JP3401354B2 - 変速機付き車両の制御装置 - Google Patents
変速機付き車両の制御装置Info
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- JP3401354B2 JP3401354B2 JP02509595A JP2509595A JP3401354B2 JP 3401354 B2 JP3401354 B2 JP 3401354B2 JP 02509595 A JP02509595 A JP 02509595A JP 2509595 A JP2509595 A JP 2509595A JP 3401354 B2 JP3401354 B2 JP 3401354B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60W—CONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
- B60W2552/00—Input parameters relating to infrastructure
- B60W2552/15—Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンと駆動軸との
間に変速機を備える車両の制御装置に関する。
間に変速機を備える車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、走行路の勾配に応じた最適な
特性になるように変速特性を変更して制御するものとし
て、(1) 特公昭59−8698号公報、(2)特開平4−
337161号公報などの先行技術がある。(1) の特公
昭59−8698号公報に記載の技術は、有段変速機の
例で、各ギア位置、車速、スロットル開度毎に平坦路で
の予想加速度を記憶しておき、実際の加速度を予想加速
度と比較することで平坦路・登坂路を判別し、これに基
づいて変速マップを切換えるものである。
特性になるように変速特性を変更して制御するものとし
て、(1) 特公昭59−8698号公報、(2)特開平4−
337161号公報などの先行技術がある。(1) の特公
昭59−8698号公報に記載の技術は、有段変速機の
例で、各ギア位置、車速、スロットル開度毎に平坦路で
の予想加速度を記憶しておき、実際の加速度を予想加速
度と比較することで平坦路・登坂路を判別し、これに基
づいて変速マップを切換えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このも
のでは、平坦路・登坂路を判別して、変速マップを切換
える構成となっているため、勾配に応じて連続的に変化
させることができないため、無段変速機に応用した場
合、その無段効果を十分に発揮させることができないの
みならず、車両の運動方程式を考慮していないため、登
坂時に、上り勾配にかかわらず、平坦路とほぼ同じスロ
ットル開度で走行することは不可能であった。
のでは、平坦路・登坂路を判別して、変速マップを切換
える構成となっているため、勾配に応じて連続的に変化
させることができないため、無段変速機に応用した場
合、その無段効果を十分に発揮させることができないの
みならず、車両の運動方程式を考慮していないため、登
坂時に、上り勾配にかかわらず、平坦路とほぼ同じスロ
ットル開度で走行することは不可能であった。
【0004】これを解決するため(2)の特開平4−33
7161号公報に記載の技術は、走行条件に応じた3以
上の走行モードを設定し、各モード毎に変速マップを設
けたものがある。しかし、運転条件毎にマップがきめ細
かく変化するものの、勾配が変化したときに走行モード
が不連続に切り換わることには変わりなく、上記と同様
無段変速機に適用した場合の無段効果を有効に活かせな
い。また、複数のマップを記憶する必要があるためにメ
モリの記憶領域が増大すると共に、各々のマップを適合
する必要があるために開発に多大な労力を必要とする。
7161号公報に記載の技術は、走行条件に応じた3以
上の走行モードを設定し、各モード毎に変速マップを設
けたものがある。しかし、運転条件毎にマップがきめ細
かく変化するものの、勾配が変化したときに走行モード
が不連続に切り換わることには変わりなく、上記と同様
無段変速機に適用した場合の無段効果を有効に活かせな
い。また、複数のマップを記憶する必要があるためにメ
モリの記憶領域が増大すると共に、各々のマップを適合
する必要があるために開発に多大な労力を必要とする。
【0005】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
なされたもので、登坂・降坂走行において勾配の変化に
応じて連続的に変速機の変速比を変化させることにより
運転性を向上できると共に、開発時の適合が容易で、か
つ、メモリの記憶領域の負担が少ないなどの利点を備え
た変速機付き車両の制御装置を提供することを目的とす
る。
なされたもので、登坂・降坂走行において勾配の変化に
応じて連続的に変速機の変速比を変化させることにより
運転性を向上できると共に、開発時の適合が容易で、か
つ、メモリの記憶領域の負担が少ないなどの利点を備え
た変速機付き車両の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため請求項1に係る
発明は、図1に示すように、エンジンと駆動軸との間に
変速機を備える車両において、高出力走行に好適な変速
比特性が設定された高出力走行モード変速比設定手段
と、低燃費走行に好適な変速比特性が設定された低燃費
走行モード変速比設定手段と、路面の勾配に関連する値
を検出する勾配検出手段と、第1の勾配基準値と第1の
勾配基準値より大きい第2の勾配基準値とを設定し、前
記勾配検出手段により検出された勾配が前記第1の勾配
基準値より小さい勾配路面における変速制御は前記低燃
費走行モード変速比設定手段により設定された変速比特
性を用いて行い、同じく検出された勾配が前記第2の勾
