JP3401553B2 - 乾式混合法による透明イットリウム・アルミニウム・ガーネット焼結体の製造法 - Google Patents
乾式混合法による透明イットリウム・アルミニウム・ガーネット焼結体の製造法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イットリウム・ア
ルミニウム・ガーネット(Y3 Al5 O12の化学式で表
示できる化合物で、以下「YAG」という)の優れた透
明度を有する焼結体の製造法に関する。
ルミニウム・ガーネット(Y3 Al5 O12の化学式で表
示できる化合物で、以下「YAG」という)の優れた透
明度を有する焼結体の製造法に関する。
【0002】
【従来技術】従来よりYAGは、結晶型が立方晶である
ため優れた透光性を有することから、光学材料として期
待されてきた物質である。このような透光性を利用した
YAGは、単結晶から作成する方法、Al2 O3 粉末と
Y2 O3 粉末を混合しHIP処理やホットプレス焼成す
る方法(特開平3-27556O号、特開平3-275561号公報
等)、尿素の熱分解を利用した共沈法(例えば、特開平
2-92817 号公報)、微量のSiO2 やMgO、CaO等
の金属酸化物系添加物を利用してAl2 O3 粉末とY2
O3 粉末の混合粉末を焼成する方法(例えば、特開平5-
286761号公報等)などで製造されている。
ため優れた透光性を有することから、光学材料として期
待されてきた物質である。このような透光性を利用した
YAGは、単結晶から作成する方法、Al2 O3 粉末と
Y2 O3 粉末を混合しHIP処理やホットプレス焼成す
る方法(特開平3-27556O号、特開平3-275561号公報
等)、尿素の熱分解を利用した共沈法(例えば、特開平
2-92817 号公報)、微量のSiO2 やMgO、CaO等
の金属酸化物系添加物を利用してAl2 O3 粉末とY2
O3 粉末の混合粉末を焼成する方法(例えば、特開平5-
286761号公報等)などで製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単結晶
合成は高価であり、しかも任意の形状に作製することが
困難であるという問題があった。また、HIPやホット
プレス処理では、焼成中に加圧装置を駆動させる必要が
あり、生産性が低いと同時に大きな装置を必要とするの
で高価であるという問題があった。尿素を用いた共沈法
では、目的とする共沈物を製造するには大量の尿素が必
要であり、しかも沈殿生成時間が長く、作業性が悪いと
いう欠点があった。金属酸化物を添加する方法では、添
加した金属酸化物が焼結後にも残り、焼結体の特性を悪
化させるという欠点があった。
合成は高価であり、しかも任意の形状に作製することが
困難であるという問題があった。また、HIPやホット
プレス処理では、焼成中に加圧装置を駆動させる必要が
あり、生産性が低いと同時に大きな装置を必要とするの
で高価であるという問題があった。尿素を用いた共沈法
では、目的とする共沈物を製造するには大量の尿素が必
要であり、しかも沈殿生成時間が長く、作業性が悪いと
いう欠点があった。金属酸化物を添加する方法では、添
加した金属酸化物が焼結後にも残り、焼結体の特性を悪
化させるという欠点があった。
【0004】本発明は、上記の方法の欠点を解消し、種
々の光学材料に利用可能な透明性を有する化学式がY3
Al5 Ο12で表されるYAGの焼結体を安価に製造でき
る方法を見いだすことを目的とする。
々の光学材料に利用可能な透明性を有する化学式がY3
Al5 Ο12で表されるYAGの焼結体を安価に製造でき
る方法を見いだすことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、透明性を有
