JP3674973B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、発光層に高分子蛍光体を用い、陰極に金属を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
無機蛍光体を発光材料として用いた無機エレクトロルミネッセンス素子(以下、無機EL素子ということがある。)は、例えばバックライトとしての面状光源やフラットパネルディスプレイ等の表示装置に用いられているが、発光させるのに高電圧の交流が必要であった。
近年、Tangらは有機蛍光色素を発光層とし、これと電子写真の感光体等に用いられている有機電荷輸送化合物とを積層した二層構造を有する有機EL素子を提案した(特開昭59−194393号公報)。有機EL素子は、無機EL素子に比べ、低電圧駆動、高輝度に加えて多数の色の発光が容易に得られるという特徴があることから素子構造や有機蛍光色素、有機電荷輸送化合物について多くの試みが報告されている〔ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.)第27巻、L269頁(1988年)〕、〔ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(J.Appl.Phys.)第65巻、3610頁(1989年)〕。
【0003】
これまでに、発光層に用いる材料としては、低分子量の有機蛍光色素が一般に用いられており、高分子量の発光材料としては、WO9013148号公開明細書、特開平3−244630号公報、アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)第58巻、1982頁(1991年)などで提案されていた。WO9013148号公開明細書の実施例には、可溶性前駆体を電極上に成膜し、熱処理を行なうことにより共役系高分子に変換されたポリ(p−フェニレンビニレン)薄膜が得られ、それを用いたEL素子が開示されている。
また、特開平3−244630号公報には、それ自身が溶媒に可溶であり、熱処理が不要であるという特徴を有する共役系高分子が例示されている。アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)第58巻、1982頁(1991年)にも溶媒に可溶な高分子発光材料およびそれを用いて作成した有機EL素子が記載されている。しかし、これらの材料を用いて作成された有機EL素子は、発光効率が必ずしも十分に高くはなかった。
【0004】
低分子の有機蛍光色素を用いた有機EL素子の陰極用の金属材料としてアルミニウム、マグネシウムやマグネシウムインジウム合金、マグネシウムアルミニウム合金、マグネシウム銀合金等の単独材料または共蒸着された合金材料が、特開昭63−295695号公報、特開昭63−264692号公報、特開平2−15595号公報に例示されている。また、高分子蛍光体を用いた有機EL素子ではカルシウム(WO92/16023公開明細書)が使用されている。
【0005】
一方、仕事関数の小さな金属を陰極として用いることは特開平5−121172号公報、特開平5−198380号公報に例示されており、高効率化や低駆動電圧化の効果が示されている。また、電極を保護するためヤング率の小さい金属を蒸着した例が特開平6−295788号報に示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまで報告された高分子を用いた有機EL素子では素子の発光効率が必ずしも高くないため、高輝度発光をさせるためには大きな電流を流さなくてはならなかった。また駆動時の輝度の低下が比較的短時間で生じることや、ダークスポットと呼ばれる輝度の低い欠陥が発光面に生じるなど表示品質の向上が求められていた。
【0007】
本発明の目的は、高分子蛍光体を用いた高輝度、高発光効率、低駆動電圧であり、作製が容易である有機エレクトロルミネッセンス素子、およびさらにダークスポットがほとんど生成しない有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような事情をみて鋭意検討した結果、ポリアリーレンビニレン系高分子蛍光体からなる発光層を有する有機EL素子に、アルカリ金属である第1金属および該第1金属を安定化せしめる第2金属(以下、安定化金属ということがある。)からなる陰極を用いることにより、高輝度、高発光効率の有機EL素子が得られ、さらに特定の第2の金属層、第3の金属層を積層することで、ダークスポットがほとんど生成しない有機エレクトロルミネッセンス素子が得られることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は次に記す発明である。
〔1〕少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が固体状態で蛍光を有し、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を、全繰り返し単位の50モル%以上有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103 〜107 である高分子蛍光体を含み、かつ該陰極が1層または2層以上の金属層からなり、発光層に隣接する金属層(第1の金属層という)の厚みが10〜300nmであり、該第1の金属層がアルカリ金属である第1金属および該第1金属を安定化せしめる第2金属からなる混合金属層または合金層からなり、該混合金属または合金中の該第1金属濃度が0.005〜10wt%であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【化2】
−Ar−CR=CR’− (1)
