JP3415385B2 - 車輪一体形アウタロータ電動機 - Google Patents

車輪一体形アウタロータ電動機

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JP3415385B2
JP3415385B2 JP02267197A JP2267197A JP3415385B2 JP 3415385 B2 JP3415385 B2 JP 3415385B2 JP 02267197 A JP02267197 A JP 02267197A JP 2267197 A JP2267197 A JP 2267197A JP 3415385 B2 JP3415385 B2 JP 3415385B2
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信行 八木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鉄道車両等
に適用される車輪一体形アウタロータ電動機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば鉄道車両等の駆動構成
は、車輪と一体化された車軸に大歯車を取付け、この大
歯車と噛合う小歯車を設け、台車に支持された主電動機
(以下、モータと称する)の回転軸を小歯車軸と接続
し、モータの回転力を歯車装置を介して車軸に伝達し、
車輪を駆動する構成としている。
【0003】一方、近年では、低騒音化、保守省力化を
図るものとして、車輪一体形アウタロータタイプの電動
機による駆動方式の開発が進められてきている。
【0004】図8は、この種の従来の永久磁石形の車輪
一体形アウタロータ電動機の構成例を示す組立断面図で
ある。
【0005】図8において、固定された回転しない車軸
1は、その両端部を支持箱2を介して台車枠に支持さ
れ、この車軸1に装着された第1の軸受4により、車輪
5が回転自在に支持されている。
【0006】また、車軸1の外周部には、モータの固定
子鉄心3が装着され、この固定子鉄心3の外周側には、
固定子コイルが取付けられている。
【0007】さらに、固定子鉄心3の外周面には、フレ
ーム7が配置され、このフレーム7の反車輪5側の一端
は、第2の軸受9を介して車軸1に対し回転自在に支持
され、フレーム7の他端部は、ブラケット6を介して車
輪5に一体的に固定されている。
【0008】また、フレーム7の内周面には、永久磁石
8が取付けられ、この永久磁石8の内周面と固定子鉄心
3の外周面との間には、約2mm程度の空隙が形成され
ている。
【0009】そして、以上のように構成されたアウタロ
ータタイプの電動機により、車輪5が回転して車両が駆
動される。
【0010】しかしながら、上記のような構成の車輪一
体形アウタロータ電動機においては、次のような問題が
あり、実用面から改善が望まれてきている。
【0011】一般に、モータの製作過程および完成後の
保守の際には、モータと車輪5の取付け、取外しが必要
になり、従来から例えば図9に示すような要領で行なわ
れている。
【0012】すなわち、図9において、固定子は車軸1
を支持治具10Aにより固定し、回転子はフレーム7を
支持治具10Bにより固定し、固定子鉄心3の外周部と
永久磁石8の内周部との空隙g1 を正規状態に保持した
状態で、第1の軸受4が取付けられた車輪5をモータ側
に圧入して組立てする(嵌合面は、d1 とd2 部)。
【0013】この場合、モータ側は、片側にのみ第2の
軸受9を有する構成となっており、永久磁石8の吸着力
が強烈であるため、空隙g1 の片寄りが生じると、固定
子鉄心3に吸着してしまって分離が不可能となることか
ら、専用の支持治具10A,10Bにより支持しておく
必要がある。
【0014】また、誘導電動機形の車輪一体形アウタロ
ータ電動機においては、組立、分解時に、回転子と固定
子の空隙面が接触して損傷することがあり、好ましくな
いという問題がある。
【0015】このように、モータの製作過程は勿論のこ
と、完成使用中の保守時には、モータ1台について1組
の専用の支持治具10A,10Bが必要で、実用面から
問題があり、最近ではその改善が強く望まれてきてい
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
車輪一体形アウタロータ電動機においては、モータと車
輪の組立、分解を行なう際に、専用の支持治具を用いる
必要があり、このことが保守の際にも問題となってい
た。
【0017】本発明の目的は、専用の支持治具を用いる
ことなくモータと車輪の組立、分解、保守を容易に行な