するYAGについて鋭意研究を行った結果、硫黄がY 2
O3 の表面や粒界の性質を等方的にして、YAGの中期
焼結段階及び後期焼結段階の緻密化を促進し、緻密化が
終了した後は焼結体から離脱し、透明性の高いYAG焼
結体を製造できることを見いだし、本発明に至った。
するYAGについて鋭意研究を行った結果、硫黄がY 2
O3 の表面や粒界の性質を等方的にして、YAGの中期
焼結段階及び後期焼結段階の緻密化を促進し、緻密化が
終了した後は焼結体から離脱し、透明性の高いYAG焼
結体を製造できることを見いだし、本発明に至った。
【0006】即ち、本発明は、0.03重量%〜10重
量%以下の硫黄(但し、Y2 O3 に対しSとして)を含
み一次粒子の平均粒径が0.01μm〜0.4μmのY
2 O 3 粉末と一次粒子の平均粒径が0.01μm〜1.
5μm以下のAl2 O3 粉末をイットリウム・アルミニ
ウム・ガーネットが生成できる割合で混合し、成形し、
イットリウム・アルミニウム・ガーネット中を実質的に
拡散できない窒素やアルゴンなどのガス成分の合計の分
圧が0.5気圧以下の雰囲気で1600℃〜1850℃
の温度で焼結し、焼結後に残留する硫黄が0.02重量
%以下(但し、Y3 Al5 O12に対しSとして)である
ことを特徴とする透明イットリウム・アルミニウム・ガ
ーネット焼結体の製造法である。
量%以下の硫黄(但し、Y2 O3 に対しSとして)を含
み一次粒子の平均粒径が0.01μm〜0.4μmのY
2 O 3 粉末と一次粒子の平均粒径が0.01μm〜1.
5μm以下のAl2 O3 粉末をイットリウム・アルミニ
ウム・ガーネットが生成できる割合で混合し、成形し、
イットリウム・アルミニウム・ガーネット中を実質的に
拡散できない窒素やアルゴンなどのガス成分の合計の分
圧が0.5気圧以下の雰囲気で1600℃〜1850℃
の温度で焼結し、焼結後に残留する硫黄が0.02重量
%以下(但し、Y3 Al5 O12に対しSとして)である
ことを特徴とする透明イットリウム・アルミニウム・ガ
ーネット焼結体の製造法である。
【0007】上記焼結体の焼成における昇温過程で、1
100℃〜1400℃の温度範囲のある一定温度で等温
的に20分以上保持するか、あるいは該温度範囲を20
分以上かけて徐々に昇温する方法を用いることが好まし
い。
100℃〜1400℃の温度範囲のある一定温度で等温
的に20分以上保持するか、あるいは該温度範囲を20
分以上かけて徐々に昇温する方法を用いることが好まし
い。
【0008】本発明は、適正な量の硫黄を含みかつ純度
と一次粒子の粒径が適正であるY2O3 粉末と適正な純
度及び一次粒子の粒径を有するAl2 O3 粉末とを用
い、適正な条件下で合成を行うことで種々の光学材料に
応用可能な透明性に優れたYAG焼結体を製造できる。
と一次粒子の粒径が適正であるY2O3 粉末と適正な純
度及び一次粒子の粒径を有するAl2 O3 粉末とを用
い、適正な条件下で合成を行うことで種々の光学材料に
応用可能な透明性に優れたYAG焼結体を製造できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用するY2 O3 粉末の
製造方法は特に限定されないが、一次粒子の平均粒径が
0.01μm〜0.4μmの範囲に制限する必要があ
る。一次粒子が0.01μmよりも小さいと粉体粒子の
流動性が急激に低下し、圧粉体の密度分布が広くなる。
このような圧粉体を焼成すると、密に充填したところの
気孔は速やかに消失する。気孔が消失した所は、実質的
に巨大な粒子が出現したことに相当するので、緻密化が
遅い疎に充填した所の気孔を消失させるための原子の拡
散距離が非常に長くなり、多くの気孔を残して緻密化は
