JP3413398B2 - 地盤固結工法 - Google Patents

地盤固結工法

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JP3413398B2 JP2000283932A JP2000283932A JP3413398B2 JP 3413398 B2 JP3413398 B2 JP 3413398B2 JP 2000283932 A JP2000283932 A JP 2000283932A JP 2000283932 A JP2000283932 A JP 2000283932A JP 3413398 B2 JP3413398 B2 JP 3413398B2
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求 三輪
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤を高強度かつ
均一に改良する地盤固結工法に関し、詳しくは、高圧噴
射流体の持つ運動エネルギーを利用した地盤の破壊およ
び除去と、地盤固結材(以下、単に「固結材」とも称す
る)の注入とを組み合わせることにより、地盤の破壊と
固結材の注入とを別工程で、または、破壊された土砂と
地盤固結材との混合固結を同一工程で行う地盤固結工法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、軟弱な地盤を強化するための
地盤の改良方法としては種々の工法が知られているが、
中でもその簡便性から、地盤に注入材を適用することに
よる注入工法が、多くの工事に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、注入工
法は、地盤の土質の差によりグラウタビリティが異なる
ために、均一な注入ができないという欠点がある。ま
た、注入材についても、低粘度でなければ地盤への注入
ができないため、改良地盤の強度に関して限界があっ
た。特に、地盤が粘性土からなる場合には、注入材が浸
透しないために地盤改良が不可能であり、一方砂質土の
場合には、注入材が改良域から逸出してしまうという問
題もあった。
【0004】また、他の工法として機械的攪拌工法があ
るが、これは、装置の構造が複雑で工程が多いために、
施工上多くの難問を有している。特に、地中埋設物があ
る場合には施工できないという問題があり、更に、この
工法では、土砂と注入材とを均一に混合することができ
ないため、改良を行っても充分な止水効果が得られなか
った。
【0005】また、ジェットグラウト用の注入材として
は、通常、セメントが主成分として使用されているが、
ゼメントは比重が3.17と大きい反面、比表面積が
3,220cm2/g程度と小さく、即ち、粒子が大き
くて重いために、注入材を注入した後、固結するまでに
沈降してしまいやすく、そのため、固結体も均一となり
にくかった。
【0006】そこで本発明の目的は、これらの問題点を
解消して、目的地盤部分に高強度かつ均一な固結体を形
成することにより、連続止水壁や構築物の基礎等を造成
し、建設工事の大型化、深層化に対応する地盤の強固化
を実現できる地盤固結工法を提供することにある。
【0007】特に、本発明においては、スラグを主成分
とする非セメント系地盤固結材を使用することにより、
重金属、特には六価クロムによる地盤の汚染を防止し
て、軽量で噴射混合性に優れ、かつ、耐久性に優れた固
結体を得ることのできる地盤固結工法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第一の地盤固結工法は、スラグとpH9以
上のアルカリ材として(イ)モル比2.8以下の水ガラ
ス、および、(ロ)モル比2.8を超える水ガラスと、
消石灰、苛性アルカリまたはアルミン酸アルカリ金属塩
との併用物、からなる群から選択される少なくとも1種
または複数種とを主成分とする地盤固結材を用いて地盤
の固結を行う地盤固結工法であって、該地盤固結材を該
地盤に対し高圧噴射する工程を含むことを特徴とするも
のである。
【0009】また、本発明の第二の地盤固結工法は、ス
ラグとpH9以上のアルカリ材として(イ)モル比2.
