021】
【化10】
(ここで、R238〜R352は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;並びに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。)
【0022】
これらのなかで、フェニル基、1−ナフチル基、9−アントリル基、2−ピリジル基、2−チエニル基、オキサジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、1−ピレニル基、2−フルオレニル基、2−キノリル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、9−フェニル−3−カルバゾリル基、またはそれらの誘導体が好ましい。
さらに好ましくは、1−ナフチル基、9−アントリル基、オキサジアゾリル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、1−ピレニル基、2−フルオレニル基、2−キノリル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、9−フェニル−3−カルバゾリル基またはそれらの誘導体が挙げられ、特に好ましくは1−ナフチル基、9−アントリル基、1−ピレニル基、2−フルオレニル基が挙げられる。
【0023】
本発明の高分子蛍光体の重合度は、分子量がポリスチレン換算で103〜107であれば特に限定されず、繰り返し構造やその割合によっても変わる。成膜性の点から一般には繰り返し構造の合計数は、好ましくは4〜10000、さらに好ましくは5〜3000、特に好ましくは10〜2000である。ここで、分子量はクロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたポリスチレン換算の数平均分子量である。
【0024】
なお、本発明の高分子蛍光体は、式(1)で示される繰り返し単位のみからなる重合体または共重合体、式(1)および式(3)で示される繰り返し単位の共重合体、または式(1)および(3)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上である共重合体であり、共重合体の場合にはランダム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光の量子収率の高い共重合体を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましく、主鎖に枝分かれがあり、末端が三つ以上ある場合も含まれる。
【0025】
本発明の高分子蛍光体は、溶剤に溶解させて成膜することができる。
該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1wt%以上溶解させることができる。
また、耐熱性の観点からは、式(2)で示される置換基が全置換基のうちの10%以上の数であることが好ましく、さらに好ましくは20%以上である。
【0026】
有機EL素子作成の際に、これらの有機溶媒可溶性の高分子蛍光体を用いることにより、溶液から成膜する場合、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また後述する電荷輸送材料を混合した場合においても同様な手法が適用でき、製造上非常に有利である。
【0027】
本発明の高分子蛍光体の製造方法としては炭素−炭素二重結合形成反応により、式(1)または(2)で示される繰り返し単位を含む高分子を合成する。末端基を特定の安定な基にする場合は、引き続き末端基を形成するモノマーと反応させればよい。本発明で用いる炭素−炭素二重結合を形成する反応には、Wittig反応、脱ハロゲン化水素法、スルホニウム塩分解法やKnoevenagel反応などが例示される。
【0028】
Wittig反応では、例えば式(4)で示すジアルデヒド化合物と式(5)で示すジホスホニウム塩化合物を反応させる。Ar5とAr6は、同一の基でも異なる基でもよい。これらが異なる場合には交互共重合体が得られる。さらに、
二種類以上のジアルデヒド化合物および/または二種類以上のジホスホニウム塩化合物を用いればそれらすべての共重合体が得られる。
【化11】
OHC−Ar5−CHO・・・・(4)
【化12】
X1 − X1 −
(C6H5)3P+CH2−Ar6−CH2P+(C6H5)3・・・(5)
〔Ar5とAr6は、それぞれ独立に式(1)中のAr1または式(3)中のAr3で示される基から選ばれる。ただし、重合後に式(1)のAr1で示される基が所定量含まれるように選ばなくてはならない。X1 −は、対イオンでハロゲン化物イオンなどが例示される。〕
【0029】
また、脱ハロゲン化水素法では、両端にハロゲン化メチル基が結合した芳香族化合物を重縮合する。
【化13】
X2R353HC−Ar7−CHR354X2・・・・(6)
〔Ar7は、式(1)中のAr1または式(3)中のAr3で示される基と同義の基で、重合後に式(1)のAr1で示される基が所定量含まれるように選ばなくてはならない。X2はハロゲン原子であり、R353、R354は、それぞれ独立に水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、および炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。〕
【0030】
また、スルホニウム塩分解法では両端にスルホニウム塩が結合した芳香族化合物を重縮合する。
【化14】
X3 −R355R356S+R357HC−Ar8−CHR358S+R359R360X3 −・・(7)〔Ar8は、式(1)中のAr1または式(3)中のAr3で示される基と同義の基で、重合後に式(1)のAr1で示される基が所定量含まれるように選ばなくてはならない。X3はハロゲン原子であり、R357、R358は、それぞれ独立に水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;ならびに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基、R355とR356、R359とR360はそれぞれ独立に炭素数1から10までのアルキル基またはR355とR356、R359とR360がそれぞれ独立に環構造をとっている炭素数4以上のシクロアルキル基である。〕
