JPH09202040A - インクジェット記録シート用支持体およびインクジェット記録シート - Google Patents

インクジェット記録シート用支持体およびインクジェット記録シート

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JPH09202040A
JPH09202040A JP8032792A JP3279296A JPH09202040A JP H09202040 A JPH09202040 A JP H09202040A JP 8032792 A JP8032792 A JP 8032792A JP 3279296 A JP3279296 A JP 3279296A JP H09202040 A JPH09202040 A JP H09202040A
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JP
Japan
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resin
group
layer
acid
recording sheet
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Withdrawn
Application number
JP8032792A
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English (en)
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Masato Fujita
真人 藤田
Chikako Kojima
千加子 小島
Akira Furukawa
彰 古川
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Diafoil Co Ltd
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に親水性インクを受容した受像層の接着性に
優れたインクジェット記録シート用支持体およびインク
ジェット記録シートを提供する。 【解決手段】単層または積層構造の白色ポリエステルフ
イルムの少なくとも一方の表面にスルホン酸基またはス
ルホン酸塩基とアミノ基とを側鎖に有する樹脂を含有す
る易接着層を形成して成り、当該易接着層の表面の隠蔽
度が0.2以上で且つb値が2未満であるインクジェッ
ト記録シート用支持体および当該支持体の易接着樹脂層
の表面にインク受像層を形成して成るインクジェット記
録シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録シート用支持体およびインクジェット記録シートに関
するものであり、詳しくは、特に親水性インクを受容し
た受像層の接着性に優れた上記の支持体および記録シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式は、騒音
が少なく、高速記録が可能で且つフルカラー化が容易で
あり、しかも、低コストで記録できる等の理由から、各
種ファクシミリやプリンター装置およびプロッタ装置へ
の応用が急速に進んでいる。
【0003】一方、記録の高速化、フルカラー化が進む
につれて記録シートに関しても高度な品質特性が要求さ
れる様になり、記録シートの検討が種々行われている。
例えば、支持体の表面に形成されるインク受像層の成分
として、インク受像層のインク吸収性向上のために多孔
質顔料や水溶性高分子を使用する方法、インク受像層の
耐水性向上のために疎水性樹脂を使用する方法が提案さ
れ、更には、支持体自身に耐水性を有する合成紙やプラ
スチックフイルムを使用する方法など提案されている。
【0004】しかしながら、インク受像層の成分に水溶
性高分子を使用した記録シートや支持体として紙を使用
した記録シートは、耐水性が弱く、印字部分がにじみ、
色あせを生じ、波打ちやカール等の紙癖トラブルを起こ
し易い難点がある。一方、インク受像層の成分に疎水性
樹脂を使用した記録シートや支持体に合成紙やプラスチ
ックフイルムを使用した記録シートは、支持体と受像層
との接着性が弱くなる等の難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、特に親水性イン
クを受容した受像層の接着性に優れたインクジェット記
録シート用支持体およびインクジェット記録シートを提
供することにある。本発明の他の目的は、支持体および
記録シートの製造工程などにおいて生じる静電気による
問題、例えば、走行不良などを改良した上記の支持体お
よび記録シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意検討した結果、白色ポリエステルフイルムの表
面に特定の樹脂を含有する易接着層を形成することによ
り、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の第1の要旨は、単層ま
たは積層構造の白色ポリエステルフイルムの少なくとも
一方の表面にスルホン酸基またはスルホン酸塩基とアミ
ノ基とを側鎖に有する樹脂を含有する易接着層を形成し
て成り、当該易接着層の表面の隠蔽度が0.2以上で且
つb値が2未満であることを特徴とするインクジェット
記録シート用支持体に存し、第2の要旨は、上記の支持
体の易接着樹脂層の表面にインク受像層を形成して成る
ことを特徴とするインクジェット記録シートに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、ポリエステルフイルムを構成するポリ
エステルとしては、代表的には、例えば、構成単位の8
0モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエチ
レンテレフタレート(PET)、構成単位の80モル%
以上がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエチ
レン−2,6−ナフタレート(PEN)、構成単位の8
0モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート(PCT)であるポリ−1,4−シクロヘキ
サンジメチレンテレフタレート等が挙げられる。その他
には、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等が挙げられる。
【0009】上記の優位構成成分以外の共重合成分とし
ては、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、ポリアルキレングリコール等の
ジオール成分、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカ
ルボン酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、フタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸およびオキシモノカルボン酸などのエステル形成性誘
