JP3420553B2 - 第3級ニトリル置換芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

第3級ニトリル置換芳香族化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は第3級ニトリルによ
って置換された芳香族化合物の新規な製造方法に関す
る、この方法はこの種類の非常に広範囲な化合物の製造
に適用可能である。このような第3級ニトリル置換芳香
族化合物の最終生成物は式(1.0.0):
【化6】 [式中、構成部分W1、W2、W3、W4及びW5と置換基
部分R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は総て以下
でさらに詳述する意味を有する]で示される化合物を含
む。本発明の製造方法は次の反応スキームによって説明
することができる:
【化7】
【0002】本発明の方法は、容易であり、かつ最終生
成物の許容される収率を生じる方法である。本発明の方
法はその広範囲な適用可能性によって、及び反応を促進
するために用いられる塩基の化学的構成と反応条件及び
最終生成物中のニトリルの第3級構造(これらの両方は
以下でさらに詳述する)に関して発見された重要性によ
って、今までに利用可能であった方法とは区別される。
【0003】本発明の実施に用いられる塩基の性質は、
本発明の方法を先行技術方法と区別するために役立つ、
第3級ニトリル置換芳香族化合物の最終生成物の許容可
能な収率を得るために重要である。用いられる塩基の共
役酸は約17〜約30の範囲内のpKaを有さなければ
ならない。これらの重要な必要条件を満たす塩基の例は
ビス(トリメチルシリル)アミド(KHMDS)のカリ
ウム塩、ナトリウム塩又はリチウム塩である。
【0004】第2級ニトリルと置換芳香族化合物との反
応の実施に用いられる溶媒の種類が最終生成物の許容可
能な収率を得るために重要である選択を表すことも、本
発明によって発見されている。選択される溶媒は非プロ
トン性であり、約20未満の比誘電率(ε)を有するべ
きである。トルエンとテトラヒドロフラン(THF)が
本発明の方法に用いるために適した溶媒の例である。T
HFの比誘電率は7.6であり、トルエンの比誘電率は
2.4である(Handbook of Chemis
try and Physics)。
【0005】本発明の製造方法におけるニトリル反応物
が、ニトリル部分が結合する炭素原子の置換度に関して
“第2級”であることは理解されよう。本発明の方法に
よって製造された最終生成物中では、ニトリル部分が結
合する炭素原子が、水素原子に結合していないので、
“第3級”であることがさらに理解されよう。
【0006】第2級ニトリルと芳香族化合物とを含有す
る反応混合物が維持されるべき温度の選択は、上記塩基
又は溶媒の選択よりも重要ではない。しかし、適当な反
応温度は本発明による最終生成物の許容可能な収率を得
るために重要であり、約0℃〜約120℃の範囲内であ
るべきである。
【0007】本発明の方法によって製造される第3級ニ
トリル置換芳香族化合物の最終生成物は広範囲な化学構
造と、前記最終生成物の治療的及び非治療的用途の両方
を含む、かなりの数の種々な実際の用途とを特徴とす
る。
【0008】本発明の方法によって製造される、好まし
い第3級ニトリル置換芳香族化合物の最終生成物は治療
剤として、特にホスホジエステラーゼ IV型(PDE
4)の阻害剤として有用である化合物である。PDE4
阻害剤は、ヒト及び動物における、特に喘息、慢性閉塞
性肺疾患、気管支炎、慢性関節リウマチと変形性関節
症、皮膚炎、乾せん及びアレルギー性鼻炎を含めた、起
源においてアレルギー性又は炎症性である、多くの疾
患、疾病及び状態のヒト及び動物を治療する治療方法に
適用可能性を有する。
【0009】
【従来の技術】第3級ニトリル置換芳香族化合物の最終
生成物を含む、このようなPDE4阻害剤には、米国特
許出願第08/963904号、1997年4月1日出
願(代理人資料第PC9281B号)[これは米国仮出
願第60/016861号、1996年5月3日出願
(代理人資料第9281号)、現在廃棄の一部継続出願
である]と、前記仮出願に基く、米国を指定した国際出
願第PCT/IB97/00323号、1997年4月
1日出願(代理人資料第PC9281A号)、1997
年11月13日にWO97/42174として発行とに
開示されている、好ましい種類の選択的PDE4阻害剤
が含まれる。
【0010】上記好ましい種類の選択的PDE4阻害剤
は次の一般式(4.0.0):
【化8】 によって示すことができる:
【0011】上記式中、Raは水素、(C1−C6)アル
キル、フェニル又は(C1−C3)アルキル−フェニル
[前記フェニルは1個又は2個の−(C1−C4)アルキ
ル、−O(C1−C3)アルキル、Br又はClによって
置換されてもよい]であり;Rは水素、(C1−C6)ア
ルキル、−(CH2n(C3−C7)シクロアルキル(n
は0〜2である)又は−(Z’)b(C6−C10)アリー
ル[bは0又は1であり;Z’は(C1−C6)アルキレ
ン又は(C2−C6)アルケニレンである]であり、前記
R基の前記アルキル及びアリール部分は1個以上のハ
ロ、好ましくはF若しくはCl、ヒドロキシ、(C1
5)アルキル、(C1−C5)アルコキシ又はトリフル
オロメチルによって置換されてもよい;R1は水素、
(C1−C6)アルキル、フェニル又は(C3−C7)シク
ロアルキルであり、前記アルキル及びフェニルR1基は
3個までのメチル、エチル、トリフルオロメチル又はハ
ロによって置換されてもよい。前記好ましい種類の選択
的PDE4阻害剤をさらに好ましい式(4.0.1)と
(4.0.2)の特定化合物によってさらに説明するこ
とができる:
【化9】
【0012】上記種類の選択的PDE4阻害剤の製造方
法は、米国特許出願第09/153762号、1998
年9月15日出願(代理人資料第10004A号)、現
在米国特許第6,005,118号として1999年1
2月21日発行[これは米国仮出願第60/06421
1号、1997年11月4日出願(代理人資料第PC1
0004A号)、現在廃棄の一部継続出願である]と、
前記一部継続出願に基く、対応EP−A−091508
9として1999年5月12日に公表され、対応JP−
A−228543/99として1999年8月24日に
公表されている。特に、上記出願には、式(2.1.
0)のインダゾールを式(3.1.0)のシクロヘキサ
ン1,4−ジカルボニトリルによって処理して、式
(4.0.3)の第3級ニトリル置換芳香族化合物の最
終生成物を得るための下記合成方法が開示されている:
【化10】
【0013】上記合成方法は、例えばリチウムビス(ト
リメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチル
シリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)ア
ミド(KHMDS)、リチウムジイソプロピルアミド、
又はリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
のような塩基の存在下で実施されるものとして開示され
ている。上記塩基は、選択的であり、所望の高レベルの
シクロヘキサン−1,4−ジカルボニトリル、式(2.
