JP2001030617A - 塗布フィルム - Google Patents
塗布フィルムInfo
- Publication number
- JP2001030617A JP2001030617A JP11207066A JP20706699A JP2001030617A JP 2001030617 A JP2001030617 A JP 2001030617A JP 11207066 A JP11207066 A JP 11207066A JP 20706699 A JP20706699 A JP 20706699A JP 2001030617 A JP2001030617 A JP 2001030617A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- coating
- polyester
- polymer
- meth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/50—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
- B41M5/502—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
- B41M5/506—Intermediate layers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J7/00—Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
- C08J7/04—Coating
- C08J7/0427—Coating with only one layer of a composition containing a polymer binder
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/50—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
- B41M5/52—Macromolecular coatings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2439/00—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen; Derivatives of such polymers
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗膜の透明性、光沢に優れ、水系上塗り剤と
の接着性、耐固着性に優れたポリエステルフィルムを提
供する。 【解決手段】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)を含
有する塗布液をポリエステルフィルム表面に塗布した
後、乾燥および延伸されてなる塗布層をインクジェット
受像層の下引き層としてフィルムの少なくとも片面に有
することを特徴とする塗布フィルム。
の接着性、耐固着性に優れたポリエステルフィルムを提
供する。 【解決手段】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)を含
有する塗布液をポリエステルフィルム表面に塗布した
後、乾燥および延伸されてなる塗布層をインクジェット
受像層の下引き層としてフィルムの少なくとも片面に有
することを特徴とする塗布フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性、光沢に優
れ、インクジェット受像層との接着性、耐固着性に優れ
た新規な塗布層を持つ、インクジェット受像体用下引き
塗布フィルムに関する。
れ、インクジェット受像層との接着性、耐固着性に優れ
た新規な塗布層を持つ、インクジェット受像体用下引き
塗布フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】延伸ポリエステルフィルムは、機械的強
度、寸法安定性、平面性、平滑性、耐熱性、耐薬品性、
透明性等において優れた特性を示すことから、磁気記録
媒体のベースフィルム、製版用フィルム、磁気カード、
合成紙をはじめとして幅広い用途に使用されている。
度、寸法安定性、平面性、平滑性、耐熱性、耐薬品性、
透明性等において優れた特性を示すことから、磁気記録
媒体のベースフィルム、製版用フィルム、磁気カード、
合成紙をはじめとして幅広い用途に使用されている。
【0003】ポリエステルフィルムは、このように優れ
た特性をもつ反面、プラスチックフィルム共通の問題と
して接着性に劣る。例えば、印刷インク(セロハン用印
刷インク、塩素化PPインク、UV硬化インク、磁性イ
ンク等)、感熱転写インク、磁性塗料、接着剤(ラミネ
ーション用接着剤、木材張合用接着剤等)、上塗り剤
(離型剤、インク受像層、ゼラチン、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルアセタール、酢酸セルロース、酪酢酸
セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース等)、蒸着された金属・無機物(アルミニウム、
銀、金、ITO、酸化珪素、酸化アルミニウム等)に対
する接着性が劣る。近年は、環境汚染を少なくするため
に、特に水系の上塗り剤が、注目されている。その一例
が、インクジェット受像体である。水系のインクを受容
するために、ポリエステルフィルム表面に受像層を設け
る。この受像層は、通常、水系塗料から形成される。
た特性をもつ反面、プラスチックフィルム共通の問題と
して接着性に劣る。例えば、印刷インク(セロハン用印
刷インク、塩素化PPインク、UV硬化インク、磁性イ
ンク等)、感熱転写インク、磁性塗料、接着剤(ラミネ
ーション用接着剤、木材張合用接着剤等)、上塗り剤
(離型剤、インク受像層、ゼラチン、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルアセタール、酢酸セルロース、酪酢酸
セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース等)、蒸着された金属・無機物(アルミニウム、
銀、金、ITO、酸化珪素、酸化アルミニウム等)に対
する接着性が劣る。近年は、環境汚染を少なくするため
に、特に水系の上塗り剤が、注目されている。その一例
が、インクジェット受像体である。水系のインクを受容
するために、ポリエステルフィルム表面に受像層を設け
る。この受像層は、通常、水系塗料から形成される。
【0004】上記のような問題点を解決する方法の一つ
に、ポリエステルフィルムの表面に塗布層を設けること
が知られている。特に、フィルム製造工程中で塗布する
方法が経済的かつ特性上も興味深い。この手法はインラ
インコーティングとも言われている。典型的な例として
は、縦延伸後横延伸前に塗布を行い、横延伸および熱固
定する。通常の塗布方法(以下、これをオフラインコー
ティングと称する)と比較して、薄塗りが可能であり、
またフィルムの平面性を損なうことなく高温で乾燥熱処
理できる。したがって、接着性、粘着性の強い塗料を塗
布しても、フィルム同士が貼り付く現象(いわゆるブロ
ッキング、または固着)が軽減される。
に、ポリエステルフィルムの表面に塗布層を設けること
が知られている。特に、フィルム製造工程中で塗布する
方法が経済的かつ特性上も興味深い。この手法はインラ
インコーティングとも言われている。典型的な例として
は、縦延伸後横延伸前に塗布を行い、横延伸および熱固
定する。通常の塗布方法(以下、これをオフラインコー
ティングと称する)と比較して、薄塗りが可能であり、
またフィルムの平面性を損なうことなく高温で乾燥熱処
理できる。したがって、接着性、粘着性の強い塗料を塗
布しても、フィルム同士が貼り付く現象(いわゆるブロ
ッキング、または固着)が軽減される。
【0005】塗布化合物としては、例えば、ポリエステ
ル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、塩化ビ
ニリデン、ポリオレフィン、シランカップリング剤等、
各種の化合物が挙げられる。これらの化合物を塗布する
と、多くの場合、何らかの接着性が向上する。しかしな
がら、特にインクジェット受像層を形成する水系の上塗
り剤に対して十分な接着性を示す塗布処方は少ない。ま
た、そのような下引き塗膜は、吸湿して固着しやすい。
ル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、塩化ビ
ニリデン、ポリオレフィン、シランカップリング剤等、
各種の化合物が挙げられる。これらの化合物を塗布する
と、多くの場合、何らかの接着性が向上する。しかしな
がら、特にインクジェット受像層を形成する水系の上塗
り剤に対して十分な接着性を示す塗布処方は少ない。ま
た、そのような下引き塗膜は、吸湿して固着しやすい。
【0006】上記の固着性低減のために、架橋剤の添加
が考えられる。ところで、一般に、架橋剤を添加すると
塗膜が硬くなる。そこで、上記のような塗布後延伸する
場合には、特に塗膜の延伸追随性が問題となる。すなわ
ち、塗膜に十分な伸びがない場合、ポリエステルフィル
ムの延伸工程で均一延伸されずに細かく破断され、マイ
クロクラックを形成する場合が多い。塗膜の亀裂が生じ
るために、上塗り層等との接着性が低下したり、微細な
凹凸により光散乱して塗膜が白濁するという欠点が生じ
る。基材のポリエステルフィルムが透明でない場合であ
っても、フィルム表面の光沢が低下するという問題を生
じる。そして、このような、透明性と固着性低減という
相反する要求を満足する処方は見いだされていない。
が考えられる。ところで、一般に、架橋剤を添加すると
塗膜が硬くなる。そこで、上記のような塗布後延伸する
場合には、特に塗膜の延伸追随性が問題となる。すなわ
ち、塗膜に十分な伸びがない場合、ポリエステルフィル
ムの延伸工程で均一延伸されずに細かく破断され、マイ
クロクラックを形成する場合が多い。塗膜の亀裂が生じ
るために、上塗り層等との接着性が低下したり、微細な
凹凸により光散乱して塗膜が白濁するという欠点が生じ
る。基材のポリエステルフィルムが透明でない場合であ
っても、フィルム表面の光沢が低下するという問題を生
じる。そして、このような、透明性と固着性低減という
相反する要求を満足する処方は見いだされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みなされたものであって、その解決課題は、塗膜の透明
性、光沢に優れ、水系上塗り剤との接着性、耐固着性に
優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
みなされたものであって、その解決課題は、塗膜の透明
性、光沢に優れ、水系上塗り剤との接着性、耐固着性に
優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に関して鋭意検討した結果、特定のポリマーを用いれ
ば、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、オキサゾ
リン基含有ポリマー(A)を含有する塗布液をポリエス
テルフィルム表面に塗布した後、乾燥および延伸されて
なる塗布層をインクジェット受像層の下引き層としてフ
ィルムの少なくとも片面に有することを特徴とする塗布
フィルムに存する。
に関して鋭意検討した結果、特定のポリマーを用いれ
ば、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、オキサゾ
リン基含有ポリマー(A)を含有する塗布液をポリエス
テルフィルム表面に塗布した後、乾燥および延伸されて
なる塗布層をインクジェット受像層の下引き層としてフ
ィルムの少なくとも片面に有することを特徴とする塗布
フィルムに存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルとグリコールとを主た
る出発原料として得られるポリエステルであり、繰り返
し構造単位の70%以上がエチレンテレフタレート単位
またはエチレン−2,6−ナフタレート単位または1,
4−シクロヘキサンテレフタレート単位またはエチレン
イソフタレート単位を有するポリエステルを指す。そし
て、上記の範囲を逸脱しない条件下であれば、他の成分
を含有していてもよい。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルとグリコールとを主た
る出発原料として得られるポリエステルであり、繰り返
し構造単位の70%以上がエチレンテレフタレート単位
またはエチレン−2,6−ナフタレート単位または1,
4−シクロヘキサンテレフタレート単位またはエチレン
イソフタレート単位を有するポリエステルを指す。そし
て、上記の範囲を逸脱しない条件下であれば、他の成分
を含有していてもよい。
【0010】芳香族ジカルボン酸成分としては、例え
ば、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン
酸以外に、例えば、イソフタル酸、フタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキ
シエトキシ安息香酸等)等の一種または二種以上を用い
ることができる。グリコール成分としては、エチレング
リコール以外に、例えば、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ポリア
ルキレングリコール等の一種または二種以上を用いるこ
とができる。
ば、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン
酸以外に、例えば、イソフタル酸、フタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキ
シエトキシ安息香酸等)等の一種または二種以上を用い
ることができる。グリコール成分としては、エチレング
リコール以外に、例えば、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ポリア
ルキレングリコール等の一種または二種以上を用いるこ
とができる。
【0011】かかるポリエステルの極限粘度は、通常
0.45以上、好ましくは0.50〜1.0、さらに好
ましくは0.52〜0.80の範囲である。極限粘度が
0.45未満ではフィルム製造時の生産性が低下した
り、フィルムの機械的強度が低下するという問題が生ず
ることがある。一方、ポリマーの溶融押出安定性の点か
ら、極限粘度は1.0を超えないことが好ましい。
0.45以上、好ましくは0.50〜1.0、さらに好
ましくは0.52〜0.80の範囲である。極限粘度が
0.45未満ではフィルム製造時の生産性が低下した
り、フィルムの機械的強度が低下するという問題が生ず
ることがある。一方、ポリマーの溶融押出安定性の点か
ら、極限粘度は1.0を超えないことが好ましい。
【0012】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ムに滑り性を与えて取扱い性を向上する目的で、ポリエ
ステルに粒子を含有させ、フィルム表面に適度な突起を
形成させてもよい。かかる粒子の例としては、炭酸カル
シウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タル
ク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カ
ルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデ
ン等の無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム
等の有機粒子、およびポリエステル重合時に生成させる
析出粒子を挙げることができる。
ムに滑り性を与えて取扱い性を向上する目的で、ポリエ
ステルに粒子を含有させ、フィルム表面に適度な突起を
形成させてもよい。かかる粒子の例としては、炭酸カル
シウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タル
ク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カ
ルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデ
ン等の無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム
等の有機粒子、およびポリエステル重合時に生成させる
析出粒子を挙げることができる。
【0013】本発明において、フィルムに含有させる粒
子の粒径と量はその用途にもよるが、平均粒径は、好ま
しくは0.005〜5.0μm、さらに好ましくは0.
