JP3433497B2 - 乗用移植機 - Google Patents

乗用移植機

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JP3433497B2
JP3433497B2 JP00944094A JP944094A JP3433497B2 JP 3433497 B2 JP3433497 B2 JP 3433497B2 JP 00944094 A JP00944094 A JP 00944094A JP 944094 A JP944094 A JP 944094A JP 3433497 B2 JP3433497 B2 JP 3433497B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、苗植付位置を整地す
るために設けられるフロ−トなどの整地装置を備えた乗
用田植機や乗用い草移植機等の乗用移植機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、走行車体の後側に装着する田
植作業機に圃場表土面を滑走して整地する整地装置であ
るフロ−トを備え、該フロ−トを前記走行車体に設けら
れた後輪の後方に位置させて設けるとともに、左右横軸
回りに回動可能に枢支して設けた乗用田植機がある。
尚、この従来の乗用田植機では、フロ−トに対する枢支
部の位置がフロ−ト重心位置より後側或はフロ−ト重心
位置と前後略同位置に設けられていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、乗用田植機
等の乗用移植機において、機体の前後長を短く構成する
ことは、移植作業の効率化にも大きく係るため重要な課
題である。さて、機体の前後長を短くするためには、植
付装置による苗植付位置を走行車体側にできるだけ近付
けて設ける必要がある。そして、苗植付位置と前後に略
一致させて左右横軸回りに回動自在に取り付ける整地装
置の枢支部の位置も、ともに走行車体側にできるだけ近
付けて設ける必要がある。ここで、後輪の後方に整地装
置が位置する場合は、後輪との接触を避けるため整地装
置自体の前側への移動はほとんどできないので、整地装
置の枢支部の位置を前側に移動することになる。しか
し、整地装置の枢支部の位置が整地装置の重心位置より
前側に位置すると、整地装置の後端が下がった姿勢で整
地装置が支持されることになり、整地装置の整地跡が凹
んだ状態となりやすい。また、整地装置の枢支部の位置
が整地装置重心位置と前後略同位置にあるときは、整地
装置が水平状に支持されるが、機体が後下がりになった
りすれば整地装置の後端が下がってしまい、前記と同様
に整地装置の整地跡が凹んだ状態になることがある。よ
って、整地装置を取付け構成するにあたり、機体の前後
長をできるだけ短構成すると共に、整地装置の整地跡
が凹んだ状態ならないように構成すべき課題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、走行車体の後側に装着する苗移植機に
圃場表土面を滑走して整地する整地装置を備え、該整地
装置を前記走行車体に設けられた後輪の後方に位置させ
て設けるとともに左右横軸回りに回動可能に枢支して設
けた乗用移植機において、前記左右横軸に設けた取付け
ア−ムに、前記整地装置の後端部が略水平姿勢或は若干
の上がり姿勢で接当してその姿勢から下がった姿勢へ回
動するのに対し抵抗を与える抵抗体を設けたことを特徴
とする乗用移植機とした。 【0005】 【発明の作用及び効果】よって、この発明の乗用移植機
では、前記左右横軸に設けた取付けア−ムに、整地装置
の後端部が略水平姿勢或は若干の上がり姿勢で接当して
その姿勢から下がった姿勢へ回動するのに対し抵抗を与
える抵抗体を設けたので、整地装置の枢支部の位置を前
側に移動して機体の前後長をできるだけ短構成できる
と共に、整地装置が後下がりに回動しにくく整地装置の
整地跡が凹んだ状態となりにくいように構成できて、コ
ンパクトで作業能率がよく、整地性のよい乗用移植機が
構成できる。 【0006】 【実施例】この発明の乗用移植機の一例として乗用田植
機をとりあげ、その実施例を図面に基づき説明する。乗
用田植機1は、走行車体2の後側に昇降作動する昇降リ
ンク装置3を介して苗移植機4が装着されて構成されて
いる。また、走行車体2の後部側に施肥装置5が配設さ
れている。 【0007】走行車体2は、左右一対の操舵用の駆動回
転する前輪6・6と左右一対の駆動回転する後輪7・7
を備えている。また、前側にミッション8が配され、そ
のミッション8の左右側部から前輪アクスルフレ−ム9
・9が固着され、そのフレ−ム9・9の両端部に前輪フ
ァイナルケ−ス10・10が連結されて、そのケ−ス1
0・10下側から外側に突出する前輪車軸に前輪6・6
が取り付けられている。ミッション8内の動力が、前輪
アクスルフレ−ム9・9、前輪ファイナルケ−ス10・
10内の伝動機構により伝達され、前輪6・6が駆動回
転する。また、ミッション8の後側部にフレ−ム11・
11の前端部が固着している。フレ−ム11・11の後