導体が挙げられる。また、本発明で使用するポリエステ
ルは、上記の単独重合体または共重合体の他に、他の樹
脂との小割合のブレンド物であってもよい。
【0010】本発明において、白色ポリエステルフイル
ムは、(1)ポリエステルと白色顔料との組成物を延伸
する方法、(2)ポリエステルとボイド形成剤との組成
物を延伸する方法の何れによっても製造することが出来
る。
【0011】上記(1)の製造方法において、白色顔料
としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マ
グネシウム、炭酸カルシウム等が使用することが出来
る。白色顔料の平均粒径は、通常0.05〜0.5μ
m、好ましくは0.1〜0.4μmとされる。平均粒径
が0.05μm未満の場合や0.5μmを超える場合
は、フイルムの隠蔽度が不十分となり、記録シートとし
た際に光線透過の防止が不十分となる。また、白色顔料
の添加量は、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜
17重量%とされる。添加量が0.5重量%未満の場合
は、フイルムの隠蔽度が不十分となる。逆に、添加量が
20重量%を超える場合は、製膜時にフイルムが破断し
たり、フイルムの機械的強度が低下する。
【0012】白色顔料としては、隠蔽性の高い二酸化チ
タン粒子が好適である。二酸化チタン粒子の結晶形態
は、アナターゼ型、ルチル型の何れでもよいが、白色度
および耐候性の点からアナターゼ型が好適である。二酸
化チタン粒子のポリエステルへの分散性および耐候性を
向上させるため、二酸化チタン粒子の表面は、アルミニ
ウム、けい素、亜鉛などの酸化物および/または有機化
合物で処理されていてもよい。
【0013】上記(2)の製造方法において、ボイド形
成剤としては、ポリエステルに対して非相溶性の重合
体、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン系重合体な
どが使用される。そして、当該製造方法によれば、延伸
時にフイルム中に微小な気泡が形成され、その結果、低
密度化の白色ポリエステルフイルムが得られる。斯かる
白色ポリエステルフイルムは、同じ厚さのポリエステル
フイルムに比し、重さ、剛性、風合い等の点で紙に類似
している。そのため、上記の白色ポリエステルフイルム
は、基本的には、紙に印刷することを前提に設計された
従来のインクジェット記録装置での搬送上の問題が少な
い。
【0014】上記のポリオレフィンの種類は、特に限定
されないが、ポリエステルのガラス転移温度以上の温度
領域において、ポリエステルよりも高い弾性率を持つポ
リオレフィンは、ポリエステルフイルム中に微小な気泡
を多数発生させることが出来るため、好適に使用され
る。斯かるポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等が挙げられる。ポリオレフィン
のメルトフローインデックスは、通常0.2〜120、
好ましくは0.5〜50の範囲である。
【0015】上記のポリスチレン系重合体としては、例
えば、スチレンモノマーを重合して得られるポリスチレ
ンホモポリマーの他、スチレンの繰返し単位を主とする
他のモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体
またはグラフト共重合体が挙げられる。具体的には、例
えば、非晶性ポリスチレン、結晶性ポリスチレン、耐衝
撃性ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
などが挙げられる。
【0016】その他の非相溶性重合体の具体例として
は、例えば、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−
メチルペンテン−1、ポリビニル−t−ブタン、1,4
−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、ポリ
ビニルシクロヘキサン、ポリビニル−t−ブチルエーテ
ル、セルローストリアセテート、セルローストリプロピ
オネート、ポリビニルフルオライド、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン等が挙げられる。また、ポリアリレート
系、ポリアクリル系、シリコーン系などの重合体も非相
溶重合体として使用することが出来る。
【0017】ポリエステルと非相溶性重合体とから成る
組成物において、ポリエステルの含有量は、70〜98
重量%、非相溶性重合体の含有量は2〜30重量%の範
囲とするのが好ましい。ポリエステルの含有量が70重
量%未満の場合は、白色ポリエステルフイルムの寸法安
定性が劣る。逆に、非相溶の重合体の含有量が30重量
%を超える場合は、生成する気泡が多くなり過ぎ、延伸
時に破断を起こす等、延伸性が悪化する。非相溶の重合
体の含有量が2重量%未満の場合は、気泡の生成量が十
分でない。
【0018】上記(2)の製造方法によって得られる白
色ポリエステルフイルムの見かけ比重は、通常0.4以
上、好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.7以上
の範囲とされる。見かけ比重が0.4未満の場合は、フ
イルムの凝集力が低下し、易接着樹脂層とインク受像層
との界面の接着力より発泡層内部の凝集力の方が小さく
なり、易接着性を特徴とするフイルムには適さない。
【0019】本発明における白色ポリエステルフイルム
は、本発明の目的を損なわない限り、ポリエステル及び
非相溶性重合体の他に、第3成分として、他のポリマー
を20重量%以下の割合で含有していてもよい。また、
上記(2)の製造方法によって得られる白色フイルム
は、その隠蔽度を高めるため、上記(1)の製造方法と
同様に前述の白色顔料を含有していてもよい。
【0020】また、本発明における白色ポリエステルフ
イルムは、マゼンタ等のカラー顔料、蛍光増白剤、安定
剤、着色剤、消泡剤、帯電防止剤、酸化防止剤、潤滑
剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
光線遮断剤、着色剤などを含有していてもよい。更に、
フイルムの易滑性を向上させるため、無機滑剤や有機滑
剤などの微粒子を含有していてもよい。
【0021】上記の微粒子としては、例えば、合成シリ
カ、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、
テレフタル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタ
ン、燐酸カルシウム、フッ化リチウム、カーボンブラッ
ク、架橋ポリマー、ポリエステルの溶融製膜に際して不
溶な高融点有機化合物などが挙げられる。また、ポリエ
ステル合成時に使用する金属化合物触媒、例えば、アル
カリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などによって
ポリエステル製造時にポリマー内部に形成される内部粒
子が挙げられる。これらの中では、合成シリカが好まし
い。微粒子の平均粒径は、通常0.001〜3.5μm
の範囲、フイルム中の含有量は、通常0.002〜0.
