JP2869852B2 - 地盤注入工法 - Google Patents

地盤注入工法

Info

Publication number
JP2869852B2
JP2869852B2 JP21671894A JP21671894A JP2869852B2 JP 2869852 B2 JP2869852 B2 JP 2869852B2 JP 21671894 A JP21671894 A JP 21671894A JP 21671894 A JP21671894 A JP 21671894A JP 2869852 B2 JP2869852 B2 JP 2869852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection material
slag
cement
ground
water glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21671894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0860153A (ja
Inventor
健二 栢原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYOKADO ENJINYARINGU KK
Original Assignee
KYOKADO ENJINYARINGU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYOKADO ENJINYARINGU KK filed Critical KYOKADO ENJINYARINGU KK
Priority to JP21671894A priority Critical patent/JP2869852B2/ja
Publication of JPH0860153A publication Critical patent/JPH0860153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2869852B2 publication Critical patent/JP2869852B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/04Waste materials; Refuse
    • C04B18/14Waste materials; Refuse from metallurgical processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00732Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for soil stabilisation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軟弱あるいは漏水地盤に
特定の一次注入材および二次注入材からなる地盤注入材
を注入して該地盤を固結する地盤注入工法に係り、特に
強固で均質に、かつ確実に該地盤を固結する地盤注入工
法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟弱地盤の強化に地盤注入材を注入する
地盤注入工法は古くから実施されている。最近の改良工
法としては、注入対象地盤に、二重管ダブルパッカー工
法等を用いてあらかじめセメントを有効成分として含む
懸濁型グラウトを一次注入して地盤の粗い部分を填充
し、次いで二次注入として溶液型グラウトを細かい部分
に浸透させる複合注入工法が知られている。
【0003】さらに、二重管ロッドを用いて固結時間の
短い注入材で注入管まわりの空隙にパッカー効果を有す
る填充物を形成するとともに、粗い土層や弱い土層等の
逸脱しやすい部分を填充し、次いで固結時間の長い注入
材を二次注入して、固結時間の短い注入材が浸透しきれ
ない細かい部分に、前記固結時間の短い注入材による填
充物をやぶって浸透せしめ、注入対象領域を確実に固結
する複合注入工法も開発されている。
【0004】さらには、多重注入管を用い、上部吐出口
から一次注入としてゲル化時間の短いグラウト、あるい
は浸透性の悪い懸濁型グラウト、下部吐出口から二次注
入としてゲル化時間の長いグラウト、あるいは浸透性の
良い溶液型グラウトを同時に注入する複合注入工法を知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】上述の各種複合注入
工法は複雑な粗粒土部分および細粒土部分をくまなく固
結して全体的に一体化された均質で止水性に優れた固結
地盤を形成せしめるものである。
【0006】ところで、従来では、固結時間の長い注入