01〜3.0μmの範囲である。平均粒径が5.0μm
を超えると、フィルム表面が粗面化しすぎてしまう。ま
た薄いフィルムでは絶縁性が低下したりすることがあ
る。さらに粒子がフィルム表面から脱落しやすくなり、
フィルム使用時の、いわゆる粉落ちの原因となる恐れが
ある。平均粒径が0.005μm未満では、この粒子に
よる突起形成が不十分なため、滑り性改良効果が弱くな
る傾向がある。すなわち、粒子を大量に添加しないと滑
り性改良効果効果が現れなくなることがあり、粒子を大
量に添加すると、逆にフィルムの機械的特性が損なわれ
ることになる。
子の粒径と量はその用途にもよるが、平均粒径は、好ま
しくは0.005〜5.0μm、さらに好ましくは0.
01〜3.0μmの範囲である。平均粒径が5.0μm
を超えると、フィルム表面が粗面化しすぎてしまう。ま
た薄いフィルムでは絶縁性が低下したりすることがあ
る。さらに粒子がフィルム表面から脱落しやすくなり、
フィルム使用時の、いわゆる粉落ちの原因となる恐れが
ある。平均粒径が0.005μm未満では、この粒子に
よる突起形成が不十分なため、滑り性改良効果が弱くな
る傾向がある。すなわち、粒子を大量に添加しないと滑
り性改良効果効果が現れなくなることがあり、粒子を大
量に添加すると、逆にフィルムの機械的特性が損なわれ
ることになる。
【0014】また、粒子含有量はポリエステルに対し、
好ましくは0.0000〜30.0重量%であり、さら
に好ましくは0.010〜20.0重量%である。粒子
量が多くなるとフィルムの機械的特性が損なわれる傾向
がある。インクジェット用途では、OHPのような高透
明を要求される場合から、白色受像体・電飾看板用途の
ような白色の外観を要求される用途まで、種々の場合が
ある。高透明の用途では、適度な滑り性を与えるため
に、粒子は多少必要であるが、透明性の観点から粒子含
有量は少ないほど好ましい。白色受像体の場合、炭酸カ
ルシウム、酸化チタンなどの白色顔料を通常2重量%以
上添加することが好ましい。ただし、遮光率の低い半透
明のフィルムを製造する場合は、2重量%以下でも差し
支えない。
好ましくは0.0000〜30.0重量%であり、さら
に好ましくは0.010〜20.0重量%である。粒子
量が多くなるとフィルムの機械的特性が損なわれる傾向
がある。インクジェット用途では、OHPのような高透
明を要求される場合から、白色受像体・電飾看板用途の
ような白色の外観を要求される用途まで、種々の場合が
ある。高透明の用途では、適度な滑り性を与えるため
に、粒子は多少必要であるが、透明性の観点から粒子含
有量は少ないほど好ましい。白色受像体の場合、炭酸カ
ルシウム、酸化チタンなどの白色顔料を通常2重量%以
上添加することが好ましい。ただし、遮光率の低い半透
明のフィルムを製造する場合は、2重量%以下でも差し
支えない。
【0015】フィルム中に、かかる粒子を2種類以上配
合してもよく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合し
てもよい。いずれにしても、フィルムに含有する粒子全
体の平均粒径、および合計の含有量が上記した範囲を満
足することが好ましい。粒子を含むポリエステルの製造
に際して、粒子はポリエステルの合成反応中に添加して
もポリエステルに直接添加してもよい。合成反応中に添
加する場合は、粒子をエチレングリコール等に分散させ
たスラリーとして、ポリエステル合成の任意の段階で添
加する方法が好ましい。一方、ポリエステルに直接添加
する場合は、乾燥した粒子として、または、水あるいは
沸点が200℃以下の有機溶媒中に分散したスラリーと
して、2軸混練押出機を用いてポリエステルに添加混合
する方法が好ましい。なお、添加する粒子は、必要に応
じ、事前に解砕、分散、分級、濾過等の処理を施してお
いてもよい。
合してもよく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合し
てもよい。いずれにしても、フィルムに含有する粒子全
体の平均粒径、および合計の含有量が上記した範囲を満
足することが好ましい。粒子を含むポリエステルの製造
に際して、粒子はポリエステルの合成反応中に添加して
もポリエステルに直接添加してもよい。合成反応中に添
加する場合は、粒子をエチレングリコール等に分散させ
たスラリーとして、ポリエステル合成の任意の段階で添
加する方法が好ましい。一方、ポリエステルに直接添加
する場合は、乾燥した粒子として、または、水あるいは
沸点が200℃以下の有機溶媒中に分散したスラリーと
して、2軸混練押出機を用いてポリエステルに添加混合
する方法が好ましい。なお、添加する粒子は、必要に応
じ、事前に解砕、分散、分級、濾過等の処理を施してお
いてもよい。
【0016】粒子の含有量を調節する方法としては、上
記した方法で高濃度に粒子を含有するマスター原料を作
っておき、それを製膜時に、実質的に粒子を含有しない
原料で希釈して粒子含有量を調節する方法が有効であ
る。また、上記の突起形成剤以外の添加剤として、必要
に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロ
ッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤(染料、顔料)、
光線遮断剤、紫外線吸収剤などを含有していてもよい。
すなわち、本発明のポリエステルフィルムは、例えば、
着色フィルムであっても差し支えないし、多数の微小気
泡を含有している発泡フィルムであっても構わない。
記した方法で高濃度に粒子を含有するマスター原料を作
っておき、それを製膜時に、実質的に粒子を含有しない
原料で希釈して粒子含有量を調節する方法が有効であ
る。また、上記の突起形成剤以外の添加剤として、必要
に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロ
ッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤(染料、顔料)、
光線遮断剤、紫外線吸収剤などを含有していてもよい。
すなわち、本発明のポリエステルフィルムは、例えば、
着色フィルムであっても差し支えないし、多数の微小気
泡を含有している発泡フィルムであっても構わない。
【0017】本発明のポリエステルフィルムは、最終的
に得られる特性が本発明の要件を満足する限り、多層構
造となっていても構わない。例えば、共押出し積層フィ
ルムであってもよい。この場合、ベースフィルムに関す
る上記の記述は、最表面層のポリエステルに適用され
る。それ以外の内層のフィルムは、いかなるポリエステ
ル、プラスチック、紙、布でも差し支えない。例えば、
多数の微小気泡を含有している発泡フィルム等が挙げら
れる。
に得られる特性が本発明の要件を満足する限り、多層構
造となっていても構わない。例えば、共押出し積層フィ
ルムであってもよい。この場合、ベースフィルムに関す
る上記の記述は、最表面層のポリエステルに適用され
る。それ以外の内層のフィルムは、いかなるポリエステ
ル、プラスチック、紙、布でも差し支えない。例えば、
多数の微小気泡を含有している発泡フィルム等が挙げら
れる。
【0018】ポリエステルフィルムは、延伸されたポリ
エステルフィルムであれば、一軸延伸フィルム、二軸延
伸フィルム、いずれでも差し支えない。しかし、工業的
には、二軸延伸フィルムの方が広く使用されている。二
軸延伸ポリエステルフィルムの製造は、同時二軸延伸、
逐次二軸延伸のいずれかで実施されるが、特に逐次二軸
延伸が多く行われている。すなわち、溶融押し出しした
ポリエステルを冷却ドラムの上で冷却して未延伸フィル
ムを作成し、これを周速差のある一群のロールで延伸
(縦延伸)し、この後、フィルムの長手方向と垂直な方
向にクリップで保持しつつ延伸(横延伸)する。この変
形として、縦延伸、横延伸を何回かに分割して実施して
もよい。また分割しその一部づつを交互に実施してもよ
い。例えば、高強度フィルムを再延伸法で製造する方法
がこれに相当する。
エステルフィルムであれば、一軸延伸フィルム、二軸延
伸フィルム、いずれでも差し支えない。しかし、工業的
には、二軸延伸フィルムの方が広く使用されている。二
軸延伸ポリエステルフィルムの製造は、同時二軸延伸、
逐次二軸延伸のいずれかで実施されるが、特に逐次二軸
延伸が多く行われている。すなわち、溶融押し出しした
ポリエステルを冷却ドラムの上で冷却して未延伸フィル
ムを作成し、これを周速差のある一群のロールで延伸
(縦延伸)し、この後、フィルムの長手方向と垂直な方
向にクリップで保持しつつ延伸(横延伸)する。この変
形として、縦延伸、横延伸を何回かに分割して実施して
もよい。また分割しその一部づつを交互に実施してもよ
い。例えば、高強度フィルムを再延伸法で製造する方法
がこれに相当する。
【0019】次に、本発明において塗布剤として用いる
オキサゾリン基含有ポリマー(A)について説明する。
本発明におけるオキサゾリン化合物のポリマーとは、そ
の原料モノマーの少なくとも一つとしてオキサゾリン化
合物を含むモノマーを使用して合成することができるも
のである。オキサゾリン化合物としては、2−オキサゾ
リン、3−オキサゾリン、4−オキサゾリン化合物があ
り、いずれを用いてもよいが、特に2−オキサゾリン化
合物が反応性に富みかつ工業的にも実用化されている。
オキサゾリン基含有ポリマー(A)について説明する。
本発明におけるオキサゾリン化合物のポリマーとは、そ
の原料モノマーの少なくとも一つとしてオキサゾリン化
合物を含むモノマーを使用して合成することができるも
のである。オキサゾリン化合物としては、2−オキサゾ
リン、3−オキサゾリン、4−オキサゾリン化合物があ
り、いずれを用いてもよいが、特に2−オキサゾリン化
合物が反応性に富みかつ工業的にも実用化されている。
【0020】例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン
(VOZO),5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾ
リン(MVOZO)、4,4−ジメチル−2−ビニル−
2−オキサゾリン(DMVOZO)、4,4−ジメチル
−2−ビニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,−オキサ
ジン(DMVOZI)、4,4,6ートリメチル−2−
ビニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン
(TMVOZI)、2−イソプロペニル−2−オキサゾ
リン(IPOZO),4,4−ジメチル−2−イソプロ
ペニル−2−オキサゾリン(DMIPOZO),4−ア
クリロイル−オキシメチル−2,4−ジメチル−2−オ
キサゾリン(AOZO),4−メタクリロイル−オキシ
メチル−2,4−ジメチル−2−オキサゾリン(MAO
ZO)、4−メタクリロイル−オシメチル−2−フェニ
ル−4−メチル−2−オキサゾリン(MAPOZO),
2−(4−ビニルフェニル)−4,4−ジメチル−2−
オキサゾリン(VPMOZO),4−エチル−4−ヒド
ロキシメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン
(EHMIPOZO)、4−エチル−4−カルボエトキ
シメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(E
EMIPOZO)等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
(VOZO),5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾ
リン(MVOZO)、4,4−ジメチル−2−ビニル−
2−オキサゾリン(DMVOZO)、4,4−ジメチル
−2−ビニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,−オキサ
ジン(DMVOZI)、4,4,6ートリメチル−2−
ビニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン
(TMVOZI)、2−イソプロペニル−2−オキサゾ
リン(IPOZO),4,4−ジメチル−2−イソプロ
ペニル−2−オキサゾリン(DMIPOZO),4−ア
クリロイル−オキシメチル−2,4−ジメチル−2−オ
キサゾリン(AOZO),4−メタクリロイル−オキシ
メチル−2,4−ジメチル−2−オキサゾリン(MAO
ZO)、4−メタクリロイル−オシメチル−2−フェニ
ル−4−メチル−2−オキサゾリン(MAPOZO),
2−(4−ビニルフェニル)−4,4−ジメチル−2−
オキサゾリン(VPMOZO),4−エチル−4−ヒド
ロキシメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン
(EHMIPOZO)、4−エチル−4−カルボエトキ
シメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(E
EMIPOZO)等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0021】ビニルオキサゾリン類は、AIBNやBP
Oにより容易にラジカル重合し、側鎖にオキサゾリン環
を有するポリマーを生成する。ビニルオキサゾリン類
は、n−ブチルリチウム等を触媒としたアニオン重合で
も同様のポリ(ビニルオキサゾリン)類を生成する。な
お、ポリ(ビニルオキサゾリン)類の合成にオキサゾリ
ン環をもつモノマーによらない方法もある。例えば、ポ
リ(メタクリロイルアジリジン)の異性化反応による方
法が挙げられる。
Oにより容易にラジカル重合し、側鎖にオキサゾリン環
を有するポリマーを生成する。ビニルオキサゾリン類
は、n−ブチルリチウム等を触媒としたアニオン重合で
も同様のポリ(ビニルオキサゾリン)類を生成する。な
お、ポリ(ビニルオキサゾリン)類の合成にオキサゾリ
ン環をもつモノマーによらない方法もある。例えば、ポ
リ(メタクリロイルアジリジン)の異性化反応による方
法が挙げられる。
【0022】本発明で用いる、オキサゾリン基を含有す
るポリマー(A)は、他の共重合可能な任意のモノマー
と共重合されていてよい。特に、(メタ)アクリロニト
リル、スチレンと共重合されていることが好ましい。こ
れら以外のモノマーが共重合されていてもよいが、いず
れにしても、ポリマー(A)を構成するモノマーの主要
な3成分として、オキサゾリン含有モノマー、(メタ)
アクリロニトリル、スチレンが共重合されていることが
好ましい。ここで言う「主要な3成分」という意味は、