配基準値より大きい勾配路面における変速制御は前記高
出力走行モード変速比設定手段により設定された変速比
特性を用いて行い、同じく検出された勾配が前記第1の
勾配基準値と第2の勾配基準値の間の勾配路面における
変速制御は前記低燃費走行モード変速比設定手段により
設定された変速比特性と前記高出力走行モード変速比設
定手段により設定された変速比特性とを勾配に応じて補
間して設定された変速比特性を用いて行う変速制御手段
と、を含んで構成したことを特徴とする。
発明は、図1に示すように、エンジンと駆動軸との間に
変速機を備える車両において、高出力走行に好適な変速
比特性が設定された高出力走行モード変速比設定手段
と、低燃費走行に好適な変速比特性が設定された低燃費
走行モード変速比設定手段と、路面の勾配に関連する値
を検出する勾配検出手段と、第1の勾配基準値と第1の
勾配基準値より大きい第2の勾配基準値とを設定し、前
記勾配検出手段により検出された勾配が前記第1の勾配
基準値より小さい勾配路面における変速制御は前記低燃
費走行モード変速比設定手段により設定された変速比特
性を用いて行い、同じく検出された勾配が前記第2の勾
配基準値より大きい勾配路面における変速制御は前記高
出力走行モード変速比設定手段により設定された変速比
特性を用いて行い、同じく検出された勾配が前記第1の
勾配基準値と第2の勾配基準値の間の勾配路面における
変速制御は前記低燃費走行モード変速比設定手段により
設定された変速比特性と前記高出力走行モード変速比設
定手段により設定された変速比特性とを勾配に応じて補
間して設定された変速比特性を用いて行う変速制御手段
と、を含んで構成したことを特徴とする。
【0007】
【0008】
【0009】また、請求項2に係る発明は、前記変速制
御手段は、前記前記第1の勾配基準値と第2の勾配基準
値との間では前記補間して設定された変速比特性の値に
所定の補正量を付加した値を用いて変速制御を行うこと
を特徴とする。また、請求項3に係る発明は、前記変速
制御手段が、勾配関連値に応じて変速比の高車速側の上
限値を可変に制御することを特徴とする。
御手段は、前記前記第1の勾配基準値と第2の勾配基準
値との間では前記補間して設定された変速比特性の値に
所定の補正量を付加した値を用いて変速制御を行うこと
を特徴とする。また、請求項3に係る発明は、前記変速
制御手段が、勾配関連値に応じて変速比の高車速側の上
限値を可変に制御することを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1に係る発明では、高出力走行モード変
速比設定手段で設定される変速比は十分な高出力が得ら
れるように設定されており、一方、勾配については上り
勾配では勾配が大きいほど高出力が要求されるので、勾
配が大きいほど高出力走行モード変速比設定手段で設定
された変速比に近くなるように変速比を設定して制御す
ることで、勾配に見合った出力が得られ、かつ、勾配が
変化してもそれに応じて連続的に変速比を可変に制御す
ることができトルク変化を抑制した滑らかな運転性能が
得られる。
速比設定手段で設定される変速比は十分な高出力が得ら
れるように設定されており、一方、勾配については上り
勾配では勾配が大きいほど高出力が要求されるので、勾
配が大きいほど高出力走行モード変速比設定手段で設定
された変速比に近くなるように変速比を設定して制御す
ることで、勾配に見合った出力が得られ、かつ、勾配が
変化してもそれに応じて連続的に変速比を可変に制御す
ることができトルク変化を抑制した滑らかな運転性能が
得られる。
【0011】また、低燃費走行モードでは高出力の要求
されない平坦路走行に合わせて設定されるので、該低燃
費走行モード変速比設定手段で設定される変速比も考慮
することにより、勾配により見合った出力が得られる変
速制御を行うことができる。さらに、勾配の小さい第1
の基準値に対応する変速比から勾配の大きい第2の基準
値に対応する変速比まで滑らかに変化させて変速制御す
ることができる。
されない平坦路走行に合わせて設定されるので、該低燃
費走行モード変速比設定手段で設定される変速比も考慮
することにより、勾配により見合った出力が得られる変
速制御を行うことができる。さらに、勾配の小さい第1
の基準値に対応する変速比から勾配の大きい第2の基準
値に対応する変速比まで滑らかに変化させて変速制御す
ることができる。
【0012】また、請求項2に係る発明では、前記請求
項1に係る発明で設定された変速比に所定の補正量を付
加した値を用いて変速比を設定することにより、二種類
のモードしかなくとも該補正量の設定によって勾配に応
じた変速比の設定の自由度が増大してより適切な変速比
に設定することが可能となる。また、請求項3に係る発
明では、登坂屈曲路走行やアップダウンの多い路面走行
等でアクセルを緩めたときにシフトアップされるのを変
速比の高車速側の上限値の設定によって規制することに
よりシフトハンチングを防止できるが、該上限値を勾配
によって可変に制御することで、勾配に見合った適切な
上限値に制御でき、もって勾配に応じた要求出力を確保
して安定した走行性能を得ることができる。
項1に係る発明で設定された変速比に所定の補正量を付
加した値を用いて変速比を設定することにより、二種類
のモードしかなくとも該補正量の設定によって勾配に応
じた変速比の設定の自由度が増大してより適切な変速比
に設定することが可能となる。また、請求項3に係る発
明では、登坂屈曲路走行やアップダウンの多い路面走行
等でアクセルを緩めたときにシフトアップされるのを変
速比の高車速側の上限値の設定によって規制することに
よりシフトハンチングを防止できるが、該上限値を勾配
によって可変に制御することで、勾配に見合った適切な
上限値に制御でき、もって勾配に応じた要求出力を確保
して安定した走行性能を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。本発明の