材は有機系の水ガラスグラウトあるいは酸性水ガラス系
グラウトに限定されていた。この理由は無機系反応剤を
用いた水ガラスグラウトでは、溶液性であれ、懸濁性で
あれ、ゲル化時間を延長させることが困難であったから
である。すなわち、実用性のあるゲル化時間はせいぜい
2〜3分以内で、それ以上長くすると大幅に強度が低下
し、しかもゲル化時間が不安定で、ゲル化しなかったり
する危険があった。
【0007】例えば、無機溶液型水ガラスグラウトで
は、ゲル化時間はせいぜい1〜2分程度で、強度はサン
ドゲル2〜3kg/cm2であった。また、酸性シリカゾル系
グラウトならびに有機反応剤を用いた水ガラスグラウト
では、溶液型でゲル化時間は数10分が得られるため、浸
透性はよいが、強度はサンドゲルで通常4〜5kg/cm2
せいぜい8kg/cm2程度であった。
【0008】そこで、本発明の目的は一次注入材として
ゲル化時間の短い懸濁型グラウトを用い、二次注入材と
してゲル化時間の長い微粒子スラグを主成分とするグラ
ウトを用い、二次注入材を一次注入材による拘束効果の
もとに注入し、これにより二次注入材は懸濁型でありな
がら、従来の溶液型にほぼ比適するような浸透性をもっ
て注入され、従来の無機系や有機系水ガラスグラウトで
は全く期待できないような高強度で均質な固結を得、上
述の公知技術に存する欠点を改良した地盤注入工法を提
供することにある。
【0009】前述の目的を達成するため、本発明によれ
ば、一次注入材と二次注入材を地盤中に注入して該地盤
を固結する地盤注入工法において、前記一次注入がセメ
ントおよび/またはスラグを主成分とし、これらの平均
粒径が二次注入材に用いられるものよりも大きく、かつ
ゲル化時間の短い注入材であり、前記二次注入材がモル
比2.8以下の水ガラスと、平均粒径10μm以下であ
って、比表面積5000cm /g以上の微粒子状スラ
グとを主成分とし、前記一次注入材よりも長いゲル化時
間を有する注入材であることを特徴とする。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明を具体的に詳述す
る。
【0011】本発明にかかる前記一次注入材がセメント
またはスラグあるいはセメントとスラグの混合物を主成
分とし、これに必要に応じて水ガラス、アルカリ剤、反
応剤等を混合してなるゲル化時間の短いグラウトであ
る。上述のセメントやスラグは平均粒径が後述の二次注
入材に用いられるものよりも大きいものである。
【0012】前記二次注入材は水ガラスおよびスラグを
主成分とし、これに必要に応じてアルカリ剤、セメン
ト、反応剤等を混合してなるゲル化時間が一次注入材よ
りも長いグラウトである。
【0013】前記二次注入材に用いられるスラグおよび
セメントは具体的にはそれぞれ、平均粒径が10μm以下
であって、比表面積が5000cm2/g 以上の微粒子状のもの
である。
【0014】上述のように、本発明に用いられる二次注
入材は懸濁型グラウトである。これは溶液型グラウトで
はみられない高強度を呈するのみならず、溶液型グラウ
トに近い粘性を有するものであり、したがって、溶液型
グラウトにほぼ比適する浸透性をも発揮する。
【0015】上述のスラグは微粒子化しないスラグ原末
を原料とし、これを水、水ガラス液、アルカリ液、また
はアルカリ性を呈する塩の水溶液に懸濁させ、沈澱する
粗い粒度のスラグ懸濁液と、浮遊する細かい粒度のスラ
グ懸濁液とに分離し、粗いスラグ懸濁液を一次注入材用
材料として、また、細かいスラグ懸濁液を二次注入材用
材料として用いる。この工程により、細粒化という極め
てはん雑な工程を経ることなく本発明にかかるスラグを
調製し得る。
【0016】上述のスラグとして、水砕スラグ、高炉ス
ラグ等が挙げられ、また、上述のセメントとしてポルト
ランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント等が
挙げられる。
【0017】さらに、上述の水ガラスとしては、広範囲
のモル比が使用できる。特に、二次注入材に用いられる
水ガラスはモル比が2.8以下、好ましくは2.8〜1.0、
さらに好ましくは2.8〜1.5のものが強度の点から好ま
しい。しかし、モル比が2.8以上のものでも、スラグと
の反応性が劣るため強度的には低くなるものの、得られ
る注入材のゲル化時間は極めて長くなり、これにアルカ
リ剤を加えれば、反応性が高くなって、高強度の固結体
が得られ、また、得られる注入材のゲル化時間も容易に
調整し得る。
【0018】また、アルカリ剤としては苛性アルカリ、
アルミン酸のアルカリ金属塩、石灰、重炭酸塩、炭酸
塩、縮合リン酸系を含むリン酸塩等が挙げられる。
【0019】このうち、重炭酸塩、縮合リン酸系を含む
リン酸塩は水ガラス−微粒子スラグ系において、水ガラ
スのモル比が2.8以上では、一般に、ゲル化時間の促進