端部は横フレ−ム12に固着し、その横フレ−ム12の
中央部の軸受部に後輪フレ−ム13の左右中央部に前後
水平に軸心を向けて固着した後輪ロ−リング軸13aが
嵌合している。後輪フレ−ム13の左右に端部に後輪ギ
ヤケ−ス14・14が固着し、その後輪ギヤケ−ス14
・14の外側部から横に突出する後輪車軸に後輪7・7
が取り付けられている。よって、ミッション8とフレ−
ム11・11、横フレ−ム12で構成される車体フレ−
ムに対し、後輪7・7が取り付けられている後輪フレ−
ム13が後輪ロ−リング軸13a回りにロ−リングでき
るようになっている。ミッション8内の動力がその後側
部から左右の後輪ギヤケ−ス14・14に後輪伝動軸1
4a・14aで伝動され、後輪7・7が駆動回転され
る。また、ミッション8への動力入力は、フレ−ム11
・11上に支持したエンジンEから第1ベルト伝動装置
15(15a:エンジン側プ−リ−、15a’:エンジ
ン出力軸、15b:油圧ポンプ側プ−リ−、15b’:
油圧ポンプ駆動軸、15c:伝動ベルト)でミッション
8上に固設した油圧ポンプPに一旦伝動され、そこから
ミッション8の入力軸に無段変速式の第2ベルト伝動装
置16(16a:油圧ポンプ側割プ−リ−、16b:ミ
ッション側割プ−リ−、16b’:ミッション入力軸、
16c:伝動ベルト。両割プ−リ−16a・16bは副
変速レバ−27にて背反的にプ−リ−幅が調節されるよ
うになっている。)で高低速無段階で変速可能に伝動さ
れる。また、苗移植機4と施肥装置5への伝動は、ミッ
ション8の右側部から後方に向けて突出させた植付施肥
駆動軸24に第一伝動軸25が連結し、その後端がリン
クベ−スフレ−ム31に取り付けられた植付施肥クラッ
チケ−ス26の入力軸に連結する。そして、前記クラッ
チケ−ス26内の苗移植機4への伝動を断続するクラッ
チを経て前記クラッチケ−ス26の後側部に突出する植
付駆動軸から植付伝動軸27を介して苗移植機4の植付
伝動ケ−ス40に伝動し、また、前記クラッチケ−ス2
6内の施肥装置5への伝動を断続する施肥クラッチを経
て前記クラッチケ−ス26の後側部に突出する施肥駆動
軸からクランクロッド等を介して施肥装置5に伝動す
る。 【0008】尚、エンジンEに取り付けられたオルタネ
−タGにはエンジンEの第2出力軸から第3ベルト伝動
装置17により伝動され、そこで発電された電気は、施
肥装置5の肥料搬送用の圧風を起こすブロア53のモ−
タ−Mに接続されブロアが電動するようになっている。
また、走行車体2には、その前部に前輪6、6を操向す
るハンドル18が設けられ、エンジンEの上側を覆うエ
ンジンカバ−19の上に座席20が取り付けられてい
る。また、座席20及びハンドル18の周囲下側にはス
テップフロア21が水平状に設けられていて、機体の左
右両側において前端側から後部側にわたって操縦者或は
他の作業者が自在に移動することができ、また、右側と
左側との間を自在に移動することができる。機体の乗り
降りも機体の左右に固設された昇降ステップ22、22
からだけではなく、機体前端左右側からフロア21上に
乗り降りできる。更に、ハンドル18の下側はポストカ
バ−23で覆われ、そのポストカバ−23の上部には各
種作動状態を表示する表示パネル部が設けられている。
また、その表示パネル部およびその周辺には、左側に主
変速レバ−と後輪デフロックレバ−、右側に副変速レバ
−、アクセルレバ−が配設されている。尚、ポストカバ
−23の下側後側には操縦者が足で踏み込んで操作する
ペダルが設けられ、左側にはクラッチペダル、右側には
後輪サイドクラッチ・ブレ−キペダルが設けられ、更に
座席20の前側フロア部上に前輪デフロックペダルが設
けられいる。また、左右の前輪アクスルフレ−ム9・9
の上部に固着された支持フレ−ム55a・55aに補給
用の苗を上下多段に載せる予備苗載台55…・55…が
取り付けられている。 【0009】昇降リンク装置3は、フレ−ム11・11
の後側に固着されたリンクベース31に回動自在に取り
付けられた上リンク32および下リンク33・33を備
え、これら上下リンクの後端部に縦リンク34が連結さ
れている。そして、縦リンク34の下端部から後方に突
出する軸受部に苗移植機4の中央伝動ケ−ス40aに固
着の連結軸40aが回動自在に連結して、苗移植機4が
進行方向に対して左右にロ−リング動可能に装着され
る。 【0010】また、この昇降リンク装置3は、油圧シリ
ンダ35により昇降作動するように設けられている。油
圧シリンダ35のシリンダ部の基部側はエンジンE下方
でフレーム11・11に固着の支持部材に枢支し、ピス
トン部の先端部側は上リンク31の基部に一体で下向き
に延びるスイングアーム32aの先端部にスプリング3
6を介して連結している。油圧シリンダ35のピストン
部がシリンダ部から突出作動すると昇降リンク装置3が
上昇作動して苗移植機4が上昇する。油圧シリンダ35
のピストン部がシリンダ部内に引っ込み作動すると昇降
リンク装置3が下降作動して苗移植機4が下降する。油
圧シリンダ35の作動は油圧バルブ37によって切り換
えられる。 【0011】苗移植機4は、6条植えの構成である。ま
