JP3439246B2 - 絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴムおよび/またはプラスチック成型物 - Google Patents
絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴムおよび/またはプラスチック成型物Info
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Description
な絶縁封止材料として用いられる、あるいは均一に熱を
伝導するため床や路面のヒーター部と表層間に内在せし
めて用いられる、もしくはギアポンプ,コンプレッサ
ー,エアコンレシーバー,モーターリアクター等の振動
体のカバーケースに内在して用いられる、電気絶縁性を
有すると共に振動を制振できしかも熱伝導性の優れるゴ
ムおよび/またはプラスチック成型物に関する。
してあるいはフロアヒーティングや凍結防止路面用の電
気絶縁性で均一な熱伝導性を与える制振性を有する材料
として、さらには各種電機製品に附属するモーター等の
発熱振動体の放熱性絶縁制振材料として金属粉や金属酸
化物又は溶融シリカ等の熱伝導性を有する充填剤を含む
材料が種々検討されてきたが、従来技術では、前述のご
とき3特性を同時に満足する材料はいまだ得られていな
い。即ち、これらの用途に必要な高い熱伝導率を得よう
とすれば、いきおい熱伝導性を有する充填剤の配合量が
多くなり、この結果、柔軟性のない、絶縁性の低い材料
となり、逆に良好な絶縁性を得ようとすれば、必要な熱
伝導率・制振性を有しない材料となるからである。
点を解消し、これらの用途に最適な成型品を提供するた
めになされたもので、電気絶縁性を失うことなく発熱体
からの放熱や熱伝導をスムースにおこなわしめ、かつ振
動体からの振動を吸収することのできるゴムおよび/ま
たはプラスチック成型物を得ることを目的とする。
および/またはプラスチックを主体としたポリマーに水
酸基を有する有機化合物と、金属酸化物,金属窒化物お
よびこれらのいずれかを含む充填剤からなる群より選択
された少なくとも1種の充填剤(a)および/または結
晶性シリカ,炭化硅素,酸化硅素およびこれらのいずれ
かを含む充填剤からなる群より選択された少なくとも1
種の充填剤(b)とを配合し、 体積抵抗率が1×10
9 Ωcm以上の電気絶縁性能と損失弾性係数が0.25
〜0.95の制振性能と熱伝導率が0.4Kcal/
m.cm2 以上の熱伝導性を有する所望の形状に形成さ
れた成型物を得ることにより、上記課題を解決したもの
である。
能な絶縁封止材料として用いることにより、またはフロ
アヒーティングや凍結防止路面のヒーターと表層間に内
在せしめる材料として用いることにより、あるいは発熱
振動体ケースとそれに固定される発熱振動体との間隙に
充填する材料として用いることにより、発熱体からの放
熱や熱伝導をスムースにおこなわしめるとともに、振動
体からの振動をも吸収できる作用を有する。
る。図1,図2は本発明の絶縁性と制振性と熱伝導性を
有するゴムおよび/またはプラスチック成型物をブロッ
ク形状(図1)、シートまたはテープ形状(図2)に成
型したときの形状を例示する斜視図であって、ゴムおよ
び/またはプラスチックを主体とするポリマー2に、水
酸基を含む有機化合物3と、熱伝導率が0.5Kcal
/m.h.℃以上の、金属酸化物,金属窒化物およびこ
れらのいずれかを含む充填剤からなる群より選択された
少なくとも1種の充填剤(a)および/または結晶性シ
リカ,炭化硅素,酸化硅素もしくはこれらのいずれかを
含む充填剤からなる群より選択された少なくとも1種の
充填剤(b)から選択した充填剤4とを均一に混合分散
し要すれば加硫剤を混合して、未加硫,半加硫,または
加硫状態で所望の電気絶縁性能と制振性能と熱伝導性を
有するゴムおよび/またはプラスチック成型物1とした
ものである。
したこの発明の絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴム
および/またはプラスチック成型物(図2)の他例であ
って、使用するに際し所望の幅、長さに裁断した2枚の
成型物1の間に発熱体5を内在せしめた積層成型物(図
3)又は1枚の成型物1の片面に配設した積層成型物
(図4)の断面図である。
成型物であって、図2〜図4の両面もしくは片面に粘着
剤層6を設けた場合の断面図である。
8を室外機底板7aに固定するに際し底板7aとリアク
