JP4162790B2 - 二液常温硬化型防水材組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二液常温硬化型防水材組成物および該組成物よりなる防水塗膜層を含む防水用積層物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリウレタンよりなる塗膜(ウレタン塗膜)は、その優れた柔軟性、耐久性等により、防水材、塗床材等に幅広く使用されている。ウレタン塗膜は、イソシアネート末端プレポリマーを主剤とし、ポリオール、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)を架橋剤とする二液型のものが主流である。
しかし、MOCAは常温で固体であるので、硬化剤の調整時に加熱しポリオールに溶解する必要がある。
また、ポリオールとMOCAとでは、主剤のイソシアネートとの反応性が異なるので、これらの反応を常温および低温で促進し完結するためには、有機金属鉛等の金属触媒が必要である。しかし、寒冷地あるいは冬場の5℃以下での硬化性は触媒を増量しても不充分であり、翌日でも歩行不可能で重ねて塗るといった次工程に進むことができない。夏場では、可使時間と硬化性のバランスが金属触媒量だけでは調節しにくく、無触媒ではポリオールがほとんど反応せず、冬場5℃以下でポリオールが反応するに充分な量の金属触媒を添加すれば、MOCAの反応が促進され可使時間が十分にとれない。また、金属触媒を多く入れると、防水材のJIS規格(JIS A 6021)に定めるところの耐熱性がでない等の問題がある。
さらに、MOCAは特定化学物質であり、安全性に問題がある。
このため、常温でも、低温、例えば、0℃においても、硬化性に優れる硬化剤の開発が望まれている。また、MOCAに代わって、安全性に問題のない硬化剤の開発が望まれている。
【0003】
上述の問題に対し、硬化剤として、ジエチルトルエンジアミン(DETDA)と芳香族二級アミン(特開平7−330854号、特開平7−330855号各公報)、DETDAとメチルビス(メチルチオ)ベンゼンジアミン(特開平8−41156号公報)、DETDAとMOCA(特開平8−34829号公報)をそれぞれ併用する発明が開示されている。また、DETDAを単独で硬化剤として使用する発明(特開平8−143816、特開平9−278859号各公報)も開示されている。しかし、硬化剤としてDETDA単独では、イソシアネートとの反応速度が極めて大きく硬化が早いため十分な可使時間がとりにくく、実用上、不便である。また、硬化性を上げることにより、上述の硬化剤を含むウレタン組成物の塗膜間で接着性が著しく低いという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、常温ばかりでなく低温、例えば0℃においても優れた硬化性を有し、かつ、硬化性が調節可能で、硬化後の塗膜が機械強度、耐熱性に優れ、あるいはさらに、重ね塗りした塗膜間の接着性に優れる二液常温硬化型防水材組成物、および、該組成物からなる塗膜を防水塗膜層としてを含む防水用積層物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するべく検討したところ、ウレタンプレポリマーを主剤とし、硬化剤としてメチルチオトルエンジアミンを選択し、酸触媒と組み合わせることにより、0℃という低温においても硬化性に優れ、防水材用のウレタン塗膜を与える組成物であって、冬場の施工にも十分な硬化性を示す組成物とすることができることを知見し、また、主剤に加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含有することで、防水材組成物を何層も重ねて塗布する場合においても、層間の接着性に優れる組成物とすることができることを知見して、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、トリレンジイソシアネートとポリオールとの反応で得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、メチルチオトルエンジアミンおよび酸触媒を主成分とする硬化剤とからなり、
該ウレタンプレポリマーが、トリレンジイソシアネートとポリオールとを、当量比でNCO基/OH基=1.5〜2.1の範囲で反応させてなり、該ウレタンプレポリマーのNCO%が1.5〜6.0重量%であり、
該硬化剤中のメチルチオトルエンジアミンの含有量が、該ウレタンプレポリマーに対し、当量比でNCO基/NH2 基=0.8〜2.1であり、酸触媒の含有量が該硬化剤の0.05〜5重量%である二液常温硬化型防水材組成物を提供する。
【0007】