オキサゾリン含有共重合体を構成するモノマーのうち、
「含有量の多い方から3成分」という意味であり、他の
共重合モノマーの存在を否定はしない。さらに、オキサ
ゾリン基の密度が高く、オキサゾリン当量が300g/
当量未満であることが好ましい。
るポリマー(A)は、他の共重合可能な任意のモノマー
と共重合されていてよい。特に、(メタ)アクリロニト
リル、スチレンと共重合されていることが好ましい。こ
れら以外のモノマーが共重合されていてもよいが、いず
れにしても、ポリマー(A)を構成するモノマーの主要
な3成分として、オキサゾリン含有モノマー、(メタ)
アクリロニトリル、スチレンが共重合されていることが
好ましい。ここで言う「主要な3成分」という意味は、
オキサゾリン含有共重合体を構成するモノマーのうち、
「含有量の多い方から3成分」という意味であり、他の
共重合モノマーの存在を否定はしない。さらに、オキサ
ゾリン基の密度が高く、オキサゾリン当量が300g/
当量未満であることが好ましい。
【0023】ポリマー(A)に関する上記の「好ましい
条件」は、ポリマー(A)の塗料としての溶解・分散安
定性、塗膜の透明性・固着性・上塗り剤との接着性を一
層改良するための条件である。また、ポリマー(A)
は、水分散性、水溶性であることが好ましく、特に水溶
性であることが好ましい。水と混合可能な有機溶媒を併
用して、水分散性、水溶性を達成してもよい。上記のよ
うな場合、塗布延伸でも、透明性と耐固着性に優れた塗
膜が形成される。
条件」は、ポリマー(A)の塗料としての溶解・分散安
定性、塗膜の透明性・固着性・上塗り剤との接着性を一
層改良するための条件である。また、ポリマー(A)
は、水分散性、水溶性であることが好ましく、特に水溶
性であることが好ましい。水と混合可能な有機溶媒を併
用して、水分散性、水溶性を達成してもよい。上記のよ
うな場合、塗布延伸でも、透明性と耐固着性に優れた塗
膜が形成される。
【0024】本発明における塗布層には、上記オキサゾ
リン基含有ポリマー(A)以外の化合物を含有していて
もよい。ポリマー(A)以外の成分として、例えば、樹
脂、架橋剤、有機粒子、無機粒子、ワックス、界面活性
剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外
線防止剤、発泡剤、染料、顔料等を挙げることができ
る。
リン基含有ポリマー(A)以外の化合物を含有していて
もよい。ポリマー(A)以外の成分として、例えば、樹
脂、架橋剤、有機粒子、無機粒子、ワックス、界面活性
剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外
線防止剤、発泡剤、染料、顔料等を挙げることができ
る。
【0025】本発明における、塗布液中のポリマー
(A)の量には、特に制限はないが、塗布液中で、塗布
液乾燥固形分のうち0.1〜100重量%が好ましく、
さらに1〜50重量%が好ましく、3〜30重量%が最
も好ましい。量が少ないと、十分な接着性が発揮されな
いことがある。また、併用される樹脂と比較してあまり
に量が多くなると、固着性が大きくなる傾向がある。こ
れは、樹脂の官能基と反応しないで残ったオキサゾリン
基が多くなるからと、推測される。
(A)の量には、特に制限はないが、塗布液中で、塗布
液乾燥固形分のうち0.1〜100重量%が好ましく、
さらに1〜50重量%が好ましく、3〜30重量%が最
も好ましい。量が少ないと、十分な接着性が発揮されな
いことがある。また、併用される樹脂と比較してあまり
に量が多くなると、固着性が大きくなる傾向がある。こ
れは、樹脂の官能基と反応しないで残ったオキサゾリン
基が多くなるからと、推測される。
【0026】樹脂としては、種々のポリマーが使用でき
るが、特に、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデンが接着性の観点
等から好ましい。本発明における塗布層樹脂としてのポ
リエステルを構成する成分として、下記のような多価カ
ルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を例示できる。す
なわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフ
ェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル
酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グル
タル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、無
水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息
香酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそれらのエ
ステル形成性誘導体などを用いることができ、多価ヒド
ロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコー
ル、ビスフェノールA−エチレングリコール付加物、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコ、ールポリテトラメチレンオキシド
グリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン
酸ナトリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウムなど
を用いることができる。常法の重縮合反応によってポリ
エステルを合成することができる。
るが、特に、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデンが接着性の観点
等から好ましい。本発明における塗布層樹脂としてのポ
リエステルを構成する成分として、下記のような多価カ
ルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を例示できる。す
なわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフ
ェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル
酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グル
タル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、無
水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息
香酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそれらのエ
ステル形成性誘導体などを用いることができ、多価ヒド
ロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコー
ル、ビスフェノールA−エチレングリコール付加物、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコ、ールポリテトラメチレンオキシド
グリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン
酸ナトリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウムなど
を用いることができる。常法の重縮合反応によってポリ
エステルを合成することができる。
【0027】なお、上記のほか、特開平1−16563
3号公報に記載されている、いわゆるアクリルグラフト
ポリエステルや、ポリエステルポリオールをイソシアネ
ートで鎖延長したポリエステルポリウレタンなどのポリ
エステル成分を有する複合高分子も本発明で用いる塗布
剤ポリエステルに含まれる。本発明におけるポリエステ
ルは、水を媒体とする塗布剤になり、それは界面活性剤
などによって強制分散化した塗布剤であってもよいが、
好ましくはポリエーテル類のような親水性のノニオン成
分や、四級アンモニウム塩のようなカチオン性基を有す
る自己分散型塗布剤であり、さらに好ましくは、アニオ
ン性基を有する水溶性または水分散性ポリエステル系樹
脂塗布剤である。アニオン性基を有するポリエステルと
は、アニオン性基を有する化合物を共重合やグラフトな
どによりポリエステルに結合させたものであり、スルホ
ン酸、カルボン酸、リン酸およびそれらのリチウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等から、適
宜選択される。
3号公報に記載されている、いわゆるアクリルグラフト
ポリエステルや、ポリエステルポリオールをイソシアネ
ートで鎖延長したポリエステルポリウレタンなどのポリ
エステル成分を有する複合高分子も本発明で用いる塗布
剤ポリエステルに含まれる。本発明におけるポリエステ
ルは、水を媒体とする塗布剤になり、それは界面活性剤
などによって強制分散化した塗布剤であってもよいが、
好ましくはポリエーテル類のような親水性のノニオン成
分や、四級アンモニウム塩のようなカチオン性基を有す
る自己分散型塗布剤であり、さらに好ましくは、アニオ
ン性基を有する水溶性または水分散性ポリエステル系樹
脂塗布剤である。アニオン性基を有するポリエステルと
は、アニオン性基を有する化合物を共重合やグラフトな
どによりポリエステルに結合させたものであり、スルホ
ン酸、カルボン酸、リン酸およびそれらのリチウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等から、適
宜選択される。
【0028】ポリエステルのアニオン性基の量は、0.
05〜8重量%の範囲が好ましい。アニオン性基量が
0.05重量%未満では、ポリエステル系樹脂の水溶性
あるいは水分散性が悪くなる傾向があり、アニオン性基
量が8重量%を超えると、塗布層の耐水性が劣ったり、
吸湿してフィルムが相互に固着したりすることがある。
本発明における塗布層中のポリ(メタ)アクリレートと
は、アクリル系、メタアクリル系のモノマーに代表され
るような、炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーか
らなる重合体である。これらは、単独重合体あるいは共
重合体いずれでも差し支えない。また、これらの重合体
と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン
等)との共重合体も含まれる。例えば、ブロック共重合
体、グラフト共重合体である。あるいは、ポリエステル
溶液、またはポリエステル分散液中で炭素−炭素二重結
合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー
(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様
にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で炭素−炭
素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポ
リマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれ
る。同様にして、他のポリマー溶液、または分散液中で
炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得
られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含
まれる。
05〜8重量%の範囲が好ましい。アニオン性基量が
0.05重量%未満では、ポリエステル系樹脂の水溶性
あるいは水分散性が悪くなる傾向があり、アニオン性基
量が8重量%を超えると、塗布層の耐水性が劣ったり、
吸湿してフィルムが相互に固着したりすることがある。
本発明における塗布層中のポリ(メタ)アクリレートと
は、アクリル系、メタアクリル系のモノマーに代表され
るような、炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーか
らなる重合体である。これらは、単独重合体あるいは共
重合体いずれでも差し支えない。また、これらの重合体
と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン
等)との共重合体も含まれる。例えば、ブロック共重合
体、グラフト共重合体である。あるいは、ポリエステル
溶液、またはポリエステル分散液中で炭素−炭素二重結
合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー
(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様
にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で炭素−炭
素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポ
リマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれ
る。同様にして、他のポリマー溶液、または分散液中で
炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得
られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含
まれる。
【0029】上記の炭素−炭素二重結合を持つ重合性モ
ノマーとしては、特に限定はしないが、特に代表的な化
合物を例示すると以下のとおりである。アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレ
イン酸、シトラコン酸のような各種カルボキシル基含有
モノマー類、およびそれらの塩;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、モノブチルヒドロキルフマレート、モノブチ
ルヒドロキシイタコネートのような各種の水酸基含有モ
ノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ートのような各種の(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリルミド、ジアセトンアクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミドまたは(メタ)アクリロニ
