JP3567693B2 - 固定化光触媒の製造方法および有害物質の分解・除去方法 - Google Patents

固定化光触媒の製造方法および有害物質の分解・除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防臭、防汚(固体表面の汚れ防止)、殺菌等に効果があり、大気汚染物質、あるいは排水中の汚染物質等の有害物質を分解・除去する作用を有し、さらには光電気化学、有機合成等への応用が可能な固定化光触媒の製造方法およびその光触媒を用いる有害物質の分解・除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体に光を照射すると、その照射面に強い還元作用を有する電子と強い酸化作用を有する正孔が生じ、半導体に接触した分子はその酸化還元作用によって分解される。
【0003】
近年、半導体のこのような作用、すなわち光触媒作用を、NO 等の大気汚染物質の分解、防臭、防汚、殺菌、水の浄化等の様々な環境浄化技術に応用する試みが精力的に行われている。しかし、現状では光触媒反応の効率は低く、実用化されている例は極めて少ない。
【0004】
半導体光触媒は、従来から、粉末状で溶液中に懸濁させた状態、あるいは基材上に薄膜状に固定した状態で使用されてきた。光触媒の活性を高く維持するという観点からは表面積の大きい懸濁状態での使用が望ましいが、実用面からは、取り扱いが容易で、幅広い応用性を有する固定した状態での使用の方がはるかに有望といえる。
【0005】
そのため、光触媒作用を有する半導体を基材に固定した光触媒(以下、これを「固定化光触媒」という)の活性を高める種々の方法が提案されており、例えば、特開平7−100378号公報には、アナタース型の結晶からなる二酸化チタン固定化光触媒が開示されている。この光触媒は、基材上への塗布に用いる二酸化チタンのゾルにアルコールアミンを添加し、600〜700℃の焼成温度までゆっくりと加熱昇温することにより製造される。しかしながら、この固定化光触媒では十分な光触媒活性が得られず、アルコールアミンが飛散しにくいため、製造時に多量のエネルギーを要するという問題もある。
【0006】
また、特開平6−293519号公報には、塗布に用いるチタニアゾルをあらかじめ水熱処理することによって、それに含まれる二酸化チタンの微粒子を結晶成長させる固定化光触媒の製造方法が開示されている。この光触媒は比較的高い触媒活性を有しているが、結晶成長したチタニアゾルは基材に均一に塗布されにくく、焼成後剥離しやすいという問題がある。さらに、水熱処理は高温、高圧下での反応であるとともに、溶液濃度、温度、圧力等に微妙なコントロールを要するため、光触媒の量産には適していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したような状況下にあって、光触媒反応効率が高く、したがって、防臭、防汚、抗菌、および大気中あるいは排水等に含まれる有害物質(例えば、NOx 、農薬、有機ハロゲン化合物等)の分解、無害化などに対して優れた効果を示し、かつ、経済性、安定性、安全性などの面からも好適な固定化光触媒の製造方法、およびその光触媒を用いる有害物質の分解・除去方法を提供することを課題としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、二酸化チタンを用いた、高い反応効率を示す固定化光触媒を開発すべく検討を重ねた結果、チタニアゾルを基材に塗布した後、焼成し、結晶成長させることにより、平均結晶子サイズが5〜30nmのアナタース型二酸化チタンとすることができ、固定化された二酸化チタンの比表面積が増大し、また、配位不飽和点、格子欠陥等の反応活性サイトが増加し、さらには、量子サイズ効果発現時には酸化還元力の増大効果も加わることによって、光触媒活性が著しく向上することを見いだした。
【0009】
また、このような特性を有する固定化光触媒は、基材表面にチタニアゾルを塗布した後の焼成を短時間とすることによって製造することができ、さらに、塗布に用いるチタニアゾルに所定量の二酸化ジルコニウムまたはジルコニウムの塩を添加することによって、一層容易に製造することが可能であることを知見した。
【0010】
本発明はこれらの知見に基づきなされたもので、その要旨は、下記(1)および(2)の固定化光触媒の製造方法、ならびに()のその固定化光触媒を用いる有害物質の分解・除去方法にある。
