JP3639054B2 - 裏込め注入材料 - Google Patents

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    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド工法でトンネル等を掘削する際に使用される裏込め注入材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド工法によるトンネル工事では、その機構上、図1に示されるように、掘削された地山2とセグメント1との間にテールボイドが発生し、この隙間を埋めるために裏込め注入材料3が充填される。
当初、この裏込め注入材料3の役割は軽視され、地盤注入材料、即ちセメントモルタル、セメントエアーモルタル、セメントミルク等がそのまま裏込め注入材料として使用されてきたが、これらの材料では注入直後の地山2の沈下量を抑えることができず、安全性の問題や使用に際して注意を要していた。
【0003】
そこで最近では、セメントスラリー液(A液)と珪酸ソーダ水溶液(B液)とを注入直前に混合し、直ちにゲル化させる2液混合型の裏込め注入材料が多く使用されている。この2液混合型の裏込め注入材料は、充填時に初期強さ発現に優れる事や地山の沈下を抑制する事は勿論、その他にA液、B液共に流動性に優れ、またA液とB液とが混合後に全くブリージングを生じない等優れた特性を持っている材料である。
【0004】
一方シールド工法では、前面に掘削機を取り付けた円筒状の鋼製の筒、即ちシールドマシーンを地山2に押しつけ、土砂を保護しながら掘削し、トンネル内部の掘削土を排出すると同時に、その後方でセグメント1の組み立て、裏込め注入材料3の充填といった一連の工程を連続的に行うことによってトンネルを形成する。従って、施工後にトンネルは概略完成し、その後は僅かに防水等を目的に追加履工が行われることが一般的である。
【0005】
しかし近年、施工されるシールドトンネルは大型化の傾向にあり、またその形状も円筒型に限らない等シールド工事は益々複雑になってきている。このような場合、シールドマシーン径の大型化がコスト高につながることや、トンネル内部土砂排出量が膨大になる等の理由から、一度の施工でトンネルの概略を完成させることは非常に難しく、従来の技術に代わって様々なシールド工法が採用されている。
例えば、図2に示されるように、平行する複数(図示の例では2機)のシールドマシーンで同時に地山2を掘削し、それぞれの掘削部分にセグメント1の組み立て並びに裏込め注入材料3を充填して一旦トンネル型枠を形成し、その後に両セグメント1間の再掘削部4の土砂を排出し、トンネルの概略を完成させるといったような方法も提案されている。
この例に限らず、最新工法ではトンネル内部を再び掘削することが多く、その場合、土砂とともに最初の掘削の際に充填されていた裏込め注入材料も掘削される。
【0006】
従って、再掘削を伴う工法に使用される裏込め注入材料には、充填箇所の維持能力に加えてある程度掘削し易いことが要求される。ここで、充填箇所の維持には裏込め注入材料のせん断強さが影響し、一方再掘削のし易さには圧縮強さが影響するが、従来の裏込め注入材料はこれらの要求を同時に満足し得るものではなく、掘削性を要求すると充填箇所を安定に維持するのに必要なせん断強さを確保できない。
また通常シールド工事では、裏込め注入材料はセグメントと地山の間に囲まれており、乾燥雰囲気に晒されることはないが、再掘削を伴う工法では裏込め注入材料は一定期間乾燥雰囲気下におかれるため、乾燥収縮により亀裂を生じる可能性もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の裏込め注入材料では、再掘削を伴う大型で且つ複雑な各種シールド工法には適用できない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、再掘削を伴うシールド工法に好適に使用可能な裏込め注入材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、2液混合型裏込め注入材料にポリマー混和増強剤を添加することにより、充填箇所の維持に加えて掘削が容易になることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、本発明は、
(1)セメントスラリーと珪酸ソーダ水溶液とからなる2液混合型裏込め注入材料であって、前記セメントスラリーにポリマー混和増強剤を配合してなることを特徴とする裏込め注入材料、
(2)前記ポリマー混和補強剤が、前記セメントスラリー中のセメント量に対して0.5〜20重量%配合されることを特徴とする前記(1)記載の裏込め注入材料、
(3)フライアッシュとセメントとを混合してなる硬化材、遅延剤、ポリマー混和増強剤並びに水を配合してなるA液と、珪酸ソーダ水溶液からなるB液とを混合してなることを特徴とする裏込め注入材料、