(ここで、Arは、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基、R、R’はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環化合物およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。)
【0010】
〔2〕第1の金属層にさらに隣接して、金、銀、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、クロム、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選ばれた金属からなる第2の金属層が積層されてなり、該第2の金属層の厚みが1〜1000nmであることを特徴とする〔1〕記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
〔2〕第1の金属層にさらに隣接して、金、銀、アルミニウム、ニッケル、チタンおよびコバルトからなる群から選ばれた金属からなる第2の金属層が積層されてなり、該第2の金属層の厚みが1〜1000nmであることを特徴とする〔1〕記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0011】
〔3〕第1の金属層にさらに隣接してヤング率が1〜60GPaである金属からなる金属層が積層されてなることを特徴とする〔1〕記載のエレクトロルミネッセンス素子。
〔4〕第2の金属層にさらに隣接してヤング率が1〜60GPaである金属からなる第3の金属層が積層されてなることを特徴とする〔2〕記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【0012】
以下、本発明の有機EL素子について詳細に説明する。
本発明の有機EL素子の発光層に用いられる高分子蛍光体は、一般式(1)で示される繰り返し単位を全繰り返し単位の50モル%以上有する重合体である。繰り返し単位の構造にもよるが、一般式(1)で示される繰り返し単位が全繰り返し単位の70%以上であることが好ましい。該高分子蛍光体は、一般式(1)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位として、2価の芳香族化合物基もしくはその誘導体、2価の複素環化合物基もしくはその誘導体、またはそれらを組み合わせて得られる基などを含んでいてもよい。
また、一般式(1)で示される繰り返し単位や他の繰り返し単位が、エーテル基、エステル基、アミド基、イミド基などを有する非共役の単位で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役部分が含まれていてもよい。
【0013】
本発明で用いる高分子蛍光体において、一般式(1)のArは、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基であり、Arとして以下に示す2価の芳香族化合物基もしくはその誘導体基、2価の複素環化合物基もしくはその誘導体基、またはそれらを組み合わせて得られる基などが例示される。
【0014】
【化3】
(R1 〜R92は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基;ならびに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる群から選ばれた基である。)
【0015】
これらのなかでフェニレン基、置換フェニレン基、ビフェニレン基、置換ビフェニレン基、ナフタレンジイル基、置換ナフタレンジイル基、アントラセン−9,10−ジイル基、置換アントラセン−9,10−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、置換ピリジン−2,5−ジイル基、チエニレン基または置換チエニレン基が好ましい。
さらに好ましくは、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレンジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、チエニレン基である。
【0016】
一般式(1)のR、R’において、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
R、R’において、炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、4−C1 〜C12アルコキシフェニル基(C1 〜C12は炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、4−C1 〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示される。
【0017】
溶媒可溶性の観点からは、一般式(1)におけるArは、1種以上の炭素数4〜20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ基ならびに炭素数4〜14の複素環化合物基から選ばれた置換基を有していることが好ましい。
【0018】
これらの置換基としては以下のものが例示される。炭素数4〜20のアルキル基としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基等が挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
炭素数4〜20のアルコキシ基としては、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ラウリルオキシ基等が挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基が好ましい。