8以下の水ガラス、および、(ロ)モル比2.8を超え
る水ガラスと、消石灰、苛性アルカリまたはアルミン酸
アルカリ金属塩との併用物、からなる群から選択される
少なくとも1種または複数種とを主成分とする地盤固結
材を用いて地盤の固結を行う地盤固結工法であって、水
を該地盤に対し高圧噴射する工程と、水が高圧噴射され
た地盤に前記地盤固結材を注入する工程とを含むことを
特徴とするものである。
【0010】本発明においては、好適には、前記スラグ
の使用量が、地盤固結材1m3当たり250kg以上で
あり、かつ、前記アルカリ材の使用量が、モル比2.8
以下の水ガラスの場合は地盤固結材1m3当たり150
〜400リットル、モル比2.8を超える水ガラスと、
消石灰、苛性アルカリまたはアルミン酸アルカリ金属塩
との併用物の場合は地盤固結材1m3当たり100〜4
50リットルであるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について詳細に説明する。本発明において、高圧噴射
による地盤改良工法とは、水または地盤固結材を高圧噴
射することにより所定領域を改良する工法である。即
ち、水を高圧噴射する場合には、地盤を破壊して土砂
(以下、「掘削ズリ」と称する)を排出した後、地盤固
結材を注入し、また、地盤固結材を高圧噴射する場合に
は、この噴射液により、地盤を破壊するとともに破壊さ
れた土砂と噴射・注入された地盤固結材とのを混合固化
を行う。
【0012】この工法においては、通常、更にエアの噴
射を併用して、水や固結材の噴射到達距離を大きくした
り、排土が地上に上がり易くなるようにする。
【0013】本発明に使用する地盤固結材には、高強度
が得られること、耐久性に優れていること、均一に固結
すること等の性能が要求されるため、スラグと、これを
硬化させるために必要な、pH9以上のアルカリ材、特
には以下に述べるようなアルカリ材を主成分とするもの
を用いる。ここで、アルカリ材のpHとは、アルカリ材
を1%となるように水に添加した液のpHをいう。
【0014】本発明に用いるスラグは、微粒子状のもの
であって、平均粒子径が10ミクロン以下、あるいは比
表面積が4,000cm2/g以上のものが好ましい
が、粒径が細かいほどアルカリとの反応性に優れ、固結
性が良好である。目的に応じて、例えば、比表面積が
4,000cm2/gのものや8,000cm2/gのも
のを、単独で使用するか、または、これらを併用しても
よい。尚、本発明の方法においては、固結材を土砂と混
合したり、水で希釈してゲル化時間を長くする場合があ
るので、そのような場合には比表面積10,000cm
2/gのスラグを使用することが好ましい。
【0015】本発明において好適に用いることのできる
pH9以上のアルカリ材は、(イ)モル比が2.8以下
の水ガラス(以下、「低モル比水ガラス」と称する)、
および、(ロ)モル比2.8を超える水ガラスと、消石
灰、苛性アルカリまたはアルミン酸アルカリ金属塩との
併用物からなる群から選択される少なくとも1種または
複数種である。尚、本発明においては、例えば、初期強
度を高くする場合などには、必要に応じてこれらアルカ
リ材の他にセメントを併用してもよい。
【0016】低モル比水ガラスとしては、SiO2/N
2Oがモル比で2.8以下であるものであればよく、
高モル比水ガラスに苛性アルカリを加えて、モル比を
2.8以下としたものでもよい。また、モル比が2.8
を超える水ガラスとしては、JIS3号水ガラスが大量
生産されており、好ましい。
【0017】カルシウムアルミネートを主成分とする懸
濁型固結材とは、水和反応によって固結する能力を有す
るものであり、セメントの急結材として通常使用される
カルシウムアルミネート(12CaO・7Al23、C
aO・2Al23、3CaO・Al23等、あるいは、
更にこれらとハロゲン元素とが固溶したカルシウムハロ
アルミネート、例えば、11CaO・7Al23・Ca
Fを含む)を主成分とするものである。更には、このよ
うなカルシウムアルミネートと、石膏、硫酸ナトリウム
などの無機硫酸塩とを、混合あるいは溶融して得られた
ものでもよい。
【0018】カルシウムアルミネートの製法としては、
例えば、カルシウムアルミネート水和物を600〜90
0℃で焼成し、急冷して無定形とするか、比較的純度の
高いアルミナと生石灰とを1000℃以上、好ましくは
1500〜1600℃の高温、例えば、電気炉内で焼成
し、粉砕する方法等が挙げられる。
【0019】カルシウムアルミネートの比表面積は、
1,000cm2/g以上が好ましく、3,000〜
5,000cm2/gがより好ましい。
【0020】本発明においては、上記のようにして得ら
れたカルシウムアルミネートをスラグとともに用いる