うことができる車輪一体形アウタロータ電動機を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、固定された車軸に第1の軸
受を介して車輪を回転自在に支持し、前記車軸に固定子
を固定し、当該固定子の外周部に一様な空隙を介して回
転子を配置し、当該回転子の一端を第2の軸受を介して
前記車軸に回転自在に支持すると共に、前記回転子の他
端を前記車輪と一体的に固定する構成とした車輪一体形
アウタロータタイプの電動機において、前記回転子の一
部を構成するブラケットの内周部に支持体を設け、前記
支持体の内周面と前記車軸の外周面との間に、円周上の
連続または断続し且つ前記固定子と前記回転子との空隙
よりも小さい微小間隙を形成し、前記車輪と前記回転子
の嵌合部の少なくとも一方に、前記回転子を前記車輪に
嵌合する際に前記支持体と前記車軸との空隙に応じた分
だけ前記回転子を前記車軸に対して移動させて各軸心を
合わせるためのテーパ面を設けたことを特徴とする。従
って、請求項1の発明のモータ1台で車軸の一端の車輪
を駆動する車輪一体形アウタロータ電動機において、回
転子の一部を構成するブラケットの内周部に支持体を設
け、この支持体の内周面と車軸の外周面との間に、円周
上の連続または断続した微小間隙を形成することによ
り、車輪の取付けがない時には、回転子が支持体で車軸
に支持されて、回転子の車軸側面と固定子鉄心とが吸着
または接触することがないため、専用の支持治具を用い
ずに、モータと車輪の組立、分解、保守を容易に行なう
ことができる。この場合、支持体と車軸との空隙を、固
定子と回転子との空隙よりも小さくしていることによ
り、モータと車輪の組立、分解、保守をより一層容易に
行なうことができる。また、回転子を車輪に嵌合する際
に、支持体と車軸との空隙に応じた分だけ回転子を車軸
に対して移動させて各軸心を合わせるためのテーパ面
を、車輪と回転子の嵌合部の少なくとも一方に設けてい
ることにより、モータと車輪の組立、分解、保守をより
一層容易に行なうことができる。また、請求項2の発明
では、固定された車軸の一端に第1の軸受を介して第1
の車輪を回転自在に支持し、前記車軸の他端に第2の軸
受を介して第2の車輪を回転自在に支持し、前記車軸に
固定子を固定し、当該固定子の外周部に一様な空隙を介
して回転子を配置し、当該回転子の一端を前記第1の車
輪と一体的に固定すると共に前記回転子の他端を前記第
2の車輪と一体的に固定する構成とした車輪一体形アウ
タロータタイプの電動機において、 前記回転子の一部を
構成するブラケットの内周部に支持体を設け、前記支持
体の内周面と前記車軸の外周面との間に、円周上の連続
または断続し且つ前記固定子と前記回転子との空隙より
も小さい微小間隙を形成し、前記車輪と前記回転子の嵌
合部の少なくとも一方に、前記回転子を前記車輪に嵌合
する際に前記支持体と前記車軸との空隙に応じた分だけ
前記回転子を前記車軸に対して移動させて各軸心を合わ
せるためのテーパ面を設けたことを特徴とする。従っ
て、請求項2の発明のモータ1台で車軸の両端の車輪を
駆動する車輪一体形アウタロータ電動機において、回転
子の一部を構成するブラケットの内周部に支持体を設
け、この支持体の内周面と車軸の外周面との間に、円周
上の連続または断続した微小間隙を形成することによ
り、車輪の取付けがない時には、回転子が支持体で車軸
に支持されて、回転子の車軸側面と固定子鉄心とが吸着
または接触することがないため、専用の支持治具を用い
ずに、モータと車輪の組立、分解、保守を容易に行なう
ことができる。この場合、支持体と車軸との空隙を、固
定子と回転子との空隙よりも小さくしていることによ
り、モータと車輪の組立、分解、保守をより一層容易に
行なうことができる。さらに、請求項3の発明では、前
記請求項2に記載の車輪一体形アウタロータ電動機にお
いて、前記支持体の機内側の側面と前記車軸の側面との
間に、円周上の軸方向の間隙を形成したことを特徴とす
る。従って、請求項2の作用効果に加えて、車軸の両端
の車輪の取付けがない時に、回転子が軸方向に移動する
のを軸方向間隙相当の距離で止めることができるため、
固定子コイルとブラケットの接触による損傷の防止、な
らびに取扱い時の作業性の向上を図ることができる。ま
たさらに請求項4の発明では、固定された車軸の一端に
第1の軸受を介して第1の車輪を回転自在に支持し、前
記車軸の他端に第2の軸受を介して第2の車輪を回転自
在に支持し、前記車軸に固定子を固定し、当該固定子の
外周部に一様な空隙を介して回転子を配置し、当該回転
子の一端を前記第1の車輪と一体的に 固定すると共に前
記回転子の他端を前記第2の車輪と一体的に固定する構