また、本発明は、トリレンジイソシアネートとポリオールとの反応で得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマー、および、分子内に少なくとも1個の加水分解性ケイ素官能基を有する有機重合体を主成分とする主剤と、トルエンジアミン構造を有するジアミン化合物、および、酸触媒を主成分とする硬化剤とからなる二液常温硬化型防水材組成物を提供する。
【0008】
上記ジアミン化合物が、メチルチオトルエンジアミン、および/または、ジエチルトルエンジアミンであるのが好ましい。
【0009】
さらに、本発明は、コンクリート上に前記二液常温硬化型防水材組成物からなる塗膜を少なくとも1層有する防水塗膜層を含む防水用積層物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の二液常温硬化型防水材組成物は、次に示す2態様を含む。
(1) 主剤の主成分がウレタンプレポリマーであり、硬化剤の主成分がメチルチオトルエンジアミンと酸触媒である二液常温硬化型防水材組成物。
(2) 主剤の主成分がウレタンプレポリマーと、加水分解性ケイ素官能基を有する有機重合体であり、硬化剤の主成分がトルエンジアミン構造を持つジアミン化合物、好ましくはメチルチオトルエンジアミンおよび/またはDETDAと、酸触媒である二液常温硬化型防水材組成物。
また、本発明の防水用積層物は、コンクリートに上記第1の態様、もしくは、第2の態様の二液常温硬化型防水材組成物を少なくとも1層塗装してなる積層物で、コンクリートと、該組成物からなる塗膜を含む防水塗膜層を必須の構成要件とするもので、他の任意の中間層を有していても、本発明の組成物層を多層有していてもよく、該組成物からなる塗膜の上に塗装したトップコートを有していても良い積層物である。
【0011】
本発明の第1の態様にかかる二液常温硬化型防水材組成物(以下、本発明の第1の態様の組成物と記す)について説明する。
本発明の第1の態様の組成物の主剤の主成分として用いられるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、TDIとポリオールとの反応により製造する。
TDIとしては、2,4−TDI、2,6−TDIいずれを用いることもできるが、2,4−TDI含有率の低いTDIを使用したプレポリマーでは、可使時間が短くなる傾向にあるため、可使時間を得るために2,4−TDIの含有率が65〜100重量%が好ましく、80重量%がより好ましい。
なお、本発明の第1の態様の組成物は、速硬化性に優れるが、施工時に実用上使用できるために、可使時間が15分以上であるのが好ましく、20分以上がより好ましい。
【0012】
ポリオールとしては、通常のウレタンプレポリマーを製造するために用いられる多価アルコール類、アルカノールアミン類、多価フェノール類等が挙げられる。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が、アルカノールアミン類としては、エタノールアミン、プロパノールアミン等が、そして多価フェノール類としては、レゾルシン、ビスフェノール類等を挙げることができる。
【0013】
具体的には、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール等のポリエーテル系ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィン系ポリオール、その他アジペート系ポリオール、ラクトン系ポリオール、ヒマシ油等のポリエステル系ポリオール等が好ましく、必要に応じてこれらのポリオールを併用することも可能である。
これらの中でも、ポリプロピレングリコール(PPG)が好ましい。
これらの化合物は単独で使用しても、あるいは2種以上を併用してもよいが、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなり硬化物の機械的強度が不充分となるおそれがあるので、平均分子量400〜8000程度のものが好ましい。
【0014】
ウレタンプレポリマー製造の際のTDIとポリオールの量比は、TDI中のイソシアネート基と、ポリオール中のヒドロキシル基との当量比で、NCO/OH=1.5〜2.1である。1.5未満であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなりすぎて好ましくない。2.1超であると、未反応のイソシアネート基が多くなり好ましくない。
得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーのイソシアネート含有率は、1.5〜6.0重量%である。1.5重量%未満であると、得られる本発明の第1の態様の組成物が、JIS A 6021に定める防水材の有するべき耐熱性、機械的強度(破断強度、破断伸び、引裂強さ)を得られない。6.0重量%超では、可使時間が十分にとれない。好ましくは2.0〜4.0重量%である。また、ウレタンプレポリマーの製造条件は、通常のウレタンプレポリマーの製造条件でよい。すなわち、前述のTDIとポリオールを反応温度50〜100℃程度で、常圧下で反応させればよい。
