JP3414531B2 - 内視鏡用管路切り換え装置 - Google Patents
内視鏡用管路切り換え装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡挿入部内に配設
される送気、送水や吸引等の機能を行う複数種の管路の
連通状態を切り換える内視鏡用管路切り換え装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】一般に、内視鏡挿入部内には照明用光学
ファイバや撮像光学系あるいは観察用光学ファイバの他
に吸引管路を兼ねた鉗子チャンネル用チューブ、さらに
は送気チャンネルや送水チャンネル用のチューブ等の多
くの部材が配設されている。すなわち、内視鏡に各種機
能を持たすためには、その内視鏡の挿入部内には各種部
材を挿通する必要があり、このため挿入部が太径になる
といった問題があった。 【0003】そこで、例えば実開平2−121002号
公報には、管路切換装置を内視鏡操作部に設けること
で、挿入部を細径化した内視鏡が提案されている。 【0004】図36に示すように、この実開平2−12
1002号公報に開示される管路切換装置200は、ピ
ストン201の上部に設けられた押しボタン202を押
し込むことで管路の切り換え操作を行う。この押しボタ
ン202は、押しボタン202側に設けられた雄ネジ部
203とピストン201の上部に設けられた雌ネジ部2
04とによって螺着固定されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】一般的に、図37に示
すように内視鏡の操作部205を左手210で把持し
て、左手人差し指211を操作部205に設けられた管
路切り換え装置200の押しボタン202を押し込む場
合には、操作部後方から指の動きを見ると図37(a)
中の矢印206に示す下方向への押し込みの動きをな
す。また操作部の上面方向から見ると図37(b)図中
の矢印207に示す回転方向の動きをなしている。 【0006】したがって、実際の指211の動きは、矢
印206と矢印207の2つの動きが組合わさった動き
をする。このため押しボタン202を押し込む際には、
押しボタン202には、例えば右ネジをゆるめるような
力が作用することになる。 【0007】しかしながら、従来の管路切り換え装置で
は、ネジ部203、204のネジ方向性については何等
考慮がなされておらず、押しボタン202とピストン2
01とが右ネジによって螺着されていると、雄ネジ部2
03と雌ネジ部204との螺着がゆるんで押しボタンが
ピストンから外れる虞がある。 【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、押しボタンとピストンとの固定手段であるネジ
部が、押しボタンが押し込み操作時に操作部から外れる
ことのない内視鏡用管路切り換え装置を提供することを
目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡用管路切
り換え装置は、シリンダと、前記シリンダの内部を摺動
するピストンを有し内視鏡内に挿通された管路の連通状
態を切り換える弁部とからなる内視鏡用管路切り換え装
置において、前記弁部が、少なくとも、前記ピストン
と、前記ピストンの上部に着脱自在に左ネジで螺着され
たボタンとを備えて構成され、ピストンとボタンとを着
脱自在に左ネジで螺着することで、押しボタンの押し込
み操作時の操作部からの脱落を防止することを可能とす
る。 【0010】 【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて述べる。 【0011】図1ないし図32は本発明の第1実施例に
係わり、図1は管路切り換え装置の構成を示す断面図、
図2は図1の管路切り換え装置を備えた内視鏡の構成を
示す構成図、図3は図1の管路切り換え装置により切り
換えられる管路を模式的に示した内視鏡の断面図、図4
は図1のA−A線断面であるボタン部の構成を示す断面
図、図5は図1のピストンの構成を示す側面図、図6は
図5のB−B線断面を示す断面図、図7は図5のQ−Q
線断面を示す断面図、図8は図1のF−F線断面を示す
断面図、図9は図1のC−C線断面を示す断面図、図1
0は図9の張り出し部の第1の変形例を示す断面図、図
11は図9の張り出し部の第2の変形例を示す断面図、
図12は図8のストッパの構成を示す側面図、図13は
図8のストッパの第1の変形例の構成を示す側面図、図
14は図8のストッパの第2の変形例の構成を示す側面
図、図15は図8のE−E線断面を示す断面図、図16
は図1のシリンダ本体を上方向から見た外観図、図17
は図16のシリンダ本体のピストン挿通部を展開した展
開図、図18は図1のシリンダ本体と上流側管路との接
合部である上流側管路接続部を示す拡大図、図19は図
18の上流側管路接続部を矢印Qから見た矢視図、図2
0は図1のシリンダ本体と下流側管路との接合部である
上流側管路接続部を示す拡大図、図21は図20の下流
側管路接続部を矢印Pから見た矢視図、図22は図1の
上流管路の全体構成を示す構成図、図23は図22の上
流管路の先端の構成を示す拡大図、図24は図1の下流
管路の全体構成を示す構成図、図25は図1の弁部の組
立を説明する第1の組立説明図、図26は図1の弁部の
組立を説明する第2の組立説明図、図27は図26のD
−D線断面を示す断面図、図28は図1の弁部の押し込
み動作を説明する第1の動作説明図、図29は図1の弁
部の押し込み動作を説明する第2の動作説明図、図30
は図1の弁部の押し込み動作を説明する第3の動作説明
図、図31は図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の
動作によるボタン部の作用を説明する第1の説明図、図
32は図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の動作に
よるボタン部の作用を説明する第2の説明図である。 【0012】図2に示すように、本実施例における内視
鏡2は、可撓管3等よりなる挿入部4と、挿入部4の基
端側に設けられた操作部5と、操作部5から延出するユ
ニバーサルコード6とから構成される。 【0013】挿入部4は、ポリウレタン等の樹脂で被覆
されると共に、先端部分には、例えばシリコンゴム、ラ
ッテクスなどの軟らかい弾性体で被覆された湾曲部7が
設けられている。また、この湾曲部7の先端には先端硬
質部8が設けられており、この先端硬質部8には、図示
はしないが、観察光学系、撮像素子、照明光学系、送気
送水ノズル、鉗子口出口などが設けられている。 【0014】操作部5には、後述する吸引管路の切り換
えを行う際に使用する管路切り換え装置1と、送気送水
を行う際に操作する送気送水バルブ9と、さらに撮像素
子(図示せず)から出力された映像信号を処理するため
のリモートスイッチ10とが取り付けられている。ま
た、操作部5の挿入部4側には、後述する吸引管路に連
通した鉗子開口部11が設けられており、この鉗子開口
部11には鉗子栓12が装着可能であって、鉗子開口部
11より鉗子を挿入しない場合は鉗子栓12を装着する
ことで鉗子開口部11を密閉することができるようにな
っている。 【0015】さらに、操作部5には、ポリプロピレン
(以下PP)、ポリアミド(以下PA)、ポリアセター
ル(以下POM)、ポリエチレン(以下PE)、ポリブ
チレンテレフタレート(以下PBT)、ポリフェニレン
サルファイド(以下PPS)、ポリスチレン(以下P
S)、アクリルニトルスチレン(以下SAN)、アクリ
ルニトリルブタジェンスチレン(以下ABS)、アクリ
ル(以下PMMA)、ポリカーボネート(以下PC)、
ポリフェニレンオキサイド(以下変性PPO)、ポリエ
ーテルエーテルケトン(以下PEEK)、ポリサルフォ
ン(以下PSU)、ポリエチレンテレフタレート(以下
PET)等の硬い樹脂製のアングルノブ13が取り付け
られており、アングルノブ13を操作することによって
湾曲部7を上下左右方向に湾曲させることができるよう
になっている。また、操作部5には、湾曲部7を湾曲固
定状態に保ったり、湾曲固定状態を開放するときに使用
する硬い樹脂製のFEレバー14も取り付けられてい
る。 【0016】ユニバーサルコード6は、ポリウレタン等
の樹脂で被覆されており、その先端にはPP,PA,P
OM,PE,PBT,PPS,PS,SAN,ABS,
PMMA,PC,変性PPO,PSU,PEEK,PE
T等の硬い樹脂で形成されるコネクタ15が取り付けら
れている。 【0017】コネクタ15には、高周波漏れ電流を焼灼
電源に戻すためのS端子16と、図示しない送水タンク
を接続して送水を行うための金属製の送水口金17と、
送気を行うための金属製の送気管18と、図示しない吸
引ポンプが接続される吸引口金19と、先端硬質部8内
に設けられた図示しない撮像素子と電気的に接続されて
いる電気接点20とがそれぞれ設けられている。 【0018】また、コネクタ15には、ライトガイド端
部21が設けられており、このライトガイド端部21を
光源装置22のコネクタ受け23に接続することによっ
て、照明光が図示しないライトガイド内を伝送し、先端
硬質部8内の照明光学系から照明光が照射されるように
なっている。 【0019】さらに、コネクタ13の側面には、電気コ
ネクタ部24が設けられており、この部分に接続コード
25を接続してビデオプロセッサ26と接続すること
で、撮像素子(図示せず)から出力された電気信号をモ
ニタ27上に映像として映し出せるようになっている。 【0020】管路切り換え装置1により切り換えられる
内視鏡の吸引管路28は、図3に示すように、挿入部4
の先端の吸引開口34に連通した挿入部4の内部に設け
られた上流側吸引チャンネル29と、操作部5に設けら
れた前記鉗子開口部11へと連通する分岐管路部30
と、ユニバーサルコード6の内部に設けられた下流側吸
引チャンネル31と、下流側吸引チャンネル31の端部
に設けられてコネクタ15に取り付けられる前記吸引口
金19と、前記吸引口金19に接続されて吸引ポンプ3
2と前記吸引口金19とを接続する吸引チューブ33と
からなり、管路切り換え装置1は、上流側吸引チャンネ
ル29と下流側吸引チャンネル31の間に設けられ、吸
引状態と非吸引状態の切り換え操作を行うようになって
いる。 【0021】図1に示すように、管路切り換え装置1
は、大きく分けて、シリンダ部35と弁部36とから構
成される。弁部36は、さらにボタン部37と、ピスト
ン部38と、取り付け部39との3部品に分解組立する
ことが可能である。 【0022】つまり、弁部36を3部品に分解組立可能
にしたので、弁部36の洗滌時に各部の洗滌が容易かつ
確実に行える。 【0023】以下、ボタン部37、ピストン部38、取
り付け部39の各部品について説明する。 【0024】ボタン部37は、その最上部にPP,P
A,POM,PE,PBT,PPS,PS,SAN,A
BS,PMMA,PC,変性PPO,PSU,PEEK
などの硬質樹脂でできたキャップ40が設けられてい
る。キャップ40の中心部にはキャップ40を貫通する
中心穴部41が設けられている。 【0025】キャップ40は、図1のA−A線断面であ
る図4に示すように、円形の断面を持つとともに、内側
に複数のリブ42が設けられている。このリブ42は、
本実施例においては円周上に等間隔で8箇所設けられて
いるが、必ずしも円周上に等間隔で設けられる必要はな
く、その数も8箇所に限らず、8箇所よりも多くても少
なくともよい。 【0026】ボタン部37の内側には、SUS、真鍮、
アルミニウムなどの金属でできた金属部材43が設けら
れている。金属部材43の外周部には、リブ42に応じ
て円周上に等間隔で8箇所の溝部44が設けられてい
る。なお、溝部44は、リブ42と同様に、リブ42に
応じて設けられていればよく、必ずしも円周上に等間隔
で設けられる必要はなく、またその数も8箇所に限定さ
れず8箇所よりも多くても少なくてもよい。 【0027】そして、キャップ40のリブ42と金属部
材43の溝部44とが嵌着することで両者の回転防止な
らびに位置決めがなされる。さらに、キャップ40と金
属部材43は接着剤によって、隙間なく接着固定されて
いる。 【0028】従って、キャップ40のリブ42と金属部
材43の溝部44とが嵌着するとともに、両者の間が隙
間なく接着固定されているので、バイオフィルムの発生
がおさえられる。 【0029】図1に戻り、キャップ40の上面は球面4
5によって構成される。また、キャップ40の外周上部
と下部にはそれぞれR面取り部46が設けられている。 【0030】なお、ボタン部37は、通常黒い外観にな
っているが、これは黒に限らず他の色であってもかまわ
ない。また、例えば一般的な吸引の指標である赤であっ
てもよい。 【0031】金属部材43の中心には、左ネジによって
構成される雌ネジ部47が設けられている。キャップ4
0と金属部材43を接着固定したとき、雌ネジ部47と
中心穴部41は連通した状態になる。 【0032】さらに、金属部材43には、その下面外周
部に全周にわたってバネ取り付け部48が設けられてお
り、管路切り換え装置1の付勢手段であるバネ49が接
着剤50によって、キャップ40とバネ取り付け部48
との間に接着固定される。 【0033】なお、本実施例においてバネ49は右巻き
のコイルバネであるが、バネ49は、左巻きのバネであ
ってもかまわない。 【0034】バネ49を塗装、あるいはメッキなどの表
面処理によって黒くすることで、外観上他の部品との異
和感がなくなる。なお、本実施例では、バネ49は、塗
装あるいはメッキなどの表面処理によって黒くなってい
るが、金属素地のままであってもかまわない。 【0035】ピストン部38には、ピストン51が設け
られている。このピストン51は、円形の断面形状をな
し、ステンレス、アルミニウム、鉄鋼、真鍮などの金属
によって形成される。ピストン51の上部には円形断面
の指標取り付け穴部52が設けられており、この取り付
け穴部52には円形断面形状をなす指標53が接着固定
されている。なお、指標取り付け穴部52と指標53と
は同じ断面形状であれば、円形断面形状に限らず、例え
ば、六角形、正方形、三角形といった多角形の断面形状
であってもかまわない。指標取り付け穴部52と指標5
3との間には接着剤が隙間なく充填されており、内部に
は接着剤の気泡が残ることがない。また、指標取り付け
穴部52と指標53との間に接着剤を隙間なく充填した
ので、両者の間にバイフィルムが発生することを防止で
きる。 【0036】指標53はPP,PA,POM,PE,P
BT,PPS,PS,SAN,ABS,PMMA,P
C,変性PPO,PSU,PEEK,PETなどの硬質
樹脂で形成される。また、指標53は送気送水バルブ9
と区別するために、送気送水バルブ9の頂部に設けられ
る送気送水指標とは異なる色になっている。指標53の
色は一般的に赤が好ましい。 【0037】つまり、指標53の色を送気送水指標と異
なる色にしたことで、送気送水バルブ9と吸引用の管路
切り換え装置1との識別が容易になり操作性を向上させ
ることができる。 【0038】指標53の上部は、キャップ40の中心部
に設けられた中心穴部41の穴径と同じか、それよりも
小さな外径をなす円形断面の指標上端部54となってい