成とした車輪一体形アウタロータタイプの電動機におい
て、前記車軸の外周部に第1の支持部材を固定すると共
に、前記回転子の一部を構成するブラケットの内周部に
第2の支持部材を固定し、かつ前記第1および第2の各
支持部材間に、円周上の連続または断続し且つ前記固定
子と前記回転子との空隙よりも小さい微小間隙を形成し
たことを特徴とする。従って、請求項4の発明の車輪一
体形アウタロータ電動機においては、車軸の外周部に第
1の支持部材を固定すると共に、回転子の一部を構成す
るブラケットの内周部に第2の支持部材を固定し、これ
らの各支持部材間に、円周上の連続または断続した微小
間隙を形成することにより、車輪の取付けがない時に
は、回転子の各支持部材が接触して支持されるため、専
用の支持治具を用いずに、モータと車輪の組立、分解、
保守を容易に行なうことができる。この場合、支持体と
車軸との空隙を、固定子と回転子との空隙よりも小さく
していることにより、モータと車輪の組立、分解、保守
をより一層容易に行なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の車輪一体形アウタロータ
電動機は、回転子のブラケットの内周部に、回転子の外
周面に対向して円周上の連続または断続した微小間隙を
形成する支持体を設け、車輪の取付けがない時には、回
転子が支持体で固定子に支持されて、回転子と固定子鉄
心とが吸着または接触するのを防ぐ構成とし、専用の支
持治具を用いずに、モータと車輪の組立、分解、保守を
行なえるようにしたものである。
【0020】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0021】(第1の実施の形態) 図1は本実施の形態による車輪一体形アウタロータ電動
機の構成例を示す組立断面図、図2は図1の要部拡大図
であり、図8と同一部分には同一符号を付してその説明
を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0022】すなわち、本実施の形態の車輪一体形アウ
タロータ電動機は、図1および図2に示すように、回転
子のブラケット6の内周部に円板状の支持体6Aを設
け、さらに支持体6Aの内周面は、車軸1の外周面(外
径面)に対し対向して、円周上の連続した微小間隙g2
を形成している。
【0023】また、図2に示すように、回転子のブラケ
ット6の車輪5との嵌合部には、円周上のテーパー面取
り(角度θ)を設けている。
【0024】ここで、支持体6Aにより形成される微小
間隙g2 としては、固定子鉄心3外周部の永久磁石8と
の空隙g1 のほぼ4分の1程度の大きさで、約0.5m
m程度が適当である。
【0025】また、微小間隙g2 は、必ずしも円周上の
連続したものでなくてもよく、円周上において複数箇所
ほぼ等ピッチで断続した微小間隙を形成するようにして
もよい。
【0026】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車輪一体形アウタロータ電動機の作用について説明す
る。
【0027】図1および図2において、車輪5(第1の
軸受4含む)が取付けされない状態では、モータは図2
に示すように、回転子側は自重によって傾き、支持体6
Aの円周部が車軸1の外周部と接触して支持される。
(なお、反対側は、第2の軸受9によって、中心がずれ
ることなく支持されている。)この傾き量は、微小間隙
2 の大きさで決まるが、この場合、固定子鉄心3外周
部と永久磁石8との空隙g1 は十分余裕があり、固定子
鉄心3と永久磁石8とが吸着することはない。
【0028】ここで、微小間隙g2 の大きさは、空隙g
1 の大きさの約20〜30%程度が望ましい。
【0029】一方、車輪5(第1の軸受4が取付けられ
たもの)をモータに取付けする際には、回転子のブラケ
ット6の嵌合面のテーパー面取り(X)がガイドにな
り、車輪5の進入に伴なってブラケット6がセンタリン
グされ、正規の位置に組上げられ、図1に示すように、
支持体6Aの円周面は円周上の均一な微小間隙g2 が形
成され、回転によって接触することはなくなる。
【0030】このように、モータと車輪5の組立、分
解、保守時には、前述したような専用の支持治具(図9
の10A,10B)を用いる必要がなくなる。
【0031】上述したように、本実施の形態の車輪一体
形アウタロータ電動機は、回転子のブラケット6の内周
部に円板状の支持体6Aを設け、この支持体6Aの内周
面と車軸1の外周面との間に、円周上の連続または断続
した微小間隙g2 を形成し、さらに回転子のブラケット
6の車輪5との嵌合部に、円周上のテーパー面取りを設
けるようにしたものである。