【0015】
本発明で用いるメチルチオトルエンジアミンは、下記構造式で表される構造を持つ化合物である。
【化1】
メチルチオトルエンジアミンは、常温で液状であり、可塑剤に容易に溶解するので、硬化剤製造時にMOCAと違って加熱して溶解する必要がない。また、MOCAと違って、特定化学物質ではなく安全性について問題がない。
メチルチオトルエンジアミンは硬化性に優れ、従来硬化剤として使用されているMOCAと違って、5℃よりも低温、例えば、0℃でも、短時間で十分な硬化性を示す。また、メチルチオトルエンジアミンは、後述の酸触媒と併用することで、可使時間を自由に調節することができるので、十分な可使時間を常温でも有することができる。
メチルチオトルエンジアミンとしては、市販品が利用でき、例えば、エタキュアー300(アルベマール社製)等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いる酸触媒としては、通常のウレタンプレポリマーに用いられる有機酸触媒を用いることができる。例えば、ステアリン酸、フタル酸、カプリル酸、ラウリル酸、オレイン酸、ナフテン酸、オクテン酸、オクチル酸(2−エチルヘキサン酸)等が挙げられる。
これらの酸触媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸触媒は、硬化剤中の含有率が0.05〜5重量%となるよう配合する。0.05重量%未満では、硬化性が十分でなく、5重量%超では、JIS A 6021に定める防水材の有するべき耐熱性の劣化が大きく、破断伸びが得られず、また、可使時間が十分にとれない。上記範囲内であれば、酸触媒の量を調節することで、低温ではもちろん、常温においても、十分な可使時間を確保でき、また、0℃といった低温においても、本発明の第1の防水材組成物を塗布した翌日には塗布面に次の工程を施工可能な程度にまで硬化させられ、次の施工工程に移ることが可能である。すなわち、年間をとおして、可使時間と硬化性のバランスが良好で、次工程にすみやかに移行できる防水材組成物とすることができる。
好ましくは0.1〜3重量%である。
酸触媒は、メチルチオトルエンジアミンと共に硬化剤中に配合してもよいし、主剤と硬化剤の混合時に直接添加してもよい。
【0017】
本発明の第1の態様の組成物は、メチルチオトルエンジアミンと酸触媒を硬化剤として併用するが、架橋剤としてポリオール類、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタジエングリコール、2,3−ブタジエングリコール、ハイドロキノンエチロールエーテル、グリセリン等を配合しても良い。
また、ポリオールの硬化触媒として用いられる金属触媒を併用することができる。金属触媒としては、通常、ポリウレタン組成物に使用される金属触媒を使用することができる。具体的には、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマジマレエート、オクテン酸鉛等が挙げられる。
金属触媒の配合量は、硬化剤中で0.05〜2重量%が好ましい。この範囲であれば得られる本発明の第1の態様の組成物の耐熱性を劣化させることはない。
【0018】
本発明の第1の態様の組成物には、上記必須の化合物のほかに、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えば、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、顔料を配合することができる。
可塑剤は、メチルチオトルエンジアミンが常温で液状なので特に必要はないが、主剤の粘度調節のため、あるいは、硬化剤の組成を主剤と量的にバランスするために用いることができる。可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、トリオクチルフォスフェート、トリス(クロロエチル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシステアリン酸アルキル、エポキシ化大豆油等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で、あるいは混合して使用することができる。
可塑剤の配合量としては、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、0〜10重量部が好ましい。
【0019】
充填剤としては、表面処理炭酸カルシウム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタン、生石灰、カオリン、ゼオライト、けいそう土、微粉末シリカ等が挙げられる。これらの充填剤は、単独で、または混合して使用することができる。充填剤の配合量としては、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、10〜70重量部が好ましい。