実質的に止まる。一方、一次粒子が大きくなると焼結の
駆動力である表面エネルギーが少なくなる。一次粒子の
平均粒径が0.4μm以上になると、表面エネルギーが
十分でなく焼結体から全ての気孔を取り除くことはでき
ない。
製造方法は特に限定されないが、一次粒子の平均粒径が
0.01μm〜0.4μmの範囲に制限する必要があ
る。一次粒子が0.01μmよりも小さいと粉体粒子の
流動性が急激に低下し、圧粉体の密度分布が広くなる。
このような圧粉体を焼成すると、密に充填したところの
気孔は速やかに消失する。気孔が消失した所は、実質的
に巨大な粒子が出現したことに相当するので、緻密化が
遅い疎に充填した所の気孔を消失させるための原子の拡
散距離が非常に長くなり、多くの気孔を残して緻密化は
実質的に止まる。一方、一次粒子が大きくなると焼結の
駆動力である表面エネルギーが少なくなる。一次粒子の
平均粒径が0.4μm以上になると、表面エネルギーが
十分でなく焼結体から全ての気孔を取り除くことはでき
ない。
【0010】凝集粒子の大きさは一次粒子の大きさ以下
にはならないので、凝集粒子の小さい方は特に制限する
必要はない。一方、硬い凝集粒子の中で、その20%以
上が20μmよりも大きい粒径をもつと、凝集粒子間に
大きな空隙が出現する。そのような大きな空隙を普通焼
結で取り除くことはできない。このため、本発明では凝
集粒子の80%以上は20μmよりも小さな粉末である
ことが好ましい。しかしながら、実際の易焼結性Y2 O
3 粉末には、20μmよりも大きい硬い凝集粒子はほと
んど認められないので、易焼結性のY2 O3 粉末を用い
る限り凝集粒子の大きさを特に問題にすることはない。
にはならないので、凝集粒子の小さい方は特に制限する
必要はない。一方、硬い凝集粒子の中で、その20%以
上が20μmよりも大きい粒径をもつと、凝集粒子間に
大きな空隙が出現する。そのような大きな空隙を普通焼
結で取り除くことはできない。このため、本発明では凝
集粒子の80%以上は20μmよりも小さな粉末である
ことが好ましい。しかしながら、実際の易焼結性Y2 O
3 粉末には、20μmよりも大きい硬い凝集粒子はほと
んど認められないので、易焼結性のY2 O3 粉末を用い
る限り凝集粒子の大きさを特に問題にすることはない。
【0011】本発明でY2 O3 に添加する硫黄は、原理
的には固体の硫黄でも硫黄の化合物の形でもよい。しか
しながら、固体の硫黄は反応性が強く、十分に注意して
取り扱う必要があると同時に、添加した硫黄の多くはY
AGの微密化に寄与する前にガス化して試料から離脱す
るのであまり好ましくない。
的には固体の硫黄でも硫黄の化合物の形でもよい。しか
しながら、固体の硫黄は反応性が強く、十分に注意して
取り扱う必要があると同時に、添加した硫黄の多くはY
AGの微密化に寄与する前にガス化して試料から離脱す
るのであまり好ましくない。
【0012】本発明で使用できる硫黄化合物として、硫
酸や亜硫酸、硫酸ナトリウムや硫酸カリウムなどの硫酸
のアルカリ化合物、硫酸カルシウムや硫酸マグネシウム
等で代表される硫酸のアルカリ土類化合物、亜硫酸ナト
リウムや亜硫酸カリウムなどの亜硫酸のアルカリ化合
物、亜硫酸カルシウムや亜硫酸マグネシウム等で代表さ
れる亜硫酸のアルカリ土類化合物、硫酸アルミニウム、
硫酸セリウム等の硫酸の希土類化合物などが例示される
が、本発明の特徴を発揮する化合物であるならばその種
類は特に限定されない。
酸や亜硫酸、硫酸ナトリウムや硫酸カリウムなどの硫酸
のアルカリ化合物、硫酸カルシウムや硫酸マグネシウム
等で代表される硫酸のアルカリ土類化合物、亜硫酸ナト
リウムや亜硫酸カリウムなどの亜硫酸のアルカリ化合
物、亜硫酸カルシウムや亜硫酸マグネシウム等で代表さ