【0012】
)基材にチタニアゾルを塗布した後、250〜700℃まで加熱し、その温度で10分以内保持する焼成処理を施して平均結晶子サイズが5〜30nmのアナタース型二酸化チタンを基材表面に薄膜状に固定することを特徴とする固定化光触媒の製造方法。
【0013】
)Zr/Ti(モル比)が0.3未満となるように二酸化ジルコニウムおよびジルコニウム塩のいずれか一方または両方が添加されたチタニアゾルを基材に塗布した後、300〜1000℃で焼成処理を施して平均結晶子サイズが5〜30nmのアナタース型二酸化チタンを基材表面に薄膜状に固定することを特徴とする固定化光触媒の製造方法。
【0014】
(3)上記(1)または(2)に記載の製造方法で得られた固定化光触媒と有害物質とが接触した条件下で前記固定化光触媒にバンドギャップ以上のエネルギーの光を照射することを特徴とする有害物質の分解・除去方法。
【0015】
前記の「平均結晶子サイズ」とは、基本的には透過型電子顕微鏡で直接観察した結晶粒径を意味するが、この値は、X線回折によるアナタース(d101 )のピークからScherrerの式を用いて算出した結晶子サイズと良く一致することから、本発明では、平均結晶子サイズとしてこれらのいずれの値を採用してもよい。なお、「平均」に特別の意味(限定)はなく、5nm未満のもの、あるいは30nmを若干超えるものがあったとしても、複数の結晶子サイズの算術平均が5〜30nmの範囲内にあればよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明(上記(1)〜()の発明)について詳細に説明する。
【0017】
上記(1)の発明は、チタニアゾルを基材表面に塗布した後、焼成により結晶成長させた二酸化チタンを薄膜状に固定する方法で、その結晶子サイズが平均で5〜30nmの範囲内にあることを特徴とする固定化光触媒の製造方法である。
【0018】
本発明の固定化光触媒の製造方法においては、まず、得られる二酸化チタンの結晶構造がアナタース型でなければならない。後述する実施例で示すように、アナタース型でなければ光触媒活性の高い光触媒が得られないからである。
【0019】
さらに、その平均結晶子サイズ(以下、単に「結晶子サイズ」という)が5〜30nmの範囲内にあることが必要である。結晶子サイズが5nm未満であるということは、チタニアゾルに含まれる二酸化チタンの平均粒子径が5nm程度であることであって、そのような微粒の二酸化チタンを製造することは実質的に困難である。一方、結晶子サイズが30nmを超えると、光触媒活性が著しく低下する。
【0020】
二酸化チタンを固定する基材としては、ステンレス鋼、炭素鋼、亜鉛等のめっきを施した鋼板、あるいはアルミニウム板、チタン板等の各種の金属材料や、セラミックス、陶磁器、ガラス等の無機材料、樹脂、木材、活性炭等の有機材料から選択される任意の材料、あるいはその中の2種以上からなる複合材料など、広範囲にわたる材料が使用できる。既に塗装が施されている部材を用いることもできる。また、基材の形状についても何等限定はなく、厚板、薄板などの板状、ビーズのような球状、あるいはそのまま製品として供される複雑な形状であってもよい。また、表面が多孔質でも緻密質でもよい。
【0021】
二酸化チタンの膜厚について特に限定はない。一般に、厚くなるほど高い光触媒活性を示す傾向がある。しかし、膜厚が2μmを超えると光触媒活性の向上効果が認められず、膜の剥離などが起こりやすくなるので、2μm以下であることが好ましい。
【0022】
この固定化光触媒は、太陽光や蛍光灯、ブラックライト、水銀灯、キセノン灯等からの光によって、光触媒作用を発現し、抗菌、防臭、防汚、ならびに大気中あるいは排水などに含まれる有害物質等の分解、無害化等に対して優れた効果を示す。また、この固定化光触媒は、安定性、安全性(毒性がない)などにも優れており、内装材、建材、ガラス、化粧板、タイル等として好適に利用でき、使用するに際し何等エネルギーを必要とせず(省エネルギー)、メンテナンスフリーであるという利点も有している。
【0023】
この(1)の固定化光触媒の製造方法で、チタニアゾルを基材に塗布した後、250〜700℃(焼成温度)まで加熱し、その温度で短時間(10分以内)保持する焼成処理を施す。
【0024】