【0020】
酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシシアニソール(BHA)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニル等を挙げることができる。
【0021】
本発明の第1の態様の組成物は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、メチルチオトルエンジアミンと酸触媒を主成分とする硬化剤を、必要に応じてその他の添加剤と共に、主剤中のイソシアネート基と硬化剤中のアミノ基との当量比が、NCO/NH2 =0.8〜2.1となるように混合して製造する。配合比が0.8未満では、可使時間が取れず硬化不良になる。2.1超では、硬化性が低下し、機械的強度も低い。好ましくはNCO/NH2 =0.9〜1.8である。
本発明の組成物は、二液型なので、施工現場にて主剤と硬化剤の混合を行い、得られた組成物を、金ごてあるいはローラー等を用いて塗装する。
【0022】
従来、ウレタン塗膜の硬化剤として用いられるMOCAを用いた場合は5℃以下の低温ではいつまでも塗膜表面にタックが残り硬化性が不充分であったのに対し、上述のようにして得られる本発明の第1の態様の二液型防水材組成物は、0℃の低温でも硬化性に優れ、本発明の第1の態様の組成物を塗装した翌日には塗膜が硬化し十分な硬度を持つ。従って、0℃においても、防水材組成物を塗装する工程の後、次の工程へ極めて短時間で進むことができ、防水材の施工にかかる時間を極めて短縮できる。
さらに、硬化剤に含有される酸触媒の量を調節することで、十分な可使時間を確保することができる。
このため、本発明の第1の態様の組成物は、1年間を通じて、必要な可使時間を有しつつ、優れた硬化性を示す防水材組成物として用いることができる。
従来、ウレタン塗膜を得るための硬化剤として用いられているMOCAと異なり、本発明の組成物で用いる硬化剤、メチルチオトルエンジアミンは、常温で液状であるので、硬化剤製造時に、加熱して溶解する必要がない。また、特定化学物質ではなく、取り扱い上の安全性にも問題がない。
本発明の第1の態様の組成物は、硬化性、耐熱性に優れ、良好な防水性を示し、塗膜防水、塗り床材等に好適に用いることができる。
【0023】
本発明の第1の態様の組成物は、耐熱性、機械的強度に優れ、防水効果に優れ、ビルディングの屋上、ベランダ、廊下等のコンクリート面などの防水効果に優れる防水用積層物を与える。
すなわち、本発明の防水用積層物は、コンクリートに、本発明の第1の態様の組成物を塗装して塗膜を形成し、あるいはこの塗膜上に本発明の第1の態様の組成物をさらに塗装して塗膜を2層以上有する防水塗膜層を形成した積層物である。本発明の第1の態様の組成物からなる塗膜上に、さらに、塗装面に光沢等を与えるためにトップコートを塗装して防水塗膜層を形成してもよい。また、補強のために、ガラスクロスを塗膜上に貼っても良い。
このような構成をとる本発明の防水用積層物は、耐熱性、機械的強度、防水効果に優れる。
このような本発明の防水用積層物における本発明の第1の態様の組成物よりなる塗膜の厚さは、1〜2mmで十分である。このような厚さでも、十分に防水性に優れる。
トップコートとしては、ウレタンアクリレート等を用いることができる。トップコートの塗膜の厚さは0.1〜0.8mmが好ましい。
【0024】
次に本発明の第2の態様の組成物を説明する。
本発明の第2の態様の組成物は、主剤の主成分がウレタンプレポリマーと、分子内に少なくとも1個の加水分解性ケイ素官能基を有する有機重合体であり、硬化剤の主成分がトルエンジアミン構造を持つジアミン化合物、好ましくはメチルチオトルエンジアミンおよび/またはDETDAと、酸触媒である二液常温硬化型防水材組成物である。
【0025】
本発明の第2の態様の組成物に用いられるウレタンプレポリマーは、TDIとポリオールとの反応で得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを用いる。このようなウレタンプレポリマーとしては、本発明の第1の態様の組成物に用いられるウレタンプレポリマーと同様のプレポリマーを用いることができる。
【0026】
本発明の第2の態様の組成物に用いられる、分子内に少なくとも1つの加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体(以下、有機重合体とも記す)は、分子内の末端および/または側鎖に加水分解性ケイ素含有基を1分子当たり少なくとも1個有する有機重合体である。
この有機重合体を本発明の組成物に含有すると、本発明の組成物を塗装し硬化させ、さらにその上から再び本発明の組成物または別の塗膜を塗装した場合、塗膜間の接着性が優れたものとなる。
