JP3437682B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

積層ポリエステルフィルム

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JP3437682B2
JP3437682B2 JP15625195A JP15625195A JP3437682B2 JP 3437682 B2 JP3437682 B2 JP 3437682B2 JP 15625195 A JP15625195 A JP 15625195A JP 15625195 A JP15625195 A JP 15625195A JP 3437682 B2 JP3437682 B2 JP 3437682B2
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真人 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層ポリエステルフィ
ルムに関するものであり、詳しくは、いわゆる塗布延伸
法を適用して製造しても透明性を損なうことなく、か
つ、優れた帯電防止性を有する積層ポリエステルフィル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】二軸
延伸ポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定
性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、透明性等の優れた特性
を有することから、磁気記録媒体のベースフィルム、製
版用フィルムを始めとする幅広い用途に使用されている
が、プラスチックフィルム共通の問題として静電気が発
生しやすく、その結果、フィルムが帯電しやすいという
欠点がある。
【0003】一般に、ポリエステルフィルムの帯電防止
方法としては、有機スルホン酸塩等の低分子量のアニオ
ン性界面活性剤タイプの化合物を練り込む方法、金属化
合物を蒸着する方法、アニオン性化合物やカチオン性化
合物、あるいはいわゆる導電性化合物を表面に塗布する
方法等がある。
【0004】アニオン性化合物を練り込む方法は、安価
に製造できるという利点があるものの、帯電防止効果に
おいて限界がある。さらに低分子量化合物を用いるた
め、いわゆるブルーミングによりアニオン性化合物がポ
リエステルフィルム表面に集まり、ポリエステルフィル
ムと上塗り層との接着力が低下したり、アニオン性化合
物がフィルムや搬送ロールに転着する等の問題が生じ
る。またこのため、帯電防止性能の耐久性も低下する。
【0005】金属化合物を蒸着する方法は、帯電防止性
が優れ、近年は透明導電性フィルムとして用途が拡大し
ているものの、製造コストが高く、特定の用途には向い
ているが、一般の帯電防止フィルムとしては利用し難
い。導電性カーボンなどの導電性化合物を塗布する方法
は、帯電防止効果が比較的良好であると共に比較的安価
に製造できる利点があるものの、フィルムの透明性が悪
化するという欠点がある。このようなことから、帯電防
止剤として高分子量アニオン性化合物や高分子量カチオ
ン性化合物をフィルムに塗布する方法がポリエステルフ
ィルムの帯電防止法として広く採用されている。
【0006】塗布層を有する二軸延伸ポリエステルフィ
ルムの製造方法として、塗布液をシートまたはフィルム
に塗布した後、フィルムを延伸、熱処理する塗布延伸法
(インラインコーティング法)といわれる方法がある。
この方法は、製膜工程後のポリエステルフィルムに塗布
液を塗布して塗布層を形成する方法と比較して、フィル
ムの製膜と塗布を同時に実施するため、幅広の製品が比
較的安価に得られるだけでなく、塗布層の表面特性も特
徴のあるものが得られる。
【0007】塗布法による帯電防止フィルムとして、例
えば、アニオン性帯電防止樹脂としてポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム塩等の高分子量の帯電防止剤を塗布し
たフィルムが知られているが、ポリスチレンスルホン酸
ナトリウム塩の単独重合体は、塗布延伸法に適用した場
合、条件によっては塗布層が不連続となるため、帯電防
止効果が十分発揮されないことがある。さらに、塗布層
に無数のクラックが入り、フィルムが白化する欠点があ
るため、透明性の要求される用途には不適格である。ポ
リビニルスルホン酸ナトリウム塩に代表される脂肪族モ
ノマーのスルホン酸塩は帯電防止効果の湿度依存性が大
きく40%RH以下の湿度下では、期待された帯電防止
効果が発揮されない場合がある。また、4級アンモニウ
ム塩等に代表されるカチオン系帯電防止剤は、アニオン
性帯電防止剤に比べ熱的安定性に劣るため、通常の条件
で塗布延伸を実施した場合は、延伸、熱処理工程で揮散
あるいは熱分解が生じて、期待された帯電防止効果が発
揮されない場合がある。
【0008】
【課題を解決しするための手段】本発明者は、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、特定の塗布剤によれば、透明
性を損なうことなく優れた帯電防止性、接着性を有する
積層ポリエステルフィルムを提供できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要
旨は、下記一般式で示される構造単位を10〜50重
量部、下記一般式で示される構造単位、およびこれら