0.1)をR−及びR1−置換インダゾール、式(2.
0.0)に、後者の両方のカルボニトリル官能性を本来
の場所に残しながら、フッ素原子を置換することによっ
て、添加することを可能にするものとして述べられてい
る。式(1.0.0)の第3級ニトリル置換芳香族化合
物の最終生成物の許容可能な収率を得るために、カリウ
ムビス(トリメチルシリル)アミド(KHMDS)を塩
基促進剤として、例えばテトラヒドロフラン、トルエン
又はキシレン(キシレン類)のような溶媒中、好ましく
はトルエン中で、約25℃〜約125℃の温度、好まし
くは約100℃において1時間〜15時間の期間、好ま
しくは約5時間にわたって用いることが好ましいことも
教示されている。
【0014】Loupy等のSynth.Comm.1
990、20、2855〜2864は、ジ−又はモノ−
ニトロハロゲノ化合物及び不活性化アリールハライドに
対してSNAr反応を行なうための、溶媒なしでの、固
体−液体相転移触媒の使用に関する。この反応は求核試
薬、例えばPh2CHCNによって、塩基、例えば化学
量論量の微粉状固体KOHと触媒、例えばテトラアルキ
ルアンモニウム塩(例えば、Aliquat 336又
はTDA−1)との存在下で行なわれる、この反応は次
の反応スキームによって表されうる:
【化11】
【0015】本発明の方法とは異なり、Loupy等に
よって開示された方法はクロリド置換、ブロミド置換又
はヨージド置換アレーン核によって行なわれ、この反応
はニトロ基の付加的な存在によって生じるアレーン核の
電子不足によって可能になる。
【0016】Makosza等のJ.Org.Che
m.1994、59、6796〜6799も、p−ハロ
ニトロベンゼンにおけるハロゲンの求核置換に関し、特
に、次の反応スキームによって表されうる反応を開示し
ている:
【化12】
【0017】Makosza等によって開示された方法
はエチルシアノアセテートを用いており、クロリド置換
又はフルオリド置換アレーン核によって行なわれること
ができる。しかし、Makosza等の方法のこれらの
態様のいずれも本発明の方法に用いることができない。
【0018】Rose−Munch等のJ.Organ
omet.Chem.1990、385(1)、C1〜
C3は、例えばジ−iso−プロピルアミノリチウムに
よるリチオ化によって先行される、塩基、例えばヘキサ
メチルリン酸トリアミド(HMPT)の存在下で(フル
オロアレーン)トリカルボニルクロム錯体にα−イミノ
ニトリルを添加することによる、α−置換アリールイミ
ノニトリルの合成を開示している。特に、次の反応スキ
ームによって表されうる反応が包含される:
【化13】
【0019】Rose−Munch等によって開示され
た方法は、フルオリド置換アレーン核をトリカルボニル
クロムによって錯化することによるフルオリド置換アレ
ーン核における電子不足状態を誘導する、この状態は次
に、アレーン核上のフルオリド置換基のリチウムアニオ
ン置換を可能にする。しかし、Rose−Munch等
の方法の合成アプローチは、リチオ化が使用されない本
発明の方法の合成アプローチとは実質的に異なる。
【0020】PleveyとSampsonのJ.Ch
em.Soc.1987、2129〜2136は4−ア
ミノ−2,3,5,6−テトラフルオログルテチミドの
合成に関し、その製造の一部として、炭酸カリウム塩基
の存在下でのヘキサフルオロベンゼンとエチルシアノア
セテートとの反応を述べており、この反応は次の反応ス
キームによって説明されうる。
【化14】
【0021】PleveyとSampsonに開示され
た方法も、現在の技術水準を特徴付ける他の上記方法の
場合と同様に、電子不足状態であるアレーン核を用いて
いる。PleveyとSampsonの方法は本発明の
方法とは実質的に異なる。
【0022】Sommer等のJ.Org.Chem.
1990、55、4817〜4821は、(2−シアノ
アリール)アリールアセトニトリルを製造するための、
安定化カルボアニオンとして存在する2−ハロゲノ置換
ベンゾニトリルからのハロゲンの追い出しを含む方法を
述べている。この方法は2当量の強塩基、例えばカリウ
ムtert−ブトキシドを用いて行なわれ、塩基の性
質、溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、脱離基、
環上の置換基、及び関与する環の種類に感受性であると
教示されている。この方法はオルト位置のハロゲン及び
シアノ基を有するヘテロ芳香族化合物にも適用可能であ
ると教示されている。Sommer等の方法は次の反応
スキームによって説明されると考えられる:
【化15】
【0023】Sommer等の方法は本発明の方法と
は、アレーン核上のクロリド置換基とフルオリド置換基
の両方の置換が行なわれる点で、さらに後の置換を容易
にするために置換済みアレーン核に電子不足状態を誘導
する第2級ニトリル置換基が用いられる点で実質的に異
なる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は第3級ニトリ
ルによって置換された芳香族化合物を製造するための新
規な方法であって、式(2.0.0):
【化16】 [式中、構成部分W1、W2、W3、W4及びW5と、置換
基部分R1、R2、R3、R 4及びR5は総て、以下でさら
に詳述する意味を有する]で示される芳香族化合物を、
式(3.0.0):
【化17】 [式中、置換基部分R6とR7は両方とも以下でさらに詳
述する意味を有する]で示される第2級ニトリルによっ
て、約17〜約30の範囲内のpKa数値を有する塩基
の存在下で、但し、前記塩基と対応する式(3.0.
0)の第2級ニトリルとの間のpKa数値差が約6以下
であるという条件で、約20未満の比誘電率(ε)を有
する非プロトン性溶媒中;約0℃〜約120℃の範囲内
の反応温度において、式(1.0.0):
【化18】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7と、
1、W2、W3、W4及びW5とは総て本明細書の他の箇
所で述べる通りの意味を有する]で示される第3級ニト
リル置換芳香族化合物の最終生成物が形成されるように
処理することを含む前記製造方法に関する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は第3級ニトリル
によって置換された芳香族化合物を製造する新規な方法
に関する。この方法の好ましい実施態様では、処理すべ
き出発物質は式(2.0.0):
【化19】 で示される芳香族化合物を含む:
【0026】上記式において、 (I)点線の各々は、式(1.0.0)又は(2.0.