が、必要に応じて、石膏、消石灰、ベントナイト、ポゾ
ラン物質、凝結遅延剤等を添加して、固結体の強度を大
きくしたり、凝結時間を調整することが好ましい。この
場合、カルシウムアルミネートに、予め石膏、ベントナ
イト、ポゾラン物質等を添加混合しておくこともでき
る。このようなカルシウムアルミネートを主効成分とす
る商品としては、例えば、デンカES、エスパック(電
気化学(株)製)等が挙げられる。
【0021】カルシウムアルミネート懸濁液を、安定化
させ、または、凝結時間を遅延するものとしては、クエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸等の有機ヒドロキ
シカルボン酸や、蔗糖、(重)炭酸ナトリウムや(重)
炭酸カリウムのような無機(重)炭酸塩等が挙げられ
る。また、配合液の粘度を低下させたい場合には、リグ
ニンスルホン酸ソーダのような流動化剤、例えばサンフ
ロー(日本製紙(株)製、サンフローGR等)等を添加
する。
【0022】低モル比水ガラスの使用量は、地盤固結材
(配合液)1m3当たり150〜400リットルが好ま
しい。また、低モル比水ガラスの使用量を20〜120
リットルとすると、配合液が直ちに可塑状となるため
に、配合液のロスが少なく、均一な固結体を造成するこ
とができる。尚、低モル比水ガラスの使用量を少なくし
た場合には、消石灰等を添加することにより、十分な強
度発現を実現することが好ましい。同様にして、瞬結と
なる配合についても使用可能である。
【0023】また、アルカリ材としてモル比が2.8を
超える水ガラスを使用すると、アルカリ分が少ないこと
からスラグの水硬性を十分刺激しないため、固結が不十
分となる。このため、消石灰、苛性アルカリまたはアル
ミン酸アルカリ金属塩(アルミン酸ソーダ等)を併用し
て強度の発現を良好とすることが必要であり、その場合
のモル比が2.8を超える水ガラスの使用量は、地盤固
結材(配合液)1m3当たり100〜450リットルが
好ましい。また、遅延剤の添加によりゲル化時間を長く
することができるが、その場合には重炭酸アルカリを用
いることが好ましい。さらに、本発明に係る地盤固結材
ではスラグ等の固形分を多く使用するため、分散剤(減
水剤)を添加することが好ましい。
【0024】尚、水ガラス−スラグ系については、注入
工法でも使用されているが、浸透注入させるためには、
スラグの使用量に制限があったため、従来は極めて小さ
い初期強度しか得られていなかった。
【0025】スラグに対する消石灰、苛性アルカリ、ア
ルカリ金属炭酸塩、アルミン酸ソーダ(アルミン酸アル
カリ金属塩)の添加量は、100:6〜50(重量部)
が好ましい。但し、苛性アルカリおよびアルミン酸ソー
ダは、Na2Oとして20重量%換算した量である。
尚、スラグの比表面積が大きい場合には、これらのアル
カリ材を多く使用するとゲル化時間が短くなるため、強
度発現の許容範囲内でアルカリ材の使用量を調整する必
要がある。
【0026】また、スラグに対するカルシウムアルミネ
ートの添加量は100:5〜70(重量部)が好まし
く、カルシウムアルミネートに対する遅延剤の添加量
は、好適には100:0〜10(重量部)である。
【0027】これらを配合して得られる地盤固結材の固
結体の強度は、3.0MN/m2以上が好ましい。従っ
て、このような強度を得るためには、スラグの使用量は
1m 3あたり250kg以上とすることが好ましいが、
消石灰等を併用する場合には、それ以下とすることもで
きる。
【0028】また、水ガラスのようにゲル化時間が短く
なるアルカリ材を使用する場合には、二液(A液(水ガ
ラスの懸濁液)およびB液(スラグ等))として調製
し、噴射直前に該二液を合流させることが好ましく、逆
に、ゲル化時間(または凝結時間)が長くなるアルカリ
材を使用する場合には、一液とすることによりA液の粘
度を低減させることが好ましい。
【0029】本発明の高圧噴射による工法においては、
水または地盤固結材を、直径0.1〜3.0mm程度の
小孔から10〜400Mpa程度の高圧で噴射する。こ
の場合、高圧噴射液の到達距離により地盤の改良域が決
定されることになるが、2本の噴流を交差衝突させるこ
とにより掘削能力を制限し、それによって改良域を限定
することも可能である。即ち、この場合、2本の噴流の
噴出口から噴流の交差衝突までの距離で限定された範囲
内が改良域となる。
【0030】また、噴射液に圧搾空気(エア)を併用す
ることにより噴射液の射程距離を長くすることもでき
る。更に、このようにして形成された固結材柱が固結す
る前に、上部から鉄骨や鋼材等を挿入することもでき
る。
【0031】次に、本発明の地盤固結工法について詳細
に説明する。本発明の地盤固結工法においては、先端に
