JP3429519B2 - 新規感圧接着材 - Google Patents

新規感圧接着材

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JP3429519B2
JP3429519B2 JP32922592A JP32922592A JP3429519B2 JP 3429519 B2 JP3429519 B2 JP 3429519B2 JP 32922592 A JP32922592 A JP 32922592A JP 32922592 A JP32922592 A JP 32922592A JP 3429519 B2 JP3429519 B2 JP 3429519B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の組成物を硬化さ
せて得られた柔軟性を有する基材に感圧接着剤層を積層
した、高い接着力を有し、かつ貯蔵安定性の優れたテー
プ状ないしシート状の感圧接着材に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来から
比較的高い接着力を有するテープ状ないしシート状の感
圧接着材を得る方法は、いくつか知られている。例えば
感圧接着剤層を厚くする方法が知られているが、接着剤
層の厚さには限界があるので接着力についても限界があ
る。
【0003】また、基材に厚めのフォームを用いると感
圧接着材の接着性は比較的良好になるが、最も一般的な
ウレタンフォームやポリエチレンフォーム等の場合、比
較的高い剥離接着力と剪断接着力とを併せ持たせるのが
容易でなく、満足のいく特性のものが得られていないと
いう問題がある。
【0004】このような問題を解決するため、特定種の
気泡を特定割合で含む感圧接着材(特開昭 58-125776号
公報)が得られている。然し、この感圧接着材は重合す
ると感圧接着性を有する状態になる組成物を泡立てた後
に基材の上に載せ、この泡が消えないうちに現場で重合
させて感圧接着性を有する状態にしなければならないと
いう形態的にも製法的にもかなり特殊なものとなるとい
う欠点がある。
【0005】なお、前記気泡の代りに、紫外線重合を採
用したガラス微小バブル含有感圧接着テープ(特開昭 5
3-141346号及び特開昭62-34976号公報)等も実施されて
いるが、充分量の黒色顔料を添加すると紫外線が遮断さ
れて重合が阻害されるため、市場が希望する暗色外観の
製品が得られにくいという欠点があった。
【0006】また、常温で液状のゴム系有機重合体及び
硬化触媒を主成分とする硬化性組成物を硬化させて得ら
れた基材に感圧接着剤層が積層されたテープ状ないしシ
ート状の感圧接着材(特開平3-122175号公報)が知られ
ているが、長期又は高温下に感圧接着材を貯蔵した場
合、基材のゴム系有機重合体の未硬化物が感圧接着剤層
に移行して徐々に接着強度が低下していく、即ち貯蔵安
定性が不充分であるという欠点があった。特に、自動車
用途をはじめ多くの用途で被着体として用いられている
軟質PVCに対する高温接着強度の低下が著しい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、柔軟性に優
れ、特に軟質PVCに対して高い接着力を有し、かつ貯
蔵安定性に優れたテープ状ないしシート状の感圧接着材
を提供するものである。即ち、本発明は、
【0008】(A)珪素原子に結合した水酸基又は加水
分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより
架橋し得る珪素含有基(以下、反応性珪素基という)を
少なくとも1個有するポリアルキレンオキシド、 (B)水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、
イミノ基、イミド基、ウレイド基、メルカプト基、チオ
カルボキシル基、チオアミド基又はチオウレイド基を分
子中に少なくとも1個有するポリイソプレン、ポリブタ
ジエン又はこれらを主体とする共重合体である常温で液
状のゴム系有機重合体、及び (C)硬化触媒を主成分とする硬化性組成物を硬化させ
て得られた基材に、感圧接着剤層を積層してなるテープ
状ないしシート状の感圧接着材に関する。本発明でいう
反応性珪素基を有するポリアルキレンオキシド(A)
は、硬化後ゴム状となり、柔軟性を有するものである。
【0009】このようなポリアルキレンオキシド(A)
の主鎖は、分子内にエーテル結合を有する限り、特に限
定はないが、ポリプロピレンオキシドが好ましい。ポリ
アルキレンオキシド(A)に含有されている反応性珪素
