JP3806509B2 - 内視鏡吸引制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡内に形成された管路を通じて体腔内の汚物や粘液等を吸引する動作を制御する内視鏡吸引制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に内視鏡はこれに設けた処置具挿通チャンネルに吸引チューブを接続し、処置具挿通チャンネルを通じて体腔内の汚物や粘液等を吸引して、これを外部に排出するようにしている。また、この吸引動作を制御するため、吸引チューブの途中には内視鏡吸引制御装置が設けられている(例えば特開平7−8448号公報を参照)。従来の内視鏡吸引制御装置はシリンダにピストンを摺動自在に嵌合した構造になっており、ボタン操作によりピストンを移動させることにより管路を切り換えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内視鏡吸引制御装置はシリンダにピストンが嵌合しており、シリンダの内面にピストンの嵌合部周面を摺動させる構造である。このような構造のものにおいてはピストンの移動性が操作性に大きく影響する。特に吸引した汚物がシリンダとピストンの間に入り込み易いため、シリンダとピストンの間に入り込んだ汚物によって、ピストンの摺動抵抗が増し、これがピストンの動きを阻害し、ピストンの操作性を損なう。
【0004】
従来の内視鏡吸引制御装置のものにはその摺動抵抗を低減するためにシリンダ内の奥部を大径に形成したものがあるが、このように、シリンダの内方奥部が大径になっているものでは、吸引制御装置を洗滌するとき、シリンダ内が非常に洗いにくい。
【0005】
また、内視鏡の洗滌時にはピストンをシリンダから分離して洗滌する。また、ピストンをシリンダから外して保管しておくこともある。このように単独の状態にあるとき、ピストンを落し易い。ピストンを落した場合、ピストンの嵌合部に傷を付け易い。特に、ピストンの先端には傷が付き易い。ピストンの嵌合部に傷が付くと、ピストンの嵌合部の外形が変形し、シリンダに入らなかったり、無理に入れても摺動抵抗が大きくなり動きが悪くなったりする。
【0006】
本発明は前記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、洗滌性の良いシリンダ部を構成でき、かつピストンの摺動抵抗が少なく、しかもピストンの一部が変形しても動作に支障が起きにくいようにした内視鏡吸引制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】
(手段)
本発明は、シリンダ内面の中間部側壁に開口して形成され、内視鏡の先端において一端が開口した第1の管路の他端を接続した第1の開口部と、一端が吸引装置に接続される第2の管路の他端に接続した開口により形成された第2の開口部とを有したシリンダと、前記シリンダ内面に摺動自在に嵌合される円筒部を備え、前記円筒部は下端を開放して前記第2の開口部に連通する開放用孔を形成し、前記円筒部の周側壁には前記第1の開口部に対向可能であって前記第1の開口部に対向したとき前記第1の開口部に前記開放用孔を連通することにより前記第1の開口部と前記第2の開口部を連通させる管路制御孔を形成してなるピストンと、を具備し、前記円筒部の外周に前記円筒部の下端から前記管路制御孔の周囲の位置まで達し、かつ前記管路制御孔の周囲を残して段差を形成して前記シリンダ内面に接する前記円筒部の摺動部よりも小径の非嵌合部を設けたことを特徴とする内視鏡吸引制御装置である。
【0008】
(作用)
シリンダ内に嵌合するピストンの一部に、シリンダの内面に接する嵌合部よりも小径の非嵌合部を設けたので、シリンダとの嵌合部の領域が減り、シリンダとの摺動面積が減少して摺動抵抗が減り、ピストンの操作性が向上する。また、ピストンを仮に落しても嵌合部が傷つき難い。特に傷つ付き易いピストンの先端部に小径の非嵌合部を設けた場合には嵌合不良の発生をかなり抑えることが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1〜図5に基づいて、第1の実施形態に係る内視鏡1を説明する。図1は内視鏡1の全体を概略的に示す構成の説明図である。内視鏡1は操作部2に挿入部3を連結してなり、操作部2にはユニバーサルコード4が連結されている。
