JP3400283B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP3400283B2
JP3400283B2 JP04351597A JP4351597A JP3400283B2 JP 3400283 B2 JP3400283 B2 JP 3400283B2 JP 04351597 A JP04351597 A JP 04351597A JP 4351597 A JP4351597 A JP 4351597A JP 3400283 B2 JP3400283 B2 JP 3400283B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/18Arrangements for adjusting, eliminating or compensating reactive power in networks
    • H02J3/1821Arrangements for adjusting, eliminating or compensating reactive power in networks using shunt compensators
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    • H02J3/1842Arrangements for adjusting, eliminating or compensating reactive power in networks using shunt compensators with stepless control wherein at least one reactive element is actively controlled by a bridge converter, e.g. active filters
    • H02J3/1857Arrangements for adjusting, eliminating or compensating reactive power in networks using shunt compensators with stepless control wherein at least one reactive element is actively controlled by a bridge converter, e.g. active filters wherein such bridge converter is a multilevel converter
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/20Active power filtering [APF]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の変換器の交
流出力を変圧器で直列接続して出力を取り出す電力変換
装置において、変換器を構成する自己消弧形スイッチン
グ素子のスイチング回数を必要最低限に押さえることで
スイッチングに伴う損失を最低限におさえながら、出力
電圧を正弦波状に制御する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図20は、本発明が適用できる従来から
使われている電力変換装置の主回路構成図である。図に
おいて1は系統に接続されている変圧器の一次巻線、2
Aから2Dは変圧器一次巻線1に結合された変圧器二次
巻線、3A〜3Dはゲートターンオフサイリスタ(以下
単にGTOと記す)とダイオードで構成された変換器、
4は直流電源である。又、5〜10は変換器3AのGT
Oである。
【0003】図21は、図20に示す電力変換装置を制
御する従来の制御装置の構成図である。図21におい
て、図20と同一の記号は同一の機能を備えたものであ
って、その説明は省略する。
【0004】図21において,11は交流系統、12は
交流系統11の線間電圧を検出する電圧検出器、13は
線間電圧→相電圧変換回路、14は線間電圧→相電圧変
換回路13の出力が印可される三相→二相変換回路、1
5は位相角算出回路で三相→二相変換回路14の出力の
二相交流信号を位相角に変換する。16は三角波発生回
路で位相の0°から360°に対応した三角波を発生す
る。17は電流制御回路で変換器3A〜3Dの出力電流
を制御する。18は加算器で三相→二相変換回路14と
電流制御回路17の出力を加算する。19は加算器18
の出力が印可される二相→三相変換回路である。20は
クロスポイント検出回路で二相→三相変換回路19の出