9重量%の範囲とされる。
【0022】本発明において、白色ポリエステルフイル
ムは、単層構造または積層構造の何れであってもよく、
その製造方法は、何れの場合も公知の方法を採用するこ
とが出来る。
【0023】単層構造の白色ポリエステルフイルムの場
合は、例えば、予め乾燥したポリエステルチップと必要
な添加剤を混合して押出機ホッパー投入し、押出機にて
200〜300℃の温度で溶融混練し、ダイからシート
状に押出して約70℃以下のキャスティングドラム(回
転冷却ドラム)上で急冷して未延伸シートを得、得られ
たシートを縦および/または横方向に4倍以上、好まし
くは9倍以上延伸し、更に120〜250℃の温度で熱
固定を行う方法を採用することが出来る。
【0024】ポリエステルチップの乾燥には、ホッパー
ドライヤー、パドルドライヤー、真空乾燥機などを使用
することが出来る。押出はTダイ法が好適である。ま
た、キャスティングに際しては、静電密着法の採用が奨
励される。熱固定は、一般的には緊張固定下で実施され
るが、熱固定時および/または熱固定後の冷却時にフイ
ルムの長手方向および/または幅方向に20%以下の弛
緩や巾出しを行なうことも出来る。
【0025】積層構造の白色ポリエステルフイルムの場
合は、共押出法(コ・エクストルージョン法)、ドライ
ラミネート法などが使用されるが、共押出法が好まし
い。共押出法は、積層の各層を構成するポリエステルチ
ップをそれぞれ乾燥した後、別々の押出機を使用して溶
融させ、パイプ内または口金内で合流させて多層に押し
出す方法である。共押出法におけるキャスティングドラ
ムの温度は低目に設定することが好ましい。得られた未
延伸シートは、単層構造の白色ポリエステルフイルムの
場合と同様に延伸および熱固定される。延伸は、(Tg
−10)℃以上(Tc−10)℃以下の温度範囲で縦横
共に2.0〜6.0倍の範囲で行うのが好ましく、ま
た、熱固定は、180℃〜240℃の温度範囲で行うの
が好ましい。
【0026】積層構造の白色ポリエステルフイルムの場
合は、積層構造の内の少なくとも一層が白色化されてい
ればよく、従って、白色層を構成するポリエステルのみ
に例えば非相溶性重合体を含有させればよい。また、積
層構造の白色ポリエステルフイルムの場合は、その全体
の主たる構成がポリエステルである限り、その中の各層
が個々にはポリエステル以外のポリマーから構成されて
いてもよい。
【0027】積層構造の白色ポリエステルフイルムの場
合は、特定の層に対してのみ、白色顔料、非相溶性重合
体、粒子などを効果的に使用することが出来るため、白
色ポリエステルフイルムを安価に製造することが可能で
ある。また、積層構造の白色ポリエステルフイルムの場
合は、非相溶性樹脂含有白色ポリエステルフイルムと透
明ポリエステルフイルム及び/又は白色顔料含有白色ポ
リエステルフイルムから成る積層構造を採用することが
出来るため、ポリエステル自体の機械的・熱的特性と低
密度化白色ポリエステルフイルムの剛性や風合いを兼ね
備えることも出来る。
【0028】本発明のインクジェット記録シート用支持
体は、上記の単層または積層構造の白色ポリエステルフ
イルムの少なくとも一方の表面にスルホン酸基またはス
ルホン酸塩基とアミノ基とを側鎖に有する樹脂を含有す
る易接着層を形成して成る。
【0029】上記の樹脂(以下、接着性改良樹脂と称す
る)は、スルホン酸基またはスルホン酸塩基含有モノマ
ーとアミノ基含有モノマーとの共重合によって容易に得
ることが出来、そして、白色ポリエステルフイルムと親
水性インクを受容した受像層との接着性を高めると共に
帯電防止機能を発揮して白色ポリエステルフイルムに良
好な走行性を与える。
【0030】スルホン酸基含有モノマーとしては、例え
ば、スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリル
スルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリロイルエチル
スルホン酸塩などが挙げられ。これらのモノマーは、単
独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ス
ルホン酸塩基含有モノマーにおけるスルホン酸の対イオ
ンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、アンモニ
ウムイオン、4級アミンイオン等の1価の陽イオンが挙
げられる。
【0031】アミノ基含有モノマーとしては、例えば、
側鎖にアミノ基またはアルキロール化されたアミノ基を
有し且つビニル基またはアクリル基などの反応性不飽和
二重結合を有するモノマーが挙げられる。斯かるモノマ
ーとしては、例えば、アクリレート、メタクリレート、
ビニル化合物、α置換ビニル化合物などを基本骨格とし
且つアミノ基を含有するモノマーが挙げられる。α置換
ビニル化合物の側鎖基としては、例えば、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル
基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基、フ
ェニル基、置換フェニル基などが挙げられる。なお、ア
ミノ基は架橋性官能基としても作用する。
【0032】上記のモノマーの具体例としては、例え
ば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ア
ミノエチルメタクリレート、2−アミノエチルアクリレ
ート、3−アミノプロピルメタクリレート、3−アミノ
プロピルアクリレート、2−アミノブチルメタクリレー
ト、2−アミノブチルアクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチルビニルエーテル、N,N−ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、2−アミノエチルビニルエーテ
ル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−アミノブ
チルビニルエーテル、これらのアミノ基をメチロール化
したモノマー等が挙げられる。
【0033】接着性改良樹脂は、上記のモノマー以外の
他のモノマーを共重合成分として含有していてもよい。
他のモノマーとしては、例えば、アクリレート、メタク
リレート、ビニル化合物、α置換ビニル化合物などを基
本骨格とし且つ架橋性官能基を有するモノマーが挙げら
れる。上記の官能基としては、例えば、カルボキシル
基、メチロール基、酸無水物基、燐酸基、燐酸塩基、燐
酸エステル基、アミド基、メチロール化されたアミド
基、水酸基、グリシジル基などが挙げられる。
【0034】上記の官能基を有するモノマーの具体例と
しては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、
n−プロピルメタクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、イソプロピルアクリ
レート、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリ
レート、イソブチルメタクリレート、イソブチルアクリ
レート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ラ
ウリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ステ
アリルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、フェニルメタクリレー
ト、フェニルアクリレート、スチレン、α−メチルスチ
レン、メチルビニルケトン、ブチルビニルエーテル、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン、ビニルピ
ロリドン、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、アクリ
ル酸塩、メタクリル酸塩、イタコン酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、クロトン酸塩(これらの塩を形成する