【0010】
前記操作部2における本体5は、挿入部3の軸方向に比較的長く形成された部材からなり、その中間部分は握り部6となっている。握り部6より挿入部3側に位置する端部の側壁には後述する処置具挿通孔(鉗子チャンネル)7の挿入口8が設けられている。処置具挿通孔7を形成する管状部材はその挿入口8から挿入部3内を通じて導かれ、その処置具挿通孔7の先端は挿入部3の先端に形成した先端開口部9に連通している。
【0011】
前記挿入口8には気密性を保持するシール部材(鉗子栓)10が設けられている。操作部2の手元側端部には送気送水切換え弁11と、後述する吸引制御装置としての吸引切換え弁12とが並べて設けられている。そして、前記送気送水切換え弁11は図示しない送気送水管路を切り換えて送気と送水の動作を制御するようになっている。
【0012】
また、操作部2内において処置具挿通孔7の、挿入口8側近傍部分には、吸引チューブ13の先端が接続されている。吸引チューブ13は操作部2およびユニバーサルコード4にわたり挿入配置されている。そして、処置具挿通孔7から吸引チューブ13にわたりこれらにより吸引管路14を形成している。吸引チューブ13はユニバーサルコード4のコネクタ部15まで延長され、そのコネクタ部15に設けられた口金16に接続されている。口金16はコネクタ部15の外側面より突出しており、口金16には図示しない接続チューブなどを介して同じく図示しない吸引器が接続されるようになっている。
【0013】
操作部2における吸引チューブ13の途中には、前記吸引切換え弁12が介挿されている。そして、この吸引切換え弁12によって吸引管路14を通じての吸引動作を制御するようになっている。吸引管路14は吸引切換え弁12を境にして先端側部分を第1の管路と後端側部分を第2の管路とする。
【0014】
吸引切換え弁12は図2で示すように構成されている。前記操作部2における本体5の壁部に形成した取付け孔20に嵌め込んで取着されるシリンダ21とこれに摺動可能に嵌挿されるピストン22を有している。シリンダ21は上端部外周にねじ部23を形成し、このねじ部23にリング状の取付け台座24をねじ込んで本体5に固定している。つまり、取付け台座24とシリンダ21側に形成した取付け用段差25との間で、本体5の壁部を挟み込んで、シリンダ21を本体5に固定する。なお、取付け孔20の内面とシリンダ21の外面との間にはOリング状のシール26が介在して設けられている。
【0015】
シリンダ21の中間部側壁部分にはシリンダ21の中心軸に対して斜めの(第1の)開口部30が形成され、この開口部30には第1の連結用パイプ31が接続されている。また、シリンダ21の下端側開口(第2の開口部)にはシリンダ21と同軸的に延出される第2の連結用パイプ32が接続されている。そして、第1の連結用パイプ31には、吸引チューブ13における上流側チューブ13aが接続され、また、第2の連結用パイプ32には吸引チューブ13における下流側チューブ13bが接続されている。
【0016】
上流側チューブ13aを接続する開口部30はピストン22を取り外したシリンダ21の開口部分から差し込んだ洗滌用ブラシを、上流側チューブ13a内へスムーズに差し込ませるために斜めの角度が付けられており、その開口部30の形状は、図3の(b)で示すように、シリンダ21の中心軸に平行な長軸に持つ楕(長)円形の孔部分となっている。
【0017】
一方、ピストン22は下端を開放した有底穴からなる中空部35が形成されている。シリンダ21の内面に摺動するピストン22の円筒外周面部の周壁部には外端側寄りに位置して開孔36が形成されている。この開孔36の形状は加工の簡便性と加工費を踏まえ、図3の(b)で示すように真円形状となっている。
【0018】