第1の実施例(図2〜図5)について、先ず図2のシス
テム図から説明する。無段変速機(CVT)1は、エン
ジン側のプライマリプーリ2と、駆動軸(デフ)側のセ
カンダリプーリ3と、これらの間に巻掛けられたベルト
4とを備え、プライマリプーリ側アクチュエータ2aへ
の変速圧、及びセカンダリプーリ側アクチュエータ3a
へのライン圧の調整により、プーリ比を変化させて、変
速比を無段階に変化させることができるものである。但
し、トロイダル式等の他のCVTでもよい。
第1の実施例(図2〜図5)について、先ず図2のシス
テム図から説明する。無段変速機(CVT)1は、エン
ジン側のプライマリプーリ2と、駆動軸(デフ)側のセ
カンダリプーリ3と、これらの間に巻掛けられたベルト
4とを備え、プライマリプーリ側アクチュエータ2aへ
の変速圧、及びセカンダリプーリ側アクチュエータ3a
へのライン圧の調整により、プーリ比を変化させて、変
速比を無段階に変化させることができるものである。但
し、トロイダル式等の他のCVTでもよい。
【0014】変速圧及びライン圧は、オイルポンプ5に
つながる油圧回路6の油圧をリリーフ機能を有する電磁
弁7,8により制御して調圧しており、電磁弁7,8は
コントローラ9により制御される。従って、コントロー
ラ9により、電磁弁7,8を制御して、変速圧及びライ
ン圧を制御することにより、変速比を制御することがで
きる。
つながる油圧回路6の油圧をリリーフ機能を有する電磁
弁7,8により制御して調圧しており、電磁弁7,8は
コントローラ9により制御される。従って、コントロー
ラ9により、電磁弁7,8を制御して、変速圧及びライ
ン圧を制御することにより、変速比を制御することがで
きる。
【0015】変速比の制御のため、コントローラ9に
は、車速VSPを検出する車速センサ10、スロットル開
度TVOを検出するスロットルセンサ11、エンジン回転
速度Neを検出するエンジン回転センサ12から、それぞ
れ検出信号が入力されている。尚、スロットルセンサ11
はスロットル弁の全閉位置でONとなるアイドルスイッ
チを有しており、このアイドルスイッチからの信号もコ
ントローラ9に入力されている。更に、後述する変速比
の高車速側の上限値の特性を、運転者の意志で低燃費走
行モードと高出力走行モードとで切り換えて設定するた
めのモードスイッチ13を有しており、該モードスイッチ
13の信号もコントローラ9に入力されている。
は、車速VSPを検出する車速センサ10、スロットル開
度TVOを検出するスロットルセンサ11、エンジン回転
速度Neを検出するエンジン回転センサ12から、それぞ
れ検出信号が入力されている。尚、スロットルセンサ11
はスロットル弁の全閉位置でONとなるアイドルスイッ
チを有しており、このアイドルスイッチからの信号もコ
ントローラ9に入力されている。更に、後述する変速比
の高車速側の上限値の特性を、運転者の意志で低燃費走
行モードと高出力走行モードとで切り換えて設定するた
めのモードスイッチ13を有しており、該モードスイッチ
13の信号もコントローラ9に入力されている。
【0016】コントローラ9は、これらの信号に基づい
て、内蔵のマイクロコンピュータにより図3〜図5のフ
ローチャートに従って目標変速比itgt を設定し、この
目標変速比itgt を得るように電磁弁7,8を制御して
変速制御を行う。図3は勾配算出ルーチンのフローチャ
ートである。先ず、勾配の算出原理について説明する。
て、内蔵のマイクロコンピュータにより図3〜図5のフ
ローチャートに従って目標変速比itgt を設定し、この
目標変速比itgt を得るように電磁弁7,8を制御して
変速制御を行う。図3は勾配算出ルーチンのフローチャ
ートである。先ず、勾配の算出原理について説明する。
【0017】車両の運動方程式より、次式が得られる。
m・A+RL+m・g・ sinθ=To/r
ここで、mは車両の質量、Aは加速度、RLは転がり抵
抗及び空気抵抗、gは重力加速度、θは勾配、Toは出
力トルク、rはタイヤ半径である。勾配抵抗をRθとす
ると、Rθ=m・g・ sinθであるから、次式が得られ
る。
抗及び空気抵抗、gは重力加速度、θは勾配、Toは出
力トルク、rはタイヤ半径である。勾配抵抗をRθとす
ると、Rθ=m・g・ sinθであるから、次式が得られ
る。
【0018】Rθ=To/r−m・A−RL
よって、タイヤ半径rと車両の質量mとを定数とすれ
ば、加速度A、転がり抵抗及び空気抵抗RL、出力トル
クToを求めることで、勾配抵抗Rθ=m・g・sinθ
を求めることができる。そして、勾配に関連する値(勾
配相当値)として、 sinθを算出するものとすれば、 s
inθ=Rθ/(m・g)として求めることができる。
ば、加速度A、転がり抵抗及び空気抵抗RL、出力トル
クToを求めることで、勾配抵抗Rθ=m・g・sinθ
を求めることができる。そして、勾配に関連する値(勾
配相当値)として、 sinθを算出するものとすれば、 s
inθ=Rθ/(m・g)として求めることができる。
【0019】フローチャートに沿って説明する。ステッ
プ1(図にはS1と記してある。以下同様)では、車速
VSPを読込み、前回値VSPold との差として、加速
度A=VSP−VSPold を算出する。ステップ2で
は、車速VSPから、マップを参照して、転がり抵抗及
び空気抵抗RLを求める。
プ1(図にはS1と記してある。以下同様)では、車速
VSPを読込み、前回値VSPold との差として、加速
度A=VSP−VSPold を算出する。ステップ2で
は、車速VSPから、マップを参照して、転がり抵抗及
び空気抵抗RLを求める。
【0020】ステップ3では、エンジン回転速度Neと
スロットル開度TVOとから、マップを参照して、エン
ジントルクTeを求める。ステップ4では、エンジント
ルクTeと、現在の変速比(出力側回転速度/入力側回
転速度)iと、デファレンシャルギアでの変速比(ギヤ
比の逆数)ifとから、次式に従って、出力トルクTo
を算出する。
スロットル開度TVOとから、マップを参照して、エン