基は良く知られた基であり、室温においても架橋し得る
という特徴を有している。このような反応性基の例とし
ては、一般式: Xa (R1 3-a )Si−[−O−Si(R1 2-b )(X
b )−]m
【0010】[式中、Xは水酸基又は加水分解性基であ
り、R1 は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、
aは0、1、2又は3であり、bは0、1、2又は3で
あり、mは0又は1〜19である。但し、1≦a+mb
である。]で示されるトリオルガノシロキシ基である。
【0011】この加水分解性基の具体例としては、例え
ば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキ
シ基等の一般に知られている基が挙げられる。これらの
うちではアルコキシ基が加水分解性がマイルドであり、
取扱い易いという点から特に好ましい。
【0012】R1 の具体例としては、メチル基、エチル
基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基、フェニル基等のアリ−ル基、ベンジル基等のアラ
ルキル基、トリメチルシロキシ基等が挙げられる。ま
た、一部の水素原子が置換された炭化水素基であっても
よい。これらのうちではメチル基が特に好ましい。
【0013】前記ポリアルキレンオキシド(A)の1分
子には、少なくとも1個、好ましくは1.2〜6個の反
応性珪素基が含有されている。1分子中に含有される反
応性珪素基の数が1個未満になると硬化が不充分になる
ので好ましくない。また、6個を超えると硬化物の柔軟
性が充分でなくなる。
【0014】前記ポリアルキレンオキシド(A)におい
て、反応性珪素基は分子末端に存在することが好まし
い。分子末端に反応性珪素基が存在する場合には、架橋
点間分子量が大となるため、柔軟で高伸びの硬化物が得
易いという利点がある。
【0015】また、ポリアルキレンオキシド(A)の分
子量は、該ポリアルキレンオキシド(A)が常温で液状
であることが必要であるため、500〜50,000程
度、特に1,000〜20,000程度のものが好まし
い。
【0016】本発明に使用される成分として、水酸基、
カルボキシル基、アミノ基、アミド基、イミノ基、イミ
ド基、ウレイド基、メルカプト基、チオカルボキシル
基、チオアミド基又はチオウレイド基を分子中に少なく
とも1個有するポリイソプレン、ポリブタジエン又はこ
れらを主体とする共重合体である常温で液状のゴム系有
機重合体(B)[以下、液状ゴム(B)という]があ
る。
【0017】ここでいう液状ゴムとは、常温で流動性を
持つ重合体で適当な化学処理によって三次元網目構造を
とり、通常の加硫ゴムと同じ物理特性を有する硬化物を
得ることが可能な物質である。このような液状ゴムの具
体例としては、例えば、液状ポリブタジエン、液状ポリ
イソプレン、液状スチレン−ブタジエンゴム、液状アク
リロニトリル−ブタジエンゴム、液状ポリクロロプレ
ン、液状ポリサルファイド、液状ポリイソブチレン、液
状ブチルゴム、ポリブテン等又はこれらを水素添加した
ものが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。液状ゴムの分子量は、500〜50,000程度、
特に1,000〜30,000程度のものが好ましい。
【0018】また、液状ゴム(B)は、水酸基、カルボ
キシル基、アミノ基、アミド基、イミノ基、イミド基、
ウレイド基、メルカプト基、チオカルボキシル基、チオ
アミド基又はチオウレイド基を分子中に有する。これら
官能基は、前記液状ゴム分子中に少なくとも1個、好ま
しくは液状ゴム分子量5,000当り1〜20個の割合
で含まれる。なお、この量が1個未満では本発明の効果
が充分でなく、この量が20個を超えると液状ゴム
(B)の流動性が悪くなり加工に支障をきたす。これら
官能基は、液状ゴム分子鎖の末端に結合していても良
く、分子鎖の途中に結合していても良い。
【0019】前記液状ゴム(B)は、単独で用いても良
く、2種以上混合して用いても良い。これらの中では、
特にカルボキシル基変性ポリイソプレンやカルボキシル
基変性ポリブタジエンが柔軟性及び貯蔵安定性に優れた
感圧接着材基材を与えるので好ましい。
【0020】前記液状ゴム(B)の使用量は、前記ポリ
アルキレンオキシド100部に対して10〜500部、
更には30〜500部、特に50〜300部が好まし
い。この量が、10部以上では本発明の効果が特に大き
く、500部を超えると基材となる硬化物の機械的強度
の低下が生じる。
【0021】なお、本発明による基材に機械的強度を持
