JP3305766B2 - 感圧接着材 - Google Patents

感圧接着材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の組成物を硬化さ
せて得られた柔軟性を有する基材に感圧接着剤層を積層
した、高い接着力を有し、かつ長期間貯蔵しても接着特
性に変化がないテープ状ないしシート状の感圧接着材に
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】感圧接着
材は指で押す程度の圧力で被着体に接着する広義の接着
材の一種であり、事務用粘着テープ等として良く知られ
ている。感圧接着材の基材としては合成樹脂フィルムが
良く用いられるが、基材として柔軟なゴム状物質を用い
たものは被着体の凹凸にも良く追随し、大きな接着強度
を有するものである。
【0003】特開平3-122175号公報には、シラノール縮
合反応により架橋し得るゴム系有機重合体の硬化物をゴ
ム状物質として基材に用いた感圧接着材が開示され、こ
の感圧接着材は優れた接着特性を有することが報告され
ている。然し、長期間又は高温下に感圧接着材を貯蔵し
た場合には、使用したときの接着強度が低下する、即ち
貯蔵安定性が不充分であるという欠点があった。硬化触
媒の使用量を減らせば、感圧接着材の貯蔵安定性が改善
されるが、基材の硬化性が不充分なために生産性が悪く
なるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、生産性に優
れ、しかも貯蔵安定性が優れたテープ状ないしシート状
の感圧接着材を提供するものである。
【0005】即ち、本発明は、シラノール縮合反応によ
り架橋し得る常温で液状のゴム系有機重合体、及び、
(A)分子内に少なくとも1個の重合可能な2重結合を
有するアミン化合物、及び/又は、(B)分子内に少な
くとも1個の重合可能な2重結合を有する酸性燐酸エス
テルからなる硬化触媒、を含有する硬化性組成物を硬化
させて得られた基材に感圧接着剤層を積層してなるテー
プ状ないしシート状の感圧接着材に関する。
【0006】本発明でいうゴム系有機重合体は、硬化後
ゴム状となり、柔軟性を有する。なお、本明細書にいう
柔軟性を有するとは、常温で極僅かな指の力で曲げられ
ることは勿論であるが、常温での縦弾性率が5×107
dyn/cm2 (約50 kg/cm2 )以下であることを意味す
る。
【0007】このようなゴム系有機重合体としては、例
えば分子中に少なくとも1個の反応性珪素基を有する常
温で液状のゴム系有機重合体(以下、ゴム系有機重合体
(a)ともいう)等が挙げられる。
【0008】この特定のゴム系有機重合体の主鎖は、硬
化物がゴム状物となる有機重合体である限り、特に限定
はない。ゴム系有機重合体(a)に含有されている反応
性珪素基は良く知られた基であり、室温においても架橋
し得るという特徴を有している。
【0009】反応性珪素基とは、珪素原子に結合した水
酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成す
ることにより架橋し得る珪素含有基であり、このような
反応性基の例としては、次の一般式で示される基が挙げ
られる。 Xa (R1 3-a )Si−[−O−Si(Xb )(R1 2-b )−]m
【0010】式中、Xは水酸基又は加水分解性基であ
り、R1 は炭素数1〜20の1価の炭化水素基又はトリ
オルガノシロキシ基であり、aは0、1、2又は3であ
り、bは0、1、2又は3であり、mは0又は1〜19
であるが、1≦a+mbである。
【0011】この加水分解性基の具体例としては、例え
ば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキ
シ基等の一般に知られている基が挙げられる。これらの
うちではアルコキシ基が加水分解性がマイルドであり、
取扱い易いという点から特に好ましい。
【0012】R1 の具体例としては、メチル基、エチル
基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基、フェニル基等のアリ−ル基、ベンジル基等のアラ
ルキル基、トリメチルシロキシ基等が挙げられる。ま
た、一部の水素原子が置換された炭化水素基であっても
よい。これらのうちではメチル基が特に好ましい。
【0013】前記ゴム系有機重合体(a)の1分子に
は、少なくとも1個、好ましくは1.2〜6個の反応性
珪素基が含有されている。1分子中に含有される反応性
珪素基の数が1個未満になると硬化が不充分になるので
好ましくない。また、6個を超えると硬化物の柔軟性が
充分でなくなる。
【0014】前記ゴム系有機重合体(a)において、反
応性珪素基は分子末端に存在することが好ましい。分子
末端に反応性珪素基が存在する場合には、架橋点間分子