ジントルクTeを求める。ステップ4では、エンジント
ルクTeと、現在の変速比(出力側回転速度/入力側回
転速度)iと、デファレンシャルギアでの変速比(ギヤ
比の逆数)ifとから、次式に従って、出力トルクTo
を算出する。
【0021】To=Te・(1/i)・(1/if)
ステップ5では、出力トルクToと、加速度Aと、転が
り抵抗及び空気抵抗RLとから、次式に従って、勾配抵
抗Rθ(=m・g・ sinθ)を算出する。尚、rはタイ
ヤ半径、mは車両の質量である。 Rθ=To/r−m・A−RL 図4は変速比設定ルーチンである。
り抵抗及び空気抵抗RLとから、次式に従って、勾配抵
抗Rθ(=m・g・ sinθ)を算出する。尚、rはタイ
ヤ半径、mは車両の質量である。 Rθ=To/r−m・A−RL 図4は変速比設定ルーチンである。
【0022】ステップ11では、勾配抵抗Rθの正負及び
0を判定し、Rθ=0(すなわち平坦路)の場合は、ス
テップ13へ進む。また、Rθ>0(登坂路)の場合は、
ステップ14へ進み、Rθ<0(降坂路)の場合は、ステ
ップ12を経てステップ19へ進む。 〔平坦路;勾配抵抗Rθ=0の場合〕ステップ13では、
車速VSPとスロットル開度TVOとから、マップを参
照して、目標変速比itgt を設定し、これに制御する。
0を判定し、Rθ=0(すなわち平坦路)の場合は、ス
テップ13へ進む。また、Rθ>0(登坂路)の場合は、
ステップ14へ進み、Rθ<0(降坂路)の場合は、ステ
ップ12を経てステップ19へ進む。 〔平坦路;勾配抵抗Rθ=0の場合〕ステップ13では、
車速VSPとスロットル開度TVOとから、マップを参
照して、目標変速比itgt を設定し、これに制御する。
【0023】〔登坂時;勾配抵抗Rθ>0の場合〕ステ
ップ14では、車速VSPから、マップを参照して、スロ
ットル全開での最大加速度Amax を求める。ステップ15
では、最大加速度Amax と、転がり抵抗及び空気抵抗R
Lとに基づいて、次式により、最大駆動力Fmax を算出
する。すなわち、最大加速度Amaxと車両の質量mとに
基づいて加速抵抗m・Amax を算出し、これに転がり抵
抗及び空気抵抗RLを加算して、最大駆動力Fmax を算
出する。
ップ14では、車速VSPから、マップを参照して、スロ
ットル全開での最大加速度Amax を求める。ステップ15
では、最大加速度Amax と、転がり抵抗及び空気抵抗R
Lとに基づいて、次式により、最大駆動力Fmax を算出
する。すなわち、最大加速度Amaxと車両の質量mとに
基づいて加速抵抗m・Amax を算出し、これに転がり抵
抗及び空気抵抗RLを加算して、最大駆動力Fmax を算
出する。
【0024】Fmax =m・Amax +RL
ステップ16では、スロットル開度TVOから、マップを
参照して、補正係数HOSを求める。この補正係数HO
Sはスロットル全開での最大駆動力Fmax から現在のス
ロットル開度での要求駆動力Ftgt を得るためのもので
あり、スロットル全開を1として、全閉側に行くほど、
0に近くなるように設定される。
参照して、補正係数HOSを求める。この補正係数HO
Sはスロットル全開での最大駆動力Fmax から現在のス
ロットル開度での要求駆動力Ftgt を得るためのもので
あり、スロットル全開を1として、全閉側に行くほど、
0に近くなるように設定される。
【0025】ステップ17では、スロットル全開での最大
駆動力Fmax に現在のスロットル開度に対応させた補正
係数HOSを乗じて、次式のごとく、要求駆動力Ftgt
を求める。 Ftgt =Fmax ・HOS また、図5には要求駆動力Ftgt 算出の様子をブロック
図により示している。
駆動力Fmax に現在のスロットル開度に対応させた補正
係数HOSを乗じて、次式のごとく、要求駆動力Ftgt
を求める。 Ftgt =Fmax ・HOS また、図5には要求駆動力Ftgt 算出の様子をブロック
図により示している。
【0026】要求駆動力Ftgt の算出後は、ステップ18
へ進む。ステップ18では、要求駆動力Ftgt と、勾配抵
抗Rθと、車速VSPとから、次式により、目標馬力P
tgt を算出する。この部分が目標馬力算出手段に相当す
る。 Ptgt =(Ftgt +Rθ)・VSP 目標馬力Ptgt の算出後は、ステップ21へ進む。
へ進む。ステップ18では、要求駆動力Ftgt と、勾配抵
抗Rθと、車速VSPとから、次式により、目標馬力P
tgt を算出する。この部分が目標馬力算出手段に相当す
る。 Ptgt =(Ftgt +Rθ)・VSP 目標馬力Ptgt の算出後は、ステップ21へ進む。
【0027】ステップ21では、目標馬力Ptgt を下記の
(1),(2)式によりフィルタリング処理する。尚、
Ptgt ’はフィルタリング後の目標馬力を示している。
(1),(2)式によりフィルタリング処理する。尚、
Ptgt ’はフィルタリング後の目標馬力を示している。
【0028】
【数1】
【0029】CVTでは、変速比が連続して可変になる
ため、勾配の微小、あるいは短時間の変化でも変速が行
われるため、勾配あるいは目標馬力に対するレンポンス
を抑制しないと、常に変速してしまうから、本実施例で
は、目標馬力Ptgt をローパスフィルタによりフィルタ
リング処理している。尚、このような式による他、加重
平均を算出してもよい。
ため、勾配の微小、あるいは短時間の変化でも変速が行
われるため、勾配あるいは目標馬力に対するレンポンス
を抑制しないと、常に変速してしまうから、本実施例で
は、目標馬力Ptgt をローパスフィルタによりフィルタ
リング処理している。尚、このような式による他、加重
平均を算出してもよい。
【0030】ステップ22では、フィルタリング処理され
た目標馬力Ptgt (詳しくはPtgt’)と、スロットル
開度TVOとから、マップを参照して、目標エンジン回
転速度Netgt を求める。ステップ23では、目標エンジ
ン回転速度Netgt と出力回転速度No(車速VSP)