以外の少なくとも一つの構造単位とを有する帯電防止樹
脂(A)と、水系ポリエステルおよび水系ポリウレタン
から選ばれる少なくとも1種のバインダー樹脂(B)と
を含有する塗布剤を、ポリエステルフィルムの少なくと
も片面に塗布した後、少なくとも一軸方向に延伸して得
られる塗布層を有する二軸延伸積層ポリエステルフィル
ムであり、前記塗布層の厚みが0.1μm以下であり、
かつ、前記塗布層中における単位面積当たりの帯電防止
樹脂(A)の含有量が0.01g/m2 以上であること
を特徴とする積層ポリエステルフィルムに存する。
【0009】
【化3】 (上記式中、R1 は水素原子またはメチル基、Xはナト
リウム原子、カリウム原子またはNH4 を表す)
【0010】
【化4】 (上記式中、R2 は水素原子またはメチル基、Xはナト
リウム原子、カリウム原子またはNH4 、aは0または
1の整数を表す)
【0011】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明のフィルム原料として用いられるポリエステルとし
ては、代表的には、例えば、構成単位の80モル%以上
がエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタ
レート、構成単位の80モル%以上がエチレン−2,6
−ナフタレートであるポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート、構成単位の80モル%以上が1,4−シクロヘキ
サンジメチレンテレフタレートであるポリ−1,4−シ
クロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられ
る。これらのほかに、ポリエチレンイソフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等も用いることができる。
【0012】上記の優位構成成分以外の共重合成分とし
ては、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール成
分、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、
5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸およびオキシモノカルボン酸などの
エステル形成性誘導体を使用することができる。また、
ポリエステルとしては、単独重合体または共重合体のほ
かに、他の樹脂との小割合のブレンドも使用することが
できる。
【0013】本発明のポリエステルフィルムは、滑り性
を付与するため、突起形成剤として、添加粒子、析出粒
子、その他の触媒残渣などを含有していてもよい。これ
らの突起形成剤の種類、大きさ、配合量は、目的とする
滑り性、透明性などに応じて適宜選択される。
【0014】また、突起形成剤以外の添加剤として、必
要に応じ、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロ
ッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光線遮断
剤、着色剤などを含有していてもよい。これらの物質の
中には、フィルムの白色化を目的とした酸化チタン、硫
酸バリウム、酸化マグネシウム等で代表される白色顔料
や、低密度化を目的としたポリエステルと非相溶な樹
脂、例えば、ポリプロピレンのようなボイド形成剤も含
まれる。また、本発明のポリエステルフィルムは、多層
構造になっていてもよく、この場合、その一部の層はポ
リエステル以外のポリマーで形成されていてもよい。本
発明のフィルムの塗布層を得るための塗布液は、通常、
安全性や衛生性の点から、水を主たる媒体とするものを
用いる。
【0015】本発明のフィルムの塗布層を構成する原料
となる帯電防止樹脂(A)は、前記一般式で示される
構造単位を10〜50重量部、前記一般式で示される
構造単位、およびこれら以外の少なくとも一つの構造単
位とを有する樹脂である。
【0016】帯電防止樹脂(A)を構成する一般式で
示される構造単位の含有量が10重量部未満では、所定
の帯電防止効果を得ることが困難になり、特に40%R
H以下の低湿度下において、帯電防止性能の低下が顕著
になる。また、一般式で示される構造単位が50重量
部を超えると、塗膜形成樹脂の可撓性が不十分となり、
塗布剤を塗布後少なくとも一軸方向に延伸するときに、
塗膜の連続性が損われ、所定の帯電防止効果を得られな
くなり、フィルム表面の透明性も損なわれる。帯電防止
樹脂(A)を構成する一般式で示される構造単位を、
好ましくは10重量部以上、さらに好ましくは15重量
部以上、特に好ましくは20重量部以上有することで、
効果的に通常湿熱条件下での帯電防止効果と塗膜の透明
性の両立を実現できる。
【0017】本発明のフィルムの塗布層は、塗布後少な
くとも一軸方向に延伸処理を施すために、塗布層の可撓
性が不十分であると、延伸処理の際に塗布層の連続性が
損なわれるため、塗布層に十分な帯電防止性能を付加で
きない。一般式で示される構造単位を単独で有する場
合でも、帯電防止性能に寄与する効果あるものの、塗布
後少なくとも一軸方向に延伸して塗布層を得る場合、そ
の延伸過程で塗布層の連続性が損なわれ、塗膜の透明性
が著しく低下し、さらに所定の帯電防止効果を得られな
い。本発明においては、一般式で示される構造単位に