剤として作用し、モル比が2.8以下では、ゲル化時間の
遅延剤として作用する。
【0020】また、アルミン酸のアルカリ金属塩は単独
で、あるいは水ガラスとの併用により、カルシウムとの
反応によって、または、このアルカリ分がアルミナとス
ラグの潜在水硬性を刺激してスラグを固化せしめて固結
体の強度を向上せしめる。
【0021】さらに、消石灰系のアルカリ剤は水ガラス
のアルカリ分が増大すると、得られる注入材の粘性を高
めることになり、このため、浸透性を大幅に低下させる
が、微量の場合には、ゲル化時間の促進剤として作用す
る。
【0022】水ガラスと炭酸カルシウムの反応は水ガラ
スのアルカリが非常に高くないと(通常モル比が1.0以
下)反応性に乏しい。これは炭酸カルシウムが消石灰に
なって、水ガラスと反応するには多量のアルカリを必要
とするからである。
【0023】なお、上述のアルカリ剤はスラグの潜在水
硬性を刺激して水ガラスの存在なくしてスラグを固化せ
しめるが、特に、これは微粒子スラグとの反応性に優れ
ている。
【0024】さらに、本発明では、注入材のゲル化時間
を調整するために、エステル類、アルデヒド類、アミド
類、アルコール類、酸類、その他の無機、有機の反応
剤、酸性珪酸水溶液等のゲル化促進剤、フライアッシ
ュ、珪華、珪藻土、白土類ホワイトカーボン等のポゾラ
ン類を併用することもでき、また、ゲル化時間が非常に
長時間を要して沈降のおそれがある系では分散剤を少量
併用してもよい。
【0025】上述の一次注入材および二次注入材はそれ
ぞれ、地盤中に一次注入材を注入の後、二次注入材を注
入するか、あるいは同時に注入する。
【0026】
【作用】スラグに水ガラスのアルカリ、アルミン酸のア
ルカリ金属塩のアルカリ、セメントのアルカリ、消石灰
のアルカリ、苛性アルカリ等が作用すると、スラグがス
ラグ本来の潜在水硬性を発揮するようになる。これはこ
れらのアルカリによる刺激作用でスラグが硬化すること
によるが、スラグを微粒子化することによりこれらの作
用が大幅に増大する。
【0027】スラグとセメントでは、セメントが多量の
場合はセメント自体の自硬性によってもちろん硬化する
が、セメント量が少なく、スラグの量が多くなると、セ
メントのアルカリ分が少なくなり、スラグ自体が硬化し
にくくなる。ここでスラグを微粒子化して反応接触面を
大きくすることによって徐々に両粒子間での硬化作用が
進行していくものと思われる。
【0028】上記系への水ガラスの添加は、水ガラスの
アルカリ分がスラグの潜在水硬性を刺激してスラグから
カルシウムイオンが遊離され、このカルシウムイオンが
水ガラスのSiO2 とも反応するとともに、セメント自
体の自硬性と相俟って固結強度の大きな固結体を形成す
るものである。
【0029】水ガラスとしては如何なるモル比のもので
ももちろん以上のような効果を発揮するが、アルカリ分
の量的関係からモル比が2.8以下好ましくは2.8〜1.0
さらに好ましくは2.8〜1.5付近のものが水ガラスと微
粒子スラグの系における注入工法に最も適切なゲル化時
間の領域で、かつ高強度をうる。
【0030】また、微粒子セメントを併用する場合、セ
メントとスラグ間の親和性を高めて、上記反応を誘起せ
しめるのにより適しているものと考えられる。
【0031】
【発明の実施例】以下本発明を実施例によって具体的に
説明するが、これは本発明の一例にすぎずそれらに限定
されるものではない。
【0032】1.使用材料 (1)スラグ SiO2 :33.02%、CaO:41.94%、Al2
3 :12.83%:MgO:8.61%、Fe2 3 :0.3
7%の成分組成からなる水砕スラグを粉砕し、表1に示
す比表面積および平均粒子径を異にした2種類の水砕ス
ラグを使用した。
【0033】
【表1】
【0034】(2)セメント SiO2 :22.2%、CaO:64.6%、Al2 3
5.4%、Fe2 3:3.1%の成分組成からなるポルト
ランドセメントを粉砕し、表2に示す比表面積および平
均粒子径を異にした2種類のポルトランドセメントを使
用した。
【0035】
【表2】
【0036】(3)水ガラス 表3に示すモル比を異にした5種類の水ガラスを使用し
た。
【0037】
【表3】
【0038】(4)アルカリ材 アルカリ材として、次にあげる汎用的な炭酸水素ナトリ
ウム、アルミン酸ナトリウム液および消石灰を使用し
た。
【0039】(ア) 炭酸水素ナトリウム 工業用の炭酸水素ナトリウム(NaHCO3
【0040】(イ) アルミン酸ナトリウム液 次の組成からなるアルミン酸ナトリウム液 Na2 O:22.47%、 Al2 3 :1.59%
【0041】(ウ) 消石灰 工業用の消石灰(Ca(OH)2)
【0042】(5)硬化剤 水ガラスの公知の硬化剤としてグリオキザール液を硫酸
水素ナトリウムを使用した。
【0043】(ア) グリオキザール液 グリオキザール:35%、 有機酸:5%以下 比重(20℃):1.25