有機重合体の主鎖としては、例えば、アルキレンオキシド重合体等のポリエーテル、ポリエステル、エーテル・エステルブロック共重合体、ビニル系重合体、ビニル系共重合体、ジエン系重合体、飽和炭化水素が挙げられる。
ポリエーテルは、例えば、下記式で表される繰り返し単位を有するものが挙げられる。
【0027】
【化2】
【0028】
ポリエーテルは、これらの繰り返し単位の1種のみからなっていてもよく、2種以上からなっていてもよい。
【0029】
ビニル系重合体、ビニル系共重合体およびジエン系重合体は、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリイソプレン、スチレン−イソプレン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、ポリクロロプレン、スチレン−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルが挙げられる。
有機重合体の主鎖は、これらを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0030】
加水分解性ケイ素含有基は、ケイ素原子と結合した加水分解性基を有するケイ素含有基やシラノール基のように湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒などを使用することにより縮合反応を起こす基のことであり、例えば、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基が挙げられる。
具体的には、下記式で例示される、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基が好適に用いられる。
【0031】
【化3】
【0032】
これらの中でも、取扱いが容易である点から、アルコキシシリル基が好ましい。
加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体は1種単独でも、混合物であってもよい。
また、本発明では、上記ウレタンプレポリマーと、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体が共重合したものも用いることができる。
【0033】
本発明の第2の態様の組成物に用いられる有機重合体は、公知の方法によって製造することができるが、市販品を利用することもでき、市販品としては、例えば、鐘淵化学工業社製のMSポリマー等が挙げられる。
【0034】
有機重合体の配合量は、上記ウレタンプレポリマー100重量部に対し、1.0〜15.0重量%が好ましい。1.0重量%未満では、本発明の組成物を塗装し硬化させた塗膜間の接着性に劣る。15.0重量%超では、低温時、硬化不良となる。より好ましくは、3〜10重量%である。
【0035】
本発明の第2の態様の組成物の主剤には、本発明の組成物における上記有機重合体の貯蔵安定性を向上させるために、ビニルシランを配合しても良い。
ビニルシランの配合量は、有機重合体100重量部に対し、0.3〜5重量部が好ましい。
【0036】
本発明の第2の態様の組成物の硬化剤の主成分のひとつとして用いられる、トルエンジアミン構造を持つジアミン化合物としては、2,4−ジエチルトルエンジアミン(2,4−DETDA)、2,6−ジエチルトルエンジアミン(2,6−DETDA)、メチルチオトルエンジアミン等を用いることができる。これらの中でも、2,4−DETDA、2,6−DETDA、メチルチオトルエンジアミンが好ましい。2,4−DETDA、2,6−DETDAは、下記構造式で表される構造を有する化合物である。
【化4】
これらのジアミン化合物は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
これらのジアミン化合物としては、市販品を使用することができ、例えば、アルベマール社製のエタキュア#100等が挙げられる。
ジアミン化合物の配合量は、上記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に対し、ジアミン化合物のアミノ基の当量比で、NCO/NH2=0.8〜2.1が好ましい。0.8未満では、可使時間が十分でなく、硬化不良となる。2.1超では、硬化性に劣る。より好ましくはNCO/NH2=0.9〜1.8である。
これらのジアミン化合物は、常温で液状であり、可塑剤に容易に溶解するので、硬化剤製造時にMOCAと違って加熱して溶解する必要がない。また、MOCAと違って、特定化学物質ではなく安全性について問題がない。
【0037】
本発明の第2の態様の組成物に用いられる酸触媒としては、通常、ウレタンプレポリマーの硬化触媒として用いられる有機酸を用いることができ、例えば、本発明の第1の態様の組成物に用いられる酸触媒と同様のものを用いることができる。