加え、一般式で示される構造単位およびこれら以外の
少なくとも一つの構造単位とを有する帯電防止樹脂
(A)を用いて透明性、帯電防止性能に優れ、かつ、十
分な塗膜強度を有する塗布層を得る。
【0018】帯電防止樹脂(A)において、さらに十分
な帯電防止性能を得るために、一般式およびで示さ
れる構造単位に含まれるスルホン酸塩に起因する硫黄元
素の重量濃度が本発明の塗布層中に1重量%以上、さら
には3重量%以上、特には5重量%以上存在することが
望ましい。
【0019】帯電防止樹脂(A)において、一般式お
よびで示される構造単位以外の構成単位としては、イ
オン性官能基を有さずかつ反応性官能基を有するものが
好ましく、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート等による水酸基、アクリル
酸、メタクリル酸等によるカルボン酸基等による有機酸
類およびマレイン酸無水物等による有機酸無水物、グリ
シジルメタクリレート等によるグリシジル基、ジメチル
アミノエチルメタクリレート等のアミン類、N−ブトキ
シメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド等のアルコキシ基、アクリル酸アミド等によるアミド
基、メラミン誘導体、尿素誘導体、オキサゾリン基、ブ
ロックイソシアネート基、ジビニルベンゼン等によるビ
ニル基等を有するモノマー単位が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。これらの反応性官能基を有
するモノマー単位は単独で用いてもよいが、必要に応じ
て適宜2種以上を併用してもよい。
【0020】本発明で用いるバインダー樹脂(B)を構
成する水系ポリエステルとしては、以下のような多価カ
ルボン酸および多価ヒドロキシ化合物から得ることがで
きる。すなわち、多価カルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,
4′−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジ
カルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテ
レフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン
酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシ
ン酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロ
キシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそ
れらのエステル形成性誘導体などを用いることがでる。
【0021】また、多価ヒドロキシ化合物としては、エ
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、p−キシリレングリコール、ビスフェノールA−エ
チレングリコール付加物、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ジメチロール
プロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロー
ルプロピオン酸カリウムなどを用いることができる。こ
れらの化合物の中からそれぞれ適宜1つ以上選択して、
ポリエステルを常法の重縮合反応によって合成する。
【0022】本発明で用いるポリウレタンを構成する成
分として、以下のようなポリオール、ポリイソシアネー
ト、鎖長延長剤、架橋剤などを例示できる。ポリオール
の例としては、ポリオキシエチレングリコール,ポリオ
キシプロピレングリコール,ポリオキシプロピレントリ
オール,ポリオキシテトラメチレングリコールのような
ポリエーテル類,ポリエチレンアジペート,ポリエチレ
ン−ブチレンアジペート,ポリプロピレンアジペート,
ポリヘキシレンアジペート,ポリカプロラクトンのよう
なポリエステル類,アクリル系ポリオール,ひまし油な
どが挙げられる。
【0023】ポリイソシアネートの例としては、トリレ
ンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5
−ナフタレンジイソシアネートのような芳香族系ジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネートのような脂肪族系ジイソシアネ
ートなどが挙げられる。
【0024】鎖長延長剤あるいは架橋剤の例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ト
リメチロールプロパン、グリセリン、ヒドラジン、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジシクロヘ
キシルメタン、水などが挙げられる。これらの化合物の
中から適宜選択して、ポリウレタンを常法の重合反応に
よって合成する。
【0025】これらのバインダー樹脂(B)は単独で用
いてもよいが、必要に応じて2種以上を併用してもよ
い。これらの水系樹脂は界面活性剤等によって強制分散
化させたものを用いてもよいが、好ましくはポリエーテ
ル類または水酸基等のような非イオン性親水性成分、さ
らに好ましくはアニオン性親水基を有する自己分散型等
の水溶性または水分散性樹脂塗布剤を使用するのがよ
