JP3433517B2 - イオン注入装置 - Google Patents
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Description
供され、表面にフォトレジストパターンが形成された被
処理物にイオンビームを照射して表面処理を行うイオン
注入装置に関するものである。
面にレジストパターンが形成されたウエハ等の被処理物
にイオンビームを照射して不純物の拡散を行うイオン注
入処理がある。
形成する工程では、ウエハの表面にフォトレジストが塗
布され、その後、塗布膜中に残存する溶剤を除去するた
めにプレベークが行われる。次に、所望の微細パターン
が形成されたホトマスクを介して、ウエハ表面に塗布さ
れたフォトレジストに紫外線を照射する(露光)。フォ
トレジストとしてο−キノンジアジドノボラック樹脂等
のポジ型のレジストが用いられている場合、紫外線が照
射された部位のフォトレジストが光分解し、現像剤に対
して可溶化する。上記露光後、有機溶剤等の現像剤によ
って現像レジストパターンを得る。この後、レジスト
は、通常100℃付近にて熱処理され、焼き固められ
る。
されたウエハに対してイオン注入処理を行うイオン注入
装置は、拡散したい不純物をイオン源でイオン化し、該
イオン源から強電界によってイオンを引き出してビーム
を形成した後、磁場を用いた質量分析法により所望のイ
オンのみを選択的に取り出し、この後、必要によってイ
オンビームの加速、整形、偏向、走査等を行ってビーム
をウエハに照射することで、ウエハ内に不純物を注入す
るものであり、半導体製造プロセスにおいてデバイスの
特性を決定する不純物を任意の量および深さに制御性良
く注入できることから、現在の集積回路の製造に重要な
装置になっている。
おいて、ウエハは、高真空状態に保たれた注入処理室内
にセットされて、イオンビームの照射を受ける。このイ
オン注入処理中、ウエハ表面のレジストにイオンが衝突
することによってレジストからガスが放出される。即
ち、高いエネルギーを有するイオンビームの照射によ
り、レジストは結合エネルギーを越えるエネルギーをイ
オンから受け、その内部の結合が切断され、レジストか
らガス分子が放出されるのである。
れ込んで行くため、イオンビームの通路には多くのガス
が存在する。このガス分子にイオンが衝突することによ
り、イオンの電荷が中性のガス分子へと移動し、イオン
が中性化するという現象(電荷交換衝突)が起きる。
入装置では、イオンビームを静電的にスキャンする静電
スキャン方式が用いられることが多く、この場合、イオ
ンビームを静電スキャンする前にイオンが中性化して中
性粒子になると、その中性粒子はスキャンされずに直進
し、ウエハ上で部分的に過注入が起き、注入均一性の悪
化が生じるという問題がある。
注入が生じるという問題がある。即ち、イオン注入装置
では、ターゲットに照射されたイオンビームの電流、い
わゆるターゲット電流を計測し、このターゲット電流を
積算して注入量(ドーズ量)を認識し、注入量制御を行
うようになっている。上記のようにイオンが中性化して
中性粒子になると、ターゲット電流として計測されなく
なるので、過剰注入が生じるのである。また、イオンが
中性化する量によって、ウエハ間の注入量にバラツキが
生じることにもなる。
り、その目的は、イオン注入処理中のレジストからの脱
ガス量を低減し、注入均一性の向上および注入量の精度
の向上(過剰注入による注入誤差の減少)を図ることが
できるイオン注入装置を提供することにある。
は、真空状態に保持された注入処理室内で、表面にフォ
トレジストパターンが形成された被処理物にイオンビー
ムを照射してイオン注入処理を行うものであって、上記
の課題を解決するために、以下の手段が講じられている
ことを特徴とする。
理室に隣接して設けられ、真空排気手段およびベント手
段によって室内が真空状態と大気状態とに選択的に切り
替えられるエアーロック室と、真空中の上記エアーロッ
ク室内における被処理物の表面に紫外線等の光を照射す
る光源とを備え、上記エアーロック室内には、所定の間
隔をおいて垂直方向に並設された複数の載置棚を有し、
複数枚の上記被処理物を収納可能な被処理物収納部が設