量が大となるため、柔軟で高伸びの硬化物が得易いとい
う利点がある。
【0015】本発明に使用されるシラノール縮合反応に
より架橋し得る有機重合体の主鎖としては、例えば、プ
ロピレンオキシド、エチレンオキシド、テトラヒドロフ
ラン等の環状エーテルの重合で得られるポリエーテル
系;アジピン酸等の2塩基酸とグリコールとの縮合又は
ラクトン類の開環重合で得られるポリエステル系;エチ
レン−プロピレン共重合体系;ポリイソブチレン、又は
イソブチレンとイソプレン等との共重合体系;ポリクロ
ロプレン;ポリイソプレン、又はイソプレンとブタジエ
ン、スチレン、アクリロニトリル等との共重合体系;ポ
リブタジエン、又はブタジエンとスチレン、アクリロニ
トリル等との共重合体系;ポリイソプレン、ポリブタジ
エン、又はイソプレンとブタジエンとの共重合体を水素
添加して得られるポリオレフィン系;エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート等のモノマーをラジカル重合し
て得られるポリアクリル酸エステル、又は前記アクリル
酸エステルと酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレ
ン、エチレン等との共重合体系;本発明に用いるゴム系
有機重合体中でビニルモノマーを重合して得られるグラ
フト重合体系;ポリサルファイド系等の重合体が挙げら
れる。これらのうちでは、ポリプロピレンオキシド系ポ
リエーテル等の一般式:−R−0−[式中、Rは炭素数
2〜4の2価のアルキレン基を表わす]で示される繰り
返し単位を有するポリエーテル、ポリプロピレンオキシ
ド等のポリエーテルの存在下でアクリル酸エステル、ス
チレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等のビニルモノ
マーを重合させて得られるグラフト重合体等の重合体又
は共重合体、ポリアクリル酸アルキルエステル、又はア
クリル酸アルキルエステルを50%以上含有するアクリ
ル酸アルキルエステルと酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、スチレン、エチレン等との共重合体が、反応性珪素
基を分子端末に導入させ易く、また無溶剤で液状重合体
を製造し易い等の点から好ましい。耐水性が良く、安価
であり、また液状物として取扱い易いという点から特に
ポリプロピレンオキシドが好ましい。
【0016】また、ゴム系有機重合体の分子量は、該ゴ
ム系有機重合体が常温で液状であることが必要であるた
め、500〜50000程度、特に1000〜2000
0程度のものが好ましい。
【0017】前記ゴム系有機重合体と共に用いられる硬
化触媒は、ゴム系有機重合体に作用して架橋、硬化さ
せ、安定な基材組成物を生成させる。本発明でいう硬化
触媒は、分子内に少なくとも1個の重合可能な2重結合
を有するアミン化合物(A)、及び/又は、分子内に少
なくとも1個の重合可能な2重結合を有する酸性燐酸エ
ステル(B)からなる硬化触媒であれば、特に限定はな
い。
【0018】本発明の硬化触媒の成分の一つであるアミ
ン化合物(A)の具体例としては、例えば、α,β−不
飽和カルボン酸のアミン化合物エステル、N-ビニルアミ
ン化合物、アミノアルキルビニルエーテル、アミノアル
キルビニルケトン等が挙げられるが、α,β−不飽和カ
ルボン酸のアミン化合物エステルが好ましい。
【0019】前記α,β−不飽和カルボン酸のアミン化
合物エステルの具体例としては、例えば、2-アミノエチ
ルアクリレート、2-N,N-ジブチルアミノエチルアクリレ
ート、2-N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、2-
N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート、3-N-t-オク
チルアミノプロピルメタクリレート等が挙げられる。前
記N-ビニルアミン化合物の具体例としては、例えば、N-
ビニルジメチルアミン、N-ビニルエチルブチルアミン、
N-ビニルジフェニルアミン等が挙げられる。
【0020】前記アミノアルキルビニルエーテルの具体
例としては、例えば、2-アミノエチルビニルエーテル、
2-N,N-ジメチルアミノエチルビニルエーテル等が挙げら
れる。前記アミノアルキルビニルケトンの具体例として
は、例えば、2-アミノエチルビニルケトン、2-N,N-ジメ
チルアミノエチルビニルケトン等が挙げられる。また、
前記酸性燐酸エステル(B)の具体例としては、例え
ば、次の一般式で示される化合物等が挙げられる。 CH2 =C(R2 )COOR3 OP(=O)(OH)(OR4 ) CH2 =C(R2 )OR3 OP(=O)(OH)(OR4 ) CH2 =C(R2 )R3 OP(=O)(OH)(OR4 ) CH2 =C(R2 )OP(=O)(OH)(OR4 ) 式中、R2 は水素又はメチル基、R3 は炭素原子数1〜
