JP3431301B2 - 光触媒機能を有するタイル - Google Patents
光触媒機能を有するタイルInfo
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Description
イルに関する。さらに詳しくは、本発明は、表面を光触
媒機能を有する酸化チタンで被覆した多孔質粉粒体を、
タイル表面に固定することによって、単位面積当たりの
光触媒活性を大きくしたタイルに関する。 【0002】 【従来の技術】酸化チタンや、これに白金、パラジウム
などの白金族金属を担持させたものは、光触媒活性を有
する。これら光触媒活性を有する物質は、その特性を利
用して、上水、飲料水、廃水などの滅菌や殺菌、混在有
機物の分解に、また、大気中のNOx 或いはSOx の酸
化や脱臭に用いられている(特開平1−262944号
公報など)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】光触媒活性を有する物
質として、酸化チタンをそのまま用いる場合、その粒子
径は0.005〜0.007ミクロン程度にしておかな
いと、光触媒活性が充分に発揮されないが、単分散して
使用するには、ハンドリングが非常に困難となってしま
う。 【0004】そのため、上記光触媒活性を有する物質
を、タイルや石膏ボードなど特定の形状を有する物品の
表面に付着させたものが提案されている(特開昭60−
118236号公報など)。この場合、物品の単位表面
積当たりの光触媒活性が大きい程、高い効率で、殺菌、
滅菌、脱臭などを行なうことができるが、物品表面に被
覆するだけでは、その面積は限られてしまうので、大き
な光触媒活性は期待できない。 【0005】上記の問題を解決するため、たとえば、特
開昭63−97234号公報では、触媒活性化に必要な
光に対して透明な材料の粒子に、光触媒活性を有する物
質の薄膜を被覆することにより、光触媒活性の向上を目
指している。また、特開昭63−248443号公報で
は、細孔内に酸化チタン及び白金族金属を担持した多孔
質ガラス膜からなる光酸化反応用触媒が開示されてい
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、それらとは異
なり、珪藻土の表面を、まず、湿式反応によって酸化ア
ルミニウムで被覆した後、ついで光触媒機能を有する酸
化チタンを、湿式反応によって被覆し、得られた酸化チ
タン被覆多孔質粉粒体をタイル表面に固定することによ
り、タイル表面の単位面積当たりの光触媒活性を大きく
したものである。 【0007】本発明において基材として用いる珪藻土
は、多孔質であって、比表面積が大きく、しかも、表面
が凹凸状になっているので、その表面を酸化アルミニウ
ムで被覆し、ついで光触媒機能を有する酸化チタンで被
覆することによって得られた酸化チタン被覆多孔質粉粒
体は、比表面積が大きく、しかも表面が凹凸状になって
いるので、多孔質でない材料粒子に被覆したものに比べ
て、単位面積当たりの光触媒活性が大きく、その酸化チ
タン被覆多孔質粉粒体をタイル表面に固定したタイル
は、多孔質ガラス膜などよりも、単位面積当たりの光触
媒活性が大きい。 【0008】基材となる珪藻土の表面に湿式反応によっ
てアルミニウムで被覆し、ついで酸化チタンで被覆する
方法の一例を具体的に説明すると、まず、珪藻土を水に
分散させ、これに珪藻土に対するアルミナ(酸化アルミ
ニウム)換算で1〜20重量%にあたる硫酸バンドを添
加し、尿素を用いて中和して水酸化アルミニウムを沈着
させ、濾過、水洗、乾燥した後、400〜800℃で焼
成することにより、次工程でチタン化合物が沈着しやす
いように処理した、アルミナ被覆多孔質粉粒体を得る。
そして、このアルミナ被覆多孔質粉粒体を、再び水に分
散させ、今度は塩化チタン、硫酸チタン、アルコオキシ
チタンなどのチタン酸塩を、多孔質粉粒体に対して1〜
50重量%添加溶解させておき、中和法や加熱法による
加水分解を行なって、水酸化チタンを沈着させ、濾過、
水洗、乾燥した後、300〜900℃で焼成して、水酸
化チタンを酸化チタンに変換させる。 【0009】上記のようにして得られた、光触媒機能を
有する酸化チタンを被覆した多孔質粉粒体を、タイル表
面に釉薬などで固定することにより、光触媒機能を有す
るタイルが得られる。そして、この光触媒機能を有する
タイルは、例えば、上水、飲料水などの滅菌や殺菌、あ
るいは産業、生活、農業による廃水などの有機物分解に
は、タンク内の壁材として、脱臭用途には建築内装材と
して、大気中のNOx、SOx の酸化目的には高速道路