れる亜硫酸のアルカリ土類化合物、硫酸アルミニウム、
硫酸セリウム等の硫酸の希土類化合物などが例示される
が、本発明の特徴を発揮する化合物であるならばその種
類は特に限定されない。
【0013】硫酸の金属化合物あるいは亜硫酸の金属化
合物を添加した場合、添加した金属イオンはYAG焼結
体に残留する。残留した金属は焼結体の物理的あるいは
化学的性質を悪化させることが多いので、透明YAG焼
結体の利用を考えて添加する硫酸化合物や亜硫酸化合物
を選択する必要がある。硫黄あるいは硫黄化合物をY 2
O3 粉末や仮焼してY2 O3 となるイットリウム化合物
に添加する際に、Al 2 O3 粉末が共存しても、あるい
は共存しなくても好ましい結果が得られる。
合物を添加した場合、添加した金属イオンはYAG焼結
体に残留する。残留した金属は焼結体の物理的あるいは
化学的性質を悪化させることが多いので、透明YAG焼
結体の利用を考えて添加する硫酸化合物や亜硫酸化合物
を選択する必要がある。硫黄あるいは硫黄化合物をY 2
O3 粉末や仮焼してY2 O3 となるイットリウム化合物
に添加する際に、Al 2 O3 粉末が共存しても、あるい
は共存しなくても好ましい結果が得られる。
【0014】硫黄あるいは硫黄化合物を添加したY2 O
3 粉末は700℃〜1400℃の温度範囲で仮焼するこ
とが好ましい。また、硫黄あるいは硫黄化合物を仮焼し
てY 2 O3 粉末となるイットリアの化合物に添加した場
合は、仮焼して一次粒子の平均粒径が0.01μm〜
0.4μmの硫黄を含むY2 O3 粉末に変化させておく
必要がある。
3 粉末は700℃〜1400℃の温度範囲で仮焼するこ
とが好ましい。また、硫黄あるいは硫黄化合物を仮焼し
てY 2 O3 粉末となるイットリアの化合物に添加した場
合は、仮焼して一次粒子の平均粒径が0.01μm〜
0.4μmの硫黄を含むY2 O3 粉末に変化させておく
必要がある。
【0015】本発明で用いる硫黄あるいは硫黄化合物の
量は、Y2 O3 に対しSとして0.03重量%〜10重
量%の範囲が好ましい。硫黄の量が0.03重量%以下
であると添加効果は認められない。一方、10重量%を
超えると焼結体に残留する硫黄の量が多くなり透光度が
低下する。
量は、Y2 O3 に対しSとして0.03重量%〜10重
量%の範囲が好ましい。硫黄の量が0.03重量%以下
であると添加効果は認められない。一方、10重量%を
超えると焼結体に残留する硫黄の量が多くなり透光度が
低下する。
【0016】添加した硫黄は,Y2 O3 の表面や粒界に
偏析し、Y2 O3 の表面や粒界の異方的性質を等方化し
てYAG圧粉体全体を均一に緻密化するのに効果を発揮
する。特に、硫黄の添加効果は、昇温過程の温度が10
00℃から1400℃の範囲で顕著である。1000℃
になると量的には少ないが硫黄の一部はYAG圧粉体か
ら離脱し始める。温度が高くなるほど離脱する硫黄は急
激に増加する。硫黄はYAGの緻密化を促進するが、Y
AGにとって不純物であるので、焼結体に残留する硫黄
の量は0.02重量%以下とする必要があり、0.00
5重量%以下が特に好ましい。焼結体の硫黄含量を減ら
すには、焼結温度を高くし、また焼結時間を長くする必
要がある。一方、そのような焼結条件では焼結体の粒成
長が激しく、焼結体の機械的強度を低下させる欠点があ
る。そこで、実用的に透明焼結体を製造する場合、本発
明の請求項1の条件を満足する条件内で材料の使用目的
にあった焼結条件を見いだすことが必要である。
偏析し、Y2 O3 の表面や粒界の異方的性質を等方化し
てYAG圧粉体全体を均一に緻密化するのに効果を発揮
する。特に、硫黄の添加効果は、昇温過程の温度が10
00℃から1400℃の範囲で顕著である。1000℃