けられ、上記各載置棚の下面部には、上記光源から発せ
られた光を反射し、その下方の載置棚に載置された被処
理物の表面に光を導く反射板が形成されている。
ック室内の被処理物を加熱する加熱手段を備えているこ
とが好ましい。
が、各載置棚の上面部に設けられていることが好まし
い。
が、フォトレジストパターンの形成時に該フォトレジス
トパターンを焼き固めるために用いる加熱温度より高温
にて加熱することが好ましい。
保持したまま被処理物を該注入処理室へ搬入できるよう
に、被処理物の注入処理室への搬入は、室内が真空状態
と大気状態とに選択的に切り替えられるエアーロック室
を介して行われるようになっている。上記エアーロック
室内に被処理物が存在するとき、光源からの光を被処理
物の表面に照射すれば、被処理物表面の未反応のフォト
レジストが光反応を起こし、該レジストからガスが放出
される。この光照射処理中、真空排気手段によってエア
ーロック室内を真空排気すれば、レジストから放出され
たガスが室外へ排出される。この後、真空状態のエアー
ロック室から注入処理室へ被処理物を移動させ、イオン
注入処理を行えば、イオン注入処理中にレジストから放
出されるガス量が従来よりも少なくなり、中性ビームの
発生量を低減させることができる。
線を均一に照射可能となり、同時に複数枚のウエハを処
理することができる。
より、紫外線照射による光反応によって発生した窒素ガ
スをレジスト内部に滞留することなく放出し、ウエハ表
面のレジストから二酸化炭素ガスを放出することができ
る。
室に搬入される前に大気中から吸収した水分やガスを、
レジストから放出することができる。
ンの形成時に該フォトレジストパターンを焼き固めるた
めに用いる加熱温度より高温にて加熱することにより、
レジストの耐熱温度が加熱手段による加熱温度まで上昇
する。従って、イオン注入処理中はこの温度までレジス
トの変質が生じないので、イオン注入処理中のウエハの
冷却条件が緩和される。
基づいて説明すれば、以下の通りである。
素をイオン化するイオン源、このイオン源から高電界に
よってイオンを引き出してイオンビームを形成する引出
電極部、所定の注入イオンのみを選別して取り出す質量
分析部、およびウエハ(被処理物)をセットしてイオン
注入処理を行うエンドステーション、および装置各部の
動作を制御するコントローラを備えている。
に照射されたイオンビームの電流(ターゲット電流)を
計測するビーム電流計測部が設けられている。そして、
上記コントローラは、上記ビーム電流計測部で計測され
るターゲット電流の積算値から注入量(ドーズ量)を算
出し、注入量制御を行うようになっている。
に示すように、ウエハがセットされて実際のイオン注入
処理が行なわれる注入処理室1と、上記注入処理室1の
ウエハ搬入部に隣接して設けられているロード側エアー
ロック室2と、上記注入処理室1のウエハ搬出部に隣接
して設けられているアンロード側エアーロック室3とが
具備されている。
示しない、ウエハを保持するウエハ保持部材と、上記ロ
ード側エアーロック室2内のウエハを上記ウエハ保持部
材へと搬送する搬送ロボットと、上記ウエハ保持部材上
の処理済みウエハを上記アンロード側エアーロック室3
内へと搬送する搬送ロボットとが設けられている。そし
て、この注入処理室1内は、装置が立ち上げられた後、
常に高真空状態に保持されている。
れ、配管10および排気バルブ11を介してロータリー
ポンプ等の真空ポンプ12が接続されている。さらに、
上記両エアーロック室2・3には、それぞれ、配管6お
よびベントバルブ7を介して窒素ボンベ等のベントガス
供給源4が接続されている。そして、上記真空ポンプ1
2による真空排気と、上記ベントガス供給源4からのベ
ントガス(窒素ガス等)によるベントとを交互に行っ
て、上記両エアーロック室2・3の内部を真空と大気圧
とに選択的に切り換えることにより、注入処理室1内を
常に高真空状態に保ったまま、大気状態の処理室外にあ
るウエハを注入処理室1内に搬入出できるようになって
いる。
室2の注入処理室1側の搬入出部20および大気側の搬
入出部21には、それぞれシャッタ22・23が設けら
れている。また、図示しないが、アンロード側エアーロ