側壁材として、使用することができる。 【0010】 【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。なお、以降配合量など各種の量は何れも重量基準に
よるものである。 【0011】実施例1 内容積1リットルの容器内に水を720ミリリットル入
れ、攪拌しながら珪藻土(昭和化学工業社製 商品名:
ラジオライトR−♯900、平均粒子径30μm)9
0.0gを添加して分散した。さらに硫酸アルミニウム
26.5g(Al2 O3 換算で17重量%含有、珪藻土
に対して5重量%)を添加した後、尿素16.5gを添
加して昇温、沸騰させることにより、硫酸アルミニウム
の加熱加水分解を行い、反応液のpHが6.3になるま
で沸騰を継続した。その後、濾過、水洗を行い、得られ
た濾過ケーキを乾燥し、600℃で2時間焼成して、ア
ルミナ被覆多孔質粉粒体を得た。 【0012】次に、内容積1リットルの容器内に水を5
81ミリリットル入れ、攪拌しながら上記のアルミナ被
覆多孔質粉粒体を85gを添加して分散した。さらに硫
酸チタニール水溶液72.9ミリリットル(TiO2 換
算濃度:233.2g/リットル、TiO2 換算でアル
ミナ被覆珪藻土に対して20重量%)を添加して昇温
し、3時間沸騰させることにより、硫酸チタニールの加
熱加水分解を行った。その後、濾過、水洗を行い、得ら
れた濾過ケーキを、水900ミリリットルを入れた2リ
ットルビーカーに投入し、攪拌分散させた。液温を60
℃にした後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pHが
7.0となるよう調整し、さらに30分間攪拌を続け
た。その後、濾過、水洗を行い、得られた濾過ケーキを
乾燥し、600℃で2時間焼成して、酸化チタン被覆多
孔質粉粒体を得た。 【0013】得られた酸化チタン被覆多孔質粉粒体を分
析した結果、TiO2 を16.3重量%含有しているこ
とが判明した。また、電子顕微鏡で粒子表面を観察した
結果、珪藻土の粒子表面が酸化アルミニウムで被覆さ
れ、ついで酸化チタンで被覆されていることが確認され
た。さらに、X線回折により、珪藻土を被覆している酸
化チタンは、その結晶形がアナタース形であることが判
明した。そして、上記酸化チタン被覆多孔質粉粒体をタ
イル表面に固定して、光触媒機能を有するタイルを得
た。 【0014】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
タイル表面の単位面積当たりの光触媒活性が大きい光触
媒機能を有するタイルが得られる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 珪藻土の表面を、湿式処理によって酸化
アルミニウムで被覆し、ついで酸化チタンで被覆するこ
とにより、光触媒機能を有する酸化チタン被覆多孔質粉
粒体を得、その酸化チタン被覆多孔質粉粒体をタイル表
面に固定したことを特徴とする光触媒機能を有するタイ
ル。
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---|---|---|---|
JP21057294A JP3431301B2 (ja) | 1994-08-10 | 1994-08-10 | 光触媒機能を有するタイル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP21057294A JP3431301B2 (ja) | 1994-08-10 | 1994-08-10 | 光触媒機能を有するタイル |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08105178A JPH08105178A (ja) | 1996-04-23 |
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Family
ID=16591542
Family Applications (1)
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JP21057294A Expired - Fee Related JP3431301B2 (ja) | 1994-08-10 | 1994-08-10 | 光触媒機能を有するタイル |
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1994
- 1994-08-10 JP JP21057294A patent/JP3431301B2/ja not_active Expired - Fee Related
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