る。また指標53の最上部外周には、全周にわたって面
取り部55が設けられている。さらに、ピストン51の
上部には、左ネジによって形成される雄ネジ部56が設
けられている。 【0039】ピストン51の側面の上端部から中央付近
にかけては、ピストン51の側面図である図5及び図5
のB−B線断面である図6に示すように、係止溝部57
がピストンの円周上で対向する位置に2箇所設けられて
いる。係止溝部57の下端部はR面58となっている。 【0040】また、ピストン51の下端部から中央部に
かけては、図5のQ−Q線断面である図7に示すよう
に、ピストン51の軸方向に設けられた円形の断面をも
つ垂直管路59が設けられている。 【0041】ピストン51の中央部側面には、図5の長
手方向の中心軸60と直交する円形断面の管路である直
交管路61がピストン51を貫通する形で設けられてい
る。本実施例において直交管路61は、垂直管路59と
等しい内径である。垂直管路59の上端部は、直交管路
61の中心線である直交管路中心線62と同じ高さにな
っている。このため、図1のF−F線断面である図8に
示すように垂直管路59と直交管路61の接合部63で
段差がない。接合部63には袋小路状の構造がない。 【0042】つまり、垂直管路59と直交管路61の接
合部63で段差がないので、洗滌時に洗滌が容易に行え
る。また、接合部63には袋小路状の構造がないので、
洗滌時には、直交管路61に洗滌ブラシを挿通させると
直交管路61の洗滌が容易に行えるとともに、垂直管路
59に洗滌ブラシを挿通させると垂直管路59の洗滌が
容易に行える。さらに、接合部63の洗滌も容易かつ確
実に行える。さらにまた、ピストン51に設けた直交管
路61をピストン51の中心軸に対して直交する方向
に、かつピストン51を貫通する形で設けたので、ピス
トン51の洗滌時に洗滌ブラシを直交管路61に容易に
挿通させることができ洗滌性を向上させることができ
る。 【0043】また、図1に戻り、ピストン51の下端部
外周には全周にわたって傾斜面64が設けられている。
さらに、垂直管路57の下端部には面取り部65が設け
られている。 【0044】取り付け部39は、シリコンゴム、ラッテ
クス、熱可塑性エラストマ、塩化ビニル、などの弾性体
によって形成される取り付けゴム66と、その内部にイ
ンサート成形されたSUS、アルミニウム、真鍮、金属
などの金属製のインサート部品67と、アルミニウム合
金、SUS、真鍮、鉄鋼などの金属製のピストン位置決
め部材68とから構成される。 【0045】取り付けゴム66は、その下部の内側に、
図1のC−C線断面である図9で示すように、張り出し
部69が円周上に3箇所等間隔で設けられている。 【0046】張り出し部69を、互いに離して設けるこ
とで、張り出し部の洗滌時に容易に汚れを排出できるの
で取り付けゴム66の洗滌性が向上する。 【0047】なお、本実施例において、この張り出し部
69の断面は円周形状をなしているが、この部分の形状
は円周形状に限らず、例えば張り出し部の第1の変形例
を示す図10(図1のC−C線断面に対応)のように角
形の形状であったり、張り出し部の第2の変形例を示す
図11(図1のC−C線断面に対応)のように取り付け
ゴムの内周面と同心の円形状であってもかまわない。ま
た、張り出し部69は取り付けゴム66の下端部内面に
円周上に複数箇所互いに離れた形で設けられていれば3
箇所に限定されない。また、本実施例では、取り付けゴ
ム66の色は黒となっているが、取り付けゴム66の色
は黒以外の例えば赤、青、黄色といった色であってもか
まわない。このとき、取り付けゴム66の色は図示しな
い送気送水バルブ9の取り付けゴムの色と異なる色にし
てもかまわない。つまり、取り付けゴム66の色を、送
気送水バルブ9と吸引用の管路切り換え装置1との間で
異なる色にすることで、両者の識別を容易にできる。 【0048】再び図1に戻り、取り付けゴム66の外周
側面には、把持用溝部70が全周にわたって設けられて
いる。そして、弁部36を把持する際には、把持用溝部
70に指が引っかかるので把持が容易に行える。また、
把持用溝部70は、溝の幅に対して深さが浅いので、汚
れが溜まりにくく、また汚れが溜まった場合にも洗滌が
容易に行える。 【0049】インサート部品67の下部にはピストン位
置決め部材68を固定するための雌ネジ部71が設けら
れている。さらに、ピストン位置決め部材68の外周部
には雄ネジ部72が設けられている。この雌ネジ部71
と雄ネジ部72を螺合させるとともに、ネジ部に接着剤
を塗布して、ピストン位置決め部材68をインサート部
品67に固定している。 【0050】ピストン位置決め部材68は、SUS、ア
ルミニウム、真鍮、鉄鋼などの金属によって形成され、
再び図1のF−F線断面である図8に示すように、円形
断面のベース部73及びベース部73から上方向に伸び
る柱部74が対向する位置に2箇所設けられている。2
箇所の柱部74の上端部には柱部74からベース部73
の円の中心方向にピストン51の係止溝部57に挿通さ
れるストッパ75が設けられている。 【0051】ストッパ75は、本実施例では、図12に
示すように、下側が円形の形状をなし、また上側は長方
形の形状をなしている。またストッパ75はピストン位
置決め部材68と同一の材料でできているが、例えば図
13に示すようにゴム、プラスチックなどの弾性材料7
6を表面に張ることもできる。さらに、図14に示すよ
うに、セラミックスなどの硬質材料77を表面にコーテ
ィングすることもできる。 【0052】ストッパ75の表面にゴム、プラスチック
などの弾性材料76を張ることで、ピストン51のR面
58と当接するときに発生する当接音を防止することが
できる。さらに、セラミックスなどの硬質材料77を表
面にコーティングすることで、ストッパ75がR面58
に当接してもストッパ75が摩耗しにくいという利点を
もつ。 【0053】図8に戻り、ベース部73の下側には、回
転防止用凸部78が対向する位置に2箇所設けられてい
る。この回転防止用凸部78と柱部74は、ベース部7
3の上側と下側に対向する形で設けられている。 【0054】回転防止用凸部78は、図8のE−E線断
面である図15に示すように、両端部が球形の球形部7
9となっておりその間を曲面80でつないで形成され
る。 【0055】ところで、シリンダ部35は、図1に示す
ように、シリンダ本体81と、このシリンダ本体81に
接続されるSUSなどの金属製のパイプからなる上流管
路82及び下流管路83の3部品から構成される。シリ
ンダ本体81は、1部品で構成されるとともに、内部に
はピンなどの突起が設けられていない。つまり、シリン
ダ本体81を1部品で構成し内部のピンなどの突起をな
くしたので、洗滌時には洗滌が容易に行える。 【0056】シリンダ本体81の上端開口部付近には、
上端テーパ部84が設けられている。また、上部外周に
はネジ部85が設けられているとともに、中央部外周に
は、つば部86が設けられている。操作部3にはシリン
ダ本体81を取り付けるためのシリンダ取り付け開口部
87が設けられている。シリンダ本体81は、つば部8
6と操作部5の間に板状部材88をはさみこんでさら
に、シリンダ本体81の上部外周に設けられたネジ部8
5にナット89を螺合させることで取り付けられてい
る。さらに操作部5の水密、気密を確保するためにOリ
ング90がシリンダ本体81とシリンダ取り付け開口部
87との間に取り付けられている。 【0057】シリンダ部35の内面は、円柱状のピスト
ン挿通部91が設けられるとともに、ピストン挿通部9
1の下部には円錐台形状のテーパ部92が設けられてい
る。このテーパ部92と傾斜部64は等しい傾斜角度を
なしている。 【0058】また、シリンダ本体81の側面には、上流
管路82と連通する円形断面の管路である側部連通路9
3が、またシリンダ本体81の下端部には下流管路83
と連通する下部連通路94がそれぞれ設けられている。 【0059】シリンダ本体81を上方向から見た図16
に示すように、シリンダ本体81上端部には、前記回転
防止用凸部78が嵌着する凹部95が設けられている。
この凹部95の両端部は球面で形成される球面96とな
っている。さらにこの球面96の間には球面同士をつな
ぐ曲面97が設けられている。 【0060】また、凹部95の下側には下側凹部98が
設けられている。下側凹部98は、凹部95と同様に両
端部が球面で形成される球面99によって形成される。
さらにこの球面99の間には球面同士をつなぐ曲面10
0が設けられている。凹部95と側部連通口101とは
90度ずれた位置に設けられている。 【0061】つまり、下側凹部98を設けたことによ
り、凹部95の下部には、水平面がなくなり汚れが溜ま
りにくくなる。また、洗滌時にも洗滌の手間がかから
ず、下側凹部98を設けない場合に比べて洗滌性が向上
する。 【0062】また、シリンダ本体81のピストン挿通部
91の展開図である図17に示すように、側部連通口1
01は、テーパ下端部84aよりも下側に開口してい
る。側部連通口101とテーパ下端部84aとの距離L
1、側部連通口101と凹部95との距離L2,側部連
通口101と下側凹部98との距離L3は、それぞれほ
ぼ等しい長さになっている。 【0063】図1に戻り、シリンダ本体81に接続され
る上流管路82、下流管路83は、ともにシリンダ本体
81に対して半田102、あるいは接着剤103によっ
て固定されている。 【0064】また、図1におけるシリンダ本体81と上
流側管路82との接合部である上流側管路接続部104
には、図18に示すように、切り欠き部105が設けら
れている。切り欠き部105は、図19(図18におい
て矢印Qから見た矢視図)に示すように、シリンダ本体
81に2箇所設けられている。 【0065】また、図1において下流管路83とシリン
ダ本体81との接合部には、取り付けテーパ部106を
有する下流側管路接合部107が設けられており、取り
付けテーパ部106には図20に示す切り欠き部108
が設けられている。この切り欠き部108は、図21
(図20において矢印Pから見た矢視図)に示すよう
に、シリンダ本体81の下流側管路接合部107に4箇
所にわたって設けられている。 【0066】上流管路82の先端部分110には、図2
2に示すようにPTFE、シリコン樹脂、塩化ビニル、
イラックス、ポリエチレン、などの樹脂で形成された上
流側吸引チャンネル29(図3参照)の構成要素である
吸引チューブ111が接続される。吸引チューブ111
は接着剤によって先端部分110に接続される。さらに
この上から、コイルパイプ112を巻いて、このコイル
パイプ112を接着剤で吸引チューブ111の上に固定
するとともに、コイルパイプ112の外周面にも接着剤
113を塗布して、コイルパイプ112が変形できない
ように固めてある。上流管路82の先端部分外周には、
先端部分(図22中、円で囲った部分)の拡大図である
図23に示すように、テーパ部114が設けられてい
る。なお、本実施例ではコイルパイプ112は先端部分
111よりも延出した形で取り付けられている。従っ
て、吸引チューブ111に外力が加わっても、上流管路
82と吸引チューブ111の接着部が剥離することを防
止できる。 【0067】また、図24に示すように、下流管路83
の先端部120にもPTFE、シリコン樹脂、塩化ビニ
ル、ポリエチレン、イラックスなどの樹脂でできたチュ
ーブ121が接続される。チューブ121の外周にもコ
イルパイプ122が接着固定されている。コイルパイプ
122は、先端部120から延出して固定される。コイ
ルパイプ122の外周には、例えばエポキシ系の接着剤
125が塗布されて硬化された硬質部123と、接着剤
が塗布されていない非硬質部124が設けられている。
従って、上流管路82と吸引チューブ111の接着部と
同様に、下流側管路83とチューブ121の接着部の剥
離を防止できる。 【0068】そして、チューブ121は、ユニバーサル
コード6の内部を通って、コネクタ15に設けられてS
端子16へと接続される(図2参照)。 【0069】ここで、弁部36の組立方法を図25ない
し図27を用いて説明する。 【0070】図25に示すように、ピストン51の係止
溝部57に取り付け部39の内部に固定されるピストン
位置決め部材68の先端に設けられたストッパ75を挿
通させる。次にバネ溝130にバネ49の下端部をはめ
込んだのち、バネ49を圧縮しながらキャップ40を下
方向へと押し下げる。次にキャップ40内側の金属部材
43に設けられた雌ネジ部47と、ピストン51の上端
部に設けられた雄ネジ部56を螺合させて組立が完了す
る。 【0071】この状態で、図26に示すように、バネ4
9は圧縮された状態になり、ピストン51は上方向に付
勢された状態になる。ピストン51の側面にある係止溝
部57にはストッパ75が挿通されており、このストッ
パ75が係止溝部57の下端部であるR面58と当接す
るので、取り付けゴム66とピストン51との位置決め
がなされる。 【0072】また弁部36を組み立てると、図26のD
−D線断面である図27に示すように、直交管路61の
前面には隙間部131をあけてベース部71の内側の円
周部132が設けられることになる。このため、ピスト
ン51と平行部133との隙間部134よりも大きな隙
間が確保されているので、非連通時の空気のリークが確
実に行える。また、組み立てられた弁部36は、弁部3
6の中心線を中心とした左右対称形状をなしている。 【0073】図26に戻り、弁部36は、組み立てられ
た状態でキャップ40と取り付けゴム66の上端部13
5との間に、幅Fの隙間部が設けられている。この隙間
部の幅Fは、先端部直径2mmの電気安全試験用のテス
トフィンガーが入り込まない大きさになっている。 【0074】つまり、弁部36には、組立られた状態で
キャップ40と取り付けゴム66の上端部135との間
に幅Fの隙間部が設けられたので、管路切り換え装置1
の操作時に、誤って金属部を指で触る心配がない。金属
部を指で触るとその部分から、漏れ電流などが流れて感
電する恐れがあるが、上記のように構成することで、感
電を防止できる効果がある。 【0075】次に、図8を参照して、組立の完了した弁
部36のシリンダ部35への取り付け方法を説明する。 【0076】まず、ピストン51をシリンダ本体81の
ピストン挿通部91に挿通し、さらにピストン位置決め
部材68に設けられている回転防止用凸部78を凹部9
5にはめ込む。このようにすると、ピストン51がシリ
ンダ81に対して回転方向の動きが規制されて、結果と
して、ピストン51のシリンダ内部での位置決めがなさ
れる。また、取り付けゴム66の張り出し部69が、ナ
ット89の上部外周に設けられたフランジ部136に引
っかかるので、弁部36がシリンダ部35から上方向に
抜けることがない。さきに述べたように、弁部36は、
左右対称形状をなすので、シリンダ部35への取り付け
時に最大で90度回転させれば、回転防止用凸部78と
凹部95が嵌着する。つまり、最大で90度回転させれ
ば弁部36をシリンダ81に取り付けることが可能であ
り、取り付け作業が容易に行える。 【0077】弁部36をシリンダに取り付けた状態で
は、図1を参照すると、直交管路61の下端部137は
シリンダ本体81の上端テーパ部84の下端であるテー
パ下端部84aとほぼ同じ高さにある。また下端部11