とから、次式に従って、目標変速比itgt を算出する。
た目標馬力Ptgt (詳しくはPtgt’)と、スロットル
開度TVOとから、マップを参照して、目標エンジン回
転速度Netgt を求める。ステップ23では、目標エンジ
ン回転速度Netgt と出力回転速度No(車速VSP)
とから、次式に従って、目標変速比itgt を算出する。
【0031】itgt =No/Netgt
ステップ24では、目標変速比itgt を後述するようにリ
ミッター処理して、上限値(OD側の値)を規制する。 〔降坂時;勾配抵抗Rθ<0の場合〕ステップ12では、
アイドルスイッチがON(スロットル全閉)か否かを判
定し、アイドルスイッチがOFFの場合は、降坂中であ
りながらも、加速意志があるので、ステップ13へ進み、
平坦路と同様に制御する。
ミッター処理して、上限値(OD側の値)を規制する。 〔降坂時;勾配抵抗Rθ<0の場合〕ステップ12では、
アイドルスイッチがON(スロットル全閉)か否かを判
定し、アイドルスイッチがOFFの場合は、降坂中であ
りながらも、加速意志があるので、ステップ13へ進み、
平坦路と同様に制御する。
【0032】アイドルスイッチがONの場合はステップ
19へ進む。ステップ19では、車速VSPから、マップを
参照して、要求加速度Atgt を設定する。ここでは、車
速VSPに応じて要求加速度Atgt をほぼ0に近い値で
設定する。ステップ20では、要求加速度Atgt から、次
式に従って、目標馬力Ptgt を算出する。
19へ進む。ステップ19では、車速VSPから、マップを
参照して、要求加速度Atgt を設定する。ここでは、車
速VSPに応じて要求加速度Atgt をほぼ0に近い値で
設定する。ステップ20では、要求加速度Atgt から、次
式に従って、目標馬力Ptgt を算出する。
【0033】
Ptgt =(m・Atgt +RL+Rθ)・VSP
この後は、登坂時と同様に、ステップ21〜24を実行す
る。以上の制御により、登坂時に上り勾配にかかわらず
平坦路とほぼ同じスロットル開度で走行することがで
き、降坂時には下り勾配が大きくなっても常に適度なエ
ンジンブレーキを得ることができ、登坂や降坂でも運転
性を大きく損なうことがない。
る。以上の制御により、登坂時に上り勾配にかかわらず
平坦路とほぼ同じスロットル開度で走行することがで
き、降坂時には下り勾配が大きくなっても常に適度なエ
ンジンブレーキを得ることができ、登坂や降坂でも運転
性を大きく損なうことがない。
【0034】尚、本実施例では、目標馬力を得るように
無段変速機の変速比を制御しているが、有段変速機に用
いてもよい。また、エンジンの吸入空気量や空燃比を制
御して、馬力を制御することも可能である。次に前記ス
テップ24で実行される具体的なリミッター処理サブルー
チンを図6に基づいて説明する。
無段変速機の変速比を制御しているが、有段変速機に用
いてもよい。また、エンジンの吸入空気量や空燃比を制
御して、馬力を制御することも可能である。次に前記ス
テップ24で実行される具体的なリミッター処理サブルー
チンを図6に基づいて説明する。
【0035】まず、ステップ241 で、スロットル弁開度
TVOを小開度に設定された所定値TVOIDと比較
し、TVO≧TVOIDと判定されたときは、このルー
チンを終了する。これにより、前記ステップ23で算出さ
れた目標変速比itgt にそのまま制御される。また、T
VO<TVOIDと判定されたときは、ステップ242 へ
進んで該スロットル弁開度TVOと車速VSPとに基づ
いて低燃費走行モードにおけるトルク比 (1/変速比)
D−ratio をマップテーブルから読み込む。このトルク
比は、登坂走行でのアクセル離し時にシフトアップを規
制するための下限トルク比 (前記変速比のOD側の上限
値に相当) として設定されており、したがって該トルク
比を設定したマップテーブルとステップ242 の機能が低
燃費走行モード変速比特性設定手段に相当する。尚、該
低燃費走行モードにおける下限トルク比の特性は、図7
において後述するように勾配|θ|が第1の基準値θL
より小さいときの特性として示されており、車速が増大
しても下限トルク比 (変速比の上限値) は一定値に設定
されている。
TVOを小開度に設定された所定値TVOIDと比較
し、TVO≧TVOIDと判定されたときは、このルー
チンを終了する。これにより、前記ステップ23で算出さ
れた目標変速比itgt にそのまま制御される。また、T
VO<TVOIDと判定されたときは、ステップ242 へ
進んで該スロットル弁開度TVOと車速VSPとに基づ
いて低燃費走行モードにおけるトルク比 (1/変速比)
D−ratio をマップテーブルから読み込む。このトルク
比は、登坂走行でのアクセル離し時にシフトアップを規
制するための下限トルク比 (前記変速比のOD側の上限
値に相当) として設定されており、したがって該トルク
比を設定したマップテーブルとステップ242 の機能が低
燃費走行モード変速比特性設定手段に相当する。尚、該
低燃費走行モードにおける下限トルク比の特性は、図7
において後述するように勾配|θ|が第1の基準値θL
より小さいときの特性として示されており、車速が増大
しても下限トルク比 (変速比の上限値) は一定値に設定
されている。
【0036】同様にしてステップ243 へ進んで、高出力
走行モードにおけるトルク比P−ratio を、同様に設定
されたマップテーブルから読み込む。このトルク比を設
定したマップテーブルとステップ242 の機能が高出力走
行モード変速比特性設定手段に相当する。尚、該高出力
走行モードにおける下限トルク比の特性は、図7におい
て勾配|θ|が第2の基準値θmax より大きいときの特
性として示されており、車速が増大すると下限トルク比
は減少 (変速比の上限値は増大) するように設定されて
いる。
走行モードにおけるトルク比P−ratio を、同様に設定
されたマップテーブルから読み込む。このトルク比を設