い。これらの水系樹脂が有するアニオン性基は、共重合
等により樹脂に結合させたものであり、その成分はスル
ホン酸、カルボン酸、リン酸およびそれらのリチウム
塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アミ
ン塩等から適宜選択される。かかるアニオン性基の樹脂
固形分に対する割合は、0.05〜8重量%の範囲が好
ましい。アニオン性基量が0.05重量%未満では、樹
脂の水溶性あるいは水分散性が悪くなる傾向があり、ア
ニオン性基量が8重量%を超えると、塗布層の耐水性が
劣ったり、吸湿してフィルムが相互に固着(ブロッキン
グ)したりすることがある。
【0026】本発明の塗布層を構成するバインダー樹脂
(B)として、帯電防止樹脂(A)を共重合した樹脂を
含んでいてもよい。帯電防止樹脂(A)とバインダー樹
脂(B)との相溶性が良い場合、帯電防止効果が望みに
くくなり、逆に相溶性が悪い場合、塗膜の強度が得られ
なくなり、これらの間には適度な相溶性があることが好
ましいが、これらを制御する目的で、上記の帯電防止樹
脂(A)の共重合モノマーのいずれかの成分とバインダ
ー樹脂(B)が共重合された樹脂が塗布層中に含まれて
いてもよい。共重合の手法としては、グラフト共重合、
ブロック共重合、ランダム共重合などがあるが、主鎖と
してバインダー樹脂(B)を有するグラフト共重合が好
ましい。本発明のフィルムの塗布層中の帯電防止樹脂
(A)は、単位面積当たり0.01g/m2 以上含有す
ることが必要である。単位面積当たりの含有量が0.0
1g/m2 以下の場合、塗布層の帯電防止樹脂(A)が
塗布層中に密に存在せず、本来形成する導電部が形成さ
れず、所定の帯電防止効果が得られない。
【0027】さらに本発明の塗布層中に共反応性化合物
(C)を含有することが好ましく、共反応性化合物
(C)としては、メチロール化あるいはアルキロール化
した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミ
ド系、ポリアミド系等の化合物、ポリアミン類、エポキ
シ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、ブ
ロックイソシアネート化合物、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤、ジルコ−アルミネート系カップ
リング剤、金属キレート、有機酸無水物、有機過酸化
物、熱または光反応性のビニル化合物や感光性樹脂等が
挙げられる。
【0028】共反応性化合物(C)は通常これらの多官
能低分子化合物および高分子化合物から選択される。共
反応性化合物(C)の選択においては、帯電防止樹脂
(A)に含まれる反応性官能基との組み合わせが最も重
要で、例えば帯電防止樹脂(A)の反応性官能基が水酸
基の場合、共反応性化合物(C)としてはメラミン系化
合物、ブロックイソシアネート化合物、有機酸無水物等
が好ましく、樹脂(A)の反応性官能基が有機酸および
その無水物の場合、共反応性化合物(C)としてはエポ
キシ系化合物、メラミン系化合物、オキサゾリン系化合
物、金属キレート等が好ましく、樹脂(A)の反応性官
能基がアミン類の場合、共反応性化合物(C)としては
エポキシ系化合物等が好ましく、帯電防止樹脂(A)に
含まれる熱反応性官能基と共反応が認められるものを選
択して用いることが好ましい。このことにより、塗布層
の固着性(耐ブロッキング性)や耐水性、耐溶剤性、機
械的強度を効果的に改良することができる。
【0029】共反応性化合物(C)は反応性官能機が1
分子中に2官能以上必ず含まれる限りにおいて、低分子
量化合物であっても、反応性官能基を有する高分子重合
体のいずれであってもよい。共反応性化合物(C)の配
合量は、好ましくは塗布層に対する重量部で1〜50重
量部の範囲、さらには3〜30重量部の範囲が好まし
い。
【0030】本発明の塗布層は、帯電防止樹脂(A)、
バインダー樹脂(B)、および必要に応じて共反応性化
合物(C)を主たる構成成分とするものであるが、必要
に応じて塗布層の滑り性改良のために水系不活性粒子を
含んでいてもよい。かかる粒子としては、コロイダルシ
リカ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機
粒子と、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂ある
いはポリビニル系樹脂による単独あるいは共重合体を含
む微粒子、またはこれらと架橋成分を複合した架橋粒子
に代表される有機粒子が例示される。これらの水系粒子
等は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併
用してもよい。これらの水系粒子を効果的に用いるため
に、これらの平均粒径(d)と塗布層の平均膜厚(L)
との間に(L/3)<d<(3L)の関係が有ること、
さらには(L/2)<d<(2L)の関係が有ることが
望ましい。
【0031】本発明のフィルムの塗布層は、必要に応じ
て他の水系樹脂を併用してもよい。他の水系樹脂の例と
しては、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂
等が挙げられる。これらの中で好ましくはアクリル系樹
脂またはビニル系樹脂が選択され、さらに好ましくは、
帯電防止樹脂(A)から一般式およびで表される成
分を抜いたものか、または微量共重合したアクリル系樹