0)の芳香族化合物のそれぞれの位置において単結合又
は二重結合が生じるように、独立的に不存在か又は結合
を表す、但し、前記点線の少なくとも1つは結合を表
す;
【0027】(II)W1、W2、W3、W4及びW5はそれぞ
れ独立的に、 (A)C(炭素)、これに付随する点線は結合を表す; (B)N(窒素)、これに付随する点線は不存在か又は
結合を表す; (C)O、点線は不存在を表す; (D)S(=O)k(kは0、1及び2から選択された
整数である)、点線は不存在を表す; (E)五員環が生ずるように不存在から成る群から選択
される;但し、W1〜W5の各々はこのうちの1つのみが
不存在であり;1つのみがO又はS(=O)kであり、
任意に各場合に1個のNを含み;又はNのみが選択され
る場合には4つ以下のNが存在するように選択される;
【0028】(III)R1、R2、R3、R4及びR5はそれ
ぞれ独立的に、 (A)対応W15がO又はS(=O)kであるときに、
前記R1-5は不存在である; (B)対応W15がCであるときに、前記R1-5は水
素;Cl、Br及びIから選択されるハロゲン;−N
(R122;−SR12;−OR12;0〜3個のR9、−N
(R122、−SR12又は−OR12によって置換される
(C1−C6)アルキル;0〜3個のR9によって置換さ
れる(C2−C6)アルケニル;0〜3個のR9によって
置換される(C3−C6)アルキニル;0〜3個のR9
は0〜3個のR1 0によって置換される(C3−C14)炭
素環系;フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリ
ル、ピリジル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラ
ニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンズイミダゾリ
ル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾトリアゾリル
及びチアゾリルから成る群から独立的に選択された複素
環系(前記複素環系は0〜2個のR10によって置換され
る)から独立的に選択された要素であり;隣接炭素に結
合した任意の2つのR1-5は一緒になって三炭素鎖又は
四炭素鎖を形成して縮合五員環又は六員環を形成し、前
記環はその任意の脂肪族炭素原子上で、Cl、Br及び
Iから選択されるハロゲン;(C1−C4)アルキル;
(C1−C4)アルコキシ;及び−NR1516から成る群
から選択される要素によって置換されてもよい;この場
合に、
【0029】(1)R9は、水素;シアノ;−CH2NR
1516;−NR1516;−R15;−OR15;(C2
6)アルケニル;(C3−C7)シクロアルキル;(C3
−C6)シクロアルキルメチル;フェネチル;フェノキ
シ;ベンジルオキシ;(C3−C6)シクロアルコキシ;
メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、フェニル(C1
−C3)アルキル及び(C5−C14)炭素環残基から成る
群から選択された要素によって置換される(C1−C4
アルキル;及び0〜3個の置換基R15によって置換され
る、酸素、窒素及び硫黄から独立的に選択された1〜4
個のヘテロ原子を含有する五員〜十員複素環系から成る
群から独立的に選択された要素である;上記において、 (a)R15は、0〜3個のR11によって置換されるフェ
ニル;0〜3個のR11によって置換されるベンジル;0
〜3個のR11によって置換される(C1−C6)アルキ
ル;0〜3個のR11によって置換される(C2−C4)ア
ルケニル;及び0〜3個のR11によって置換される(C
2−C6)アルコキシアルキルから成る群から選択された
要素である;この場合に、R11はシアノ、−CH2NR
1819;−NR1819;(C2−C6)アルコキシアルキ
ル;(C1−C4)アルキル;(C2−C4)アルケニル;
(C3−C10)シクロアルキル;(C3−C6)シクロア
ルキルメチル;ベンジル;フェネチル;フェノキシ;ベ
ンジルオキシ;(C7−C10)アリールアルキル;(C3
−C6)シクロアルコキシ;メチレンジオキシ;エチレ
ンジオキシ;及び(C5−C14)炭素環残基;並びに酸
素、窒素及び硫黄から独立的に選択された1〜4個のヘ
テロ原子を含有する五員〜十員複素環系から成る群から
独立的に選択された要素である;この場合に、R18とR
19はそれぞれ独立的に、(C1−C6)アルキル;及び0
〜3個のR11によって置換されるフェニルから成る群か
ら独立的に選択される; (b)R16は、(C1−C4)アルコキシ;(C2−C6
アルコキシアルキル;(C2−C6)アルケニル;フェニ
ル;及びベンジルから成る群から選択される0〜3個の
基によって置換される(C1−C4)アルキルから成る群
から選択された要素である;
【0030】(2)R10は、炭素原子上の置換基である
場合に、フェニル:ベンジル;フェネチル;フェノキ
シ;ベンジルオキシ;ハロゲン;シアノ;(C1−C4
アルキル;(C3−C7)シクロアルキル;(C3−C6
シクロアルキルメチル;(C1−C6)アルコキシ;(C
1−C4)アルコキシ(C1−C3)アルキル;(C3
6)シクロアルコキシ;(C1−C6)アルキルチオ;
(C1−C4)アルキルチオ(C1−C3)アルキル;−O
15;−NR1516;−NR1516によって置換された
(C1−C4)アルキル;Si[(C1−C3)アルキル]
3によって置換されてもよい(C2−C6)アルコキシア
ルキレン;メチレンジオキシ;エチレンジオキシ;−S
(O)m15;−SO2NR1516;−OCH2CO
215;−C(R16)=N(OR16);及び酸素、窒素
及び硫黄から選択された1〜4個のヘテロ原子を含有す
る五員又は六員複素環系から成る群から独立的に選択さ
れた要素である;又はR10は、窒素原子上の置換基であ
る場合に、フェニル;ベンジル;フェネチル;(C1
4)アルキル;(C1−C4)アルコキシ;(C3
6)シクロアルキル;(C3−C6)シクロアルキルメ
チル;(C2−C6)アルコキシアルキル;−CH2NR
1516;−NR1516及び−C(R16)=N(OR16
から成る群から独立的に選択される要素である;この場
合に、R15とR16は上記で詳しく述べた通りの同じ意味
を有する;
【0031】(3)R12は、0〜3個のR9によって置
換される(C1−C6)アルキル;及び0〜3個のR9
よって置換される(C3−C6)アルコキシアルキルから
成る群から選択される要素である;この場合にR9は上
記で詳しく述べた通りの同じ意味を有する; (C)対応W15がNであるときに、前記R1-5はフェ
ニル;ベンジル;フェネチル;フェノキシ;(C1
4)アルキル;(C1−C4)アルコキシ;(C3
6)シクロアルキル;(C3−C6)シクロアルキルメ
チル;(C2−C6)アルコキシアルキル;−CH2NR
1516;−NR1516;(C2−C6)アルコキシアルキ
ル;及び−C(R16)=N(OR16)から成る群から独
立的に選択される要素である;この場合に、R15とR16
は上記で詳しく述べた通りの同じ意味を有する。
【0032】式(2.0.0)の化合物を含む上記出発
物質を式(3.0.0):
【化20】 [式中、置換基部分R6とR7の両方は以下で詳述する意
味を有する]で示される第2級ニトリルと、その共役酸
のpKaが約17〜約30の範囲内である塩基の存在下
で、但し、前記塩基と対応する式(3.0.0)の第2
級ニトリルとの間のpKa数値差が約6以下、好ましく
は約4以下であるという条件で、約20未満の比誘電率
(ε)を有する非プロトン性溶媒中;約0℃〜約120
℃の範囲内の反応温度において反応させて、式(1.