【0032】従って、車輪5の取付けがない時には、回
転子が支持体6Aで固定子に支持されて、永久磁石8と
固定子鉄心3とが吸着することがないため、前述した従
来のように、専用の支持治具を用いずに、モータと車輪
5の組立、分解、保守を容易に行なうことができる。
【0033】これにより、価格の低減、ならびに保守の
軽減を図ることが可能となる。
【0034】(第2の実施の形態) 図3は本実施の形態による車輪一体形アウタロータ電動
機の構成例を示す断面図、図4は図3の一部の横断面図
であり、図8と同一部分には同一符号を付してその説明
を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0035】すなわち、本実施の形態の車輪一体形アウ
タロータ電動機は、図3および図4に示すように、回転
子のブラケット6の円周上の壁に、円周上ほぼ複数等分
(本例では3等分)した位置に車軸1の中心に向かって
開けられた複数個(本例では3個)のネジ穴6Bを有し
ている。
【0036】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車輪一体形アウタロータ電動機の作用について説明す
る。
【0037】図3および図4において、車輪5の取付け
がない時には、支持ボルト11をネジ穴6Bにねじ込ん
で、回転子のブラケット6を車軸1に固定する。そし
て、この状態で車輪5を取付けした後に、支持ボルト1
1を取外す。
【0038】このように、モータと車輪5の組立、分
解、保守時には、前述したような専用の支持治具(図9
の10A,10B)を用いる必要がなくなる。
【0039】上述したように、本実施の形態の車輪一体
形アウタロータ電動機は、回転子のブラケット6の円周
上の壁に、車軸1の中心に向かって開けられた3個のネ
ジ穴6Bを有するようにしたものである。
【0040】従って、車輪5の取付けがない時には、支
持ボルト11をネジ穴6Bにねじ込んで、回転子のブラ
ケット6を車軸1に固定し、この状態で車輪5を取付け
した後に支持ボルト11を取外し、前述した従来のよう
に、専用の支持治具を用いずに、モータと車輪5の組
立、分解、保守を容易に行なうことができる。
【0041】これにより、価格の低減、ならびに保守の
軽減を図ることが可能となる。
【0042】(第3の実施の形態) 図5は、本実施の形態によるモータ1台で車軸の両端の
車輪を駆動する車輪一体形アウタロータ電動機の構成例
を示す断面図である。
【0043】図5において、固定された車軸1の両端
に、第1の軸受4Aおよび4Bを介して、それぞれ車輪
5を回転自在に支持している。
【0044】また、車軸1のほぼ中央部に固定子鉄心1
2を固定しており、この固定子鉄心12の外周部に、一
様な空隙を介して円筒状のフレーム13を配置してい
る。
【0045】さらに、このフレーム13は、その内周面
に永久磁石14を取付けており、固定子鉄心12の外周
面と永久磁石14の内周面との間には、空隙g1 を形成
している。
【0046】一方、フレーム13の両端部は、それぞれ
回転子のブラケット15により車輪5と一体的に固定し
ている。
【0047】また、回転子のブラケット15の内周部に
支持体15Aを固定し、さらに支持体15Aの内周部と
車軸1との間に、円周上の連続した微小間隙g2 を形成
している。
【0048】ここで、微小間隙g2 としては、固定子鉄
心12外周部の永久磁石14との空隙g1 のほぼ4分の
1程度の大きさで、約0.5mm程度が適当である。
【0049】また、微小間隙g2 は、必ずしも円周上の
連続したものでなくてもよく、円周上において複数箇所
ほぼ等ピッチで断続した微小間隙を形成するようにして
もよい。
【0050】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車輪一体形アウタロータ電動機の作用について説明す
る。
【0051】図5において、車軸1の両端の車輪5の取
付けがない時には、回転子が支持体15Aで車軸1に支
持されて、永久磁石14と固定子鉄心12とが吸着する
ことがない。
【0052】このように、モータと車輪5の組立、分
解、保守時には、前述したような専用の支持治具(図9
の10A,10B)を用いる必要がなくなる。
【0053】上述したように、本実施の形態の車輪一体
形アウタロータ電動機は、それぞれの回転子のブラケッ
ト15の内周部に支持体15Aを設け、さらにこの支持
体15Aの内周面と車軸1の外周面との間に、円周上の
連続または断続した微小間隙g2 を形成するようにした
ものである。
【0054】従って、車軸1の両端の車輪5の取付けが
ない時には、回転子が支持体15Aで車軸1に支持され