【0044】(イ) 硫酸水素ナトリウム 試薬一級(NaHSO4 ・H2 O)
【0045】2.注入材 一次注入材、二次注入材として次の配合にかかわる注入
材を使用した。
【0046】(1)一次注入材 一次注入材として次の表4に示す4種類(イ) 〜(ニ) の配
合のものを使用した。
【0047】
【表4】
【0048】表4中、(イ) は表2NO.1の粗いンセメント
を主成分とし、これに少量の粗粒子のスラグ、水ガラス
およびアルカリ剤を加えたセメントを主成分とする懸濁
型グラウト、(ロ) は溶液型の水ガラスグラウト、(ハ) と
(ニ) は水ガラス−微粒子スラグ−微粒子セメントからな
る懸濁型グラウトである。
【0049】これらは一次注入材であって、何れも比較
的にゲル化時間が短いので、A液とB液を別個に調製
し、合流した。
【0050】(2)二次注入材 二次注入材として次の表5に示す8種類(a〜h)のも
のを使用した。
【0051】表5における一軸圧縮強度はモールド中に
標準砂と配合液を混合しながら填充して得たサンドゲル
の供試体の結果を示し、7日強度はモールド中に7日間
養生したもの、49日強度はモールド中に7日間養生した
後42日間水中に養生したものの強度を示す。
【0052】
【表5】
【0053】表5において、a、b、cは高モル比(モ
ル比2.96)の水ガラスを使用した例で、何れもゲル化時
間は長く高粘性で、多かれ少なかれチキソトロピックな
現象を起こし、強度も他の系に比べると低い。
【0054】しかし、この場合、アルカリ材を併用して
いるb、cは、アルカリ材を使用していないaよりはゲ
ル化時間は短縮し粘性は若干低下し、チキソトロピック
な現象も減少傾向を示し、強度的にも上昇気味にある。
【0055】d〜mでは、水ガラスのモル比が2.75〜
1.52であり、スラグは微粒子状のもので、モル比2.0
1のe〜jをはさんで、何れも殆どの系においてチキソ
トロピックな現象を起こすことなく、低粘性で強度も強
化されている。
【0056】これらの中でhの消石灰を使用した場合
は、初期から粘性が高く、ゲル化時間は数分まで短縮さ
れ、二次注入材としてはやや不安定である。また強度的
にも若干見劣りする。しかし消石灰の添加量をさらに減
少すれば、このような現象はある程度解消される。
【0057】セメントを併用したi、jでは、ゲル化時
間は短縮し、強度的に優れるが、粘性の上昇がみられ、
添加する量に大きく左右される。n、oは低モル比(モ
ル比1.37)の水ガラスを使用した例でチキソトロピッ
クな現象はあらわれないが、ゲル化時間は短縮し、粘性
は上昇気味で強度は低下気味にある。
【0058】pは対照として完全な溶液型グラウトで、
粘性は他の系に比べて一段と低いが、強度も一段と低
い。
【0059】以上の結果から、二次注入材としては、平
均粒子径が10μm以下で比表面積が5000cm2/g 以上の微
粒子スラグと、モル比が2近辺を中心とした水ガラスを
ベースとして、アルカリ材によってゲル化時間、粘性の
調整をはかることにより、粘性の大幅な上昇はみられ
ず、溶液型グラウトにはみられない高強度が得られるこ
とが明らかになった。
【0060】3.複合注入試験 砂礫層と粗砂層からなる地盤に二重管をGL−10mの深
度まで設置して表4の一次注入材ではA液(外管を通
す)とB液(内管を通す)を二重管先端部で合流して20
l注入後、表5の二次注入材(a〜p)100lを内管ま
たは外管より注入して最下部のステージの注入を完了し
た後、二重管を0.5m上げてから同様の工程をくり返
し、GL−3mまで注入した。
【0061】表4の一次注入材(イ〜ニ)と表5の二次
注入材(a〜p)の代表的な組み合わせにかかる場合の
掘削調査結果を表6に示す。
【0062】
【表6】
【0063】表6から、一次注入材としてセメントを主
成分とする懸濁液、ゲル化時間の短い溶液型水ガラス系
グラウト、微粒子スラグと水ガラスからなる比較的短い
ゲル化時間をもつ注入材を用い、二次注入材として、微
粒子スラグと水ガラスを主成分とし、必要に応じて消石
灰系を除いたアルカリ材やセメントを一部併用した懸濁
液を使用することにより、従来の溶液型二次注入材(実
施NO.11 )にほぼ近似する浸透性がみられ、且つ固結強
度は一段と強化されることが明らかとなった。
【0064】この中で、特に、二次注入材に用いられる
水ガラスはモル比が2近辺、セメントはスラグと同様に
微粒子化されている方がより好ましいことがわかる。二
次注入材として消石灰の併用(実施NO.10 )はゲル化時
間を著しく早め、高粘性で細砂層への浸透に難がある。
しかし消石灰の添加量を現象せしめることにより好結果
が得られる。
【0065】さらに比較対照の意味から、表4の(ニ)
に相当する一次注入材のみを注入した場合を実施NO.12