ター8間に充填した実施例を示す一部破断透視斜視図で
ある。尚、図中7bは底板7aに設けられた放熱孔であ
る。
成型物1の他例であって、支持体9を内蔵した場合の一
実施例を示す一部破断斜視図である。
例を示す斜視図である。
の発明の電気絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴムお
よび/またはプラスチック成型物1に使用するポリマー
2としてのゴムは、例えば天然ゴム,イソプレンゴム,
ブタジエンゴム,ブチルゴム,ニトリルゴム,アクリル
ゴム,クロロプレンゴム,エチレン−プロピレンゴム,
シリコーンゴム,ポリイソブチレン,ブタジエン−スチ
レンゴム,ポリサルファイドゴム,ノルボーネンゴム,
ウレタンゴム,スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
クコポリマー,スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
クコポリマー,塩素化ポリエチレン等が、またプラスチ
ックとしては例えばポリエチレン樹脂,ポリスチレン樹
脂,ポリ塩化ビニル樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリエ
ステル樹脂,ウレタン樹脂,ABS樹脂等があげられ、
さらにゴムとプラスチックのブレンドとしては、上記の
ゴムとプラスチックを適宜組み合わせて使用することが
できるが、例えばニトリルゴム,ブチルゴム,クロロプ
レンゴム,エチレンプロピレンゴムとポリエチレン樹脂
のブレンドもしくはニトリルゴムとポリ塩化ビニルのブ
レンド等が好適に使用される。
剤4のうち金属酸化物,金属窒化物およびこれらのいず
れかを含んでいる充填剤からなる群より選択される充填
剤(a)としては例えば酸化アルミニウム,酸化亜鉛,
酸化鉄,酸化鉛,酸化マグネシウム,窒化アルミニウ
ム,窒化ほう素,窒化マグネシウム、また、結晶性シリ
カ,炭化硅素,酸化硅素およびこれらのいずれかを含む
充填剤からなる群から選択される充填剤(b)としては
例えば結晶性シリカ,炭化硅素,酸化硅素,炭酸カルシ
ウム,クレー,タルク,炭酸マグネシウム,ホワイトカ
ーボン等があげられる。これら充填剤はその熱伝導率が
0.5Kcal/m.h.℃以上の熱伝導性を有するも
のが好適である。また両者を併用する場合は、成型物1
が熱伝導性に関し、両充填剤の相乗効果を期待すること
ができるように配合比率が3:7〜7:3の範囲で配合
するのがよい。
水酸基を有する有機化合物3のほか、要すれば液状ゴ
ム,プロセス油等の軟化剤,ロジン,石油樹脂等の粘着
付与剤,顔料,加硫促進剤,加硫剤,老化防止剤等,他
の添加剤も適宜選択されて使用される。
ーに混合分散されるべき水酸基を有する有機化合物3と
しては、分子量が90以上のアルコール系化合物例え
ば、グリセリン,ジエチレングリコール,ポリエチレン
グリコール,ペンタエリスリトール、あるいはフェノー
ル系化合物例えば、スチレン化フェノール,2,2´メ
チレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール),2,2´メチレンビス(4−エチル−6−te
rt−ブチルフェノール),4,4´−チオビス(6−
tert−ブチル−3−メチルフェノール),2,5−
ジ−tert−ブチルハイドロキノン,2,5−ジ−t
ert−アミルハイドロキノン,ペンタエリスリチル−
テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシルフェニール)プロピオネート],オクタ
デシル3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニール)−プロピオネート,1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン,
1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4ヒド
ロキシ−2メチルフェニール)−ブタン,1,3,5−
トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒドロキ
シベンジル)−イソシアネート,2,2´−チオジエチ
ルビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒ
ドロキシフェニール]−プロピオネート,2,4−ビス
