JP3666206B2 - 農作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水田で用いる田植機や播種機などの農作業機に有効に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
走行車体の後部に苗植装置が油圧シリンダで昇降するように設けられて田植機となっている。そして、苗の移植中に、苗植装置の泥面からの高さが一定の範囲を越えて変化すると、ピストンロッドが自動的に出没して苗植装置が昇降し、上記の高さが標準の範囲内に復帰するように出来ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
苗植装置の泥面からの高さの変化は、つぎの二つの原因で発生する。その一は、耕盤の変動で走行車体が平行して沈没したり、浮上したりする場合であり、その二は、走行車体が前下り、又は、前上りに傾斜したときである。前者は徐々に現れ、後者は急激に出現する傾向がある。従って、油圧シリンダによる苗植装置の昇降速度を前者に合わせて設定すると、後者の場合に遅れが生じて苗の植込深さに不揃が発生するおそれがある。これを解消するため、その昇降速度を後者に合せて設定すると、前者の場合に苗植装置がハンチングを発生するおそれがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、走行車体1の後に作業装置2が駆動装置18で昇降するように設けられ、該駆動装置18が電磁バルブ20による油の給排で作動する構成とし、フロートセンサ39により地面からの作業装置2の高さが変化したことを検出すると作業装置2の高さが標準に復帰するように電磁バルブ20へ出力し、傾斜角センサ21により走行車体1が前上りに傾斜していることを検出すると駆動装置18による作業装置2の上昇速度のみが大になるように電磁バルブ20へ出力し、傾斜角センサ21により走行車体1が前下りに傾斜していることを検出すると駆動装置18による作業装置2の下降速度のみが大になるように電磁バルブ20へ出力する制御装置22が設けられている農作業機とした。
【0005】
【実施例】
つぎに、この発明の実施例を説明する。
走行車体1の後に苗植装置(作業装置)2が装着されて田植機(農作業機)となっている。
走行車体1がつぎのように構成されている。フレーム3の前後に主歯車箱4と後輪歯車箱5が設けられ、それぞれの両横に一対の前輪6と後輪7が設けられている(図1、図2)。エンジン8がフレーム4の上に取付けられ、その動力がベルト9,10で主歯車箱4内に導入されたのち、その中の変速機で所定の回転に調整されて前輪6と後輪7に伝わっている。前輪6と後輪7が耕盤の上で上記のように回転して走行車体1が水田内を前進する。
【0006】
座席11がエンジン8を被うカバー12の上に設けられ、その前のハンドルポスト13の上のステアリングハンドル14を操作すると、前輪6が操縦されて走行車体1の進路が変わるようになっている。
支柱15がフレーム4の後部から上に伸び、上下で平行なリンク16の両端がこれと後の昇降枠17に回動自在に取付けられている。油圧シリンダ(駆動装置)18の前部がフレーム4に取付けられ、これからピストンロッド18aが斜後上に突出し、上のリンク16と一体のアーム19の下端とその突端が連結している。後記の電磁バルブ20の作動でタンク(図示していない)の油が油圧シリンダ18に給排されると、ピストンロッド18aが出没し、昇降枠17が昇降するように出来ている。電磁バルブ20は、時間当りの油の給排量を変化させて昇降枠17(苗植装置2)の昇降速度を調節することができる。
【0007】
傾斜角センサ21が走行車体1の機台に固定され、その前後方向の傾斜角が制御装置22に入力されている(図3)。
昇降レバー23が座席11の左に設けられ、その作動で昇降センサ24から制御装置22に達する入力が変化するようになっている。
速度センサ25が変速機と後輪7の間の伝動経路に設けられ、走行車体1の車速が制御装置22に入力されている。
【0008】
感度ダイヤル26が操作盤27(図2)に設けられ、オペレータが操作すると、制御装置22への入力が変化するようになっている。
苗植装置2がつぎのように構成されている。歯車箱28が前後方向のローリング軸で昇降枠17の下部に揺動自在に取付けられている。3本の苗植フレーム29が歯車箱28から後に伸び、それぞれの後部の両横に回転ケース30が取付けられている。この回転ケース30は、主歯車箱4から取り出されて歯車箱28に導入されたエンジン8の動力の一部で、左側方から見て反時計方向に回転するようになっている。一対の植込杆31がそれぞれの回転ケース30に取付けられ、その中の遊星歯車で、上記の回転中に同じような姿勢を保って旋回するように出来ている。
【0009】