噴射ノズルを有する注入管を地盤の所定深度まで下降さ
せた後、地盤固結材または水を10〜400Mpa程度
で高圧噴射する。噴射により破壊されて生じた掘削ズリ
は、地盤固結材と混合して硬化させるか、または、排出
管を通して外部に排出してもよい。
【0032】注入管を所定深度まで下降させるために
は、例えば、注入管の先端に切削刃を装着しておき、こ
の注入管を回転させ、かつ、先端から水を低圧で吐出さ
せながら下降させればよく、これにより、注入孔を掘削
することができる。
【0033】注入管の先端には、例えば、直径0.1〜
3mm程度の小孔からなる複数の噴射ノズルを設けて、
そこから地盤固結材を高圧噴射することにより、所定範
囲の土砂を破壊しつつ地盤固結材と混合または置換する
ことができる。ここで、注入管を回転させながら次第に
上昇させることにより、柱状の改良域を形成することが
できる。この場合、排出管で掘削ズリを排除するために
は、排出管の先端を地盤固結材の噴射のズリより上部に
位置させることで、掘削ズリを排除すると同時に地盤固
結材を充填することができる。
【0034】注入管は、噴射する液および気体の種類の
数により一重管〜三重管の構造とすることができ、噴射
ノズルも複数とすることができる。
【0035】ここで、包囲ノズルを使用して高圧噴射の
周囲を圧縮空気で包囲させると、到達距離が増すため、
例えば、噴射ノズルの吐出量60リットル/分、包囲ノ
ズルの空気量1.5m3/分/0.7Mpaとすれば、
約1.5mの柱状体を造成することができる。
【0036】水を高圧噴射した後に当該地盤に固結材を
注入する場合には、例えば、三重管ロッド方式を用い、
超高圧水、圧縮空気、および固結材を噴射する。この場
合、圧縮空気を併用することにより、地中投入固結材量
と同量の切削土を排出することとなる。噴射圧力は、例
えば、固結材2.0MPa、圧縮空気0.7MPa、超
高圧水40MPaとする。また、固結材の噴射量は14
0〜180リットル/分、水の噴射量は70リットル/
分程度とすることが好ましい。
【0037】地盤固結材の材料としてセメントを使用し
た場合、セメントは比重が大きいために分離・沈降する
が、本発明において使用するスラグはセメントより比重
が小さく、また配合液全体がゲル化するため、沈殿しに
くく、材料が分離しない。
【0038】本発明の工法は、構造物の基礎の構築、土
留め連続壁、堅坑回りの土留め壁の造成、アースダム、
河川堤等の止水、軟弱地盤の圧密沈下防止、山留めまた
は地滑りの防止等の種々の目的に適用することができ、
これにより、漏水、湧水、土壌の崩壊を防止し、地盤の
安定を計ることができる。
【0039】また、エアを併用する場合には、円筒状ケ
ーシングを地盤中に挿入して、このケーシング内におい
て水または地盤固結材の高圧噴射を行うことにより、エ
アも効率的に使用することができ、掘削ズリもエアによ
り低比重となるため、円滑に掘削ズリを排出することが
できる。従って、トラブルもなく、容易に地盤固結材を
高圧噴射することができ、しかも均一で高強度の固結体
を造成することができる。
【0040】また、地盤固結材の高圧噴射は、連続的に
行う必要はなく、噴射量、噴射時間および噴射方向を変
えることにより円柱以外の造成体を築造することができ
る。更に、この際に注入管の位置を改良域が重なるよう
に移動させれば、連続壁を造成することが可能である。
【0041】
【実施例】以下、具体的な実施例により本発明をより詳
細に説明する。本実施例において使用した材料は以下の
とおりである。 1.水ガラス 下記表1に示すモル比の異なる水ガラス1〜3(pH>
11)を使用した。
【0042】
【表1】
【0043】2.スラグ SiO2:33.02%、CaO:41.94%、Al2
3:12.83%、MgO:8.61%、Fe23
0.37%の成分組成からなる水砕スラグを粉砕してな
る、下記表2に示す比表面積および平均粒子径を有する
超微粒子スラグ(比重=2.90)1〜3を使用した。
【0044】
【表2】
【0045】3.消石灰 (工業用、pH>10)
【0046】4.アルミン酸ソーダ Na2O/Al23(モル比)=1.3の液状アルミン
酸ソーダ(工業用、pH>12)
【0047】5.エスパック(電気化学工業(株)製) 比重2.80 ブレーン値5,800cm2/g 主な成分は以下の通りである。(重量%) CaO:28.4 SiO2:23.3 Al23:22.1 SO3:18.9
【0048】6.苛性アルカリ 苛性ソーダ(NaOH)の8%水溶液(pH>12)
【0049】7.遅延剤 クエン酸(工業用)、炭酸ソーダ(工業用)
【0050】8.重曹 (工業用、pH8.5)
【0051】9.サンフロー 日本製紙(株)製 サンフローGR ナフタレンスルホン酸と変性リグニンの共縮合物に特殊