脂またはビニル系樹脂が選択される。
【0032】また、本発明のフィルムの塗布層を得るた
めの塗布液は、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、塗布
性改良剤、増粘剤、低分子帯電防止剤、有機系潤滑剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料等の添
加剤を含有していてもよい。これらの添加剤は単独で用
いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用してもよ
い。
【0033】本発明のフィルムの塗布層を得るための塗
布液は、水を主たる媒体とする限りにおいて、水への分
散を改良する目的あるいは造膜性能を改良する目的で少
量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は、主た
る媒体である水と混合して使用する場合、水に溶解する
範囲で使用することが必要である。有機溶剤としては、
n−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコ
ール等の脂肪族または脂環族アルコール類、プロピレン
グリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル等のグリコール類、n−ブチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等のグリコール誘導体、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸
アミル等のエステル類、メチルエチルケトン、アセトン
等のケトン類、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙
げられるが、これらに限られるものではない。これらの
有機溶剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以
上を併用してもよい。
【0034】本発明のフィルムの塗布層厚みは、最終的
な乾燥厚さで0.1μm以下、好ましくは0.01〜
0.1μm、さらに好ましくは0.02〜0.1μm、
特に好ましくは0.03〜0.1μmの範囲である。塗
布層の厚さが0.1μmより大きくなると、フィルムが
相互にブロッキングしやすくなったり、特にフィルムの
高強度化を目的として塗布処理フィルムを再延伸する場
合には、工程中にロールに粘着しやすくなったりして好
ましくない。ブロッキングの問題は、特にフィルムの両
面に同一の帯電防止層を設ける場合に顕著に現れる。塗
布層の厚さが0.01μm未満のものは、十分な帯電防
止効果と均一な被膜を得ることが困難となる場合があ
る。上述した塗布液をポリエステルフィルムに塗布する
方法としては、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、
「コーティング方式」に示されるリバースロールコータ
ー、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクター
コーター等を用いることができる。
【0035】本発明においては、これらの塗布装置を用
いて塗布される塗布フィルムは塗布後に少なくとも一軸
方向に延伸されることが必要であり、塗布前に少なくと
も一軸方向に延伸され、さらに塗布後に少なくとも一軸
方向に延伸されることが好ましい。塗布後に延伸処理を
しない場合、形成される塗布層とベースフィルムである
ポリエステルフィルムとの密着力が弱く、実用に適した
接着性を得られない。これらを工業的有利に達成するた
めには、二軸延伸フィルム製造工程内で塗布するが好ま
しい。かかる方法の例として、予め二軸に延伸されたポ
リエチレンテレフタレートフィルムに塗布した後、乾燥
または未乾燥の状態で再度長手方向およびまたは横方向
に延伸する方法が挙げられる。あるいは、予め二軸に延
伸したポリエチレンテレフタレートフィルムを改めて長
手方向または横方向に延伸し塗布した後、乾燥または未
乾燥の状態で再度これを直角方向に延伸する方法も好ま
しく採用される。さらに好ましくは製膜工程の長手方向
に一軸延伸されたフィルムに塗布し、乾燥または未乾燥
の状態でさらに先の一軸延伸方向と直角の方向に延伸し
た後、熱処理を施す方法が製造コスト面の点から採用さ
れるが、これらに限定されるものではない。
【0036】上述のフィルムを得るための延伸工程は、
好ましくは120〜180℃で行われ、延伸倍率は、面
積倍率で少なくとも4倍以上、好ましくは6〜20倍で
ある。延伸されたフィルムは通常150〜250℃で熱
処理される。さらに、熱処理の最高温度ゾーンおよびま
たは熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向お
よび横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましく採
用される。
【0037】特に、120〜180℃でロール延伸法に
よりフィルム長手方向に2〜6倍延伸された一軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムに塗布液を塗布し、
適当な乾燥を施し、あるいは乾燥を施さず、該一軸延伸
フィルムを横方向に120〜180℃で2〜6倍に延伸
し、さらにフィルム長手方向に120〜180℃で1.