たせたい場合には、前記液状ゴム(B)の架橋剤を適量
使用する。架橋剤としては、液状ゴム(B)の官能基と
反応するものであれば特に限定はなく、通常の架橋剤が
使用できる。
【0022】このような架橋剤としては、例えば前記液
状ゴム(B)がカルボキシル基変性液状ゴムの場合であ
れば、エポキシ樹脂、金属化合物、ポリアミノ化合物等
が挙げられる。これらのなかでは、エポキシ樹脂が硬化
性組成物のポットライフ、硬化性のバランスにおいて好
ましい。エポキシ樹脂の具体例としては、油化シェルエ
ポキシ(株)のエピコート828、日本チバガイギー
(株)のアラルダイトGY25O等のビスフェノールA
型エポキシ樹脂をはじめ、臭素化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
【0023】また、架橋剤と前記液状ゴム(B)の反応
を促進するために硬化剤を適量使用することができる。
例えば、エポキシ樹脂とカルボキシル変性液状ゴムの場
合であれば、1,2,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール等の3級アミンが用いられる。
【0024】前記ポリアルキレンオキシド(A)と共に
用いられる成分として硬化触媒がある。硬化触媒は、本
発明に用いられるポリアルキレンオキシド(A)に作用
して架橋、硬化させ、安定な基材組成物を生成させる。
前記ポリアルキレンオキシド(A)と共に用いる硬化触
媒には、特に限定はなく、通常使用されるシラノール縮
合用触媒が用いられる。
【0025】このような硬化触媒の具体例としては、例
えばチタン酸エステル類、錫カルボン酸塩類、有機ジル
コニウム化合物、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エス
テルとの反応物、キレート化合物、オクチル酸鉛、アミ
ン化合物、酸性燐酸エステル、飽和又は不飽和の多価カ
ルボン酸又はその無水物、アミン化合物と酸性燐酸エス
テル、飽和又は不飽和の多価カルボン酸又はその無水物
との反応物、その他酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシ
ラノール触媒が挙げられる。前記チタン酸エステル類の
具体例としては、テトラブチルチタネート、テトラプロ
ピルチタネート等が挙げられる。
【0026】前記錫カルボン酸塩類の具体例としては、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレエート、ジ
ブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等
が挙げられる。前記有機ジルコニウム化合物の具体例と
しては、ジルコニウムテトライソプロポキサイド、ジル
コニウムテトラブトキサイド等が挙げられる。
【0027】前記キレート化合物の具体例としては、ア
ルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウム
トリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアル
ミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム
化合物、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジルコニ
ウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチ
ルアセトナート等が挙げられる。
【0028】前記アミン化合物の具体例としては、ブチ
ルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、ジラウリ
ルアミン、ジメチルブチルアミン、ジメチルラウリルア
ミン、モノエタノールアミン、トリエチレントリアミ
ン、グアニジン、2-エチル−4-メチルイミダゾール、1,
8-ジアザビシクロ(5,4,0) ウンデセン-7(DBU)等が
挙げられる。また、前記酸性燐酸エステルとは、−O−
P(=O)(−OH)−部分を含む燐酸エステルのこと
であり、例えば、 (R2 O)d −P(=O)(−OH)3-d [式中、dは1又は2、R2 は有機基を示す]で示され
る燐酸エステル等である。具体的には、(CH3 O)2
−P(=O)−OH、CH3 O−P(=O)(−OH)
2 、(C2 5 O)2 −P(=O)−OH、C2 5
−P(=O)(−OH)2 、[(CH3 2 CHO]−
P(=O)−OH、(CH3 2 CHO−P(=O)