ピストン22の外周にはピストン22の回転を規制するために、その中心軸方向に平行な長いガイド溝37が形成され、一方、シリンダ21にはそのガイド溝37に嵌まり込むガイドピン38が設けられている。前記開孔36と対向して反対側に位置した、ピストン22の外周壁部には、通気用補助孔39が形成されている。
【0019】
前記ピストン22の外端部外周にはねじ部41が形成され、このねじ部41には、ばね受け42がねじ込んで連結されている。このばね受け42の外端部にはキートップ(操作ボタン部)43が取り付けられている。そして、この部分は前記取付け台座24に同心的に取り付けられた弾性材料による取付け部材44により内包されている。また、取付け部材44は取付け台座24に対して着脱可能である。
【0020】
取付け部材44には、待機状態でのピストン22を掛止し、その待機状態に位置決めを行う位置決め突出部45を備えたインサート部材46が付設されている。ばね受け42と位置決め突出部45との間にはコイルばね47が介在しており、通常、コイルばね47の付勢により、ばね受け42、キートップ43を介してピストン22は図2で示す上昇した位置に待機させられている。なお、インサート部材46の立上がり壁部には、通気孔48が形成されている。
【0021】
しかして、内視鏡1を使用する場合、そのユニバーサルコード4のコネクタ部15を光源装置に接続し、さらに口金16に図示しない吸引装置を接続する。そして、吸引装置に吸引動作を行わせる。吸引切換え弁12が待機状態のままであると、その吸引切換え弁12のキートップ43と取付け部材44との間隙を通じて外気を取り込まれ、この外気は、通気孔48、開孔36、補助孔39、中空部35、第2の連結用パイプ32、および吸引チューブ13における下流側チューブ13bを経て流れる。このとき、シリンダ21の開口部30はピストン22の円筒外周面で遮蔽されており、このため、第1の連結用パイプ31、吸引チューブ13における上流側チューブ13a、処置具挿通孔7を通じての空気の流れは遮断される。つまり吸引動作は行われない。
【0022】
次に、内視鏡1の使用中、体腔内の汚物等を吸引して排出しようとする場合には、キートップ43の上部に指を当て押圧することによりピストン22を下方へ移動させる。ばね受け42の一部が取付け部材44の位置決め突出部45に突き当たるまで押し下げる。このとき、ピストン22はガイド溝37に嵌まるガイドピン38により回転が規制されるため、ピストン22の開孔36がシリンダ21の開口部30に対向一致し、中空部35を通じて吸引チューブ13に連通する。また、ピストン22の上部周面がシリンダ21の上部を塞ぎ、外部への連通を遮断する。しかして、内視鏡1の吸引管路14が連通して吸引動作が行われ、この吸引作用の働きにより、汚物を吸引して外部に排出することができる。
【0023】
さらに、前述した吸引切換え弁12において、前記ピストン22の内端部外周には、小径の段差部101が形成されている。この段差部101は図2乃至図4で示すように、シリンダ21の内周面と嵌合しない非嵌合部として全周にわたり小径に形成されている。
段差部101は先端からの軸方向の長さが周部位置で異なっていても、同じ長さであっても良いが、ここでは、開孔36側に位置する部分の先端からの長さL1が、図2で示す待機位置においてシリンダ21との間にピストン22の嵌合長L2を確保するために短く形成され、他の部分ではそれ以上に先端から長くとって形成されている。また、前記開孔36と反対側に位置する通気用補助孔39の縁との間には距離L3の長さを確保して形成されている。そして、この部分での段差部101の先端からの長さL1´が最も長く形成されている。
【0024】