【0031】
さらに、Knoevenagel反応ではジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)第25巻、813頁(1959年)、マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)第74巻71頁(1964)等に記載されている方法と同様な方法を用いて共重合体を得ることができる。
すなわち、式(8)に示すジアルデヒド化合物と式(9)で示す化合物とを重縮合する。
【化15】
OHC−Ar9−CHO・・・・(8)
【化16】
R361H2C−Ar10−CH2R362・・・・(9)
〔Ar9とAr10はそれぞれ独立に、式(1)中のAr1または式(3)中のAr3で示される基と同義の基で、重合後に式(1)のAr1で示される基が所定量含まれるように選ばなくてはならない。R361とR362は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;並びに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。〕
具体的には、相当するジアセトニトリル化合物、例えば、m−フェニレンジアセトニトリルと、相当するジアルデヒド化合物、例えば、2,5−ジオクチルオキシテレフタルアルデヒドを、エチルアルコール/クロロホルム混合溶媒中で、ナトリウムメトキシドを用いて重合させる例などが挙げられる。二種類以上のジアセトニトリルおよび/または二種類以上のジアルデヒド化合物を反応させれば、それらすべての共重合体が得られる。さらに、Wittig反応とKnoevenagel反応は、どちらもリチウムエトキシド等を用いて行なうことができるので、ジアルデヒド化合物、ジホスホニウム塩化合物およびジアセトニトリル化合物を相当量ずつ混合して反応させれば、これらすべての共重合体が得られる。
【0032】
末端基を特定の安定な基にする場合は、引き続き末端基を形成する1官能化合物と反応させればよい。この1官能化合物は用いる反応、または官能基の異なる2種類のモノマーを重縮合した場合には反応に用いたモノマーの多少により適宜選択する。すなわち、Wittig反応では末端がホスホニウム塩またはアルデヒドであるので、それぞれに対してアルデヒド基またはホスホニウム塩が選ばれる。脱ハロゲン化水素法ではハロゲン化メチル基、スルホニウム塩分解法ではスルホニウム塩基、また、Knoevenagel反応ではアルデヒド基または活性メチレン基、例えばアセトニトリル基であるので、それぞれの重合末端と反応する基有する化合物を反応させる。
これらのうち、Wittig反応やKnoevenagel反応による方法が、反応の制御や収率の点で好ましい。
【0033】
さらに具体的に、本発明の高分子蛍光体の1つの例であるアリーレンビニレン系共重合体の合成法を説明する。
Wittig反応によりアリーレンビニレン系共重合体を得る場合として、具体的にはまず、ビス(ハロゲン化メチル)化合物、例えば、2,5−ジオクチルオキシ−p−キシリレンジクロリドをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホスホニウム塩を合成し、これと式(1)の構造を含むジアルデヒド化合物、例えば、テレフタルアルデヒドとを、エチルアルコール中、リチウムエトキシドを用いて縮合させるWittig反応により、アリーレンビニレン系共重合体が得られる例が挙げられる。二種類以上のジホスホニウム塩および/または二種類以上のジアルデヒド化合物を反応させればそれらすべての共重合体が得られる。
さらに、ハロゲン化メチル化合物、例えば、9−クロロメチルナフタレンをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホスホニウム塩を合成し、先に得られたアルデヒド末端をもつアリーレンビニレン系共重合体と同様に、例えばエチルアルコール中、リチウムエトキシドを用いて縮合させるWittig反応により、末端を置換された共重合体が得られる例が挙げられる。
また、これらの重合体を有機EL素子の発光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが望ましい。
【0034】
本発明の高分子蛍光体を用いて作成される有機EL素子の構造については、少なくとも一方が透明または半透明である一対の電極間に設ける発光層中に、本発明の高分子蛍光体からなる発光材料が用いられておれば、特に制限はなく、公知の構造が採用される。
例えば、該高分子蛍光体からなる発光層、もしくは該高分子蛍光体と電荷輸送材料(電子輸送材料と正孔輸送材料の総称を意味する)との混合物からなる発光層の両面に一対の電極を有する構造のもの、さらに陰極と発光層の間に電子輸送材料を含有する電子輸送層および/または陽極と発光層の間に正孔輸送材料を含む正孔輸送層を積層したものが例示される。
また、発光層や電荷輸送層は1層の場合と複数の層を組み合わせる場合も本発明に含まれる。さらに、発光層に例えば下記に述べる該高分子蛍光体以外の発光材料を混合使用してもよい。また、該高分子蛍光体および/または電荷輸送材料を高分子化合物に分散させた層とすることもできる。
【0035】
本発明の高分子蛍光体とともに使用される電荷輸送材料、すなわち、電子輸送材料または正孔輸送材料としては公知のものが使用でき、特に限定されないが、正孔輸送材料としてはピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体等が例示され、電子輸送材料としてはオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体等が例示される。
【0036】
具体的には、特開昭63−70257号、同63−175860号公報、特開平2−135359号、同2−135361号、同2−209988号、同3−37992号、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。正孔輸送材料としては、トリフェニルジアミン誘導体、電子輸送材料としてはオキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体が好ましい。特に、正孔輸送材料としては、4,4’−ビス(N(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル、電子輸送材料としては2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウムが好ましい。