(−OH)2 、(C4 9 O)2 −P(=O)−OH、
4 9 O−P(=O)(−OH)2 、(C8 H17O)
2 −P(=O)−OH、C8 H17O−P(=O)(−O
H)2 、(C1021O)2 −P(=O)−OH、C10
21O−P(=O)(−OH)2 、(C1327O)2 −P
(=O)−OH、C1327O−P(=O)(−O
H)2 、(HO−C6 12O)2 −P(=O)−OH、
HO−C6 12O−P(=O)(−OH)2 、[(CH
2 OH)(CHOH)O]2 −P(=O)−OH、(C
2 OH)(CHOH)O−P(=O)(−OH)2
[(CH2 OH)(CHOH)C2 4 O]2 −P(=
O)−OH、(CH2 OH)(CHOH)C2 4 O−
P(=O)(−OH)2 、等が挙げられる。
【0029】これらの中では、アミン化合物、酸性燐酸
エステル、飽和又は不飽和の多価カルボン酸又はその無
水物、アミン化合物と酸性燐酸エステルとの反応物、ア
ミン化合物と飽和又は不飽和の多価カルボン酸又はその
無水物との反応物が、柔軟性が良好であり、低温特性の
優れた感圧接着材が得られるという点から好ましい。
【0030】これら硬化触媒の使用量は、ポリアルキレ
ンオキシド(A)100部に対し0.1〜10部、特に
0.5〜8部であることが好ましい。この量が0.1部
未満では触媒効果が充分でなく、10部を超えると硬化
が速すぎて支持体への塗布作業性が悪くなる。これ以外
に使用される成分としては、基材の物性を調整するため
に用いられるフィラーや基材用硬化性組成物の粘度を調
整するために溶剤が使用できる。
【0031】このようなフィラーの具体例としては、例
えば、シリカ微粉体、炭酸カルシウム、クレー、タル
ク、酸化チタン、亜鉛華、ケイソウ土、硫酸バリウム、
カーボンブラック、有機系あるいは無機系の球状微小中
空体等が挙げられる。
【0032】無機系球状微小中空体として、ガラス球状
微小中空体、シリカバルーン、フライアッシュバルー
ン、シラスバルーン等がある。有機系球状微小中空体と
しては、フェノール樹脂バルーン等が挙げられる。これ
らは単独で用いても良く、2種以上混合して用いても良
い。更に、これら球状微小中空体の表面をシラン化合
物、ポリプロピレングリコール等で処理したものも使用
することができる。これら微小中空体は、硬化物の柔軟
性、伸び及び機械的強度を損なうことなく硬化物を軽量
化させるために使用される。
【0033】これら無機系及び有機系球状微小中空体の
使用量は、ポリアルキレンオキシド(A)100部に対
して3〜50部、更には5〜30部であることが好まし
い。この量が、3部未満では軽量化が充分達成されず、
50部を超えると基材の伸び及び強度が低下するので好
ましくない。
【0034】また、基材の柔軟性を調節し、強度を高め
るために粘着付与樹脂が使用できる。粘着付与樹脂とし
ては、特に限定はなく、通常使用される粘着付与樹脂で
あれば使用できる。
【0035】このような粘着付与樹脂の具体例として
は、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テ
ルペン−フェノール樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹
脂、低分子量ポリスチレン樹脂、テルペン樹脂等が挙げ
られる。これらは単独で用いても良く、2種以上混合し
て用いても良い。これらのうちでは、特にフェノール樹
脂系やフェノール含有樹脂系のものが柔軟性、高伸び及
び高強度を発現し易いので好ましい。
【0036】粘着付与樹脂の使用量は、ポリアルキレン
オキシド(A)100部に対して0〜140部、特に5
〜80部であることが好ましい。この量が、140重量
部を超えると高弾性率となり、ゴム的な性質が充分得ら
れなくなるので好ましくない。
【0037】更に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、
界面活性剤等が、それぞれの目的に応じて用いられる。
また、上記の添加剤以外のものも必要に応じて用いるこ
とができる。
【0038】本発明において、ポリアルキレンオキシド
(A)に他の成分を混合するに当たっては、バンバリー
ミキサー、ニーダー、ロール、プラネタリーミキサー等
の混合機を用いて行えば良く、このうち粘着付与樹脂を
用いる場合は、これを予め1〜100μm 程度の微粉末
状態に粉砕しておくことにより、容易に混合することが
可能となる。粘着付与樹脂の微粉末は塗工前に必ずしも
均一溶解状態である必要はなく、ゴム系有機重合体に小
さな粒子として不均一分散状態で存在していても構わな
い。