定したマップテーブルとステップ242 の機能が高出力走
行モード変速比特性設定手段に相当する。尚、該高出力
走行モードにおける下限トルク比の特性は、図7におい
て勾配|θ|が第2の基準値θmax より大きいときの特
性として示されており、車速が増大すると下限トルク比
は減少 (変速比の上限値は増大) するように設定されて
いる。
【0037】ステップ244 では勾配の絶対値|θ|が平
坦路に近い第1の基準値θL 以上あるか否かを判定す
る。そして、|θ|<θL と判定されたときはステップ
245 へ進み、前記ステップ242 で設定された低燃費走行
モードにおけるトルク比D−ratio の逆数として求めら
れる変速比iecを目標変速比itgt として設定する。
坦路に近い第1の基準値θL 以上あるか否かを判定す
る。そして、|θ|<θL と判定されたときはステップ
245 へ進み、前記ステップ242 で設定された低燃費走行
モードにおけるトルク比D−ratio の逆数として求めら
れる変速比iecを目標変速比itgt として設定する。
【0038】また、|θ|≧θL と判定されたときはス
テップ246 へ進み、勾配の絶対値|θ|を勾配の第2の
基準値である上限値θmax と比較し、|θ|>θmax の
ときはステップ247 で|θ|=θmax としてから、|θ
|≦θmax のときはそのままステップ248 へ進む。ステ
ップ248 では、トルク比ratio を次式により演算する。
テップ246 へ進み、勾配の絶対値|θ|を勾配の第2の
基準値である上限値θmax と比較し、|θ|>θmax の
ときはステップ247 で|θ|=θmax としてから、|θ
|≦θmax のときはそのままステップ248 へ進む。ステ
ップ248 では、トルク比ratio を次式により演算する。
【0039】
ratio =K・|θ|+OFST+RAPLS
ここで、トルク比ratio の勾配θに対する特性は図8の
ように示され、上記の式における定数Kは勾配θが第1
の基準値θL 〜第2の基準値θmax の間にあるときのト
ルク比ratio の勾配θに対する傾きを表している。定数
OFSTは第1の基準値θL で低燃費走行モードのトル
ク比D−ratio ,第2の基準値θmax で高出力走行モー
ドのトルク比P−ratio とし、その間を傾きKとした一
次式における勾配0での値を示す。但し、勾配が第1の
基準値θL より小さいときは前記したように低燃費走行
モード時のトルク比D−ratio に保持される。そして、
本実施例では、前記一次式に一律に定数RAPLSを加
算したトルク比ratio に設定してある。つまり、基本的
には低燃費走行モードのトルク比D−ratio と高出力走
行モードのトルク比P−ratio とを勾配θの大きさに応
じて直線補間して設定するのであるが、モードを二種類
しか備えないので、定数RAPLSを補正項として加算
することで設定の自由度を持たせてある。定数RAPL
Sとしては例えばエンジン回転速度Neを一律に250RPM
程度上昇させるような値に設定すればよい。
ように示され、上記の式における定数Kは勾配θが第1
の基準値θL 〜第2の基準値θmax の間にあるときのト
ルク比ratio の勾配θに対する傾きを表している。定数
OFSTは第1の基準値θL で低燃費走行モードのトル
ク比D−ratio ,第2の基準値θmax で高出力走行モー
ドのトルク比P−ratio とし、その間を傾きKとした一
次式における勾配0での値を示す。但し、勾配が第1の
基準値θL より小さいときは前記したように低燃費走行
モード時のトルク比D−ratio に保持される。そして、
本実施例では、前記一次式に一律に定数RAPLSを加
算したトルク比ratio に設定してある。つまり、基本的
には低燃費走行モードのトルク比D−ratio と高出力走
行モードのトルク比P−ratio とを勾配θの大きさに応
じて直線補間して設定するのであるが、モードを二種類
しか備えないので、定数RAPLSを補正項として加算
することで設定の自由度を持たせてある。定数RAPL
Sとしては例えばエンジン回転速度Neを一律に250RPM
程度上昇させるような値に設定すればよい。
【0040】ステップ248 では、前記モードスイッチ12
の信号に基づいて高出力走行モードにセットされている
か否かを判定する。そして、高出力走行モードにセット
されていると判定された場合には、ステップ249 へ進
み、ステップ247 で勾配θに応じて設定されたトルク比
ratio と高出力走行モードで設定されたトルク比P−ra
tio とを比較し、P−ratio >ratioである場合は、ス
テップ250 へ進んで高出力走行モードのトルク比P−ra
tio をトルク比ratio として設定する。高出力走行モー
ドとして高出力を得たいという運転者の意志を尊重した
ものである。
の信号に基づいて高出力走行モードにセットされている
か否かを判定する。そして、高出力走行モードにセット
されていると判定された場合には、ステップ249 へ進
み、ステップ247 で勾配θに応じて設定されたトルク比
ratio と高出力走行モードで設定されたトルク比P−ra
tio とを比較し、P−ratio >ratioである場合は、ス
テップ250 へ進んで高出力走行モードのトルク比P−ra
tio をトルク比ratio として設定する。高出力走行モー
ドとして高出力を得たいという運転者の意志を尊重した
ものである。
【0041】ステップ248 で高出力走行モードでない
(低燃費走行モード) と判定されたとき及びステップ249
でP−ratio ≦ratio と判定されたときは、勾配θに
応じたトルク比ratio を採用する。ステップ250 では、
以上のようにして設定されたトルク比ratio の逆数とし
ての変速比の上限値imax と前記ステップ23で設定され
た目標変速比itgt とを比較する。
(低燃費走行モード) と判定されたとき及びステップ249
でP−ratio ≦ratio と判定されたときは、勾配θに