6個の苗取口を有する苗受板32が苗植フレーム29に固定され、一対の植込杆31の先端が下降の初期にそれぞれの苗取口を交互に通過するように出来ている。一対の支柱33が歯車箱28の両横から斜前上に伸び、それぞれの突端と苗受板32の前部で苗載台34が左右に移動するように支持されている。苗載台34は、下面にベルトコンベア35を備え、その上に6枚のマット苗が横並びに載り、それぞれの後端を苗受板32上に突出させて、歯車箱28内のエンジン8の動力の一部で左右に往復駆動される。そして、苗載台34が横端に到達すると、ベルトコンベア35が作動してマット苗を後に繰り出すように出来ている。
【0010】
従って、マット苗は、苗受板32の上に来ると、植込杆31の先端で一株分が順次欠ぎ取られる。欠ぎ取られた苗は、植込杆31の先端が旋回の下端で泥土に突入し、下部をこれに差し込むようにして移植する。
3枚のフロート36がそれぞれの苗植フレーム29の下に配置されている。フロート36は、後部が横軸37で回動自在に取付けられ、走行車体1の前進で、その回りに揺動しながら泥面を滑走するように出来ている。そして、前部の張出部が、苗が移植される泥面を予じめ整地するようになっている。
【0011】
中央のフロート36がセンサフロート36aとなり、上記の揺動がレバー38でフロートセンサ(ポテンショメータ)39の出力を変化させるようになっている。その出力が制御装置22に入力されている。
制御装置22は、それぞれの入力で電磁バルブ20に出力し、油圧シリンダ18が苗植装置2をつぎのように昇降させる。
【0012】
昇降レバー23を「上げ」にすると、昇降センサ24からの入力で、傾斜角センサ39からの入力に優先して苗植装置2を地面(泥面を含む)から高い位置に上昇させる。これは、路面を走行するときや、枕地でUターンさせるときに用いる。苗植装置2が所定の位置まで上昇すると、自動的に又は手動で昇降レバー23を「中立」に戻す。
【0013】
昇降レバー23をその位置から「下げ」にすると、苗植装置2が下降する。昇降レバー23の「下げ」では、フロートセンサ39からの入力が優先して用いられる。すなわち、水田内で苗植装置2が下降すると、前下り傾斜して下降するセンサフロート36aの下面が泥面に接触して姿勢が標準(ほぼ水平)になった所で、下降が停止する。
【0014】
この状態で苗植作業が行なわれる。
そして、作業中、(1)走行車体1が耕盤の深い所に来て、泥面から平行に沈むと、苗植装置2が泥面(地面)に近づく。すると、センサフロート36aの下面が泥土で押されて前上りに傾斜し、フロートセンサ39からの入力が変化する。そして、苗植装置2が上昇し、センサフロート36aが横軸37で引き上げられ、その姿勢が標準に戻ると、上昇が停止する。
【0015】
これとは逆に、(2)耕盤の浅い所に来て平行に浮き上がると、苗植装置2が泥面(地面)から離れる(高くなる)。すると、横軸37が上ってセンサフロート36aが前下りに傾斜し、フロートセンサ39からの入力が変化する。そして、苗植装置2が下降し、横軸37が下って姿勢が標準に戻ると、下降が停止する。
つぎに、(3)前輪6が耕盤の深い所に落ち込むと(又は、後輪7が高い所に乗り上げると)、走行車体1が前下りに傾くとともに、苗植装置2が泥面から離れる(高くなる)。すると、(2)と同様に、苗植装置2を下降させるが、このときは、傾斜角センサ21からの入力で、苗植装置2を下降させる速度を(2)よりも大にする。
【0016】
また、(4)耕盤の深い所から浅い所に移るときや、前輪6が耕盤の浅い所に乗り上がるときなどは、走行車体1が前上りに傾くとともに、苗植装置2が泥面に近づく。すると、(1)と同様に、苗植装置2を上昇させるが、このときは、傾斜角センサ21からの入力で、苗植装置2を上昇させる速度を(1)よりも大にする。
(5)泥土の硬軟に応じて感度ダイヤル26を操作することができる。感度ダイヤル26を「鈍感」側に操作すると、標準時におけるセンサフロート36aの姿勢がやや前上りとなり、硬い泥土において、ハンチングが防止される。また、「敏感」側に操作すると、標準時におけるセンサフロート36aの姿勢がやや前下りとなり、軟い泥土において検出遅れや、フロート36の前進による泥押しが防止される。なお、傾斜角センサ21からの入力で、走行車体1が前上り又は前下りに傾斜していると、それぞれ上記の「鈍感」又は「敏感」が自動的に選択できるように構成することができる。
【0017】
なお、(3)(4)の昇降速度の変更に当り、走行車体1が前上りに傾斜したときは、苗植装置2の上昇速度のみを大にして下降速度は大にしないことが出来る。また、走行車体1が前下りに傾斜したときは、苗植装置2の下降速度のみを大にして上昇速度は大にしないことができる。
フロート36に硬軟センサを設け、感度ダイヤル26による入力を自動化することができる。すなわち、図4のように、フロート36の側方に配置したアーム40がばね41で引かれて中間がストッパー43に当り、下端がその下に突出し、泥面を滑走すると、泥の抵抗でばね41を引き伸して反時計回りに回動するようになっている。ポテンショメータで出来た硬軟センサ42がその回動部に設けられ、アーム40が回動すると、制御装置22のこれからの入力が変化するように出来ている。