【0039】前述のようにして調製された硬化性組成物
から硬化シートを製造するには、通常該組成物をシリコ
ン剥離フィルム等に塗工し、乾燥、硬化させることによ
り達成される。
【0040】前記塗工法には、特に限定はなく、硬化性
組成物を通常のコーターを用いて塗工すれば良い。塗工
後、乾燥・硬化工程にはいるが、乾燥硬化条件として
は、常温ないし150℃で0.5〜30分程度行われ
る。本発明のテープ状ないしシート状の感圧接着材は、
このようにして得られた硬化シートを基材とし、これに
感圧接着剤層を積層して製造する。
【0041】本発明に用いられる感圧接着剤層の感圧接
着剤には、特に限定はなく、例えば溶剤型、エマルジョ
ン型あるいは無溶剤型のアクリル酸エステル共重合体系
粘着剤、天然ゴムや合成ゴムに粘着付与樹脂を配合して
得られる溶剤型あるいはホットメルト型接着剤、その他
の粘着剤が使用される。このなかではアクリル酸エステ
ル共重合体系粘着剤が初期及び最終接着力、耐候性並び
に耐老化性に優れていることから好ましい。更には、カ
ルボキシル基を含有するポリマーを主成分とするアクリ
ル酸エステル共重合体系粘着剤は、被着体表面への化学
的投錨効果及び接着特性が優れているので特に好まし
い。
【0042】前記感圧接着剤には、接着力を高める目的
で粘着付与樹脂が使用できる。粘着付与樹脂としては、
特に限定はなく、通常使用される粘着付与樹脂であれば
使用できるが、特にフェノール樹脂系やフェノール含有
樹脂系のものが好ましい。これらは単独で用いても良
く、2種以上混合して用いても良い。また、感圧接着剤
が基材に塗工され、乾燥、硬化することによっても、本
発明の感圧接着材を製造することができるが、これらの
方法に限定されない。このようにして形成される感圧接
着剤層の厚さには、特に限定はないが、通常5μm 〜1
mm程度、好ましくは25〜200μm のものである。
【0043】このようにして得られた感圧接着材は、常
温でのM100 (伸び100%時の引張応力)が10kg/
cm2 以下である柔軟性と、剥離接着強度、剪断接着強
度、保持率とも高いという好ましい接着特性を有し、か
つ外観的にも黒色を含む有色配合が容易であり、コスト
的にも比較的安価であるので、自動車用製品(例えば、
サイドモール、エンブレムモール、ウエザーストリップ
等の接着)、電気製品、室内調度品、表示板、建築材料
>等の組立、固定等の用途に好適に使用でき、その工業
的価値は非常に高い。
【0044】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1、2、3、4 1分子当たり平均1.5個のジメトキシシリル基: −Si(CH3 )(OCH3 2
【0045】を有する平均分子量7,500のポリプロ
ピレンオキシド、分子鎖中にカルボキシル基を平均約1
0個有する平均分子量25,000の液状ポリイソプレ
ン[(株)クラレ製、クラプレンLIR−410]、ヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤(大内新興化学(株)
製:ノクラックNS-6)、紫外線吸収剤(チバガイギー社
製:チヌビン 327)、カーボンブラック(旭カーボン
(株)製:#80)を第1表に示したように所定量計量
し、3本ペイントロールで4回混練して混合した。その
後、シラスバルーン(イヂチ化成(株)製:ウインライ
ト MSB5011)及び、硬化触媒としてジラウリルモノメチ
ルアミン(花王(株)製:ファーミンM2 -20)とジ−2
-エチルヘキシルホスフェート[(株)大八化学工業所
製:DP-8R ]との等量混合物を所定量加えて混合し、減
圧脱泡した。得られた硬化性組成物をドクターブレード
を用い、シリコン剥離PETフィルム(東洋メタライジ
ング(株)製:セラピール Q-1)の上に厚み1.1mmに
なるように塗工した後、140℃で20分間、加熱硬化
処理して基材となる硬化シートを得た。
【0046】一方、感圧接着剤層は、次のようにして作
製した。即ち、アクリル酸ブチル90重量%、アクリル
酸8重量%及び酢酸ビニル2重量%の共重合体の40%
トルエン溶液100重量部に対し、架橋剤としてフェニ
ルジイソシアネート2重量部を加えて混合し、ドクター
ブレードを用いて、シリコン剥離紙(リンテック(株)
製:WBG-70EN)の上に糊厚が100μm になるように塗
工し、100℃で5分間乾燥させた。得られた感圧接着
剤層を基材の両面に気泡が入らないように貼合わせるこ
とにより本発明の両面接着テープを得た。
【0047】感圧接着材の柔軟性は、更に65℃で7日
間養生後、引張特性(ダンベルJIS3号、引張速度3