トリル等のような種々の窒素含有ビニル系モノマー類;
スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビ
ニルトルエンのような各種スチレン誘導体、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルのような各種のビニルエステル
類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、チッソ(株)製「サイラプ
レーンFM−07」(メタクリロイロシリコンマクロマ
ー)等のような種々の珪素含有重合性モノマー類;燐含
有ビニル系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビリデン、フ
ッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロクロルエ
チレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロプロピレンのような各種のハ
ロゲン化ビニル類;ブタジエンのような各種共役ジエン
類。
ノマーとしては、特に限定はしないが、特に代表的な化
合物を例示すると以下のとおりである。アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレ
イン酸、シトラコン酸のような各種カルボキシル基含有
モノマー類、およびそれらの塩;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、モノブチルヒドロキルフマレート、モノブチ
ルヒドロキシイタコネートのような各種の水酸基含有モ
ノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ートのような各種の(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリルミド、ジアセトンアクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミドまたは(メタ)アクリロニ
トリル等のような種々の窒素含有ビニル系モノマー類;
スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビ
ニルトルエンのような各種スチレン誘導体、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルのような各種のビニルエステル
類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、チッソ(株)製「サイラプ
レーンFM−07」(メタクリロイロシリコンマクロマ
ー)等のような種々の珪素含有重合性モノマー類;燐含
有ビニル系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビリデン、フ
ッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロクロルエ
チレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロプロピレンのような各種のハ
ロゲン化ビニル類;ブタジエンのような各種共役ジエン
類。
【0030】上記アクリル系モノマーからのポリマーの
製造には特に制限はなく、常法によって製造できる。例
えば、有機溶剤と上記の各種モノマーおよび重合開始剤
を混合して、加熱撹拌し重合できる。あるいは、有機溶
媒を加熱撹拌しながら上記の各種モノマーおよび重合開
始剤を滴下して重合を行ってもよい。さらには、有機溶
剤、上記の各種モノマーおよび重合開始剤をオートクレ
ーブ内で高圧で重合してもよい。また、上記有機溶剤の
代わりに水を用い、必要に応じて界面活性剤を併用し
て、乳化重合や懸濁重合してもよい。
製造には特に制限はなく、常法によって製造できる。例
えば、有機溶剤と上記の各種モノマーおよび重合開始剤
を混合して、加熱撹拌し重合できる。あるいは、有機溶
媒を加熱撹拌しながら上記の各種モノマーおよび重合開
始剤を滴下して重合を行ってもよい。さらには、有機溶
剤、上記の各種モノマーおよび重合開始剤をオートクレ
ーブ内で高圧で重合してもよい。また、上記有機溶剤の
代わりに水を用い、必要に応じて界面活性剤を併用し
て、乳化重合や懸濁重合してもよい。
【0031】本発明における塗布層中のポリウレタンと
しては、例えば、特公昭42−24194号公報、特公
昭46−7720号公報、特公昭46−10193号公
報、特公昭49−37839号公報、特開昭50−12
3197号公報、特開昭53−126058号公報、特
開昭54−138098号公報等に開示された公知のポ
リウレタンまたはそれらに準じたポリウレタンを使用す
ることができる。
しては、例えば、特公昭42−24194号公報、特公
昭46−7720号公報、特公昭46−10193号公
報、特公昭49−37839号公報、特開昭50−12
3197号公報、特開昭53−126058号公報、特
開昭54−138098号公報等に開示された公知のポ
リウレタンまたはそれらに準じたポリウレタンを使用す
ることができる。
【0032】例えば、ポリイソシアネートとしては、ト
リレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることが
できる。
リレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることが
できる。
【0033】また、ポリオールとしては、ポリオキシエ
チレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテル
ポリオール類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン
−ブチレンアジペート、ポリカプロラクトン等のポリエ
ステルポリオール類、アクリル系ポリオール、ひまし油
等を挙げることができる。通常、分子量300〜200
0のポリオールが使用される。特に、ポリエステルポリ
オールを使用すると、塗膜の透明性、上塗り剤との接着
性が向上して好ましい。
チレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテル
ポリオール類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン
−ブチレンアジペート、ポリカプロラクトン等のポリエ
ステルポリオール類、アクリル系ポリオール、ひまし油
等を挙げることができる。通常、分子量300〜200
0のポリオールが使用される。特に、ポリエステルポリ
オールを使用すると、塗膜の透明性、上塗り剤との接着
性が向上して好ましい。
【0034】また、鎖長延長剤あるいは架橋剤として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、水等を挙げる
ことができる。
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、水等を挙げる
ことができる。
【0035】上記のポリウレタンは、水を主たる媒体と
する溶媒への溶解性を良くする目的で、アニオン性の置
換基、例えば、−SO3 H基、−OSO3 H基、−CO
OH基およびこれらのアンモニウム塩、アルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩を有していることが好ましい。
かかるポリウレタンの製造方法としては、例えば、次の
(1)〜(3)の製法を挙げることができるが、本発明
はこれに限定されるものではない。 (1)ポリイソシアネート、ポリオール、鎖長延長剤な
どにアニオン性の置換基を有する化合物を用いる製法 例えば、アニオン性の置換基を有するポリイソシアネー
トは、芳香族イソシアネート化合物をスルホン化する方
法で得ることができる。また、アミノアルコール類の硫
酸エステル塩またはジアミノカルボン酸塩を有するイソ
シアネート化合物を用いることもできる。 (2)アニオン性の置換基を有する化合物と生成したポ
リウレタンの未反応イソシアネート基とを反応させる製
法 アニオン性の置換基を有する化合物としては、アニオン
性の置換基として、例えば、重亜硫酸塩、アミノスルホ
ン酸およびその塩類、アミノカルボン酸およびその塩
類、アミノアルコール類の硫酸エステルおよびその塩
類、ヒドロキシ酢酸およびその塩類などを有する化合物
を用いることができる。 (3)ポリウレタンの活性水素含有基(OH,COOH
等)と特定の化合物とを反応させる製法 特定の化合物としては、例えば、ジカルボン酸無水物、
テトラカルボン酸無水物、サルトン、ラクトン、エポキ
シカルボン酸、エポキシスルホン酸、2,4−ジオキソ
−オキサゾリジン、イサト酸無水物、ホストン等を用い
ることができる。また、硫酸カルビルなどの塩型の基ま
たは開環後に塩を生成できる基を示す3員環から7員環
の環式化合物を用いることもできる。
する溶媒への溶解性を良くする目的で、アニオン性の置
換基、例えば、−SO3 H基、−OSO3 H基、−CO
OH基およびこれらのアンモニウム塩、アルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩を有していることが好ましい。
かかるポリウレタンの製造方法としては、例えば、次の
(1)〜(3)の製法を挙げることができるが、本発明
はこれに限定されるものではない。 (1)ポリイソシアネート、ポリオール、鎖長延長剤な
どにアニオン性の置換基を有する化合物を用いる製法 例えば、アニオン性の置換基を有するポリイソシアネー
トは、芳香族イソシアネート化合物をスルホン化する方
法で得ることができる。また、アミノアルコール類の硫
酸エステル塩またはジアミノカルボン酸塩を有するイソ
シアネート化合物を用いることもできる。 (2)アニオン性の置換基を有する化合物と生成したポ
リウレタンの未反応イソシアネート基とを反応させる製
法 アニオン性の置換基を有する化合物としては、アニオン
性の置換基として、例えば、重亜硫酸塩、アミノスルホ
ン酸およびその塩類、アミノカルボン酸およびその塩
類、アミノアルコール類の硫酸エステルおよびその塩
類、ヒドロキシ酢酸およびその塩類などを有する化合物
を用いることができる。 (3)ポリウレタンの活性水素含有基(OH,COOH
等)と特定の化合物とを反応させる製法 特定の化合物としては、例えば、ジカルボン酸無水物、
テトラカルボン酸無水物、サルトン、ラクトン、エポキ
シカルボン酸、エポキシスルホン酸、2,4−ジオキソ
−オキサゾリジン、イサト酸無水物、ホストン等を用い
ることができる。また、硫酸カルビルなどの塩型の基ま
たは開環後に塩を生成できる基を示す3員環から7員環
の環式化合物を用いることもできる。
【0036】本発明における塗布層中のポリ塩化ビニリ
デンとは、塩化ビニリデンを主成分とするモノマーの乳
化重合による共重合体である。共重合するモノマーは、
各種(メタ)アクリレートが上げられるが、これに限定
されるものではない。また、塩化ビニリデンと共重合モ
ノマーの比率は、塩化ビニリデンが50モル%以上が好
ましい。本発明において、塩化ビニリデンを使用する
と、水系上塗り剤との接着性は非常に優れる。塩化ビニ
リデンが50モル%未満の場合、この接着性が低下する
傾向がある。
デンとは、塩化ビニリデンを主成分とするモノマーの乳
化重合による共重合体である。共重合するモノマーは、
各種(メタ)アクリレートが上げられるが、これに限定
されるものではない。また、塩化ビニリデンと共重合モ
ノマーの比率は、塩化ビニリデンが50モル%以上が好
ましい。本発明において、塩化ビニリデンを使用する
と、水系上塗り剤との接着性は非常に優れる。塩化ビニ
リデンが50モル%未満の場合、この接着性が低下する
傾向がある。
【0037】本発明における塗布層中の、ポリエステル
とポリ(メタ)アクリレートの複合体とは、ポリエステ
ルとポリ(メタ)アクリレートの種々の共重合体の総称
である。例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合
体、ブロック共重合体である。また、ポリエステル、ポ
リ(メタ)アクリレート、上記の各種共重合体の中から
任意に選ばれたポリマーの反応生成物も含まれる。製造
方法の例としては、ポリエステル水溶液または水分散液
の中で、(メタ)アクリレートをラジカル重合する例が
挙げられる。この場合、ラジカルがポリエステルの水素
原子を引き抜く場合があり、これによりポリエステルの
側鎖にポリ(メタ)アクリレートがグラフト重合する。
ただし、本手法では、常に100%のグラフト重合がな
される訳ではない。これに対して、不飽和ポリエステル
と(メタ)アクリルモノマーを共重合すると、ポリ(メ
タ)アクリレートに高い確率でポリエステルがグラフト
重合したポリマーが得られる。
とポリ(メタ)アクリレートの複合体とは、ポリエステ
ルとポリ(メタ)アクリレートの種々の共重合体の総称
である。例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合
体、ブロック共重合体である。また、ポリエステル、ポ
リ(メタ)アクリレート、上記の各種共重合体の中から
任意に選ばれたポリマーの反応生成物も含まれる。製造
方法の例としては、ポリエステル水溶液または水分散液
の中で、(メタ)アクリレートをラジカル重合する例が
挙げられる。この場合、ラジカルがポリエステルの水素
原子を引き抜く場合があり、これによりポリエステルの
側鎖にポリ(メタ)アクリレートがグラフト重合する。
ただし、本手法では、常に100%のグラフト重合がな
される訳ではない。これに対して、不飽和ポリエステル
と(メタ)アクリルモノマーを共重合すると、ポリ(メ
タ)アクリレートに高い確率でポリエステルがグラフト
重合したポリマーが得られる。
【0038】本発明における塗布層中の、ポリウレタン
とポリ(メタ)アクリレートの複合体とは、ポリウレタ
ンとポリ(メタ)アクリレートの種々の共重合体の総称
である。例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合
体、ブロック共重合体である。また、ポリウレタン、ポ
リ(メタ)アクリレート、上記の各種共重合体の中から
任意に選ばれたポリマーの反応生成物も含まれる。製造
方法の例としては、ポリウレタン水溶液または水分散液
の中で、(メタ)アクリレートをラジカル重合する例が
