JP3429369B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カソードの表面に置さ
れた基体に対して所定の電力を印加してこの基体表面に
薄膜を形成する薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気記録媒体としては、高分子
材料よりなるフィルム状基体表面に酸化物磁性粉末或は
合金磁性粉末等の粉末磁性材料を塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等の有機バインダ中に分散せしめた磁性塗
料を塗布、乾燥させることにより作製されるものが広く
用いられている。
【0003】それに対して、近時における高密度磁気記
録の要請に対応して、Co−Ni合金や、Co−Cr合
金、Co−O等の金属磁性材料を、メッキや真空薄膜形
成手段(真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレー
ティング法等)によってポリエステルフィルムやポリア
ミド、ポリイミドフィルム等の非磁性のフィルム状基体
表面に直接被着させて金属磁性層が形成された金属磁性
薄膜型の磁気記録媒体(以下、単に金属薄膜媒体と記
す)が提案され注目を集めている。
【0004】この金属薄膜媒体は、抗磁力や角形比等に
優れ、磁性層の厚みを極めて薄くすることが可能である
ため、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さく短波
長における電磁変換特性に優れているのみならず、磁性
層中に非磁性材であるバインダを混入させる必要がない
ために磁性材料の充填密度を高めることが可能である
等、数々の利点を有している。したがって、上記金属薄
膜媒体はその磁気特性の優位さ故に高密度磁気記録媒体
の主流になると考えられている。
【0005】今後更なる高記録密度化の要求が高まるな
かで、現在、スペーシング損失を少なくするために上記
金属薄膜媒体の形状を平滑化させる傾向にある。ところ
が、金属薄膜媒体の平滑化に伴って磁気ヘッド−金属薄
膜媒体間の摩擦力が増大し、金属薄膜媒体に生じるせん
断応力が大きくなる。そこで、金属薄膜媒体の摺動耐久
性を向上させることを考慮して、上記金属磁性層の表面
に保護膜を成膜することが検討されている。
【0006】このような保護膜の材料としては、カーボ
ン、石英(SiO2 )、ジルコニア(ZrO2 )等が考
えられ、特にカーボンを主成分とする薄膜、例えばダイ
ヤモンド状カーボン薄膜が成膜されている系が最近注目
されている。
【0007】上記保護膜を成膜する際に好適な装置とし
て、プラズマCVD法による薄膜形成装置(以下、単に
プラズマCVD装置と記す)がある。
【0008】通常、プラズマCVD装置は、気体等の原
料をグロー放電により電子状態を活性化して基体表面で
分解・結合等の化学反応をさせてカソードに設置された
基体の表面に薄膜を形成する装置である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基体で
ある金属薄膜媒体の上記金属磁性層の表面に保護膜を成
膜する場合、上記の材料、特にカーボンを主成分とする
ものよりなる保護膜は付着強度が不十分であり、そのた
めに成膜後に剥離が生じ易いという重大な問題がある。
【0010】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、成膜後に基体に生
じがちな保護膜の剥離をほぼ完全に防止して基体の表面
全体に亘って均質な保護膜を迅速に、しかも安定且つ確
実に成膜して、製品の歩溜り及び信頼性の大幅な向上を
図ることを可能とする薄膜形成装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の対象となるもの
は、磁性層が形成された磁気記録媒体の基体が表面に配
置されたカソードと、この基体と対向配置されてなる第
1のアノードとが設けられた成膜手段を有し、前記カソ
ードに所定の電力を供給して基体表面に保護膜を形成す
る薄膜形成装置である。このような成膜手段において、
気体を原料としてグロー放電により電子状態を活性化し
て基体表面で分解・結合等の化学反応をさせて上記カソ
ードに設置された基体の表面に保護膜を形成する。
【0012】本発明の薄膜形成装置においては、流入さ
れた水素ガスをイオン化させて上記基体表面に供給する
水素処理手段を備え、この水素処理手段において上記基
体表面を前記水素ガスにより洗浄し活性化させた直後に
保護膜を形成することを特徴とするものである。
【0013】この場合、上記基体としてはカソード−第
1のアノード間に差し亘された長尺のフィルム状基体を
用いる。
【0014】具体的には、上記カソードが大径のキャン
であり、当該フィルム状基体はこのキャンの周面上に設
けられて上記第1のアノードに対し所定速度で走行する
ように上記成膜手段を構成する。
【0015】また、上記水素処理手段を、当該成膜手段
とほぼ同様に構成する。すなわち、この水素処理手段
を、成膜手段と同様に上記キャンと対向する第2のアノ
ードが設けられ、カソードとして機能する大径のキャン