(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−tert−ブチルアニリノ−1,3,5トリアジ
ン,2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニール)−
2H−ベンゾトリアゾール,2−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジ−tert−ブチルフェニール)−2H−ベ
ンゾトリアゾール,2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ
−tert−アミルフェニール)−2H−ベンゾトリア
ゾール等が好適に使用される。
の成型物1に貼着される粘着剤層6の形成に用いる粘着
剤としては、ホットメルトタイプ,溶剤タイプ,水系タ
イプのいずれでもよい。またこの層6は、厚みとして1
0μ〜100μの範囲、即ち成型物1の制振効果を妨げ
ない程度の薄さとすることが必要である。尚、図5〜図
11においてはシートまたはテープ状成型物(図2)に
ついて粘着剤層6を設ける場合についてのみ例示した
が、他の形状、例えばブロック状等の成型物においても
その表面に部分的もしくは全面に粘着剤層6を設けるこ
とができる。
有する成型物1における充填剤4および水酸基を有する
有機化合物3について詳述する。即ち、ゴムおよび/ま
たはプラスチックの弾性ポリマー2に金属微粉末を添加
することによって、柔軟で比重の重い制振性を有するシ
ートを得ることができることはこの発明者らによりすで
に明らかにされている(特公昭60−25232号公
報、実開平3−99247号公報)。しかしこの発明の
ゴムおよび/またはプラスチック成型物1の用途では、
熱伝導性、制振性に加えて電気絶縁性を有することが必
要である。
に示すごとく室外機7の底板7aとリアクター(抵抗
機)8の間に内在して、リアクター(抵抗機)等発熱体
本体からの発熱を蓄熱することなく室外機7の底板7a
に付設した放熱孔7bからスムーズに熱を放出すること
が必要である。また図3,4及び図7〜図11の実施例
のような場合では、発熱体5からの熱を直接接触する表
層体(図略)に均一に伝導することが必要である。そし
てこの効果は金属微粉末のみの添加では十分な熱伝導性
を得ることができないばかりか、製品加工性、物性の保
持等の点から要求品質を充分に満たすことが困難であっ
た。
前記ベースポリマーに金属微粉末と共に金属酸化物もし
くは金属酸化物を含む無機充填剤を配合することにより
その熱伝導性を改善しうることを見いだした(実開平3
−99247号公報)。またその後の研究により、発明
者らは金属微粉末と共に加える金属酸化物もしくは金属
酸化物を含む充填剤を、金属窒化物あるいは結晶性シリ
カ,酸化硅素,炭化硅素またはこれらを含む充填剤に置
き換えることにより、同等もしくは若干上回る熱伝導性
効果が得られることをも見いだした(特願平4−140
080号)。しかしながらこれらは良好な熱伝導性は得
ることができるが、電気絶縁性を有し得なかった。ここ
において発明者らはさらに研究を続けた結果、金属酸化
物,金属窒化物およびこれらのいずれかを含む充填剤か
らなる群より選択された少なくとも1種の充填剤(a)
そして/または結晶性シリカ,酸化硅素,炭化硅素,お
よびこれらのいずれかを含んでいる充填剤からなる群よ
り選択された少なくとも1種の充填剤(b)と共に水酸
基を有する有機化合物3を加えることにより前二者より
一層良好な熱伝導性を得ると共に所望の絶縁性を得るこ
とを見いだし本発明に到達したのである。
スチックを主体とするポリマー2に、熱伝導率が0.5
Kcal/m.h.℃以上の、金属酸化物,金属窒化物
およびこれらのいずれかを含んでいる充填剤からなる群
より選択された少なくとも1種の充填剤(a)そして/
または結晶性シリカ,炭化硅素,酸化硅素,およびこれ
らのいずれかを含む充填剤からなる群より選択された少
なくとも1種の充填剤(b)とから選択した充填剤4と
をバンバリー、ニーダー、オープンロール等を用いて、
均一に混合分散し、次いでまたは同時に、熱伝導性を向
上させる水酸基を有する有機化合物3好ましくは分子量
90以上のアルコール系またはフェノール系化合物を必
要部数添加配合し、その後、押出機またはカレンダーま
たはプレス機等を用いて、得られた配合物を所望の形状
に成型し、要すれば加硫することにより体積抵抗率が1
×109 Ωcm以上、熱伝導率が0.4Kcal/m.