0.0):
【化21】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7と、
1、W2、W3、W4及びW5とは総て本明細書の他の箇
所で述べる通りの意味を有する]で示される第3級ニト
リル置換芳香族化合物を形成する。
【0033】本発明の方法の重要な特徴の1つは、ニト
リル部分が式(1.0.0)の最終生成物において第3
級であることが必要であり、そのため反応物としては置
換のオーダーで、式(3.0.0)に示すように、第2
級でなければならない:
【化22】 従って、上記式中、R6とR7は水素の意味を有さない。
本発明の方法は、R6とR7がかなりの数の種々な意味を
有するとしても、適切な結果を生じることができる。し
たがって、式(3.0.0)の第2級ニトリル反応物化
合物において:R6とR7はそれぞれ独立的に、0〜3個
のR9によって置換された(C1−C6)アルキル;−N
(R122;−SR12;−OR12;0〜3個のR9によっ
て置換される(C2−C6)アルケニル;0〜3個のR9
によって置換される(C3−C6)アルキニル;0〜3個
のR9又は0〜3個のR10によって置換される(C3−C
14)炭素環系;及びフラニル、チエニル、ピロリル、イ
ミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ピリジル、ピペリ
ジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラニル、
ベンゾチエニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、テ
トラヒドロイソキノリニル、ベンゾトリアゾリル及びチ
アゾリルから成る群から独立的に選択された複素環系
(前記複素環系は0〜2個のR10によって置換される)
から成る群から選択される;又はR6とR7は一緒になっ
て、0〜3個のR9若しくは0〜3個のR10によって置
換される(C3−C14)炭素環系;フェニル;0〜3個
のR9若しくは0〜3個のR10によって置換される1−
若しくは2−ナフチル;又はフラニル、チエニル、ピロ
リル、イミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ピリジ
ル、ピペリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾ
フラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンズイミダ
ゾリル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾトリアゾ
リル及びチアゾリルから成る群から独立的に選択された
複素環系(前記複素環系は0〜2個のR10によって置換
される)を形成する;この場合に、R9、R10、R12
15及びR16はそれぞれ、R1-5の定義において上記で
詳しく述べた通りの同じ意味を有する。
【0034】本発明の方法によると、式(2.0.0)
の芳香族化合物と式(3.0.0)の第2級ニトリルと
の間で行なわれる反応は、約17〜約30の範囲内のp
aを有する塩基の存在下で、但し、前記塩基と対応する
式(3.0.0)の第2級ニトリルとの間のpKa数値
差が約6以下、好ましくは約4以下であるという条件
で;約20未満の比誘電率(ε)を有する非プロトン性
溶媒中;約0℃〜約120℃の範囲内の温度において行
なわれる必要がある。
【0035】本発明の方法の実施に用いられる塩基の特
徴は、本発明の方法を先行技術方法と区別するために役
立つ、許容可能な収率の第3級ニトリル置換芳香族化合
物の最終生成物を得るために重要である。本発明の方法
に用いられる塩基の相対的強度は、この方法に用いられ
る式(3.0.0)の第2級ニトリル反応物の塩基とし
ての相対的強度にできるかぎり接近しているべきであ
る。さらに、用いる予定である塩基の相対強度を定量化
することが望ましい。このような定量化は塩基の選択に
おける大きい判別力を可能にし、同時に第2級ニトリル
反応物の対応相対強度に対する塩基の相対強度のより大
きく正確な比較を可能にする。
【0036】本発明の方法に用いるための塩基の相対的
強度を定量化するために、本明細書では塩基と式(3.
0.0)の対応第2級ニトリルとの解離定数Kaを用い
る。解離定数は酸HAから水へのプロトンの転移に関す
る平衡定数として定義され、次の式:
【式1】 [式中、括弧内の値は酸の平衡時のモル濃度と解離定数
である]によって算出される。便宜的に、解離定数は負
の対数、略号pとして表現される。したがって、pKa
=−logKa 強酸は大きい解離定数を有するが、
対応して、小さいpKa値を有する。本発明の方法に用
いる塩基と対応第2級ニトリルとを比較した強度差を定
量化するために用いることができる値は、前記プロセス
を実施するために有用であると実証されると思われる。
【0037】したがって、問題の塩基A:-と対応第2
級ニトリルとの相対的強度はその共役酸HAのpKa
して便宜的に表現される。塩基が強塩基であることを特
徴とする場合は、この逆も、即ち、共役酸が弱酸である
ことも本質的に真実である。したがって、2種類以上の
塩基の共役酸のpKa数値は、人がこのような塩基を容
易に比較し、いずれがより強い塩基であり、いずれがよ
り弱い塩基であるかに従ってこれらの塩基を迅速に配列
することを可能にする。強い塩基は高いpKa数値を示
す共役酸を有する。本発明の方法についての本明細書の
説明では、一定の塩基がpKa数値を有することが直接
又は間接に述べられ、問題のpKa数値が前記塩基の共
役酸のpKa数値であることが理解されよう。
【0038】本発明の方法に用いられる塩基は好ましく
はこの方法に用いられる式(3.0.0)の第2級ニト
リルのpKa数値にできる限り接近したpKa数値を有
することが好ましい。したがって、本発明の方法に用い
るために適した式(3.0.0)の第2級ニトリルのp
a数値に基くと、本発明の方法に用いられる塩基が約
17〜約30の範囲内のpKa値を有することが重要な
必要条件であると考えられる。本発明の方法に用いられ
る前記塩基と式(3.0.0)の対応第2級ニトリルと
の間のpKa数値差が約6以下、好ましくは約4以下で
あることがさらなる必要条件である。本発明の方法に用
いられる式(3.0.0)の第2級ニトリルは次の式
(3.0.1)によって表されうる一般化学構造を有す
る:
【化23】 式中、酸性プロトンは肉太イタリック体によって指示さ
れる。
【0039】上記重要な必要条件を満たす、本発明の方
法に用いるために好ましい塩基は、ヘキサメチルジシラ
ザン(HMDS)とも呼ばれる、ビス(トリメチルシリ
ル)アミドのカリウム、ナトリウム又はリチウム塩であ
る。HMDSのカリウム塩がナトリウム塩又はリチウム
塩よりも好ましく、HMDSのナトリウム塩がリチウム
塩よりも好ましい。本発明の方法の好ましい実施態様で
は、HMDSのカリウム塩とナトリウム塩のみが用いら
れる。好ましい塩基であるKHMDSは式(5.0.
