JP5083806B2 - グラウト注入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軟弱地盤等の止水や地盤強化を目的とした地盤注入材、或いは地盤内の大きな間隙や構造物と地盤との境界面に発生した空洞に注入する充填材としてのグラウトの注入方法に関するものである。
従来より、地盤注入材や空洞充填材で強度やゲル化能力付与等を必要とする場合、水ガラスとセメントを組み合わせた水ガラス系懸濁型グラウト(以下、LWという)が多く使用されてきた。
このLWは、水ガラス溶液をA液、セメント懸濁液をB液として調合、別々のポンプで圧送し、地盤に注入する手前で合流混合してゲルタイムを有したグラウトとして注入している。しかし、LWはB液のセメント懸濁液が自硬性(水和反応を起こして約3〜4時間で硬化)であるため、調合時から注入時までの時間的制約を受けることになる。そこで、B液の時間的制約を解決する方法として、セメントを全く使用せず、しかもセメントと同等の固結強度を発揮する硬化成分としてスラグを使用するグラウトが開発され実用化されている。
特開昭59−49283号公報
上記したグラウトに使用するスラグは、鉄の製造時に副産物として出てくる高温鉱さいを水で急冷してできた水さいスラグ(以下、スラグという)であり、潜在水硬性を有している。このスラグは、それにセメント、石灰、苛性ソーダ等のアルカリ刺激剤を加えると、早期に硬化する性質を有している。このスラグと石灰の混合液は、セメントを使用した場合より硬化は遅いが、それでも1日前後で硬化するため、グラウトとしての性能を損なうことなく調合時から注入時までのポンプで圧送可能な時間(以下、可使時間という)は、その硬化時間よりさらに短くなり、施工上、時間的制約を受けることには大差はない。
このことから、スラグと石灰の混合液を使用した場合、その日の作業終了時には、調合槽、ポンプ、注入管(配管ともいう)内に溜まった混合液を排出してから、さらに注入管の水洗いを行っているのが実情である。
この水洗い作業のために要する労力、材料の無駄及び排出した混合液(アルカリ性のため産業廃棄物に該当)の処理等に施工時間や費用が掛かり、大きな負担になっている。また、特殊工事として、営業中の新幹線等の補修工事では、作業時間が大きく制約(約4時間程度)を受けるため、さらに毎日の水洗いが大きな負担となっている。例えば、空洞充填注入を行う新設シールドトンネル(圧送距離が2,000mを越えることが多々ある)では、毎日の作業であり、配管内に多量の混合液(径2インチで2,000mに約4,000リットル)が残留することになる。
この作業終了時の水洗いを無くすことを目的として、調合プラントからグラウトホールに至るまでのスラグと石灰の接触を避けるため、スラグ、石灰及び水ガラスをそれぞれ別に調合して3つの配管を通じて圧送する方法が提案されている(特開2001−311391号公報)が、この方法は、これまでの2液性(A,B液)とは違い、3液性(A,B,C液)で行うため、作業が煩雑になる上に、3液それぞれの混合比率が異なることから、施工管理が非常に難しく、さらには調合槽、ポンプ、配管など新たな設備が必要となり、施工費が嵩むという問題が生じ、現状では実用化に至っていない。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2液性でありながら、作業終了時の水洗いを無くすようにしたグラウトの注入方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のグラウト注入方法は、モル比がJIS3号品以上である水ガラスをNa2 O換算で5.3〜0.50重量%含有したスラグと水ガラスからなる非自硬性の混合液をA液、石灰からなる非自硬性の懸濁液をB液とし、これらのA液とB液を別々に調合槽で調合した後、注入管を通して圧送して注入地点の合流部で混合させることで得られた硬化性グラウトを注入する第1段階と、注入終了後、合流部より先の注入管内に存在する硬化性グラウトを水洗いして取り除き、調合槽内及び合流部より手前の注入管内に残留したA液とB液をそのまま残置する第2段階と、次の注入時に、第2段階で残置したA液とB液をそのままグラウトとして注入する第3段階とからなることを特徴とする。
そして、上記のグラウト注入方法において、グラウトがゲル化するまでに地下水による希釈や材料の沈降による固結強度の不均一という問題が生じる場合や、グラウトの圧送距離が長く、配管内でブリージングや材料分離を起こすような場合は、それらの発生を防止するためA液とB液にそれぞれ増粘剤を併用する。