00mm/分、測定温度23℃、オートグラフ使用)を測
定することによって評価した。
【0048】貯蔵安定性は、得られた両面接着テープを
65℃で所定時間処理した後、軟質PVC(ポリ塩化ビ
ニル)板を被着体として180°剥離強度を測定した。
180°剥離強度は、厚さ50μm のPETフィルムで
裏打ちした幅25mmの両面接着テープ片を作成し、これ
を予め鋼板で裏打ちした厚み1.2mmの軟質PVC(ポ
リ塩化ビニル)板に貼合わせた。これを室温で1日放置
した後、オートグラフを用いて80℃雰囲気下で50mm
/分の引張速度で測定した。その結果は第1表に示す通
りである。 実施例5
【0049】実施例1において、クラプレンLIR−4
10の架橋剤としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株):エピコート828)の0.5部を更に添加した
以外は、実施例1と同様にして行った。実施例1と同様
の項目を測定した結果を第1表に示す。 実施例6
【0050】実施例1のクラプレンLIR−410の代
りに、分子鎖両末端にカルボキシル基を有する平均分子
量1,350の液状1,2-ポリブタジエン(日本曹達
(株)製、NISSO-PB C-1000 )の100部を使用した以
外は、実施例1と同様にして行った。実施例1と同様の
項目を測定した結果を第1表に示す。 実施例7
【0051】実施例1のクラプレンLIR−410の代
りに、分子鎖両末端にカルボキシル基を有する平均分子
量2,000の液状1,2-ポリブタジエン(日本曹達
(株)製、NISSO-PB G-2000 )の100部を使用した以
外は、実施例1と同様にして行った。実施例1と同様の
項目を測定した結果を第1表に示す。 比較例1 実施例のクラプレンLIR−410を使用しない以外
は、実施例1と同様にして行った。実施例1と同様の項
目を測定した結果を第1表に示す。 比較例2
【0052】実施例のクラプレンLIR−410の代り
に、官能基を有しない平均分子量29,000の液状ポ
リイソプレン[(株)クラレ製、クラプレンLIR−3
0]の100部を使用した以外は、実施例1と同様にし
て行った。実施例1と同様の項目を測定した結果を第1
表に示す。
【0053】
【表1】
【0054】以上の結果を検討すると、本発明の感圧接
着材は、M100 が低く、柔軟性に優れ、しかも軟質PV
Cに対する初期高温接着力及び貯蔵安定性に優れている
ことが判った。なお、比較例2で官能基を有しない液状
ポリイソプレンを使用した場合には、基材と感圧接着剤
層との間で剥離(基材剥離)し、接着強度が著しく低か
った。
【0055】
【発明の効果】本発明の感圧接着材は、柔軟性に優れ、
しかも軟質PVCに対する初期高温接着力及び貯蔵安定
性に優れている。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−28277(JP,A) 特開 平3−122175(JP,A) 特開 昭62−34976(JP,A) 特開 昭53−141346(JP,A) 特開 昭58−125776(JP,A) 特開 昭56−90869(JP,A) 特開 平6−88059(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10 C08G 77/00 - 85/00 C08L 7/00 - 101/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)珪素原子に結合した水酸基又は加
    水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することによ
    り架橋し得る珪素含有基を少なくとも1個有するポリア
    ルキレンオキシド、(B)水酸基、カルボキシル基、ア
    ミノ基、アミド基、イミノ基、イミド基、ウレイド基、
    メルカプト基、チオカルボキシル基、チオアミド基又は
    チオウレイド基を分子中に少なくとも1個有するポリイ
    ソプレン、ポリブタジエン又はこれらを主体とする共重
    合体である常温で液状のゴム系有機重合体、及び(C)
    硬化触媒を主成分とする硬化性組成物を硬化させて得ら
    れた基材に、感圧接着剤層を積層してなるテープ状ない
    しシート状の感圧接着材。
  2. 【請求項2】 前記硬化性組成物がゴム系有機重合体
    (B)の架橋剤を含む請求項1に記載のテープ状ないし
    シート状の感圧接着材。
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