チタニアゾルの調製は、超微粒の二酸化チタン(5〜10nm)を水に懸濁させたり、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−i−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド等のチタンテトラアルコキシドや、チタンアセチルアセトネート、四塩化チタン等を加水分解することによって行うことができる。また、ゾルには、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類や、1,3プロパンジオール等の乾燥抑制剤を添加してもよい。
【0025】
このようにして得られたチタニアゾルに含まれる二酸化チタンの平均粒子径は5〜10nm程度であり、これを基材表面に塗布し、焼成し、結晶成長させることによって所望の結晶子サイズ(5〜30nm)の二酸化チタン固定化光触媒とする。
【0026】
基材へのチタニアゾルの塗布は、スピンコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、バーコーティング等によって行うことができる。
【0027】
チタニアゾルを基材に塗布した後、焼成することによって固定化光触媒が得られるが、基材表面に薄膜状に固定化した二酸化チタン等の金属酸化物の焼結は極めて速やかに起こり、結晶粒が大きくなるため、通常の焼成条件では、上述した結晶子サイズが5〜30nmの範囲にある二酸化チタンからなる固定化光触媒は得られない。
【0028】
そこで、焼成を前記の所定の条件で行う。すなわち、チタニアゾルを基材に塗布した後、焼成温度まで加熱し、その温度で所定時間保持した後、冷却する焼成処理を行う。焼成は、塗布した状態(室温状態)のまま行ってもよいし、あるいは塗布後100℃前後で乾燥した状態から行ってもよい。
【0029】
焼成温度は250〜700℃の温度域とする。焼成温度が250℃より低いと二酸化チタンはアモルファスのままであり、一方、700℃を超えると結晶粒が成長して大きくなりすぎ、あるいはルチル晶が現れ、高い光触媒活性を有する固定化光触媒は得られない。
【0030】
焼成温度までの加熱は急速に行うことが好ましい。加熱が急速に行われない場合は、前記の焼成温度に達するまでに二酸化チタンの焼結が進み過ぎ、結晶粒が粗大化する場合がある。好ましい加熱速度は、30℃/分以上である。なお、急速に加熱するには、熱処理炉をあらかじめ所定の温度に加熱しておき、その中へチタニアゾルを塗布した基材を直接装入する方法等を用いるのが好適である。
【0031】
焼成温度に達した後の保持時間(焼成時間)は10分以内とする。焼成温度に幅があるので、実際には、焼成温度として前記の温度範囲内の低めの温度に設定した場合は焼成時間を長くし、高めの温度に設定した場合は短くする等、適宜調節する。なお、焼成温度を400〜700℃の範囲とし、焼成時間を10分以内とするのが、高い光触媒活性を有する固定化光触媒を得る上で好ましい。
【0032】
焼成後は冷却するが、冷却も急速に行うことが望ましい。冷却速度が小さいと、加熱の場合と同様に焼結が進み過ぎる場合があり、所望の結晶子サイズを有するアナタース型の二酸化チタンからなる固定化光触媒は得られない。冷却速度は、20℃/分以上とすることが好ましい。なお、急速に冷却する方法としては、空冷、水冷等の方法が利用できる。
【0033】
前記の()の発明は、()の発明と同じく固定化光触媒の製造方法で、Zr/Ti(モル比)が0.3未満となるように二酸化ジルコニウムおよびジルコニウム塩のいずれか一方または両方が添加されたチタニアゾルを基材に塗布した後、300〜1000℃で焼成処理を施す方法である。
【0034】
チタニアゾルに添加された二酸化ジルコニウムは、二酸化チタンの結晶の内部(結晶粒内)あるいは結晶粒界に分散して存在し、それによる一種のピン留め効果によって、二酸化チタンの焼成時におけるアナタース晶の粒成長が抑えられる。また、二酸化ジルコニウムの添加は、800℃以上の高温焼成時に起こるアナタースから光触媒活性の低いルチルへの転移の抑制にも有効である。なお、ジルコニウム塩も、焼成時に容易に酸化物になるので、二酸化ジルコニウムが添加された場合と同様の作用効果を有している。
【0035】