(4)フライアッシュとセメントとを重量混合比で8:2〜3:7の割合で混合してなる硬化材と、前記セメント量に対して0.1〜2重量%の遅延剤並びに0.5〜20重量%のポリマー混和増強剤と、前記硬化材量に対して80〜500重量%の水とを配合してなるA液と、珪酸ソーダ水溶液からなるB液とを、A液:B液=95:5〜80:20の体積比で混合してなることを特徴とする裏込め注入材料、
(5)前記フライアッシュの平均粒径が10μm以下であることを特徴とする前記(3)または(4)記載の裏込め注入材料、
(6)前記A液は、更に無機質粘土鉱物からなる増粘材を該A液1m3 当たり80kg以下の割合で含むことを特徴とする前記(3)乃至(5)の何れか一項に記載の裏込め注入材料、及び、
(7)前記A液は、更に有機質増粘材を該A液1m3 当たり5kg以下の割合で含むことを特徴とする前記(3)乃至(5)の何れか一項に記載の裏込め注入材料に関する。
【0010】
本発明に係る裏込め注入材料は、ポリマー混和増強剤の存在により、圧縮強さが掘削できる程度であるにも係わらずせん断強さが高く、又大気雰囲気下でも乾燥収縮が少なく、充填箇所を安定に維持することができる。
【0011】
【発明の実態の形態】
以下、本発明に係る裏込め注入材料を詳細に説明する。
本発明の裏込め注入材料は、硬化材を含む水スラリーからなるA液と、珪酸ソーダ水溶液からなるB液とを充填箇所に注入直前に混合する2液混合型である。
【0012】
本発明において、硬化材はセメントとフライアッシュとの混合物である。
フライアッシュは、石炭火力発電所から発生する原粉をそのまま使用することも可能であるが、空気分級機等によって分級処理した平均粒径10μm以下のフライアッシュを使用した方が、A液のブリージング率が少なくなり、圧送性に優れるので好ましい。
このフライアッシュは、溶出性Ca2+イオンがほとんど無く、B液の珪酸ソーダ溶液と直接反応しない。従って、A液中にフライアッシュが多くなると、A液とB液との混合直後のゲル化強度は弱くなり、変形係数を低下させる事ができるため、硬化材中のフライアッシュが多くなるほど注入性は大幅に向上する。またフライアッシュは、緩慢なポゾラン反応を有する代表的な物質であり、3ヵ月材令以降の長期材令の強度発現に寄与し、さらにセメントに比べて乾燥収縮性に優れる。
【0013】
セメントとしては、各種ポルトランドセメント、特に、普通及び早強ポルトランドセメントが好適に使用されるが、高炉セメント等の混合セメントを使用することも可能である。
【0014】
本発明では、フライアッシュとセメントとを重量混合比で、8:2〜3:7としたものを硬化材として使用する。
上述したように、注入性や乾燥収縮性の観点から、硬化材としてなるべくフライアッシュの構成比を高くすることが好ましいと考えられるが、フライアッシュとセメントの混合比が8:2よりフライアッシュが多くなると、強さ発現性が著しく少ない為不適である。これに対してフライアッシュとセメントの混合比が3:7よりセメントが多くなると、1時間以内の変形係数が高く、著しく注入性に劣る為に好ましくない。
【0015】
またA液には、可使時間の調整のために遅延剤がセメント量に対して0.1〜2重量%配合される。遅延剤を0.1重量%より少なく配合すると、添加効果が少なく十分な可使時間が取れないのに対し、遅延剤を2重量%より多く配合した場合には、粘性がやや高くなる為に好ましくない。
この遅延剤としては、グルコン酸系、クエン酸系、オキシカルボン酸系、有機リン酸系、スルホン酸系等の遅延剤を使用することができる。
【0016】
更にA液には、ブリージング挙動を改善するために増粘材を添加することが好ましい。但し、その添加量は、A液のブリージングはB液混合後には全く無くなることから、A液のポンプ圧送可能な程度であれば良い。また、増粘材として無機質粘土鉱物及び有機質増粘剤のいずれもが使用できる。
無機質粘土鉱物としては、各種ベントナイト、酸性白土等が挙げられるが、特にベントナイトが好ましく使用される。これを1m3 当たり80kg以下の範囲で配合すれることにより、A液のブリージング率は大幅に改善される。なお80kgより多く配合すると流動性が悪化するので好ましくない。
また有機質増粘剤としてはセルロース系、アミド系、バイオポリマー系等が使用でき、これを1m3 当たり5kg以内配合する。
【0017】
ところで、本発明が対象とする裏込め注入材料に限らず、コンクリートやセメントミルク等の一般の土木材料のせん断強さは一軸圧縮強さと相関があり、一般的にせん断強さは一軸圧縮強さの1/5〜1/10の範囲の値をとる。即ち、せん断強さを高くすると圧縮強さは高くなる。
しかしながら、再掘削のためには圧縮強さを変化させることなくせん断強さを高める必要があり、そのためには特殊な増強剤を添加する必要がある。
【0018】