対イオンは、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン
等)、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル
メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、メチロ
ール化アクリルアミド、メチロール化メタクリルアミ
ド、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロ
キシエチルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β
−ヒドロキシビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチル
メタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒド
ロキシヘキシルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシ
ルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテ
ル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
ト等が挙げられる。
【0035】接着性改良樹脂は、更に、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、マレイン酸またはその塩、マ
レイン酸のモノ又はジアルキルエステル、ビニル基を有
するアルコキシシラン等を共重合成分として含有してい
てもよい。
【0036】接着性改良樹脂におけるスルホン酸塩基含
有モノマーの共重合比は、特に限定されないが、通常湿
熱条件下での易接着性と帯電防止性との観点から、通常
5重量%以上、好ましくは10重量%以上、更に好まし
くは20重量%以上、特に好ましくは30重量%以上と
され、その上限は、通常95重量%以下とされる。スル
ホン酸塩基含有モノマーの共重合比が5重量%未満の場
合は、所定の帯電防止効果を得ることが困難であり、特
に40%RH以下の低湿度下における帯電防止性能が著
しく低くなる。
【0037】一方、アミノ基含有モノマーの共重合比
は、特に限定されないが、易接着性と帯電防止性との観
点から、通常5重量%以上、好ましくは10重量%以
上、更に好ましくは20重量%以上とされ、その上限
は、通常95重量%以下とされる。そして、接着性改良
樹脂に含まれるスルホン酸(塩)基に起因する硫黄元素
の濃度は、帯電防止性能を一層高める観点から、1重量
%以上するのが好ましい。上記の硫黄元素の濃度は、好
ましくは3重量%以上、更に好ましくは5重量%以上と
され、その上限は、通常25重量%以下とされる。
【0038】本発明において、易接着性樹脂層は、上記
の接着性改良樹脂と共に水溶性または水分散性のバイン
ダー樹脂を含有するのが好ましい。ここに、水分散性バ
インダー樹脂とは、水に溶解しないが分散可能な樹脂を
言い、例えば、界面活性剤などによって水に強制分散可
能な樹脂が挙げられる。水溶性または水分散性バインダ
ー樹脂としては、好ましくは、ポリエーテル類または水
酸基などの様な非イオン性親水性成分、イオン性親水基
(好ましくはアニオン性親水基)を有する自己分散型の
樹脂が使用される。
【0039】上記のアニオン性基は、共重合などにより
樹脂中に導入され、その具体例としては、例えば、スル
ホン酸、カルボン酸、燐酸およびそれらのリチウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩
などから誘導されるアニオン性基が挙げられる。アニオ
ン性基の樹脂固形分に対する割合は、通常0.05〜8
重量%の範囲とされる。アニオン性基量が0.05重量
%未満の場合は、樹脂の水溶性あるいは水分散性が悪く
なる傾向がある。逆に、アニオン性基量が8重量%を超
える場合は、易接着樹脂層の耐水性が劣り、吸湿し易く
なる。その結果、易接着性樹脂層を形成した白色ポリエ
ステルフイルムが相互に固着(ブロッキング)すること
がある。
【0040】上記のバインダー樹脂としては、水溶性ま
たは水分散性のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂お
よびアクリル樹脂の群から選択される少なくとも1種が
好適に使用される。
【0041】上記のポリエステルは、以下の様な多価カ
ルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を原料とする通常
の重縮合反応によって合成することが出来る。
【0042】多価カルボン酸としては、例えば、テレフ
タル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、
4,4′−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレ
ンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウムス
ルホテレフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカ
ルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、ト
リメシン酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p−
ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩お
よびそれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0043】多価ヒドロキシ化合物としては、例えば、
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、p−キシリレングリコール、ビスフェノールA−エ
チレングリコール付加物、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ジメチロール
プロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロー
ルプロピオン酸カリウム等が挙げられる。
【0044】上記のポリウレタンは、以下の様なポリオ
ール、ポリイソシアネート、鎖長延長剤、架橋剤などを
原料とする通常の重合反応によって合成することが出来
る。
【0045】ポリオールとしては、例えば、ポリオキシ
エチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシテト
ラメチレングリコールの様なポリエーテル類、ポリエチ
レンアジペート、ポリエチレン−ブチレンアジペート、
ポリプロピレンアジペート、ポリヘキシレンアジペー
ト、ポリカプロラクトンの様なポリエステル類、アクリ
ル系ポリオール、ひまし油などが挙げられる。
【0046】ポリイソシアネートとしては、例えば、ト
リレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネートの様な芳香族系ジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、
4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネートの様な脂肪族系ジイソシア
ネート等が挙げられる。
【0047】鎖長延長剤または架橋剤としては、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヒドラジ
ン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ
ジシクロヘキシルメタン、水などが挙げられる。
【0048】上記のアクリル樹脂としては、例えば、ア
ルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート(A成