炭素数4〜20のアルキルチオ基としては、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシルオキシ基、ラウリルチオ基等が挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基が好ましい。
炭素数6〜18のアリール基としては、フェニル基、4−C1 〜C12アルコキシフェニル基、4−C1 〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が例示される。
炭素数6〜18のアリールオキシ基としては、フェノキシ基が例示される。複素環化合物基としては2−チエニル基、2−ピロリル基、2−フリル基、2−、3−または4−ピリジル基等が例示される。
これら置換基の数は、該高分子蛍光体の分子量と繰り返し単位の構成によっても異なるが、溶解性の高い高分子蛍光体を得る観点から、これらの置換基が分子量600当たり1つ以上であることが好ましい。
【0019】
なお、本発明の有機EL素子に用いる高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。
また、本発明の有機EL素子は、薄膜からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態で蛍光を有するものが用いられる。
【0020】
該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1wt%以上溶解させることができる。
【0021】
本発明の高分子蛍光体は、数平均分子量がポリスチレン換算で103 〜107 であり、その重合度は繰り返し構造やその割合によっても変わる。成膜性の点から一般には繰り返し構造の合計数で好ましくは4〜10000、さらに好ましくは5〜3000、特に好ましくは10〜2000である。
【0022】
有機EL素子作成の際に、これらの有機溶媒可溶性の高分子蛍光体を用いることにより、溶液から成膜する場合、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また後述するさらに電荷輸送材料や発光材料を混合した場合においても同様な手法が適用でき、製造上非常に有利である。
【0023】
本発明の有機EL素子に用いる高分子蛍光体の合成法としては特に限定されないが、例えば、アリーレン基にアルデヒド基が2つ結合したジアルデヒド化合物と、アリーレン基にハロゲン化メチル基が2つ結合した化合物とトリフェニルホスフィンとから得られるジホスホニウム塩からのWittig反応が例示される。
また、他の合成法としては、アリーレン基にハロゲン化メチル基が2つ結合した化合物からの脱ハロゲン化水素法が例示される。
さらに、アリーレン基にハロゲン化メチル基が2つ結合した化合物のスルホニウム塩をアルカリで重合して得られる中間体から熱処理により該高分子蛍光体を得るスルホニウム塩分解法が例示される。
いずれの合成法においても、モノマーとして、アリーレン基以外の骨格を有する化合物を加え、その存在割合を変えることにより、生成する高分子蛍光体に含まれる繰り返し単位の構造を変えることができるので、一般式(1)で示される繰り返し単位が50モル%以上となるように加減して仕込み、共重合してもよい。
これらのうち、Wittig反応による方法が、反応の制御や収率の点で好ましい。
【0024】
より具体的に、本発明の有機EL素子に用いられる高分子蛍光体の1つの例であるアリーレンビニレン系共重合体の合成法を説明する。
例えば、Wittig反応により高分子蛍光体を得る場合は、まずビス(ハロゲン化メチル)化合物、より具体的には、2,5−ジオクチルオキシ−p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホスホニウム塩を合成し、これとジアルデヒド化合物、より具体的にはテレフタルアルデヒドとを、エチルアルコール中、リチウムエトキシドを用いて縮合させる方法により、フェニレンビニレン基と2,5−ジオクチルオキシ−p−フェニレンビニレン基を含む高分子蛍光体が得られる。このとき、共重合体を得るために2種類以上のジホスホニウム塩および/または2種類以上のジアルデヒド化合物を反応させてもよい。
【0025】
これらの高分子蛍光体を有機EL素子の発光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、合成後、再沈精製、クロマトグラフによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
【0026】
本発明の有機EL素子において、公知の発光材料を高分子蛍光体と共に使用することができる。例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンおよびその誘導体、ペリレンおよびその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンおよびその誘導体、テトラフェニルブタジエンおよびその誘導体等を用いることができる。具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
【0027】
次に、本発明の有機EL素子に用いられる陰極について説明する。
本発明における陰極は、1層または2層以上の金属層からなり、発光層に隣接する金属層(以下、これを該金属層が1層の場合も2層以上の場合も発光層に隣接する金属層を第1の金属層ということがある。)がアルカリ金属である第1金属および該第1金属を安定化せしめる第2金属(以下、安定化金属ということがある。)からなる混合金属層または合金層からなる。該混合金属または合金中の該第1金属濃度は0.005〜10wt%であり、好ましくは1〜2wt%である。該第1の金属層の厚みは10〜300nmである。