になると量的には少ないが硫黄の一部はYAG圧粉体か
ら離脱し始める。温度が高くなるほど離脱する硫黄は急
激に増加する。硫黄はYAGの緻密化を促進するが、Y
AGにとって不純物であるので、焼結体に残留する硫黄
の量は0.02重量%以下とする必要があり、0.00
5重量%以下が特に好ましい。焼結体の硫黄含量を減ら
すには、焼結温度を高くし、また焼結時間を長くする必
要がある。一方、そのような焼結条件では焼結体の粒成
長が激しく、焼結体の機械的強度を低下させる欠点があ
る。そこで、実用的に透明焼結体を製造する場合、本発
明の請求項1の条件を満足する条件内で材料の使用目的
にあった焼結条件を見いだすことが必要である。
【0017】本発明で使用するAl2 O3 の原料粉末の
合成プロセスは特に制限されないが、その一次粒子の平
均粒径は0.01μm〜1.5μmの範囲に制限され
る。この粒径の範囲から分かるように、Al2 O3 粉末
はY2 O3 粉末に比べて大きくても本発明の特徴は発揮
される。これは、Al2 O3 の融点がY2 O3 の融点よ
りも低いため、Al2 O3 中の原子の拡散係数がY2 O
3 中の原子の拡散係数よりも大きく、その拡散係数に比
例して大きいAl2 O3 粒子を使用しても焼結で透明化
できるためである。
合成プロセスは特に制限されないが、その一次粒子の平
均粒径は0.01μm〜1.5μmの範囲に制限され
る。この粒径の範囲から分かるように、Al2 O3 粉末
はY2 O3 粉末に比べて大きくても本発明の特徴は発揮
される。これは、Al2 O3 の融点がY2 O3 の融点よ
りも低いため、Al2 O3 中の原子の拡散係数がY2 O
3 中の原子の拡散係数よりも大きく、その拡散係数に比
例して大きいAl2 O3 粒子を使用しても焼結で透明化
できるためである。
【0018】しかしながら、Al2 O3 粉末の一次粒子
の平均粒径が1.5μmよりも大きくなると、焼結性が
悪くなり透明YAG焼結体を得ることはできない。一
方、Al2 O3 粉末の一次粒子の平均粒径が0.01μ
mよりも小さいと、一次粒子の平均粒径が0.01μm
よりも小さいY2 O3 粉末に対して上で指摘したのと同
じ理由で好ましくない。
の平均粒径が1.5μmよりも大きくなると、焼結性が
悪くなり透明YAG焼結体を得ることはできない。一
方、Al2 O3 粉末の一次粒子の平均粒径が0.01μ
mよりも小さいと、一次粒子の平均粒径が0.01μm
よりも小さいY2 O3 粉末に対して上で指摘したのと同
じ理由で好ましくない。
【0019】本発明で使用するY2 O3 粉末やAl2 O
3 粉末に含まれる不純物の中で、YAGに固溶し、しか
も着色しない不純物であればその種類や量に対しては特
に制限はない。例えば、ΖrO2 やCeO2 のように広
い範囲で固溶する物質では5モル%以上固溶していても
特に問題はない。
3 粉末に含まれる不純物の中で、YAGに固溶し、しか
も着色しない不純物であればその種類や量に対しては特
に制限はない。例えば、ΖrO2 やCeO2 のように広
い範囲で固溶する物質では5モル%以上固溶していても
特に問題はない。
【0020】一方、SiO2 のように固溶限界が狭い場
合、不純物量を固溶限界内に制限するか、あるいは該不
純物量が固溶限界を超える場合、該不純物の偏析層ある
いは該不純物によって生じる第2相介在物の厚さが0.
1μm以下になるように不純物量を制限する必要があ
る。厚さが0.1μm以上の偏析層や第2相介在物は光
を散乱し透明度が低下するので好ましくない。
合、不純物量を固溶限界内に制限するか、あるいは該不
純物量が固溶限界を超える場合、該不純物の偏析層ある
いは該不純物によって生じる第2相介在物の厚さが0.