20の2価の炭化水素基、R4 は水素又は炭素原子数1
〜20の1価の炭化水素基を示す。酸性燐酸エステルの
うちでは、前記一般式 CH2 =C(R2 )COOR3 OP(=O)(OH)(OR4
【0021】で示される化合物が好ましい。その具体例
としては、モノ(2-アクロイルオキシエチル)アシッド
ホスフェート、モノ(2-メタクロイルオキシエチル)ア
シッドホスフェート、メチル−2-メタクロイルオキシエ
チルアシッドホスフェート、ラウリル−2-アクロイルオ
キシエチルアシッドホスフェート等が挙げられる。前記
一般式 CH2 =C(R2 )OR3 OP(=O)(OH)(OR4
【0022】で示される化合物の具体例としては、モノ
(2-ビニルオキシエチル)アシッドホスフェート、メチ
ル−2-ビニルオキシエチルアシッドホスフェート等が挙
げられる。前記一般式 CH2 =C(R2 )R3 OP(=O)(OH)(OR4 ) で示される化合物の具体例としては、モノアリルアシッ
ドホスフェート、メチルアリルアシッドホスフェート等
が挙げられる。前記一般式 CH2 =C(R2 )OP(=O)(OH)(OR4 ) で示される化合物の具体例としては、モノビニルアシッ
ドホスフェート、メチルビニルアシッドホスフェート等
が挙げられる。これらのうちでは、α,β−不飽和カル
ボン酸のアミン化合物エステルと一般式 CH2 =C(R2 )COOR3 OP(=O)(OH)(OR4 ) [式中、R2 は水素又はメチル基、R3 は炭素原子数1
〜20の2価の炭化水素基、R4 は水素又は炭素原子数
1〜20の1価の炭化水素基を示す]
【0023】で示される酸性燐酸エステルとの中和反応
物が、硬化触媒の保存安定性及び取扱い作業性が良く、
硬化性組成物の硬化性、ポットライフ及び得られた基材
の耐熱劣化性が良好であるという点から好ましい。
【0024】これら硬化触媒の使用量は、ゴム系有機重
合体100重量部に対し0.1〜20重量部、更に1〜
10重量部であることが好ましい。この量が0.1重量
部未満では基材の硬化性が充分でなく、20重量部を超
えると硬化が速すぎて作業性が悪くなる。
【0025】また、前記硬化触媒は、それ自体が有機重
合体の硬化条件下で熱重合等により重合可能な場合もあ
るが、更に重合開始剤を使用できる。重合開始剤として
は特に限定はなく、通常使用される重合開始剤が使用で
きる。
【0026】前記基材用組成物に添加し得る成分とし
て、基材の柔軟性を調節し、強度を高めるために使用さ
れる粘着付与樹脂がある。粘着付与樹脂としては、特に
限定はなく、通常使用される粘着付与樹脂であれば使用
できる。
【0027】このような粘着付与樹脂の具体例として
は、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テ
ルペン−フェノール樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹
脂、低分子量ポリスチレン樹脂、テルペン樹脂等が挙げ
られる。これらは単独で用いても良く、2種以上混合し
て用いても良い。これらのうちでは、特にフェノール樹
脂系やフェノール含有樹脂系のものが柔軟性、高伸び及
び高強度を発現し易いので好ましい。
【0028】粘着付与樹脂の使用量は、ゴム系有機重合
体100重量部に対して0〜140重量部、更には5〜
80重量部であることが好ましい。この量が、140重
量部を超えると高弾性率となり、ゴム的な性質が充分得
られなくなるので好ましくない。これ以外に使用される
成分としては、基材の物性を調整するために用いられる
フィラーや基材用組成物の粘度を調整するために溶剤が
使用できる。
【0029】前記フィラーの具体例としては、例えば、
シリカ微粉体、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化
チタン、亜鉛華、ケイソウ土、硫酸バリウム、カーボン
ブラック、微小中空球体等が挙げられる。
【0030】無機系微小球状中空体として、ガラス球状
微小中空体、シリカバルーン、フライアッシュバルー
ン、シラスバルーン等がある。有機系微小球状中空体と
しては、フェノール樹脂等が挙げられる。これらは単独
で用いても良く、2種以上混合して用いても良い。更
に、これら球状微小中空体の表面をシラン化合物、ポリ
プロピレングリコール等で処理したものも使用すること
ができる。これら微小中空体は、基材の柔軟性、伸び及
び機械的強度を損なうことなく硬化物を軽量化させるた
めに使用される。
【0031】これら無機系及び有機系微小中空体の使用
量は、ゴム系有機重合体100重量部に対して3〜50
重量部、更には5〜30重量部であることが好ましい。