分)とこれらと共重合可能で且つ官能基を有するビニル
単量体(B成分)とを原料とする通常の共重合によって
合成することが出来る。上記のA成分およびB成分の合
計量に対するA成分の使用割合は、通常30〜90モル
%、B成分の使用割合は、通常10〜70モル%の範囲
とされる。
【0049】アルキルアクリレート又はアルキルメタク
リレートと共重合可能で且つ官能基を有するビニル単量
体は、アクリル樹脂に親水性を付与して樹脂の水分散性
を良好にし、アクリル樹脂と白色ポリエステルフイルム
や易接着層上に設けるインク受像層受像との接着性を良
好にし、易接着層に配合するポリエステルとの親和性を
良好にする官能基を有するものが好ましい。
【0050】上記の官能基としては、例えば、カルボキ
シル基またはその塩、酸無水物基、スルホン酸基または
その塩、アミド基またはアルキロール化されたアミド
基、アミノ基(置換アミノ基を含む)又はアルキロール
化されたアミノ基あるいはそれらの塩、水酸基、グリシ
ジル基などが挙げられ、特に、カルボキシル基またはそ
の塩、酸無水物基、グリシジル基が好ましい。これらの
基は、アクリル樹脂中に2種類以上含有されていてもよ
い。
【0051】アルキルアクリレート及び/又はアルキル
メタクリレートの共重合割合が30モル%以上のアクリ
ル樹脂は、塗布形成性、塗膜の強度、耐ブロッキング性
に優れる。アクリル樹脂中のアルキルアクリレート及び
/又はアルキルメタクリレートの使用量を90モル%以
下とした際は、共重合成分として特定の官能基を有する
化合物をアクリル樹脂に導入することにより、水溶化、
水分散化し易くすると共にその状態を長期に渡り安定に
維持することが出来、更に、白色ポリエステルフイルム
易接着層との接着性の改善、易接着層内での反応による
易接着層の強度、耐水性、耐薬品性の改善などを図るこ
とが出来る。
【0052】上記のアルキルアクリレート及びアルキル
メタクリレートのアルキル基としては、例えば、メチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ス
テアリル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0053】上記の官能基を有するビニル単量体として
は、反応性官能基、自己架橋性官能基、親水性基などの
官能基を有するビニル単量体が使用できる。具体的に
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸などのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、ア
ンモニウム塩または無水マレイン酸などが挙げられる。
【0054】また、アミド基またはアルキロール化され
たアミド基を有するビニル単量体としては、例えば、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリ
ルアミド、メチロール化アクリルアミド、メチロール化
メタクリルアミド、ウレイドビニルエーテル、β−ウレ
イドイソブチルビニルエーテル、ウレイドエチルアクリ
レート等が挙げられる。
【0055】アミノ基またはアルキロール化されたアミ
ノ基またはそれらの塩を有するビニル単量体としては、
例えば、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、2−ア
ミノエチルビニルエーテル、3−アミノプロピルビニル
エーテル、2−アミノブチルビニルエーテル、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルビ
ニルエーテル、それらのアミノ基をメチロール化したビ
ニル単量体の他、ハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、
サルトン等により4級化したビニル単量体などが挙げら
れる。
【0056】水酸基を有するビニル単量体としては、例
えば、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシプロピルア
クリレート、β−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
β−ヒドロキシビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチ
ルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエー
テル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリ
エチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノメタクリレート等が挙げられる。
【0057】グリシジル基を有するビニル単量体として
は、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート等が挙げられる。
【0058】更に、上記のアクリル樹脂は、共重合成分
として、例えば、アクリロニトリル、スチレン類、ブチ
ルビニルエーテル、マレイン酸モノ又はジアルキルエス
テル、フマル酸モノ又はジアルキルエステル、イタコン
酸モノ又はジアルキルエステル、メチルビニルケトン、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルピリ
ジン、ビニルピロリドン、ビニルトリメトキシシラン等
を適宜併用していてもよい。
【0059】上記のアクリル樹脂は、その製造過程から
混入される界面活性剤を含有していてもよい。しかしな
がら、バインダー樹脂として、ポリエステル樹脂および
/またはポリウレタン樹脂を併用する場合において、こ
れらに対してアクリル樹脂の割合が多い場合は、アクリ
ル樹脂に含まれる低分子体の界面活性剤が造膜過程で濃
縮され、その結果、粒子と粒子の界面に蓄積し、易接着
層の界面に移行し、易接着層の機械的強度、耐水性、接
着性に問題を生じる場合がある。この様な場合は、界面
活性剤を含有しない、所謂ソープフリー重合によるアク
リル樹脂を使用するのがよい。
【0060】界面活性剤を含有しないアクリル系樹脂の
製造方法としては、経営開発センター出版部編集、経営
開発センター出版部昭和56年1月発行、「水溶性高分
子・水分散型樹脂総合技術資料」第309頁、産業技術
研究会主催「〜最新の研究成果から将来を展望する〜エ
マルジョンの新展開と今後の技術課題」講演会テキスト
(昭和56年12月)等に記載された方法を利用するこ
とが出来る。
【0061】すなわち、低分子量界面活性剤の代わり
に、オリゴマー又は高分子量界面活性剤を利用する方
法、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウム等の重合開始
剤を利用して重合体中に親水基を導入する方法、親水基
を有するモノマーを共重合する方法、反応性界面活性剤
を利用する方法、分散体粒子の内部層と外部層の組織を
変化させた所謂シェル−コア型重合体の製造法などは、
いわゆる界面活性剤を含有しない水分散性アクリル樹脂
の製造技術として使用することが出来る。
【0062】本発明における易接着樹脂層には、必要に
応じ、上記以外に、他の水溶性または水分散性のバイン
ダー樹脂を併用してもよい。斯かるバインダー樹脂とし
ては、例えば、エポキシ樹脂、アミド樹脂などが挙げら
れる。これらは、それぞれの骨格構造が共重合などによ
り実質的に複合構造を有していてもよい。複合構造を持
つバインダー樹脂としては、例えば、アクリル樹脂グラ
フトポリエステル、アクリル樹脂グラフトポリウレタ
ン、ビニル樹脂グラフトポリエステル、ビニル樹脂グラ
フトポリウレタン等が挙げられる。
【0063】本発明において、接着性改良樹脂は、水溶
性または水分散性のバインダー樹脂と共重合された構造
であってもよい。接着性改良樹脂とバインダー樹脂との
相溶性が良い場合、接着性改良樹脂による帯電防止効果
が期待し難く、逆に相溶性が悪い場合、易接着層の塗膜
の強度が得られなくなる。従って、接着性改良樹脂とバ
インダー樹脂との間には適度な相溶性があることが好ま
しいが、これらを制御するため、接着性改良樹脂は、水