力と、三角波発生回路16の出力が印可され、三角波と
各三相電圧指令との交点を検出して変換器3A〜3Dの
GTOをオンオフする信号を発生する。21はゲートパ
ルス発生回路で変換器3A〜3DのGTOをオンオフす
るゲートパルスを発生する。
【0005】図22は、図21に示す従来の制御装置に
よって制御した場合の作用を説明するための波形であ
る。以下、図20、図21、図22を参照しながら説明
する。
【0006】図22のVLUV,VLVW,VLWUは
電圧検出器12で検出される系統の線間電圧である。線
間電圧→相電圧変換回路13は下式の演算を行い線間電
圧VLUV、VLVW,VLWUを相電圧VLU,VL
V,VLWに変換する。
【0007】
【数1】VLU=(2×VLUV+VLVW)/3 VLV=(2×VLVW+VLWU)/3 VLW=(2×VLWU+VLUV)/3 三相→二相変換回路14は下式の演算を行い、相電圧V
LU,VLV,VLWを直交AB座標系の二相信号VL
A,VLBに変換する。ただし、A軸をU相方向にと
り、B軸をA軸より90°進んだ軸とする。
【0008】
【数2】VLA=VLU−(VLV+VLW)/2 VLB=(VLV−VLW)×√3/2 三相→二相変換回路14の出力VLA、VLBと電流制
御回路17の出力は加算器18によって加算されるが、
以下説明を容易にするため、電流制御回路17の出力は
零と仮定する。即ち、変換器3A〜3Dが電源系統11
の電圧に等しい電圧を発生し、出力電圧が零の状態につ
いて説明する。従って、加算器18の出力はVA、VB
はVLA、VLBに等しい。位相角算出回路15は下式
の演算を行い、三相→二相変換回路14の出力VLA,
VLBから位相各信号THLを算出する。
【0009】
【数3】VLBが正でVLAが(VLBの絶対値)より
大きいとき THL= tan−1(VLB/VLA) VLBが(VLAの絶対値)より大きいとき THL=−tan−1(VLA/VLB)+90° VLAが−(VLBの絶対値)より小さいとき THL=tan−1(VLB/VLA)+180° VLBが−(VLAの絶対値)より小さいとき THL=−tan−1(VLB/VLA)+270° VLBが負でVLAが(VLBの絶対値)より大きいと
き THL= tan−1(VLB/VLA)+360° THLの波形を図22に示す。三角波発生回路16は下
式の演算を行い、位相角信号THLを三角波信号TRI
UAに変換する。
【0010】THO=THL×9−90° THOが360°×n(nは0以上の整数)より大きく
360°×n+180°より小さいとき TRIUA=−1+(THO−n×360°)/90° THOが360°×n(nは0以上の整数)+180°
より大きく、360°×n+360°より小さいとき TRIUA=3−(THO−n×360°)/90° TRIUAの波形を図22に示す。TRIUAは変換器
3AのU相GTO5〜10を制御する三角波信号であ
る。同時に三角波発生回路16は、
【0011】
【数4】THO=THL×9−90°−15° THO=THL×9−90°−30° THO=THL×9−90°−45° として同様の演算を行いTRIUB、TRIUC、TR
IUDを発生する。
【0012】TRIUB、TRIUC、TRIUDは図
示していないが変換器3B、3C、3DのU相GTOを
制御する三角波信号である。同時に三角波信号発生回路
16は、
【0013】
【数5】THO=(THL−120°)×9−90° THO=(THL−120°)×9−90°−15° THO=(THL−120°)×9−90°−30° THO=(THL−120°)×9−90°−45° として同様の演算を行いTRIVA、TRIVB、TR
IVC、TRIVDを発生する。
【0014】TRIVA、TRIVB、TRIVC、T
RIVDは図示していないが変換器3A、3B、3C、
3DのV相GTOを制御する三角波信号である。同時に
三角波信号発生回路16は、
【0015】
【数6】THO=(THL−240°)×9−90° THO=(THL−240°)×9−90°−15° THO=(THL−240°)×9−90°−30° THO=(THL−240°)×9−90°−45° として同様の演算を行いTRIWA、TRIWB、TR
IWC、TRIWDを発生する。
【0016】TRIWA、TRIWB、TRIWC、T
RIWDは図示していないが変換器3A、3B、3C、
3DのW相GTOを制御する三角波信号である。図22
において、VURはU相電圧指令である。VUVAは変
換器3AのUV相線間出力電圧である。
【0017】TRIUAとVURをクロスポイント検出