ック室3にも上記同様にシャッタ22・23が設けられ
ている。
ロード側エアーロック室2内には、複数枚のウエハを収
納可能なウエハ収納部8が設けられている。このウエハ
収納部(被処理物収納部)、所定の間隔をおいて並設さ
れた複数のウエハ載置棚(載置棚)を有している。上記
のウエハ載置棚9は、図3に示すように、シースヒータ
9aと、このシースヒータ9aの上部に形成された放熱
板9bと、上記シースヒータ9aの下部に形成された反
射板9cとからなる3層構造になっている。上記シース
ヒータ9aおよび放熱板9bからなる加熱プレートは、
その上に載置されたウエハWを均一に加熱し、温度制御
可能なものであり、放熱板9bの材質としては、例えば
ポリテトラフルオロエチレンやアルミニウム合金等を用
いることができる。上記反射板9cは、後述する紫外線
ランプ13から発せられた紫外線を反射し、その下方の
ウエハWの表面に紫外線を導くものであり、例えば耐熱
ガラスミラーを用いることができる。
側エアーロック室2の内壁には、光源として、低圧水銀
ランプ等の複数の紫外線ランプ13…が取り付けられて
いる。上記紫外線ランプ13…は、シャッタ22・23
が設けられていない対向配置された2つの側壁に、ウエ
ハ収納部8を挟んで取り付けられており、図3に示すよ
うに、紫外線ランプ13から発せられた紫外線は、直接
あるいは反射板9cに反射して、ウエハ収納部8に収納
されたウエハWの上面の全面に照射されるようになって
いる。
内部にも図示しないウエハ収納部が設けられているが、
このウエハ収納部は、上記のような加熱プレートや反射
板9cは持っておらず、単に、複数のウエハを収納する
だけのものである。
(大気側)には、それぞれ図示しない、複数枚のウエハ
を収納可能なウエハキャリアと、ウエハキャリアのウエ
ハをロード側エアーロック室2内へ搬送する搬送ロボッ
トと、アンロード側エアーロック室3内からウエハを取
り出してウエハキャリアに収納する搬送ロボットとが設
けられている。
真空ポンプ12、シャッタ22・23、搬送ロボットの
各動作は、図示しないコントローラによって制御され、
ウエハの注入処理室1への搬入出は自動的に行われるよ
うになっているが、勿論、手動操作によっても可能であ
る。
作を以下に説明する。
室1側シャッタ22が閉状態にされ、注入処理室1内が
図示しない真空ポンプによって高真空状態にされること
になる。この後、ロード側エアーロック室2の大気側シ
ャッタ23が開かれ、搬送ロボットによってウエハキャ
リアからロード側エアーロック室2内へウエハが搬送さ
れ、ウエハ収納部8の各ウエハ載置棚9上にウエハが載
置された後、上記のシャッタ23が閉じられる。
気バルブ11が開かれ、真空ポンプ12によって真空排
気が行われると共に、紫外線ランプ13…がONとな
る。尚、各ウエハの表面には、前工程でレジストパター
ンが形成されている。ここでは、ο−ナフトキノン
(1,2)ジアジド系のポジ型フォトレジストによるパ
ターンが形成されているものとする。上記紫外線ランプ
13…から発せられた紫外線がウエハ表面のレジスト全
面に照射されることにより、レジストにおいて下式に示
す光反応が生じる。
トパターンの形成工程においてホトマスクによって紫外
線が遮断された未露光部(未反応部)がレジストパター
ンとして残っているので、この未反応のレジストに上記
のように紫外線を照射することによって、レジストが光
反応を起こし、レジストから窒素ガスが放出されるので
ある。
ウエハは、加熱プレート(シースヒータ9aおよび放熱
板9b)によって約250℃まで加熱される。この加熱
により、紫外線照射による光反応によって発生した窒素
ガスがレジスト内部に滞留することなく放出される。さ
らに、上記の加熱により、ウエハ表面のレジストにおい
て、次に示す反応が生じ、レジストから二酸化炭素ガス
が放出される。
ロック室2に搬入される前に大気中から吸収した水分や
ガスが、レジストから放出される。即ち、レジストパタ
ーンの形成工程において、ウエハ表面に形成されたレジ
ストは、通常100℃付近にて熱処理され、焼き固めら
れるが、この後、ロード側エアーロック室2に搬入され
るまでの間にウエハは大気中に曝されることになり、レ