0):
【化24】 によって表されうる。
【0040】この種類の他の塩基、例えば次の構造式
(5.0.1):
【化25】 によって表される塩基も用いることができる。上記式
中、R20、R21、R22、R23、R24及びR25はそれぞれ
独立的に(C1−C5)アルキル及びフェニルから成る群
から選択され;X+は好ましくはカリウム、ナトリウム
及びリチウムから成る群から選択される、適当なカチオ
ンである。好ましい塩基はR20からR25までの各々がメ
チルであり、上記式(5.0.0)のKHMDSを生じ
る塩基である。他の好ましい塩基は、各Si原子上の1
個のR基がtert−ブチルであり、残りのR基の総て
がメチルの意味を有する塩基、例えば、R21とR24とが
両方ともtert−ブチルであり、R20、R22、R 23
びR25が各々メチルである塩基である。さらに他の好ま
しい塩基は、各Si原子上の2個のR基がtert−ブ
チルであり、残りの2個のR基の両方がフェニルの意味
を有する塩基、例えばR20、R22、R23及びR25が各々
tert−ブチルであり、R21とR24とが両方ともフェ
ニルである塩基である。
【0041】本発明の方法によると、第2級ニトリルと
芳香族化合物との反応を実施するために用いられる溶媒
の種類は、最終生成物の許容可能な収率を得るために同
様に重要である選択を表す。選択される溶媒は非プロト
ン性であり、約20未満の比誘電率(ε)を有するべき
である。周知であるように、溶媒はそれらが水素結合ド
ナーとして作用することができるか否かによって分類す
ることができる。例えば水及びアルコールのような、水
素結合ドナーでありうるような溶媒はプロトン性溶媒と
して分類される。例えばヘキサン及び四塩化炭素のよう
な、水素結合ドナーでありえないような溶媒は、非プロ
トン性溶媒として分類される。溶媒が本発明の方法に用
いるために適当であるためには、非プロトン性溶媒でな
ければならない。したがって、本発明の方法に用いられ
る好ましい溶媒の中の2種類であるトルエンとテトラヒ
ドロフランとは両方とも非プロトン性溶媒である。
【0042】溶媒が本発明の方法に用いるために適当で
あると見い出だされるために満たさなければ成らない、
他の基準は、溶媒が約20未満の比誘電率(ε)を有さ
なければならないことである。溶媒の比誘電率(ε)は
溶媒がイオンを分離する能力の定量的測定値である。こ
の性質は、溶媒が概略的に溶媒が極性であるか非極性で
あるかに関する。比較的低い比誘電率(ε)を有する溶
媒は通常非極性溶媒であり、これに反して、比較的高い
比誘電率(ε)を有する溶媒は通常極性溶媒である。本
発明の方法に用いるために不適切であると判明してい
る、高い比誘電率(ε)を有する溶媒の例は、ε=3
2.2を有するN−メチル−α−ピロリドン(NMP)
である。既に指摘したように、本発明の方法に用いられ
る好ましい溶媒の中の2種類であるトルエンとテトラヒ
ドロフラン(THF)の比誘電率(ε)は,それぞれ、
2.4と7.6である。
【0043】既述したように、トルエンとテトラヒドロ
フランは本発明の方法に用いるために適切な溶媒の例で
ある。上記基準を満たす、他の適切な溶媒は、非限定的
に、ヘキサン;ベンゼン;o−、m−及びp−キシレ
ン;ジエチルエーテル;ジイソプロピルエーテル;メチ
ルtert−ブチルエーテル;及び1,2−ジメトキシ
エタンを包含する。上述した適切な溶媒の2種類以上の
混合物の使用も、本発明の範囲内であると考えられる。
単一の溶媒をそれだけで用いることが好ましいが、単一
の溶媒単独ではなく溶媒の混合物の使用を必然的に定め
る、又はこの混合物を用いることを有利にすると考えら
れる種々な条件が生ずる可能性がある。このような条件
は、非限定的に、反応成分に関する溶解度問題、本発明
の方法を実施する温度の望ましい調節、用いる溶媒の入
手可能性と費用、及び反応混合物からの最終生成物の分
離とその後の精製を包含する。
【0044】本発明の方法に塩基/溶媒系として一緒に
作用すると考えられる、塩基と溶媒とを選択することの
重要性は、多くのこのような組み合わせが第3級ニトリ
ル置換芳香族化合物の最終生成物を製造することが全く
できないか、又はこのような最終生成物を許容できない
低い収率で製造することを判定することによって実証さ
れている。例えば、塩基としてカリウムビス(トリメチ
ルシリル)アミド(KHMDS)を、溶媒としてトルエ
ン又はテトラヒドロフラン(THF)を含む塩基/溶媒
系を用いることによって、本発明による第3級ニトリル
置換芳香族化合物の最終生成物を反応成分の重量に基い
て85重量%以上、頻繁には90重量%以上、しばしば
95重量%以上の収率で製造することが可能になること
が判明している。
【0045】“許容できない低い収率”なる表現は、本
発明の方法によって得られる予想外に優れた結果を先行
技術の方法によって得られる不充分な結果と対比するた
めに本明細書で用いられている。本発明の方法の使用に
よって得られる収率の意外な改良が必ずしも常に、非常
に高い収率%それ自体によって表されるとは限らないこ
とは理解されよう。したがって、式(1.0.0)の特
定最終生成物に関して、先行技術方法が無効であり、収
率0%を生じる、又は前記先行技術方法が前記最終生成
物を極端に低い収率で生成することが、この場合である
と考えられる。したがって、本発明の方法を用いて得ら
れる25%収率が、先行技術方法が同じ生成物の例えば
0%又は>1%収率を生じる場合に、先行技術方法を用
いて得られる結果を凌駕する予想外の改良を構成しうる
ことが理解されよう。本発明の方法を用いて得られる%
収率については本明細書の他の箇所で詳述する。
【0046】先行技術方法が最終生成物を生じることが
このようにできないという実例は豊富に存在する。例え
ば、用いる塩基がリチウムジイソプロピルアミド(LD
A)である場合には、用いる溶媒が他の場合には適切で
あるテトラヒドロフラン(THF)であるとしても、初
期反応混合物の分解が生じる。同様に、用いる塩基/溶
媒系がテトラヒドロフラン(THF)中のカリウムte
rt−ブチルオキシド(t−BuOK)である場合に
は、初期反応混合物の分解が生じる。用いる塩基が炭酸
セシウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム(それぞ
れ、CsCO3、Na 2CO3又はK2CO3)から選択さ
れ、用いる溶媒がテトラヒドロフラン(THF)である
場合には、反応が全く行なわれない。
【0047】塩基/溶媒系の溶媒成分も許容される結果
を得るために重要である。例えば、選択された塩基が他
の場合には適切であるカリウムビス(トリメチルシリ
ル)アミド(KHMDS)であり、選択された溶媒がジ
メチルスルホキシド(DMSO)である場合には、反応
が全く行なわれない。または、塩基がカリウムビス(ト
リメチルシリル)アミド(KHMDS)であり、溶媒が
N−メチル−α−ピロリドン(NMP)である場合に
は、このプロセスは第3級ニトリルによって置換された
芳香族化合物の最終生成物を、反応成分の重量に基いて