したがって、これら二酸化ジルコニウムおよび/またはジルコニウム塩を添加することによって、前記()の発明で規定する焼成温度、あるいは焼成時間から若干外れる場合でも、結晶子サイズの小さい二酸化チタンからなる固定化光触媒を製造することが可能となる。つまり、焼成条件を緩和することができ、結晶子サイズが5〜30nmの範囲にある二酸化チタンからなる固定化光触媒を一層容易に製造することができる。
【0036】
二酸化ジルコニウムは、超微粒の二酸化ジルコニウム(5〜10nm)を水に懸濁させたり、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド等のジルコニウムテトラアルコキシドや、四塩化ジルコニウム等を加水分解することによってジルコニアゾルとして調製することができる。また、ジルコニウム塩としては、オキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニル等が利用できる。
【0037】
塗布に用いる二酸化ジルコニウムおよび/またはジルコニウム塩を添加したチタニアゾルの調製は、別途調製したチタニアゾルに上記のジルコニアゾルあるいはジルコニウム塩を添加してもよいが、チタニアゾルを調製する際、チタンテトラアルコキシド等にジルコニウムテトラアルコキシドあるいはジルコニウム塩をあらかじめ混合しておくことにより簡便に行うことができる。
【0038】
チタニアゾルに添加する二酸化ジルコニウムおよび/またはジルコニウム塩の量はZr/Ti(モル比)で0.3未満(ただし、0は含まない)とする。Zr/Ti(モル比)が0.3(すなわち、Tiに対するZrの量が30mol%)以上になると、焼成によってチタンとジルコニウムの複合酸化物、例えばZrTiO 等の生成が優先しておこるため、光触媒活性は著しく低下する。好ましくは1〜18mol%、さらに好ましくは12〜18mol%である。
【0039】
焼成温度は300〜1000℃とする。焼成温度がこの温度域の下限よりも低いと非晶質となり、上限を超えるとルチル晶となるため、いずれの場合も光触媒活性の高い固定化光触媒は得られない。
【0040】
焼成温度までの加熱は、二酸化ジルコニウムが二酸化チタンの焼成時におけるアナタース晶の粒成長を効果的に抑制しているため、前記()の製造方法での加熱条件よりもかなり穏和な条件で行ってもよい。その条件に特に限定はないが、好ましい加熱速度は、3℃/分以上である。
【0041】
焼成温度に達した後の保持時間(焼成時間)についても特に限定はない。しかし、過度に長時間にわたると生産効率が低下し、コストアップの要因となるので、2時間以内とするのが好ましい。
【0042】
焼成後の冷却についても、加熱と同様、()の方法に比べて穏和な条件で行ってもよいが、好ましい条件は、3℃/分以上である。
【0043】
上記()および()の方法によれば、結晶子サイズが5〜30nmの範囲にある二酸化チタンからなる固定化光触媒を特別の手段を必要とせずに、比較的低コストで容易に製造することができる。
【0044】
前記()の発明は、(1)または(2)の方法で得られた固定化光触媒を用いて、特に有害物質を分解・除去する方法で、これらの固定化光触媒と有害物質とが接触した条件下で前記光触媒にバンドギャップ以上のエネルギーの光を照射する方法である。つまり、有害物質が固定化光触媒の触媒作用を受け得る状態の下で前記光触媒を構成する結晶内の充満帯にある相当数の電子が禁止帯を越えて空帯(伝導帯)へ移るに足るエネルギーの光を照射するのである。
【0045】
ここでいう「有害物質」とは、人体に悪影響を及ぼす物質、あるいはその可能性がある物質のことであり、具体的には、NO 、SO 、フロン、アンモニア、硫化水素等の排ガスあるいは大気中に含まれる物質、アルデヒド類、アミン類、メルカプタン類、アルコール類、BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)、フェノール類等の有機化合物、さらには、トリハロメタン、トリクロロエチレン等の有機ハロゲン化合物、除草剤、殺菌剤、殺虫剤等の種々の農薬、蛋白質やアミノ酸をはじめ種々の生化学的酸素要求量(BOD)の高い物質、界面活性剤、シアン化合物や硫黄化合物等の無機化合物、種々の重金属イオン等、さらには、細菌、放線菌、菌類、藻類などの微生物等、主として排水中に含まれるもの等が挙げられる。
【0046】
さらに、上記「有害物質」には、光触媒あるいはそれを用いた多機能部材の表面に直接付着する「付着物質」も含まれる。例えば、大腸菌、ブドウ球菌、緑濃菌、カビ等の菌類の他、油、タバコのヤニ、指紋、雨垂れ、泥などである。