1μm以下になるように不純物量を制限する必要があ
る。厚さが0.1μm以上の偏析層や第2相介在物は光
を散乱し透明度が低下するので好ましくない。
【0021】本発明では、Y2 O3 /Al2 O3 の重量
比が1.27〜1.5の範囲となるように混合すること
が好ましい。この重量比より小さいと焼結体中にAl2
O3粒子が残り、この比よりも大きいとY2 O3 粒子が
残る。そのような粒子は光の散乱源となるので好ましく
ない。
比が1.27〜1.5の範囲となるように混合すること
が好ましい。この重量比より小さいと焼結体中にAl2
O3粒子が残り、この比よりも大きいとY2 O3 粒子が
残る。そのような粒子は光の散乱源となるので好ましく
ない。
【0022】本発明では、特に成形法は限定されない
が、粉末粒子は均一にしかも密に充填することが好まし
い。大量生産という視点からは、金型成型が好ましい。
一方、複雑な形状の材料や比較的生産量が少ない場合、
スラリー鋳込み成型が推奨される。
が、粉末粒子は均一にしかも密に充填することが好まし
い。大量生産という視点からは、金型成型が好ましい。
一方、複雑な形状の材料や比較的生産量が少ない場合、
スラリー鋳込み成型が推奨される。
【0023】本発明では、焼結中に出発原料であるAl
2 O3 、Y2 O3 粉末が固相反応しながら圧粉体の緻密
化が進行する。この固相反応の初期にはY4 Al2 O9
が生成し、その後YAlO3 が生成し、最終的にはYA
Gが出現する。Y2 O3 の融点はAl2 O3 のそれに比
べて高いので、上記の固相反応は、Y2 O3 粉末の性質
に支配される。このため、反応性の悪いY2 O3 粉末を
用いると焼結後にも光学的異方性を示すYAlO3 が残
存し、焼結体の透明度を著しく低下させる。
2 O3 、Y2 O3 粉末が固相反応しながら圧粉体の緻密
化が進行する。この固相反応の初期にはY4 Al2 O9
が生成し、その後YAlO3 が生成し、最終的にはYA
Gが出現する。Y2 O3 の融点はAl2 O3 のそれに比
べて高いので、上記の固相反応は、Y2 O3 粉末の性質
に支配される。このため、反応性の悪いY2 O3 粉末を
用いると焼結後にも光学的異方性を示すYAlO3 が残
存し、焼結体の透明度を著しく低下させる。
【0024】従来法でAl2 O3 、Y2 O3 の混合粉末
を用いて透明YAG焼結体を製造する場合、Al2 O3
粉末よりも2倍以上の比表面積を持つY2 O3 粉末を使
用する(特開平5-235462号公報)必要があった。本発明
では、硫黄でY2 O3 の表面や粒界の性質の異方性を抑
制しているので、Al2 O3 とY2 O3 の反応性は良好
であり、本発明で使用できるAl2 O3 粉末やY2 O3
粉末に対する制限は緩い。
を用いて透明YAG焼結体を製造する場合、Al2 O3
粉末よりも2倍以上の比表面積を持つY2 O3 粉末を使
用する(特開平5-235462号公報)必要があった。本発明
では、硫黄でY2 O3 の表面や粒界の性質の異方性を抑
制しているので、Al2 O3 とY2 O3 の反応性は良好
であり、本発明で使用できるAl2 O3 粉末やY2 O3
粉末に対する制限は緩い。
【0025】後期焼結段階になると焼結体中の気孔は、
焼結体内に閉じ込められて雰囲気から分離して孤立化す
る。このため、雰囲気ガス中に窒素やアルゴンなどのよ
うにイットリウム・アルミニウム・ガーネット中を拡散
できないガス成分が存在すると、孤立気孔内に閉じ込め
られたガスのなかでそれらのガス成分は除去できない。
このため、そのようなガスを含む雰囲気で焼結すると、
孤立気孔が出現した後の緻密化速度は急速に遅くなる。
雰囲気中のガス成分と焼結密度の関係を調べたところ、
上記ガス成分の分圧の合計が0.5気圧以下であれば特
に問題はない。
焼結体内に閉じ込められて雰囲気から分離して孤立化す
る。このため、雰囲気ガス中に窒素やアルゴンなどのよ
うにイットリウム・アルミニウム・ガーネット中を拡散
できないガス成分が存在すると、孤立気孔内に閉じ込め
られたガスのなかでそれらのガス成分は除去できない。
このため、そのようなガスを含む雰囲気で焼結すると、
孤立気孔が出現した後の緻密化速度は急速に遅くなる。
雰囲気中のガス成分と焼結密度の関係を調べたところ、
上記ガス成分の分圧の合計が0.5気圧以下であれば特
に問題はない。
【0026】本発明の方法で透明焼結体を製造するには
1600℃〜1850℃の温度で焼結する必要がある。
焼結温度が1600℃よりも低いと、透明度が低い。一
方、焼結温度が1850℃を越すと、焼結のために消費
するエネルギー量が無視できなくなり、製品のコスト高
の一因となる。また、焼結体中の粒子が異常に大きくな
り焼結体の機械的強度を低下させる欠点がある。
1600℃〜1850℃の温度で焼結する必要がある。
焼結温度が1600℃よりも低いと、透明度が低い。一
方、焼結温度が1850℃を越すと、焼結のために消費
するエネルギー量が無視できなくなり、製品のコスト高
の一因となる。また、焼結体中の粒子が異常に大きくな
り焼結体の機械的強度を低下させる欠点がある。