これらのうち、電子輸送性の化合物と正孔輸送性の化合物のいずれか一方、または両方を同時に使用すればよい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0037】
発光層と電極の間に電荷輸送層(正孔輸送層および電子輸送層の総称を意味する。)を設ける場合、これらの電荷輸送材料を使用して電荷輸送層を形成すればよい。
また、電荷輸送材料を発光層に混合して使用する場合、電荷輸送材料の使用量は使用する化合物の種類等によっても異なるので、十分な成膜性と発光特性を阻害しない量範囲でそれらを考慮して適宜決めればよい。通常、発光材料に対して1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは2〜30重量%である。
【0038】
本発明の高分子蛍光体と共に使用できる公知の発光材料としては特に限定されないが、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用いることができる。具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
【0039】
次に、本発明の高分子蛍光体を用いた有機EL素子の代表的な作製方法について述べる。陽極および陰極からなる一対の電極で、透明または半透明な電極としては、ガラス、透明プラスチック等の透明基板の上に、透明または半透明の電極を形成したものが用いられる。
陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的にはインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、酸化スズ等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)、Au、Pt、Ag、Cu等が用いられる。作製方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法などが用いられる。
【0040】
次いで、この陽極上に発光材料として、上記重合体、または該重合体と電荷輸送材料を含む発光層を形成する。形成方法としては、これら材料の溶融液、溶液または混合液を使用するスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等の塗布法が例示される。溶液または混合液をスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等の塗布法により成膜することが特に好ましい。
【0041】
発光層の膜厚としては、好ましくは1nm〜1μm、さらに好ましくは2nm〜500nmである。電流密度を上げて発光効率を上げるためには5〜200nmの範囲が好ましい。
なお、塗布法により薄膜化した場合には、好ましくは溶媒を除去するため、減圧下または不活性雰囲気下、30〜300℃、さらに好ましくは60〜200℃の温度で加熱乾燥することが望ましい。
【0042】
また、該発光層と電荷輸送層とを積層する場合には、上記の成膜方法で発光層を設ける前に陽極の上に正孔輸送層を形成する、および/または発光層を設けた後にその上に電子輸送層を形成することが好ましい。
【0043】
電荷輸送層の成膜方法としては、特に限定されないが、粉末状態からの真空蒸着法、または溶液に溶かした後のスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法、または高分子化合物と電荷輸送材料とを溶液状態または溶融状態で混合し分散させた後のスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子化合物としては、特に限定されないが、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。
電荷輸送性の高分子化合物であれば、低分子電荷輸送材料と混合しなくても電荷輸送層に用いることができる。
【0044】
高分子化合物としては、例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。成膜が容易に行なえるという点では、塗布法を用いることが好ましい。
【0045】
電荷輸送層の厚さについては、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であるが、あまり厚いと、素子の抵抗が増加し、高い駆動電圧が必要となり好ましくない。したがって、電荷輸送層の厚さは、好ましくは1nm〜1μm、さらに好ましくは2nm〜500nm、特に好ましくは5nm〜200nmである。
【0046】
次いで、発光層または電子輸送層の上に電極を設ける。この電極は電子注入陰極となる。その材料としては、特に限定されないが、イオン化エネルギーの小さい材料が好ましい。例えば、Al、In、Mg、Ca、Li、Mg−Ag合金、In−Ag合金、Mg−In合金、Mg−Al合金、Mg−Li合金、Al−Li合金、Al−Ca合金、グラファイト薄膜等が用いられる。陰極の作製方法としては真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられる。
【0047】
【作用】
本発明において、該高分子蛍光体が発光材料として優れているのは、軟化温度が高いので熱的に安定で、比較的大きな側鎖を有するので蛍光の量子収率が高くなるものと考えられる。また、塗布法により容易に均一性に優れた発光層を形成できることから、非常に容易に高発光効率で高耐熱性、長寿命の有機EL素子を作製することができる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、数平均分子量については、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
【0049】
実施例1