ジストに大気中の水分やガスが吸着することになる。そ
して、このウエハは、ロード側エアーロック室2内で約
250℃という高温にて熱処理されることにより、レジ
ストに吸着した上記の水分やガスがレジストから放出さ
れるのである。
て行われており、紫外線照射および加熱によってウエハ
表面のレジストから放出された各種ガスは、真空ポンプ
12によってロード側エアーロック室2から外部へ排気
される。
および熱処理が所定時間行われた後、上記ロード側エア
ーロック室2に設けられている図示しない真空計によっ
て室内が所定の真空度に達していることが確認されれ
ば、上記エアーロック室2の注入処理室1側のシャッタ
22が開かれ、搬送ロボットによってエアーロック室2
内の各ウエハが注入処理室1内へと搬送され、上記のシ
ャッタ22が閉じられる。詳しくは、ロード側エアーロ
ック室2内のウエハ収納部8に収納された複数枚のウエ
ハが注入処理室1内へ搬送され、該注入処理室1内のウ
エハ保持手段(例えば、複数枚のウエハを装着できるウ
エハディスク)に装着される。
エハ保持部材に保持されたウエハに所定の電流およびエ
ネルギーのイオンビームを照射するイオン注入処理が行
われる。この際、上記ウエハ保持部材は、図示しないメ
カニカルスキャン機構によって駆動され、ウエハ保持部
材に保持された全てのウエハの表面に、略均一にイオン
ビームが照射される。
入される直前のロード側エアーロック室2において、ウ
エハ表面のレジストから多量のガスを放出させる脱ガス
処理を行っているので、上記のイオン注入処理中、高い
エネルギーを持つイオンビームの照射を受けても、ウエ
ハ表面のレジストからは、従来程多量のガスが放出され
ることはない。このため、イオンとガス分子とによる電
荷交換衝突が少なくなり、従来よりも中性ビーム量が減
少する。このようにターゲット電流として計測されない
中性ビームが減少することにより、過剰注入が少なくな
り、注入量の制御精度の向上が図れる。
ギーを持つイオンビームの照射を受けてウエハが加熱さ
れる。従来では、レジストパターンの形成工程におい
て、ウエハ表面のレジストが100℃付近にて熱処理さ
れているだけなので、イオン注入処理中に上記の熱処理
温度を越える温度上昇があるとレジストが変形し、さら
に温度が上昇するとレジストが硬化し、クラックや剥離
が生じる。即ち、レジストパターンの破壊が生じる。こ
のため、従来より、ウエハ保持部材の内部に冷媒通路を
形成して該冷媒通路に冷却水等の冷媒を流してウエハを
冷却するようになっているが、ビーム量が多くエネルギ
ーが大きい注入条件では、ウエハの冷却が追いつかない
場合がある。
において、ウエハが約250℃という高温にて熱処理さ
れているため、レジストの耐熱温度も約250℃とな
り、イオン注入処理中はこの温度までレジストの変質が
生じない。したがって、ウエハの冷却に関しては、従来
よりも大幅に緩和され、ビーム量が多くエネルギーが大
きい注入条件でも、レジストの変質を防ぐことができ
る。
によってアンロード側エアーロック室3の真空排気が行
われる。また、連続してイオン注入処理を行う場合に
は、ロード側エアーロック室2がベントされて、上記と
同様にしてロード側エアーロック室2にウエハが運び込
まれ、真空排気しながらの紫外線照射および加熱による
脱ガス処理が行われる。
ロック室3のシャッタ22が開かれ、搬送ロボットによ
って処理済みウエハが上記アンロード側エアーロック室
3内へ搬送された後、上記のシャッタ22が閉じられ
る。
ベントバルブ7が開かれて、ベントが行われ、室内が大
気圧に戻された後、大気側のシャッタ23が開かれ、搬
送ロボットによって該エアーロック室3内のウエハが大
気側へ搬出されてウエハキャリアに収納される。
装置は、真空状態に保持された注入処理室1内で、表面
にフォトレジストパターンが形成されたウエハにイオン
ビームを照射してイオン注入処理を行うものであって、
上記注入処理室1に隣接して設けられ、真空排気手段
(配管10、排気バルブ11、真空ポンプ12)および
ベント手段(ベントガス供給源4、配管6、ベントバル
ブ7)によって室内が真空状態と大気状態とに選択的に
切り替えられるロード側エアーロック室2と、上記エア