【0027】本発明の請求項2は、硫黄が1000℃か
ら1400℃の温度範囲でYAGの緻密化を特に促進す
ることに注目して、該温度範囲のある温度で等温的に2
0分以上保持するか、この温度範囲で20分以上かけて
徐々に昇温する温度プログラムで圧粉体を焼成すること
を特徴としている。
ら1400℃の温度範囲でYAGの緻密化を特に促進す
ることに注目して、該温度範囲のある温度で等温的に2
0分以上保持するか、この温度範囲で20分以上かけて
徐々に昇温する温度プログラムで圧粉体を焼成すること
を特徴としている。
【0028】この温度範囲で加熱する時間が20分以下
であると、緻密化の効果は十分発揮されない。また、該
温度範囲での加熱時間は長い方が好ましいが、作業効率
が悪くなるという欠点がある。実用的には、使用する粉
末の焼結特性と経済性を考慮してその加熱時間を決める
必要がある。
であると、緻密化の効果は十分発揮されない。また、該
温度範囲での加熱時間は長い方が好ましいが、作業効率
が悪くなるという欠点がある。実用的には、使用する粉
末の焼結特性と経済性を考慮してその加熱時間を決める
必要がある。
【0029】
【実施例】200mlの蒸留水に溶解した20gの硝酸
イットリウムに、2規定のアンモニア水をpHが8にな
るまで滴下して水酸化イットリウム沈殿を生成した。こ
れに種々の量の硫酸アンモニウムを滴下して3時間熟成
した。ろ過、乾燥後種々の温度で4時間仮焼し、粒径や
硫黄含有量の異なるY2 O3 粉末を調製した。この仮焼
粉末の粒径と硫黄含有量は表1に示すとおりであった。
イットリウムに、2規定のアンモニア水をpHが8にな
るまで滴下して水酸化イットリウム沈殿を生成した。こ
れに種々の量の硫酸アンモニウムを滴下して3時間熟成
した。ろ過、乾燥後種々の温度で4時間仮焼し、粒径や
硫黄含有量の異なるY2 O3 粉末を調製した。この仮焼
粉末の粒径と硫黄含有量は表1に示すとおりであった。
【0030】該仮焼粉末5gを100mlのエチルアル
コールに分散し、この分散液を平均粒径が約0.23μ
m、1.00μm、0.32μmの市販のAl2 O3 粉
末3.76gを分散した100mlのエチルアルコール
と混合した。この混合アルコール液をヒーター付きのマ
グネチックスターラーで加熱しながら撹拌して乾燥し
た。この乾燥粉末を酸素ガス気流中で600℃で4時間
再仮焼した。再仮焼した粉末を、内径が12mmφの金
型を用いて20MPaの圧力で成形し、さらに200M
Paの圧力で静水圧プレスした。
コールに分散し、この分散液を平均粒径が約0.23μ
m、1.00μm、0.32μmの市販のAl2 O3 粉
末3.76gを分散した100mlのエチルアルコール
と混合した。この混合アルコール液をヒーター付きのマ
グネチックスターラーで加熱しながら撹拌して乾燥し
た。この乾燥粉末を酸素ガス気流中で600℃で4時間
再仮焼した。再仮焼した粉末を、内径が12mmφの金
型を用いて20MPaの圧力で成形し、さらに200M
Paの圧力で静水圧プレスした。
【0031】この成形体の生嵩密度を測定した後、真空
電気炉に入れて真空雰囲気中で昇温し、1300℃に達
したらこの温度で等温的に30分間保持し、ついで17
00℃まで昇温し、この温度に2時間保持した後炉冷す
る方法で焼成した。得られた焼結体の見掛け密度を測定
した。また、この焼結体を厚さ1mmに研磨した後、粒
径が1μmのダイヤモンドペーストで鏡面に仕上げを行
った後、波長が600nmの可視光線で直線透過率を測
定した。各測定値を表1に示す。各試料の硫黄の添加量
や焼結後のその残留量を表1に示す。
電気炉に入れて真空雰囲気中で昇温し、1300℃に達
したらこの温度で等温的に30分間保持し、ついで17
00℃まで昇温し、この温度に2時間保持した後炉冷す
る方法で焼成した。得られた焼結体の見掛け密度を測定
した。また、この焼結体を厚さ1mmに研磨した後、粒
径が1μmのダイヤモンドペーストで鏡面に仕上げを行
った後、波長が600nmの可視光線で直線透過率を測
定した。各測定値を表1に示す。各試料の硫黄の添加量
や焼結後のその残留量を表1に示す。
【0032】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C04B 35/42 - 35/50
CA(STN)
REGISTRY(STN)
JICSTファイル(JOIS)
Claims (2)
- 【請求項1】 0.03重量%〜10重量%以下の硫黄
(但し、Y2 O3 に対しSとして)を含み一次粒子の平
均粒径が0.01μm〜0.4μmのY2 O 3 粉末と一
次粒子の平均粒径が0.01μm〜1.5μm以下のA
l2 O3 粉末をイットリウム・アルミニウム・ガーネッ
トが生成できる割合で混合し、成形し、イットリウム・
アルミニウム・ガーネット中を実質的に拡散できないガ
ス成分の合計の分圧が0.5気圧以下の雰囲気で160
0℃〜1850℃の温度で焼結し、焼結後に残留する硫
黄が0.02重量%以下(但し、Y3 Al5 O12に対し
Sとして)であることを特徴とする透明イットリウム・