ず、中央伝動ケ−ス40a及び伝動フレ−ム40b・4
0b・40b、連結フレ−ム40c・40cとにより平
面視E字状に構成される移植伝動フレ−ム40が苗移植
機4のフレームを兼ねつつ、その内部に苗移植機4の各
作動部への伝動機構を備えて設けられる。その移植伝動
フレ−ム40の上側に前側が上位となるよう傾斜して苗
載台41が設けられ、中央伝動ケ−ス40a内の左右往
復移動機構により左右往復動する移動棒41DSと連結
して左右に往復移動するようになっている。また、伝動
フレ−ム40b・40b・40bの各後端側両側部に突
出する植付駆動軸に植付装置42…を備えている。よっ
て、苗載台41が左右に往復動してその苗載台上の苗を
苗載台下端側に設けた苗受け枠41aの苗取出口に順次
供給し、植付装置42…の植付具43…が所定の軌跡を
描きながら回転して前記苗取出口に供給された苗を植付
具43…の植付爪が保持し、その保持した苗を圃場に達
したとき放出して植え付けるようになっている。また、
苗載台21の各条苗載面下位側にはベルト式の苗縦送り
装置44が設けられていて、苗載台41が左右方向に移
動して、植付装置42…が苗載面上に載せられた苗の下
端部を一列分移植し終えると、次に移植されていく下端
部を苗取り口上に位置するよう苗を移送する。また、前
記伝動フレ−ム40b・40b・40bの下側には、中
央と左右に整地装置であるフロート45・45・45が
それぞれ左右横軸回りに回動可能に取り付けられてい
る。各フロ−ト45・45・45は、苗移植作業時には
圃場の泥土面を滑走して整地すると共に、苗移植機4の
泥土面に対する高さの変動を検出する。また、各フロー
ト45・45・45の底部には、各条の苗植付位置の左
右近傍位置に施肥用の溝を形成する作溝具46…とその
後側に施肥ガイド部47…が取り付けられている。 【0012】施肥装置5は、各植付位置に左右近傍に施
肥する側条施肥装置で、まず、肥料を収容するホッパ−
50とそのホッパ−の下側に取り付けられる繰出装置5
1…を、前後方向に対して苗移植機4の前側で走行車体
2の座席20の後側に位置させ、且つ施肥個所と同数の
繰出装置51…(ここでは6条植えに対応して6体の繰
出装置が設けられる)が左右に一列に横並びに設けてい
る。そして、繰り出された肥料を施肥ガイド部47…に
導く施肥ホ−ス52…を各繰出装置51…の下部にそれ
ぞれ連結する。施肥ホ−ス52…内の肥料の搬送は、ブ
ロア53によりエア−チャンバ−54内に吹き込まれた
圧風が各条の施肥ホ−ス52…の上流部からに施肥ホ−
ス52…内に吹き込まれ、その圧風により肥料が強制的
に搬送されるようになっている。 【0013】さて、前述のように前記フロ−ト45・4
5・45は、苗移植作業時には圃場の表土面を滑走して
整地すると共に、苗移植機4の表土面に対する高さの変
動を検出する。そして、このフロ−ト45・45・45
の検出により、苗移植機4が表土面に対して所定の高さ
を維持するよう昇降リンク装置3が上下作動して苗移植
機4が昇降制御される構成となっている。この苗移植機
4の昇降制御装置の具体構成は、以下のようになってい
る(図4〜7参照)。 【0014】まず、フロ−ト45・45・45の支持構
成は、一本構成で軸心左右方向のフロ−ト支持パイプ6
0に固着されたフロ−ト支持ア−ム60a・60a…の
後端部に、軸心Xが左右方向の連結ピン61・61…に
より各フロ−ト上面に固着のフロ−ト支持部材45a・
45a…を回動自在に連結して、各フロ−トを左右方向
の軸心X回りに回動自在に支持している。前記フロ−ト
支持パイプ60の支持は、移植伝動フレ−ム40の底部
に取付け固定された支持筒62・62・62内にベアリ
ング63・63…を介して回転自在に支持された軸心左
右方向の支持軸64・64・64にフロ−ト支持パイプ
60に固着のパイプ支持ア−ム60b・60b…を連結
して、支持している。また、フロ−ト支持パイプ60に
は、前後断面がコ字状のレバ−連結部材65が固着し、
そのレバ−連結部材65の上下に設けられた孔に植付深
さ調節レバ−66の基部が回動自在に嵌入している。
尚、そのレバ−の基部の嵌入の際に捩じりスプリング6
7を外嵌させていて、そのスプリング67により植付深
さ調節レバ−66はそのレバ−に固着のレバ−係合プレ
−ト66aがレバ−ガイド68の係合溝68a…に係合
する方向に回動するよう付勢される。レバ−ガイド68
の係合溝68a…は、レバ−ガイド68に開けられた角
孔の縁部左辺側に所定の間隔で多数箇所溝が設けられて
櫛状に形成されている。 【0015】そして、植付深さ調節レバ−66を係合す
るレバ−ガイド68は、苗移植機4に固定のレバ−ガイ
ド支持枠69に対して所定範囲内でスライド可能に取り
付けられている。これにより、植付深さ調節レバ−66
がレバ−ガイド係合溝68aへ係合した状態にあって
も、前記レバ−ガイド68のスライド範囲内において植
付深さ調節レバ−66が支持軸64・64・64回りに
回動可能であり、またそのレバ−の回動範囲内でフロ−
ト45・45・45が上下動するようになっている。レ
バ−ガイド68のスライド可能な支持構成は、まず、レ