ここで、混合金属層とは、二種以上の金属が実質的に合金となることなしに、互いに混じり合っている金属層のことをいい、例えば通常の方法では合金とならない組合せの第1金属と第2金属とを共蒸着法によって作製された金属層などが挙げられる。
【0028】
また、本発明の陰極は、第1の金属層に隣接して特定の金属からなる第2の金属層を積層した陰極である。また、本発明の陰極は、第1、第2の金属層を積層した陰極または第1の金属層からなる陰極に隣接してヤング率の小さい金属からなる第3の金属層を積層した陰極である。
ここで、第1金属は、アルカリ金属であればよく、具体的には、リチウム、カリウム、ルビジウム等が挙げられ、リチウム、ルビジウムが好ましく、リチウムが特に好ましい。
該第1金属の酸化等を防ぎ、第1金属を安定化せしめる第2金属としては、銀、金、銅、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、スカンジウム、イットリウム、アルミニウム、インジウム、ビスマス、クロム、鉄およびニッケルからなる群から選ばれた金属等が例示される。これらの中で、銀、亜鉛、アルミニウム、インジウムが好ましく、アルミニウム、インジウムがさらに好ましい。
第1の金属層として、具体的にはリチウムアルミニウム合金、リチウム銀合金、リチウムインジウム合金、カリウムアルミニウム合金、カリウム銀合金、カリウムインジウム合金等が挙げられる。
第1の金属層の作成方法としては、蒸着法、スパッタリング法等が例示されるが、蒸着法が好ましい。例えば、アルカリ金属を主成分とする合金からの蒸着、アルカリ金属と他の成分との共蒸着によって作成することができる。
【0029】
陰極の第2の金属層として用いられる金属は、金、銀、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、クロム、鉄、コバルトおよびニッケル並びにそれらを主成分として含む合金からなる群から選ばれるものである。さらに、該第2の金属層は、該金属の不動態薄膜を含んでいてもよい。
該第2の金属層の作成方法としては、陰極の第1の金属層までを作成した後に、蒸着法、スパッタリング法等により金属薄膜を形成する方法、金属箔上に第1の金属層、有機層、透明電極等を順に形成する方法が例示されるが、蒸着法により金属薄膜を形成する方法が好ましい。
第2の金属層の厚さは、1nm以上1000nm以下が好ましく、蒸着法やスパッタリング法等で作成する場合は、あまり厚くすると柔軟性が失われ、経済的でもないので、1nm以上300nm以下が好ましく、3nm以上200nm以下であればさらに好ましい。
【0030】
陰極の第3の金属層は、ヤング率が小さい金属または合金からなることが好ましく、具体的にはヤング率の値としては、1GPa以上60GPa以下が好ましく、1GPa以上40GPa以下がさらに好ましい。第3の金属層としては、インジウム、インジウムマグネシウム合金、鉛、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。
さらに、該第3の金属層は、アルカリ金属を含んでいてもよく、具体的にはインジウムリチウム合金等が挙げられる。
該第3の金属層の作成方法としては、第2の金属層までを作成した後に、蒸着法、スパッタリング法等により金属薄膜を形成する方法、金属箔上に陰極第2の金属層、第1の金属層、有機層、透明電極等を順に形成する方法が例示されるが、蒸着法金属薄膜を形成する方法が好ましい。
第3の金属層の厚さは、特に制限はないが、蒸着法やスパッタリング法等で作成する場合は、あまり薄くすると第1の金属層または第2の金属層と外気との遮断が十分でなくなるので、100nm以上が好ましく、300nm以上であればさらに好ましい。
【0031】
本発明の有機EL素子の構造については、前記の本発明の特徴を有するほかは特に制限はなく、公知の構造が採用される。
例えば、該高分子蛍光体からなる発光層、または該高分子蛍光体と電荷輸送材料(電子輸送材料と正孔輸送材料の総称を意味する)との混合物からなる発光層の両面に一対の電極を有する構造のものが挙げられる。
また、発光層と陽極との間に正孔輸送材料を含有する正孔輸送層を設けたものが挙げられる。このとき、正孔輸送層は該発光層に隣接することが好ましい。
また、発光層と陰極との間に電子輸送材料を含有する電子輸送層を設けたものが挙げられる。このとき、電子輸送層は該発光層に隣接することが好ましい。
さらに、発光層と陽極との間に正孔輸送材料を含有する正孔輸送層を設け、かつ発光層と陰極との間に電子輸送材料を含有する電子輸送層を設けたもの等が挙げられる。
また、発光層や電荷輸送層は、それぞれ独立に1層でも複数の層を組み合わせてもよい。
さらに、発光層に例えば下記に述べる該高分子蛍光体以外の発光材料を混合使用してもよい。また、該高分子蛍光体および/または電荷輸送材料を高分子化合物に分散させた層とすることもできる。
【0032】
本発明の高分子蛍光体とともに使用される電荷輸送材料、すなわち、電子輸送材料または正孔輸送材料としては公知のものが使用でき、特に限定されないが、正孔輸送材料としてはピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体等が挙げられる。また、電子輸送材料としてはオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、ナフトキノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンおよびその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンおよびその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体等が挙げられる。