本発明のグラウト注入方法は、スラグと石灰と水ガラスを必須成分とするグラウトであって、モル比がJIS3号品以上である水ガラスをNa2 O換算で5.3〜0.50重量%含有したスラグと水ガラスからなる非自硬性の混合液をA液とし、石灰からなる非自硬性の懸濁液をB液とし、A液とB液を別々に圧送し、注入地点で合流させて混合することによりA液中のスラグを硬化させるように構成されているので、スラグが10日前後でも硬化しないため、施工が時間的制約を受ける工事や、圧送距離が長いシールドトンネル裏込め工事などにおいても、A液とB液を混合する合流部に至るまでの注入管等を毎日水洗いしなくてもよいという効果を奏する。
また、本発明のグラウト注入工法によれば、非自硬性のA液とB液を使用しているため、施工が時間的制約を受ける工事や、圧送距離が長いシールドトンネル裏込め工事などにおいても、毎日の工事後に合流部より先の注入管内に存在するグラウトを水洗して取り除くだけでよく、合流部より手前の注入管等を毎日水洗いしなくてもよいことから、作業労力が著しく軽減され、余計な材料や施設を設ける必要もなく、処理費用の増大を省くことができる。
本発明で使用するグラウトは、スラグと石灰と水ガラスを必須成分としたグラウトであり、2液性とするために発明者が注目したのはこの3成分の中の水ガラスである。
水ガラスは、高アルカリ性で、石灰、セメント、苛性ソーダと同様にスラグのアルカリ刺激剤であることはよく知られている(例えば、特開平7−166163号公報等参照)。この水ガラスは、単一な組成の化合物ではなく、Na2 Oが多いほどアルカリ度が高く(JIS1号品相当)、逆に少ないほどアルカリ度が低くなる(JIS3号品相当)。また、水ガラスは、水溶液中では一部加水分解を起こし(水ガラス濃度が低いほど大)、遊離アルカリ(NaOH)を生成してアルカリ度がさらに高まる。すなわち、水ガラスはモル比が低いほど、水ガラス量及び遊離アルカリが多いほどアルカリ度(ここでは絶対アルカリ量という)が高くなる。なお、Naイオンに起因する絶対アルカリ量を数値として特定する技術的方法は現状では見当たらない。
そこで、本発明者らは、スラグのアルカリ刺激作用と水ガラス中の絶対アルカリ量との関係に着目して種々の検討を行った結果、水ガラス中の絶対アルカリ量が或る一定の量以下であれば、スラグのアルカリ刺激剤としての作用効果が極端に小さくなり、スラグの硬化が大幅に遅延され、10日以上硬化しないか、さらには殆ど硬化しないことを突き止めた。
すなわち、本発明では、スラグと水ガラスの混合液について、モル比がJIS3号品(モル比:2.8〜3.2)以上である水ガラスがNa2 O換算で5.3重量%以下であれば非自硬性とした。なお、10日前後で硬化(推定固結強さ:0.001N/mm2 以下)しない場合でも非自硬性としている。また、水ガラスと石灰によるゲル化能力(ゲルタイムで表す)の付加、及びスラグの硬化発現の初期並びに長期強度の増加に効果がある水ガラスの添加量はNa2 O換算で0.50重量%以上である。
したがって、本発明で使用するグラウトは、スラグと石灰と水ガラスを必須成分とするグラウトであって、モル比がJIS3号品以上である水ガラスをNa2 O換算で5.3〜0.50重量%含有したスラグと水ガラスからなる非自硬性の混合液をA液とし、石灰からなる非自硬性の懸濁液をB液とするものでありこのA液とB液を別々に圧送し、注入地点で合流させて混合することによりA液中のスラグを硬化させるようになっている。
なお、B液(石灰からなる非自硬性懸濁液)は長期にわたって硬化する能力を有しないことは言うまでもない。
本発明で使用するグラウトは、基本的にはA液とB液の組合せになるが、施工に際しては、使用目的が地盤注入か空洞充填注入かによって、或いは施工条件によってグラウトに要求される性質が異なるため、次のように使い分ける。
地盤注入では、土微粒子への浸透を目的とするため、できるだけグラウトの粘性が低く、かつスラグや石灰粒子は細かい微粒子が要求されることから、主にスラグ、石灰、水ガラスの3成分でグラウトを構成する。
一方、構造物と地盤の境界面等に発生した空洞に充填する場合、スラグ、石灰、水ガラスのみの3成分懸濁液では、空洞内に充填されたグラウトがゲル化するまでに、地下水による希釈や材料(粒子)の沈降による固結強度の不均一という問題が生じる。さらに加えて、例えば新設シールドトンネルの場合、グラウトの圧送距離が長いため、配管内でのブリージングや材料分離を防止するため、増粘剤を使用することが不可欠となる。