応じたトルク比ratio を採用する。ステップ250 では、
以上のようにして設定されたトルク比ratio の逆数とし
ての変速比の上限値imax と前記ステップ23で設定され
た目標変速比itgt とを比較する。
【0042】そして、目標変速比itgt >上限値imax
と判定されたときは、目標変速比i tgt を上限値imax
として設定する。このようにすれば、特に勾配屈曲路走
行時や勾配が細かく変化する路面の走行時等でアクセル
ペダルを離したり、踏み込んだりする操作が繰り返され
るような場合にアクセルペダルの離し操作時に要求駆動
力の低下に応じて目標変速比itg t は、大きくシフトア
ップされ、アクセルペダルの踏込み時には再度シフトダ
ウンしてシフトハンチングが発生されやすい状況にある
場合でも、アクセルペダル離し操作時のシフトアップが
前記上限値imax に規制されるのでシフトハンチングを
抑制できる。特に、本発明では前記上限値を高出力走行
モードと低燃費走行モードとの値と勾配とに基づいて勾
配の大きさに応じて連続的な値となるように設定する構
成としたため、勾配の変化に対しても要求比を滑らかに
変化させることができ、良好な走行性能が得られる。更
に、所定以下の低スロットル弁開度時のみ、リミットを
掛けるようにしたので通常の勾配路走行のシフト動作に
影響を与えることもない。
と判定されたときは、目標変速比i tgt を上限値imax
として設定する。このようにすれば、特に勾配屈曲路走
行時や勾配が細かく変化する路面の走行時等でアクセル
ペダルを離したり、踏み込んだりする操作が繰り返され
るような場合にアクセルペダルの離し操作時に要求駆動
力の低下に応じて目標変速比itg t は、大きくシフトア
ップされ、アクセルペダルの踏込み時には再度シフトダ
ウンしてシフトハンチングが発生されやすい状況にある
場合でも、アクセルペダル離し操作時のシフトアップが
前記上限値imax に規制されるのでシフトハンチングを
抑制できる。特に、本発明では前記上限値を高出力走行
モードと低燃費走行モードとの値と勾配とに基づいて勾
配の大きさに応じて連続的な値となるように設定する構
成としたため、勾配の変化に対しても要求比を滑らかに
変化させることができ、良好な走行性能が得られる。更
に、所定以下の低スロットル弁開度時のみ、リミットを
掛けるようにしたので通常の勾配路走行のシフト動作に
影響を与えることもない。
【0043】尚、本実施例では、基本的には勾配に応じ
て目標馬力を設定してから変速比を制御する構成である
ため、前記所定の条件で使用されるリミット値の設定以
外でモード値は必要とされないが、演算を簡易化するた
め通常の変速比の設定に際しても高出力走行モードと低
燃費走行モードとで設定される変速比を勾配に応じて直
線補間して設定するような構成であってもよい。
て目標馬力を設定してから変速比を制御する構成である
ため、前記所定の条件で使用されるリミット値の設定以
外でモード値は必要とされないが、演算を簡易化するた
め通常の変速比の設定に際しても高出力走行モードと低
燃費走行モードとで設定される変速比を勾配に応じて直
線補間して設定するような構成であってもよい。
【0044】また、本実施例では勾配に応じて下限トル
ク比ratio の設定を介して変速比の上限値を直接設定す
る構成としたが、下限トルク比ratio と同傾向の特性を
持たせて前記目標回転速度Netgt の下限値を設定して
もよい。この場合には、目標回転速度Netgt が下限値
に規制される結果、図4のステップ23で設定される目標
変速比itgt の増大が規制されるので、目標変速比の上
限値を設定したのと同様の結果が得られる。
ク比ratio の設定を介して変速比の上限値を直接設定す
る構成としたが、下限トルク比ratio と同傾向の特性を
持たせて前記目標回転速度Netgt の下限値を設定して
もよい。この場合には、目標回転速度Netgt が下限値
に規制される結果、図4のステップ23で設定される目標
変速比itgt の増大が規制されるので、目標変速比の上
限値を設定したのと同様の結果が得られる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1に係る
発明によれば、高出力走行モード変速比設定手段で設定
された変速比特性と勾配関連値とに基づいて変速比を設
定して制御することで、勾配に見合った変速比特性、ひ
いては駆動力特性が得られ、かつ、勾配が変化してもそ
れに応じて連続的に変速比を可変に制御することができ
トルク変化を抑制した滑らかな運転性能が得られる。
発明によれば、高出力走行モード変速比設定手段で設定
された変速比特性と勾配関連値とに基づいて変速比を設
定して制御することで、勾配に見合った変速比特性、ひ
いては駆動力特性が得られ、かつ、勾配が変化してもそ
れに応じて連続的に変速比を可変に制御することができ
トルク変化を抑制した滑らかな運転性能が得られる。
【0046】また、低燃費走行モード変速比設定手段で
設定される変速比も考慮することにより、勾配により見
合った出力が得られる変速制御を行うことができる。さ
らに、勾配の小さい第1の基準値に対応する変速比から
勾配の大きい第2の基準値に対応する変速比まで滑らか
に変化させて変速制御することができる。
設定される変速比も考慮することにより、勾配により見
合った出力が得られる変速制御を行うことができる。さ
らに、勾配の小さい第1の基準値に対応する変速比から
勾配の大きい第2の基準値に対応する変速比まで滑らか
に変化させて変速制御することができる。
【0047】また、請求項2に係る発明では、所定の補
正量の付加によって勾配に応じた変速比の設定の自由度
が増大してより適切な変速比に設定することが可能とな
る。また、請求項3に係る発明では、変速比の高車速側
の上限値を勾配によって可変に制御することで、勾配に
見合った適切な上限値に制御でき、もって勾配に応じた
要求出力を確保して安定した走行性能を得ることができ