約5重量%以下の許容され難く低い収量で生じる。
【0048】本発明の方法によって、第3級ニトリルと
置換芳香族化合物とを含有する反応混合物を維持するべ
き温度の選択は、上記塩基及び溶媒系の選択よりも重要
ではない。しかし、本発明による第3級ニトリル置換芳
香族化合物最終生成物の許容可能な収率を得るためには
適切な反応温度が重要であり、約0℃〜約120℃の範
囲内、好ましくは約20℃〜約110℃の範囲内、より
好ましくは約30℃〜約105℃の範囲内、最も好まし
くは約40℃〜約100℃の範囲内であるべきである。
本発明の方法による反応が行なわれるべき温度の選択
は、他の要因と共に、前記反応を妥当な完成段階にもた
らすために必要な時間量に影響を与える。一般的な問題
として、方法の実施に用いられる温度が上記範囲内、特
に上記好ましい、より好ましい及び最も好ましい範囲内
である場合には、本発明の方法は約0.1時間〜約50
時間の範囲内、より適当には約0.5時間〜約30時間
の範囲内、最も適当には約1時間〜約18時間の範囲内
で妥当に終了する。
【0049】本発明の製造方法は次の反応スキームによ
って表すことができる:
【化26】
【0050】上記反応スキームでは、式(2.0.0)
の出発物質を式(3.0.0)の第2級ニトリルと、例
えばカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(KHM
DS)のような塩基の存在下、例えばトルエン、テトラ
ヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、メチルtert−ブチルエーテル、1,2−ジメ
トキシエタン又は上記溶媒の混合物のような溶媒中、好
ましくはトルエン又はテトラヒドロフラン中で、0℃〜
120℃の範囲内、好ましくは40℃〜100℃の範囲
内の温度において反応させて、式(1.0.0)の最終
生成物を得る。本発明の方法のこれらの好ましい実施態
様を以下に述べる実施例においてさらに実証する。これ
らの実施例は本発明の具体例であるように意図されるも
のであり、本発明の範囲又は内容を如何なる意味でも限
定する目的ではなく、このような限定と見なすべきでは
ない。本発明の範囲及び内容の定義に関しては、本明細
書に添付した特許請求の範囲を考慮すべきである。
【0051】
【実施例】実施例1 トルエン(10倍量)中の式(2.0.0)のアリール
フルオリドの溶液に、式(3.0.0)のニトリル(こ
れらの当量数は以下の表1に示す);及びトルエン中の
カリウムビス(トリメチルシリル)アミドの0.5M溶
液(これらの当量数は以下の表1に示す)を加えた。各
反応混合物を以下の表1に示す、温度及び時間量におい
て撹拌し、その後に前記反応混合物の各々を室温に冷却
して、1N HCl中に注入し、その後にトルエンによ
って抽出した。有機抽出物を水によって洗浄し、硫酸マ
グネシウム上で乾燥させ、濾過して、濃縮した。粗生成
物をシリカゲル上でクロマトグラフィーによって精製し
て、式(1.0.0)の所望の生成物を以下の表1に示
す収率で得た。
【0052】実施例2〜19 テトラヒドロフラン(10倍量)中の式(2.0.0)
のアリールフルオリドの溶液に、式(3.0.0)のニ
トリル(これらの当量数は以下の表1に示す);及びカ
リウムビス(トリメチルシリル)アミド(これらの当量
数は以下の表1に示す)を加えた。各反応混合物を以下
の表1に示す、温度及び時間量において撹拌し、その後
に前記反応混合物の各々を室温に冷却して、1N HC
l中に注入し、その後にメチルtert−ブチルエーテ
ルによって抽出した。有機抽出物を水によって洗浄し、
硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過して、濃縮した。
粗生成物をシリカゲル上でクロマトグラフィーによって
精製して、式(1.0.0)の所望の生成物を以下の表
1に示す収率で得た。
【0053】
【表1】
【0054】実施例2 2−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニ
ル)−プロピオニトリル(1.1.0)
【化27】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン15/85)によって精製
【数1】
【0055】実施例3 4−(シアノ−ジメチル−メチル)−ベンゾニトリル
(1.1.1)
【化28】 シリカゲルのパッド上での濾過(酢酸エチルによって溶
出)によって精製;Mp=88〜89℃
【数2】
【0056】実施例4 2−(3−メトキシ−フェニル)−2−メチル−プロピ
オニトリル(1.1.2)
【化29】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/90)によって精製
【数3】
【0057】実施例5 2−(2−クロロ−フェニル)−2−メチル−プロピオ
ニトリル(1.1.3)
【化30】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/90)によって精製
【数4】
【0058】実施例6 2−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−2−メチル−
プロピオニトリル(1.1.4)
【化31】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン15/85)によって精製
【数5】
【0059】実施例7 2−メチル−2−(4−メチル−ピリジン−2−イル)
−プロピオニトリル(1.1.5)
【化32】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン20/80)によって精製
【数6】
【0060】実施例8 2−(4−メトキシ−フェニル)−2−メチル−プロピ
オニトリル(1.1.6)
【化33】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン20/80)によって精製
【数7】
【0061】実施例9 2−(2−メトキシ−フェニル)−2−メチル−プロピ
オニトリル(1.1.7)
【化34】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン20/80)によって精製
【数8】
【0062】実施例10 1−(2−クロロ−フェニル)−シクロプロパンカルボ
ニトリル(1.1.8)
【化35】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン20/80)によって精製
【数9】
【0063】実施例11 2−(4−クロロ−フェニル)−2−メチル−プロピオ
ニトリル(1.1.9)
【化36】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/20)によって精製
【数10】
【0064】実施例12 2−メチル−2−m−トリル−プロピオニトリル(1.