<高分子蛍光体1の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホスホニウム塩を合成した。得られたホスホニウム塩10.56重量部とテレフタルアルデヒド1.21重量部とを、エタノール−クロロホルム混合溶媒に溶解させた。1.1重量部のリチウムエトキシドを含むエチルアルコール溶液をホスホニウム塩とジアルデヒドのエタノール−クロロホルム混合溶液に滴下した後、この反応溶液に1−ピレンカルバルデヒド0.92重量部を含むクロロホルム溶液を加えた後、1.1重量部のリチウムエトキシドを含むエタノール溶液を滴下し、室温で3時間反応させた。
一夜室温で放置した後、生成した沈殿を回収した。次にこの沈殿をエタノールで洗浄、続いてエタノール−水混合溶媒で洗浄後、さらにエタノールで洗浄した。そして、この沈殿をクロロホルムに溶解させ、これにエチルアルコールを加え再沈精製した。これを減圧乾燥して、重合体2.5重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体1と呼ぶ。
【0050】
高分子蛍光体1の繰り返し単位を下記に示す。末端構造は主に1−ピレニルである。
【化17】
該高分子蛍光体1のポリスチレン換算の数平均分子量は、3.4×103であった。該高分子蛍光体1の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0051】
実施例2
<高分子蛍光体2の合成>
テレフタルアルデヒドの代わりに4,4’−ジホルミルビフェニル1.89重量部を用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体3.0重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体2と呼ぶ。
【0052】
高分子蛍光体2の繰り返し単位を下記に示す。末端構造は主に1−ピレニルである。
【化18】
該高分子蛍光体2のポリスチレン換算の数平均分子量は、2.0×103であった。該高分子蛍光体2の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0053】
実施例3
<高分子蛍光体3の合成>
テレフタルアルデヒドの代わりにテレフタルアルデヒド0.6重量部とイソフタルアルデヒド0.6重量部とを用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体1.6重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体3と呼ぶ。
【0054】
高分子蛍光体3の二つの繰り返し単位を下記に示す。該二つの繰り返し単位のモル比は、1:1である。該高分子蛍光体3は、ランダム共重合体であり、その末端構造は主に1−ピレニルである。
【化19】
【化20】
該高分子蛍光体3のポリスチレン換算の数平均分子量は、3.4×103であった。該高分子蛍光体3の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0055】
実施例4
<高分子蛍光体4の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩の代わりに2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩5.28重量部と2−メトキシ−5−オクチルオキシ−p−キシリレンジクロリド4.29重量部とを用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体0.9重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体4と呼ぶ。
【0056】
高分子蛍光体4の二つの繰り返し単位を下記に示す。該二つの繰り返し単位のモル比は、1:1である。該高分子蛍光体4は、ランダム共重合体であり、その末端構造は主に1−ピレニルである。
【化21】
【化22】
該高分子蛍光体4のポリスチレン換算の数平均分子量は、4.3×103であった。該高分子蛍光体4の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0057】
実施例5
<高分子蛍光体5の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩の代わりに2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩5.28重量部と2−メトキシ−5−フェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジクロリド4.76重量部とを用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体1.6重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体5と呼ぶ。
【0058】
高分子蛍光体5の二つの繰り返し単位を下記に示す。該二つの繰り返し単位のモル比は、1:1である。該高分子蛍光体5は、ランダム共重合体であり、その末端構造は主に1−ピレニルである。
【化23】
【化24】
該高分子蛍光体5のポリスチレン換算の数平均分子量は、3.4×103であった。該高分子蛍光体5の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0059】
実施例6
<高分子蛍光体6の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩の代わりに2,5−ジオクチルオキシ−p−キシリレンジクロリドのホスホニウム塩4.78重量部と2−メトキシ−5−フェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩4.76重量部とを用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体1.0重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体6と呼ぶ。
【0060】