図5(a)は、図2で示す待機状態(非吸引状態)に対応させたピストン22の外表面の展開図である。符号102はシリンダ21の上端であり、符号103はピストン22の先端(下端)を指す。シリンダ21とピストン22とが嵌合する嵌合部106の嵌合部分は斜線で示すαの部分であり、この部分によってシリンダ21の開口部30を遮蔽する。この遮蔽する領域において開口部30の周囲に位置する上下左右の各部分の長さL2,L4,L5は、それぞれ1.7mm以上の長さを確保するようにしてある。従って、開口部30の周辺の遮蔽部分を確保した上で、段差部101の領域が極力大きくなるように形成されている。待機状態において、開口部30の周辺の遮蔽効果が十分に確保され、意図しない上流側からの吸引、つまり開口部30を通じての吸引がない。ピストン22とシリンダ21との嵌合部106は全周にわたり嵌合するようになっているため、ピストン22が傾いたりしない。
【0025】
また、図3で示す吸引状態でのピストン22の外表面を展開すると図5(b)で示すようになる。このとき、シリンダ21とピストン22とが嵌合する嵌合部106の嵌合部分は斜線で示すβの部分であり、この部分によってシリンダ21の開口部30の周囲を覆うと共に、ピストン22の開孔36がシリンダ21の開口部30に一致して連通し、吸引できる状態にある。
【0026】
また、ピストン22の開孔36および通気用補助孔39はその周囲が、ピストン22とシリンダ21との嵌合領域部βによって遮蔽されているが、そのとき、図5(b)で示すように開孔36および通気用補助孔39の上下部分の長さL3,L6,L7はそれぞれ1.7mm以上の長さを確保している。したがって、開孔36及び通気用補助孔39の周辺の遮蔽効果は十分であり、開口部30及び開孔36を通じての上流側からの吸引を確実に行うことができる。各長さL2,L3,L4,L5,L6,L7が最小の1.7mmにすることによって前記構成においての段差部101を極力大きくとることができる。
【0027】
尚、図5(a)に示したα部は、シリンダ21の開口部30の形状に合わせた半円形(アール形状)にしたが、図5(c)で示すように、直角形状に形成してもよい。このような矩形とすることによって段差部101の加工がし易くなり、その加工費を低減することができる。
【0028】
なお、シリンダ21及びピストン22の嵌合周面部分は加工による表面荒さが少ない方が高い遮蔽効果、摺動効果を得られ、表面荒さは少なくとも3.2S以下であることが望ましい。
【0029】
上述したような構成とすることによりシリンダ21とピストン22の嵌合する部分が少なくなり、両者の摺動抵抗が少ない。このとき、段差部101を大きくとればとるほど、その効果は高い。
また、シリンダ21とピストン22を摺動させたとき、シリンダ21とピストン22の間の微小な隙間に入り込もうとする汚物は、その段差部101とシリンダ21の間に形成される空間107に収容され、シリンダ21とピストン22の間に入り込むことを防げる。したがって、シリンダ21とピストン22の間に汚物が入り込むことによるシリンダ21とピストン22の摺動が不良になることを防止できる。この場合にも段差部101を大きくとればとるほど、その効果は高い。
また、ピストン22の先端縁部付近が全周にわたり段差部101によって小径になっており、この小径の段差部101の部分はシリンダ21の内面と嵌合しないので、ピストン22の先端縁部が、ピストン22を落とすことなどにより仮に変形することがあってもシリンダ21に挿入することができると共に、ピストン22はシリンダ21と正常に嵌合して円滑に摺動させることができる。
【0030】
(第2実施形態)
図6に基づいて、第2の実施形態に係る内視鏡吸引制御装置を説明する。これは、第1実施形態においてのピストン22の段差部101の壁部に、中空部35に連通する貫通孔108を1個以上設けたものである。また、ピストン22の段差部101の段差端縁に生じた稜部に、0゜以上90゜以下の面取り部113を設けた。
【0031】
そして、段差部101に貫通孔108を設ければ、シリンダ21の内面と段差部101との間の空間107に堆積された汚物が、貫通孔108から中空部35内に入り込み易く、上流側に吸引されるようになるため、その空間107内に汚物が堆積しにくくなる。このため、汚物の堆積によるシリンダ21とピストン22の摺動が不良になることを防止できる。
また、ピストン22の段差部101の段差端縁の稜部に面取り部113を設けたので、シリンダ21へのピストン22の挿入性、及び摺動性が向上する。
【0032】