硬化剤中の酸触媒の含有率は、0.05〜5重量%が好ましい。0.05重量%未満では、硬化性が十分でなく、5重量%超では、JIS A 6021に定める防水材の有するべき耐熱性の劣化が大きく、破断伸びが得られず、また、可使時間が十分にとれない。
上記範囲内で酸触媒の量を調節することで、低温ではもちろん、常温においても、十分な可使時間を確保でき、また、低温においても、本発明の第2の防水材組成物を塗布した翌日には塗布面の上を歩行可能な程度にまで硬化させられ、次の施工工程に移ることが可能であり、年間をとおして、可使時間と硬化性のバランスが良好で、次工程にすみやかに移行できる防水材組成物とすることができる。より好ましくは0.1〜3重量%である。
酸触媒は、ジアミン化合物と共に硬化剤中に配合してもよいし、主剤と硬化剤の混合時に直接添加してもよい。
【0038】
本発明の第2の態様の組成物は、ジアミン化合物と酸触媒を硬化剤として併用するが、架橋剤としてポリオール類、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタジエングリコール、2,3−ブタジエングリコール、ハイドロキノンエチロールエーテル、グリセリン等を配合しても良い。
また、ポリオールの硬化触媒として用いられる金属触媒を併用することができる。金属触媒としては、通常、ポリウレタン組成物に使用される金属触媒を使用することができ、例えば、本発明の第1の態様の組成物に用いられる金属触媒と同様のものを用いることができる。
金属触媒の配合量は、硬化剤中で0.05〜2重量%が好ましい。この範囲であれば得られる本発明の第2の態様の組成物の耐熱性を劣化させることはない。
【0039】
本発明の第2の態様の組成物には、上記必須の化合物のほかに、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えば、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、顔料を配合することができる。これらの添加剤としては、本発明の第1の態様の組成物に用いられる添加剤と同様のものを用いることができ、その量範囲も同様のものを用いることができる。
【0040】
本発明の第2の態様の組成物は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体とを主成分とする主剤と、ジアミン化合物と酸触媒を主成分とする硬化剤を、必要に応じてその他の添加剤と共に、主剤中のイソシアネート基と硬化剤中のアミノ基との当量比が、好ましくは、NCO/NH2 =0.8〜2.1となるように混合して製造する。配合比が0.8未満では、可使時間が取れず硬化不良になる。2.1超では、硬化性が低下し、機械的強度も低い。より好ましくはNCO/NH2 =0.9〜1.8である。
本発明の組成物は、二液型なので、施工現場にて主剤と硬化剤の混合を行い、得られた組成物を、金ごてあるいはローラー等を用いて塗装する。
【0041】
本発明の第2の態様の二液型防水材組成物は、0℃の低温でも硬化性に優れ、本発明の第2の態様の組成物を塗装した翌日には塗膜が硬化し十分な硬度を持つ。従って、0℃においても、防水材組成物を塗装する工程の後、次の工程へ短時間で進むことができる。
さらに、本発明の第2の態様の組成物は、主剤に、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含有するので、本発明の組成物または他の塗膜を何層か重ね塗りした場合、塗膜間の接着性に優れる。
主剤のウレタンプレポリマーと、ジアミン化合物と酸触媒の配合量を調整すれば、硬化速度を調整することができる。
本発明の第2の態様の組成物は、硬化速度が速く、さらに重ねて塗布しても、塗膜間の接着性が高いため、本発明の第2の態様の組成物は、耐久性、防水性に優れる好適な防水塗膜を形成することができる。
従って、広い面積に本発明の第2の態様の組成物を防水材組成物として塗布し、全体が硬化するのを待って更に本発明の組成物をその上から塗布しても、塗膜接着性に優れ、優れた防水塗膜を与える。
本発明の第2の態様の組成物の硬化剤の主成分のひとつとして用いられるジアミン化合物は、従来、ウレタン塗膜を得るための硬化剤として用いられているMOCAと異なり、常温で液状であるので、硬化剤製造時に、加熱して溶解する必要がない。また、特定化学物質ではなく、取り扱い上の安全性にも問題がない。また、本発明の第2の態様の組成物は、硬化剤に含有される酸触媒の量を調節することで、十分な可使時間を確保することができる。
さらに、本発明の第2の態様の組成物は、耐熱性に優れ、塗膜防水、塗り床材等に好適に用いることができる。
【0042】
本発明の第2の態様の組成物は、第1の態様の組成物と同様に、耐熱性、機械的強度に優れ、防水効果に優れ、ビルディングの屋上、ベランダ、廊下等のコンクリート面などの防水効果に優れる防水用積層物を与える。