高分子蛍光体6の二つの繰り返し単位を下記に示す。該二つの繰り返し単位のモル比は、1:1である。該高分子蛍光体6は、ランダム共重合体であり、その末端構造は主に1−ピレニルである。
【化25】
【化26】
該高分子蛍光体6のポリスチレン換算の数平均分子量は、4.0×103であった。該高分子蛍光体6の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0061】
比較例1
<高分子蛍光体7の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩の代わりに2,5−ジオクチルオキシ−p−キシリレンジクロリドのホスホニウム塩10.5重量部と1−ピレンカルバルデヒド1.6重量部を用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体2.0重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体7と呼ぶ。
【0062】
高分子蛍光体7の繰り返し単位を下記に示す。末端構造は主に1−ピレニルである。
【化27】
該高分子蛍光体7のポリスチレン換算の数平均分子量は、4.0×103であった。該高分子蛍光体7の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0063】
比較例2
<高分子蛍光体8の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩の代わりに2−メトキシ−5−オクチルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩10.4重量部と1−ピレンカルバルデヒド1.6重量部を用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体1.8重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体8と呼ぶ。
【0064】
高分子蛍光体8の繰り返し単位を下記に示す。末端構造は主に1−ピレニルである。
【化28】
該高分子蛍光体8のポリスチレン換算の数平均分子量は、2.9×103であった。該高分子蛍光体8の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0065】
実施例7
<高分子蛍光体9の合成>
ホスホニウム塩として、2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩を5.81重量部、2−メトキシ−5−オクチルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩を0.61重量部用い、ジアルデヒド化合物として、テレフタルアルデヒド0.61重量部とイソフタルアルデヒド0.61重量部とを用い、リチウムエトキシドを4.96重量部、1−ピレンカルバルデヒドを1.80重量部用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体2.5重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体9と呼ぶ。
高分子蛍光体9の四つの繰り返し単位を下記に示す。該四つの繰り返し単位がほぼ同じ割合で含まれる。該高分子蛍光体9は、ランダム共重合体であり、その末端構造は主に1−ピレニルである。
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
該高分子蛍光体9のポリスチレン換算の数平均分子量は、4.5×103であった。該高分子蛍光体3の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0066】
実施例8
<高分子蛍光体10の合成>
2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩の代わりに2,5−ジフェニルプロピルオキシ−p−キシリレンジブロミドのホスホニウム塩5.81重量部と2,5−ジオクチルオキシ−p−キシリレンジクロリド5.25重量部とを用い、1−ピレンカルバルデヒド1.8重量部を用いた以外は、実施例1と同じ方法で重合、精製、乾燥を行い、重合体2.5重量部を得た。得られた高分子を高分子蛍光体10と呼ぶ。
高分子蛍光体10の二つの繰り返し単位を下記に示す。該二つの繰り返し単位のモル比は、1:1である。該高分子蛍光体10は、ランダム共重合体であり、その末端構造は主に1−ピレニルである。
【化33】
【化34】
該高分子蛍光体10のポリスチレン換算の数平均分子量は、4.2×103であった。該高分子蛍光体10の構造については1H−NMR、IRスペクトルで確認した。
【0067】
実施例9
<吸収スペクトル、蛍光スペクトルの測定と蛍光の量子収率の評価>
高分子蛍光体1〜10は、クロロホルムに容易に溶解させることができた。その0.2%クロロホルム溶液を石英板上にスピンコートして重合体の薄膜を作成した。この薄膜の紫外可視吸収スペクトルと蛍光スペクトルをそれぞれ島津製作所製自記分光光度計UV365および日立製作所製蛍光分光光度計850を用いて測定した。蛍光の量子収率の算出には410nmで励起した時の蛍光スペクトルを用いた。蛍光強度は、横軸に波数をとってプロットした蛍光スペクトルの面積を、410nmでの吸光度で割ることにより相対値として求めた。高分子蛍光体1〜6、9〜10の蛍光は、表1に示すとおり、高分子蛍光体8よりも強かった。
【0068】
実施例10
<示差走査熱量分析(DSC)による耐熱性の評価>
セイコー電子製示差走査熱量分析計DSC200を用いて高分子蛍光体1〜10の熱分析を行った。いずれも高分子の軟化に対応すると思われる吸熱ピークが見られた。その温度を表1に示す。高分子蛍光体1〜6、9〜10は、表1に示すとおり、高分子蛍光体7よりも高い温度で吸熱ピークを示した。
【0069】
【表1】
いずれも、強い蛍光と高い軟化温度を有しているのに対し、比較例1の高分子蛍光体7は、蛍光は強いが軟化温度が低く、比較例2の高分子蛍光体8は、軟化温度が高いが、蛍光が弱かった。
【0070】
実施例11
<素子の作成および評価>