3は側部連通路93より上側にある。 【0078】なお、下端部137は、テーパ下端部84
aの下側にあってもよいが、その場合、下端部137と
テーパ下端部84aの距離は、直交管路61の直径の1
0%以下が望ましい。また、下端部137はテーパ部下
端部84aの上側にあってもよいが、その場合両者の距
離は、直交管路61の直径の10%以下が望ましい。 【0079】ここで、直交管路61の一部が隠れるが上
端テーパ部84があるので、直交管路61の開口部は確
実にシリンダ本体81の外部に連通される。上端テーパ
部84が設けられているために、この上端テーパ部84
の段差に相当する高さ分だけ下端部137の位置を低い
場所に設けてあるにもかかわらず、弁部36の高さが低
くなっている。 【0080】次に、弁部36を押し込む動作を、図28
ないし図30を用いて説明する。 【0081】弁部36は、図28に示すように、吸引操
作を行わない状態、すなわち指140でキャップ40を
押圧していない状態では、ピストン51の外周面138
がシリンダ本体81の側部連通路93の側部連通口10
1を塞いでいる。このため図3で示した吸引管路28
は、管路切り換え装置1の部分で管路が遮断された状態
である非連通状態になっている。また、直交管路61が
シリンダ本体81の外側に開口し、さらにキャップ40
と取り付けゴム66の上端部135との間の隙間部と連
通した状態になっている。 【0082】このため、図3に示した吸引ポンプ32を
作動させても吸気は直交管路61、キャップ40と取り
付けゴム66の上端部135との間の隙間部を通って弁
部36の外部へとリークしてしまう。この状態がいわゆ
る吸引待機状態である。 【0083】このとき、テーパ下端部84aの下側に下
端部137があっても(図8参照)、両者の距離が直交
管路61の直径の10%以下であれば非連通状態を保つ
ことができる。 【0084】弁部36を押し込んでゆくと、図29に示
すように、直交管路61の下部開口141が側部連通口
101と連通する。このとき、直交管路61の上側開口
部142はシリンダ本体81の外部に露出しており、キ
ャップ40と取り付けゴム66の上端部135との間の
隙間部と連通状態にある。従って、吸引ポンプ32から
の吸気は、一部が上側開口部142、キャップ40と取
り付けゴム66の上端部135との間の隙間部とを通っ
て弁部36の外部に漏れるとともに、一部が側部連通口
101を通って上流管路82へと流れる。その結果、上
流管路82につながる挿入部4の先端に設けられた吸引
開口34から吸引を行うことができる(図3参照)。 【0085】さらに、弁36を押し込んでゆくと、図3
0に示すようにピストン51の下部にある傾斜面64が
シリンダ本体81の下部にあるテーパ部92に当接して
ピストン51の下方向への動きが規制される。 【0086】この状態では、直交管路61全体がピスト
ン挿通部91の内側に入り、直交管路61がシリンダ本
体81の外部に全く開口しないので、図29に示した直
交管路61が一部外部に開口した状態に比べて、より確
実な吸引が行える。 【0087】また、図30に示すように、弁部36を下
方向に完全に押し込んだ状態では、指140が取り付け
ゴム66の上端部135に当接し、キャップ40と取り
付けゴム66の上端部135との間の隙間部が完全にふ
さがれる。このため、ピストン挿通部91とピストン外
周面138の間から吸気が微量漏れることがあっても、
吸気を確実に遮断することができて、より確実な吸引操
作を行える。なお、弁36を完全に押し込んだ状態のと
き、ボタン部37と取り付けゴム66の上端部135
は、ほぼ等しい高さになる。 【0088】つまり、図3に示すように、管路切り換え
装置1を押し込んだ状態では、各管路が連通した状態に
なり挿入部4の先端に設けられて吸引開口34から吸引
を行うことができる。 【0089】なお、非連通状態にあるとき、ピストン外
周面138は、側面連通口101を塞いでいるが、この
とき、図17で説明したように、L1,L2,L3の距
離がほぼ等しい。このため、シリンダ本体81の上端部
に凹部95、下側凹部98が設けられて、シリンダ本体
81の上部においてはピストン挿通部91が全周にわた
って設けられていないが、確実に管路の遮断をすること
ができる。また、図30に示したように、ピストン51
が最下端の位置にきて吸引が行われているときも同様に
確実に管路の遮断をすることができる。 【0090】弁部36のボタン部37を押し込む時の指
140の動きは、図31及び図32に示すように、内視
鏡2の操作部5を左手141で把持して、左手人差し指
140で操作部5に設けられた管路切り換え装置1のボ
タン部37を押し込む場合には、操作部5の後方から指
140の動きを見ると、図31中の矢印142に示す下
方向への押し込みの動きをなす。また、操作部5を上面
方向から見ると、図32中の矢印143に示す回転方向
の動きをなしている。したがって実際の指の動きは、矢
印142と矢印143の2つの動きが組合わさった動き
をする。つまり、下方向の動きとともに回転方向の動き
が加わる。 【0091】このとき、キャップ40の内側に設けられ
た金属部材43の雌ネジ部47とピストン51の雄ネジ
部56の螺合が左ネジによって行われているので、ネジ
部に加わる力は、ネジを締め込む方向の力となる。この
ため、キャップ40を押し込んでもネジ部が緩むことが
ない(図1参照)。 【0092】つまり、金属部材43の雌ネジ部47とピ
ストン51の雄ネジ部56の螺合が左ネジによって行わ
れているので、キャップ40を押し込んでもネジ部が緩
むことがないため、ボタン部37を分解組立可能な状態
にしても操作上の支障がない。 【0093】ところで、一般的にオートクレーブ(高圧
蒸気滅菌)を行う場合、その温度、圧力条件は最高値で
約135℃、2kgf/cm2程度の条件となるが、上
記実施例の管路切り換え装置に取り付けられる弁部をオ
ートクレーブ可能にすることができる。 【0094】すなわち、上記実施例の管路切り換え装置
の変形例として、弁部36を構成するボタン部37はポ
リサルフォン(PSU)などのオートクレーブ耐性をも
った樹脂で形成する。 【0095】上述したように、一般的にオートクレーブ
(高圧蒸気滅菌)を行う場合その温度、圧力条件は最高
値で約135℃、2kgf/cm2程度の条件となる
が、PSUなどの樹脂は、そのような条件の下でもヒビ
割れたり、変質したりする恐れがない。 【0096】また、金属部品であるインサート部品6
7、ピストン位置決め部材68、ピストン51、金属部
材43もオートクレーブによって腐食や変形が発生しな
SUS、アルミニウムなどの金属で形成する。 【0097】さらに、弁部36で使用される接着剤は全
てオートクレーブ対応の例えばエポキシ系の接着剤とす
る。また、この接着剤は第1実施例で述べたように、キ
ャップ40と金属部材43、指標53とピストン51と
の間に隙間なく充填されている。 【0098】また、本変形例においては、吸引管路28
に取り付けられる弁部36だけでなく、管路切り換え装
置に取り付けられる図2に示した送気送水バルブ9も同
様にオートクレーブ可能な材料で構成する。 【0099】従って、本変形例では、弁部36と送気送
水バルブ9の両方をオートクレーブ可能な材料で構成す
ることで、内視鏡のバルブ類を同時に滅菌することが可
能になり滅菌作業が容易になる。 【0100】オートクレーブを行っても、ピストン51
と指標53、キャップ40と金属部材43との隙間に残
る空気の膨張が発生しないので接着部の剥離や、割れが
発生することがない。 【0101】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図33ないし図35は本発明の第2実施例に係わ
り、図33は管路切り換え装置の構成を示す断面図、図
34は図33のV−V線断面を示す断面図、図35は図
33の変形例の構成を示す拡大断面図である。第2実施
例は第1実施例とほとんど同じであるので、異なる構成
のみ説明し、同一の構成には同じ符号を付け、説明は省
略する。 【0102】本実施例の目的は、ポリープなどの固形物
を吸引回収するときに固形物がシリンダとピストンとの
間で引っかかることがなくスムーズに回収できる管路切
り換え装置を提供することを目的とする。 【0103】第2実施例においては、ボタン部37、ピ
ストン位置決め部材68、シリンダ本体81を除く他の
全ての構造は第1実施例と同じ構造である。 【0104】本実施例において、ピストン位置決め部材
の下側には、図33及び図33のV−V線断面である図
34に示すように、長円形断面の回転防止部160が設
けられている。また、シリンダ本体81の上端部には、
この回転防止部160と同じ断面形状の取り付け穴16
1が設けられている。 【0105】シリンダ本体81の側部連通口101の上
部には、空間162が設けられている。本実施例のキャ
ップ40aは、円錐台形の外観をしており、側面が傾斜
した斜面で形成されている。また、キャップ40aの内
部には金属部材がなく、PP,PA,POM,PE,P
BT、PPS,PS,SAN,ABS,PMMA,P
C,変性PPO、PSU、PEEKなどの硬質樹脂によ
って一体成形されている。このため、バネ49を固定す
る固定溝163がキャップ40aに直接設けられてい
る。 【0106】また、ボタン部37とピストン部38との
間はピストン51頂部に設けられた張り出し部165
に、キャップ側の爪部166がはまるスナップフィット
によって着脱自在に固定されている。 【0107】なお、取り付け穴161は、図35に示す
ように、シリンダ本体81とナット89との間に設けて
もかまわない。 【0108】その他の構成は第1実施例と同じである。 【0109】本実施例では、取り付け穴161に回転防
止部160が嵌着することで、ピストン51とシリンダ
本体81との位置決めがなされる。 【0110】吸引操作によってポリープなどの固形物を
回収する場合、シリンダ本体81の側面連通口101付
近に空間162が設けられたので、ポリープなどの固形
物が側面連通口101と直交管路61との間で引っかか
ることなく回収される。 【0111】吸引操作を行う場合に、キャップ40aを
押し込んでゆくと、キャップ40aと取り付けゴム上端
部135が当接する。これにより、シリンダ本体81と
ピストン51との間で吸気の漏れが発生しても、これを
完全に遮断できる。 【0112】この結果、キャップ40aと取り付けゴム
上端135とを当接させることで、より確実な吸引が行
える。また、キャップ40aとピストン部38との間の
固定をスナップフィットにしたので、両者の間の着脱が
容易になる。 【0113】[付記] (付記項1)前記弁部は、前記ピストンと、前記ボタン
と、前記シリンダを取り付けるシリンダ取り付け部材の
3体から、分解組立可能に構成されることを特徴とする
請求項1に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0114】付記項1の内視鏡用管路切り換え装置で
は、弁部をピストン、ボタン、シリンダ取付部材の3体
に分解組立可能に構成することで、弁部の洗滌が容易す
ることを可能とする。 【0115】(付記項2)前記ピストンの前記シリンダ
に対する付勢手段を、前記ボタンと前記シリンダ取り付
け部材の間に設けるとともに、前記ボタンに前記付勢手
段を係止したことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡
用管路切り換え装置。 【0116】付記項2の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンの付勢手段(バネ49)をボタンに固定す
ることで、弁部を分解組立するときに付勢手段の紛失防
止し、弁部の分解組立性を向上させることを可能とす
る。 【0117】(付記項3)前記弁部は、オートクレーブ
可能な材質で構成されることを特徴とする付記項2に記
載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0118】付記項3の内視鏡用管路切り換え装置で
は、弁部をオートクレーブ耐性をもつ材質で形成するこ
とで、オートクレーブによる滅菌による弁部の劣化を防
止することを可能とする。 【0119】(付記項4)シリンダと、前記シリンダの
内部を摺動するピストンを有し内視鏡内に挿通された管
路の連通状態を切り換える弁部とからなる内視鏡用管路
切り換え装置において、前記弁部は、前記ピストンと、
前記ボタンと、前記シリンダを取り付けるシリンダ取り
付け部材の3体からなり、前記シリンダ取り付け部材に
は、位置決め手段が設けられるとともに、前記シリンダ
には、前記位置決め手段の係止手段が設けられ、前記位
置決め手段と前記位置決め手段の係止手段とを嵌着させ
ることで、前記シリンダと前記弁部との位置決めを行う
ことを特徴とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0120】付記項4の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンとシリンダの位置決めを行う位置決め手段
を設けることで、位置決め手段をシリンダに固定するだ
けでピストンをシリンダに対して位置決めを行い、弁部
をシリンダに取り付ける際の取付作業を容易にすること
を可能とする。 【0121】(付記項5)前記位置決め手段は、前記位
置決め手段を前記シリンダ取り付け部材に固定する台座
部と、前記台座部から上方に伸延する1対の柱部と、前
記柱部の先端に設けられ、前記台座部の軸の放射方向に
設けられた突起部と、前記台座部の下部下方に向かって
設けられる突起である回転防止手段とからなるととも
に、前記位置決め手段の係止手段は、前記シリンダの上
側開口部端面に凹部を設け、前記ピストンの側面には、
前記ピストンの軸方向に伸延する溝部を設け、前記溝部
に前記柱部の先端に設けられた突起部を挿通させるとと
もに、前記位置決め手段を前記位置決め手段の係止手段
である凹部に嵌着固定することで、前記ピストンを前記
シリンダに対して位置決めすることを特徴とする付記項
4に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0122】(付記項6) 前記ピストンと前記ボタンの着脱手段を左ネジの螺合と
したことを特徴とする付記項5に記載の内視鏡用管路切
り換え装置。 【0123】付記項6の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンとボタンの着脱手段を左ネジの螺合とする
ことで、ピストンの押し込み操作時にピストンからのボ
タンの脱落を防止することを可能とする。 【0124】(付記項7)内視鏡の操作部に設けられた
シリンダと、前記シリンダに摺動自在に設けられ、前記
シリンダに接続される管路の連通状態を切り換える弁部
とからなる内視鏡用管路切り換え装置において、前記弁
部は、少なくとも前記シリンダ内部に摺動自在に設けら
れたピストンを備えるとともに、前記ピストンの外側面
上に2箇所の開口部を対向する位置に設けて、前記2箇
所の開口部を連通させた直交管路を形成したことを特徴
とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0125】従来の内視鏡の流体管路制御装置として