【0047】
また、前記の「固定化光触媒と有害物質とが接触した条件下」とは、固定化光触媒に上記の有害物質が直接付着している場合の他に、例えば上記の有害物質が含まれる空気その他のガスや、水その他の液体中に固定化光触媒が置かれ、有害物質が光触媒の触媒作用を受け得る状態の下にある場合をいう。
【0048】
このような条件下で(1)または(2)の方法で得られた固定化光触媒にバンドギャップ以上のエネルギーの光を照射すると、光触媒作用が発現して、有害物質が効果的に分解・除去される。
【0049】
バンドギャップ以上のエネルギーの光としては、紫外線を含む光が好ましく、具体的には、太陽光や、蛍光灯、ブラックライト、水銀灯、キセノン灯等からの光があり、これらを光源として用いることができる。特に、波長が300〜400nmの近紫外線を含む光が好ましい。
【0050】
光の照射量や照射時間などは、分解・除去しようとする有害物質の量などによって適宜定めればよい。
【0051】
【実施例】
(実施例1)
チタンテトラ−n−ブトキシド40.5g(0.12mol)を脱水エタノール75ml(ミリリットル)に加えた混合液を室温で30分間攪拌した後、氷浴を用いて冷却した。その後、この混合液に、エタノール(75ml)、水(2.6ml)、硝酸(2ml)の混合液をゆっくりと滴下し、1時間攪拌した後、氷浴から取り出して室温まで戻し、12時間攪拌を続けて透明なチタニアゾル液を得た。
【0052】
さらに、このゾル液をスピンコータを用い、回転数300rpm、保持時間1分として、鏡面研磨したステンレス鋼製基材(SUS304:4cm×4cm×厚さ1mm)上に塗布した。その後直ちに、この基材を、炉内温度をあらかじめ550℃に設定した電熱炉に入れ、3分間焼成した後取り出し、空気中で冷却した。このゾル液の塗布、焼成操作を4回繰り返すことによって、ステンレス鋼表面に二酸化チタンを薄膜状に形成させた固定化光触媒を作製した。
【0053】
なお、この光触媒の二酸化チタンは、X線回折によって調べた結果、図1に示すようにアナタース晶のパターンのみが認められた。また、Scherrerの式から求めた結晶子サイズ(d101 )は15.5nmであり、透過型電子顕微鏡で観察した結晶粒径(約15nm)とほぼ同じ値であった。表1に焼成温度、焼成時間および結晶子サイズを示す。
【0054】
この二酸化チタン固定化光触媒を試料として酢酸の分解実験を行った。
【0055】
まず、石英製反応セル(内容量100cc)に、試料と濃度6.6mM(ミリモル)の酢酸水溶液70ml(酢酸含有量462μmol)を入れ、酸素を20分間送通した。次いで、25℃で磁器攪拌しながら、250Wの超高圧水銀灯から、UVフィルター(東芝製UV−31)を通して4時間光照射を行った。その後、水溶液に含まれる酢酸の量をイオンクロマトグラフィーにより分析した結果、酢酸の分解による減少量は80μmolであった(同表に表示)。
【0060】
(実施例3、4、9および比較例5、6、8、10
焼成条件(焼成温度および焼成時間)を表1に示す条件とした以外はすべて実施例1と同様の方法で二酸化チタン固定化光触媒を得、同じく実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。結果は表1に示すとおりであった。
【0061】
(比較例1)
焼成時間を60分とした以外は実施例1と同様の方法で二酸化チタン固定化光触媒を作製した。この光触媒の二酸化チタンは、X線回折の結果、図1に示すようにアナタース晶のピークのみが認められたが、Scherrerの式から求めた結晶子サイズ(d101 )は32.5nm(透過型電子顕微鏡による観察では、33.0nm)で、本発明で規定する範囲から外れるものであった。
【0062】
この二酸化チタン固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。その結果は、表1に示したように、酢酸の分解による減少量は0.3μmolで、上記の実施例1に比べて著しく低かった。
【0063】
(比較例2)
焼成温度を850℃とした以外は実施例1と同様の方法で二酸化チタン固定化光触媒を得た。この光触媒は、X線回折の結果、結晶子サイズが35.5nmのアナタース晶と70〜80nmの結晶粒径を有するルチル晶が混在した状態にあった。