EB蒸着法によって、280nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリビニルカルバゾールの1.0wt%クロロホルム溶液を用いて、ディッピングにより70nmの厚みで成膜した。さらに、高分子蛍光体1の1.0wt%トルエン溶液を用いて、スピンコートにより40nmの厚みで成膜した。さらに、これを減圧下120℃で1時間乾燥した後、電子輸送層として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq3)を0.1〜0.2nm/sの速度で50nm蒸着した。その上に陰極として、リチウム−アルミニウム合金(リチウム濃度:1wt%)を50nm蒸着して、有機EL素子を作製した。蒸着のときの真空度は、すべて8×10−6Torr以下であった。
【0071】
高分子蛍光体1の代わりに高分子蛍光体2〜6、9〜10をそれぞれ用いて同様にして、有機EL素子を作製した。得られた素子はいずれも電圧を印加することにより、緑色で明るく発光した。ELピーク波長は、それぞれの高分子蛍光体薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており、高分子蛍光体からのEL発光が確認された。各素子の発光効率と最高輝度を表2に示す。輝度はほぼ電流密度に比例していた。
【0072】
【表2】
【0073】
実施例12
<素子の寿命特性>
実施例11で得た素子のうち、実施例1の高分子蛍光体1を用いた素子を窒素雰囲気下、25mA/cm2の定電流で駆動したときの、輝度半減時間と電圧上昇速度を表3に示す。また、実施例11の方法と同様にして比較例1の高分子蛍光体7を用いた素子を作成し、同じ条件で駆動したときの寿命特性を同時に表3に示す。
【0074】
【表3】
高分子蛍光体1を用いた素子と高分子蛍光体7を用いた素子において、輝度半減時間にはほとんど差がなかったが、電圧上昇速度は高分子蛍光体1を用いた素子の方が小さく、優れていた。
【0075】
【発明の効果】
本発明の高分子蛍光体は、強い蛍光と熱的安定性を兼ね備えており、有機EL素子用の材料として優れている。また、該高分子蛍光体を用いた有機EL素子は、作成が容易で、また優れた発光特性と耐熱性を示すので、バックライトとしての面状光源,フラットパネルディスプレイ等の装置として好ましく使用できる。
Claims (9)
- 固体状態で可視の蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜107である高分子蛍光体において、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の10モル%以上100モル%以下であることを特徴とする高分子蛍光体。
【化1】−Ar1−CR1=CR2−・・・・(1)
〔ここで、Ar1は、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基で、下記式(2)で示される置換基を少なくとも1つ以上核置換として有するものを示す。R1、R2はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。〕
【化2】−(X)m−(CH2)n−Ar2・・・・(2)
〔ここで、Ar2は、共役結合に関与する炭素原子数が4〜20のアリール基および複素環化合物基、並びに環を構成する炭素原子数が6〜20の脂肪族環状炭化水素化合物基からなる群から選ばれる基を示す。Xは、OまたはSを示す。mは、0または1を示し、nは、2以上10以下の整数を示す。〕 - 固体状態で可視の蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜107である高分子蛍光体において、前記式(1)で示される繰り返し単位とそれと異なる下記式(3)で示される繰り返し単位をそれぞれ1種類以上含み、かつ該式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の5モル%以上95モル%以下であり、かつ該式(1)で示される繰り返し単位と該式(3)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上100モル%以下であり、かつ該式(1)で示される繰り返し単位の合計と該式(3)で示される繰り返し単位の合計とのモル比が20:1〜1:20であることを特徴とする高分子蛍光体。
【化3】−Ar3−CR3=CR4−・・・・(3)
〔ここで、Ar3は、共役結合に関与する炭素原子数が4〜20のアリーレン基または複素環化合物基を示す。R3、R4は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。〕 - 前記式(2)で示される置換基において、m=1、n=3であり、Ar 2 がフェニル基、9−アントリル基、4−ビフェニル基およびそれらの誘導体から選ばれることを特徴とする請求項1または2記載の高分子蛍光体。
- 前記式(2)で示される置換基において、m=1、n=3であり、Ar 2 がフェニル基であることを特徴とする請求項3記載の高分子蛍光体。
- 前記式(2)で示される置換基において、X=O、m=1、n=3であり、Ar 2 がフェニル基であることを特徴とする請求項4記載の高分子蛍光体。
- 少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が請求項1〜5のいずれかに記載の高分子蛍光体を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴とする請求項6記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陽極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴とする請求項6記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送性化合物からなる層、および陽極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴とする請求項6記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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