溶性または水分散性のバインダー樹脂と共重合された構
造とするのが好ましい。共重合の手法としては、グラフ
ト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合などがある
が、主鎖としてバインダー樹脂を有するグラフト共重合
が好ましい。
【0064】易接着樹脂層には、バインダー樹脂に含有
される反応性官能基と反応する成分を含有させることが
出来る。斯かる反応成分としては、例えば、メチロール
化またはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グア
ナミン系、アクリルアミド系、ポリアミド系などの化合
物、ポリアミン類、エポキシ化合物、オキサゾリン化合
物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合
物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジ
ルコ−アルミネート系カップリング剤、金属キレート、
有機酸無水物、有機過酸化物、熱または光反応性のビニ
ル化合物や感光性樹脂などが挙げられる。
【0065】上記の反応成分は、バインダー樹脂に含有
される反応性官能基が1分子中に2官能以上必ず含まれ
る限りにおいて、低分子量化合物であっても、反応性官
能基を有する高分子重合体の何れであってもよい。そし
て、上記の反応成分の使用により、易接着樹脂層の固着
性(耐ブロッキング性)や耐水性、耐溶剤性、機械的強
度を効果的に改良することが出来る。
【0066】易接着樹脂層にはその滑り性改良のために
不活性粒子を含有させることが出来る。不活性粒子とし
ては、例えば、コロイダルシリカ、アルミナ、炭酸カル
シウム、酸化チタン等の無機粒子、ポリスチレン系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂などの有機
粒子が挙げられる。不活性粒子の平均粒径(d)は、易
接着樹脂層の平均膜厚を(L)とした際、通常(L/
3)<d<(3L)、好ましくは(L/2)<d<(2
L)の関係を満足する様に選択するのが好ましい。
【0067】易接着樹脂層は、前記の接着性改良樹脂お
よびバインダー樹脂を必須成分として含有し、上記の反
応性成分および親水性不活性粒子を任意成分として含有
する。接着性改良樹脂の含有量は、易接着樹脂層の単位
面積当たりの量として、通常0.01g/m2 以上とさ
れる。単位面積当たりの含有量が0.01g/m2 未満
の場合は、易接着樹脂層中の接着性改良樹脂の密度が低
過ぎて易接着樹脂層の初期の目的を達成することが出来
ず、また、所定の帯電防止効果が得られない。反応成分
の配合量は、易接着樹脂層全体を100重量部とした際
の重量部として、通常1〜50重量部、好ましくは3〜
30重量部の範囲とされる。
【0068】白色ポリエステルフイルムの少なくとも一
方の表面に易接着層を形成する際に使用される塗布液
は、通常、安全性や衛生性の点から、水を主たる媒体と
して調製される。そして、上記の塗布液は、水を主たる
媒体とする限りにおいて、水への分散を改良する目的ま
たは造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤を含有し
ていてもよい。有機溶剤は、主たる媒体である水に溶解
する範囲で使用することが必要である。
【0069】有機溶剤としては、例えば、n−ブチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、エチルアルコール、メチルアルコール等の脂肪
族または脂環族アルコール類、プロピレングリコール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコ
ール類、n−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メ
チルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエー
テル等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエ
ステル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン
類、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。
【0070】白色ポリエステルフイルムの表面に易接着
樹脂層を形成する方法は、特に制限されないが、ポリエ
ステルフイルムを製造する工程中で易接着樹脂の塗布液
を塗布する方法が好適に採用される。具体的には、未延
伸シート表面に塗布して乾燥する方法、一軸延伸フイル
ム表面に塗布して乾燥する方法、二軸延伸フイルム表面
に塗布して乾燥する方法などが挙げられる。これらの中
では、一軸延伸フイルム表面に塗布後、フイルムに熱処
理を行う過程で同時に塗布層を乾燥硬化する方法が経済
的である。
【0071】また、易接着樹脂層を形成する方法とし
て、必要に応じ、前述の塗布方法の幾つかを併用した方
法も採用し得る。具体的には、未延伸シート表面に易接
着樹脂第一層を塗布して乾燥し、その後、一軸方向に延
伸後、易接着樹脂第二層を塗布して乾燥する方法などが
挙げられる。本発明においては、一軸延伸フイルムに塗
布し、乾燥または未乾燥の状態で更に先の一軸延伸方向
と直角の方向に延伸した後に熱処理を施す方法が製造コ
スト面の点から推奨される。
【0072】白色ポリエステルフイルムの表面に易接着
樹脂の塗布液を塗布する方法としては、原崎勇次著、槙
書店、1979年発行、「コーティング方式」に示され
るリバースロールコーター、グラビアコーター、ロッド
コーター、エアドクターコーター等を使用することが出
来る。
【0073】易接着樹脂層は、白色ポリエステルフイル
ムの片面だけに形成してもよいし、両面に形成してもよ
い。片面のみに形成する場合、その反対面には必要に応
じて易接着樹脂層と異なる層を形成させ、本発明の記録
シート用支持体に更に他の特性を付与することも出来
る。なお、塗布液のフイルムへの塗布性および接着性を
改良するため、塗布前のフイルムに化学処理や放電処理
を施してもよい。また、本発明の記録シート用支持体の
表面特性を更に改良するために、易接着樹脂層形成後に
放電処理を施してもよい。
【0074】易接着樹脂層の乾燥厚は、通常0.01〜
0.5μm、好ましくは、0.03〜0.3μmの範囲
とされる。易接着樹脂層の厚さが0.01μm未満の場
合は、本発明の効果が十分に発揮されず、0.5μmを
超える場合は、記録シート用支持体が相互にブロッキン
グし易くなったり、特に記録シート用支持体の高強度化
を目的として塗布処理フイルムを再延伸する場合には、
工程中のロールにフイルム粘着し易くなったりする。ブ
ロッキングの問題は、特にフイルムの両面に易接着樹脂
層を設けた場合に顕著に現れる。
【0075】本発明の記録シート用支持体は、易接着層
の表面の隠蔽度(OD)が0.2以上で且つb値が2未
満であることが必要である。斯かる特性は、白色ポリエ
ステルフイルムの特性を制御することによって達成され
る。ODは好ましくは0.4以上である。ODが0.2
未満ではインクジェット記録シート用支持体とした際に
光線透過の防止が不十分となり、印刷層の表示が不鮮明
となる。
【0076】本発明のインクジェット記録シートは、記
録シート用支持体の易接着樹脂層の表面にインクジェッ
トインク受像層を形成して構成される。斯かる受像層
は、公知の方法に従い、例えば、ポリビニルブチラール
樹脂などのバインダー樹脂、架橋剤、コロイダルシリカ
等の添加剤などを含有する水/アルコール混合溶媒溶液
として調製することが出来る。
【0077】受像層の塗布液は、通常、上述の塗布装置
を使用して常法により塗布される。受像層の厚さは、水
性インクを速やかに垂直方向に吸収して水性インクのは
じきやにじみを最小限にする等の観点から、1μm以上
とするのが好ましい。受像層は、3μm以上、更には5
μm以上の層厚さを有することにより、速やかに水性イ
ンクを吸収してにじみの少ない鮮明な印刷物を容易に得
ることが出来る様になる。