バ−ガイド支持枠69の角孔69aが開けられた上面側
にレバ−ガイド68がかぶせられ左右方向のピン70・
70で連結されている。ピン70・70が貫通するレバ
−ガイド68の孔が長孔68b…になっているので、そ
の長孔68b…範囲内でレバ−ガイド68がレバ−ガイ
ド支持枠69に対してスライド可能となっている。そし
て、レバ−ガイド支持枠69の右側部にバルブケ−ス取
付けピン69bを突出させて固着し、レバ−ガイド68
の右側部にバルブスプ−ル取付けピン68cを突出させ
て固着して、前記バルブケ−ス取付けピン69bに油圧
バルブ37のバルブケ−ス37aを取付け、バルブスプ
−ル取付けピン68cに油圧バルブ37のバルブスプ−
ル37bを取付けて、油圧バルブ37を取り付ける。 【0016】尚、前記レバ−ガイド支持枠69は、支持
パイプ71に固着のガイド支持枠取付けブラケット71
a・71aに取り付けられている。支持パイプ71は、
横長一本で、その中央部が伝動ケ−ス40aに固定され
たブラケット40a”により支持され、左右端部が苗載
台42を支持するフレ−ム72・72に固着のブラケッ
ト72a・72aにより支持されて、固定されている。 【0017】更に、バルブスプ−ル取付けピン68cと
感度調節ワイヤ−73のインナ−ワイヤ−73aの一端
とに感度調節スプリング74を掛け渡している。感度調
節ワイヤ−73のアウタ−73bは、レバ−ガイド支持
枠69の右側部前側に一体的に形成したワイヤ−取付け
部69cに取り付け固定している。この感度調節スプリ
ング74の引っ張り力は、フロ−ト45・45・45の
接地時における接地圧に付加され、フロ−ト45・45
・45の上動時の抵抗力となる。また、感度調節ワイヤ
−73の他端側は、走行車体2側に設けられた感度調節
レバ−75に連結し、その感度調節レバ−75を回動操
作すると感度調節スプリング74の引っ張り力を変更す
ることができる。感度調節スプリング74の引っ張り力
を大きく変更すればフロ−ト45・45・45の上動時
の抵抗力が大きくなり、感度調節スプリング74の引っ
張り力を小さく変更すればフロ−ト45・45・45の
上動時の抵抗力が小さくなる。よって、表土面に接地し
滑走するフロ−ト45・45・45の上下動により苗移
植機4の表土面に対する高さを検出して苗移植機4を昇
降制御する場合にあって、表土面の硬軟状態等により、
前記フロ−トによる表土面に対する高さ検出を敏感にす
るときはフロ−ト上動抵抗を小さくするように調節し、
鈍感にするときはフロ−ト上動抵抗を大きくするように
調節することができる。 【0018】また、前記のように取り付けられた油圧バ
ルブ37には、油圧ホ−スが3本接続されている。その
3本の油圧ホ−スは、まず、油圧ポンプPから油圧バル
ブ37のポンプポ−トへの油路R1を連繋するホ−スH
1、更に、油圧バルブ37のシリンダポ−トから油圧シ
リンダ35のシリンダ内への油路R2を連繋するホ−ス
H2、そして、油圧バルブ37のタンクポ−トからオイ
ルタンクTへの油路R3を連繋するホ−スH3である。
そして、油圧バルブ37は、油路R1と油路R3を連通
状態にして油圧ポンプPからの圧油をオイルタンクTへ
かえす「中立」状態と、油路R1と油路R2を連通状態
にして油圧ポンプPからの圧油を油圧シリンダ35へ送
り昇降リンク装置3を上昇作動させる「上昇作動」状態
と、油路R1と油路R2とを油路R3へ連通状態にして
油圧ポンプPからの圧油とともに油圧シリンダ35内の
油もオイルタンクTへかえして昇降リンク装置3を下降
作動させる「下降作動」状態とに切替可能に設けられて
いる。また、油圧ポンプPから油圧バルブ37への油路
から分岐して油圧ポンプPからの圧油をオイルタンクT
へ戻す油路を設け、その油路中にリリ−フバルブRVを
介装させている。また、油圧バルブ37のバルブスプ−
ル37bには、昇降操作レバ−L1に一端が連結された
ワイヤ−W1の他端側が連結している。そのワ−ヤ−W
1の他端側のバルブスプ−ル37bへの連結は長孔連結
部Fにより融通可能に連結されている。昇降操作レバ−
L1を「下げ」位置に操作すると、レバ−ガイド68の
長孔68b…範囲内でのフロ−ト45・45・45の上
下動により油圧バルブ37が「中立」及び「上昇作
動」、「下降作動」状態に切替可能となる。昇降操作レ
バ−L1を「上げ」位置に操作すると、ワイヤ−W1を
介して引っ張られて油圧バルブ37が強制的にび「上昇
作動」状態に切替わる。昇降操作レバ−L1を「固定」
位置に操作すると、ワイヤ−W1で引っ張られて長孔連
結部Fがシフトし油圧バルブ37が「下降作動」状態に
切替わらないように規制される。 【0019】以上のように、苗移植機4の昇降制御装置
を構成したことにより、苗移植機4は以下のように作動
する。まず、圃場内において、田植作業を開始するため
に、上昇状態にある苗移植機4を下降させる。このとき
は、昇降操作レバ−L1を「下げ」位置に操作する。す
ると、レバ−ガイド68の長孔68b…の範囲内いっぱ
いにフロ−ト45・45・45が自重により下動して、
油圧バルブ37が「下降作動」状態に切替わり、昇降リ