この量が、3重量部未満では軽量化が充分達成されず、
50重量部を超えると基材の伸び及び強度が低下するの
で好ましくない。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔
料、界面活性剤等が、それぞれの目的に応じて用いられ
るが、それらに限定されるものではない。
【0032】本発明において、ゴム系有機重合体に他の
成分を混合するに当たっては、バンバリーミキサー、ニ
ーダー、ロール、プラネタリーミキサー等の混合機を用
いて行えば良く、このうち粘着付与樹脂を用いる場合
は、これを予め1〜100μm程度の微粉末状態に粉砕
しておくことにより、容易に混合することが可能とな
る。粘着付与樹脂の微粉末は塗工前に必ずしも均一溶解
状態である必要はなく、ゴム系有機重合体に小さな粒子
として不均一分散状態で存在していても構わない。
【0033】前述のようにして調製された硬化性組成物
から硬化シートを製造するには、通常該組成物をシリコ
ン剥離フィルム等に塗工し、乾燥、硬化させることによ
り達成される。
【0034】前記塗工法には、特に限定はなく、硬化性
組成物を通常のコーターを用いて塗工すれば良い。塗工
後、乾燥・硬化工程にはいるが、乾燥硬化条件として
は、常温ないし150℃で0.5〜30分程度行われ
る。本発明のテープ状ないしシート状の感圧接着材は、
このようにして得られた硬化シートを基材とし、これに
感圧接着剤層を積層して製造する。
【0035】本発明に用いられる感圧接着剤層の感圧接
着剤には、特に限定はなく、例えば溶剤型、エマルジョ
ン型あるいは無溶剤型のアクリル酸エステル共重合体系
粘着剤、天然ゴムや合成ゴムに粘着付与樹脂を配合して
得られる溶剤型あるいはホットメルト型接着剤、その他
の粘着剤が使用される。このなかではアクリル酸エステ
ル共重合体系粘着剤が初期及び最終接着力、耐候性並び
に耐老化性に優れていることから好ましい。更には、カ
ルボキシル基を含有するポリマーを主成分とするアクリ
ル酸エステル共重合体系粘着剤は、被着体表面への化学
的投錨効果及び接着特性が優れているので特に好まし
い。
【0036】前記感圧接着剤には、接着力を高める目的
で粘着付与樹脂が使用できる。粘着付与樹脂としては、
特に限定はなく、通常使用される粘着付与樹脂であれば
使用できるが、特にフェノール樹脂系やフェノール含有
樹脂系のものが好ましい。これらは単独で用いても良
く、2種以上混合して用いても良い。また、感圧接着剤
が基材に塗工され、乾燥、硬化することによっても、本
発明の感圧接着材を製造することができるが、これらの
方法に限定されない。このようにして形成される感圧接
着剤層の厚さには、特に限定はないが、通常5μm 〜1
mm程度、好ましくは25〜200μm のものである。
【0037】このようにして得られた感圧接着材は、常
温でのM100 (伸び100%時の引張応力)が10kg/
cm2 以下である柔軟性と、剥離接着強度、剪断接着強
度、保持率とも高いという好ましい接着特性を有し、か
つ外観的にも黒色を含む有色配合が容易であり、コスト
的にも比較的安価であるので、自動車用製品(例えば、
サイドモール、エンブレムモール、ウエザーストリップ
等の接着)、電気製品、室内調度品、表示板、建築材料
等の組立、固定等の用途に好適に使用でき、その工業的
価値は非常に高い。
【0038】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1、2 1分子当たり平均1.5個のジメトキシシリル基: −Si(CH3 )(OCH3 2
【0039】を有する平均分子量7500のプロピレン
オキシドからなる重合体(以下、プロピレンオキシド系
重合体という)、粘着付与樹脂としてストレート系ノボ
ラックフェノール樹脂(住友デュレズ(株)製:PR-507
31)の微粉末(平均粒径15μm )20重量部、ヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤(大内新興化学(株)製:
ノクラックNS-6)、紫外線吸収剤(チバガイギー社製:
チヌビン 327)、カーボンブラック(旭カーボン(株)
製:#80)を第1表に示したように所定量計量し、3本
ペイントロールで4回混練して混合した。その後、シラ
スバルーン(イヂチ化成(株)製:ウインライト MSB50
11)及び、硬化触媒として2-N,N-ジメチルアミノエチル
メタクリレート(共栄社油脂化学工業(株)製:ライト
エステルDM)とモノ(2-メタクリロイルオキシエチル)
アシッドホスフェート(共栄社油脂化学工業(株)製:
ライトエステルPM)との等量混合物を所定量加えて混合
し、減圧脱泡した。得られた硬化性組成物をドクターブ
レードを用い、シリコン剥離PETフィルム(東洋メタ
ライジング(株)製:セラピール Q-1)の上に厚み1.