【0018】
泥土の硬度が一定であると、走行車体1の前進速度が大になるに従って、アーム40の回動量(回動角)が大になる(図5)。硬い泥土、標準の泥土および軟い泥土につき、種々の車速におけるアーム40の回動量(硬軟センサ42からの入力)を制御装置22に記憶させる。
そして、農作業中の田植機において、制御装置22は、速度センサ25からの入力でその速度を認識し、硬軟センサ42からの入力でアーム40の回動量を認識し、その車速におけるアーム40の回動量を先の記憶と比較して泥土の硬軟(又はその度合)を判定し、その判定に応じて苗植装置2の昇降制御の制御感度すなわちセンサフロート36aの姿勢の制御目標を変更する(図6)。
【0019】
【効果】
以上のように、この発明によると、傾斜角センサ21により走行車体1が前上りに傾斜していることを検出すると駆動装置18による作業装置2の上昇速度のみが大になるように電磁バルブ20へ出力し、傾斜角センサ21により走行車体1が前下りに傾斜していることを検出すると駆動装置18による作業装置2の下降速度のみが大になるように電磁バルブ20へ出力する制御装置22が設けられているので、その泥面からの高さが迅速に均一化され、農作業が均一に行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した田植機の側面図
【図2】その平面図
【図3】その一部のブロック回路図
【図4】そのフロートの側面図
【図5】泥内を滑走するアームの回動量と車速の関係を示すグラフ
【図6】泥土の硬軟判定のフローチャート
【符号の説明】
1 走行車体
2 作業装置(苗植装置)
18 駆動装置(油圧シリンダ)
20 電磁バルブ
21 傾斜角センサ
22 制御装置
39 フロートセンサ
Claims (1)
- 走行車体1の後に作業装置2が駆動装置18で昇降するように設けられ、該駆動装置18が電磁バルブ20による油の給排で作動する構成とし、フロートセンサ39により地面からの作業装置2の高さが変化したことを検出すると作業装置2の高さが標準に復帰するように電磁バルブ20へ出力し、傾斜角センサ21により走行車体1が前上りに傾斜していることを検出すると駆動装置18による作業装置2の上昇速度のみが大になるように電磁バルブ20へ出力し、傾斜角センサ21により走行車体1が前下りに傾斜していることを検出すると駆動装置18による作業装置2の下降速度のみが大になるように電磁バルブ20へ出力する制御装置22が設けられている農作業機。
Priority Applications (1)
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JP27308697A JP3666206B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 農作業機 |
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JP27308697A JP3666206B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 農作業機 |
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JPH11103622A JPH11103622A (ja) | 1999-04-20 |
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Family Applications (1)
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JP27308697A Expired - Fee Related JP3666206B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 農作業機 |
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JP (1) | JP3666206B2 (ja) |
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JP6607085B2 (ja) * | 2016-02-29 | 2019-11-20 | 井関農機株式会社 | 作業車両 |
-
1997
- 1997-10-06 JP JP27308697A patent/JP3666206B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11103622A (ja) | 1999-04-20 |
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