ーロック室2内のウエハの表面に紫外線を照射する紫外
線ランプ13…とを備えている構成であり、これを第1
の特徴としている。
される直前のロード側エアーロック室2において、ウエ
ハ表面の未反応のレジストが光反応を起こし、レジスト
からガスが放出される。そして、放出されたガスは、真
空ポンプ12により外部へ排出される。このため、イオ
ン注入処理中にレジストから放出されるガス量が従来よ
りも少なくなり、中性ビームの発生量を低減させること
ができる。したがって、過剰注入による注入誤差が少な
くなり、注入量の精度の向上が図れる。
装置に採用されているメカニカルスキャン方式によりス
キャンが行われているが、主に中電流型イオン注入装置
に採用されている静電スキャン方式によりビームスキャ
ンが行われる場合、中性ビームの発生量を低減させるこ
とができれば、ウエハ面内の注入均一性の向上が図れ
る。
第1の特徴の構成において、上記ロード側エアーロック
室2内に、複数枚のウエハを収納可能なウエハ収納部8
が設けられ、上記ウエハ収納部8は、所定の間隔をおい
て垂直方向に並設された複数のウエハ載置棚9…を有
し、各ウエハ載置棚9の下面部には、上記紫外線ランプ
13…から発せられた紫外線を反射し、その下方のウエ
ハ載置棚9に載置されたウエハの表面に紫外線を導く反
射板9cが形成されている構成であり、これを第2の特
徴としている。
に複数枚のウエハに対して紫外線を均一に照射可能とな
り、同時に複数枚のウエハを処理するバッチ式のイオン
注入装置に対して有効である。
第1の特徴の構成において、さらに、上記エアーロック
室2内のウエハを加熱する加熱手段(シースヒータ9
a、放熱板9b)を備えている構成であり、これを第3
の特徴としている。
けでなく、エアーロック室2に搬入されるまでの間にレ
ジストが吸収した大気中の水分やガスも、レジストから
放出される。また、加熱により、紫外線照射による光反
応によって発生したガスがレジスト内部に滞留すること
なく放出される。即ち、加熱によりレジストからのガス
放出が促進され、イオン注入処理の直前で、上記第1の
特徴の構成よりも多くのガスがレジストから放出される
ことになり、ウエハ面内の注入均一性および注入量の精
度がさらに向上する。
第3の特徴の構成において、上記加熱手段による加熱温
度が、前工程におけるレジストの熱処理温度よりも高く
設定されている(上記では、前工程におけるレジストの
熱処理温度が100℃付近であり、加熱手段による加熱
温度が約250℃である)構成であり、これを第4の特
徴としている。
段による加熱温度まで上昇し、イオン注入処理中はこの
温度までレジストの変質が生じないので、イオン注入処
理中のウエハの冷却条件が緩和される。
第2の特徴の構成において、上記各ウエハ載置棚9の上
面部(ウエハ載置面)に、加熱プレート(シースヒータ
9a、放熱板9b)が設けられている構成であり、これ
を第5の特徴としている。
直前のエアーロック室2内で、1度に複数枚のウエハに
対して、均一な紫外線照射および均一な加熱を行うこと
ができ、同時に複数枚のウエハを処理するバッチ式のイ
オン注入装置に対して有効である。
み合わせることによって、最も効果的にレジストからガ
スを放出させることができるが、加熱手段による加熱の
みであっても、その効果は充分に期待できる。即ち、本
実施例のイオン注入装置は、真空状態に保持された注入
処理室1内で、表面にフォトレジストパターンが形成さ
れたウエハにイオンビームを照射してイオン注入処理を
行うものであって、上記注入処理室1に隣接して設けら
れ、真空排気手段(配管10、排気バルブ11、真空ポ
ンプ12)およびベント手段(ベントガス供給源4、配
管6、ベントバルブ7)によって室内が真空状態と大気
状態とに選択的に切り替えられるエアーロック室2と、
上記エアーロック室2内のウエハを加熱する加熱手段
(シースヒータ9a、放熱板9b)とを備えている構成
であり、これを第6の特徴としている。
処理するバッチ式のエンドステーションに用いられるエ
アーロック室について説明したが、これに限定されるも
のではなく、図5に示すように、枚葉式のエアーロック
室30にも適用できる。このエアーロック室30は、そ
の下壁が加熱プレート31になっており、また、その上