挙げられる。この場合、ラジカルがポリウレタンの水素
原子を引き抜く場合があり、これによりポリウレタンの
側鎖にポリ(メタ)アクリレートがグラフト重合する。
ただし、本手法では、常に100%のグラフト重合がな
される訳ではない。これに対して、不飽和結合を持つポ
リウレタンと(メタ)アクリルモノマーを共重合する
と、ポリ(メタ)アクリレートに高い確率でポリウレタ
ンがグラフト重合したポリマーが得られる。イソシアネ
ート結合を持つ(メタ)アクリレートを原料としてポリ
ウレタンを合成し、これを(メタ)アクリレートと共重
合すれば、ポリウレタンとポリ(メタ)アクリレートが
複雑に架橋反応した共重合ポリマーが得られるが、これ
らも本発明の樹脂の例である。
とポリ(メタ)アクリレートの複合体とは、ポリウレタ
ンとポリ(メタ)アクリレートの種々の共重合体の総称
である。例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合
体、ブロック共重合体である。また、ポリウレタン、ポ
リ(メタ)アクリレート、上記の各種共重合体の中から
任意に選ばれたポリマーの反応生成物も含まれる。製造
方法の例としては、ポリウレタン水溶液または水分散液
の中で、(メタ)アクリレートをラジカル重合する例が
挙げられる。この場合、ラジカルがポリウレタンの水素
原子を引き抜く場合があり、これによりポリウレタンの
側鎖にポリ(メタ)アクリレートがグラフト重合する。
ただし、本手法では、常に100%のグラフト重合がな
される訳ではない。これに対して、不飽和結合を持つポ
リウレタンと(メタ)アクリルモノマーを共重合する
と、ポリ(メタ)アクリレートに高い確率でポリウレタ
ンがグラフト重合したポリマーが得られる。イソシアネ
ート結合を持つ(メタ)アクリレートを原料としてポリ
ウレタンを合成し、これを(メタ)アクリレートと共重
合すれば、ポリウレタンとポリ(メタ)アクリレートが
複雑に架橋反応した共重合ポリマーが得られるが、これ
らも本発明の樹脂の例である。
【0039】本発明における塗布層には、ポリマー
(A)や上記記載の各種樹脂、以外の化合物を含有して
いてもよい。例えば、その他の樹脂、架橋剤、有機粒
子、無機粒子、ワックス、界面活性剤、消泡剤、塗布性
改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、発泡剤、
染料、顔料等である。塗布層中の、上記ポリマー(A)
以外の化合物の量には、特に制限はないが、好ましくは
0〜99重量%、さらに好ましくは0〜95重量%、最
も好ましくは0〜90重量%の範囲である。
(A)や上記記載の各種樹脂、以外の化合物を含有して
いてもよい。例えば、その他の樹脂、架橋剤、有機粒
子、無機粒子、ワックス、界面活性剤、消泡剤、塗布性
改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、発泡剤、
染料、顔料等である。塗布層中の、上記ポリマー(A)
以外の化合物の量には、特に制限はないが、好ましくは
0〜99重量%、さらに好ましくは0〜95重量%、最
も好ましくは0〜90重量%の範囲である。
【0040】本発明における塗布剤は、安全衛生上、水
を媒体とする塗布剤であることが望ましいが、本発明の
要旨を超えない範囲で、かつ水に溶解する範囲で、有機
溶剤を含有してもよい。本発明における塗布剤の固形分
濃度には特に制限はないが、好ましくは0.4〜65重
量%、さらに好ましくは1〜30重量%、最も好ましく
は2〜20重量%以下である。
を媒体とする塗布剤であることが望ましいが、本発明の
要旨を超えない範囲で、かつ水に溶解する範囲で、有機
溶剤を含有してもよい。本発明における塗布剤の固形分
濃度には特に制限はないが、好ましくは0.4〜65重
量%、さらに好ましくは1〜30重量%、最も好ましく
は2〜20重量%以下である。
【0041】上述の塗布液をポリエステルフィルムに塗
布する方法としては、例えば、原崎勇次著、(株)総合
技術センター、1990年発行、「コーティング装置と
操作技術入門」に示されるような塗布装置を用いること
ができる。例えば、正回転ロールコータ、リバースロー
ルコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、ブレードコ
ータ、ロッドコータ、エアドクタコータ、カーテンコー
タ、ファウンテンコータ、キスコータ、キスロールコー
タ、ビードコータ、浸漬コータ、スクリーンコーティン
グ、キャストコーティング、スプレイコーティング、含
浸機、LB法のようなコータまたはコーティング方式を
使用することができるが、これに限定されるものではな
い。
布する方法としては、例えば、原崎勇次著、(株)総合
技術センター、1990年発行、「コーティング装置と
操作技術入門」に示されるような塗布装置を用いること
ができる。例えば、正回転ロールコータ、リバースロー
ルコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、ブレードコ
ータ、ロッドコータ、エアドクタコータ、カーテンコー
タ、ファウンテンコータ、キスコータ、キスロールコー
タ、ビードコータ、浸漬コータ、スクリーンコーティン
グ、キャストコーティング、スプレイコーティング、含
浸機、LB法のようなコータまたはコーティング方式を
使用することができるが、これに限定されるものではな
い。
【0042】なお、塗布剤のフィルムへの塗布性、接着
性を改良するため、塗布前のフィルムに化学処理や放電
処理を施してもよい。また、本発明の二軸延伸ポリエス
テルフィルムの塗布層の接着性、塗布性などを改良する
ために、塗布層形成後に塗布層に放電処理を施してもよ
い。塗布層の厚さは、それぞれの層に関して最終製品に
おける乾燥固形分として、好ましくは0.005〜1
0.0μmの範囲であり、さらに好ましくは0.01〜
2.0μmの範囲であり、最も好ましくは0.015〜
0.2μmの範囲である。塗布層の厚さは、薄くするこ
とが好ましい。特に塗布層厚みが10.0μmを超える
とブロッキング等の問題が顕著となる場合がある。一
方、塗布層の厚みが0.005μm未満の場合には、所
望の性能が得られない恐れがあるし、塗布ムラや塗布ヌ
ケが生じやすくなる傾向がある。
性を改良するため、塗布前のフィルムに化学処理や放電
処理を施してもよい。また、本発明の二軸延伸ポリエス
テルフィルムの塗布層の接着性、塗布性などを改良する
ために、塗布層形成後に塗布層に放電処理を施してもよ
い。塗布層の厚さは、それぞれの層に関して最終製品に
おける乾燥固形分として、好ましくは0.005〜1
0.0μmの範囲であり、さらに好ましくは0.01〜
2.0μmの範囲であり、最も好ましくは0.015〜
0.2μmの範囲である。塗布層の厚さは、薄くするこ
とが好ましい。特に塗布層厚みが10.0μmを超える
とブロッキング等の問題が顕著となる場合がある。一
方、塗布層の厚みが0.005μm未満の場合には、所
望の性能が得られない恐れがあるし、塗布ムラや塗布ヌ
ケが生じやすくなる傾向がある。
【0043】塗布工程は、ポリエステルフィルム製造工
程中の種々の場所で実施可能である。すなわち、未延伸
フィルムに塗布した後、一軸または二軸延伸フィルムに
加工してもよい。一軸延伸フィルムに塗布し、一軸延伸
フィルムまたは二軸延伸フィルムとしてもよい。そし
て、本発明の特徴が良く発揮されるのは、ポリエステル
フィルム製造工程中で塗布し、その後延伸される場合で
あり、特に、テンター前で塗布すると、乾燥炉の増設を
低減または削除できるので、非常に好ましい。すなわ
ち、本発明の典型的な実施態様は、縦(長手)方向に延
伸された一軸延伸フィルムに、上記水系塗布剤を塗布
し、乾燥、横延伸、熱固定、巻き取りの工程に従う方法
である。必要に応じて、再縦延伸、弛緩処理を実施して
もよい。塗布剤の乾燥は、ポリエステルフィルムの横延
伸前の予熱時または横延伸時に行うことが好ましい。
程中の種々の場所で実施可能である。すなわち、未延伸
フィルムに塗布した後、一軸または二軸延伸フィルムに
加工してもよい。一軸延伸フィルムに塗布し、一軸延伸
フィルムまたは二軸延伸フィルムとしてもよい。そし
て、本発明の特徴が良く発揮されるのは、ポリエステル
フィルム製造工程中で塗布し、その後延伸される場合で
あり、特に、テンター前で塗布すると、乾燥炉の増設を
低減または削除できるので、非常に好ましい。すなわ
ち、本発明の典型的な実施態様は、縦(長手)方向に延
伸された一軸延伸フィルムに、上記水系塗布剤を塗布
し、乾燥、横延伸、熱固定、巻き取りの工程に従う方法
である。必要に応じて、再縦延伸、弛緩処理を実施して
もよい。塗布剤の乾燥は、ポリエステルフィルムの横延
伸前の予熱時または横延伸時に行うことが好ましい。
【0044】本発明の塗布層は、単層であっても多層で
あってもよいし、多層中の単層または複層として設けら
れてもよい。次に、本発明のフィルムの典型的な製造法
を、より具体的に説明する。ポリエステル原料を、押出
装置に供給し、ポリエステルの融点以上の温度で溶融押
出してスリット状のダイから溶融シートとして押し出
す。次に、溶融シートを、回転冷却ドラム上でガラス転
移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非
晶状態の未延伸シートを得る。この場合、シートの平面
性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着
性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加
密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用さ
れる。
あってもよいし、多層中の単層または複層として設けら
れてもよい。次に、本発明のフィルムの典型的な製造法
を、より具体的に説明する。ポリエステル原料を、押出
装置に供給し、ポリエステルの融点以上の温度で溶融押
出してスリット状のダイから溶融シートとして押し出
す。次に、溶融シートを、回転冷却ドラム上でガラス転
移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非
晶状態の未延伸シートを得る。この場合、シートの平面
性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着
性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加
密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用さ
れる。
【0045】このようにして得られた塗布処理未延伸シ
ートをまず縦方向に延伸する。延伸温度範囲は70〜1
50℃、延伸倍率は2.5〜6倍の範囲とするのが好ま
しい。延伸は一段階または二段階以上で行うことができ
る。本発明においては、任意の段階で上述の塗布液を少
なくとも一つの面に塗布後乾燥処理を施すことができる
が、最も好ましい段階は、この縦延伸後横延伸前であ
る。次に横方向、すなわち、縦方向と直交する方向に一
軸配向フィルムを一旦ガラス転移点以下に冷却するか、
または冷却することなく、例えば90〜150℃の温度
範囲に予熱して、さらにほぼ同温度の下で2.5〜5
倍、好ましくは3.0〜4.5倍に延伸を行い、二軸に
配向したフィルムを得る。必要に応じて予熱を補強して
もよい。
ートをまず縦方向に延伸する。延伸温度範囲は70〜1
50℃、延伸倍率は2.5〜6倍の範囲とするのが好ま
しい。延伸は一段階または二段階以上で行うことができ
る。本発明においては、任意の段階で上述の塗布液を少
なくとも一つの面に塗布後乾燥処理を施すことができる
が、最も好ましい段階は、この縦延伸後横延伸前であ
る。次に横方向、すなわち、縦方向と直交する方向に一
軸配向フィルムを一旦ガラス転移点以下に冷却するか、
または冷却することなく、例えば90〜150℃の温度
範囲に予熱して、さらにほぼ同温度の下で2.5〜5
倍、好ましくは3.0〜4.5倍に延伸を行い、二軸に
配向したフィルムを得る。必要に応じて予熱を補強して
もよい。
【0046】かくして得られたフィルムを、30%以内
の伸長、制限収縮、または定長下で1秒〜5分間熱処理
する。この際、熱処理工程内または熱処理後に縦方向に
10%以内、好ましくは5%以内の弛緩処理する等の手
法も、特に縦方向の熱収縮率を好適な範囲とするために
採用することができる。熱処理温度は、延伸条件にもよ
るが、好ましくは180〜250℃、さらに好ましくは
200〜230℃の範囲である。熱処理温度が250℃
を超えるとフィルム密度が高くなりすぎる。また、塗布
層の一部が熱分解を生ずる場合がある。一方、180℃
未満ではフィルムの熱収縮率が大きくなって好ましくな
い。
の伸長、制限収縮、または定長下で1秒〜5分間熱処理
する。この際、熱処理工程内または熱処理後に縦方向に
10%以内、好ましくは5%以内の弛緩処理する等の手
法も、特に縦方向の熱収縮率を好適な範囲とするために
採用することができる。熱処理温度は、延伸条件にもよ
るが、好ましくは180〜250℃、さらに好ましくは
200〜230℃の範囲である。熱処理温度が250℃
を超えるとフィルム密度が高くなりすぎる。また、塗布
層の一部が熱分解を生ずる場合がある。一方、180℃
未満ではフィルムの熱収縮率が大きくなって好ましくな
い。
【0047】本発明の塗布フィルムを製造する際、ある
程度の割合で不良品が発生する。そこで、これを再利用
することが工業的に大きな価値が生ずる。再生原料を原
料ポリエステルに混入しなければ、製品価格が高くな
り、不利になる。しかし、あまりに多量に混入すると、
溶融押し出しの工程などで着色する等の不具合が生ずる
ことがある。また、ポリエステルフィルムの力学的特性
を損なう恐れもある。混入量の割合は、ポリエステルフ
ィルムの厚さ、塗膜の厚さ、加工歩留まりにも依存する
が、ポリマー(A)またはポリマー(A)の反応物の含
有量が10重量%を超えると上記のような光学的特性、
力学的特性を損なう恐れがある。
程度の割合で不良品が発生する。そこで、これを再利用
することが工業的に大きな価値が生ずる。再生原料を原
料ポリエステルに混入しなければ、製品価格が高くな
り、不利になる。しかし、あまりに多量に混入すると、
溶融押し出しの工程などで着色する等の不具合が生ずる
ことがある。また、ポリエステルフィルムの力学的特性
を損なう恐れもある。混入量の割合は、ポリエステルフ
ィルムの厚さ、塗膜の厚さ、加工歩留まりにも依存する
が、ポリマー(A)またはポリマー(A)の反応物の含
有量が10重量%を超えると上記のような光学的特性、