て、永久磁石14と固定子鉄心12とが吸着することが
ないため、前述した従来のように、専用の支持治具を用
いずに、モータと車輪5の組立、分解、保守を容易に行
なうことができる。
【0055】これにより、価格の低減、ならびに保守の
軽減を図ることが可能となる。
【0056】(第4の実施の形態) 図6は本実施の形態による車輪一体形アウタロータ電動
機の構成例を示す部分断面図であり、図5と同一部分に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。
【0057】すなわち、本実施の形態の車輪一体形アウ
タロータ電動機は、図6に示すように、フレーム13と
車輪5との間で両端に位置した回転子のブラケット15
の内周部に設けられた支持体15Aの内周面と車軸1の
外周面との間に、円周上の微小間隙g2 を形成すると共
に、車軸1の長手方向に段差1Aを設け、さらに支持体
15Aの機内側の側面と車軸1(または車軸1に固定さ
れた支持体)の側面との間に、円周上の軸方向の間隙l
1 を形成している。
【0058】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車輪一体形アウタロータ電動機の作用について説明す
る。
【0059】なお、ここでは、前述した第3の実施の形
態と異なる部分の作用についてのみ述べる。
【0060】図6において、回転子のブラケット15の
内周部に設けられた支持体15Aの機内側の側面と車軸
1(または車軸1に固定された支持体)の側面との間
に、円周上の軸方向の間隙l1 を形成していることによ
り、車軸1の両端の車輪5の取付けがない時に、回転子
が軸方向に移動するのを軸方向間隙l1 相当の距離のみ
で止めることができる。
【0061】このように、固定子鉄心12に巻回された
コイルとブラケット15の接触による損傷を防止し、さ
らに取扱い時の作業性の向上を図ることができる。
【0062】上述したように、本実施の形態の車輪一体
形アウタロータ電動機は、回転子のブラケット15の内
周部に設けられた支持体15Aの機内側の側面と車軸1
(または車軸1に固定された支持体)の側面との間に、
円周上の軸方向の間隙l1 を形成するようにしたもので
ある。
【0063】従って、前述した第3の実施の形態の車輪
一体形アウタロータ電動機における効果に加えて、車軸
1の両端の車輪5の取付けがない時に、回転子が軸方向
に移動するのを軸方向間隙相当の距離で止めることがで
きるため、固定子コイルとブラケット15の接触による
損傷の防止、ならびに取扱い時の作業性の向上を図るこ
とが可能となる。
【0064】(第5の実施の形態) 図7は本実施の形態による車輪一体形アウタロータ電動
機の構成例を示す部分断面図であり、図5と同一部分に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。
【0065】本実施の形態の車輪一体形アウタロータ電
動機は、図7に示すように、車軸1に固定される取付体
16の一部(外周部)に第1の支持部材である支持体1
6Aを設けると共に、回転子のブラケット15の内周部
に第2の支持部材である押え板19を取付け、さらに支
持体16Aの外周面と押え板19の内周面との間に、円
周上の連続した微小間隙g2 を形成している。
【0066】ここで、微小間隙g2 としては、前述した
ように、固定子鉄心12外周部の永久磁石14との空隙
1 のほぼ4分の1程度の大きさで、約0.5mm程度
が適当である。
【0067】また、微小間隙g2 は、必ずしも円周上の
連続したものでなくてもよく、円周上において複数箇所
ほぼ等ピッチで断続した微小間隙を形成するようにして
もよい。
【0068】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車輪一体形アウタロータ電動機の作用について説明す
る。
【0069】図7において、車輪5の取付けがない時に
は、回転子が、支持体16Aと押え板19が接触して支
持される。
【0070】このように、モータと車輪5の組立、分
解、保守時には、前述したような専用の支持治具(図9
の10A,10B)を用いる必要がなくなる。
【0071】また、車軸1と回転子のブラケット15
が、直接ではなく、付属する他の部材(支持体16A、
押え板19)を介して、回転子を固定子に支持すること
もできる。
【0072】上述したように、本実施の形態の車輪一体
形アウタロータ電動機は、車軸1の外周部に第1の支持
部材である支持体16Aを固定すると共に、回転子のブ
ラケット15の内周部に第2の支持部材である押え板1
9を固定し、さらに支持体16Aの外周面と押え板19