【0064】
この二酸化チタン固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。その結果、表1に示したように、酢酸の分解量は0であった。
【0065】
(実施例11)
チタンテトラ−n−ブトキシド40.5g(0.12mol)とジルコニウムテトラ−n−プロポキシドを含有(濃度70%)する2−プロパノール溶液0.561g(1.2×10−3mol)を脱水エタノール75mlに加えた混合液を室温で30分間攪拌した後、氷浴を用いて冷却した。その後、この混合液に、エタノール(75ml)、水(2.6ml)、硝酸(2ml)の混合液をゆっくりと滴下し、1時間攪拌した後、氷浴から取り出して室温まで戻し、12時間攪拌を続けてチタニアゾルとジルコニアゾルの混合ゾル液(Zr/Ti=1mol%)を得た。
【0066】
さらに、このゾル液を、実施例1におけると同様の方法で、ステンレス鋼製基材(SUS304:4cm×4cm×厚さ1mm)上に塗布し、空気中550℃で60分間焼成した。このゾル液の塗布、焼成操作を4回繰り返すことによって、ステンレス鋼を基材とする固定化光触媒を作製した。
【0067】
図2に、この基材表面に形成された光触媒(二酸化ジルコニウムを含有する二酸化チタン)のX線回折図を示す。図示するように、二酸化チタンはアナタース型であった。一方、二酸化ジルコニウムに基づく回折パターンは認められなかった。また、Scherrerの式から求めた二酸化チタンアナタース晶の結晶子サイズ(d101 )は20.1nmであった。この結晶子サイズは、同じ焼成条件で調製した前記の比較例1の試料の結晶子サイズ(32.5nm)と比べて明らかに小さく、二酸化ジルコニウムの添加によって二酸化チタンの焼結が抑制され、結晶粒の粗大化が防止されたことがわかる。
【0068】
この固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。結果は表1に示すとおりであった。
【0069】
(実施例12)
チタンテトラ−i−プロポキシド80gを50mlのイソプロパノールに加えた混合液を激しく撹拌している蒸留水500mlに滴下し、その後、硝酸(60%)5gを加えた。次いで、80℃で24時間撹拌し、真空下で濃縮し、二酸化チタンを15重量%含むチタニアゾル液を得た。そのゾル液に、オキシ塩化ジルコニウムを2.73g加え(Zr/Ti=3mol%)、十分撹拌した後、さらに2倍量のエタノールを加えることによって塗布用ゾル液を得た。
【0070】
このゾル液を実施例1の場合と同様にステンレス鋼製基材(SUS304:4cm×4cm×厚さ1mm)上に塗布し、空気中500℃で60分間焼成した。このゾル液の塗布、焼成操作を4回繰り返すことによって、固定化光触媒を作製した。この基材上の光触媒はアナタース晶からなるものであり、その結晶子サイズ(d101 )は19.5nmであった。
【0071】
この固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。結果は表1に示すとおりであった。
【0072】
(実施例13〜17)
ジルコニウムテトラ−n−プロポキシドを含有(濃度70%)する2−プロパノール溶液の量を1.69g、3.37g、6.73g、10.1g、13.48gおよび13.48gとした以外はすべて実施例11と同様の方法でステンレス鋼を基材とする固定化光触媒を作製した。この基材表面に形成された光触媒(二酸化ジルコニウムを含有する二酸化チタン)は、X線回折の結果、図2に示すようにアナタース晶のピークのみが認められ、二酸化ジルコニウムに基づく回折ピークは認められなかった。
【0073】
これらの固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。結果は表1に示すとおりで、酢酸の分解量は、次に示す比較例3(二酸化ジルコニウムが本発明で規定する量を超える固定化光触媒)に比べ大幅に上回った。
【0074】
(比較例3)
ジルコニウムテトラ−n−プロポキシドを含有(濃度70%)する2−プロパノール溶液の量を16.84gとした以外はすべて実施例11と同様の方法でステンレス鋼を基材とする固定化光触媒を作製した。この基材表面に形成された光触媒(二酸化ジルコニウムを含有する二酸化チタン)は、X線回折の結果、図2に示すようにアナタース晶に基づく回折パターンは全く認められなかった。