に高周波電源等から所定の電力を供給することにより水
素ガスをイオン化して基体表面に供給するように構成す
る。
【0016】このとき、上記水素処理手段において上述
の水素処理をフィルム状基体に施した直後に当該フィル
ム状基体に保護膜を形成するために、水素処理手段の構
成要素として調節機構を設け、この調節機構により水素
処理手段における水素ガスの流量、圧力、及びカソード
への供給電力を調節して、基体表面に対する水素ガスの
供給時間を成膜手段における成膜時間と同期させるよう
にする。
【0017】なお、成膜する薄膜としては、カーボンを
主成分とするもの、例えばダイヤモンド状カーボンより
なる保護膜を主に想定している。
【0018】また本発明においては、その対象となるも
のが上述のように大径のキャンを用いたキャン対向型の
薄膜装置である場合には、上記基体の表面に成膜される
保護膜の膜厚方向の成膜速度を大幅に高めることが可能
である。したがって、本発明においては、上記成膜速度
を400nm/分以上の高速度とする。
【0019】
【作用】本発明に係る薄膜形成装置においては、流入さ
れた水素ガスをイオン化させて基体表面に供給する水素
処理手段が配設されている。前記基体の表面に対する保
護膜の付着強度は比較的低く、成膜後に剥離が生じる危
険性が高い。本発明においては、上記水素処理手段にお
いて、上記基体表面を前記水素ガスにより洗浄し活性化
させた直後に上記保護膜を形成する。すなわち、基体表
面から保護膜の付着を妨げる塵等が除去されて清浄な状
態とされ、且つイオン化した水素ガスの衝突により基体
表面が反応性に富んだ状態とされるので、上記基体の表
面に対する保護膜の付着強度が大幅に増大する。そし
て、基体表面をこのような状態とした直後に成膜手段に
おいて上記保護膜を形成するために、上記基体表面に保
護膜が確実に成膜され、成膜後も上記保護膜の剥離が生
じることはほぼ皆無となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る薄膜形成装置の好適な例
として、いわゆるキャン対向型のプラズマCVD法によ
る薄膜形成装置(以下、単にキャン対向型装置と記す)
に適用した具体的な実施例を図面を参照しながら説明す
る。
【0021】通常、プラズマCVD装置は、気体等の原
料をグロー放電により電子状態を活性化して基体表面で
分解・結合等の化学反応をさせてカソードに設置された
基体の表面に薄膜を形成する装置である。
【0022】上記実施例に係るキャン対向型装置は、図
1に示すように、磁性層が形成された磁気記録媒体の基
体であり長尺のフィルム状基体の原反9の巻出し及び巻
取りの操作を行う基体操作手段1と、上記原反9の表面
にイオン化した水素ガスを供給する水素処理手段2と、
上記原反9の表面に保護膜を形成する成膜手段3とから
構成され、各手段はそれぞれ絶縁体よりなる隔壁19に
よって仕切られている。ここで、基体操作手段1、水素
処理手段2、及び成膜手段3には各手段内を所定の真空
状態、ここでは1×10-3Pa程度の低圧とするための
排気口4〜6がそれぞれ設けられ、さらにこれら3手段
のほぼ中心部には大径のキャン10が配設されている。
【0023】上記原反9は、ポリエチレン等よりなるフ
ィルム上に磁性膜(ここでは金属磁性膜)が形成され、
さらに背面にバックコート膜が成膜され3重構造とされ
てなるものであり、上記キャン対向型装置により上記磁
性膜上に炭素或は炭素を主成分とする薄膜、ここではダ
イヤモンド状カーボンの保護膜(以下、単にDLC保護
膜と記す)が成膜されて磁気記録媒体として用いられ
る。
【0024】上記基体操作手段1は、図中の時計回りに
定速回転して上記原反9を矢印Mの方向に走行させるた
めの巻出しロール7と、同方向に定速回転する原反9の
巻取りロール8と、上記原反9の走行を安定化させるた
めのガイドロール11,12とから構成されている。こ
こで、巻出しロール7から巻取りロール8へ上記原反9
が走行する際の中途部にこれら巻出し及び巻取りロール
7,8より大径の上記キャン10が設けられており、上
記原反9はこのキャン10が時計回りに定速回転するこ
とによりその周面にて走行してゆくことになる。なお、
このキャン10内には図示しない温度調節機構が設けら
れており、上記原反9の温度を任意に可変可能とされて
いる。
【0025】また、上記成膜手段3は、上記の如く原反
9が配設されたキャン10と対向配置されてなる接地さ
れた第1のアノード13と、この成膜手段3内に反応ガ
ス(ここではエチレン及び水素ガスよりなる混合ガス)
を導入するための導入管14とから構成されている。こ
こで、上記キャン10には上記成膜手段3の外部に設け
られた高周波(RF)電源15が接続されており、成膜
手段3においてこのキャン10がカソードとして機能す
る。すなわち、キャン10(カソード)−第1のアノー
ド13間の空間が成膜領域とされている。さらに、上記
キャン10の周面近傍は、上記隔壁19を貫通する排気
口20により数Pa程度の中圧に保たれる。
【0026】そして特に、上記水素処理手段2は、成膜
手段3とほぼ同様、すなわち、原反9が配設されたキャ
ン10と対向配置されてなる接地された第2のアノード