(第3実施形態)
図7に基づいて、第3の実施形態に係る内視鏡を説明する。この内視鏡1では上述した第1の実施形態においてのピストン22の先端部104に、1個以上の切欠き部109を設けたものである。また、ピストン22の外周部のうち少なくともシリンダ21の内面と摺動する嵌合部分110の表面には潤滑性の高いフッ素系樹脂、例えばPTFE(テフロン)の粒子を含んだメッキ処理を施した。
【0033】
ピストン22の先端部104に切欠き部109を設けたことによりピストン22の先端部104の体積が減少する。また、ピストン22を誤って落としたときなどによって破損や傷が付き易い先端部104が小さくなるので、ピストン22の先端部104の破損や傷によるシリンダ21への挿入・摺動不良が極力防止できるようになる。また、ピストン22の摺動する部分110の表面に、潤滑性の高いフッ素系樹脂粒子を含んだメッキ処理を施したので、ピストン22の摺動性が向上する。さらに、ピストン22の表面硬度が硬くなるため、ピストン22の表面が傷つき難くなり、ピストン22の破損、傷によるシリンダ21への挿入・摺動不良を防止できる。尚、窒化処理や他の硬度アップ処理によって硬度を硬くしても良い。
【0034】
(第4の実施形態)
図8に基づいて、第4の実施形態に係る内視鏡を説明する。この内視鏡1では第1の実施形態のものにおいて、シリンダ21側の内周面に、押し込み操作したときのピストン22の先端部、特に段差部101に対向して、大径となったシリンダ側段差部111を設けたものである。また、シリンダ21の下方部位に位置して押し込んだピストン22の先端部104が当たる当接部112を設けた。
【0035】
シリンダ21側に大径となったシリンダ側段差部111を設けたので、段差部101の間の空間107が大きくなり、汚物の収容体積を増やすことができる。また、押し込んだピストン22の先端部104が当たる当接部112を設けたので、シリンダ21とピストン22の間への汚物の進入防止効果が大きくなる。
【0036】
(第5の実施形態)
第1の実施形態において、コイルばね47のばねの押し込み力量を800〜1200gfにしたものである。押し込んだピストン22を元の状態に戻すのはコイルばね47のばね力量によるものであり、そのばね力量を増やせば摺動不良の防止になる。しかしながら、押し込み力量が重くなってしまうので操作性が悪くなる。押し込み易さの限界力量が上記値である。
【0037】
[付記]
1.内視鏡の挿入部先端において一端が開口した第1の管路の他端を接続する第1の開口部と、一端が吸引装置に接続される第2の管路の他端を接続する第2の開口部とを有したシリンダと、
前記シリンダに嵌挿され、第1の開口部に対して選択的に対向して前記第1の開口部と第2の開口部を連通する管路制御孔を有したピストンとを具備した内視鏡吸引制御装置において、
前記シリンダ内に嵌合するピストンの一部に、前記シリンダの内面に接する嵌合部よりも小径の非嵌合部を設けたことを特徴とする内視鏡吸引制御装置。
2.非嵌合部は、ピストンの先端部に設けたことを特徴とする第1項のもの。
【0038】
3.第1の開口部はシリンダの側壁に設け、第2の開口部はシリンダの底面に設け、ピストンはシリンダの上面の開口部から挿入し、ピストンの先端部はシリンダの底面側に位置し、管路制御孔はピストンの側面に開口する第1の制御孔と先端部に開口している第2の制御孔と前記第1の制御孔と第2の制御孔を連通する連通孔からなることを特徴とする第2項のもの。
4.ピストンとシリンダの嵌合部は、ピストンの全周にわたり設けられていることを特徴とする第3項のもの。
5.ピストンは、第1の開口部の周囲において吸引時および非吸引時のいづれの場合も嵌合する常時嵌合部を有していることを特徴とする第4項のもの。
6.ピストンは、第1の制御孔の周囲において吸引時および非吸引時のいづれの場合もシリンダと嵌合している第2の常時嵌合部を有していることを特徴とする第4項のもの。
7.常時嵌合部は、1.7mm以上の長さを有していることを特徴とする第5,6項のもの。
【0039】