すなわち、本発明の第2の態様の組成物を用いた本発明の防水用積層物は、コンクリートに、本発明の第2の態様の組成物を塗装して塗膜を形成し、好ましくは、この塗膜上に本発明の第2の態様の組成物をさらに塗装して塗膜を2層以上有する防水塗膜層を形成した積層物である。本発明の第2の態様の組成物からなる塗膜上に、さらに、塗装面に光沢等を与えるためにトップコートを塗装して防水塗膜層を形成してもよい。補強のためにガラスクロスを塗膜上に貼っても良い。
このような構成をとる、本発明の第2の態様の組成物を用いた本発明の防水用積層物は、耐熱性、機械的強度、防水効果に優れる。
このような本発明の防水用積層物における本発明の第2の態様の組成物よりなる塗膜の厚さは、1〜2mmで十分である。このような厚さでも、十分に防水性に優れる。
トップコートとしては、本発明の第1の態様の組成物を用いた本発明の防水用積層物に用いるのと同様の塗料を用いることができる。
【0043】
【実施例】
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0044】
(実施例1〜8、比較例1〜8)
下記表1に示す組成でポリオールを反応容器に入れて、粘度調節のために可塑剤(フタル酸ジオクチル)を加え、110℃、10mmHgの条件で、24時間脱水処理した。ついで、TDIを、NCO基/OH基の当量比が下記表1に示す値となるよう加え、80℃窒素雰囲気下で20時間混合撹拌し、ウレタンプレポリマーを得た。ウレタンプレポリマーのNCO基含量を、下記表1に示す。
得られたプレポリマー100重量部に対し、下記表1に示す化合物を、表1に示す配合比で混合して、防水材組成物を得た。
得られた防水材組成物について、20℃における可使時間、0℃18時間後の硬度、組成物硬化後の機械的物性(引張強度、伸び、引裂強さ)、耐熱性を評価した。
【0045】
(1)20℃可使時間
20℃において、主剤と硬化剤を混合した後、混合後の粘度が100Pa・sになるまでの時間(分)を測定した。これは、支障なく塗工できる限度の時間を表す。
20℃可使時間は、15分以上が好ましく、20分以上がより好ましい。
(2)0℃18時間後の硬度
組成物を1層塗装後、塗膜を0℃で18時間硬化させた後、JIS A硬度を測定した。
(3)機械的物性
組成物を塗装後、塗膜を20℃で7日間硬化させた後、JIS A 6021に記載の方法に準拠して、引張強度、伸び、引裂強さを測定した。JIS規格では、引張強度は、245.2N/cm2以上、伸びは450%以上、引裂強さは、147.1N/cm以上である。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
実施例で得られた組成物は、いずれも20℃での可使時間が15分以上と問題なかった。0℃における18時間硬化後の硬度は、実施例3、5、7では、若干低いものの、20℃においては全て30以上であった。機械的物性についても、JIS A 6021に定めるところの引張強度、伸び、引裂強さ、耐熱性においていずれも問題なかった。
これに対し、比較例では、酸触媒として配合した2−エチルヘキサン酸を6.0g配合したところ(比較例1)可使時間がとれず、0.04g(比較例2)では、0℃で硬化しなかった。
ウレタンプレポリマーとメチルチオトルエンジアミンの配合比については、NCO/NH2 =2.2(比較例3)では、0℃で硬化せず、0.5(比較例4)では20℃で硬化不良が起こった。
ウレタンプレポリマーのイソシアネート含有量が6%(比較例7)では、可使時間がほとんど取れず、1.2%(比較例8)では、JIS A 6021に定めるところの伸び、耐熱性に劣った。
MOCAを配合した比較例5〜8では、2−エチルヘキサン酸が5.0gでは、伸びが出ず、10gでは伸び、耐熱性がいずれもJIS A 6021の定める規格値に達さなかった。
【0051】
(実施例9〜11、比較例9)
下記表3に示す組成で、平均分子量5000のトリオール、平均分子量2000、700のジオールを反応容器に入れて、粘度調節のために可塑剤(フタル酸ジオクチル)を加え、110℃、10mmHgの条件で、24時間脱水処理した。ついで、TDIを、NCO基/OH基=2.0となるよう加え、80℃窒素雰囲気下で36時間混合撹拌し、ウレタンプレポリマーを得た。ウレタンプレポリマーのNCO基含量を、下記表3に示す。
得られたプレポリマー100重量部に対し、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体(変性シリコーン樹脂)を実施例9では15重量部、実施例10では5重量部、実施例11では1重量部、比較例では配合しないで、主剤とした。
上記主剤に、下記表3に示す化合物を、表に示す配合比で混合して、防水材組成物を得た。
得られた組成物について、20℃における可使時間、0℃18時間後の硬度、組成物硬化後の機械的物性(引張強度、伸び、引裂強さ)、耐熱性、および、塗膜層間の接着性を評価した。20℃における可使時間、0℃18時間後の硬度、組成物硬化後の機械的物性(引張強度、伸び、引裂強さ)、耐熱性の測定法は、実施例1〜8と同様である。