01〜1.9倍再延伸し、150〜250℃で1〜60
0秒間熱処理を行う方法が好ましく採用される。
【0038】熱処理前にフィルム長手方向と直角方向に
120〜230℃で1.01〜1.9倍再延伸すること
により横方向の強度を高めることも好ましい。本方法に
よるならば、延伸と同時に塗布層の乾燥が可能になると
ともに塗布層の厚さを延伸倍率に応じて薄くすることが
でき、ポリエチレンテレフタレートフィルム基材として
好適なフィルムを比較的安価に製造できる。
【0039】本発明で用いる塗布液は、ポリエステルフ
ィルムの片面だけに塗布してもよいし、両面に塗布して
もよい。片面にのみ塗布した場合、その反対面には必要
に応じて本発明の塗布液以外のものを用いた塗布層を形
成させ、本発明のポリエステルフィルムに他の特性を付
与することもできる。なお、塗布剤のフィルムへの塗布
性、接着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処
理や放電処理を施してもよい。また、本発明の二軸延伸
ポリエステルフィルムの塗布層の表面特性等を改良する
ために、塗布層形成前または後にポリエステルフィルム
または塗布層に放電処理を施してもよい。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、本発明におけ
る各種の物性および特性の測定方法、定義は下記のとお
りである。また、実施例および比較例中、「部」および
「%」とあるのは、各「重量部」および「重量%」を意
味する。 (1)表面固有抵抗 横河・ヒューレット・パッカード社の同心円型電極「1
6008A(商品名)」(内側電極50mm径、外側電
極70mm径)に試料を設置し、100Vの電圧を印加
し、同社の高抵抗計「4329A(商品名)」で電圧印
可1分後の試料の表面固有抵抗を測定した。表面固有抵
抗はその値の対数をとり、以下の基準で判定した。測定
雰囲気は、23℃,50%RH(標準)と23℃,30
%RHで行った。 10未満 :◎ (優秀) 10以上,13未満 :○ (良好) 13以上,15未満 :△ (普通) 15以上 :× (不良)
【0041】(2)透明性(フィルムヘーズ) 日本電色工業社製分球式濁度計「NDH−300A(商
品名)」を用い、JIS−K6714に準じてフィルム
濁度を測定した。判定基準は以下のとおりである。 2%未満 :◎ (優秀) 2%以上,5%未満 :○ (良好) 5%以上,10%未満 :△ (普通) 10%以上 :× (不良)
【0042】(3)固着性(フィルムブロッキング特
性) 測定したいフィルム面を重ね、温度40℃、湿度80%
RH、荷重=10kg/cm2 で20時間プレス処理を
行い、ASTM D 1893により決められているプ
ラスチックフィルム間のブロッキング度を測定し定量化
する手法に準拠し、プレスしたフィルム面をはがしてゆ
くときいかかる荷重からブロッキング度を求めた。判定
基準は以下の通りである。 50g未満 :◎ (優秀) 50g以上,100g未満 :○ (良好) 100以上,250g未満 :△ (普通) 250以上 :× (不良)
【0043】また、実施例において、帯電防止樹脂
(A)およびそれとともに使用したバインダー樹脂
(B)は、下記のとおりである。 帯電防止樹脂:A01 p−スチレンスルホン酸ナトリウム塩(40重量部)、
メタリルスルホン酸ナトリウム塩(40重量部)、N,
N’−ジメチルアミノメタクリレート(20重量部)を
蒸留水中に溶解しフラスコ内で約60℃に加熱拡販しな
がら重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミノ
ジプロパン)2塩酸塩を添加することで重合し、得た帯
電防止樹脂。 帯電防止樹脂:A02〜A15 上記樹脂A01と同様の方法で得た下記表1に示すモノ
マー組成の帯電防止樹脂。
【0044】
【表1】 表 1 ------------------------------------------------------------------- SSS SMS SAS SVS DMAEMA HEMA MAA BMAA ------------------------------------------------------------------- 樹脂例 1 40 40 20 樹脂例 2 40 40 20 樹脂例 3 40 40 20 樹脂例 4 30 30 20 20 樹脂例 5 30 30 20 20 樹脂例 6 30 30 20 20 樹脂例 7 20 50 10 10 10 樹脂例 8 20 50 20 10 樹脂例 9 30 20 20 20 10 樹脂例10 10 70 10 10 樹脂例11 70 10 10 10 樹脂例12 100 樹脂例13 60 10 10 20 樹脂例14 70 20 10 樹脂例15 5 70 15 10 ------------------------------------------------------------------- (表1中の略号は以下のとおり。SSS:p−スチレンス
ルホン酸ナトリウム塩,SMS:メタリルスルホン酸ナト
リウム塩,SAS:アリルスルホン酸ナトリウム塩,SVS:
ビニルスルホン酸ナトリウム塩,DMAEMA:N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート,HEMA:2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート,MAA:メタクリル酸,BMAA:
N−ブトキシメチルアクリルアミド)
【0045】帯電防止樹脂:A16 樹脂A01で用いるモノマー成分のうちのp−スチレン
スルホン酸ナトリウム塩およびメタリルスルホン酸ナト
リウム塩の対イオンをカリウム塩とする以外は、樹脂A