【0075】
この固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。結果は表1に示すとおりで、酢酸はほとんど分解されなかった。これは、X線回折では観測されなかったが、チタンとジルコニウムの複合酸化物(ZrTiO 等)が主に生成し、光触媒活性が著しく減少したことによるものである。
【0076】
(実施例18)
実施例16で調製したゾル液(ZrTi=18mol%)を用い、焼成温度を900℃、焼成時間を3分間とした以外はすべて実施例11と同様の方法でステンレス鋼を基材とする固定化光触媒を作製した。この基材表面に形成された光触媒は、結晶子サイズ25.5nmのアナタース晶からなっており、ルチル晶は含まれていなかった。
【0077】
この固定化光触媒を試料として、実施例1におけると同様の方法で酢酸の分解実験を行った。結果は表1に示すとおりであった。
【0078】
【表1】
Figure 0003567693
【0079】
(実施例19)
固定化光触媒の防臭効果を確認するため、アセトアルデヒドを悪臭成分と想定してその分解実験を行った。
【0080】
石英製反応セル(内容積100cc)に実施例16で作製した固定化光触媒を入れ、閉鎖循環ライン(合計内容積350ml)に接続した。空気で希釈したアセトアルデヒド(5000ppm)を系内に導入し、循環させながら250W超高圧水銀灯から、減光フィルター、UVフィルター(東芝製UV−31)を通して光照射を行った(紫外線強度15mW/cm )。なお、アセトアルデヒドの分解による減少量はラインに接続されているガスクロマトグラフを用いて測定した。
【0081】
その結果、図3に示すように、アセトアルデヒドは経時的に減少し、120分後には、検出不能なレベル(10ppm以下)になった。
【0082】
(比較例4)
比較例1で作製した固定化光触媒を用いて、実施例19におけると同様の方法でアセトアルデヒドの分解実験を行った。
【0083】
結果は図3に示すに示すように、120分後のアセトアルデヒドの残存濃度は約3500ppmで、実施例19に比べアセトアルデヒドの分解量ははるかに少なかった。
【0084】
(実施例20)
固定化光触媒の抗菌効果を確認するため、大腸菌(Escherichia coli W3110株)に対する殺菌効果を調査した。
【0085】
実施例1で作製した固定化光触媒を試料として用い、その表面をあらかじめ70%エタノールで殺菌した後、大腸菌を2.5×10 個/ml含む生理食塩水0.2ml(大腸菌数:5×10 個)を、0.025mlずつ8滴に分けてその表面に滴下した。次いで、相対湿度95%の条件下で、250W超高圧水銀灯を用い、上部から、減光フィルター、UVフィルター(東芝製UV−35)を通して15分間光照射を行った(紫外線強度1mW/cm )。
【0086】
その後、試料の上の菌液を生理食塩水9.8mlで洗い流し、それを標準寒天培地に希釈塗沫し、35℃で48時間培養した後、生育したコロニーを計数することによって生菌数を測定した。抗菌性の評価は、同じ条件で、大腸菌を含む生理食塩水を、二酸化チタンを形成(コーティング)していない基材(SUS304)表面に滴下して15分間光照射したものと、実施例1で作製した固定化光触媒の表面に滴下して15分間暗所に保持したものについて、上記と同様に測定した生菌数(それぞれ4.8×10 個および4.7×10 個)を基準として行った。
【0087】
その結果、光照射することによって生存大腸菌数は1.6×10 個となり、優れた抗菌性が認められた。
【0088】
(実施例21)
基材として石英板(4cm×4cm×厚さ1mm)を用いた以外はすべて実施例1と同様の方法で石英板表面に二酸化チタンを薄膜状に形成させた固定化光触媒を作製した。この光触媒の結晶構造をX線回折によって調べた結果、二酸化チタンはアナタース晶からな成るものであり、その結晶子サイズは14.5nmであった。
【0089】
この二酸化チタン固定化光触媒を試料として用い、テトラクロロエチレンの分解実験を行った。なお、テトラクロロエチレンは、洗剤、脂肪、樹脂等の溶剤として利用されており、地下水の汚染要因の一つとして問題視されている物質である。
【0090】