【0033】
具体的には、特開昭63−70257号、同63−175860号公報、特開平2−135359号、同2−135361号、同2−209988号、同3−37992号、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
正孔輸送材料としてはトリフェニルジアミン誘導体が好ましく、電子輸送材料としてはオキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、8−ヒドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体が好ましい。特に、正孔輸送材料としては4,4’−ビス(N(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルが好ましく、電子輸送材料としては2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウムが好ましい。
これらのうち、電子輸送性の化合物と正孔輸送性の化合物のいずれか一方、または両方を同時に使用すればよい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0034】
発光層と電極との間にさらに電荷輸送層を設ける場合、これらの電荷輸送材料を使用して電荷輸送層を形成すればよい。
また、電荷輸送材料を発光層に混合して使用する場合、電荷輸送材料の使用量は使用する化合物の種類等によっても異なるが、十分な成膜性と発光特性を阻害しない範囲で適宜決めればよい。通常、発光材料に対して1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは2〜30重量%である。
【0035】
次に、本発明の発光材料を用いた有機EL素子の代表的な作製方法について述べる。透明または半透明である陽極または陰極としては、ガラス、透明プラスチック等の透明基板の上に、透明または半透明の電極を形成したものが用いられる。
陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的にはインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、酸化スズ等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)、金、白金、銀、銅の薄膜等が用いられる。作製方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法などが用いられる。
【0036】
この陽極上に、発光材料として上記高分子蛍光体、または該高分子蛍光体と電荷輸送材料を含む発光層を形成する。形成方法としてはこれら材料の溶融液、溶液または混合液を使用してスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法が例示されるが、溶液または混合液をスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法により成膜する方法が特に好ましい。
【0037】
発光層の膜厚としては1nm〜1μmが好ましく、さらに好ましくは2〜500nmである。電流密度を上げて発光効率を上げるためには5〜200nmの範囲が好ましい。
なお、発光層を塗布法により薄膜化した場合には、溶媒を除去するため、発光層形成後に、減圧下または不活性雰囲気下で、好ましくは30〜300℃、さらに好ましくは60〜200℃の温度で加熱乾燥することが望ましい。
【0038】
該発光層の下に正孔輸送層を積層する場合には、上記の成膜方法で発光層を設ける前に、正孔輸送層を形成することが好ましい。
正孔輸送層の成膜方法としては、特に限定されないが、粉末状態からの真空蒸着法、または溶液に溶かした後のスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法、または高分子化合物と電荷輸送材料とを溶液状態または溶融状態で混合し分散させた後のスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子化合物としては、特に限定されないが、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。
【0039】
例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)およびその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)およびその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサンなどが例示される。
成膜が容易に行なえるという点では、高分子化合物を用いる場合は塗布法を用いることが好ましい。
【0040】
正孔輸送層の膜厚は、少なくともピンホールが発生しないような厚みが必要であるが、あまり厚いと、素子の抵抗が増加し、高い駆動電圧が必要となり好ましくない。したがって、電荷輸送層の膜厚は好ましくは1nm〜1μm、さらに好ましくは2nm〜500nm、特に好ましくは5〜200nmである。
【0041】
また、該発光層の上にさらに電子輸送層を積層する場合には、上記の成膜方法で発光層を設けた後にその上に電子輸送層を形成することが好ましい。
【0042】