01と同様の組成の帯電防止樹脂。 帯電防止樹脂:A17 樹脂A01で用いるモノマー成分のうちのp−スチレン
スルホン酸ナトリウム塩およびメタリルスルホン酸ナト
リウム塩の対イオンをアンモニウム塩とする以外は、樹
脂A01と同様の組成の帯電防止樹脂。
【0046】帯電防止樹脂:A18 樹脂A01で用いるモノマー成分のうちのp−スチレン
スルホン酸ナトリウム塩およびメタリルスルホン酸ナト
リウム塩の対イオンをジエチルアミン塩とする以外は、
樹脂A01と同様の組成の帯電防止樹脂。 バインダー樹脂(ポリエステル):B01 テレフタル酸、イソフタル酸、5−ソジウムスルホイソ
フタル酸、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオールから成るポリエステル樹
脂。
【0047】バインダー樹脂(ポリエステル):B02 テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、エチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコールからなるポリエ
ステル樹脂のアミン中和物。 バインダー樹脂(ポリウレタン):B03 イソシアネート成分としてイソホロンジイソシアネー
ト、ポリオール成分としてテレフタル酸、イソフタル
酸、エチレングリコール、ジエチレングリコールより構
成されるポリエステルポリオール、鎖延長剤として2,
2−ジメチロールプロピオン酸からなるポリウレタン樹
脂。 バインダー樹脂(アクリル樹脂):B04 メチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ブチルアクリレートからなるポリアクリル樹脂。
【0048】実施例1 固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを28
0〜300℃の温度で溶融押し出しし、静電密着法を併
用しながら冷却ドラム上にキャストし、厚さ約720μ
mの無定型フィルムを得た。このフィルムを85℃で縦
方向に3.7倍延伸し、さらに100℃で横方向に3.
9倍延伸し、210℃で熱処理して、厚さ50μmの二
軸延伸ポリエステルフィルムを得た。この方法によって
得られたポリエステルフィルムのヘーズは1.1%であ
った。
【0049】上記の処方で得られるポリエステルフィル
ムの縦延伸後、横延伸前のフィルムの片面に上記樹脂例
で示した帯電防止樹脂A01を30重量部およびポリエ
ステル樹脂B01を55重量部およびポリアクリル樹脂
5重量部を含有する水分散体を調整し、さらに5重量部
の3官能水溶性エポキシ化合物および5重量部のコロイ
ダルシリカを添加した塗布液を延伸乾燥後の塗膜厚さが
0.1μmになるように塗布して積層フィルムを得た。
添加したコロイダルシリカの平均粒径は0.1μmのも
のを用いた。
【0050】実施例2〜16 下記表2に示す組成の塗布液に変更して積層フィルムを
得た。
【0051】
【表2】 表 2 ---------------------------------------------------------- 帯電防止 バインダー樹脂 架橋剤 塗布厚 樹脂(A) (B) (C) (μm) ---------------------------------------------------------- 実施例 1 A01=30 B01=60 エポキシ=5 0.1 実施例 2 A01=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 実施例 3 A01=30 B01=60,B04=5 0.05 実施例 4 A01=30 B01=50,B04=5 エポキシ=5 0.05 実施例 5 A02=30 B02=50,B04=10 エポキシ=5 0.05 実施例 6 A03=30 B03=50,B04=10 エポキシ=5 0.05 実施例 7 A04=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 実施例 8 A05=30 B02=60 エポキシ=5 0.05 実施例 9 A06=35 B03=60 0.05 実施例10 A07=45 B03=50 0.05 実施例11 A08=45 B01=50 0.05 実施例12 A09=45 B02=50 0.05 実施例13 A10=45 B03=50 0.05 実施例14 A16=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 実施例15 A17=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 実施例16 A18=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 ----------------------------------------------------------
【0052】比較例1〜6 下記表3に示す組成の塗布液を塗布する以外は実施例1
と同様にして積層フィルムを得た。
【0053】
【表3】 表 3 ---------------------------------------------------------- 帯電防止 バインダー樹脂 架橋剤 塗布厚 樹脂(A) (B) (C) (μm) ---------------------------------------------------------- 比較例 1 A11=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 比較例 2 A12=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 比較例 3 A13=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 比較例 4 A14=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 比較例 5 A15=30 B01=60 エポキシ=5 0.05 比較例 6 A01=30 B01=60 エポキシ=5 0.02 比較例 7 A01=30 B01=60 エポキシ=5 0.5 比較例 8 A01=95 0.05 ----------------------------------------------------------