の内周面との間に、円周上の連続または断続した微小間
隙を形成するようにしたものである。
【0073】従って、車輪5の取付けがない時には、回
転子が各支持部材である支持体16Aおよび押え板19
が接触して支持されるため、前述した従来のように、専
用の支持治具を用いずに、モータと車輪5の組立、分
解、保守を容易に行なうことができる。
【0074】これにより、価格の低減、ならびに保守の
軽減を図ることが可能となる。
【0075】(第6の実施の形態) すなわち、本実施の形態の車輪一体形アウタロータ電動
機は、前述した第3の実施の形態の車輪一体形アウタロ
ータ電動機において、車軸1の一端の回転子のブラケッ
ト15の内周部に設けられた支持体15Aの内周面と車
軸1側の固定子部材の外周面との間に、円周上の連続ま
たは断続した微小間隙g2 を形成し、車軸1の他端の回
転子のブラケット15の円周上の壁に、車軸1の中心に
向かって開けられた円周上の複数個のネジ穴6Bを有し
ている。
【0076】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車輪一体形アウタロータ電動機の作用について説明す
る。
【0077】車軸1の一端の車輪5の取付けがない時に
は、回転子が支持体15Aで車軸1に支持されて、永久
磁石14と固定子鉄心12とが吸着することがない。
【0078】また、車軸1の他端の車輪5の取付けがな
い時には、支持ボルト11をネジ穴6Bにねじ込んで、
回転子のブラケット15を車軸1に固定する。そして、
この状態で車輪5を取付けした後に、支持ボルト11を
取外す。
【0079】このように、モータと車輪5の組立、分
解、保守時には、前述したような専用の支持治具(図9
の10A,10B)を用いる必要がなくなる。
【0080】上述したように、本実施の形態の車輪一体
形アウタロータ電動機は、車軸1の一端の回転子のブラ
ケット15の内周部に設けられた支持体15Aの内周面
と車軸1側の固定子部材の外周面との間に、円周上の連
続または断続した微小間隙g2 を形成し、車軸1の他端
の回転子のブラケット15の円周上の壁に、車軸1の中
心に向かって開けられた円周上の複数個のネジ穴6Bを
有するようにしたものである。
【0081】従って、車軸1の一端の車輪5の取付けが
ない時には、回転子が支持体15Aで車軸1に支持され
て、永久磁石14と固定子鉄心12とが吸着することが
なく、また車軸1の他端の車輪5の取付けがない時に
は、支持ボルト11をネジ穴6Bにねじ込んで、回転子
のブラケット15を車軸1に固定し、この状態で車輪5
を取付けした後に支持ボルト11を取外すため、前述し
た従来のように、専用の支持治具を用いずに、モータと
車輪5の組立、分解、保守を容易に行なうことができ
る。
【0082】これにより、価格の低減、ならびに保守の
軽減を図ることが可能となる。
【0083】(他の実施の形態) (a)前記各実施の形態では、永久磁石形の車輪一体形
アウタロータ電動機に本発明を適用した場合について説
明したが、これに限らず、誘導電動機形の車輪一体形ア
ウタロータ電動機の場合についても、本発明を同様に適
用することができる。
【0084】この場合には、前述したような作用効果に
加えて、組立、分解時に、回転子と固定子の空隙面が接
触して損傷するのを防止することが可能となるという作
用効果を奏することができる。
【0085】(b)前記図5および図6の各実施の形態
では、車軸の両端に軸受を介してそれぞれ車輪を回転自
在に支持する両持ち構成のものに本発明を適用した場合
について説明したが、これに限らず、前記図1、図2、
図3、図4および図7の各実施の形態についても、両持
ち構成のものに同様に適用することができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、専用の支持治具を
用いることなくモータと車輪の組立、分解、保守を容易
に行なうことができる車輪一体形アウタロータ電動機を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輪一体形アウタロータ電動機の
第1の実施の形態を示す組立断面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】本発明による車輪一体形アウタロータ電動機の
第2の実施の形態を示す断面図。
【図4】図3の一部の横断面図。
【図5】本発明による車輪一体形アウタロータ電動機の
第3の実施の形態を示す断面図。
【図6】本発明による車輪一体形アウタロータ電動機の
第4の実施の形態を示す部分断面図。
【図7】本発明による車輪一体形アウタロータ電動機の