1.10)
【化37】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/90)によって精製
【数11】
【0065】実施例13 2−メチル−2−フェニル−プロピオニトリル(1.
1.11)
【化38】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/90)によって精製
【数12】
【0066】実施例14 1−(2−メトキシ−フェニル)−シクロプロパンカル
ボニトリル(1.1.12)
【化39】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/90)によって精製して、放置すると結晶
化する油状物(Mp=49〜59℃)を得る。
【数13】
【0067】実施例15 (2S)−2−(2−メトキシ−フェニル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボニトリル
(1.1.13)
【化40】 シリカゲルのパッド上での濾過(酢酸エチル/ヘキサン
35/65)によって精製して、エタノールから結晶化
する油状物(Mp=135〜137℃)を得る。
【数14】
【0068】実施例16 2−(4’−ブロモ−ビフェニル−4−イル)−2−メ
チル−プロピオニトリル(1.1.14)
【化41】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン10/90)によって精製、Mp=111〜11
2℃
【数15】
【0069】実施例17 1−(4’−ブロモ−ビフェニル−4−イル)−シクロ
ヘキサン−1,4−ジカルボニトリル(1.1.15)
【化42】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(IPE/CH2
2/ヘキサン25/25/50)によって精製して、
ジアステレオマーの1:1混合物として生成物を得る;
Mp=211℃
【数16】
【0070】実施例18 (2S)−2−(2−メトキシ−フェニル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−2−カルボニトリル(1.
1.16)
【化43】 シリカゲル上でのクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサン5/95)によって精製;Mp=87〜88℃
【数17】
【0071】実施例19 2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−メチル−
プロピオニトリル(1.1.17)
【化44】 Chiracel OJカラム(5cmx25cm)を
用いた高圧液体クロマトグラフィー(酢酸エチル/2−
プロパノール95/5)によって精製
【数18】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 255/47 C07C 255/47 255/51 255/51 C07D 213/57 C07D 213/57 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 253/30 C07C 255/33 C07C 255/35 C07C 255/37 C07C 255/46 C07C 255/47 C07C 255/51 C07D 213/57 CASREACT(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1.0.0): 【化1】 で示される第3級ニトリル置換芳香族化合物の最終生成
    物の製造方法であって、式(2.0.0): 【化2】 で示される芳香族化合物を、式(3.0.0): 【化3】 で示される第2級ニトリルによって、式(5.0.
    1): 【化4】 [式中、R20、R21、R22、R23、R24及びR25はそれ
    ぞれ独立的に(C1−C5)アルキル及びフェニルから成
    る群から選択され;X+が適当なカチオンである]で示
    される塩基の存在下で、20未満の比誘電率(ε)を有
    する非プロトン性溶媒中;0℃〜120℃の範囲内の反
    応温度において、式(1.0.0)の前記第3級ニトリ
    ル置換芳香族化合物の最終生成物が形成されるように処
    理することを含む前記製造方法、 上記において、点線;構成部分W1、W2、W3、W4及び
    5;並びに置換基部分R1、R2、R3、R4、R5、R6
    及びR7は、それらが式(1.0.0)、(2.0.
    0)及び(3.0.0)で示される上記化合物中に出現
    するときは常に、総て下記意味を有する: (I)点線の各々は、式(1.0.0)又は(2.0.
    0)の芳香族化合物のそれぞれの位置において単結合又
    は二重結合が生じるように、独立的に不存在か又は結合
    を表す、但し、前記点線の少なくとも1つは結合を表
    す; (II)W1、W2、W3、W4及びW5はそれぞれ独立的に、 (A)C(炭素)、これに付随する点線は結合を表す; (B)N(窒素)、これに付随する点線は不存在か又は
    結合を表す; (C)O、点線は不存在を表す; (D)S(=O)k(kは0、1及び2から選択された
    整数である)、点線は不存在を表す; (E)五員環が生ずるように不存在から成る群から選択
    される; 但し、W1〜W5の各々はこのうちの1つのみが不存在で
    あり;1つのみがO又はS(=O)kであり、任意に各
    場合に1個のNを含み;又はNのみが選択される場合に
    は4つ以下のNが存在するように選択される; (III)R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立的
    に、 (A)対応W15がO又はS(=O)kであるときに、
    1-5は不存在である; (B)対応W15がCであるときに、前記R1-5は水
    素;Cl、Br及びIから選択されるハロゲン;−N
    (R122;−SR12;−OR12;0〜3個のR9、−N
    (R122、−SR12又は−OR12によって置換される
    (C1−C6)アルキル;0〜3個のR9によって置換さ
    れる(C2−C6)アルケニル;0〜3個のR9によって
    置換される(C3−C6)アルキニル;0〜3個のR9
    は0〜3個のR10によって置換される(C3−C14)炭
    素環系;フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリ
    ル、ピリジル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラ
    ニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンズイミダゾリ
    ル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾトリアゾリル
    及びチアゾリルから成る群から独立的に選択された複素
    環系(前記複素環系は0〜2個のR10によって置換され
    る)から独立的に選択された要素であり;隣接炭素に結
    合した任意の2つのR1-5は一緒になって三炭素鎖又は
    四炭素鎖を形成して縮合五員環又は六員環を形成する
    か、あるいは炭素−窒素−窒素鎖を形成してインダゾリ
    ル縮合環を形成し、前記環はその任意の脂肪族炭素原子
    上で、Cl、Br及びIから選択されるハロゲン;(C
    1−C4)アルキル;(C1−C4)アルコキシ;及び−N
    1516から成る群から選択される要素によって置換さ
    れてもよい;この場合に、 (1)R9は、水素;シアノ;−CH2NR1516;−N
    1516;−R15;−OR15;(C2−C6)アルケニ
    ル;(C3−C7)シクロアルキル;(C3−C6)シクロ
    アルキルメチル;フェネチル;フェノキシ;ベンジルオ
    キシ;(C3−C6)シクロアルコキシ;メチレンジオキ
    シ、エチレンジオキシ、フェニル(C1−C3)アルキル
    及び(C5−C14)炭素環残基から成る群から選択され
    た要素によって置換される(C1−C4)アルキル;及び
    0〜3個の置換基R15によって置換される、酸素、窒素
    及び硫黄から独立的に選択された1〜4個のヘテロ原子
    を含有する五員〜十員複素環系から成る群から独立的に
    選択された要素である;上記において、 (a)R15は、0〜3個のR11によって置換されるフェ
    ニル;0〜3個のR11によって置換されるベンジル;0