は、図36に示す実開平2−121002号公報に開示
される管路切換装置200が知られている。この管路切
換装置200において流体の流れる管路208は、ピス
トン中心軸209に直交する方向でかつ、ピストン20
1を貫通する形で設けられている。しかしこの部分の断
面形状がどのような形状なのか開示されていなかった。
また、この貫通する管路208とピストン201に設け
られた軸方向管路210とが交差する部分の形状がどの
ような形状なのか記述がなされていなかった。 【0126】付記項7の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンに設けた2箇所の開口部を連通させた直交
管路を、ピストンの中心軸に対して直交する方向に、か
つピストンを貫通する形で設けることで、ピストン洗滌
時に洗滌ブラシを直交管路に容易に挿通させ、洗滌性を
向上させることを可能とする。 【0127】(付記項8)前記ピストンに前記ピストン
の軸と同軸の垂直管路を設けたことを特徴とする付記項
7に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0128】(付記項9)前記2箇所の開口部を連通す
る管路を、前記ピストンの軸と同軸の垂直管路の上端に
連設するとともに、前記垂直管路を、前記ピストン下端
部に開口させたことを特徴とする付記項8に記載の内視
鏡用管路切り換え装置。 【0129】(付記項10)前記弁部は、前記ピストン
と、前記ピストンに着脱自在に取り付けられるボタン
と、前記シリンダを取り付けるシリンダ取り付け部材の
3体からなることを特徴とする付記項9に内視鏡用管路
切り換え装置。 【0130】(付記項11)内視鏡の操作部に設けら
れ、少なくとも一つの管路が連接されるシリンダと、前
記シリンダに摺動自在に設けられて、前記少なくとも一
つの管路の連通状態を切り換える弁部とを備えた内視鏡
用管路切り換え装置において、前記シリンダの上部に、
前記シリンダの上端部方向に向かって開口するテーパ部
を設けたことを特徴とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0131】従来、例えば図38に示す特公平4−10
329号公報に開示される管路切り換え装置214にお
いては、シリンダ215上端開口部にテーパ部211が
設けられるとともに、ピストンの開口部下端部212が
テーパ部211の下端部213とほぼ同じ高さの位置に
ある図が開示されている。しかし、この部分に関する記
述はなされておらず、管路切り換え装置においてどのよ
うな機能をなしているか明確にされていなかった。 【0132】付記項11の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部にテーパ部分を設けることで、シリ
ンダにピストンを挿入する際に、ピストンを容易に挿入
させることを可能とする。 【0133】(付記項12)前記少なくとも一つの管路
は、前記シリンダの内側面に開口部を持つとともに、前
記シリンダの上側開口端に最も近い管路であり、前記少
なくとも一つの管路の開口部を、前記テーパ部の下端部
よりも下側に設けられていることを特徴とする付記項1
1に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0134】付記項12の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部に設けられたテーパ部の下端部より
も下側にシリンダに連接される管路の開口部を設ること
で、テーパ下端部と開口部の間に、両者の間をシールす
るためのシール部を確保することを可能とする。 【0135】(付記項13)前記弁部にはピストンが設
けられ、前記ピストンには、側面に2つの開口部が設け
られるとともに、この2つの開口部どうしを連通する連
通路が設けられ、前記連通路が前記少なくとも一つの管
路の開口部と互いに非連通状態にあるとき、前記テーパ
部の下端部が、前記2つの開口部のうち下側にある開口
部の下端部と略同じ高さになることを特徴とする付記項
12に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0136】付記項13の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部にテーパ部を設けるとともに、テー
パ部の下端部とほぼ同じ高さの位置に、ピストンに設け
られた連通路の開口部の下端部を設けることで、ピスト
ンに設けられた連通路の開口面積を確保しながら弁部の
高さを低くすることを可能とする。 【0137】(付記項14)前記連通路が前記ピストン
の軸と直交することを特徴とする付記項13に記載の内
視鏡用管路切り換え装置。 【0138】付記項14の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンの軸に直交する連通路をピストンの側面に
開口させたことで、この開口部からブラシを挿通するこ
とで、ピストンの洗滌性を向上させることを可能とす
る。 【0139】(付記項15)前記少なくとも一つの管路
の開口部と前記ピストンに設けられた連通路とが互いに
非連通状態にあるとき、前記連通路の開口部の下端部
は、前記少なくとも一つの開口部よりも上側にあること
を特徴とする付記項14に記載の内視鏡用管路切り換え
装置。 【0140】(付記項16)前記テーパ部の下端部と前
記連通路の開口部の下端部との距離が、前記連通路の直
径の10%以下であることを特徴とする付記項15に内
視鏡用管路切り換え装置。 【0141】(付記項17)内視鏡の操作部に設けら
れ、少なくとも一つの管路が連接されるシリンダと、前
記シリンダに摺動自在に設けられて前記シリンダに連接
される少なくとも一つの管路の連通状態を切り換える弁
部材とを備えた内視鏡用管路切り換え装置において、前
記シリンダの上側開口部を前記操作部から突出して設け
るとともに、前記シリンダの上側開口部端面に凹部を設
けたことを特徴とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0142】従来、例えば図39に示す実公平3−46
726号公報に開示される吸引制御装置216において
は、シリンダ217の上端部218に設けた切り欠き部
にガイドリング220の突起221を係合させることで
ピストンの回動を阻止している。しかしながら、この切
り欠き部は操作部にピストンを取り付ける際に抜け止め
用リング222が螺着される穴の底部に設けられてお
り、洗滌時にはこの部分へのアプローチに手間がかかり
洗滌性が悪かった。 【0143】付記項17の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダの上端開口部操作部から突出して設けるこ
とで、シリンダを洗滌する時に、洗滌が容易に行えるよ
うにし、洗滌性を向上させることを可能とする。また、
シリンダ上端開口部を凹部に固定してい位置決めするこ
とで、シリンダ内部に位置決め手段、固定手段が不要と
なり、シリンダ内部の洗滌性が向上させることを可能と
する。さらに、この凹部を、シリンダの上端開口部に設
けたことで、凹部であるにもかかわらず容易に洗滌性を
向上させることを可能とする。 【0144】(付記項18)前記弁部は、少なくとも、
ピストンと、前記シリンダの上側開口部端面に設けられ
た凹部に嵌着固定されて前記ピストンを前記シリンダに
対して位置決めする、位置決め手段を有するシリンダ取
り付け部材とからなることを特徴とする付記項17に記
載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0145】付記項18の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンをシリンダに対して位置決めする位置決め
手段を設けることで、シリンダに対してピストンを位置
決めする際の作業性を向上させることを可能とする。 【0146】(付記項19)前記シリンダに連接される
少なくとも一つの管路は、前記シリンダの側面に設けら
れるとともに、前記シリンダの上側開口部の最も近くに
設けられる管路であり、前記管路の前記シリンダの内側
面に開口する前記管路の開口部に対して、前記凹部の位
置を前記シリンダの上側開口部端面上で略90度ずらし
て設けたことを特徴とする付記項18に記載の内視鏡用
管路切り換え装置。 【0147】付記項19の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部のピストン位置決め手段が嵌着する
凹部を、シリンダに接続される側面連通路の開口部と9
0度ずらした位置に設けることで、シリンダ内面に、両
者の間をシールするシール部分を確保することを可能と
し、これにより吸引操作を行うときに、確実に管路をシ
ールすることが可能とする。 【0148】 【発明の効果】以上説明したように本発明の内視鏡用管
路切り換え装置によれば、ピストンとボタンとを着脱自
在に左ネジで螺着したので、押しボタンが押し込み操作
時に操作部から外れることがないという効果がある。
される送気、送水や吸引等の機能を行う複数種の管路の
連通状態を切り換える内視鏡用管路切り換え装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】一般に、内視鏡挿入部内には照明用光学
ファイバや撮像光学系あるいは観察用光学ファイバの他
に吸引管路を兼ねた鉗子チャンネル用チューブ、さらに
は送気チャンネルや送水チャンネル用のチューブ等の多
くの部材が配設されている。すなわち、内視鏡に各種機
能を持たすためには、その内視鏡の挿入部内には各種部
材を挿通する必要があり、このため挿入部が太径になる
といった問題があった。 【0003】そこで、例えば実開平2−121002号
公報には、管路切換装置を内視鏡操作部に設けること
で、挿入部を細径化した内視鏡が提案されている。 【0004】図36に示すように、この実開平2−12
1002号公報に開示される管路切換装置200は、ピ
ストン201の上部に設けられた押しボタン202を押
し込むことで管路の切り換え操作を行う。この押しボタ
ン202は、押しボタン202側に設けられた雄ネジ部
203とピストン201の上部に設けられた雌ネジ部2
04とによって螺着固定されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】一般的に、図37に示
すように内視鏡の操作部205を左手210で把持し
て、左手人差し指211を操作部205に設けられた管
路切り換え装置200の押しボタン202を押し込む場
合には、操作部後方から指の動きを見ると図37(a)
中の矢印206に示す下方向への押し込みの動きをな
す。また操作部の上面方向から見ると図37(b)図中
の矢印207に示す回転方向の動きをなしている。 【0006】したがって、実際の指211の動きは、矢
印206と矢印207の2つの動きが組合わさった動き
をする。このため押しボタン202を押し込む際には、
押しボタン202には、例えば右ネジをゆるめるような
力が作用することになる。 【0007】しかしながら、従来の管路切り換え装置で
は、ネジ部203、204のネジ方向性については何等
考慮がなされておらず、押しボタン202とピストン2
01とが右ネジによって螺着されていると、雄ネジ部2
03と雌ネジ部204との螺着がゆるんで押しボタンが
ピストンから外れる虞がある。 【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、押しボタンとピストンとの固定手段であるネジ
部が、押しボタンが押し込み操作時に操作部から外れる
ことのない内視鏡用管路切り換え装置を提供することを
目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡用管路切
り換え装置は、シリンダと、前記シリンダの内部を摺動
するピストンを有し内視鏡内に挿通された管路の連通状
態を切り換える弁部とからなる内視鏡用管路切り換え装
置において、前記弁部が、少なくとも、前記ピストン
と、前記ピストンの上部に着脱自在に左ネジで螺着され
たボタンとを備えて構成され、ピストンとボタンとを着
脱自在に左ネジで螺着することで、押しボタンの押し込
み操作時の操作部からの脱落を防止することを可能とす
る。 【0010】 【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて述べる。 【0011】図1ないし図32は本発明の第1実施例に
係わり、図1は管路切り換え装置の構成を示す断面図、
図2は図1の管路切り換え装置を備えた内視鏡の構成を
示す構成図、図3は図1の管路切り換え装置により切り
換えられる管路を模式的に示した内視鏡の断面図、図4
は図1のA−A線断面であるボタン部の構成を示す断面
図、図5は図1のピストンの構成を示す側面図、図6は
図5のB−B線断面を示す断面図、図7は図5のQ−Q
線断面を示す断面図、図8は図1のF−F線断面を示す
断面図、図9は図1のC−C線断面を示す断面図、図1
0は図9の張り出し部の第1の変形例を示す断面図、図
11は図9の張り出し部の第2の変形例を示す断面図、
図12は図8のストッパの構成を示す側面図、図13は
図8のストッパの第1の変形例の構成を示す側面図、図
14は図8のストッパの第2の変形例の構成を示す側面
図、図15は図8のE−E線断面を示す断面図、図16
は図1のシリンダ本体を上方向から見た外観図、図17
は図16のシリンダ本体のピストン挿通部を展開した展
開図、図18は図1のシリンダ本体と上流側管路との接
合部である上流側管路接続部を示す拡大図、図19は図
18の上流側管路接続部を矢印Qから見た矢視図、図2
0は図1のシリンダ本体と下流側管路との接合部である
上流側管路接続部を示す拡大図、図21は図20の下流
側管路接続部を矢印Pから見た矢視図、図22は図1の
上流管路の全体構成を示す構成図、図23は図22の上
流管路の先端の構成を示す拡大図、図24は図1の下流
管路の全体構成を示す構成図、図25は図1の弁部の組
立を説明する第1の組立説明図、図26は図1の弁部の
組立を説明する第2の組立説明図、図27は図26のD
−D線断面を示す断面図、図28は図1の弁部の押し込
み動作を説明する第1の動作説明図、図29は図1の弁
部の押し込み動作を説明する第2の動作説明図、図30
は図1の弁部の押し込み動作を説明する第3の動作説明
図、図31は図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の
動作によるボタン部の作用を説明する第1の説明図、図
32は図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の動作に
よるボタン部の作用を説明する第2の説明図である。 【0012】図2に示すように、本実施例における内視
鏡2は、可撓管3等よりなる挿入部4と、挿入部4の基
端側に設けられた操作部5と、操作部5から延出するユ
ニバーサルコード6とから構成される。 【0013】挿入部4は、ポリウレタン等の樹脂で被覆
されると共に、先端部分には、例えばシリコンゴム、ラ