に、また表5の(f)に相当する二次注入材のみを注入
した場合を実施NO.13 に示した。実施NO.12 、13より本
発明の一次注入材または二次注入材を単独に注入したの
では浸透、強度の両者を共に満足せしめることは困難
で、本発明工法の優れていることが一層理解できる。
【0066】これらの実施例は本発明範囲の一例であ
り、実施例にあげていない本発明の範囲内では何れも本
実施例に類似した傾向と効果をもたらす。
【0067】
【発明の効果】一次注入材としてゲル化時間の短いセメ
ントやスラグを主成分として、場合により水ガラス、ア
ルカリ剤、その他の反応剤を添加した懸濁液を用い、二
次注入材として細かい粒子特に平均粒子径が10μm以下
で比表面積が5000 cm2/g 以上である微粒子スラグ、微
粒子セメントとモル比が2.8以下好ましくは2.8〜1.0
さらに好ましくは2.5〜1.5の水ガラスを主成分とし、
必要によりアルカリ剤や反応剤を添加したゲル化時間の
長い懸濁液を使用して複合注入を実施するにあたり次の
効果が明らかになる。
【0068】1.溶液型グラウトに比べて粘性はやや高
いが細砂地盤への浸透は溶液型グラウトにほぼ比適した
ものが得られる。
【0069】2.懸濁型グラウトであるため、溶液型グ
ラウトでは到底得られない強固な固結強度が得られる。
【0070】3.複合注入に適した固結時間の調整が容
易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 17/12 C09K 17/12 P E02D 3/12 101 E02D 3/12 101 // C04B 111:70 C09K 103:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 17/02 C04B 7/147 C04B 12/04 C04B 28/26 C09K 17/10 C09K 17/12 E02D 3/12 101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次注入材と二次注入材を地盤中に注入
    して該地盤を固結する地盤注入工法において、前記一次
    注入がセメントおよび/またはスラグを主成分とし、こ
    れらの平均粒径が二次注入材に用いられるものよりも大
    きく、かつゲル化時間の短い注入材であり、前記二次注
    入材がモル比2.8以下の水ガラスと、平均粒径10μ
    m以下であって、比表面積5000cm /g以上の微
    粒子状スラグとを主成分とし、前記一次注入材よりも長
    いゲル化時間を有する注入材であることを特徴とする地
    盤注入工法。
  2. 【請求項2】 前記一次注入材が水ガラス、アルカリ剤
    および反応剤からなる群から選択される一種または複数
    種を含有してなる請求項1の地盤注入工法。
  3. 【請求項3】 前記二次注入材がアルカリ剤、反応剤お
    よびセメントの群から選択された一種または複数種を含
    有してなる請求項1の地盤注入工法。
  4. 【請求項4】 請求項3のセメントが平均粒径10μm
    以下であって、比表面積5000cm/g以上の微粒
    子状である請求項3の地盤注入工法。
  5. 【請求項5】 前記一次注入材を注入の後、二次注入材
    を注入する請求項1の地盤注入工法。
  6. 【請求項6】 前記一次注入材と二次注入材を同時に注
    入する請求項1の地盤注入工法。
JP21671894A 1994-08-19 1994-08-19 地盤注入工法 Expired - Lifetime JP2869852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21671894A JP2869852B2 (ja) 1994-08-19 1994-08-19 地盤注入工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21671894A JP2869852B2 (ja) 1994-08-19 1994-08-19 地盤注入工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0860153A JPH0860153A (ja) 1996-03-05
JP2869852B2 true JP2869852B2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=16692838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21671894A Expired - Lifetime JP2869852B2 (ja) 1994-08-19 1994-08-19 地盤注入工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2869852B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09263759A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Kyokado Eng Co Ltd 地盤固結用グラウト材