18と、この水素処理手段2内に水素ガスを導入するた
めの導入管17と、図示しない後述の調節機構とから構
成されている。
【0027】この水素処理手段2において、上記キャン
10が所定速度で回転する際に上記高周波電源15から
キャン10を通じて導入された所定値の高周波電力によ
り、導入管17から当該水素処理手段2内に充填された
水素ガスが電離されてイオン化し、拡散によってカソー
ドであるキャン10及び第2のアノード18に到達した
電子のうち、第2のアノード18側に達したものは当該
第2のアノード18が接地されているために逃げてゆく
のに対して、上記キャン10に達したものはカップリン
グコンデンサ16にブロックされ当該キャン10に蓄積
される。このことにより上記キャン10に発生する負電
位であるバイアス電位によって、電離した水素ガスが所
定速度で回転するキャン10の周面に設けられた上記原
反9の表面に衝突し、それによってこの表面が洗浄及び
活性化される。
【0028】そして、上記の如く水素処理手段2におい
てキャン10(カソード)−第1のアノード13間の領
域に位置した上記原反9の表面を洗浄及び活性化した直
後に、上記成膜手段3において、上記原反9の表面の洗
浄及び活性化された箇所に保護膜、例えばDLC保護膜
が成膜される。
【0029】すなわち、上記水素処理手段2の場合と同
様に、上記キャン10が所定速度で回転する際に上記高
周波電源15からキャン10を通じて導入された所定値
の高周波電力により、導入管17から当該成膜手段3内
に充填された上記反応ガスが電離されてイオン化し、拡
散によってカソードであるキャン10及び第2のアノー
ド18に到達した電子のうち、第2のアノード18側に
達したものは当該第2のアノード18が接地されている
ために逃げてゆくのに対して、上記キャン10に達した
ものはカップリングコンデンサ16にブロックされ当該
キャン10に蓄積される。このことにより上記キャン1
0に発生する負電位であるバイアス電位によって、電離
した上記反応ガス、特にイオン種が強く電界加速され
て、所定速度で回転するキャン10の周面に設けられた
上記原反9のうちキャン10(カソード)−第1のアノ
ード13間の成膜領域内に位置する上記原反9の表面に
被着することにより、硬度の高いDLC保護膜が連続成
膜されてゆき、磁気記録媒体として好適な磁気テープが
作製される。
【0030】なお、本実施例においては、製品の歩留り
等の向上させるために、上記原反9の表面に成膜される
保護膜の膜厚方向の成膜速度を400nm/分以上の所
定速度とする。
【0031】このように、本実施例のキャン対向型装置
においては、流入された水素ガスをイオン化させて上記
原反9の表面に供給する水素処理手段2が配設されてい
る。上記原反9の表面に対する保護膜(ここではDLC
保護膜)の付着強度は比較的低く、成膜後に剥離が生じ
る危険性が高い。本実施例においては、上記水素処理手
段2において、上記原反9の表面を前記水素ガスにより
洗浄し活性化させた直後に上記保護膜を形成する。すな
わち、原反9の表面から保護膜の付着を妨げる塵等が除
去されて清浄な状態とされ、且つイオン化した水素ガス
の衝突により基体表面が反応性に富んだ状態とされるの
で、上記原反9の表面に対する保護膜の付着強度が大幅
に増大する。そして、原反9の表面をこのような状態と
した直後に成膜手段3において上記保護膜を形成するた
めに、上記原反9の表面に保護膜が確実に成膜され、成
膜後も上記保護膜の剥離が生じることはほぼ皆無とな
る。
【0032】ここで、上記の如く高成膜速度で上記保護
膜を連続成膜するには、水素処理手段2における上述の
水素前処理の処理時間、すなわち上記原反9の表面に対
する電離した水素ガスの供給時間を成膜手段3における
成膜時間と同期させることが必要である。そのために、
本実施例においては、水素処理手段2内に調節機構を設
け、この調節機構により水素処理手段における水素ガス
の流量、圧力、及びカソードへの供給電力を調節する。
このように、上記調節機構において、水素ガスの流量、
圧力、及びカソードへの供給電力の3つのパラメータを
組み合わせて適正値とすることにより、上記成膜時間と
同期した水素前処理を行うことが可能となる。
【0033】ここで、上記実施例に係るキャン対向型装
置(装置A)及び上記水素処理手段2を有しない従来の
キャン対向型装置(装置B、図示は省略する。)を用い
て、実際にフィルム状基体である上記原反9の表面に保
護膜としてDLCの薄膜を連続成膜した際の、この保護
膜の摺動耐久性について調べた実験例について説明す
る。
【0034】この実験において使用するフィルム状基体
である上記原反9は、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)よりなるフィルム上にCo−Oよりなる金属磁性
膜が形成され、さらに背面にバックコート膜が成膜され
3重構造とされてなるものである。
【0035】また、水素処理手段2における処理条件と
しては、水素ガス圧を80Pa、この水素ガスの流量を
50sccmとし、上記高周波電源15による高周波電
力の投入パワーを340Wとした。
【0036】さらに、成膜手段3における成膜条件とし
ては、反応ガスを上述のようにエチレンと水素ガスとの