ンク装置3が下降作動する。そして、フロ−ト45・4
5・45が圃場の表土面に接地してその圃場面からの反
力によりフロ−ト45・45・45が上動し、油圧バル
ブ37が「下降作動」状態から「中立」状態に切替わる
と、昇降リンク装置3の下降作動が停止する。 【0020】次に、苗移植機4を作動状態に切替えて苗
移植作業走行を開始する。走行中、フロ−ト45・45
・45は表土面を滑走して整地する。ところで、車輪6
・6,7・7は表土面下に沈み込んで耕盤上を転動して
いる。この耕盤に凹凸があってその凹凸部を車輪が通過
して機体が上下動すると、苗移植機4の表土面に対する
上下高さが変動することになる。また、通過する表土面
の上下位置が変動することでも苗移植機4の表土面に対
する上下高さが変動することになる。このようにして、
苗移植機4の表土面に対する上下高さが変動すると、フ
ロ−ト45・45・45は、植付深さ調節レバ−66が
レバ−ガイド68のスライド範囲内で回動する範囲内に
おいて上下動することになる。尚、3つのフロ−ト45
・45・45は、共通のフロ−ト支持パイプ60で支持
されているので、支持軸64・64・64回りに回動し
て上下動するときは一体的に上下動することになる。こ
れにより、苗移植機4の表土面に対する上下高さが変動
して、3つのフロ−ト45・45・45の接地荷重の合
計が所定範囲を越えてフロ−ト45・45・45が上下
動すると、それと一体的に支持軸64・64・64回り
に回動する植付深さ調節レバ−66によりレバ−ガイド
68がスライドして、油圧バルブ37が「中立」状態か
ら「上昇作動」状態、或は「下降作動」状態に切り替わ
る。苗移植機4の上下高さが表土面に対して所定の高さ
以上に高くなれば、それとともにフロ−ト45・45・
45が下動し油圧バルブ37が「下降作動」状態に切替
わる。そして、苗移植機4が所定の高さまで下降すると
ともにフロ−ト45・45・45が元の上下位置に戻
り、油圧バルブ37が「中立」状態に戻って下降作動が
停止する。逆に、苗移植機4の上下高さが表土面に対し
て所定の高さ以下に低くなれば、それとともにフロ−ト
45・45・45が表土面から押し上げられて上動し油
圧バルブ37が「上昇作動」状態に切替わる。そして、
苗移植機4が所定の高さまで上昇するとともにフロ−ト
45・45・45が元の上下位置に戻り、油圧バルブ3
7が「中立」状態に戻って上昇作動が停止する。以上の
ように昇降制御装置を構成したので、フロ−ト45・4
5・45が表土面を滑走して整地すると共に、苗移植機
4の表土面に対する高さの変動とともに上下動し、この
フロ−トの上下動によって苗移植機4が表土面に対して
所定の高さを維持するよう昇降リンク装置3が上下作動
して苗移植機4を昇降制御するようになっている。 【0021】尚、植付深さ調節レバ−66を右側に回動
操作してレバ−係合プレ−ト66aの係合溝68aへの
係合を外し、レバ−66を上下に回動操作すると、フロ
−ト支持パイプ60が支持軸64・64・64回りに一
体的に回動し、それとともにフロ−ト支持ア−ム60a
・60a…が回動してフロ−ト45・45・45が上下
動する。よって、フロ−ト45・45・45の上下位置
基準に苗移植機4が昇降制御される構成なので、植付深
さ調節レバ−66のレバ−ガイド係合溝68a…への係
合位置を上下に変更操作するだけで、苗移植機4の表土
面に対する上下高さの基準位置を変更でき、植付装置4
2…の表土面に対する上下高さを変更でき、これによっ
て苗植付深さを変更することができる。 【0022】上記の苗移植機4の昇降制御装置は、軸心
Xが左右方向の連結ピン61・61…で支持したフロ−
ト支持部の上下動により昇降制御する構成としたことに
より、機体が前後に傾斜してもフロ−ト45・45・4
5は表土面に並行状態を維持できるから、従来のように
機体の前後傾斜とともにフロ−トが傾斜してフロ−ト後
端が浮いたり沈んだりすることで整地性が乱れるという
ようなことがなくなり、整地性の良い苗移植機4の昇降
制御が可能となる。また、フロ−ト45・45・45の
接地荷重が所定の範囲内に維持されるよう昇降制御する
構成ともなっているので、表土面にフロ−ト跡が付き過
ぎたり、フロ−トが大きく泥押しするようなことがなく
なり、整地性の良い苗移植機4の昇降制御が可能とな
る。更に、全フロ−ト45・45・45の接地荷重の合
計が所定範囲内を維持するよう昇降制御する構成となっ
ているので、局所的に表土面上に存在する土塊等などに
より昇降作動することが少なくなり、適確で整地性の良
い苗移植機4の昇降制御が可能となる。 【0023】また、この昇降制御装置では、複数のフロ
−ト45・45・45の全てが表土面に対する高さ検出
用のフロ−トとなるので、偶数条植え田植機において
は、全てのフロ−トを前後同位置で支持するとともに、
互に同一形状のフロ−トで構成できる。例えば、6条植
えの田植機では、2条分の植付位置を整地する同一形状
のフロ−ト45・45・45を3つ設けた構成とするこ
とができ(本実施例)、また、3条分の植付位置を整地
する同一形状のフロ−ト48・48を2つ設けた構成と