    〜3個のR11によって置換される(C1−C6)アルキ
    ル;0〜3個のR11によって置換される(C2−C4)ア
    ルケニル;及び0〜3個のR11によって置換される(C
    2−C6)アルコキシアルキルから成る群から選択された
    要素である;この場合に、R11はシアノ、−CH2NR
    1819;−NR1819;(C2−C6)アルコキシアルキ
    ル;(C1−C4)アルキル;(C2−C4)アルケニル;
    (C3−C10)シクロアルキル;(C3−C6)シクロア
    ルキルメチル;ベンジル;フェネチル;フェノキシ;ベ
    ンジルオキシ;(C7−C10)アリールアルキル;(C3
    −C6)シクロアルコキシ;メチレンジオキシ;エチレ
    ンジオキシ;及び(C5−C14)炭素環残基;並びに酸
    素、窒素及び硫黄から独立的に選択された1〜4個のヘ
    テロ原子を含有する五員〜十員複素環系から成る群から
    独立的に選択された要素である;この場合に、R18とR
    19はそれぞれ独立的に、(C1−C6)アルキル;及び0
    〜3個のR11によって置換されるフェニルから成る群か
    ら独立的に選択される; (b)R16は、(C1−C4)アルコキシ;(C2−C6
    アルコキシアルキル;(C2−C6)アルケニル;フェニ
    ル;及びベンジルから成る群から選択される0〜3個の
    基によって置換される(C1−C4)アルキルから成る群
    から選択された要素である; (2)R10は、炭素原子上の置換基である場合に、フェ
    ニル:ベンジル;フェネチル;フェノキシ;ベンジルオ
    キシ;ハロゲン;シアノ;(C1−C4)アルキル;(C
    3−C7)シクロアルキル;(C3−C6)シクロアルキル
    メチル;(C1−C6)アルコキシ;(C1−C4)アルコ
    キシ(C1−C3)アルキル;(C3−C6)シクロアルコ
    キシ;(C1−C6)アルキルチオ;(C1−C4)アルキ
    ルチオ(C1−C3)アルキル;−OR15;−NR
    1516;−NR1516によって置換された(C1−C4
    アルキル;Si[(C1−C3)アルキル]3によって置
    換されてもよい(C2−C6)アルコキシアルキレン;メ
    チレンジオキシ;エチレンジオキシ; −S(O)m15;−SO2NR1516;−OCH2CO2
    15;−C(R16)=N(OR16);及び酸素、窒素及
    び硫黄から選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する
    五員又は六員複素環系から成る群から独立的に選択され
    た要素である; 又はR10は、窒素原子上の置換基である場合に、フェニ
    ル;ベンジル;フェネチル;(C1−C4)アルキル;
    (C1−C4)アルコキシ;(C3−C6)シクロアルキ
    ル;(C3−C6)シクロアルキルメチル;(C2−C6
    アルコキシアルキル;−CH2NR1516;−NR15
    16及び−C(R16)=N(OR16)から成る群から独立
    的に選択される要素である;この場合に、R15とR16
    上記で詳しく述べた通りの同じ意味を有する; (3)R12は、0〜3個のR9によって置換される(C1
    −C6)アルキル;及び0〜3個のR9によって置換され
    る(C2−C6)アルコキシアルキルから成る群から選択
    される要素である;この場合にR9は上記で詳しく述べ
    た通りの同じ意味を有する; (C)対応W15がNであるときに、前記R1-5はフェ
    ニル;ベンジル;フェネチル;フェノキシ;(C1
    4)アルキル;(C1−C4)アルコキシ;(C3
    6)シクロアルキル;(C3−C6)シクロアルキルメ
    チル;(C2−C6)アルコキシアルキル;−CH2NR
    1516;−NR1516;(C2−C6)アルコキシアルキ
    ル;及び−C(R16)=N(OR16)から成る群から独
    立的に選択される要素である;この場合に、R15とR16
    は上記で詳しく述べた通りの同じ意味を有する; (IV)R6とR7はそれぞれ独立的に、0〜3個のR9
    よって置換される(C1−C6)アルキル;−N(R12
    2;−SR12;−OR12;0〜3個のR9によって置換さ
    れる(C2−C6)アルケニル;0〜3個のR9によって
    置換される(C3−C6)アルキニル;0〜3個のR9
    は0〜3個のR10によって置換される(C3−C14)炭
    素環系;及びフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾ
    リル、テトラヒドロピラニル、ピリジル、ピペリジニ
    ル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラニル、ベン
    ゾチエニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、テトラ
    ヒドロイソキノリニル、ベンゾトリアゾリル及びチアゾ
    リルから成る群から独立的に選択された複素環系(前記
    複素環系は0〜2個のR10によって置換される)から成
    る群から選択される;又はR6とR7は一緒になって、0
    〜3個のR9若しくは0〜3個のR10によって置換され
    る(C3−C14)炭素環系;フェニル;0〜3個のR9
    しくは0〜3個のR10によって置換される1−若しくは
    2−ナフチル;又はフラニル、チエニル、ピロリル、イ
    ミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ピリジル、ピペリ
    ジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラニル、
    ベンゾチエニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、テ
    トラヒドロイソキノリニル、ベンゾトリアゾリル及びチ
    アゾリルから成る群から独立的に選択された複素環系
    (前記複素環系は0〜2個のR10によって置換される)
    を形成する;この場合に、R9、R10、R12、R15及び
    16はそれぞれ、R1-5の定義において上記で詳しく述
    べた通りの同じ意味を有する。
  2. 【請求項2】 式(5.0.1)の前記塩基において、
    カチオンがカリウム、ナトリウム及びリチウムから成る
    群から選択される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式(5.0.1)の前記塩基に関して、
    各Si原子上の1個のR基がtert−ブチルであり、
    各Si原子上の残りの各R基が総てメチルの意味を有す
    る、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(5.0.1)の前記塩基に関して、
    各Si原子上の2個のR基がtert−ブチルであり、
    各Si原子上の残りの各R基が総てフェニルの意味を有
    する、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記塩基がビス(トリメチルシリル)ア
    ミドのカリウム塩、ナトリウム塩又はリチウム塩であ
    る、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記塩基が式(5.0.0): 【化5】 で示されるビス(トリメチルシリル)アミドのカリウム
    塩である、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記溶媒がトルエン;テトラヒドロフラ
    ン;ヘキサン;ベンゼン;o−、m−及びp−キシレ
    ン;ジエチルエーテル;ジイソプロピルエーテル;メチ
    ルtert−ブチルエーテル;1,2−ジメトキシエタ
    ン;及び前記溶媒の2種類以上を含む混合物から成る群
    から選択された要素である、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 方法に用いた塩基/溶媒系が塩基として
    ビス(トリメチルシリル)アミドのカリウム塩を、溶媒
    としてトルエン又はテトラヒドロフランを含む、請求項
    1記載の方法。
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