その為本発明では、ポリマー混和増強剤をA液中のセメントに対して0.5〜20重量%配合する。ここで、0.5重量%より少ないとせん断強さの向上に効果が少なく、20重量%より多く配合しても増量による改良効果はみられず、コスト増を招くだけである。
ポリマー混和増強剤としては、ゴムラテックス系、樹脂エマルション系、酢酸ビニル系、セルロース系、ポリビニルアルコール系、アクリル系、不飽和ポリエステル系、エポシキ系樹脂系等が使用可能であるが、2液混合型裏込め注入材料のようにA液圧送性が求められる場合には、流動性に優れるゴムラテックス系の使用が好ましい。
このポリマー混和増強剤を添加することにより、材令と共にポリマーフィルムを形成し、また使用する水分量が少なくなる為に、乾燥雰囲気条件下での乾燥収縮が少なく、再掘削に際して裏込め注入材料が乾燥雰囲気に晒される場合に極めて有効となる。
【0019】
上記硬化材、遅延剤、増粘材並びにポリマー混和増項剤を水に配合してA液が完成する。
ここで、A液の水分量は、硬化材に対して80〜500重量%である。水分量が80重量%より小さいと流動性が悪化するため好ましくなく、500重量%より多くすると強さ発現性に劣り、またA液のブリージング率も大きくなる為に好ましくない。
【0020】
一方、珪酸ソーダ水溶液からなるB液の混合量は、体積比でA液:B液=95:5〜80:20として用いる。B液がこの範囲より混合量が少ない場合には、ゲル化強度が著しく低くゲル化がはっきりしない為、また逆に、この範囲より混合量を多くするとゲル化時間が長くなる為、それぞれ好ましくない。
珪酸ソーダ水溶液としては、JIS K1408によって規定される2号、3号は勿論のこと、SiO2 量が20〜40%、Na2 O量が3〜20%程度のものが好適に使用される。
【0021】
以下に、実験例に基づきさらに本発明を説明する。
尚本実験例は例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
1)使用材料
1−1)A液
早強セメント:秩父小野田(株)製 早強ポルトランドセメント
JISフライアッシュ:中国電力(株)製 商品名「中電フライアッシュ」
分級フライアッシュ:秩父小野田(株)製 商品名「小野田スーパーフロー」
一般ベントナイト:(株)豊順洋行製 商品名「赤城」
特殊ベントナイト:(株)豊順洋行製 商品名「スーパークレー」
メチルセルロース系増粘剤:島津メカニックス(株)製 商品名「SP−G」
グルコン酸系遅延剤:島津メカニックス(株)製 商品名「SP−R」
スチレンブタジエン系増強剤:(株)小野田製 商品名「CX−B」
1−2)B液
珪酸ソーダー水溶液: 島津メカニックス(株)製 商品名「SP−70」
また本実験例で使用した硬化材の性状を表1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 0003639054
【0023】
2)実験方法
実験では、表2に示す2液混合型の裏込め注入材料を試作した。
即ちA液とB液を混合して、一軸圧縮強さ測定用としてΦ=5cm、h=10cm、また曲げ強さ測定用として4cm×4cm×16cmの供試体を成形し、20℃の水中で7日間養生した後、各々の養生供試体の一軸圧縮強さ、曲げ強さを測定した。尚、一軸圧縮強さ及び曲げ強さの測定は、JIS R 5201 「セメントの物理試験方法」の強さ試験の内容に準拠した。
また同様な供試体を大気乾燥条件にして、1日後の径方向での寸法変化を測定した。
更に、A液に関してフロー値、ブリージング率、可使時間を、またA液とB液との混合液のゲル化時間、1時間経過後の変形係数を測定した。
以上の測定結果を表3に示す。
【0024】
【表2】
Figure 0003639054
【0025】
【表3】
Figure 0003639054
【0026】
【表4】
Figure 0003639054
【0027】
【表5】
Figure 0003639054
【0028】
試験番号1〜4の結果によれば、スチレンブタジエン系混和増強剤を10、20kg/m3 と多く配合するにしたがって曲げ強さ値が高くなり、良好な結果となることがわかる。しかし、スチレンブタジエン系混和増強剤を30kg/m3 とした試験番号4の条件では、スチレンブタジエン系混和増強剤20kg/m3 の試験番号3の条件の場合と大差のない結果を示した。
尚、試験番号4’、4”では、ポリマー混和増強剤としてスチレンブタジエン系混和増強剤に変えてポリアクリル系混和増強剤及びポリ酢酸系混和増強剤を使用したところ、ややA液フロー値が低くなり、また粘性が高くなったが、一軸圧縮強さや曲げ強さに大きな差異はみられなかった。
【0029】
試験番号5〜7の結果によれば、硬化材の混合比が、セメント:フライアッシュ=3:7である試験番号6の条件では、良好な結果が得られている。しかし、硬化材がフライアッシュのみである試験番号5の条件では、A液とB液混合後ゲル化しない為、又、硬化材の混合比が、セメント:フライアッシュ=7:3である試験番号7の条件では、1時間後の変形係数が高く、注入性に著しく劣ると考えられる為、好ましくないことがわかる。