することもできる。また、4条植えの田植機では、2条
分の植付位置を整地する同一形状のフロ−トを2つ、8
条植えの田植機では、2条分の植付位置を整地する同一
形状のフロ−トを4つ設けた構成とすることがきる。以
上のように、この昇降制御装置を備えれば、複数設ける
フロ−ト45・45・45の全を同一形状のフロ−トで
構成できるから、コストダウンとなり、また、各フロ−
トの整地性が均一になる。 【0024】尚、図中に記載の符号PPは、植付装置4
2…による苗植付位置であり、フロ−トを回動自在に支
持する連結ピン61…の前後位置と略々同位置になるよ
う設けられている。次に、苗移植機4のロ−リング制御
装置の構成について説明する。まず、左右両側のフロ−
ト45・45の枢着部、即ちフロ−ト支持部材45a・
45aをフロ−ト支持ア−ム60a・60a…に枢着す
る連結ピン61・61に、ロ−リングスイッチ80・8
0の取付けア−ム81・81の基部を回動自在に取り付
けている。また、その取付けア−ム81・81は、左右
の伝動フレ−ム40b・40bの前部でその左右外側部
に固定されたブラケット82・82に左右横軸のピン8
3・83回りに回動自在に取り付けたリンクア−ム84
・84の後端部が左右横軸のピン85・85回りに回動
自在に取付ている。そして、支持軸64・64で回動可
能なフロ−ト支持ア−ム60a・60a…と、ピン83
・83回りに回動可能なリンクア−ム84・84と、そ
れらア−ム60a…とア−ム84…とに連結ピン61・
61とピン85・85で回動可能に連結する取付けア−
ム81・81とが、平行リンクを構成する。また、フロ
−ト支持部材45a・45aにはスイッチングア−ム8
6・86が一体的に取り付けられていて、その先端部に
取り付けられたボルト86a・86aに、ロ−リングス
イッチ80・80のスイッチア−ム80a・80aが接
当する。スイッチア−ム80a・80aはスイッチア−
ム軸80b・80bに一体的に取り付けられ、スイッチ
ア−ム軸80b・80bはスイッチア−ム80a・80
aが前記ボルト86a・86aに常時接当状態に回動す
るようスイッチケ−ス80c・80c内のトルクスプリ
ングで付勢されている。よって、フロ−ト45・45が
支持軸64・64回りに回動すると、それと一体的にス
イッチングア−ム86・86が回動し、そのア−ム86
・86の先端のボルト86a・86aに接当するロ−リ
ングスイッチ80・80のスイッチア−ム80a・80
aが回動するようになっている。また、植付深さ調節レ
バ−66によりフロ−ト45…の上下位置が調節されて
も、ロ−リングスイッチ80・80とスイッチングア−
ム86・86とが平行リンクによって共に上下動するの
で、両者の位置関係は変わらないようになっている。
尚、ロ−リングスイッチ80・80は、スイッチア−ム
80a・80aが所定の角度θ1を越えずに回動してい
る間はOFFであり、その角度θ1を越えて回動すると
ONとなり、更に回動して所定の角度θ2を越えると再
びOFFとなるように設けられている。 【0025】苗移植機4の左右一方側が表土面に対して
所定高さより低くなると、その側のフロ−ト45が表土
面から押し上げられてフロ−ト前部が上動するようフロ
−ト45が支持軸64回りに回動する。それにより、ロ
−リングスイッチ80がONとなると、その信号がコン
トロ−ラ−87に送信され、苗移植機4を表土面に対し
て並行状態となるようにロ−リング作動する。苗移植機
4をロ−リング作動する機構は、以下のようになってい
る。即ち、昇降リンク装置3の縦リンク34の後側部で
機体の左右中央位置にア−ム回動軸88を固着し、その
ア−ム回動軸88にロ−リング作動ア−ム89を回動可
能に取り付け、そのア−ム89の下部に形成した扇状の
ギヤ部89aに縦リンク34に固定した電動モ−タ−9
0の駆動ギヤ90aが噛み合う。駆動ギヤ90aは、ア
−ム89の回動により逆駆動されにくいように電動モ−
タ−90内の伝動機構を構成している。また、ロ−リン
グ作動ア−ム89の上部は、伸縮可能にコイル形成した
連結スプリング91・91;92・92を2組取り付け
る。一組は苗載台41の左右の支持フレ−ム72・72
と連結し、もう一組は、左右に横移動する苗載台41に
連結する。よって、コントロ−ラ−87からの出力信号
により電動モ−タ−90が作動し駆動ギヤ90aが駆動
回転すると、ロ−リング作動ア−ム89がア−ム回動軸
88回りに左側或は右側に回動し、連結スプリング91
・91;92・92を介して苗移植機4を連結軸40
a’回りにロ−リング動させるようになっている。 【0026】よって、例えば、苗移植機4の右側が表土
面に対して所定高さより低くなるように傾くと、その側
のフロ−ト45が表土面から押し上げられてフロ−ト前
部が上動するようフロ−ト45が支持軸64回りに回動
する。それにより、右側のロ−リングスイッチ80がO
Nとなり、左側のロ−リングスイッチ80がOFFの状
態となると、その信号がコントロ−ラ−87に送信さ
れ、電動モ−タ−90が作動してロ−リング作動ア−ム
89がその上端部が左側に移動するようにア−ム回動軸
88回りに回動する。そして、連結スプリング91・9