ッテクスなどの軟らかい弾性体で被覆された湾曲部7が
設けられている。また、この湾曲部7の先端には先端硬
質部8が設けられており、この先端硬質部8には、図示
はしないが、観察光学系、撮像素子、照明光学系、送気
送水ノズル、鉗子口出口などが設けられている。 【0014】操作部5には、後述する吸引管路の切り換
えを行う際に使用する管路切り換え装置1と、送気送水
を行う際に操作する送気送水バルブ9と、さらに撮像素
子(図示せず)から出力された映像信号を処理するため
のリモートスイッチ10とが取り付けられている。ま
た、操作部5の挿入部4側には、後述する吸引管路に連
通した鉗子開口部11が設けられており、この鉗子開口
部11には鉗子栓12が装着可能であって、鉗子開口部
11より鉗子を挿入しない場合は鉗子栓12を装着する
ことで鉗子開口部11を密閉することができるようにな
っている。 【0015】さらに、操作部5には、ポリプロピレン
(以下PP)、ポリアミド(以下PA)、ポリアセター
ル(以下POM)、ポリエチレン(以下PE)、ポリブ
チレンテレフタレート(以下PBT)、ポリフェニレン
サルファイド(以下PPS)、ポリスチレン(以下P
S)、アクリルニトルスチレン(以下SAN)、アクリ
ルニトリルブタジェンスチレン(以下ABS)、アクリ
ル(以下PMMA)、ポリカーボネート(以下PC)、
ポリフェニレンオキサイド(以下変性PPO)、ポリエ
ーテルエーテルケトン(以下PEEK)、ポリサルフォ
ン(以下PSU)、ポリエチレンテレフタレート(以下
PET)等の硬い樹脂製のアングルノブ13が取り付け
られており、アングルノブ13を操作することによって
湾曲部7を上下左右方向に湾曲させることができるよう
になっている。また、操作部5には、湾曲部7を湾曲固
定状態に保ったり、湾曲固定状態を開放するときに使用
する硬い樹脂製のFEレバー14も取り付けられてい
る。 【0016】ユニバーサルコード6は、ポリウレタン等
の樹脂で被覆されており、その先端にはPP,PA,P
OM,PE,PBT,PPS,PS,SAN,ABS,
PMMA,PC,変性PPO,PSU,PEEK,PE
T等の硬い樹脂で形成されるコネクタ15が取り付けら
れている。 【0017】コネクタ15には、高周波漏れ電流を焼灼
電源に戻すためのS端子16と、図示しない送水タンク
を接続して送水を行うための金属製の送水口金17と、
送気を行うための金属製の送気管18と、図示しない吸
引ポンプが接続される吸引口金19と、先端硬質部8内
に設けられた図示しない撮像素子と電気的に接続されて
いる電気接点20とがそれぞれ設けられている。 【0018】また、コネクタ15には、ライトガイド端
部21が設けられており、このライトガイド端部21を
光源装置22のコネクタ受け23に接続することによっ
て、照明光が図示しないライトガイド内を伝送し、先端
硬質部8内の照明光学系から照明光が照射されるように
なっている。 【0019】さらに、コネクタ13の側面には、電気コ
ネクタ部24が設けられており、この部分に接続コード
25を接続してビデオプロセッサ26と接続すること
で、撮像素子(図示せず)から出力された電気信号をモ
ニタ27上に映像として映し出せるようになっている。 【0020】管路切り換え装置1により切り換えられる
内視鏡の吸引管路28は、図3に示すように、挿入部4
の先端の吸引開口34に連通した挿入部4の内部に設け
られた上流側吸引チャンネル29と、操作部5に設けら
れた前記鉗子開口部11へと連通する分岐管路部30
と、ユニバーサルコード6の内部に設けられた下流側吸
引チャンネル31と、下流側吸引チャンネル31の端部
に設けられてコネクタ15に取り付けられる前記吸引口
金19と、前記吸引口金19に接続されて吸引ポンプ3
2と前記吸引口金19とを接続する吸引チューブ33と
からなり、管路切り換え装置1は、上流側吸引チャンネ
ル29と下流側吸引チャンネル31の間に設けられ、吸
引状態と非吸引状態の切り換え操作を行うようになって
いる。 【0021】図1に示すように、管路切り換え装置1
は、大きく分けて、シリンダ部35と弁部36とから構
成される。弁部36は、さらにボタン部37と、ピスト
ン部38と、取り付け部39との3部品に分解組立する
ことが可能である。 【0022】つまり、弁部36を3部品に分解組立可能
にしたので、弁部36の洗滌時に各部の洗滌が容易かつ
確実に行える。 【0023】以下、ボタン部37、ピストン部38、取
り付け部39の各部品について説明する。 【0024】ボタン部37は、その最上部にPP,P
A,POM,PE,PBT,PPS,PS,SAN,A
BS,PMMA,PC,変性PPO,PSU,PEEK
などの硬質樹脂でできたキャップ40が設けられてい
る。キャップ40の中心部にはキャップ40を貫通する
中心穴部41が設けられている。 【0025】キャップ40は、図1のA−A線断面であ
る図4に示すように、円形の断面を持つとともに、内側
に複数のリブ42が設けられている。このリブ42は、
本実施例においては円周上に等間隔で8箇所設けられて
いるが、必ずしも円周上に等間隔で設けられる必要はな
く、その数も8箇所に限らず、8箇所よりも多くても少
なくともよい。 【0026】ボタン部37の内側には、SUS、真鍮、
アルミニウムなどの金属でできた金属部材43が設けら
れている。金属部材43の外周部には、リブ42に応じ
て円周上に等間隔で8箇所の溝部44が設けられてい
る。なお、溝部44は、リブ42と同様に、リブ42に
応じて設けられていればよく、必ずしも円周上に等間隔
で設けられる必要はなく、またその数も8箇所に限定さ
れず8箇所よりも多くても少なくてもよい。 【0027】そして、キャップ40のリブ42と金属部
材43の溝部44とが嵌着することで両者の回転防止な
らびに位置決めがなされる。さらに、キャップ40と金
属部材43は接着剤によって、隙間なく接着固定されて
いる。 【0028】従って、キャップ40のリブ42と金属部
材43の溝部44とが嵌着するとともに、両者の間が隙
間なく接着固定されているので、バイオフィルムの発生
がおさえられる。 【0029】図1に戻り、キャップ40の上面は球面4
5によって構成される。また、キャップ40の外周上部
と下部にはそれぞれR面取り部46が設けられている。 【0030】なお、ボタン部37は、通常黒い外観にな
っているが、これは黒に限らず他の色であってもかまわ
ない。また、例えば一般的な吸引の指標である赤であっ
てもよい。 【0031】金属部材43の中心には、左ネジによって
構成される雌ネジ部47が設けられている。キャップ4
0と金属部材43を接着固定したとき、雌ネジ部47と
中心穴部41は連通した状態になる。 【0032】さらに、金属部材43には、その下面外周
部に全周にわたってバネ取り付け部48が設けられてお
り、管路切り換え装置1の付勢手段であるバネ49が接
着剤50によって、キャップ40とバネ取り付け部48
との間に接着固定される。 【0033】なお、本実施例においてバネ49は右巻き
のコイルバネであるが、バネ49は、左巻きのバネであ
ってもかまわない。 【0034】バネ49を塗装、あるいはメッキなどの表
面処理によって黒くすることで、外観上他の部品との異
和感がなくなる。なお、本実施例では、バネ49は、塗
装あるいはメッキなどの表面処理によって黒くなってい
るが、金属素地のままであってもかまわない。 【0035】ピストン部38には、ピストン51が設け
られている。このピストン51は、円形の断面形状をな
し、ステンレス、アルミニウム、鉄鋼、真鍮などの金属
によって形成される。ピストン51の上部には円形断面
の指標取り付け穴部52が設けられており、この取り付
け穴部52には円形断面形状をなす指標53が接着固定
されている。なお、指標取り付け穴部52と指標53と
は同じ断面形状であれば、円形断面形状に限らず、例え
ば、六角形、正方形、三角形といった多角形の断面形状
であってもかまわない。指標取り付け穴部52と指標5
3との間には接着剤が隙間なく充填されており、内部に
は接着剤の気泡が残ることがない。また、指標取り付け
穴部52と指標53との間に接着剤を隙間なく充填した
ので、両者の間にバイフィルムが発生することを防止で
きる。 【0036】指標53はPP,PA,POM,PE,P
BT,PPS,PS,SAN,ABS,PMMA,P
C,変性PPO,PSU,PEEK,PETなどの硬質
樹脂で形成される。また、指標53は送気送水バルブ9
と区別するために、送気送水バルブ9の頂部に設けられ
る送気送水指標とは異なる色になっている。指標53の
色は一般的に赤が好ましい。 【0037】つまり、指標53の色を送気送水指標と異
なる色にしたことで、送気送水バルブ9と吸引用の管路
切り換え装置1との識別が容易になり操作性を向上させ
ることができる。 【0038】指標53の上部は、キャップ40の中心部
に設けられた中心穴部41の穴径と同じか、それよりも
小さな外径をなす円形断面の指標上端部54となってい
る。また指標53の最上部外周には、全周にわたって面
取り部55が設けられている。さらに、ピストン51の
上部には、左ネジによって形成される雄ネジ部56が設
けられている。 【0039】ピストン51の側面の上端部から中央付近
にかけては、ピストン51の側面図である図5及び図5
のB−B線断面である図6に示すように、係止溝部57
がピストンの円周上で対向する位置に2箇所設けられて
いる。係止溝部57の下端部はR面58となっている。 【0040】また、ピストン51の下端部から中央部に
かけては、図5のQ−Q線断面である図7に示すよう
に、ピストン51の軸方向に設けられた円形の断面をも
つ垂直管路59が設けられている。 【0041】ピストン51の中央部側面には、図5の長
手方向の中心軸60と直交する円形断面の管路である直
交管路61がピストン51を貫通する形で設けられてい
る。本実施例において直交管路61は、垂直管路59と
等しい内径である。垂直管路59の上端部は、直交管路
61の中心線である直交管路中心線62と同じ高さにな
っている。このため、図1のF−F線断面である図8に
示すように垂直管路59と直交管路61の接合部63で
段差がない。接合部63には袋小路状の構造がない。 【0042】つまり、垂直管路59と直交管路61の接
合部63で段差がないので、洗滌時に洗滌が容易に行え
る。また、接合部63には袋小路状の構造がないので、
洗滌時には、直交管路61に洗滌ブラシを挿通させると
直交管路61の洗滌が容易に行えるとともに、垂直管路
59に洗滌ブラシを挿通させると垂直管路59の洗滌が
容易に行える。さらに、接合部63の洗滌も容易かつ確
実に行える。さらにまた、ピストン51に設けた直交管
路61をピストン51の中心軸に対して直交する方向
に、かつピストン51を貫通する形で設けたので、ピス
トン51の洗滌時に洗滌ブラシを直交管路61に容易に
挿通させることができ洗滌性を向上させることができ
る。 【0043】また、図1に戻り、ピストン51の下端部
外周には全周にわたって傾斜面64が設けられている。
さらに、垂直管路57の下端部には面取り部65が設け
られている。 【0044】取り付け部39は、シリコンゴム、ラッテ
クス、熱可塑性エラストマ、塩化ビニル、などの弾性体
によって形成される取り付けゴム66と、その内部にイ
ンサート成形されたSUS、アルミニウム、真鍮、金属
などの金属製のインサート部品67と、アルミニウム合
金、SUS、真鍮、鉄鋼などの金属製のピストン位置決
め部材68とから構成される。 【0045】取り付けゴム66は、その下部の内側に、
図1のC−C線断面である図9で示すように、張り出し
部69が円周上に3箇所等間隔で設けられている。 【0046】張り出し部69を、互いに離して設けるこ
とで、張り出し部の洗滌時に容易に汚れを排出できるの
で取り付けゴム66の洗滌性が向上する。 【0047】なお、本実施例において、この張り出し部
69の断面は円周形状をなしているが、この部分の形状
は円周形状に限らず、例えば張り出し部の第1の変形例
を示す図10(図1のC−C線断面に対応)のように角
形の形状であったり、張り出し部の第2の変形例を示す
図11(図1のC−C線断面に対応)のように取り付け
ゴムの内周面と同心の円形状であってもかまわない。ま
た、張り出し部69は取り付けゴム66の下端部内面に
円周上に複数箇所互いに離れた形で設けられていれば3
箇所に限定されない。また、本実施例では、取り付けゴ
ム66の色は黒となっているが、取り付けゴム66の色
は黒以外の例えば赤、青、黄色といった色であってもか
まわない。このとき、取り付けゴム66の色は図示しな
い送気送水バルブ9の取り付けゴムの色と異なる色にし
てもかまわない。つまり、取り付けゴム66の色を、送
気送水バルブ9と吸引用の管路切り換え装置1との間で
異なる色にすることで、両者の識別を容易にできる。 【0048】再び図1に戻り、取り付けゴム66の外周
側面には、把持用溝部70が全周にわたって設けられて
いる。そして、弁部36を把持する際には、把持用溝部
70に指が引っかかるので把持が容易に行える。また、
把持用溝部70は、溝の幅に対して深さが浅いので、汚
れが溜まりにくく、また汚れが溜まった場合にも洗滌が
容易に行える。 【0049】インサート部品67の下部にはピストン位
置決め部材68を固定するための雌ネジ部71が設けら
れている。さらに、ピストン位置決め部材68の外周部
には雄ネジ部72が設けられている。この雌ネジ部71
と雄ネジ部72を螺合させるとともに、ネジ部に接着剤
を塗布して、ピストン位置決め部材68をインサート部
品67に固定している。 【0050】ピストン位置決め部材68は、SUS、ア
ルミニウム、真鍮、鉄鋼などの金属によって形成され、
再び図1のF−F線断面である図8に示すように、円形
断面のベース部73及びベース部73から上方向に伸び
る柱部74が対向する位置に2箇所設けられている。2
箇所の柱部74の上端部には柱部74からベース部73
の円の中心方向にピストン51の係止溝部57に挿通さ
れるストッパ75が設けられている。 【0051】ストッパ75は、本実施例では、図12に
示すように、下側が円形の形状をなし、また上側は長方
形の形状をなしている。またストッパ75はピストン位
置決め部材68と同一の材料でできているが、例えば図
13に示すようにゴム、プラスチックなどの弾性材料7
6を表面に張ることもできる。さらに、図14に示すよ
うに、セラミックスなどの硬質材料77を表面にコーテ
ィングすることもできる。 【0052】ストッパ75の表面にゴム、プラスチック
などの弾性材料76を張ることで、ピストン51のR面
58と当接するときに発生する当接音を防止することが
できる。さらに、セラミックスなどの硬質材料77を表
面にコーティングすることで、ストッパ75がR面58
に当接してもストッパ75が摩耗しにくいという利点を
もつ。 【0053】図8に戻り、ベース部73の下側には、回
転防止用凸部78が対向する位置に2箇所設けられてい
る。この回転防止用凸部78と柱部74は、ベース部7
3の上側と下側に対向する形で設けられている。 【0054】回転防止用凸部78は、図8のE−E線断
面である図15に示すように、両端部が球形の球形部7
9となっておりその間を曲面80でつないで形成され
る。 【0055】ところで、シリンダ部35は、図1に示す