力学的特性を損なう恐れがある。
【0048】本発明の、上塗りに使用するインクジェッ
ト受像層とは、バインダー、微粒子、架橋剤等を含有す
る層であり、この塗料は水系の塗料である。溶媒または
分散媒に水を含んでいればよく、水以外に水と相容する
有機溶媒が含まれていてもよい。また、本インクジェッ
ト受像層は、インクジェット用インクを速やかに吸収す
る機能を持つ。
ト受像層とは、バインダー、微粒子、架橋剤等を含有す
る層であり、この塗料は水系の塗料である。溶媒または
分散媒に水を含んでいればよく、水以外に水と相容する
有機溶媒が含まれていてもよい。また、本インクジェッ
ト受像層は、インクジェット用インクを速やかに吸収す
る機能を持つ。
【0049】ここで言うバインダーとは、ビニル系単独
重合体および共重合体、セルロース誘導体、澱粉および
その誘導体、ゼラチンおよびその誘導体等が挙げられ
る。ビニル系単独重合体および共重合体とは、ビニル系
モノマー、(メタ)アクリル系モノマーをポリマー組成
中に含有するポリマーである。例えば、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、無水
マレイン酸重合体、ポリ酢酸ビニル等の単独重合体、ま
たは共重合体である。これらの中でも、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール
は、広く使用されている。
重合体および共重合体、セルロース誘導体、澱粉および
その誘導体、ゼラチンおよびその誘導体等が挙げられ
る。ビニル系単独重合体および共重合体とは、ビニル系
モノマー、(メタ)アクリル系モノマーをポリマー組成
中に含有するポリマーである。例えば、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、無水
マレイン酸重合体、ポリ酢酸ビニル等の単独重合体、ま
たは共重合体である。これらの中でも、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール
は、広く使用されている。
【0050】ここで言うポリビニルアルコールとは、種
々の誘導体を含む総称であり、例えばケン化度は100
%でなくとも構わない。また各種官能基を導入したタイ
プも含まれる。例えば、カルボキシル基、スルホン酸
基、アセトアセチル基等を導入したタイプが挙げられ
る。上記のポリビニルピロリドンも同様で、各種の共重
合体を含む総称である。例えば、ポリ(ビニルピロリド
ン−酢酸ビニル)等が挙げられる。
々の誘導体を含む総称であり、例えばケン化度は100
%でなくとも構わない。また各種官能基を導入したタイ
プも含まれる。例えば、カルボキシル基、スルホン酸
基、アセトアセチル基等を導入したタイプが挙げられ
る。上記のポリビニルピロリドンも同様で、各種の共重
合体を含む総称である。例えば、ポリ(ビニルピロリド
ン−酢酸ビニル)等が挙げられる。
【0051】また、上記のポリビニルアセタールは、ポ
リビニルアルコールの水酸基の大部分がアルデヒドと縮
合してアセタール化したポリマーの総称である。中で
も、ブチルアルデヒドを使用したポリビニルブチラール
がインクジェット用途に良く用いられる。セルロース誘
導体とは、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ジエチルアミノエチルセルロース、ジエチルアンモニウ
ムクロリドヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロリドヒドロキシエチ
ルセルロース、硫酸セルロース等が挙げられる。
リビニルアルコールの水酸基の大部分がアルデヒドと縮
合してアセタール化したポリマーの総称である。中で
も、ブチルアルデヒドを使用したポリビニルブチラール
がインクジェット用途に良く用いられる。セルロース誘
導体とは、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ジエチルアミノエチルセルロース、ジエチルアンモニウ
ムクロリドヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロリドヒドロキシエチ
ルセルロース、硫酸セルロース等が挙げられる。
【0052】澱粉誘導体としては、カチオン性澱粉、エ
ーテル澱粉、エステル澱粉等の変性澱粉が挙げられる。
ゼラチン誘導体としては、酸処理ゼラチン、アルカリ処
理ゼラチン等が挙げられる。
ーテル澱粉、エステル澱粉等の変性澱粉が挙げられる。
ゼラチン誘導体としては、酸処理ゼラチン、アルカリ処
理ゼラチン等が挙げられる。
【0053】上記以外では、アラビアガム、トラガカン
トガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、タラガ
ム、グアーガム、タマリンドガム、キトサン、アルギン
酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステ
ル、カラギーナン、寒天、ペクチン、キサンタンガム、
プルラン、デキストラン、カゼイン、ヒアルロン酸、コ
ンドロイチン硫酸、ポリエチレングリコール、ポリジオ
キソラン、ポリエチレンイミン、酸化エチレン酸化プロ
ピレンのブロックコポリマー等が挙げられる。
トガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、タラガ
ム、グアーガム、タマリンドガム、キトサン、アルギン
酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステ
ル、カラギーナン、寒天、ペクチン、キサンタンガム、
プルラン、デキストラン、カゼイン、ヒアルロン酸、コ
ンドロイチン硫酸、ポリエチレングリコール、ポリジオ
キソラン、ポリエチレンイミン、酸化エチレン酸化プロ
ピレンのブロックコポリマー等が挙げられる。
【0054】インクジェット受像層が含有する微粒子と
は、各種の有機粒子、無機粒子を含む。例えば、架橋有
機物粒子であり、架橋ポリスチレン粒子、架橋メチルメ
タクリレート粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、フェノ
ール樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等
が挙げられる。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、
酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、天然鉱物から
の粒子等が挙げられる。
は、各種の有機粒子、無機粒子を含む。例えば、架橋有
機物粒子であり、架橋ポリスチレン粒子、架橋メチルメ
タクリレート粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、フェノ
ール樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等
が挙げられる。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、
酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、天然鉱物から
の粒子等が挙げられる。
【0055】インクジェット受像層が含有する架橋剤と
は、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂等を含む)、ア
ジリジン化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合
物、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、各
種カップリング剤等である。これらの塗液には、上記の
他に、ワックス、界面活性剤、消泡剤、塗布性改良剤、
増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、発泡剤、染料、顔
料、等が含まれていても構わない。
は、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂等を含む)、ア
ジリジン化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合
物、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、各
種カップリング剤等である。これらの塗液には、上記の
他に、ワックス、界面活性剤、消泡剤、塗布性改良剤、
増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、発泡剤、染料、顔
料、等が含まれていても構わない。
【0056】本発明の、上塗りに使用する水性塗料と
は、透明な塗料にとどまらず、有色の塗料、例えば水性
インク等、も含む。例えば、水性UV硬化型インク、水
性グラビアインク、水性スクリーンインク等である。こ
れらには、染料または顔料の他に、バインダーとして
(メタ)アクリレート誘導体、ポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等から選
ばれた化合物が使用されている。さらに架橋剤として、
アジリジン化合物、金属キレート化合物、イソシアネー
ト化合物、エポキシ化合物、メラミン化合物、カルボジ
イミド化合物、オキサゾリン化合物等が併用される場合
がある。
は、透明な塗料にとどまらず、有色の塗料、例えば水性
インク等、も含む。例えば、水性UV硬化型インク、水
性グラビアインク、水性スクリーンインク等である。こ
れらには、染料または顔料の他に、バインダーとして
(メタ)アクリレート誘導体、ポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等から選
ばれた化合物が使用されている。さらに架橋剤として、
アジリジン化合物、金属キレート化合物、イソシアネー
ト化合物、エポキシ化合物、メラミン化合物、カルボジ
イミド化合物、オキサゾリン化合物等が併用される場合
がある。
【0057】本発明は、透明性、光沢に優れ、インクジ
ェット受像層との接着性、耐固着性に優れた新規な塗布
層を持つ延伸ポリエステルフィルムに関する。したがっ
て、透明性を要求される用途には特に好適である。しか
し、本塗膜は、半透明、不透明のフィルムに関しても価
値が高い。半透明、不透明のフィルムには塗膜の透明性
は不要と解釈される場合もあるが、必ずしもそうではな
い。塗膜の透明性は、塗膜の光沢と関連しており、白濁
した塗膜は光沢を低下させる。すなわち、ベースフィル
ムの光沢を保持したまま接着性を付与できることは、製
品の光沢のコントロールがしやすいことであり、全ての
ポリエステルフィルムにとって価値の高いことだからで
ある。
ェット受像層との接着性、耐固着性に優れた新規な塗布
層を持つ延伸ポリエステルフィルムに関する。したがっ
て、透明性を要求される用途には特に好適である。しか
し、本塗膜は、半透明、不透明のフィルムに関しても価
値が高い。半透明、不透明のフィルムには塗膜の透明性
は不要と解釈される場合もあるが、必ずしもそうではな
い。塗膜の透明性は、塗膜の光沢と関連しており、白濁
した塗膜は光沢を低下させる。すなわち、ベースフィル
ムの光沢を保持したまま接着性を付与できることは、製
品の光沢のコントロールがしやすいことであり、全ての
ポリエステルフィルムにとって価値の高いことだからで
ある。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例中の評価方法は下記のとおりである。実施例および比
較例中、「部」とあるのは「重量部」を示す。 (1)ポリマーの極限粘度[η] (dl/g) ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50
/50(重量比)の混合溶媒100mlに溶解し、30
℃で測定した。 (2)塗料の配合安定性 塗料を配合し、ガラス瓶に入れ、そのまま一日放置し
た。その後、塗料中のゲル、異物の発生の程度を目視で
判定した。判定基準は下記のとおりである。
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例中の評価方法は下記のとおりである。実施例および比
較例中、「部」とあるのは「重量部」を示す。 (1)ポリマーの極限粘度[η] (dl/g) ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50
/50(重量比)の混合溶媒100mlに溶解し、30
℃で測定した。 (2)塗料の配合安定性 塗料を配合し、ガラス瓶に入れ、そのまま一日放置し
た。その後、塗料中のゲル、異物の発生の程度を目視で
判定した。判定基準は下記のとおりである。
【0059】 ○ :優秀。異物がない。 ○△:良。僅かに、異物がある。 △ :やや良。やや、異物がある。 △×:悪い。かなり、異物がある。または、塗料の増粘
が見られる。 × :非常に悪い。多量に、異物がある。または、塗料
が寒天状に固まる。 (3)フィルムヘーズ JIS−K6714に準じて、日本電色工業社製分球式
濁度計NDH−20Dによりフィルムの濁度を測定し
た。透明性の目安として、塗膜によるヘーズの上昇は、
0.3%以下が好ましい。 (4)固着性 フィルムを重ね合わせてプレスする。条件は、40℃、
80%RH、10kg/cm2 、20時間。プレスした
フィルムは多くの場合に固着しており、これを、AST
M−D−1893により剥離し、その時の剥離強度を測
定した。剥離強度が大きい程固着性が大きく、このよう
なフィルムをロールに巻き上げるとブロッキングが発生
しやすく、工業製品として不適当である。すなわち、固
着性の数値は小さい程好ましい。たとえ厚手のフィルム
でも、固着性が大きいと、フィルムを巻出す際にフィル
ムが破断する場合がある。 (5)接着性 フィルム表面に下記の水系バインダーを塗布し、乾燥・
硬化し、その後、インクジェットプリンターで黒く印刷
する。塗膜とポリエステルフィルムの接着の程度を評価
する。評価条件は以下の通りである。5種類(a〜e)
の水性樹脂それぞれを用いて上塗り剤を作成した。それ
ぞれの上塗り剤に対する接着性を評価し、点数表示し
た。5種類の結果(点数)を平均して、これを下引き塗
布フィルムの接着性とした。 水性樹脂: a.ポリビニルアルコール:けん化度約88モル%、重
合度約1500 b.ポリビニルピロリドン:分子量(Mw)約5000 c.ポリビニルアセタール:ポリビニルブチラール ブ