8.ピストンは、PTFE粒子を含むメッキ処理がなされていることを特徴とする第1項のもの。
9.メッキ処理は、シリンダとの嵌合部表面に施されていることを特徴とする第8項のもの。
10.ピストンの非嵌合部には、連通孔と連通する貫通孔を有することを特徴とする第1項のもの。
11.ピストンの先端部には、長手方向に伸びる切欠き部を設けたことを特徴とする第1項のもの。
【0040】
12.シリンダは、PTFE粒子を含むメッキ処理がなされていることを特徴とする第1項のもの。
13.メッキ処理は、ピストンとの嵌合部表面に施されていることを特徴とする第12項のもの。
14.非嵌合部は軸方向の長さが周方向で異なることを特徴とする第4項のもの。
15.非嵌合部の軸方向の長さは、前記第1の開口部と対向する方向が最短であることを特徴とする第14項のもの。
16.シリンダの一部を前記ピストンとの嵌合部よりも大径に設けて非嵌合部としたことを特徴とする第1項のもの。
17.非嵌合部は、ピストンに設けた非嵌合部付近に設けていることを特徴とする第16項のもの。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の内視鏡吸引制御装置の構成によれば、洗滌性の良いシリンダ部を構成でき、かつピストンの摺動抵抗が少なく、しかもピストンの一部がなんらかの理由で変形しても動作に支障が起きにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る内視鏡全体の概略的な構成を示す説明図である。
【図2】前記内視鏡の吸引制御装置の待機位置での断面図である。
【図3】(a)は前記内視鏡の吸引制御装置の待機位置での断面図、(b)はそのピストンの開孔とシリンダの開口部との関係を示す説明図である。
【図4】前記ピストンの先端部の斜視図である。
【図5】(a)は待機状態に対応させたピストンの外表面の展開図、(b)は吸引状態でのピストンの外表面を展開図、(c)は他の例のピストンの外表面の展開図である。
【図6】(a)は第2の実施形態に係る内視鏡吸引制御装置のピストンの先端部の斜視図、(b)はそのシリンダとピストンの嵌合部の一部の断面図、(c)はその待機状態に対応させたピストンの外表面の展開図である。
【図7】第3の実施形態に係る内視鏡吸引制御装置のピストンの先端部の斜視図である。
【図8】第4の実施形態に係る内視鏡吸引制御装置のシリンダとピストンの嵌合部の一部の断面図である。
【符号の説明】
1…内視鏡、2…操作部、3…挿入部、7…処置具挿通孔、12…吸引切換え弁、13…吸引チューブ、14…吸引管路、21…シリンダ、22…ピストン、30…開口部、36…開孔、101…小径の段差部。

Claims (2)

  1. シリンダ内面の中間部側壁に開口して形成され、内視鏡の先端において一端が開口した第1の管路の他端を接続した第1の開口部と、一端が吸引装置に接続される第2の管路の他端に接続した開口により形成された第2の開口部とを有したシリンダと、
    前記シリンダ内面に摺動自在に嵌合される円筒部を備え、前記円筒部は下端を開放して前記第2の開口部に連通する開放用孔を形成してなり、前記円筒部の周側壁には前記第1の開口部に対向可能であって前記第1の開口部に対向したとき、前記第1の開口部に前記開放用孔を連通することにより前記第1の開口部と前記第2の開口部を連通させる管路制御孔を形成してなるピストンと、
    を具備し、
    前記円筒部の外周に前記円筒部の下端から前記管路制御孔の周囲の位置まで達し、かつ前記管路制御孔の周囲を残して段差を形成して前記シリンダ内面に接する前記円筒部の摺動部よりも小径の非嵌合部を設けたことを特徴とする内視鏡吸引制御装置。
  2. 前記非嵌合部に位置する前記円筒部の周側壁に形成され、前記非嵌合部と前記シリンダ内面との間に形成される空間と前記開放用孔とを連通する貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡吸引制御装置。
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