混合ガスとし、上記反応ガス圧を80Pa、この反応ガ
スの流量をエチレンが200sccm,水素ガスが50
sccmとし、上記高周波電源15による高周波電力の
投入パワーを340Wとした。
【0037】そして、上記実験例においては、上記装置
Aを用いてDLC保護膜を26nmの膜厚に成膜した磁
気テープのサンプルを3つ(サンプル1〜サンプル3)
作製し、同様に上記装置Bを用いてDLC保護膜を26
nmの膜厚に成膜したサンプルを3つ(サンプル4〜サ
ンプル6)作製した。その後、磁気テープと磁気ヘッド
間の摺動耐久性試験を行った。このとき、摺動耐久性の
度合を示す値としては、出力が初期出力より3dB低下
した時点の磁気ヘッドの摺動回数(パス数)を採用し
た。
【0038】この実験の結果としては、サンプル1〜サ
ンプル3については成膜後におけるDLC保護膜の剥離
は全く発生せず、上記摺動回数はそれぞれ157万,1
50万,163万であった。
【0039】それに対して、サンプル1〜サンプル3に
ついては成膜後に全てのサンプルにDLC保護膜の剥離
が発生し、そのため摺動耐久性試験を行うことは不可能
であった。
【0040】以上の結果から、上記装置AによりDLC
保護膜が成膜された磁気テープの上記装置Bによる磁気
テープに対する優位性が示された。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る薄膜形成装置によれば、磁
性層が形成された磁気記録媒体の基体が表面に配置され
たカソードと、この基体と対向配置されてなる第1のア
ノードとが設けられた成膜手段を有し、前記カソードに
所定の電力を供給して前記基体表面に保護膜を形成する
薄膜形成装置において、流入された水素ガスをイオン化
させて上記基体表面に供給する水素処理手段を備え、こ
の水素処理手段において上記基体表面を前記水素ガスに
より洗浄し活性化させた直後に保護膜を形成するので、
成膜後に基体に生じがちな保護膜の剥離をほぼ完全に防
止して、基体の表面全体に亘って均質な保護膜を迅速
に、しかも安定且つ確実に成膜して、製品の歩溜り及び
信頼性の大幅な向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る薄膜形成装置(キャン対向型装
置)を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基体操作手段 2 水素処理手段 3 成膜手段 4〜6 排気口 7 巻出しロール 8 巻取りロール 9 原反 10 キャン 11,12 ガイドロール 13 第1のアノード 18 第2のアノード 14,17 導入管 15 高周波電源 16 カップリングコンデンサ 19 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 首藤 広 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−208721(JP,A) 特開 平6−158331(JP,A) 特開 平6−103573(JP,A) 特開 平6−41758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 16/56 G11B 5/84 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性層が形成された磁気記録媒体の基体
    が表面に配置されたカソードと、この基体と対向配置さ
    れてなる第1のアノードとが設けられた成膜手段を有
    し、前記カソードに所定の電力を供給して前記基体表面
    に保護膜を形成する薄膜形成装置において、 流入された水素ガスをイオン化させて上記基体表面に供
    給する水素処理手段を備え、この水素処理手段において
    上記基体表面を前記水素ガスにより洗浄し活性化させた
    直後に保護膜を形成すること 前記基体は、前期カソード−第1のアノード間に差し亘
    された長尺のフィルム状基体であること、 前記カソードが大径のキャンであり、このキャンの周面
    上に設けられた基体が前記第1のアノードに対し所定速
    度で走行すること、 水素処理手段は大径のキャンに対向する第2にアノード
    を有し、カソードとして機能する前記キャンに所定の電
    力を供給することにより水素ガスをイオン化して基体表
    面に供給すること、 前記水素処理手段は、調節機構を有し、この調節機構に
    より水素処理手段における水素ガスの流量、圧力、及び
    カソードへの供給電力を調節して、基体表面に対する水
    素ガスの供給時間を成膜手段における成膜時間と同期さ
    せること を特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 基体の表面に成膜する保護膜がカーボン
    を主成分とするダイヤモンド状カーボンであることを特
    徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
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