チラール化度約8モル%アセチル化度約3モル%以下
(残りはポリビニルアルコール単位) 重合度約500 d.ソジウムカルボキシメチルセルロース:グルコース
環1モル当たりのソジウムカルボキシメチル基の導入量
は約1.2モル 重合度は約500 e.ゼラチン:アルカリ処理ゼラチン 6.7重量%水
溶液の粘度が約35mPs 架橋剤:ヘキサメトキシメチルメラミン 上塗り剤組成:水性樹脂(上記)/架橋剤(上記)=8
0/20重量%(乾燥固形分) 塗布量:乾燥後で5μm 乾燥・硬化:120℃、3分 乾燥後、一日放置 印刷・乾燥:インクジェットプリンターで黒く印刷す
る。そのまま、30分放置し、インクを乾燥させる。 接着性評価: 接着性:セロテープ剥離し、インク(受像層)の剥離の
程度を下記基準で評価した。上記2種類の上塗り剤を用
いて総合評価した。両者で異なる結果の時には接着性の
悪い方を判断基準とした。
が見られる。 × :非常に悪い。多量に、異物がある。または、塗料
が寒天状に固まる。 (3)フィルムヘーズ JIS−K6714に準じて、日本電色工業社製分球式
濁度計NDH−20Dによりフィルムの濁度を測定し
た。透明性の目安として、塗膜によるヘーズの上昇は、
0.3%以下が好ましい。 (4)固着性 フィルムを重ね合わせてプレスする。条件は、40℃、
80%RH、10kg/cm2 、20時間。プレスした
フィルムは多くの場合に固着しており、これを、AST
M−D−1893により剥離し、その時の剥離強度を測
定した。剥離強度が大きい程固着性が大きく、このよう
なフィルムをロールに巻き上げるとブロッキングが発生
しやすく、工業製品として不適当である。すなわち、固
着性の数値は小さい程好ましい。たとえ厚手のフィルム
でも、固着性が大きいと、フィルムを巻出す際にフィル
ムが破断する場合がある。 (5)接着性 フィルム表面に下記の水系バインダーを塗布し、乾燥・
硬化し、その後、インクジェットプリンターで黒く印刷
する。塗膜とポリエステルフィルムの接着の程度を評価
する。評価条件は以下の通りである。5種類(a〜e)
の水性樹脂それぞれを用いて上塗り剤を作成した。それ
ぞれの上塗り剤に対する接着性を評価し、点数表示し
た。5種類の結果(点数)を平均して、これを下引き塗
布フィルムの接着性とした。 水性樹脂: a.ポリビニルアルコール:けん化度約88モル%、重
合度約1500 b.ポリビニルピロリドン:分子量(Mw)約5000 c.ポリビニルアセタール:ポリビニルブチラール ブ
チラール化度約8モル%アセチル化度約3モル%以下
(残りはポリビニルアルコール単位) 重合度約500 d.ソジウムカルボキシメチルセルロース:グルコース
環1モル当たりのソジウムカルボキシメチル基の導入量
は約1.2モル 重合度は約500 e.ゼラチン:アルカリ処理ゼラチン 6.7重量%水
溶液の粘度が約35mPs 架橋剤:ヘキサメトキシメチルメラミン 上塗り剤組成:水性樹脂(上記)/架橋剤(上記)=8
0/20重量%(乾燥固形分) 塗布量:乾燥後で5μm 乾燥・硬化:120℃、3分 乾燥後、一日放置 印刷・乾燥:インクジェットプリンターで黒く印刷す
る。そのまま、30分放置し、インクを乾燥させる。 接着性評価: 接着性:セロテープ剥離し、インク(受像層)の剥離の
程度を下記基準で評価した。上記2種類の上塗り剤を用
いて総合評価した。両者で異なる結果の時には接着性の
悪い方を判断基準とした。
【0060】 5点 :優秀。全く剥離しない。 4点 :良好。僅かに、(面積比率で10未満)剥離す
る。 3点 :良。多少(面積比率で10%以上50%未満)
剥離する。 2点 :やや良い。かなり(面積比率で50%以上10
0%未満)剥離する。 1点 :悪い。セロテープを貼り付けた部分が完全に剥
離する。 (6)オキサゾリン当量 オキサゾリンを含有するポリマー溶液を凍結乾燥し、こ
れを 1H−NMRにて分析し、オキサゾリン基に由来す
る吸収ピーク強度、その他のモノマーに由来する吸収ピ
ーク強度から、オキサゾリン当量を算出した。 (塗布剤の調整)下記表1に示す水性塗料原液を準備し
た。これらを配合し、下記表2に示す組成の水性塗料を
調整した。
る。 3点 :良。多少(面積比率で10%以上50%未満)
剥離する。 2点 :やや良い。かなり(面積比率で50%以上10
0%未満)剥離する。 1点 :悪い。セロテープを貼り付けた部分が完全に剥
離する。 (6)オキサゾリン当量 オキサゾリンを含有するポリマー溶液を凍結乾燥し、こ
れを 1H−NMRにて分析し、オキサゾリン基に由来す
る吸収ピーク強度、その他のモノマーに由来する吸収ピ
ーク強度から、オキサゾリン当量を算出した。 (塗布剤の調整)下記表1に示す水性塗料原液を準備し
た。これらを配合し、下記表2に示す組成の水性塗料を
調整した。
【0061】比較例1 極限粘度0.65であり、粒子径1.5μmのSiO2
を0.005重量%含むポリエチレンテレフタレートを
常法により乾燥して押出機に供給し、290℃で溶融し
てシート状に押出し、静電印加密着法を用いて冷却ロー
ル上で急冷し、無定形シートとした。得られた未延伸シ
ートをロール延伸法を用いて縦方向に85℃で2.5倍
延伸した後、さらに95℃で1.3倍延伸した。次い
で、得られた一軸延伸フィルムをテンターに導いて、横
方向に120℃で4.0倍延伸し、235℃で熱処理を
行い、基材ポリエステルフィルムの厚さ50μmの二軸
延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルム
は、極めて透明性に優れた平坦なフィルムであった。し
かしながら、接着性に欠けるものであった。フィルムの
透明性、接着性を下記表3に示す。
を0.005重量%含むポリエチレンテレフタレートを
常法により乾燥して押出機に供給し、290℃で溶融し
てシート状に押出し、静電印加密着法を用いて冷却ロー
ル上で急冷し、無定形シートとした。得られた未延伸シ
ートをロール延伸法を用いて縦方向に85℃で2.5倍
延伸した後、さらに95℃で1.3倍延伸した。次い
で、得られた一軸延伸フィルムをテンターに導いて、横
方向に120℃で4.0倍延伸し、235℃で熱処理を
行い、基材ポリエステルフィルムの厚さ50μmの二軸
延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルム
は、極めて透明性に優れた平坦なフィルムであった。し
かしながら、接着性に欠けるものであった。フィルムの
透明性、接着性を下記表3に示す。
【0062】実施例1 比較例1と同様の方法にて一軸延伸フィルムを得た。こ
のフィルムの片面に、表2の実施例1に示す組成の塗布
剤を塗布した。なお、表2に使用した塗布剤原料は表1
に示すとおりであった。その後、比較例1と同様に本フ
ィルムをテンターに導き、テンターにより乾燥、横延
伸、熱処理を実施して二軸延伸フィルムを得た。塗膜も
延伸されて最終的な乾燥塗布層厚さは0.05μmであ
った。このフィルムの各種特性を表3に示す。透明性、
接着性に優れ、固着性も小さい。
のフィルムの片面に、表2の実施例1に示す組成の塗布
剤を塗布した。なお、表2に使用した塗布剤原料は表1
に示すとおりであった。その後、比較例1と同様に本フ
ィルムをテンターに導き、テンターにより乾燥、横延
伸、熱処理を実施して二軸延伸フィルムを得た。塗膜も
延伸されて最終的な乾燥塗布層厚さは0.05μmであ
った。このフィルムの各種特性を表3に示す。透明性、
接着性に優れ、固着性も小さい。
【0063】実施例2〜3 実施例1と同様にして、実施例2〜3の二軸延伸フィル
ムを得た。すなわち、実施例1と同様の方法にて一軸延
伸フィルムを得、このフィルムの片面に、表2の実施例
2、3に示す組成の塗布剤をそれぞれ塗布した。表2に
使用した塗布剤原料は表1に示すとおりであった。その
後、実施例1と同様にこれらのフィルムをテンターに導
き、テンターにより乾燥、横延伸、熱処理を実施して二
軸延伸フィルムを得た。塗膜も延伸されて最終的な乾燥
塗布層厚さは、それぞれ0.05μmであった。このフ
ィルムの各種特性を表3に示す。接着性に優れ、固着性
も比較的小さい。ただし、同量のオキサゾリンポリマー
を使用する例として、実施例1〜3を比較すると、実施
例1が最も優れる。実施例2、3がこの順に続く。すな
わち、実施例2は実施例1より透明性、接着性にやや劣
る。固着性もやや大きい。実施例3では、塗膜表面がマ
イクロクラックが発生し、ヘーズが大きくなっている。
固着性が小さい理由は、このマイクロクラックによる表
面の凹凸が原因と推測される。
ムを得た。すなわち、実施例1と同様の方法にて一軸延
伸フィルムを得、このフィルムの片面に、表2の実施例
2、3に示す組成の塗布剤をそれぞれ塗布した。表2に
使用した塗布剤原料は表1に示すとおりであった。その
後、実施例1と同様にこれらのフィルムをテンターに導
き、テンターにより乾燥、横延伸、熱処理を実施して二
軸延伸フィルムを得た。塗膜も延伸されて最終的な乾燥
塗布層厚さは、それぞれ0.05μmであった。このフ
ィルムの各種特性を表3に示す。接着性に優れ、固着性
も比較的小さい。ただし、同量のオキサゾリンポリマー
を使用する例として、実施例1〜3を比較すると、実施
例1が最も優れる。実施例2、3がこの順に続く。すな
わち、実施例2は実施例1より透明性、接着性にやや劣
る。固着性もやや大きい。実施例3では、塗膜表面がマ
イクロクラックが発生し、ヘーズが大きくなっている。
固着性が小さい理由は、このマイクロクラックによる表
面の凹凸が原因と推測される。
【0064】比較例2〜3 実施例2〜3と同様にして、比較例2〜3の二軸延伸フ
ィルムを得た。すなわち、実施例1と同様の方法にて一
軸延伸フィルムを得、このフィルムの片面に、表2の比
較例2、3に示す組成の塗布剤をそれぞれ塗布した。表
2に使用した塗布剤原料は表1に示すとおりであった。
その後、実施例1と同様にこれらのフィルムをテンター
に導き、テンターにより乾燥、横延伸、熱処理を実施し
て二軸延伸フィルムを得た。塗膜も延伸されて最終的な
乾燥塗布層厚さは、それぞれ0.05μmであった。各
種特性を表3に示す。実施例1〜3、比較例2〜3を比
較すると、オキサゾリン系塗布剤は、接着性に優れるこ
とがわかる。
ィルムを得た。すなわち、実施例1と同様の方法にて一
軸延伸フィルムを得、このフィルムの片面に、表2の比
較例2、3に示す組成の塗布剤をそれぞれ塗布した。表
2に使用した塗布剤原料は表1に示すとおりであった。
その後、実施例1と同様にこれらのフィルムをテンター
に導き、テンターにより乾燥、横延伸、熱処理を実施し
て二軸延伸フィルムを得た。塗膜も延伸されて最終的な
乾燥塗布層厚さは、それぞれ0.05μmであった。各
種特性を表3に示す。実施例1〜3、比較例2〜3を比
較すると、オキサゾリン系塗布剤は、接着性に優れるこ
とがわかる。
【0065】実施例4〜13 実施例1と同様にして、実施例4〜13の二軸延伸フィ
ルムを得た。すなわち、実施例1と同様の方法にて一軸
延伸フィルムを得、このフィルムの片面に、表2の実施
例4〜13に示す組成の塗布剤をそれぞれ塗布した。表
2に使用した塗布剤原料は表1に示すとおりであった。
その後、実施例1と同様にこれらのフィルムをテンター
に導き、テンターにより乾燥、横延伸、熱処理を実施し
て二軸延伸フィルムを得た。塗膜も延伸されて最終的な
乾燥塗布層厚さは、それぞれ0.05μmであった。各
種特性を表3に示す。
ルムを得た。すなわち、実施例1と同様の方法にて一軸
延伸フィルムを得、このフィルムの片面に、表2の実施
例4〜13に示す組成の塗布剤をそれぞれ塗布した。表
2に使用した塗布剤原料は表1に示すとおりであった。
その後、実施例1と同様にこれらのフィルムをテンター
に導き、テンターにより乾燥、横延伸、熱処理を実施し
て二軸延伸フィルムを得た。塗膜も延伸されて最終的な
乾燥塗布層厚さは、それぞれ0.05μmであった。各
種特性を表3に示す。
【0066】いずれのフィルムも、透明性、接着性に優
れ、固着性の小さいフィルムである。中でも、実施例4
〜12は良好な接着性を示す。ポリエステルとポリ(メ
タ)アクリレートの複合体、ポリウレタンとポリ(メ
タ)アクリレートの複合体を適用した実施例11,12
では、実施例5,8と比較して、固着性が小さくなって
いる。
れ、固着性の小さいフィルムである。中でも、実施例4
〜12は良好な接着性を示す。ポリエステルとポリ(メ
タ)アクリレートの複合体、ポリウレタンとポリ(メ
タ)アクリレートの複合体を適用した実施例11,12
では、実施例5,8と比較して、固着性が小さくなって
いる。
【0067】比較例4 極限粘度0.68であり、粒子径1.5μmのSiO2
を0.005重量%含むポリエチレン−2,6−ナフタ
レート(PEN)を常法により乾燥して押出機に供給
し、300℃で溶融してシート状に押出し、静電印加密
着法を用いて冷却ロール上で急冷し、無定形シートとし
た。得られた未延伸シートをロール延伸法を用いて縦方
向に135℃で3.5倍延伸した。得られた一軸延伸フ
ィルムを次いでテンターに導いて、横方向に135℃で
4.0倍延伸し、235℃で熱処理を行い、基材ポリエ
ステルフィルムの厚さ50μmの二軸延伸ポリエステル
フィルムを得た。得られたフィルムは、極めて透明性に
優れた平坦なフィルムであった。しかしながら、接着性
に欠けている。フィルムの透明性、接着性を表3に示
す。
を0.005重量%含むポリエチレン−2,6−ナフタ
レート(PEN)を常法により乾燥して押出機に供給
し、300℃で溶融してシート状に押出し、静電印加密
着法を用いて冷却ロール上で急冷し、無定形シートとし
た。得られた未延伸シートをロール延伸法を用いて縦方
向に135℃で3.5倍延伸した。得られた一軸延伸フ
ィルムを次いでテンターに導いて、横方向に135℃で
4.0倍延伸し、235℃で熱処理を行い、基材ポリエ
ステルフィルムの厚さ50μmの二軸延伸ポリエステル
フィルムを得た。得られたフィルムは、極めて透明性に
優れた平坦なフィルムであった。しかしながら、接着性
に欠けている。フィルムの透明性、接着性を表3に示
す。
【0068】実施例14 実施例1と同様にして、表2に示す組成の塗布剤を比較
例4のポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムに
塗布し、実施例14のインラインコートフィルムを得
た。なお、表2に使用した塗布剤原料は表1に示すとお
りであった。各種特性を表3に示す。透明性、接着性、
耐固着性に優れたフィルムであった。
例4のポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムに
塗布し、実施例14のインラインコートフィルムを得