第5の実施の形態を示す部分断面図。
【図8】従来の車輪一体形アウタロータ電動機の構成例
を示す組立断面図。
【図9】従来の車輪一体形アウタロータ電動機における
モータと車輪の組立要領を説明するための概要図。
【符号の説明】
1…車軸、2…支持箱、3…固定子鉄心、4…第1の軸
受、4A,4B…第1の軸受、5…車輪、6…ブラケッ
ト、6A…支持体、6B…ネジ穴、7…フレーム、8…
永久磁石、9…第2の軸受、11…支持ボルト、15…
ブラケット、15A…支持体、16A…支持体、19…
押え板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 信行 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (72)発明者 川路 俊一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (56)参考文献 特開 平7−213016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 7/00 - 7/20 H02K 1/17 H02K 1/27 H02K 15/00 - 15/16 H02K 21/00 - 21/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定された車軸に第1の軸受を介して車
    輪を回転自在に支持し、前記車軸に固定子を固定し、当
    該固定子の外周部に一様な空隙を介して回転子を配置
    し、当該回転子の一端を第2の軸受を介して前記車軸に
    回転自在に支持すると共に、前記回転子の他端を前記車
    輪と一体的に固定する構成とした車輪一体形アウタロー
    タタイプの電動機において、前記回転子の一部を構成するブラケットの内周部に支持
    体を設け、 前記支持体の内周面と前記車軸の外周面との間に、円周
    上の連続または断続し且つ前記固定子と前記回転子との
    空隙よりも小さい微小間隙を形成し、 前記車輪と前記回転子の嵌合部の少なくとも一方に、前
    記回転子を前記車輪に嵌合する際に前記支持体と前記車
    軸との空隙に応じた分だけ前記回転子を前記車軸に対し
    て移動させて各軸心を合わせるためのテーパ面を設けた
    ことを特徴とする 車輪一体形アウタロータ電動機。
  2. 【請求項2】 固定された車軸の一端に第1の軸受を介
    して第1の車輪を回転自在に支持し、前記車軸の他端に
    第2の軸受を介して第2の車輪を回転自在に支持し、前
    記車軸に固定子を固定し、当該固定子の外周部に一様な
    空隙を介して回転子を配置し、当該回転子の一端を前記
    第1の車輪と一体的に固定すると共に前記回転子の他端
    を前記第2の車輪と一体的に固定する構成とした車輪一
    体形アウタロータタイプの電動機において、 前記回転子の一部を構成するブラケットの内周部に支持
    体を設け、 前記支持体の内周面と前記車軸の外周面との間に、円周
    上の連続または断続し且つ前記固定子と前記回転子との
    空隙よりも小さい微小間隙を形成したことを特徴とする
    車輪一体形アウタロータ電動機。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の車輪一体形アウタ
    ロータ電動機において、 前記支持体の機内側の側面と前記車軸の側面との間に、
    円周上の軸方向の間隙を形成したことを特徴とする 車輪
    一体形アウタロータ電動機。
  4. 【請求項4】 固定された車軸の一端に第1の軸受を介
    して第1の車輪を回転自在に支持し、前記車軸の他端に
    第2の軸受を介して第2の車輪を回転自在に支持し、前
    記車軸に固定子を固定し、当該固定子の外周部に一様な
    空隙を介して回転子を配置し、当該回転子の一端を前記
    第1の車輪と一体的に固定すると共に前記回転子の他端
    を前記第2の車輪と一体的に固定する構成とした車輪一
    体形アウタロータタイプの電動機において、 前記車軸の外周部に第1の支持部材を固定すると共に、
    前記回転子の一部を構成するブラケットの内周部に第2
    の支持部材を固定し、 かつ前記第1および第2の各支持部材間に、円周上の連
    続または断続し且つ前記固定子と前記回転子との空隙よ
    りも小さい微小間隙を形成したことを特徴とする 車輪一
    体形アウタロータ電動機。
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