ように、シリンダ本体81と、このシリンダ本体81に
接続されるSUSなどの金属製のパイプからなる上流管
路82及び下流管路83の3部品から構成される。シリ
ンダ本体81は、1部品で構成されるとともに、内部に
はピンなどの突起が設けられていない。つまり、シリン
ダ本体81を1部品で構成し内部のピンなどの突起をな
くしたので、洗滌時には洗滌が容易に行える。 【0056】シリンダ本体81の上端開口部付近には、
上端テーパ部84が設けられている。また、上部外周に
はネジ部85が設けられているとともに、中央部外周に
は、つば部86が設けられている。操作部3にはシリン
ダ本体81を取り付けるためのシリンダ取り付け開口部
87が設けられている。シリンダ本体81は、つば部8
6と操作部5の間に板状部材88をはさみこんでさら
に、シリンダ本体81の上部外周に設けられたネジ部8
5にナット89を螺合させることで取り付けられてい
る。さらに操作部5の水密、気密を確保するためにOリ
ング90がシリンダ本体81とシリンダ取り付け開口部
87との間に取り付けられている。 【0057】シリンダ部35の内面は、円柱状のピスト
ン挿通部91が設けられるとともに、ピストン挿通部9
1の下部には円錐台形状のテーパ部92が設けられてい
る。このテーパ部92と傾斜部64は等しい傾斜角度を
なしている。 【0058】また、シリンダ本体81の側面には、上流
管路82と連通する円形断面の管路である側部連通路9
3が、またシリンダ本体81の下端部には下流管路83
と連通する下部連通路94がそれぞれ設けられている。 【0059】シリンダ本体81を上方向から見た図16
に示すように、シリンダ本体81上端部には、前記回転
防止用凸部78が嵌着する凹部95が設けられている。
この凹部95の両端部は球面で形成される球面96とな
っている。さらにこの球面96の間には球面同士をつな
ぐ曲面97が設けられている。 【0060】また、凹部95の下側には下側凹部98が
設けられている。下側凹部98は、凹部95と同様に両
端部が球面で形成される球面99によって形成される。
さらにこの球面99の間には球面同士をつなぐ曲面10
0が設けられている。凹部95と側部連通口101とは
90度ずれた位置に設けられている。 【0061】つまり、下側凹部98を設けたことによ
り、凹部95の下部には、水平面がなくなり汚れが溜ま
りにくくなる。また、洗滌時にも洗滌の手間がかから
ず、下側凹部98を設けない場合に比べて洗滌性が向上
する。 【0062】また、シリンダ本体81のピストン挿通部
91の展開図である図17に示すように、側部連通口1
01は、テーパ下端部84aよりも下側に開口してい
る。側部連通口101とテーパ下端部84aとの距離L
1、側部連通口101と凹部95との距離L2,側部連
通口101と下側凹部98との距離L3は、それぞれほ
ぼ等しい長さになっている。 【0063】図1に戻り、シリンダ本体81に接続され
る上流管路82、下流管路83は、ともにシリンダ本体
81に対して半田102、あるいは接着剤103によっ
て固定されている。 【0064】また、図1におけるシリンダ本体81と上
流側管路82との接合部である上流側管路接続部104
には、図18に示すように、切り欠き部105が設けら
れている。切り欠き部105は、図19(図18におい
て矢印Qから見た矢視図)に示すように、シリンダ本体
81に2箇所設けられている。 【0065】また、図1において下流管路83とシリン
ダ本体81との接合部には、取り付けテーパ部106を
有する下流側管路接合部107が設けられており、取り
付けテーパ部106には図20に示す切り欠き部108
が設けられている。この切り欠き部108は、図21
(図20において矢印Pから見た矢視図)に示すよう
に、シリンダ本体81の下流側管路接合部107に4箇
所にわたって設けられている。 【0066】上流管路82の先端部分110には、図2
2に示すようにPTFE、シリコン樹脂、塩化ビニル、
イラックス、ポリエチレン、などの樹脂で形成された上
流側吸引チャンネル29(図3参照)の構成要素である
吸引チューブ111が接続される。吸引チューブ111
は接着剤によって先端部分110に接続される。さらに
この上から、コイルパイプ112を巻いて、このコイル
パイプ112を接着剤で吸引チューブ111の上に固定
するとともに、コイルパイプ112の外周面にも接着剤
113を塗布して、コイルパイプ112が変形できない
ように固めてある。上流管路82の先端部分外周には、
先端部分(図22中、円で囲った部分)の拡大図である
図23に示すように、テーパ部114が設けられてい
る。なお、本実施例ではコイルパイプ112は先端部分
111よりも延出した形で取り付けられている。従っ
て、吸引チューブ111に外力が加わっても、上流管路
82と吸引チューブ111の接着部が剥離することを防
止できる。 【0067】また、図24に示すように、下流管路83
の先端部120にもPTFE、シリコン樹脂、塩化ビニ
ル、ポリエチレン、イラックスなどの樹脂でできたチュ
ーブ121が接続される。チューブ121の外周にもコ
イルパイプ122が接着固定されている。コイルパイプ
122は、先端部120から延出して固定される。コイ
ルパイプ122の外周には、例えばエポキシ系の接着剤
125が塗布されて硬化された硬質部123と、接着剤
が塗布されていない非硬質部124が設けられている。
従って、上流管路82と吸引チューブ111の接着部と
同様に、下流側管路83とチューブ121の接着部の剥
離を防止できる。 【0068】そして、チューブ121は、ユニバーサル
コード6の内部を通って、コネクタ15に設けられてS
端子16へと接続される(図2参照)。 【0069】ここで、弁部36の組立方法を図25ない
し図27を用いて説明する。 【0070】図25に示すように、ピストン51の係止
溝部57に取り付け部39の内部に固定されるピストン
位置決め部材68の先端に設けられたストッパ75を挿
通させる。次にバネ溝130にバネ49の下端部をはめ
込んだのち、バネ49を圧縮しながらキャップ40を下
方向へと押し下げる。次にキャップ40内側の金属部材
43に設けられた雌ネジ部47と、ピストン51の上端
部に設けられた雄ネジ部56を螺合させて組立が完了す
る。 【0071】この状態で、図26に示すように、バネ4
9は圧縮された状態になり、ピストン51は上方向に付
勢された状態になる。ピストン51の側面にある係止溝
部57にはストッパ75が挿通されており、このストッ
パ75が係止溝部57の下端部であるR面58と当接す
るので、取り付けゴム66とピストン51との位置決め
がなされる。 【0072】また弁部36を組み立てると、図26のD
−D線断面である図27に示すように、直交管路61の
前面には隙間部131をあけてベース部71の内側の円
周部132が設けられることになる。このため、ピスト
ン51と平行部133との隙間部134よりも大きな隙
間が確保されているので、非連通時の空気のリークが確
実に行える。また、組み立てられた弁部36は、弁部3
6の中心線を中心とした左右対称形状をなしている。 【0073】図26に戻り、弁部36は、組み立てられ
た状態でキャップ40と取り付けゴム66の上端部13
5との間に、幅Fの隙間部が設けられている。この隙間
部の幅Fは、先端部直径2mmの電気安全試験用のテス
トフィンガーが入り込まない大きさになっている。 【0074】つまり、弁部36には、組立られた状態で
キャップ40と取り付けゴム66の上端部135との間
に幅Fの隙間部が設けられたので、管路切り換え装置1
の操作時に、誤って金属部を指で触る心配がない。金属
部を指で触るとその部分から、漏れ電流などが流れて感
電する恐れがあるが、上記のように構成することで、感
電を防止できる効果がある。 【0075】次に、図8を参照して、組立の完了した弁
部36のシリンダ部35への取り付け方法を説明する。 【0076】まず、ピストン51をシリンダ本体81の
ピストン挿通部91に挿通し、さらにピストン位置決め
部材68に設けられている回転防止用凸部78を凹部9
5にはめ込む。このようにすると、ピストン51がシリ
ンダ81に対して回転方向の動きが規制されて、結果と
して、ピストン51のシリンダ内部での位置決めがなさ
れる。また、取り付けゴム66の張り出し部69が、ナ
ット89の上部外周に設けられたフランジ部136に引
っかかるので、弁部36がシリンダ部35から上方向に
抜けることがない。さきに述べたように、弁部36は、
左右対称形状をなすので、シリンダ部35への取り付け
時に最大で90度回転させれば、回転防止用凸部78と
凹部95が嵌着する。つまり、最大で90度回転させれ
ば弁部36をシリンダ81に取り付けることが可能であ
り、取り付け作業が容易に行える。 【0077】弁部36をシリンダに取り付けた状態で
は、図1を参照すると、直交管路61の下端部137は
シリンダ本体81の上端テーパ部84の下端であるテー
パ下端部84aとほぼ同じ高さにある。また下端部11
3は側部連通路93より上側にある。 【0078】なお、下端部137は、テーパ下端部84
aの下側にあってもよいが、その場合、下端部137と
テーパ下端部84aの距離は、直交管路61の直径の1
0%以下が望ましい。また、下端部137はテーパ部下
端部84aの上側にあってもよいが、その場合両者の距
離は、直交管路61の直径の10%以下が望ましい。 【0079】ここで、直交管路61の一部が隠れるが上
端テーパ部84があるので、直交管路61の開口部は確
実にシリンダ本体81の外部に連通される。上端テーパ
部84が設けられているために、この上端テーパ部84
の段差に相当する高さ分だけ下端部137の位置を低い
場所に設けてあるにもかかわらず、弁部36の高さが低
くなっている。 【0080】次に、弁部36を押し込む動作を、図28
ないし図30を用いて説明する。 【0081】弁部36は、図28に示すように、吸引操
作を行わない状態、すなわち指140でキャップ40を
押圧していない状態では、ピストン51の外周面138
がシリンダ本体81の側部連通路93の側部連通口10
1を塞いでいる。このため図3で示した吸引管路28
は、管路切り換え装置1の部分で管路が遮断された状態
である非連通状態になっている。また、直交管路61が
シリンダ本体81の外側に開口し、さらにキャップ40
と取り付けゴム66の上端部135との間の隙間部と連
通した状態になっている。 【0082】このため、図3に示した吸引ポンプ32を
作動させても吸気は直交管路61、キャップ40と取り
付けゴム66の上端部135との間の隙間部を通って弁
部36の外部へとリークしてしまう。この状態がいわゆ
る吸引待機状態である。 【0083】このとき、テーパ下端部84aの下側に下
端部137があっても(図8参照)、両者の距離が直交
管路61の直径の10%以下であれば非連通状態を保つ
ことができる。 【0084】弁部36を押し込んでゆくと、図29に示
すように、直交管路61の下部開口141が側部連通口
101と連通する。このとき、直交管路61の上側開口
部142はシリンダ本体81の外部に露出しており、キ
ャップ40と取り付けゴム66の上端部135との間の
隙間部と連通状態にある。従って、吸引ポンプ32から
の吸気は、一部が上側開口部142、キャップ40と取
り付けゴム66の上端部135との間の隙間部とを通っ
て弁部36の外部に漏れるとともに、一部が側部連通口
101を通って上流管路82へと流れる。その結果、上
流管路82につながる挿入部4の先端に設けられた吸引
開口34から吸引を行うことができる(図3参照)。 【0085】さらに、弁36を押し込んでゆくと、図3
0に示すようにピストン51の下部にある傾斜面64が
シリンダ本体81の下部にあるテーパ部92に当接して
ピストン51の下方向への動きが規制される。 【0086】この状態では、直交管路61全体がピスト
ン挿通部91の内側に入り、直交管路61がシリンダ本
体81の外部に全く開口しないので、図29に示した直
交管路61が一部外部に開口した状態に比べて、より確
実な吸引が行える。 【0087】また、図30に示すように、弁部36を下
方向に完全に押し込んだ状態では、指140が取り付け
ゴム66の上端部135に当接し、キャップ40と取り
付けゴム66の上端部135との間の隙間部が完全にふ
さがれる。このため、ピストン挿通部91とピストン外
周面138の間から吸気が微量漏れることがあっても、
吸気を確実に遮断することができて、より確実な吸引操
作を行える。なお、弁36を完全に押し込んだ状態のと
き、ボタン部37と取り付けゴム66の上端部135
は、ほぼ等しい高さになる。 【0088】つまり、図3に示すように、管路切り換え
装置1を押し込んだ状態では、各管路が連通した状態に
なり挿入部4の先端に設けられて吸引開口34から吸引
を行うことができる。 【0089】なお、非連通状態にあるとき、ピストン外
周面138は、側面連通口101を塞いでいるが、この
とき、図17で説明したように、L1,L2,L3の距
離がほぼ等しい。このため、シリンダ本体81の上端部
に凹部95、下側凹部98が設けられて、シリンダ本体
81の上部においてはピストン挿通部91が全周にわた
って設けられていないが、確実に管路の遮断をすること
ができる。また、図30に示したように、ピストン51
が最下端の位置にきて吸引が行われているときも同様に
確実に管路の遮断をすることができる。 【0090】弁部36のボタン部37を押し込む時の指
140の動きは、図31及び図32に示すように、内視
鏡2の操作部5を左手141で把持して、左手人差し指
140で操作部5に設けられた管路切り換え装置1のボ
タン部37を押し込む場合には、操作部5の後方から指
140の動きを見ると、図31中の矢印142に示す下
方向への押し込みの動きをなす。また、操作部5を上面
方向から見ると、図32中の矢印143に示す回転方向
の動きをなしている。したがって実際の指の動きは、矢
印142と矢印143の2つの動きが組合わさった動き
をする。つまり、下方向の動きとともに回転方向の動き
が加わる。 【0091】このとき、キャップ40の内側に設けられ
た金属部材43の雌ネジ部47とピストン51の雄ネジ
部56の螺合が左ネジによって行われているので、ネジ
部に加わる力は、ネジを締め込む方向の力となる。この
ため、キャップ40を押し込んでもネジ部が緩むことが
ない(図1参照)。 【0092】つまり、金属部材43の雌ネジ部47とピ
ストン51の雄ネジ部56の螺合が左ネジによって行わ
れているので、キャップ40を押し込んでもネジ部が緩
むことがないため、ボタン部37を分解組立可能な状態
にしても操作上の支障がない。 【0093】ところで、一般的にオートクレーブ(高圧
蒸気滅菌)を行う場合、その温度、圧力条件は最高値で
約135℃、2kgf/cm2程度の条件となるが、上
記実施例の管路切り換え装置に取り付けられる弁部をオ
ートクレーブ可能にすることができる。 【0094】すなわち、上記実施例の管路切り換え装置
の変形例として、弁部36を構成するボタン部37はポ
リサルフォン(PSU)などのオートクレーブ耐性をも
った樹脂で形成する。 【0095】上述したように、一般的にオートクレーブ
(高圧蒸気滅菌)を行う場合その温度、圧力条件は最高
値で約135℃、2kgf/cm2程度の条件となる