【0078】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、評価方法は以下に示
す通りであり、実施例および比較例中の「部」は「重量
部」、「%」は「重量%」を表す。
【0079】(1)隠蔽度:マクベス濃度計「TD−9
04型」を使用し、Gフィルター下の透過光濃度で表し
た。透過光濃度(O.D)の値大きいほど隠蔽度が大き
いことを示す。
【0080】(2)白色度(b値):カラーアナライザ
ー(東京電色(株)製「TC−1800MKII型」)を
使用し、JIS Z−8722の方法に準じてフイルム
の色調(L、a、b)を測定し、b値を以て白色度とし
た。b値が+側に大きいと黄色味が強いことを示す。測
定は3点行い、その平均値を測定値とした。
【0081】(3)見掛け比重:フイルムの任意の部分
から10cm×10cmの試料を切出し、マイクロメー
タで任意の点9点の厚さを測定した後、平均厚さを求め
て体積を計算する。そして、試料の重量を計って単位体
積当りの重量(見掛け比重)を計算し、その5回の平均
値を見掛け比重とした。
【0082】(4)水性インク接着性:インクジェット
プリンタ(キャノン製「BJC−600J」)を使用
し、インク受像層を設けた試料表面に適当な面積のテス
ト的なベタ印刷を行い、印刷1時間後に印刷表面にセロ
テープを貼って剥離した際のインク受像層の剥離状況
(剥離面積)を目視観察し、表2に示す基準にて判定し
た。
【0083】
【表1】 剥離なし :◎(優秀) 10%未満剥離 :○(良好) 10%以上、50%未満剥離 :△(普通) 50%以上剥離 :×(不良)
【0084】(5)表面固有抵抗:内側電極直径50m
m、外側電極直径70mmの同心円型電極(横河・ヒュ
ーレット・パッカード社「16008A」)に試料を設
置し、100Vの電圧を印加し、高抵抗計(横河・ヒュ
ーレット・パッカード社「4329A」)を使用して電
圧印可1分後の試料の表面固有抵抗を測定した。表面固
有抵抗は、その値の対数をとり、表2に示す基準で判定
した。なお、測定雰囲気は、温度23℃、相対湿度50
%RHの標準雰囲気とし、測定面は、インク受像層を設
ける前の易接着樹脂層表面とした。
【0085】
【表2】 10未満 :◎(優秀) 10以上13未満 :○(良好) 13以上,15未満 :△(普通) 15以上 :×(不良)
【0086】接着性改良樹脂A〜H p−スチレンスルホン酸ナトリウム塩(40部)、メタ
リルスルホン酸ナトリウム塩(40部)、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート(20部)を蒸留水中
に溶解し、フラスコ内で約60℃に加熱攪拌しながら重
合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)2塩酸塩を添加して重合を行い、表1に示すモノ
マー組成の接着性改良樹脂Aを得た。組成を変更した以
外は、同様の方法で重合を行い、表3に示すモノマー組
成の接着性改良樹脂B〜Hを得た。
【0087】
【表3】 SSS:p−スチレンスルホン酸ナトリウム塩 SMS:メタリルスルホン酸ナトリウム塩 SAS:アリルスルホン酸ナトリウム塩 DMAEMA:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート HMEA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
【0088】バインダー樹脂(1):テレフタル酸、イ
ソフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオールから成るポリエステル樹脂。
【0089】バインダー樹脂(2):テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ピロメリット酸、エチレングリコール、ネ
オペンチルグリコールから成るポリエステル樹脂のアミ
ン中和物。
【0090】バインダー樹脂(3):イソホロンジイソ
シアネートと、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレン
グリコール、ジエチレングリコールより構成されるポリ
エステルポリオールと、2,2−ジメチロールプロピオ
ン酸(鎖延長剤)から成るポリウレタン樹脂
【0091】バインダー樹脂(4):メチルメタクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ブチルアクリレ
ートから成るポリアクリル樹脂。
【0092】実施例1 テレフタル酸ジメチル100部とエチレングリコール6
0部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・
4水塩0.09部を反応器に採り、反応開始温度を15
0℃とし、メタノールの留去と共に徐々に反応温度を上
昇させて3時間後に230℃とした。
【0093】4時間後、実質的にエステル交換反応を終
了した。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェー
ト0.04部、三酸化アンチモン0.04部を加え、4
時間30分重縮合反応を行った。すなわち、温度は23
0℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常
圧より徐々に減じ最終的には0.3mmHgとした。反
応開始後、4時間30分を経た時点で反応を停止し、反
応器から窒素加圧下にポリマーを吐出させた。得られた
ポリエステルの極限粘度は0.65であった。
【0094】次いで、得られたポリマーを225℃で
0.3mmHgの条件下に10時間固相重合を行った。
得られたポリエステル(A1)の極限粘度は0.81で
あった。ポリエステル(A1)を乾燥し、ベント式二軸
押出機にて以下の表4に示す配合で各種の配合剤とブレ
ンドしてポリエステル(A2)〜(A4)を得た。
【0095】
【表4】 *OB−1:商品名(イーストマンコダック社製)
【0096】ポリエステル(A1)、ポリエステル(A
2)、ポリエステル(A3)、ポリエステル(A4)を
50:30:10:10(重量比)の割合で均一にブレ
ンドしポリエステル原料(AA)とした。該ポリエステ
ル原料(AA)を180℃で4時間乾燥後、285℃に
設定した押出機よりシート状に押出し、表面温度を30
℃に設定した回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用し
て急冷固化させ、厚さ約930μmの実質的に非晶質の
シートを得た。
【0097】得られた非晶質シートを縦方向に83℃で
3.0倍延伸した後、易接着層形成のために表5に示す
組成の塗布液(5%水分散体)を塗布した後、横方向に
120℃で3.1倍延伸し、230℃で6秒間熱処理を
行い、約0.1μmの塗布層を有する厚さ100μm の
二軸延伸白色ポリエステルフイルムを得た。なお、易接
着層形成のための塗布液には、表5に示す成分以外に5
部のコロイダルシリカ(平均粒径:0.1μm)が含有
されている(以下、同じ)。
【0098】次いで、バーコーターにより、白色ポリエ
ステルフイルムの易接着樹脂層の表面に次の塗布液を塗
布してインクジェット記録シートを得た。塗布液として
は、8%のポリビニルブチラール樹脂(積水化学(株)
社製「KX−1」)を含有する水/アルコール混合溶媒
溶液を主たる成分とし、多官能エポキシ架橋剤およびコ
ロイダルシリカを含有する塗布液を使用した。インクジ
ェット記録層の乾燥時の塗布厚さは約7μmとした。評
価結果を表5に示す。
【0099】実施例2〜9 実施例1において、易接着樹脂層の組成を表5〜表7に
示す様に変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延
伸白色ポリエステルフイルム及びそれを使用したインク
ジェット記録シートを得、その特性を評価した。結果を
表5及び表6に示す。
【0100】実施例10 実施例1と同様にして得たポリエステル原料(AA)1
00部にメルトフローテンデックスが5の結晶性ポリプ
ロピレンホモポリマーチップ12部とシリコーン系界面
活性剤(東レシリコーン(株)製「SH193」)0.