1;92・92を介して苗移植機4を連結軸40a回り
に左側にロ−リング動する。このロ−リング動により苗
移植機4が表土面に対して略並行状態となると右側のロ
−リングスイッチ80がOFFに戻り、電動モ−タ−9
0の作動が停止する。反対に、苗移植機4の左側が表土
面に対して所定高さより低くなるように傾いたときは、
左側のロ−リングスイッチ80がONとなり、右側のロ
−リングスイッチ80がOFFの状態となり、電動モ−
タ−90が前記作動に対して逆回転し、ロ−リング作動
ア−ム89が右側に回動して、苗移植機4が表土面に対
して略並行状態に復帰する。尚、苗移植機4が全体的に
表土面に対して低くなったり、機体の前側が低くなるよ
う前後に傾いたりして、左右両側のロ−リングスイッチ
80・80がONとなったときは、電動モ−タ−90が
作動しないようにコントロ−ラ−87で処理される。ま
た、左右一方側のフロ−ト45が所定以上大きく回動
し、ロ−リングスイッチ80のスイッチア−ム80aが
角度θ2を越えて回動すると、ロ−リングスイッチ80
はOFF状態となるので、ロ−リング作動しない。これ
により、表土面上に局所的に大きな土塊が存在している
場合に、その土塊上に左右一方側のフロ−ト45が乗り
上げて通過すると、苗移植機4が急激に大きくロ−リン
グ作動して逆に植付不良となってしまう自体が発生する
が、上記のように構成しておくと、表土面上の局所的な
大きな土塊によってはロ−リング作動しないので安定し
た植付が可能となる。 【0027】尚、ロ−リング制御装置にあって、上記の
ようなフロ−トの回動によってスイッチがON/OFF
してロ−リング作動する構成に替えて、左右のフロ−ト
の回動角をポテンショメ−タ−101・101によりそ
れぞれ検出してその回動角の差を0になるようにロ−リ
ング作動する構成にしてもよい。また、更に、図11の
ように、後輪7・7の後方にあってその後輪の車輪跡を
整地する左右のフロ−ト45・45の回動角(所定時間
当りの平均回動角)が大きいほど感度調節スプリング7
4を引っ張るように感度調節モ−タ−103が作動し、
小さいほど感度調節スプリング74を緩めるように感度
調節モ−タ−103が作動する構成を付加することがで
きる。この構成によれば、表土が硬いときは後輪7・7
の車輪跡が大きくなるが、このときにその車輪跡上を通
過して整地するフロ−ト45・45の回動角が大きくな
り、それにより感度調節スプリング74が引っ張られ
て、昇降制御のフロ−トの接地圧が大きくなって制御感
度が鈍感に調節される。また、反対に、表土が軟らかい
ときは後輪7・7の車輪跡が小さくなるが、このときに
その車輪跡上を通過して整地するフロ−ト45・45の
回動角が小さくなり、それにより感度調節スプリング7
4が緩められて、昇降制御のフロ−トの接地圧が小さく
なって制御感度が敏感に調節される。よって、後輪7・
7の車輪跡上を通過するフロ−ト45・45を利用し
て、昇降制御の感度調節装置を合理的に構成することが
できる。尚、図中、101・101はフロ−ト45・4
5の回動角を検出するポテンショメ−タ−、102は感
度調節コントロ−ラ−、103は電動の感度調節モ−タ
−、104は感度調節スプリング74と感度調節モ−タ
−103の駆動軸に一体的に取り付けられる駆動ア−ム
103aとを連結するワイヤ−である。 【0028】以上のように、苗移植機の底部側の複数の
フロ−トを左右横軸回りに回動可能に枢着し且つ該枢着
部が上下動可能に取り付けるとともに、前記複数のフロ
−トの全部或は一部をその枢着部での上下動により苗移
植機の表土面に対する高さを検出するフロ−トとしてこ
のフロ−トの検出により前記昇降制御装置が作動するよ
うに構成し、前記複数のフロ−トの左右両側をその枢着
部の左右横軸回りの回動により苗移植機の表土面に対す
る左右傾きを検出するフロ−トとしてこのフロ−トの検
出により前記ロ−リング制御装置が作動するように構成
したので、フロ−トによる苗移植機の高さ検出を簡単に
構成し、且つ機体の前後傾斜による誤感知の起らないよ
うに構成し、更に苗移植機の高さ検出をフロ−トが兼ね
つつそのフロ−トによる表土面の整地性が良好となるよ
うに、昇降制御装置とロ−リング制御装置とを田植機に
装備することができる。 【0029】ところで、図13に示されるように、後輪
7・7の後方に位置する左右のフロ−ト(整地装置)4
5・45の後端部が下がった姿勢へ回動するのに対し抵
抗を与える抵抗体100・100が、取付けア−ム81
・81に取付け固定されている。この抵抗体100・1
00は板バネで構成され、この抵抗体100・100の
接当状態においてはフロ−ト45・45は略水平姿勢或
は若干の前下がり姿勢をとり、その姿勢からフロ−ト4
5・45がその後端部が下がった姿勢へ回動するときは
抵抗体100・100を撓ませながら回動することにな
る。これにより、フロ−トの枢支部(連結ピン61・6
1…)の位置(X)を前側に移動しても、フロ−ト45
・45が後下がりの姿勢になりにくくなる。よって、苗
移植機4を走行車体2側に近付けて設けることができて
機体の前後長を短く構成できると共に、フロ−ト45・