る。
正量の付加によって勾配に応じた変速比の設定の自由度
が増大してより適切な変速比に設定することが可能とな
る。また、請求項3に係る発明では、変速比の高車速側
の上限値を勾配によって可変に制御することで、勾配に
見合った適切な上限値に制御でき、もって勾配に応じた
要求出力を確保して安定した走行性能を得ることができ
る。
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の第1の実施例を示すシステム図
【図3】 勾配算出ルーチンのフローチャート
【図4】 変速比設定ルーチンのフローチャート
【図5】 要求駆動力算出のブロック図
【図6】 リミッター処理サブルーチンのフローチャー
ト
ト
【図7】 トルク比下限値設定用三次元マップを示す斜
視図
視図
【図8】 トルク比下限値設定用二次元マップを示す斜
視図
視図
1 無段変速機
2 プライマリプーリ
3 セカンダリプーリ
10 車速センサ
11 スロットルセンサ
12 エンジン回転センサ
13 モードスイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 59/00 - 61/12
F16H 61/16 - 61/24
F16H 63/40 - 63/48
Claims (3)
- 【請求項1】エンジンと駆動軸との間に変速機を備える
車両において、 高出力走行に好適な変速比特性が設定された高出力走行
モード変速比設定手段と、 低燃費走行に好適な変速比特性が設定された低燃費走行
モード変速比設定手段と、 路面の勾配に関連する値を検出する勾配検出手段と、第1の勾配基準値と第1の勾配基準値より大きい第2の
勾配基準値とを設定し、前記勾配検出手段により検出さ
れた勾配が前記第1の勾配基準値より小さい勾配路面に
おける変速制御は前記低燃費走行モード変速比設定手段
により設定された変速比特性を用いて行い、同じく検出
された勾配が前記第2の勾配基準値より大きい勾配路面
における変速制御は前記高出力走行モード変速比設定手
段により設定された変速比特性を用いて行い、同じく検
出された勾配が前記第1の勾配基準値と第2の勾配基準
値の間の勾配路面における変速制御は前記低燃費走行モ
ード変速比設定手段により設定された変速比特性と前記
高出力走行モード変速比設定手段により設定された変速
比特性とを勾配に応じて補間して設定された変速比特性
を用いて行う 変速制御手段と、 を含んで構成したことを特徴とする変速機付き車両の制
御装置。 - 【請求項2】 前記変速制御手段は、前記前記第1の勾配
基準値と第2の勾配基準値との間では前記補間して設定
された変速比特性の値に所定の補正量を付加した値を用
いて変速制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の
変速機付き車両の制御装置。 - 【請求項3】 前記変速制御手段は、勾配関連値に応じて
変速比の高車速側の上限値を可変に制御することを特徴
とする請求項1または請求項2に記載の変速機付き車両
の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02509595A JP3401354B2 (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 変速機付き車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02509595A JP3401354B2 (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 変速機付き車両の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08219242A JPH08219242A (ja) | 1996-08-27 |
JP3401354B2 true JP3401354B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=12156378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02509595A Expired - Fee Related JP3401354B2 (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 変速機付き車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3401354B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3353711B2 (ja) | 1998-07-15 | 2002-12-03 | 日産自動車株式会社 | 車両駆動力制御装置 |
JP3465618B2 (ja) | 1999-03-08 | 2003-11-10 | 日産自動車株式会社 | 車両の駆動力制御装置 |
KR100818672B1 (ko) * | 2007-03-30 | 2008-04-02 | 주식회사 케피코 | 사륜구동차량의 4엘모드에서의 자동변속기 변속제어방법 |
WO2012144023A1 (ja) * | 2011-04-20 | 2012-10-26 | トヨタ自動車株式会社 | ベルト式無段変速機の制御装置 |
JP6192462B2 (ja) * | 2013-09-26 | 2017-09-06 | ダイハツ工業株式会社 | 車両の制御装置 |
-
1995
- 1995-02-14 JP JP02509595A patent/JP3401354B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08219242A (ja) | 1996-08-27 |
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