た。なお、表2に使用した塗布剤原料は表1に示すとお
りであった。各種特性を表3に示す。透明性、接着性、
耐固着性に優れたフィルムであった。
【0069】実施例1’〜14’ 実施例1〜14で得られたポリエステルフィルムをそれ
ぞれ粉砕しペレットにした。これ(以下「再生ポリエス
テル」と称する)を、それぞれのポリエチレンテレフタ
レートに20重量%添加した。すなわち、実施例1’に
は実施例1の再生ポリエステルを20重量%添加、実施
例2’には実施例2の再生ポリエステルを20重量%添
加するようにして、再生ポリエステルの入ったポリエス
テルフィルムにインラインコーティングして二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。各種特性は、表3に記載の
実施例1〜14のフィルムと変化がなかった。ただし、
フィルムのヘーズに差はないものの、いずれの例もわず
かに黄味を帯びる。この傾向は、ポリウレタン系ポリマ
ーを塗布する場合、やや強い。そして、塩化ビニリデン
系ポリマーを使用する場合(実施例10’)は顕著な着
色と分解ガスの発生があった。すなわち、実施例10’
は、再生ポリエステルの利用が難しい。
ぞれ粉砕しペレットにした。これ(以下「再生ポリエス
テル」と称する)を、それぞれのポリエチレンテレフタ
レートに20重量%添加した。すなわち、実施例1’に
は実施例1の再生ポリエステルを20重量%添加、実施
例2’には実施例2の再生ポリエステルを20重量%添
加するようにして、再生ポリエステルの入ったポリエス
テルフィルムにインラインコーティングして二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。各種特性は、表3に記載の
実施例1〜14のフィルムと変化がなかった。ただし、
フィルムのヘーズに差はないものの、いずれの例もわず
かに黄味を帯びる。この傾向は、ポリウレタン系ポリマ
ーを塗布する場合、やや強い。そして、塩化ビニリデン
系ポリマーを使用する場合(実施例10’)は顕著な着
色と分解ガスの発生があった。すなわち、実施例10’
は、再生ポリエステルの利用が難しい。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】
【発明の効果】本発明のフィルムは、新規な塗布層を有
するフィルムであり、塗膜の透明性、インクジェット受
像層との接着性、耐固着性に優れたポリエステルフィル
ムであり、その工業的価値は高い。
するフィルムであり、塗膜の透明性、インクジェット受
像層との接着性、耐固着性に優れたポリエステルフィル
ムであり、その工業的価値は高い。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H086 BA12 BA15 BA19 BA35 BA36 BA41
Claims (12)
- 【請求項1】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)を含
有する塗布液をポリエステルフィルム表面に塗布した
後、乾燥および延伸されてなる塗布層をインクジェット
受像層の下引き層としてフィルムの少なくとも片面に有
することを特徴とする塗布フィルム。 - 【請求項2】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)が水
溶性であることを特徴とする請求項1記載の塗布フィル
ム。 - 【請求項3】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)が
(メタ)アクリロニトリルおよびスチレンを共重合成分
とすることを特徴とする請求項1または2記載の塗布フ
ィルム。 - 【請求項4】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)のオ
キサゾリン当量が300g/当量未満であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の塗布フィルム。 - 【請求項5】 オキサゾリン基含有ポリマー(A)を含
有する塗布液が、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレ
ート、ポリウレタンの中から選ばれる少なくとも1種の
樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載の塗布フィルム。 - 【請求項6】 樹脂がポリエステルポリウレタンである
ことを特徴とする請求項5に記載の塗布フィルム。 - 【請求項7】 樹脂がポリエステルとポリ(メタ)アク
リレートの複合体、またはポリウレタンとポリ(メタ)
アクリレートの複合体であることを特徴とする請求項5
に記載の塗布フィルム。 - 【請求項8】 ポリエステルフィルムが、ポリエチレン
テレフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−
ナフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1
〜7のいずれかに記載の塗布フィルム。 - 【請求項9】 ポリエステルフィルム内部に、オキサゾ
リン基含有ポリマー(A)またはポリマー(A)の反応
物を合計で10重量%以下含有することを特徴とする請
求項1〜8のいずれかに記載の塗布フィルム。 - 【請求項10】 インクジェット受像層が、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタ
ールのいずれかを含有することを特徴とする請求項1〜
9のいずれかに記載の塗布フィルム。 - 【請求項11】 インクジェット受像層が、水溶性セル
ロース誘導体を含有することを特徴とする、請求項1〜
9のいずれかに記載の塗布フィルム。 - 【請求項12】 インクジェット受像層が、ゼラチンを
含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
載の塗布フィルム。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11207066A JP2001030617A (ja) | 1999-07-22 | 1999-07-22 | 塗布フィルム |
US09/619,280 US6455136B1 (en) | 1999-06-15 | 2000-07-19 | Film for ink jet recording sheet |
EP00115645A EP1072428B1 (en) | 1999-07-22 | 2000-07-20 | Ink-jet recording sheet having an intermediate layer containing oxazoline-copolymer |
DE60007233T DE60007233T2 (de) | 1999-07-22 | 2000-07-20 | Tintenstrahlaufzeichnungsblatt mit einer Zwischenschicht, die ein Oxazolincopolymer enthält |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11207066A JP2001030617A (ja) | 1999-07-22 | 1999-07-22 | 塗布フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001030617A true JP2001030617A (ja) | 2001-02-06 |
Family
ID=16533646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11207066A Pending JP2001030617A (ja) | 1999-06-15 | 1999-07-22 | 塗布フィルム |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1072428B1 (ja) |
JP (1) | JP2001030617A (ja) |
DE (1) | DE60007233T2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114456422A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-05-10 | 山东胜通光学材料科技有限公司 | 一种高附着性厚型增亮聚酯基膜的制备方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3106316B1 (en) | 2015-06-15 | 2020-03-04 | Sihl GmbH | Inkjet printable multi-layer shrink film |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0696516B1 (en) * | 1994-08-08 | 2003-12-17 | Arkwright Inc. | A full range ink jet recording medium |
EP0888902A1 (en) * | 1997-07-02 | 1999-01-07 | Arkwright Inc. | An ink jet recording medium |
CA2263016A1 (en) * | 1998-02-26 | 1999-08-26 | Arkwright Incorporated | A fast drying ink jet recording medium having a humidity barrier layer |
EP0962330A3 (en) * | 1998-06-05 | 1999-12-15 | ARKWRIGHT Incorporated | An ink jet recording medium having an ink-receptive coating comprising two layers prepared from aqueous-based solutions |
-
1999
- 1999-07-22 JP JP11207066A patent/JP2001030617A/ja active Pending
-
2000
- 2000-07-20 DE DE60007233T patent/DE60007233T2/de not_active Expired - Fee Related
- 2000-07-20 EP EP00115645A patent/EP1072428B1/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114456422A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-05-10 | 山东胜通光学材料科技有限公司 | 一种高附着性厚型增亮聚酯基膜的制备方法 |
CN114456422B (zh) * | 2022-03-10 | 2023-08-29 | 山东胜通光学材料科技有限公司 | 一种高附着性厚型增亮聚酯基膜的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE60007233D1 (de) | 2004-01-29 |
DE60007233T2 (de) | 2004-09-09 |
EP1072428B1 (en) | 2003-12-17 |
EP1072428A1 (en) | 2001-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1061094B1 (en) | Coated film | |
JP4130964B2 (ja) | 塗布フィルム | |
JP2000141566A (ja) | 塗布フィルム | |
JP5009463B2 (ja) | 塗布フィルム | |
JP4318327B2 (ja) | 被記録媒体用ポリエステルフィルム | |
EP0911152B1 (en) | White laminated polyester film and imaging medium | |
US6455136B1 (en) | Film for ink jet recording sheet | |
KR19990006872A (ko) | 적층 폴리에스테르 필름 | |
JP2003191413A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP2003171486A (ja) | 塗布フィルム | |
JP5254113B2 (ja) | 塗布フィルム | |
JP2003053907A (ja) | 塗布フィルム | |
JP3443469B2 (ja) | 帯電防止ポリエステルフィルム | |
JP2005263853A (ja) | 高透明光学用積層ポリエステルフィルム | |
JP2001030617A (ja) | 塗布フィルム | |
JP5575089B2 (ja) | 塗布フィルム | |
JPH09202040A (ja) | インクジェット記録シート用支持体およびインクジェット記録シート | |
JPH0999531A (ja) | 積層フイルム及びインクジェット記録シート | |
JP2006182815A (ja) | 塗布フィルム | |
JP2001200075A (ja) | 再生フィルム | |
JPH03261555A (ja) | 印刷用受容シート | |
JPH10119215A (ja) | 陰極線管用ポリエステルフィルム | |
JP2847728B2 (ja) | 印刷用受容シート | |
JP3932463B2 (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JPH11123801A (ja) | 積層白色ポリエステルフィルムおよび被記録媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060414 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070907 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070912 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080123 |