上記のグラウトを空洞に充填する場合、A、B液両方に増粘剤を併用して、ブリージングや材料分離を防止する。ただし、圧送距離が短い場合では、空洞充填であっても、B液に増粘剤を使用しなくてもよい。
さらに上記のグラウトは、A、B両液とも可使時間が長い非自硬性であるため、圧送距離の長短に関わらず、作業終了時に水洗いすることなく、調合槽、注入ポンプ、及び配管内にそのまま放置(残置)して、次の作業時に引き続いて施工できる。すなわち、上記のグラウトを主に空洞充填グラウトとして用いる場合の施工は、次の手順で行われるものである。
第1段階として、A液とB液を別々の調合槽で調合した後、注入管を通して圧送して注入地点の合流部で混合させることで得られた硬化性グラウトを注入する。第2段階として、注入終了後、合流部より先の注入管内に存在する硬化性グラウトを水洗して取り除き、調合槽内及び合流部より手前の注入管内に残留したA液とB液をそのまま放置(残置)する。第3段階として、次の注入時に、第2段階で残置したA液とB液をそのままグラウトとして注入する。そして、この第1〜3段階を繰り返して行う。
そして、前記したように、グラウトがゲル化するまでに地下水による希釈や材料の沈降による固結強度の不均一という問題が生じる場合や、グラウトの圧送距離が長く、配管内でブリージングや材料分離を起こすような場合は、それらの発生を防止するためA液とB液にそれぞれ増粘剤を併用する。
なお、上記のグラウトを使用した施工は、上記した手順に限られるものではなく、通常の方法と同様に作業終了時毎に水洗いするようにしても勿論構わない。
上記のグラウトを構成するスラグは、特に特定されるものではなく、使用目的に合った粒子径の市販品を使用できる。また、石灰(消石灰)も、特に特定されるものではなく、使用目的に合った粒子径の市販品を使用することができる。
水ガラスは、硅酸ソーダ、硅酸カリ、或いはこれらの混合物でモル比が硅酸ソーダ(JISK1408)基準で3号品以上のものを使用することができる。
増粘剤は、スラグ、石灰、水ガラスに悪影響を与えることなく、増粘作用のあるものであれば、有機、無機を問わず特に限定されるものではないが、好ましくはモンモリナイト粘土鉱物を主成分としたもので、代表的にはベントナイトを使用することができる。
また、空洞充填注入に用いる場合は、通常のグラウトに用いられている微粒子の一次鉱物、粘土鉱物、フライアッシュを併せて用いることができるし、分散剤、遅延剤、早期強度発現剤、エア発生剤(起泡剤、アルミニウム粉末)等を目的に合わせて使用することができる。
以下、実験に基づく実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。実験に用いたスラグは(株)デイ・シイ製「ファインセラメント20A」、石灰はJIS特号品であり、増粘剤として用いたベントナイトは(株)ホージュン製「スーパークレイ」である。水ガラスは表1に示したモル比の異なる3種類を用いた。なお、比較としてのセメントは普通セメントを用いた。
Figure 0005083806
−実験1−
この実験1では、A液中の水ガラスにおける「モル比、水ガラス量や遊離アルカリに起因した絶対アルカリ量」がスラグのアルカリ刺激剤として作用(硬化)するかどうかを明らかにするため、表1の水ガラスを用いて各種の配合について実験を行い、表2の結果を得た。実験時の液温は20℃である。
表2の配合には、ブリージング5.0%程度になるようにカオリン系粘土((有)山清砿業製「大洞特7号粘土」)を加えて材料分離を防止した。
本実験では硬化の判定を次のようにして行った。すなわち、静的抵抗測定器を用いた試験(従前のアスファルト針入度試験法JISK2530−1961)に準じたもので、総質量が230gで先端角度が15度の長さ36mmの貫入コーンを用いて、静的貫入抵抗の測定値が30mm(推定固結強さ0.001N/mm2 )を以て硬化とした。なお、可使時間はポンプの性能や圧送距離等により異なるが、硬化日数より短く、その日数の約70%位が目安となる。
Figure 0005083806