電子輸送層の成膜方法としては、特に限定されないが、粉末状態からの真空蒸着法、または溶液に溶かした後のスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法、または高分子化合物と電荷輸送材料とを溶液状態または溶融状態で混合し分散させた後のスピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子化合物としては、特に限定されないが、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。
【0043】
例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)およびその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)およびその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
成膜が容易に行なえるという点では、高分子化合物を用いる場合は塗布法を用いることが好ましい。
【0044】
電子輸送層の膜厚は、少なくともピンホールが発生しないような厚みが必要であるが、あまり厚いと、素子の抵抗が増加し、高い駆動電圧が必要となり好ましくない。したがって、電子輸送層の膜厚は好ましくは1nm〜1μm、さらに好ましくは2〜500nm、特に好ましくは5〜200nmである。
【0045】
次いで、発光層または電子輸送層の上に先に説明した陰極を設ける。該陰極の作製方法としては、前記のとおり真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられる。
【0046】
【作用】
本発明の有機EL素子が優れているのは、融点や分解温度が比較的高い高分子材料を用いているので熱的に安定であり、塗布法により容易に発光層を形成できることから、非常に容易に高輝度、高発光効率の有機EL素子を作製することができるからである。さらに、アルカリ金属を0.01wt%以上10wt%以下含む合金からなる陰極を用いることにより、電子注入効率が高い陰極を有しているため、素子の発光効率が高く、駆動電圧が低くなる。その上、第2、第3の金属層の作用により、陰極の耐久性が高くなるので長寿命化ができ、ダークスポットの生成を抑える効果があると考えられる。
【0047】
【実施例】
以下本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、数平均分子量については、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
実施例1
<高分子蛍光体1の合成>
2,5−ジオクチルオキシ−p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させてホスホニウム塩を合成した。得られたホスホニウム塩47.8重量部、およびテレフタルアルデヒド6.7重量部を、エチルアルコールに溶解させた。5.8重量部のリチウムエトキシドを含むエチルアルコール溶液をホスホニウム塩とジアルデヒドのエチルアルコール溶液に滴下し、室温で3時間重合させた。一夜室温で放置した後、沈殿を濾別し、エチルアルコールで洗浄後、クロロホルムに溶解し、これにエタノールを加え再沈生成した。得られた沈殿物を減圧乾燥して、重合体8.0重量部を得た。これを高分子蛍光体1という。
モノマーの仕込み比から計算される高分子蛍光体1の繰り返し単位とそのモル比を下記に示す。
【化4】
該高分子蛍光体1のポリスチレン換算の数平均分子量は、1.0×104 であった。該高分子蛍光体1の構造については赤外吸収スペクトル、NMRで確認した。
【0048】
<素子の作成および評価>
スパッタリングによって、40nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリビニルカルバゾールの1.0wt%クロロホルム溶液を用いて、ディッピングにより50nmの厚みで成膜した。さらに、高分子蛍光体1の1.0wt%トルエン溶液を用いて、スピンコートにより50nmの厚みで成膜した。
さらに、これを減圧下150℃で1時間乾燥した後、電子輸送層として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、Alq3 と記すことがある。)を0.1〜0.2nm/sの速度で35nm蒸着した。その上に陰極の第1の金属層としてリチウム−アルミニウム合金(リチウム濃度:1wt%)を40nm蒸着して有機EL素子を作製した。蒸着のときの真空度はすべて8×10-6Torr以下であった。
この素子に電圧12.5Vを印加したところ、電流密度32.1mA/cm2 の電流が流れ、輝度1892cd/m2 の黄緑色のEL発光が観察された。このときの発光効率は、5.9cd/Aであった。輝度はほぼ電流密度に比例していた。また、ELピーク波長は540nmで、高分子蛍光体1の薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており高分子蛍光体1よりのEL発光が確認された。
この素子を初期輝度200cd/m2 で定電流駆動したところ、ダークスポットの発生は少なく、また、輝度が半減するまでの時間は310時間以上であった。
【0049】
比較例1
陰極の第1の金属層としてリチウム−アルミニウム合金の代わりに厚さ50nmのマグネシウム−銀合金(重量比Mg:Ag=9:1)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で素子を作成した。この素子に電圧12.5Vを印加したところ、電流密度44.5mA/cm2 の電流が流れ、輝度1445cd/m2 の黄緑色のEL発光が観察された。このときの発光効率は、3.3cd/Aであった。輝度はほぼ電流密度に比例していた。また、ELピーク波長は540nmで、高分子蛍光体1の薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており高分子蛍光体1よりのEL発光が確認された。