3部とを混合し、原料を押出機にて290℃で溶融し、
40℃の冷却回転ドラム上にシート状に押し出し、無定
形シートを得た以外は、実施例1と同様にして二軸延伸
白色ポリエステルフイルム及びそれを使用したインクジ
ェット記録シートを得、その特性を評価した。結果を表
7に示す。
【0101】実施例11 実施例1と同様にブレンドした原料を押出機にて溶融し
た樹脂と実施例10と同様にして得た原料を押出機にて
溶融した樹脂とを多層押出ダイを使用して積層無定型シ
ート得た以外は、実施例1と同様にして二軸延伸白色ポ
リエステルフイルム及びそれを使用したインクジェット
記録シートを得、その特性を評価した。結果を表7に示
す。
【0102】比較例1 実施例1において、易接着樹脂層の塗布液を塗布しない
こと以外は、実施例1と同様にして二軸延伸白色ポリエ
ステルフイルム及びそれを使用したインクジェット記録
シートを得、その特性を評価した。結果を表7に示す。
【0103】比較例2〜5 実施例1において、易接着樹脂層の組成を表8の様に変
更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸白色ポリ
エステルフイルム及びそれを使用したインクジェット記
録シートを得、その特性を評価した。結果を表8に示
す。
【0104】
【表5】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 1 2 3 4 白色PET(μm) 100 100 100 100 発泡PET(μm) − − − − 隠蔽度 1.1 1.1 1.1 1.1 白色度(b値) -0.7 -0.7 -0.7 -0.7 比重 1.45 1.45 1.45 1.45 接着性改良樹脂種類 A A A A 接着性改良樹脂量 40 40 40 40 第1バインダー樹脂種類 1 1 2 2 第1バインダー樹脂量 55 50 55 45 第2バインダー樹脂種類 − − − 4 第2バインダー樹脂量 − − − 5 エポキシ架橋剤量 − 5 − 5 水性インク接着性評価 〇 ◎ ◎ ◎ 表面固有抵抗評価 〇 〇 〇 〇 表面固有抵抗値 7.0E+10 6.5E+10 8.0E+10 7.7E+10 ────────────────────────────────────
【0105】
【表6】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 5 6 7 8 白色PET(μm) 100 100 100 100 発泡PET(μm) − − − − 隠蔽度 1.1 1.1 1.1 1.1 白色度(b値) -0.7 -0.7 -0.7 -0.7 比重 1.45 1.45 1.45 1.45 接着性改良樹脂種類 A B B C 接着性改良樹脂量 40 40 40 40 第1バインダー樹脂種類 3 3 4 1 第1バインダー樹脂量 45 55 55 50 第2バインダー樹脂種類 4 − − − 第2バインダー樹脂量 5 − − − エポキシ架橋剤量 5 − − 5 水性インク接着性評価 ◎ ◎ 〇 ◎ 表面固有抵抗評価 〇 〇 〇 〇 表面固有抵抗値 5.6E+10 6.0E+10 5.6E+10 7.2E+10 ────────────────────────────────────
【0106】
【表7】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 比較例 9 10 11 1 白色PET(μm) 100 − 50 100 発泡PET(μm) − 100 50 − 隠蔽度 1.1 1.0 1.0 1.1 白色度(b値) -0.7 -0.6 -0.6 -0.7 比重 1.45 0.90 1.18 1.45 接着性改良樹脂種類 D A A − 接着性改良樹脂量 45 40 40 − 第1バインダー樹脂種類 3 1 1 − 第1バインダー樹脂量 50 55 55 − エポキシ架橋剤量 − − − − 水性インク接着性評価 〇 〇 〇 × 表面固有抵抗評価 〇 〇 〇 〇 表面固有抵抗値 8.3E+10 5.7E+10 6.9E+10 > E+16 ────────────────────────────────────
【0107】
【表8】 ──────────────────────────────────── 比 較 例 2 3 4 5 白色PET(μm) 100 100 100 100 発泡PET(μm) − − − − 隠蔽度 1.1 1.1 1.1 1.1 白色度(b値) -0.7 -0.7 -0.7 -0.7 比重 1.45 1.45 1.45 1.45 接着性改良樹脂種類 E F G H 接着性改良樹脂量 40 40 40 40 第1バインダー樹脂種類 1 1 1 1 第1バインダー樹脂量 55 55 55 55 エポキシ架橋剤量 − − − − 水性インク接着性評価 × △ × △ 表面固有抵抗評価 〇 〇 ◎ △ 表面固有抵抗値 7.0E+12 6.5E+12 8.0E+9 1.3E+14 ────────────────────────────────────
【0108】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、親水性イ
ンクを受容した受像層の接着性に優れた且つ帯電防止性
能の改良されたインクジェット記録シート用支持体およ
びインクジェット記録シートが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 彰 東京都千代田区丸の内三丁目4番2号 三 菱製紙株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単層または積層構造の白色ポリエステル
    フイルムの少なくとも一方の表面にスルホン酸基または
    スルホン酸塩基とアミノ基とを側鎖に有する樹脂を含有
    する易接着層を形成して成り、当該易接着層の表面の隠
    蔽度が0.2以上で且つb値が2未満であることを特徴
    とするインクジェット記録シート用支持体。
  2. 【請求項2】 易接着樹脂層が水溶性または水分散性の
    バインダー樹脂を含有する請求項1に記載の支持体。
  3. 【請求項3】 バインダー樹脂がポリエステル樹脂、ポ
    リウレタン樹脂およびアクリル樹脂の群から選択される
    少なくとも1種である請求項2に記載の支持体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の支持体の
    易接着樹脂層の表面にインク受像層を形成して成ること
    を特徴とするインクジェット記録シート。
JP8032792A 1996-01-26 1996-01-26 インクジェット記録シート用支持体およびインクジェット記録シート Withdrawn JPH09202040A (ja)

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