壁が紫外線を透過させることができる透明ガラス32に
て形成されている。そして、このエアーロック室30の
外部には、上記透明ガラス32をとおして室内のウエハ
Wの表面に紫外線を照射する紫外線ランプ33が設けら
れている。エアーロック室30に搬入されたウエハW
は、加熱プレート31上に載置されて加熱されると同時
に、紫外線ランプ33によって紫外線照射され、レジス
トから放出されたガスは真空ポンプ12によって室外へ
排出される。
真空状態に保持された注入処理室1内で、表面にフォト
レジストパターンが形成されたウエハにイオンビームを
照射してイオン注入処理を行うものであって、上記注入
処理室1に隣接して設けられ、真空排気手段およびベン
ト手段によって室内が真空状態と大気状態とに選択的に
切り替えられるエアーロック室30と、上記エアーロッ
ク室30内のウエハの表面に紫外線を照射する紫外線ラ
ンプ33とを備え、上記エアーロック室30には紫外線
を透過させる光透過部(透明ガラス32)が形成されて
おり、上記紫外線ランプ33はエアーロック室30の外
部に設けられ、上記光透過部をとおしてエアーロック室
30内のウエハの表面に紫外線を照射するようになって
いる構成であり、これを第7の特徴としている。
ック室30の外部に設けられているので、エアーロック
室30の内部空間(ウエハ収納スペース)が確保され、
紫外線ランプ33を設けたことによるエアーロック室3
0の大型化を回避できる。
7の特徴の構成において、上記エアーロック室30の下
壁に加熱手段(加熱プレート31)が設けられている構
成であり、これを第8の特徴としている。
加熱プレート31にウエハを載置すればウエハを加熱す
ることができ、加熱手段を設けたことによるエアーロッ
ク室30の大型化を回避できる。
るために、図4に示すように、ウエハを注入処理室1へ
搬入するためのロード側エアーロック室2と、ウエハを
注入処理室1から搬出するためのアンロード側エアーロ
ック室3との2つのエアーロック室2・3が設けられて
いるが、ウエハの搬入出を1つのエアーロック室を介し
て行うようにしてもよい。この場合、ウエハの注入処理
室1への搬入時のみ、真空排気しながらの紫外線照射お
よび加熱を行うようにすればよい。
ランプを用いているが、これに限定されるものではな
く、フォトレジストが光反応を起こすような波長の光を
発する光源であればよい。
内容を明らかにするものであって、そのような具体例に
のみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発
明の精神と特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実
施することができるものである。
に、真空状態に保持された注入処理室内で、表面にフォ
トレジストパターンが形成された被処理物にイオンビー
ムを照射してイオン注入処理を行うものであって、上記
注入処理室に隣接して設けられ、真空排気手段およびベ
ント手段によって室内が真空状態と大気状態とに選択的
に切り替えられるエアーロック室と、真空中のエアーロ
ック室内における被処理物の表面に光を照射する光源と
を備え、上記エアーロック室内には、所定の間隔をおい
て垂直方向に並設された複数の載置棚を有し、複数枚の
上記被処理物を収納可能な被処理物収納部が設けられ、
上記各載置棚の下面部には、上記光源から発せられた光
を反射し、その下方の載置棚に載置された被処理物の表
面に光を導く反射板が形成されている構成である。
れる直前のエアーロック室で、被処理物表面のレジスト
からガスを放出させているので、イオン注入処理中にレ
ジストから放出されるガス量が従来よりも少なくなり、
中性ビームの発生量を低減させることができる。したが
って、注入均一性の向上および注入量の精度の向上(過
剰注入による注入誤差の減少)を図ることができる。
に対して紫外線を均一に照射可能となり、同時に複数枚
のウエハを処理することができるという効果を奏する。
ーロック室内の被処理物を加熱する加熱手段を備えてい
る構成である。
て発生した窒素ガスをレジスト内部に滞留することなく
放出し、ウエハ表面のレジストから二酸化炭素ガスを放