が、PSUなどの樹脂は、そのような条件の下でもヒビ
割れたり、変質したりする恐れがない。 【0096】また、金属部品であるインサート部品6
7、ピストン位置決め部材68、ピストン51、金属部
材43もオートクレーブによって腐食や変形が発生しな
SUS、アルミニウムなどの金属で形成する。 【0097】さらに、弁部36で使用される接着剤は全
てオートクレーブ対応の例えばエポキシ系の接着剤とす
る。また、この接着剤は第1実施例で述べたように、キ
ャップ40と金属部材43、指標53とピストン51と
の間に隙間なく充填されている。 【0098】また、本変形例においては、吸引管路28
に取り付けられる弁部36だけでなく、管路切り換え装
置に取り付けられる図2に示した送気送水バルブ9も同
様にオートクレーブ可能な材料で構成する。 【0099】従って、本変形例では、弁部36と送気送
水バルブ9の両方をオートクレーブ可能な材料で構成す
ることで、内視鏡のバルブ類を同時に滅菌することが可
能になり滅菌作業が容易になる。 【0100】オートクレーブを行っても、ピストン51
と指標53、キャップ40と金属部材43との隙間に残
る空気の膨張が発生しないので接着部の剥離や、割れが
発生することがない。 【0101】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図33ないし図35は本発明の第2実施例に係わ
り、図33は管路切り換え装置の構成を示す断面図、図
34は図33のV−V線断面を示す断面図、図35は図
33の変形例の構成を示す拡大断面図である。第2実施
例は第1実施例とほとんど同じであるので、異なる構成
のみ説明し、同一の構成には同じ符号を付け、説明は省
略する。 【0102】本実施例の目的は、ポリープなどの固形物
を吸引回収するときに固形物がシリンダとピストンとの
間で引っかかることがなくスムーズに回収できる管路切
り換え装置を提供することを目的とする。 【0103】第2実施例においては、ボタン部37、ピ
ストン位置決め部材68、シリンダ本体81を除く他の
全ての構造は第1実施例と同じ構造である。 【0104】本実施例において、ピストン位置決め部材
の下側には、図33及び図33のV−V線断面である図
34に示すように、長円形断面の回転防止部160が設
けられている。また、シリンダ本体81の上端部には、
この回転防止部160と同じ断面形状の取り付け穴16
1が設けられている。 【0105】シリンダ本体81の側部連通口101の上
部には、空間162が設けられている。本実施例のキャ
ップ40aは、円錐台形の外観をしており、側面が傾斜
した斜面で形成されている。また、キャップ40aの内
部には金属部材がなく、PP,PA,POM,PE,P
BT、PPS,PS,SAN,ABS,PMMA,P
C,変性PPO、PSU、PEEKなどの硬質樹脂によ
って一体成形されている。このため、バネ49を固定す
る固定溝163がキャップ40aに直接設けられてい
る。 【0106】また、ボタン部37とピストン部38との
間はピストン51頂部に設けられた張り出し部165
に、キャップ側の爪部166がはまるスナップフィット
によって着脱自在に固定されている。 【0107】なお、取り付け穴161は、図35に示す
ように、シリンダ本体81とナット89との間に設けて
もかまわない。 【0108】その他の構成は第1実施例と同じである。 【0109】本実施例では、取り付け穴161に回転防
止部160が嵌着することで、ピストン51とシリンダ
本体81との位置決めがなされる。 【0110】吸引操作によってポリープなどの固形物を
回収する場合、シリンダ本体81の側面連通口101付
近に空間162が設けられたので、ポリープなどの固形
物が側面連通口101と直交管路61との間で引っかか
ることなく回収される。 【0111】吸引操作を行う場合に、キャップ40aを
押し込んでゆくと、キャップ40aと取り付けゴム上端
部135が当接する。これにより、シリンダ本体81と
ピストン51との間で吸気の漏れが発生しても、これを
完全に遮断できる。 【0112】この結果、キャップ40aと取り付けゴム
上端135とを当接させることで、より確実な吸引が行
える。また、キャップ40aとピストン部38との間の
固定をスナップフィットにしたので、両者の間の着脱が
容易になる。 【0113】[付記] (付記項1)前記弁部は、前記ピストンと、前記ボタン
と、前記シリンダを取り付けるシリンダ取り付け部材の
3体から、分解組立可能に構成されることを特徴とする
請求項1に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0114】付記項1の内視鏡用管路切り換え装置で
は、弁部をピストン、ボタン、シリンダ取付部材の3体
に分解組立可能に構成することで、弁部の洗滌が容易す
ることを可能とする。 【0115】(付記項2)前記ピストンの前記シリンダ
に対する付勢手段を、前記ボタンと前記シリンダ取り付
け部材の間に設けるとともに、前記ボタンに前記付勢手
段を係止したことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡
用管路切り換え装置。 【0116】付記項2の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンの付勢手段(バネ49)をボタンに固定す
ることで、弁部を分解組立するときに付勢手段の紛失防
止し、弁部の分解組立性を向上させることを可能とす
る。 【0117】(付記項3)前記弁部は、オートクレーブ
可能な材質で構成されることを特徴とする付記項2に記
載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0118】付記項3の内視鏡用管路切り換え装置で
は、弁部をオートクレーブ耐性をもつ材質で形成するこ
とで、オートクレーブによる滅菌による弁部の劣化を防
止することを可能とする。 【0119】(付記項4)シリンダと、前記シリンダの
内部を摺動するピストンを有し内視鏡内に挿通された管
路の連通状態を切り換える弁部とからなる内視鏡用管路
切り換え装置において、前記弁部は、前記ピストンと、
前記ボタンと、前記シリンダを取り付けるシリンダ取り
付け部材の3体からなり、前記シリンダ取り付け部材に
は、位置決め手段が設けられるとともに、前記シリンダ
には、前記位置決め手段の係止手段が設けられ、前記位
置決め手段と前記位置決め手段の係止手段とを嵌着させ
ることで、前記シリンダと前記弁部との位置決めを行う
ことを特徴とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0120】付記項4の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンとシリンダの位置決めを行う位置決め手段
を設けることで、位置決め手段をシリンダに固定するだ
けでピストンをシリンダに対して位置決めを行い、弁部
をシリンダに取り付ける際の取付作業を容易にすること
を可能とする。 【0121】(付記項5)前記位置決め手段は、前記位
置決め手段を前記シリンダ取り付け部材に固定する台座
部と、前記台座部から上方に伸延する1対の柱部と、前
記柱部の先端に設けられ、前記台座部の軸の放射方向に
設けられた突起部と、前記台座部の下部下方に向かって
設けられる突起である回転防止手段とからなるととも
に、前記位置決め手段の係止手段は、前記シリンダの上
側開口部端面に凹部を設け、前記ピストンの側面には、
前記ピストンの軸方向に伸延する溝部を設け、前記溝部
に前記柱部の先端に設けられた突起部を挿通させるとと
もに、前記位置決め手段を前記位置決め手段の係止手段
である凹部に嵌着固定することで、前記ピストンを前記
シリンダに対して位置決めすることを特徴とする付記項
4に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0122】(付記項6) 前記ピストンと前記ボタンの着脱手段を左ネジの螺合と
したことを特徴とする付記項5に記載の内視鏡用管路切
り換え装置。 【0123】付記項6の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンとボタンの着脱手段を左ネジの螺合とする
ことで、ピストンの押し込み操作時にピストンからのボ
タンの脱落を防止することを可能とする。 【0124】(付記項7)内視鏡の操作部に設けられた
シリンダと、前記シリンダに摺動自在に設けられ、前記
シリンダに接続される管路の連通状態を切り換える弁部
とからなる内視鏡用管路切り換え装置において、前記弁
部は、少なくとも前記シリンダ内部に摺動自在に設けら
れたピストンを備えるとともに、前記ピストンの外側面
上に2箇所の開口部を対向する位置に設けて、前記2箇
所の開口部を連通させた直交管路を形成したことを特徴
とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0125】従来の内視鏡の流体管路制御装置として
は、図36に示す実開平2−121002号公報に開示
される管路切換装置200が知られている。この管路切
換装置200において流体の流れる管路208は、ピス
トン中心軸209に直交する方向でかつ、ピストン20
1を貫通する形で設けられている。しかしこの部分の断
面形状がどのような形状なのか開示されていなかった。
また、この貫通する管路208とピストン201に設け
られた軸方向管路210とが交差する部分の形状がどの
ような形状なのか記述がなされていなかった。 【0126】付記項7の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンに設けた2箇所の開口部を連通させた直交
管路を、ピストンの中心軸に対して直交する方向に、か
つピストンを貫通する形で設けることで、ピストン洗滌
時に洗滌ブラシを直交管路に容易に挿通させ、洗滌性を
向上させることを可能とする。 【0127】(付記項8)前記ピストンに前記ピストン
の軸と同軸の垂直管路を設けたことを特徴とする付記項
7に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0128】(付記項9)前記2箇所の開口部を連通す
る管路を、前記ピストンの軸と同軸の垂直管路の上端に
連設するとともに、前記垂直管路を、前記ピストン下端
部に開口させたことを特徴とする付記項8に記載の内視
鏡用管路切り換え装置。 【0129】(付記項10)前記弁部は、前記ピストン
と、前記ピストンに着脱自在に取り付けられるボタン
と、前記シリンダを取り付けるシリンダ取り付け部材の
3体からなることを特徴とする付記項9に内視鏡用管路
切り換え装置。 【0130】(付記項11)内視鏡の操作部に設けら
れ、少なくとも一つの管路が連接されるシリンダと、前
記シリンダに摺動自在に設けられて、前記少なくとも一
つの管路の連通状態を切り換える弁部とを備えた内視鏡
用管路切り換え装置において、前記シリンダの上部に、
前記シリンダの上端部方向に向かって開口するテーパ部
を設けたことを特徴とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0131】従来、例えば図38に示す特公平4−10
329号公報に開示される管路切り換え装置214にお
いては、シリンダ215上端開口部にテーパ部211が
設けられるとともに、ピストンの開口部下端部212が
テーパ部211の下端部213とほぼ同じ高さの位置に
ある図が開示されている。しかし、この部分に関する記
述はなされておらず、管路切り換え装置においてどのよ
うな機能をなしているか明確にされていなかった。 【0132】付記項11の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部にテーパ部分を設けることで、シリ
ンダにピストンを挿入する際に、ピストンを容易に挿入
させることを可能とする。 【0133】(付記項12)前記少なくとも一つの管路
は、前記シリンダの内側面に開口部を持つとともに、前
記シリンダの上側開口端に最も近い管路であり、前記少
なくとも一つの管路の開口部を、前記テーパ部の下端部
よりも下側に設けられていることを特徴とする付記項1
1に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0134】付記項12の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部に設けられたテーパ部の下端部より
も下側にシリンダに連接される管路の開口部を設ること
で、テーパ下端部と開口部の間に、両者の間をシールす
るためのシール部を確保することを可能とする。 【0135】(付記項13)前記弁部にはピストンが設
けられ、前記ピストンには、側面に2つの開口部が設け
られるとともに、この2つの開口部どうしを連通する連
通路が設けられ、前記連通路が前記少なくとも一つの管
路の開口部と互いに非連通状態にあるとき、前記テーパ
部の下端部が、前記2つの開口部のうち下側にある開口
部の下端部と略同じ高さになることを特徴とする付記項
12に記載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0136】付記項13の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部にテーパ部を設けるとともに、テー
パ部の下端部とほぼ同じ高さの位置に、ピストンに設け
られた連通路の開口部の下端部を設けることで、ピスト
ンに設けられた連通路の開口面積を確保しながら弁部の
高さを低くすることを可能とする。 【0137】(付記項14)前記連通路が前記ピストン
の軸と直交することを特徴とする付記項13に記載の内
視鏡用管路切り換え装置。 【0138】付記項14の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンの軸に直交する連通路をピストンの側面に
開口させたことで、この開口部からブラシを挿通するこ
とで、ピストンの洗滌性を向上させることを可能とす
る。 【0139】(付記項15)前記少なくとも一つの管路
の開口部と前記ピストンに設けられた連通路とが互いに
非連通状態にあるとき、前記連通路の開口部の下端部
は、前記少なくとも一つの開口部よりも上側にあること
を特徴とする付記項14に記載の内視鏡用管路切り換え
装置。 【0140】(付記項16)前記テーパ部の下端部と前
記連通路の開口部の下端部との距離が、前記連通路の直
径の10%以下であることを特徴とする付記項15に内
視鏡用管路切り換え装置。 【0141】(付記項17)内視鏡の操作部に設けら
れ、少なくとも一つの管路が連接されるシリンダと、前
記シリンダに摺動自在に設けられて前記シリンダに連接
される少なくとも一つの管路の連通状態を切り換える弁
部材とを備えた内視鏡用管路切り換え装置において、前
記シリンダの上側開口部を前記操作部から突出して設け
るとともに、前記シリンダの上側開口部端面に凹部を設
けたことを特徴とする内視鏡用管路切り換え装置。 【0142】従来、例えば図39に示す実公平3−46
726号公報に開示される吸引制御装置216において
は、シリンダ217の上端部218に設けた切り欠き部