45の整地跡が凹んだ状態となりにくく、コンパクトで
作業能率がよく整地性のよい乗用田植機が構成できる。
尚、抵抗体100・100は、板バネの替わりにゴムや
ダンパ−等を用いて、同様の作用を与えるように構成す
ることもできる。 【0030】尚、図12に示されるように、左右両側の
フロ−ト45・45に設けられる抵抗体100・100
のフロ−トに対する抵抗力を走行車体2に設けられる変
速レバ−L2の変速操作に連動して変更するように設け
ると、速度変化に伴うフロ−トの表土面に対する姿勢の
変化を防止でき、フロ−トの整地性が良好に維持でき
る。即ち、抵抗体100・100を取付けア−ム81・
81に回動可能に取り付け、その一端を変速レバ−L2
に連結されるワイヤ−105の一端を連結する。変速レ
バ−L2を高速側にシフトすると、ワイヤ−105が引
かれ抵抗体100・100が回動してフロ−ト45・4
5の前部上面に対する押し下げ力が大きくなり、フロ−
ト前部の上動に対する抵抗力が大きくなる。これによ
り、高速移動に伴って増大する表土面からのフロ−ト前
部の押し上げ力に対し、その押し上げ力によるフロ−ト
前部の上動を抑えることができる。 【0031】また、図13に示されるように、左右両側
のフロ−ト45・45の枢支部(連結ピン61・61…
での枢支部)での回動範囲を規制するストッパ−体10
6・106を設けて、フロ−ト45・45が水平姿勢か
ら大きく傾き過ぎないように規制してもよい。このスト
ッパ−体106・106は、側面視三角形状のプレ−ト
で下端部前後にクッションゴム107・107が取り付
けられ、フロ−ト45・45が大きく回動したときこの
クッションゴム107・107に当るように設けられて
いる。また、ストッパ−体106・106は、連結ピン
61・61とピン85・85との各ピンに枢着されてい
る。支持軸64・64で回動可能なフロ−ト支持ア−ム
60a・60a…と、ピン83・83回りに回動可能な
リンクア−ム84・84と、それらア−ム60a…とア
−ム84…とに連結ピン61・61とピン85・85で
回動可能に連結する取付けア−ム81・81とが、平行
リンクに構成されていることにより、植付深さ調節によ
りフロ−ト45…が上下位置調節されても、フロ−ト4
5・45に対してストッパ−体106・106の姿勢は
変らず、ストッパ−体106・106により規制される
フロ−トの回動範囲は変らない。
【図面の簡単な説明】 【図1】乗用田植機の側面図。 【図2】乗用田植機の平面図。 【図3】走行車体の伝動部構成、フレ−ム構成を示す平
面図。 【図4】苗移植機の昇降制御装置の構成を示す部分側面
図。 【図5】苗移植機の昇降制御装置の構成を示す部分平面
図。 【図6】レバ−ガイド支持構成を示す斜視図。 【図7】苗移植機の昇降制御装置の油圧系の構成を示す
油圧回路図。 【図8】苗移植機のロ−リング制御装置の構成を示す部
分側面図。 【図9】苗移植機のロ−リング制御装置の構成を示す部
分背面図。 【図10】苗移植機のロ−リング制御装置の構成を示す
部分正面図。 【図11】別の感度調節機構の構成を示す説明図。 【図12】別の抵抗体の構成を示す説明図。 【図13】ストッパ−体の構成を示す側面図。 【符号の説明】 1:乗用田植機 2:乗用走行車体 3:昇降リンク装置 4:苗移植機 7・7:後輪 45…:フロ−ト(整地装置) 61…:連結ピンの位置 X:フロ−ト枢支位置81・81:取付けア−ム 100・100:抵抗体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草本 英之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 鈴木 隆 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 玉井 利男 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 塩崎 孝秀 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 神谷 寿 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 昭63−102605(JP,A) 実開 昭56−30722(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行車体の後側に装着する苗移植機に圃
    場表土面を滑走して整地する整地装置を備え、該整地装
    置を前記走行車体に設けられた後輪の後方に位置させて
    設けるとともに左右横軸回りに回動可能に枢支して設け
    た乗用移植機において、前記左右横軸に設けた取付けア
    −ムに、前記整地装置の後端部が略水平姿勢或は若干の
    上がり姿勢で接当してその姿勢から下がった姿勢へ回動
    するのに対し抵抗を与える抵抗体を設けたことを特徴と
    する乗用移植機。
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