表2の結果から、比較としてセメントを用いた実験No.1のグラウトの硬化日数は0.12と短く、これに比べて従来技術である石灰とスラグを使用した実験No.2のグラウトは0.81と若干延びるが、それでも1日以内と短いことが分かる。一方、水ガラスについては、モル比が低く、水ガラス量が多いほど、アルカリ刺激剤としての作用効果は大で、スラグが硬化するまでの日数が短くなる傾向をはっきり示している。具体的には、モル比の低い水ガラスを使用した実験No.3〜12のグラウトではモル比や水ガラス量によってスラグが硬化するまでの日数は違いはあるが、いずれも10日以内に硬化することが分かる。これに対して、実験No.15〜19のグラウトのように、水ガラスのモル比がJIS3号品以上でA液100ml中にNa2 O換算で5.3重量%以下のグラウトの場合は、10日後でも硬化はしていない。すなわち、A液であるスラグと水ガラスの混合液が非自硬性を示している。
−実験2−
この実験2では、本発明で使用するグラウトが従来の地盤注入グラウトと比べその性状において問題がないか否かを検証した。具体的には、表2の実験No.15,16で使用した非自硬性の混合液をA液とし、石灰からなる非自硬性の懸濁液をB液とし、A液とB液をそれぞれ組み合わせた場合のゲルタイム並びに強度を測定し、表3の結果を得た。なお、実験時の液温は20℃である。また、一軸圧縮強度で使用する供試体は、直径50mm、高さ100mmの円筒形とした。また、材令は28日としている。
Figure 0005083806
表3の結果から、A液が石灰とスラグの混合液(実験No.2)でB液が水ガラス水溶液である従来のグラウト「実験No.26」と、本発明で使用するグラウト「実験No.21」を比べても、ゲルタイム並びに強度は略同じ値を示している。また、本発明で使用する他のグラウト「実験No.22〜25」についても、同様な結果を示しており何ら差異は認められなかった。
−実験3−
この実験3では、A液とB液(実験No.36は除く)にそれぞれ増粘剤としてベントナイトを加えた場合のゲルタイム並びに強度を測定し、表4の結果を得た。
Figure 0005083806
表4の結果から、A液がスラグと石灰とベントナイトの混合液でB液が水ガラスとベントナイト懸濁液であるグラウト「実験No.38」と、本発明で使用するグラウト「実験No.27」を比べても、ゲルタイム並びに強度は略同じ値を示している。また、本発明で使用する他のグラウト「実験No.28〜34」についても、同様な結果を示しており何ら差異は認められなかった。なお、B液にベントナイトを使用しない実験No.36のグラウトは、B液にベントナイトを加えた実験No.27のグラウトより、ゲルタイムが若干長く、また強度も若干低い値を示している。これは、グラウト中に含まれるベントナイトの量の違い(多いほど大)によるものである。
また、水ガラスを少なくしたグラウト「実験No.34」(表2の実験No.18:A液100mlあたりの水ガラス中のNa2 O含有量0.53g)は、水ガラスを加えないグラウト「実験No.37」よりも、初期並びに長期強度が高い値を示しており、水ガラス特有の作用効果が発揮された。しかし、実験No.35(表2の実験No.19:A液100mlあたりの水ガラス中のNa2 O含有量0.26g)のグラウトは、水ガラスを加えない実験No.37のグラウトと初期強度及び長期強度がほとんど大差がなく、水ガラスの効果がないことが確認された。したがって、本発明で使用するグラウトにおけるA液は、モル比がJIS3号品以上である水ガラスをNa2 O換算で0.50重量%含有することを下限としている。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。

Claims (2)

  1. モル比がJIS3号品以上である水ガラスをNa2 O換算で5.3〜0.50重量%含有したスラグと水ガラスからなる非自硬性の混合液をA液、石灰からなる非自硬性の懸濁液をB液とし、これらのA液とB液を別々に調合槽で調合した後、注入管を通して圧送して注入地点の合流部で混合させることで得られた硬化性グラウトを注入する第1段階と、注入終了後、合流部より先の注入管内に存在する硬化性グラウトを水洗いして取り除き、調合槽内及び合流部より手前の注入管内に残留したA液とB液をそのまま残置する第2段階と、次の注入時に、第2段階で残置したA液とB液をそのままグラウトとして注入する第3段階とからなることを特徴とするグラウト注入工法。
  2. A液とB液にそれぞれ増粘剤を併用することを特徴とする請求項に記載のグラウト注入工法。
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