にガイドリング220の突起221を係合させることで
ピストンの回動を阻止している。しかしながら、この切
り欠き部は操作部にピストンを取り付ける際に抜け止め
用リング222が螺着される穴の底部に設けられてお
り、洗滌時にはこの部分へのアプローチに手間がかかり
洗滌性が悪かった。 【0143】付記項17の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダの上端開口部操作部から突出して設けるこ
とで、シリンダを洗滌する時に、洗滌が容易に行えるよ
うにし、洗滌性を向上させることを可能とする。また、
シリンダ上端開口部を凹部に固定してい位置決めするこ
とで、シリンダ内部に位置決め手段、固定手段が不要と
なり、シリンダ内部の洗滌性が向上させることを可能と
する。さらに、この凹部を、シリンダの上端開口部に設
けたことで、凹部であるにもかかわらず容易に洗滌性を
向上させることを可能とする。 【0144】(付記項18)前記弁部は、少なくとも、
ピストンと、前記シリンダの上側開口部端面に設けられ
た凹部に嵌着固定されて前記ピストンを前記シリンダに
対して位置決めする、位置決め手段を有するシリンダ取
り付け部材とからなることを特徴とする付記項17に記
載の内視鏡用管路切り換え装置。 【0145】付記項18の内視鏡用管路切り換え装置で
は、ピストンをシリンダに対して位置決めする位置決め
手段を設けることで、シリンダに対してピストンを位置
決めする際の作業性を向上させることを可能とする。 【0146】(付記項19)前記シリンダに連接される
少なくとも一つの管路は、前記シリンダの側面に設けら
れるとともに、前記シリンダの上側開口部の最も近くに
設けられる管路であり、前記管路の前記シリンダの内側
面に開口する前記管路の開口部に対して、前記凹部の位
置を前記シリンダの上側開口部端面上で略90度ずらし
て設けたことを特徴とする付記項18に記載の内視鏡用
管路切り換え装置。 【0147】付記項19の内視鏡用管路切り換え装置で
は、シリンダ上端部のピストン位置決め手段が嵌着する
凹部を、シリンダに接続される側面連通路の開口部と9
0度ずらした位置に設けることで、シリンダ内面に、両
者の間をシールするシール部分を確保することを可能と
し、これにより吸引操作を行うときに、確実に管路をシ
ールすることが可能とする。 【0148】 【発明の効果】以上説明したように本発明の内視鏡用管
路切り換え装置によれば、ピストンとボタンとを着脱自
在に左ネジで螺着したので、押しボタンが押し込み操作
時に操作部から外れることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る管路切り換え装置の
構成を示す断面図 【図2】図1の管路切り換え装置を備えた内視鏡の構成
を示す構成図 【図3】図1の管路切り換え装置により切り換えられる
管路を模式的に示した内視鏡の断面図 【図4】図1のA−A線断面であるボタン部の構成を示
す断面図 【図5】図1のピストンの構成を示す側面図 【図6】図5のB−B線断面を示す断面図 【図7】図5のQ−Q線断面を示す断面図 【図8】図1のF−F線断面を示す断面図 【図9】図1のC−C線断面を示す断面図 【図10】図9の張り出し部の第1の変形例を示す断面
図 【図11】図9の張り出し部の第2の変形例を示す断面
図 【図12】図8のストッパの構成を示す側面図 【図13】図8のストッパの第1の変形例の構成を示す
側面図 【図14】図8のストッパの第2の変形例の構成を示す
側面図 【図15】図8のE−E線断面を示す断面図 【図16】図1のシリンダ本体を上方向から見た外観図 【図17】図16のシリンダ本体のピストン挿通部を展
開した展開図 【図18】図1のシリンダ本体と上流側管路との接合部
である上流側管路接続部を示す拡大図 【図19】図18の上流側管路接続部を矢印Qから見た
矢視図 【図20】図1のシリンダ本体と下流側管路との接合部
である上流側管路接続部を示す拡大図 【図21】図20の下流側管路接続部を矢印Pから見た
矢視図 【図22】図1の上流管路の全体構成を示す構成図 【図23】図22の上流管路の先端の構成を示す拡大図 【図24】図1の下流管路の全体構成を示す構成図 【図25】図1の弁部の組立を説明する第1の組立説明
図 【図26】図1の弁部の組立を説明する第2の組立説明
図 【図27】図26のD−D線断面を示す断面図 【図28】図1の弁部の押し込み動作を説明する第1の
動作説明図 【図29】図1の弁部の押し込み動作を説明する第2の
動作説明図 【図30】図1の弁部の押し込み動作を説明する第3の
動作説明図 【図31】図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の動
作によるボタン部の作用を説明する第1の説明図 【図32】図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の動
作によるボタン部の作用を説明する第2の説明図 【図33】本発明の第2実施例に係る管路切り換え装置
の構成を示す断面図 【図34】図33のV−V線断面を示す断面図 【図35】図33の変形例の構成を示す拡大断面図 【図36】従来例に係る第1の管路切り換え装置の構成
を示す断面図 【図37】図36の管路切り換え装置の切り換え操作時
における押しボタンに作用する力を説明する説明図 【図38】従来例に係る第2の管路切り換え装置の構成
を示す断面図 【図39】従来例に係る第3の管路切り換え装置の構成
を示す断面図 【符号の説明】 1…管路切換装置 2…内視鏡 3…可撓管 4…挿入部 5…操作部 6…ユニバーサルコード 7…湾曲部 8…先端硬質部 9…送気送水バルブ 10…リモートスイッチ 11…鉗子開口部 12…鉗子栓 13…アングルノブ 14…FEレバー 15…コネクタ 16…S端子 17…送水口金 18…送気管 19…吸引口金 20…電気接点 21…ライトガイド端部 22…光源装置 23…コネクタ受け 24…電気コネクタ部 25…接続コード 26…ビデオプロセッサ 27…モニタ 28…吸引管路 29…上流側吸引チャンネル 30…分岐管路部 31…下流側吸引チャンネル 32…吸引ポンプ 33、111…吸引チューブ 34…吸引開口 35…シリンダ部 36…弁部 37…ボタン部 38…ピストン部 39…取り付け部 40…キャップ 41…中心穴部 42…リブ 43…金属部材 44…溝部 45、96、99…球面 46…R面取り部 47、71…雌ネジ部 48…バネ取付部 49…バネ 50、103、125…接着剤 51…ピストン 52…指標取り付け穴部 53…指標 54…指標上端部 55、65…面取り部 56、72…雄ネジ部 57…係止溝部 58…R面 59…垂直管路 60…中心軸 61…直交管路 62…直交管路中心軸 63…接合部 64…傾斜面 66…取付けゴム 67…インサート部品 68…ピストン位置決め部材 69…張出し部 70…把持用溝部 73…ベース部 74…柱部 75…ストッパ 76…弾性部材 77…硬質材料 78…回転防止用凸部 79…球形部 80、97、100…曲面 81…シリンダ本体 82…上流管路 83…下流管路 84…上端テーパ部 84a…テーパ下端部 85…ネジ部 86…つば部 87…シリンダ取り付け開口部 88…板状部材 89…ナット 90…Oリング 91…ピストン挿通部 92、106…テーパ部 93…側部連通路 94…下部連路 95…凹部 98…下側凹部 101…側部連通口 102…半田 104…上流側管路接続部 105、108…切り欠き部 106…下流側管路接続部 112、122…コイルパイプ切り欠き部 121…チューブ 123…硬質部 124…非硬質部
構成を示す断面図 【図2】図1の管路切り換え装置を備えた内視鏡の構成
を示す構成図 【図3】図1の管路切り換え装置により切り換えられる
管路を模式的に示した内視鏡の断面図 【図4】図1のA−A線断面であるボタン部の構成を示
す断面図 【図5】図1のピストンの構成を示す側面図 【図6】図5のB−B線断面を示す断面図 【図7】図5のQ−Q線断面を示す断面図 【図8】図1のF−F線断面を示す断面図 【図9】図1のC−C線断面を示す断面図 【図10】図9の張り出し部の第1の変形例を示す断面
図 【図11】図9の張り出し部の第2の変形例を示す断面
図 【図12】図8のストッパの構成を示す側面図 【図13】図8のストッパの第1の変形例の構成を示す
側面図 【図14】図8のストッパの第2の変形例の構成を示す
側面図 【図15】図8のE−E線断面を示す断面図 【図16】図1のシリンダ本体を上方向から見た外観図 【図17】図16のシリンダ本体のピストン挿通部を展
開した展開図 【図18】図1のシリンダ本体と上流側管路との接合部
である上流側管路接続部を示す拡大図 【図19】図18の上流側管路接続部を矢印Qから見た
矢視図 【図20】図1のシリンダ本体と下流側管路との接合部
である上流側管路接続部を示す拡大図 【図21】図20の下流側管路接続部を矢印Pから見た
矢視図 【図22】図1の上流管路の全体構成を示す構成図 【図23】図22の上流管路の先端の構成を示す拡大図 【図24】図1の下流管路の全体構成を示す構成図 【図25】図1の弁部の組立を説明する第1の組立説明
図 【図26】図1の弁部の組立を説明する第2の組立説明
図 【図27】図26のD−D線断面を示す断面図 【図28】図1の弁部の押し込み動作を説明する第1の
動作説明図 【図29】図1の弁部の押し込み動作を説明する第2の
動作説明図 【図30】図1の弁部の押し込み動作を説明する第3の
動作説明図 【図31】図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の動
作によるボタン部の作用を説明する第1の説明図 【図32】図1の弁部のボタン部を押し込む時の指の動
作によるボタン部の作用を説明する第2の説明図 【図33】本発明の第2実施例に係る管路切り換え装置
の構成を示す断面図 【図34】図33のV−V線断面を示す断面図 【図35】図33の変形例の構成を示す拡大断面図 【図36】従来例に係る第1の管路切り換え装置の構成
を示す断面図 【図37】図36の管路切り換え装置の切り換え操作時
における押しボタンに作用する力を説明する説明図 【図38】従来例に係る第2の管路切り換え装置の構成
を示す断面図 【図39】従来例に係る第3の管路切り換え装置の構成
を示す断面図 【符号の説明】 1…管路切換装置 2…内視鏡 3…可撓管 4…挿入部 5…操作部 6…ユニバーサルコード 7…湾曲部 8…先端硬質部 9…送気送水バルブ 10…リモートスイッチ 11…鉗子開口部 12…鉗子栓 13…アングルノブ 14…FEレバー 15…コネクタ 16…S端子 17…送水口金 18…送気管 19…吸引口金 20…電気接点 21…ライトガイド端部 22…光源装置 23…コネクタ受け 24…電気コネクタ部 25…接続コード 26…ビデオプロセッサ 27…モニタ 28…吸引管路 29…上流側吸引チャンネル 30…分岐管路部 31…下流側吸引チャンネル 32…吸引ポンプ 33、111…吸引チューブ 34…吸引開口 35…シリンダ部 36…弁部 37…ボタン部 38…ピストン部 39…取り付け部 40…キャップ 41…中心穴部 42…リブ 43…金属部材 44…溝部 45、96、99…球面 46…R面取り部 47、71…雌ネジ部 48…バネ取付部 49…バネ 50、103、125…接着剤 51…ピストン 52…指標取り付け穴部 53…指標 54…指標上端部 55、65…面取り部 56、72…雄ネジ部 57…係止溝部 58…R面 59…垂直管路 60…中心軸 61…直交管路 62…直交管路中心軸 63…接合部 64…傾斜面 66…取付けゴム 67…インサート部品 68…ピストン位置決め部材 69…張出し部 70…把持用溝部 73…ベース部 74…柱部 75…ストッパ 76…弾性部材 77…硬質材料 78…回転防止用凸部 79…球形部 80、97、100…曲面 81…シリンダ本体 82…上流管路 83…下流管路 84…上端テーパ部 84a…テーパ下端部 85…ネジ部 86…つば部 87…シリンダ取り付け開口部 88…板状部材 89…ナット 90…Oリング 91…ピストン挿通部 92、106…テーパ部 93…側部連通路 94…下部連路 95…凹部 98…下側凹部 101…側部連通口 102…半田 104…上流側管路接続部 105、108…切り欠き部 106…下流側管路接続部 112、122…コイルパイプ切り欠き部 121…チューブ 123…硬質部 124…非硬質部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 伊藤 秀雄
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ
リンパス光学工業株式会社内
(56)参考文献 特開 昭63−246133(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A61B 1/00 - 1/32
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリンダと、前記シリンダの内部を摺動
するピストンを有し内視鏡内に挿通された管路の連通状
態を切り換える弁部とからなる内視鏡用管路切り換え装
置において、 前記弁部が、少なくとも、前記ピストンと、前記ピスト
ンの上部に着脱自在に左ネジで螺着されたボタン部とを
備えて構成されることを特徴とする内視鏡用管路切り換
え装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32602094A JP3414531B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 内視鏡用管路切り換え装置 |
US08/577,321 US5871441A (en) | 1994-12-27 | 1995-12-22 | Endoscope capable of manipulation soon after autoclaving |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32602094A JP3414531B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 内視鏡用管路切り換え装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08173373A JPH08173373A (ja) | 1996-07-09 |
JP3414531B2 true JP3414531B2 (ja) | 2003-06-09 |
Family
ID=18183204
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JP32602094A Expired - Fee Related JP3414531B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 内視鏡用管路切り換え装置 |
Country Status (2)
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