1mmになるように塗工した後、140℃で20分間、加
熱硬化処理して基材となる硬化シートを得た。得られた
基材は、硬化直後及び65℃処理後に室温で48時間ア
セトン浸漬し、ゲル分を測定することによって硬化性を
評価した。
【0040】一方、感圧接着剤層は、次のようにして作
製した。即ち、アクリル酸ブチル90重量%、アクリル
酸8重量%及び酢酸ビニル2重量%の共重合体の40%
トルエン溶液100重量部に対し、架橋剤としてコロネ
ートLの45%トルエン溶液2重量部を加えて混合し、
ドクターブレードを用いて、シリコン剥離紙(リンテッ
ク(株)製:WBG-70EN)の上に糊厚が100μm になる
ように塗工し、100℃で5分間乾燥させた。得られた
感圧接着剤層を基材の両面に気泡が入らないように貼合
わせることにより本発明の両面接着テープを得た。
【0041】貯蔵安定性を評価するため、得られた両面
接着テープを65℃で所定時間処理した後、180°剥
離強度を測定した。ここで、被着体として使用した塗装
鋼板は、厚さ1.6mmの冷間圧延鋼板(SPCC-B)にアル
キッドメラミン樹脂焼付け塗料(関西ペイント(株)
製)をスプレー塗装し、焼付け(140℃×20分)し
たものを用いた。180°剥離強度は、厚さ50μm の
PETフィルムで裏打ちした幅25mmの両面接着テープ
片を作成し、これを厚み1.6mmの塗装鋼板に貼合わせ
た。これを室温で1日放置した後、島津製オートグラフ
を用いて80℃雰囲気下で50mm/分の引張速度で測定
した。その結果は第1表に示す通りである。 実施例3、4
【0042】実施例1、2の基材に粘着付与樹脂として
ストレート系ノボラックフェノール樹脂を添加しなかっ
た以外は、実施例1、2と同様にして行った。実施例1
と同様の項目を測定した結果を第1表に示す。 比較例1、2
【0043】実施例1、2の基材に配合した硬化触媒
を、ラウリルジメチルアミン(花王(株)製:ファーミ
ン DM-20)とジブチルホスフェート((株)大八化学工
業所製:DP-4)との等量混合物に代えた以外は、実施例
1と同様にして行った。実施例1と同様の項目を測定し
た結果を第1表に示す。
【0044】比較例1の硬化物は、硬化直後にはゲル分
が少なく、硬化が不充分であり、シートとして巻き取っ
たりすると、シートが圧縮された状態のままとなり、所
望の厚さのものを得ることが困難であった。また、比較
例2のものは、このような現象はあまり生じないが、感
圧接着材の貯蔵安定性に劣るものであった。
【0045】
【表1】
【0046】以上の結果を検討すると、比較例1、2の
結果で示されているように非重合性の硬化触媒を使用し
た場合には、基材の硬化性と感圧接着材の貯蔵安定性と
のバランスがとれないことが判った。これに対し、本発
明の感圧接着材では、実施例1〜4に例示したように基
材の硬化が速いために生産性に優れ、しかも初期高温接
着力及び貯蔵安定性に優れていることが判った。
【0047】
【発明の効果】本発明の感圧接着材は、生産性が優れて
いるばかりでなく、しかも初期高温接着力及び貯蔵安定
性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 1/00 - 201/10 B32B 1/00 - 35/00 C08K 3/00 - 13/08 C08L 1/00 - 101/16 C08G 77/00 - 77/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シラノール縮合反応により架橋し得る常
    温で液状のゴム系有機重合体、及び、 (A)分子内に少なくとも1個の重合可能な2重結合を
    有するアミン化合物、及び/又は、 (B)分子内に少なくとも1個の重合可能な2重結合を
    有する酸性燐酸エステルからなる硬化触媒、を含有する
    硬化性組成物を硬化させて得られた基材に感圧接着剤層
    を積層してなるテープ状ないしシート状の感圧接着材。
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