【0052】
<塗膜層間の接着性>
実施例、比較例で得られた組成物を、コンクリート片(50mm×180mm×5mm)に塗装し(塗装厚み約2mm)、塗装後20℃、72時間後に、さらに組成物を塗装した(塗布厚み1mm、塗布幅25mm)。塗装後、さらに、20℃、72時間養生して、二層目の塗膜を一層目の塗膜から180°剥離した。なお、一層目の塗膜上に組成物を塗布する際、一層目の塗膜の端部にスペーサーを置き、ここを一層目と二層目の塗膜を剥離するためのつかみ部とした。
【0053】
【表5】
【0054】
実施例9〜11、比較例9において、20℃可使時間、0℃18時間硬化後の硬度、機械的物性、耐熱性はともに問題なく良好であった。
比較例9の組成物は、塗膜が層間で全く接着しなかった。
なお、表3中、TCFとは、Thin Cohesive Failure(薄凝集破壊)の略称で、薄く接着剤(本実施例、比較例では、防水剤組成物)が破壊されることを表す。
【0055】
<表1、2の各成分>
T5000:ポリプロピレンエーテルトリオール、分子量5000、旭硝子社製
T4000:ポリプロピレンエーテルトリオール、分子量4000、旭硝子社製
D2000:ポリプロピレンエーテルジオール、分子量2000、旭硝子社製
D1000:ポリプロピレンエーテルジオール、分子量1000、旭硝子社製
D700 :ポリプロピレンエーテルジオール、分子量700 、旭硝子社製
TDI:三井化学社製
変性シリコーン樹脂:S203 、鐘淵化学社製
メチルチオトルエンジアミン:エタキュアー300 、アルべマール社製
MOCA:キュアミンMT、イハラケミカル社製
可塑剤(DOP):三菱ダイヤサイザー、三菱化学社製
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製
2−エチルヘキサン酸:関東化学社製
【0056】
【発明の効果】
本発明の二液常温硬化型防水材組成物は、低温での硬化性に優れ、0℃においても短時間で硬化する。また、硬化剤に配合される酸触媒の量を調節することで容易に硬化性の調整でき、十分な可使時間を確保しながら、低温での硬化性に優れる。従って、1年をとおして安定した常温施工ができる。また、機械的物性、耐熱性に優れる。
従来、ウレタン塗膜の硬化剤として用いられているMOCAと異なり、常温で液状なので、硬化剤製造時に加熱する必要がなく硬化剤の調整が容易である。また、MOCAと異なり、特定化学物質ではないので、安全性にも問題ない。
組成物の主剤に、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含有する本発明の組成物では、さらに、塗膜層間の接着性に優れる。
このような本発明の組成物は、塗膜防水材、塗り床材等に好適に用いることができる。
本発明の防水用積層物は、屋上、ベランダ、廊下等のコンクリート製の建材の一部を構成するものとして、防水性、耐熱性、機械的強度に優れる。
Claims (4)
- トリレンジイソシアネートとポリオールとの反応で得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、メチルチオトルエンジアミンおよび酸触媒を主成分とする硬化剤とからなり、
該酸触媒が、ステアリン酸、カプリル酸、ラウリル酸、オレイン酸、ナフテン酸、オクテン酸およびオクチル酸(2−エチルヘキサン酸)からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
該ウレタンプレポリマーが、該トリレンジイソシアネートと該ポリオールとを、当量比でNCO基/OH基=1.5〜2.1の範囲で反応させてなり、該ウレタンプレポリマーのNCO%が1.5〜6.0重量%であり、
該硬化剤中の該メチルチオトルエンジアミンの含有量が、該ウレタンプレポリマーに対し、当量比でNCO基/NH2基=0.8〜2.1であり、該酸触媒の含有量が該硬化剤の0.05〜5重量%である二液常温硬化型防水材組成物。 - トリレンジイソシアネートとポリオールとの反応で得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマー、および、分子内に少なくとも1個の加水分解性ケイ素官能基を有する有機重合体を主成分とする主剤と、トルエンジアミン構造を有するジアミン化合物、および、酸触媒を主成分とする硬化剤とからなる二液常温硬化型防水材組成物。
- 前記ジアミン化合物が、メチルチオトルエンジアミン、および/または、ジエチルトルエンジアミンである請求項2に記載の二液常温硬化型防水材組成物。
- コンクリート上に請求項1〜3のいずれかに記載の二液常温硬化型防水材組成物からなる塗膜を少なくとも1層有する防水塗膜層を含む防水用積層物。
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