アルミニウム・ガーネット焼結体の製造法。 - 【請求項2】 上記焼結体の焼成における昇温過程で、
1100℃〜1400℃の温度範囲のある一定温度で2
0分以上保持するか、あるいは該温度範囲を20分以上
かけて徐々に昇温することを特徴とする請求項1記載の
透明イットリウム・アルミニウム・ガーネット焼結体の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00855499A JP3401553B2 (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 乾式混合法による透明イットリウム・アルミニウム・ガーネット焼結体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00855499A JP3401553B2 (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 乾式混合法による透明イットリウム・アルミニウム・ガーネット焼結体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000203933A JP2000203933A (ja) | 2000-07-25 |
JP3401553B2 true JP3401553B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=11696345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00855499A Expired - Lifetime JP3401553B2 (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 乾式混合法による透明イットリウム・アルミニウム・ガーネット焼結体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3401553B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006282447A (ja) | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Fuji Photo Film Co Ltd | 透光性材料およびその製造方法 |
JP2007108734A (ja) | 2005-09-21 | 2007-04-26 | Schott Ag | 光学素子及び同光学素子から成る撮像光学素子 |
DE102006027957A1 (de) | 2006-06-14 | 2007-12-20 | Schott Ag | Optische Elemente sowie Abbildungsoptiken |
DE102006027958A1 (de) | 2006-06-14 | 2007-12-20 | Schott Ag | Optokeramiken, daraus hergestellte optische Elemente sowie Abbildungsoptiken |
WO2007148513A1 (ja) | 2006-06-21 | 2007-12-27 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | 透光性セラミック、ならびに光学部品および光学装置 |
DE102007022048A1 (de) | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Schott Ag | Optokeramiken, daraus hergegestellte optische Elemente bzw. deren Verwendung sowie Abbildungsoptik |
ATE527224T1 (de) | 2009-03-31 | 2011-10-15 | Schott Ag | Passive optokeramiken mit kubischer kristallstruktur, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung |
DE102009055984A1 (de) | 2009-11-20 | 2011-06-09 | Schott Ag | Gefärbte Spinell-Optokeramiken |
DE102009055987B4 (de) | 2009-11-20 | 2018-10-18 | Schott Ag | Spinell-Optokeramiken |
-
1999
- 1999-01-14 JP JP00855499A patent/JP3401553B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000203933A (ja) | 2000-07-25 |
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