出することができる。
大気中から吸収した水分やガスを、レジストから放出す
ることができるという効果を奏する。
各載置棚の上面部に設けられている構成である。
均一に加熱することができるという効果を奏する。
フォトレジストパターンの形成時に該フォトレジストパ
ターンを焼き固めるために用いる加熱温度より高温にて
加熱する構成である。
による加熱温度まで上昇するため、イオン注入処理中は
この温度までレジストの変質が生じないので、イオン注
入処理中のウエハの冷却条件が緩和されるという効果を
奏する。
入装置におけるバッチ式のエアーロック室を示す概略の
縦断面図である。
室および注入処理室の一部を示す概略の縦断面図であ
る。
たウエハに対する紫外線照射および加熱処理を説明する
ための説明図である。
ンの要部の概略構成を示すブロック図である。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】真空状態に保持された注入処理室内で、表
面にフォトレジストパターンが形成された被処理物にイ
オンビームを照射してイオン注入処理を行うイオン注入
装置において、 上記注入処理室に隣接して設けられ、真空排気手段およ
びベント手段によって室内が真空状態と大気状態とに選
択的に切り替えられるエアーロック室と、 真空中のエアーロック室内における被処理物の表面に光
を照射する光源とを備え、上記エアーロック室内には、所定の間隔をおいて垂直方
向に並設された複数の載置棚を有し、複数枚の上記被処
理物を収納可能な被処理物収納部が設けられ、 上記各載置棚の下面部には、上記光源から発せられた光
を反射し、その下方の載置棚に載置された被処理物の表
面に光を導く反射板が形成されていることを特徴とする
イオン注入装置。 - 【請求項2】上記真空中のエアーロック室内の上記被処
理物を加熱する加熱手段を備えていることを特徴とする
請求項1に記載のイオン注入装置。 - 【請求項3】上記加熱手段は、各載置棚の上面部に設け
られていることを特徴とする請求項2に記載のイオン注
入装置。 - 【請求項4】上記加熱手段は、上記フォトレジストパタ
ーンの形成時に該フォトレジストパターンを焼き固める
ために用いる加熱温度より高温にて加熱することを特徴
とする請求項2に記載のイオン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16115494A JP3433517B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16115494A JP3433517B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | イオン注入装置 |
Publications (2)
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---|---|
JPH0831764A JPH0831764A (ja) | 1996-02-02 |
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ID=15729626
Family Applications (1)
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JP16115494A Expired - Fee Related JP3433517B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | イオン注入装置 |
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Country | Link |
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-
1994
- 1994-07-13 JP JP16115494A patent/JP3433517B2/ja not_active Expired - Fee Related
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