まず、石英製反応セル(内容積100cc)に30ppmの濃度のテトラクロロエチレンの水溶液40mlを入れ、その中に試料を浸し、酸素を20分間バブリングした後、250W超高圧水銀灯から、UVフィルター(東芝製UV−29)を通して4時間光照射を行った。その後、水溶液に含まれるテトラクロロエチレンの量をガスクロマトグラフを用いて定量した。その結果、テトラクロロエチレンの濃度は3.2ppmに減少していた。
【0091】
(実施例22)
チタンテトラ−i−プロポキシド80gを50mlのイソプロパノールに加えた混合液を激しく撹拌している蒸留水500mlに滴下し、その後、硝酸(60%、以下、硝酸とは60%硝酸をいう)5gを加えた。次いで、80℃で24時間撹拌し、真空下で濃縮し、二酸化チタンを15重量%含むチタニアゾル液を得、さらに2倍量のエタノールを加えることによって塗布用ゾル液とした。
このゾル液を樹脂系の塗装鋼板(5cm×5cm×厚さ1mm)上に塗布した後、空気中で30分乾燥し、炉内温度が250℃の電熱炉に入れ、2分間焼成した後取り出し、空気中で冷却した。このゾル液の塗布、焼成操作を4回繰り返すことによって、塗装鋼板表面に二酸化チタンを薄膜状に形成させた固定化光触媒を作製した。この光触媒の結晶構造をX線回折によって調べた結果、二酸化チタンはアナタース晶からなるものであり、その結晶子サイズは5.8nmであった。
【0092】
この光触媒を試料として用い、以下の要領で試料表面に付着させたタバコのヤニの除去試験を行った。
【0093】
試料表面にタバコ1本分のヤニを強制的に付着させた後、250W超高圧水銀灯から、減光フィルター、UVフィルター(東芝製UV−35)を通して光照射(紫外線強度5mW/cm )を行いながら色差計を用いて黄色の目安となるb値の変化を測定することにより、ヤニの減少を評価した。
【0094】
その結果、b値は、光照射前の16.5から、2時間の光照射でほぼ0となり、見た目にも基材として用いた塗装の色(白色)が蘇ったことから、ヤニが効果的に除去されていることが確認された。一方、上記のような処理を行っていない塗装鋼板を用い、同様の試験を行ったところ、b値は、光照射前の13.4から、2時間の光照射では8.2にしかならず、ヤニは試料表面上にかなり残っていた。
【0095】
本発明の方法で製造した固定化光触媒は反応活性が高く、大気中あるいは排水中の有害物質、汚れ付着物質等の分解、除去に対して優れた効果を示す。したがって、基材として金属、ガラス、セラミック等を用いれば、抗菌、防臭、防泥、防かび、環境汚染物質の分解等の作用効果が付与された内装材、建材等の部材を容易に提供することができる。特に、本発明の有害物質の分解・除去方法によれば、種々の付着物質も含め、人体に悪影響を及ぼすかもしくはその可能性がある有害物質を効果的に分解・除去することができる。
【0096】
この光触媒は、本発明の製造方法によれば、比較的安価な原料を用い、特別な設備および操作を必要とせず、また、焼成時間が短くてよく、従来の固定化光触媒に比べて低コストで製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1で用いた試料についてのX線回折図である。
【図2】実施例11、15および比較例3で用いた試料についてのX線回折図である。
【図3】実施例19および比較例4の実験結果で、アセトアルデヒドの分解の経時変化を示す図である。

Claims (3)

  1. 基材にチタニアゾルを塗布した後、250〜700℃まで加熱し、その温度で10分以内保持する焼成処理を施して平均結晶子サイズが5〜30nmのアナタース型二酸化チタンを基材表面に薄膜状に固定することを特徴とする固定化光触媒の製造方法。
  2. Zr/Ti(モル比)が0.3未満となるように二酸化ジルコニウムおよびジルコニウム塩のいずれか一方または両方が添加されたチタニアゾルを基材に塗布した後、300〜1000℃で焼成処理を施して平均結晶子サイズが5〜30nmのアナタース型二酸化チタンを基材表面に薄膜状に固定することを特徴とする固定化光触媒の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法で得られた固定化光触媒と有害物質とが接触した条件下で前記固定化光触媒にバンドギャップ以上のエネルギーの光を照射することを特徴とする有害物質の分解・除去方法。
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