リグニンを配合としたもの。
【0052】実施例1〜10、参考例1〜5および比較
例1 本発明に使用した配合液の配合組成および性能について
の試験結果を下記表3および表4に示す。表中、A液は
所定量の水ガラスを水で希釈したものであり、B液は所
定量の水を撹拌しながらスラグおよび消石灰等の各アル
カリ材等を添加して調製した。一軸圧縮強度用の供試体
は、配合液をモールドで固化させて作製し、その後、所
定日数密封養生して、測定に供した。尚、表3は水ガラ
スを使用した実施例の配合であり、表4は水ガラス以外
のアルカリ材を使用した参考例の配合である。表3およ
び表4中の水ガラスおよびスラグ欄の番号は、表1およ
び表2中の番号に夫々対応する。
【0053】
【表3】 *)A、B液混合2分後にチクソ性となった。
【0054】
【表4】
【0055】実施例16および比較例2 実施例1の配合液および普通セメント80gを水373
mlに懸濁させた液を、調製10分後に夫々200ml
メスシリンダーに注ぎ、静置して沈降率を測定した。こ
れらを夫々実施例16および比較例2とした。実施例1
6の配合懸濁液は30分後において沈降率12%であっ
たが、比較例2のセメント懸濁液の沈降率は65%であ
った。また、実施例16の配合懸濁液をゲル化するまで
攪拌して固結させた場合には、水は全く分離されなかっ
た。ここで沈降率は、沈降により懸濁液上部に生じた透
明な液部分の比率で表した。
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の高圧
噴射による地盤固結工法は、以下のような効果を発揮す
るものである。 (1)高強度で、耐久性があり、均一な地盤固結体を得
ることができる。 (2)従来の注入工法では改良できないような地盤、例
えば有機質土、粘性土等も改良することができる。 (3)固結材の浸透性が問題とならないため、高濃度の
配合を使用することができ、固結体が高強度となる。特
に、初期強度を大きくすることができる。 (4)地中埋設物があるような地盤にも適用することが
でき、しかも埋設物を損傷することがない。 (5)工法の信頼性が高い。 (6)注入工法と異なり、地盤を確実に改良することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C09K 103:00 C09K 103:00 (56)参考文献 特開 平9−165574(JP,A) 特開 平11−293243(JP,A) 特開 平9−165576(JP,A) 特開 平9−165577(JP,A) 特開 平9−241639(JP,A) 特開 平9−278510(JP,A) 特開 平8−59314(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 101 C09K 17/02 C09K 17/06 C09K 17/08 C09K 17/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラグとpH9以上のアルカリ材として (イ)モル比2.8以下の水ガラス、および、 (ロ)モル比2.8を超える水ガラスと、消石灰、苛性
    アルカリまたはアルミン酸アルカリ金属塩との併用物、 からなる群から選択される少なくとも1種または複数種
    とを主成分とする地盤固結材を用いて地盤の固結を行う
    地盤固結工法であって、該地盤固結材を該地盤に対し高
    圧噴射する工程を含むことを特徴とする地盤固結工法。
  2. 【請求項2】 スラグとpH9以上のアルカリ材として (イ)モル比2.8以下の水ガラス、および、 (ロ)モル比2.8を超える水ガラスと、消石灰、苛性
    アルカリまたはアルミン酸アルカリ金属塩との併用物、 からなる群から選択される少なくとも1種または複数種
    とを主成分とする地盤固結材を用いて地盤の固結を行う
    地盤固結工法であって、水を該地盤に対し高圧噴射する
    工程と、水が高圧噴射された地盤に前記地盤固結材を注
    入する工程とを含むことを特徴とする地盤固結工法。
  3. 【請求項3】 前記スラグの使用量が、地盤固結材1m
    3 当たり250kg以上であり、かつ、前記アルカリ材
    の使用量が、モル比2.8以下の水ガラスの場合は地盤
    固結材1m 3 当たり150〜400リットル、モル比
    2.8を超える水ガラスと、消石灰、苛性アルカリまた
    はアルミン酸アルカリ金属塩との併用物の場合は地盤固
    結材1m 3 当たり100〜450リットルである請求項
    1または2記載の地盤固結工法。
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