【0054】なお、全ての実施例および比較例は、上記
表に記載のもの以外に5重量部のコロイダルシリカを添
加してある。以上、得られた結果をまとめて下記表4に
示す。
【0055】
【表4】 表 4 ------------------------------------------------------ 帯電防止剤 透明性 表面固 固着性 (A)含有量 ヘーズ 有抵抗 (g/m2) (%) logρs (g) ------------------------------------------------------ 実施例 1 0.030 ◎/1.9 ○/10.5 ○/65 実施例 2 0.015 ◎/1.8 ○/11.4 ◎/43 実施例 3 0.015 ○/2.0 ○/10.8 ○/70 実施例 4 0.015 ◎/1.9 ◎/ 9.7 ○/75 実施例 5 0.015 ◎/1.8 ○/10.4 ○/56 実施例 6 0.015 ◎/1.8 ◎/ 9.3 ○/60 実施例 7 0.015 ◎/1.6 ◎/ 9.5 ○/70 実施例 8 0.015 ◎/1.6 ○/10.3 ○/88 実施例 9 0.018 ◎/1.6 ◎/ 9.7 ○/78 実施例10 0.023 ◎/1.5 ○/10.0 ○/83 実施例11 0.023 ◎/1.6 ○/10.2 ○/77 実施例12 0.023 ◎/1.9 ◎/ 9.4 ○/86 実施例13 0.023 ◎/1.5 ◎/ 9.7 ○/78 実施例14 0.015 ◎/1.7 ◎/ 9.8 ○/65 実施例15 0.015 ◎/1.2 ○/10.1 ○/67 実施例16 0.015 ◎/1.3 ◎/ 9.4 ○/59 ------------------------------------------------------
【0056】
【表5】 表4つづき -------------------------------------------------------------- 帯電防止剤 透明性 表面固有抵抗 固着性 (A)含有量 ヘーズ logρs (g/m2) (%) 50%RH 30%RH (g) -------------------------------------------------------------- 比較例 1 0.015 ×/11.5 〇/12.4 △/13.7 ○/66 比較例 2 0.015 ×/19.4 △/13.0 △/14.1 ○/69 比較例 3 0.015 ×/10.5 〇/11.5 △/13.2 ○/65 比較例 4 0.015 ◎/1.3 〇/10.3 ×/15.3 ○/88 比較例 5 0.015 ◎/1.2 〇/10,7 △/13.7 ○/89 比較例 6 0.006 ◎/1.1 △/13.1 ×/16< ○/34 比較例 7 0.15 ×/12.3 ◎/9.1 〇/10.7 ×/500< 比較例 8 0.048 ×/12.2 △/14.1 ×/15・2 △/154 --------------------------------------------------------------
【0057】
【発明の効果】本発明のフィルムは、塗布延伸法を適用
しても透明性を損なうことなく、優れた帯電防止性と機
械的強度が付与されたものであり、その工業的価値は高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/04 B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で示される構造単位を10
    〜50重量部、下記一般式で示される構造単位、およ
    びこれら以外の少なくとも一つの構造単位とを有する帯
    電防止樹脂(A)と、水系ポリエステルおよび水系ポリ
    ウレタンから選ばれる少なくとも1種のバインダー樹脂
    (B)とを含有する塗布剤を、ポリエステルフィルムの
    少なくとも片面に塗布した後、少なくとも一軸方向に延
    伸して得られる塗布層を有する二軸延伸積層ポリエステ
    ルフィルムであり、前記塗布層の厚みが0.1μm以下
    であり、かつ、前記塗布層中における単位面積当たりの
    帯電防止樹脂(A)の含有量が0.01g/m2 以上で
    あることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。 【化1】 (上記式中、R1 は水素原子またはメチル基、Xはナト
    リウム原子、カリウム原子またはNH4 を表す) 【化2】 (上記式中、R2 は水素原子またはメチル基、Xはナト
    リウム原子、カリウム原子またはNH4 、aは0または
    1の整数を表す)
  2. 【請求項2】 帯電防止樹脂(A)が側鎖に反応性官能
    基を有し、当該反応性官能基に対し、加熱によってその
    反応性が促進され、かつ少なくとも2官能以上の官能基
    を有する共反応性官能基含有化合物(C)を塗布剤中に
    含有し、当該化合物(C)が塗布層中において3次元架
    橋されていることを特徴とする請求項1記載の積層ポリ
    エステルフィルム。
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