【0030】
試験番号8〜10の結果によれば、水/硬化材比が108%である試験番号9の条件では、良好な結果が得られている。しかし、水/硬化材比が55%である試験番号8の条件では、A液のフロー値が著しく低く圧送性に劣る為に、また水/硬化材比が500%である試験番号10の条件では、強さ発現性に劣り、A液のブリージング率も高くなるので好ましくないことがわかる。
【0031】
試験番号11〜13の結果によれば、遅延剤がセメントの2%である試験番号12の条件では、良好な結果が得られている。しかし、遅延剤を配合していない試験番号11の条件では、A液の可使時間が短い為に、また遅延剤がセメントの5%である試験番号13の条件では、遅延剤がセメントの2%である試験番号12の条件と比べてA液のフロー値がやや悪く、粘性が高くなるので好ましくないことがわかる。
【0032】
試験番号14〜19の結果によれば、フライアッシュとしてJIS品とし、増粘材として普通ベントナイトを20kg/m3 配合した試験番号15の条件では、良好な結果が得られている。しかし普通ベントナイトを配合していない試験番号16の条件では、A液ブリージング率が高すぎる為に、逆に普通ベントナイトを100kg/m3 配合した試験番号14の条件では、A液の粘性が高すぎる為に好ましくない。また試験番号17の条件では、フライアッシュとして分級品を使用したところ、増粘材を配合しなくとも比較的良好な結果が得られている。
尚、試験番号18及び19の試験結果によれば、増粘材として特殊ベントナイトや、メチルセルロース系増粘剤を使用することも有効であることがわかる。
【0033】
試験番号20〜22の結果によれば、B/A混合量9%である試験番号21の条件では、良好な結果が得られている。しかし、B/A混合量3%である試験番号20の条件ではゲル化しない為、B/A混合量25%である試験番号22の条件では、ゲル化時間が長くなりすぎ、1時間後の変形係数も高すぎるので好ましくない。
【0034】
以上の試験結果から、各構成材料の好ましい配合範囲が確認された。
【0035】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の裏込め注入材料は、圧縮強さが掘削できる程度であるにも係わらず、せん断強さが高く、又大気雰囲気下でも乾燥収縮が少なく、充填箇所を安定に維持することができる材料である。
従って、本発明の裏込め注入材料は、再掘削を伴うシールド工法に好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールド工法によるトンネル形成を説明するための概略断面図である。
【図2】再掘削を伴うシールド工法によるトンネル形成を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1 セグメント
2 地山
3 裏込め注入材料
4 再掘削部

Claims (7)

  1. セメントスラリーと珪酸ソーダ水溶液とからなる2液混合型裏込め注入材料であって、前記セメントスラリーにポリマー混和増強剤を配合してなることを特徴とする裏込め注入材料。
  2. 前記ポリマー混和補強剤が、前記セメントスラリー中のセメント量に対して0.5〜20重量%配合されることを特徴とする請求項1記載の裏込め注入材料。
  3. フライアッシュとセメントとを混合してなる硬化材、遅延剤、ポリマー混和増強剤並びに水を配合してなるA液と、珪酸ソーダ水溶液からなるB液とを混合してなることを特徴とする裏込め注入材料。
  4. フライアッシュとセメントとを重量混合比で8:2〜3:7の割合で混合してなる硬化材と、前記セメント量に対して0.1〜2重量%の遅延剤並びに0.5〜20重量%のポリマー混和増強剤と、前記硬化材量に対して80〜500重量%の水とを配合してなるA液と、珪酸ソーダ水溶液からなるB液とを、A液:B液=95:5〜80:20の体積比で混合してなることを特徴とする裏込め注入材料。
  5. 前記フライアッシュの平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項3または4記載の裏込め注入材料。
  6. 前記A液は、更に無機質粘土鉱物からなる増粘材を該A液1m3 当たり80kg以下の割合で含むことを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の裏込め注入材料。
  7. 前記A液は、更に有機質増粘材を該A液1m3 当たり5kg以下の割合で含むことを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の裏込め注入材料。
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