この素子を初期輝度200cd/m2 で定電流駆動したところ、実施例1の素子に比べてダークスポットの発生が多く、また、約250時間で輝度が半減した。
【0050】
比較例2
陰極第一層としてリチウム−アルミニウム合金の代わりに厚さ50nmのアルミニウムを用いた以外は、実施例1と同じ方法で素子を作成した。この素子に電圧12.5Vを印加したところ、電流密度1.14mA/cm2 の電流が流れ、輝度21cd/m2 の黄緑色のEL発光が観察された。このときの発光効率は、1.8cd/Aであった。輝度はほぼ電流密度に比例していた。また、ELピーク波長は536nmで、高分子蛍光体1の薄膜の蛍光ピーク波長とほぼ一致しており高分子蛍光体1からのEL発光が確認された。
この素子を初期輝度20cd/m2 で定電流駆動したところ、実施例1の素子に比べてダークスポットの発生が多く、また、約30時間で輝度が半減した。
【0051】
【表1】
このように、実施例1の高分子蛍光体からなる層と陰極にアルカリ金属の合金層を用いた有機EL素子は、陰極にアルカリ金属の合金層を用いない比較例1および比較例2の有機EL素子よりも、高い輝度と高い発光効率を有するなど、優れたEL特性を示した。
【0052】
実施例2
陰極の第1の金属層としてリチウム−アルミニウム合金を蒸着後、第2の金属層として金を10nm、次いで第3の金属層としてインジウムを500nm蒸着して陰極を作成した以外は、実施例1と同じ方法で素子を作成した。
この素子を3日間空気中で保管した後、直流10Vで駆動したところ、ダークスポットのない明るい発光が得られた。
【0053】
比較例3
比較例1、2の素子を作成した素子を3日間空気中で保管した後、直流10Vで駆動したところ、実施例2の素子に比べてダークスポットの発生が多く、約80%の領域が発光しなかった。
このように、実施例2の高分子蛍光体からなる層と陰極の第1の金属層にアルカリ金属の合金層を、第2の金属層として金を、次いで第3の金属層としてインジウムを陰極として用いた有機EL素子は、陰極にマグネシウム銀合金やアルミニウムを用いた比較例1、2の有機EL素子よりも、ダークスポットの発生を抑える等、優れたEL特性を示した。
【0054】
【発明の効果】
本発明の有機EL素子は、高輝度、高発光効率、低駆動電圧であり、作成が容易であり、さらにダークスポットがほとんど生成しないので、バックライトとしての面状光源またはフラットパネルディスプレイ等の装置として好ましく使用できる。
Claims (9)
- 少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が固体状態で蛍光を有し、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を、全繰り返し単位の50モル%以上有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103 〜107 である高分子蛍光体を含み、かつ該陰極が1層または2層以上の金属層からなり、発光層に隣接する金属層(第1の金属層という)の厚みが10〜300nmであり、該第1の金属層がアルカリ金属である第1金属および該第1金属を安定化せしめる第2金属からなる混合金属層または合金層からなり、該第2金属が銀、亜鉛、アルミニウムおよびインジウムから選ばれ、該混合金属または合金中の該第1金属濃度が1〜2wt%であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 第1の金属層にさらに隣接して、金、銀、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、クロム、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選ばれた金属からなる第2の金属層が積層されてなり、該第2の金属層の厚みが1〜1000nmであることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 第1の金属層にさらに隣接してヤング率が1〜60GPaであり、第1の金属層とは異なる金属層が積層されてなることを特徴とする請求項1記載のエレクトロルミネッセンス素子。
- 第1の金属層にさらに隣接してインジウム、インジウムマグネシウム合金、鉛、ビスマスまたはアンチモンからなる金属層が積層されてなることを特徴とする請求項1記載のエレクトロルミネッセンス素子。
- 第2の金属層にさらに隣接してヤング率が1〜60GPaである金属からなる第3の金属層が積層されてなることを特徴とする請求項2記載のエレクトロルミネッセンス素子。
- アルカリ金属がリチウム、カリウムまたはルビジウムから選ばれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送材料からなる層を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陽極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送材料からなる層を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送材料から
なる層を設け、かつ陽極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送材料か
らなる層を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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