JPH09316449A (ja) * 1996-06-03 1997-12-09 Kyokado Eng Co Ltd 地盤注入用薬液
JP2001098270A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Kyokado Eng Co Ltd 地盤固結材
JP2007314724A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Raito Kogyo Co Ltd 地盤改良材
JP6238074B2 (ja) * 2014-05-23 2017-11-29 清水建設株式会社 水中漏水部の止水方法
JP6034530B1 (ja) * 2016-07-01 2016-11-30 東曹産業株式会社 粘着性グラウトの製造方法及びグラウト注入工法
JP6968132B2 (ja) * 2019-10-01 2021-11-17 真哉 稲積 地盤改良用固化材及び地盤改良方法
JP6961270B1 (ja) * 2020-10-19 2021-11-05 強化土エンジニヤリング株式会社 地盤固結材および地盤改良工法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0860153A (ja) 1996-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102211917B (zh) 一种用于矿山充填的高含水泥浆固化剂及其使用方法
KR102301617B1 (ko) 강관다단 그라우팅 공법용 속경성 그라우트 조성물 및 이를 이용한 강관다단 그라우팅 공법
JP2961484B2 (ja) 地盤注入用薬液およびこの薬液を用いた地盤注入工法
JP2869852B2 (ja) 地盤注入工法
JPH0581632B2 (ja)
KR101736367B1 (ko) 고압분사 지반개량공법용 그라우트 조성물
US5059251A (en) Injection product for sealing and/or consolidating soils and building materials, and a method for its employment
JP3856541B2 (ja) 注入材
JP2003119464A (ja) スラグ系注入材
JPH10168452A (ja) 水ガラス系懸濁型グラウト剤とそれを用いた地盤注入固 結法
JP2847337B2 (ja) 地盤注入液
JPH0953071A (ja) 掘削残土の処理方法
JP2959706B2 (ja) 地盤改良剤
FI126073B (en) AQUEOUS SUSPENSION OF INORGANIC PARTICULATES, METHOD FOR PREPARING THE SUSPENSION AND USE OF THE SUSPENSION
JP2884395B2 (ja) 地盤固結材
JP3166960B2 (ja) 地盤注入工法
JP3396789B2 (ja) 地盤注入材
JP2808252B2 (ja) 地盤固結材
KR101564382B1 (ko) 콤팩션 그라우팅 공법용 친환경 모르타르 조성물
JP4798734B2 (ja) 水硬性組成物
JPH09165576A (ja) スラグ系高強度グラウト剤
JP2904626B2 (ja) 地盤改良剤
JP3186829B2 (ja) 土木用材料
JP7308499B1 (ja) 地盤固結材およびそれを用いた地盤注入工法
JPH04356587A (ja) 裏込め注入材

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100108

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108

Year of fee payment: 12

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120108

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120108

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term