h.℃以上、損失係数が0.25〜0.95以上の要求
品質を満足する成型物を得ることに成功したものであ
る。
に対して十分な制振性を得るためには、比重1.8以上
のさらに好ましくは2.0以上の高比重を持つ柔らかな
成型物1であるのが特に望ましい。又、熱伝導性を持つ
ためにはまず使用するポリマーの熱不良導体性を改質す
ることが必要であり、このためには使用される配合物の
一部または全部が使用ポリマーに比し少なくとも数十倍
以上の熱伝導度を持ち、かつポリマーとの相溶性がよ
く、ポリマー中に均一に分散できる配合剤を添加するこ
とが必要である。さらに又、良好な電気絶縁性を持つた
めには、使用するポリマーが108 が以上の体積抵抗率
を有し、使用される配合物によってこの体積抵抗率が損
なわれないようにする必要がある。さらに、量的にも、
ポリマーの弾性性質をそこねるような大量の添加をしな
ければ絶縁性や制振効果や熱伝導性が得られないような
配合剤は好ましくない。
誤を繰り返した結果、ポリマーの絶縁性を損なうことな
く熱不良導体性を改質できかつ制振性を付与でき、さら
に加工上簡単に所望の形状に成型でき、要すれば加硫で
きるためには、ポリマーの熱伝導性改質剤として、熱伝
導率が0.5Kcal/m.h.℃以上の熱伝導率を有
する、平均粒子径が0.01μ〜30μの金属酸化物,
金属窒化物,およびこれらのいずれかを含む充填剤から
なる群より選択された少なくとも1種の充填剤(a)お
よび/または結晶性シリカ,炭化硅素,酸化硅素,およ
びこれらのいずれかを含む充填剤からなる群より選択さ
れた少なくとも1種の充填剤(b)から選択した充填剤
4と水酸基を有する有機化合物3、好ましくは分子量9
0以上のアルコール系またはフェノール系化合物を併用
添加することにより柔軟性があって、比重1.8以上の
高比重の所望の熱伝導性と制振性を有する成型物1が得
られることを見いだしたのである。
び/またはプラスチック100重量部に対し、100〜
500重量部の範囲が望ましく、両充填剤4の配合比率
としては7:3〜3:7の範囲が適当である。これは1
00重量部以下ではポリマーの熱不良導体性が改質でき
ず、500重量部以上ではポリマーの弾性性質を保持し
得ないばかりか組成物の成型時の加工性を困難にするか
らである。さらに又100重量部以下では得られる配合
物の比重が軽すぎ、希望する制振性が得られず、500
重量部以上では高充填部数のため希望の物性を保持し得
なくなるからである。さらに、配合比率が7:3〜3:
7の範囲を超えるものについては両充填剤4の相乗効果
を得ることが困難である。尚、平均粒子径が0.01μ
より以下の充填剤4は見かけ比重が軽すぎ、ポリマーに
配合することが困難であり、30μより以上の平均粒子
径を持つ充填剤はポリマーの補強効果を著しく損なうの
で好ましくない。
量としては、充填剤4を100〜500重量部含む配合
において、ゴムおよび/またはプラスチック100重量
部に対して0.3〜30重量部が好適である。これは、
充填剤100〜500部に対し、0.3部以下では充填
剤4との熱伝導性の相乗効果が実効的に得られないから
であり、一方30重量部以上の添加は熱伝導性以外の他
の性質、特に絶縁性を損なうおそれがあるからである。
及び熱伝導性としては、実験により電気絶縁性として制
振性として1×109 Ωcm、制振性として損失係数
0.25〜0.95(測定温度25℃〜100℃)、熱
伝導率が0.4Kcal/m.h.℃であることが認め
られた。即ち、1×109 Ωcm以下の体積抵抗率では
絶縁性が不十分で、通電、漏電のおそれがあり、0.2
5以下の損失係数(測定温度25℃〜100℃)をもつ
成型物では制振性が用途的に不十分であり、0.4Kc
al/m.h.℃以下の熱伝導率では、例えば図12に
示すような場合においては室外機7の底板7aに設けた
放熱孔7bからの速やかな熱の放出が実現できず、成型
物1の保温効果により、室外機即ち発熱振動体ケース7
の内部温度が上昇する結果になってしまうから不適であ
る。
にこの発明のテープ又はシート状成型物1はその柔軟性
から例えば発熱体5との積層性、密着性がよく、発熱体
5を内在せしめるか片面に有する積層構造を、空気の抱
き込み等による空隙なしに形成することができるため、
シートまたはテープ状成型物の熱伝導性の効果を一層高
め得る。尚、この場合の発熱体5は特に限定されるもの
ではなく、例えば発熱体5を内蔵する板状物、絨毯、シ
ート状物、織布状物、毛布状物等の加工発熱体も含まれ
る。
1は、粘着剤層6がその片面又は両面に塗布されている
ため、例えば、図12の室外機に用いる場合などでは、
底板7aまたはリアクター8またはその双方への密着性
が良く、リアクター等振動体8からの振動によるケース
の振動共鳴を防ぐのにより有効である。さらにまた、こ
の発明では図13のごとく、その電気絶縁性、制振性、
熱伝導性を損なうことなく、トッピングや貼合わせ等に
より、布帛や不織布を支持体9として内在させることも
極めて簡単にできる。
粒子径10μmの結晶性シリカ150重量部と平均粒子
径10μmの酸化アルミニウム250重量部を可塑剤D
OP15重量部と共にバンバリーにて均一に混合分散し
たベース配合物にフェノール系化合物であるペンタエリ
スリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシルフェニール)プロピオネー
ト]1.0重量部をニーダーで徐々に加え均一に混合分
散してNBR配合物を得た。次いでこの配合物をオープ
ンロールで約1.0mmにシーティングし、得られたシ
ートを重ね合わせて熱プレスで加硫した後、裁断して厚
さ15mm長さ75mm幅50mmの図1に示すような
比重2.3のブロック状成型物(実験例1)を得た。又
同様にして得たNBR配合物を厚さ2.0mmにカレン
ダーでシーティングし、加硫して得たシート状成型物を
長さ50m幅600mmに裁断して図2に示すようなシ
ート状成型物(実験例2)を得た。さらに、実験例2の
シート状成型物の両面(表裏)に溶剤タイプのアクリル
粘着剤50μを塗布して図5に示すような糊付成型物
(実験例3)を得た。これらの成型物について、電気絶
縁性と熱伝導性を測定すると共に、これらの成型物の損
失係数を測定したところ表1の結果を得た。尚、参考と
して金属酸化物と鉄粉結晶性シリカと鉄粉をそれぞ
れ150重量部と250重量部配合し実験例3と同様に
作成した場合(参考1)(参考2)、純ゴム配合(充
填剤および鉄粉を含まないもの)の加硫シートを用いた
場合(参考3)、及び成型物をはさまないで単に鉄板
を重ねた場合の損失係数(参考4)の測定結果も合わせ
て表1に示す。
物は優れた電気絶縁性と制振効果と良好な熱伝導率を有
することが認められた。
び/またはプラスチック成型物は、ゴムおよび/または
プラスチックを主体とするポリマーに熱伝導性を有する
充填剤と水酸基を有する有機化合物を均一に配合した成
型物であり、電気絶縁性能と制振性能と熱伝導性能の3
つの性質を合わせて有するので以下のような優れた効果
を発揮する。 LSI等に使用して、優れた放熱効果を発揮する。 フロアヒーティングや凍結防止路面の発熱体と表層間
に使用して、すぐれた電気絶縁性と制振性を発揮すると
共に、発熱体からの熱を均一に表層に伝導することがで
きる。 モーターケース等の振動防止及び蓄熱防止用に使用す
る場合において、振動発熱体本体(モーター等)からの
発熱と振動に対して、従来の振動防止方法ではほとんど
放熱効果は期待できず、むしろ保温する結果となってい
たが、この発明品は、すぐれた制振性と熱伝導性を有す
る成型物であるため、ケース放熱孔を通じてモーターケ
ース外への速やかな放熱が実現できると共にモーターの
振動を吸収することができる。 また、この発明の成型物は上記の効果の他付随的な効
果として防音効果をも有する。
斜視図である。
状成型物の斜視図である。
面図である。
断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
示す断面図である。
のを示す断面図である。
例を示す図である。
て、要部の一部破断斜視図である。
物の斜視図である。
物の斜視図である。
物の斜視図である。
視図である。
の斜視図である。
の斜視図である。
の斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ゴムおよび/またはプラスチックを主体
とするポリマー100重量部に、分子量90以上のアル
コール又はフェノール系化合物0.3〜30重量部と、
金属酸化物、金属窒化物およびこれらのいずれかを含ん
でいる充填剤からなる群より選択された少なくとも1種
の充填剤(a)および結晶性シリカ、炭化硅素、酸化硅
素およびこれらのいずれかを含んでいる充填剤からなる
群より選択された少なくとも1種の充填剤(b)を、
(a)と(b)の配合比率が7:3〜3:7の範囲で配
合した充填剤100〜500重量部を配合して成型され
た成型物であって、体積抵抗率が1×109Ωcm以上
の電気絶縁性能と損失係数(tanδ)が0.25〜
0.95の制振性能と熱伝導率が0.4Kcal/m.
h.℃以上の熱伝導性能を合わせて有することを特徴と
する絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴムおよび/ま
たはプラスチック成型物。 - 【請求項2】 比重が1.8以上であることを特徴とす
る請求項1の絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴムお
よび/またはプラスチック成型物。 - 【請求項3】 請求項1に記載の充填剤(a)(b)が
いずれも熱伝導率0.5Kcal/m.h.℃以上の熱
伝導性を有する充填剤であることを特徴とする請求項1
〜2のいずれかの絶縁性と制振性と熱伝導性を有するゴ
ムおよび/またはプラスチック成型物。 - 【請求項4】 請求項1〜3に記載の成型物の両面また
はいずれか一面以上の面に粘着剤層を設けたことを特徴
とする請求項1〜3のいずれかの絶縁性と制振性と熱伝
導性を有するゴムおよび/またはプラスチック成型物。 - 【請求項5】 請求項1〜4に記載の成型物が積層体を
形成するシート状またはテープ状成型物であることを特
徴とする請求項1〜4のいずれかの絶縁性と制振性と熱
伝導性を有するゴムおよび/またはプラスチック成型
物。
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