回路20で比較し、VURがTRIUAより大きいとき
GTO5をオンし、VURがTRIUAより小さいとき
GTO8をオンする。同様にして、V相電圧指令VVR
とTRIVAを比較して、GTO6、GTO9のオンオ
フを決定し、W相電圧指令VVRとTRIWAを比較し
て、GTO7、GTO10のオンオフを決定する。同様
に、VUVB、VUVC、VUVDは変換器3B、3
C、3DのUV相の出力電圧である。VUVA、VUV
B、VUVC、VUVDはそれぞれ変圧器二次巻線2
A、2B、2C、2DのUV相に加わり、変圧器一次巻
線1のU相には正弦波状の電圧が発生する。同様に変圧
器一次巻線のV相にはU相に対して120°位相の遅れ
た電圧が発生しU相とV相の線間にはVUVの電圧が発
生する。VUVは系統の線間電圧VLUVと基本波が等
しい電圧となるが、変換器3Aから3Dを構成するGT
OはVUVA〜VUVDのPWM波形に対応する多数の
スイッチングを繰り返している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、変
換器3A,3B,3C,3Dは正弦波状の電圧を発生す
るのにともなって、変換器3A,3B,3C,3Dの自
己消弧形素子は一周期あたり9回のオンオフを繰り返し
ており、スイッチングに伴う損失が大きく、変換器の効
率が低下する。
【0019】そこで、本発明は複数の変換器の交流出力
を変圧器により、直列に接続して運転する電力変換器に
おいて、自己消弧形素子のスイッチング回数を押さえな
がら、変圧器の一次巻線に発生する電圧が正弦波状にな
るように変換器を制御することを第1の目的とする。ま
た、上記の構成において、変圧器の巻線にかかる電圧に
直流分が生じないように制御することを第2の目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の請求項1の電力変換装置では、複数
の単位変換器の出力電圧の和に対応する電圧指令ベクト
ルを求め、この電圧指令ベクトルが、電力変換装置の出
力可能な出力可能電圧ベクトルの終点を1つずつ含む領
域のいずれの領域に含まれるかを判別し、該領域の出力
可能電圧ベクトルを実際値ベクトルとして選択し、この
実際値ベクトルを基に単位変換器が出力する単位変換器
電圧ベクトルを求め単位変換器を制御することで、変換
器の出力電圧を指令値に追従させることができ、また、
電圧指令ベクトルが出力可能電圧ベクトルを含む領域か
ら別の出力可能電圧ベクトルを含む領域に移った時にの
みにしか実際値ベクトルは変化しないので、スイッチン
グ素子のスイッチング回数を低く押さえることができ
る。
【0021】上記第1の目的を達成するために、本発明
の請求項2の電力変換装置では、複数の単位変換器の出
力電圧の和に対応する電圧指令ベクトルを求め、この電
圧指令ベクトルが、電力変換装置の出力可能な出力可能
電圧ベクトルの終点を1つずつ含む正六角形の領域のい
ずれの領域に含まれるかを判別し、該領域の出力可能電
圧ベクトルを実際値ベクトルとして選択し、この実際値
ベクトルを基に単位変換器が出力する単位変換器電圧ベ
クトルを求め単位変換器を制御することで、変換器の出
力電圧を指令値に追従させることができ、また、電圧指
令ベクトルが出力可能電圧ベクトルを含む領域から別の
出力可能電圧ベクトルを含む領域に移った時にのみにし
か実際値ベクトルは変化しないので、スイッチング素子
のスイッチング回数を低く押さえることができる。
【0022】上記第1の目的を達成するために、本発明
の請求項3の電力変換装置では、複数の単位変換器の出
力電圧の和に対応する電圧指令ベクトルを求め、この電
圧指令ベクトルが、電力変換装置の出力可能な出力可能
電圧ベクトルの終点を1つずつ含む菱形の領域のいずれ
の領域に含まれるかを判別し、該領域の出力可能電圧ベ
クトルを実際値ベクトルとして選択し、この実際値ベク
トルを基に単位変換器が出力する単位変換器電圧ベクト
ルを求め単位変換器を制御することで、変換器の出力電
圧を指令値に追従させることができ、また、電圧指令ベ
クトルが出力可能電圧ベクトルを含む領域から別の出力
可能電圧ベクトルを含む領域に移った時にのみにしか実
際値ベクトルは変化しないので、スイッチング素子のス
イッチング回数を低く押さえることができる。
【0023】上記第1の目的と第2の目的を達成するた
めに、本発明の請求項4の電力変換装置では、複数の単
位変換器の出力電圧の和に対応する電圧指令ベクトルを
求め、この電圧指令ベクトルが、電力変換装置の出力可
能な出力可能電圧ベクトルの終点を1つずつ含む領域の
いずれの領域に含まれるかを判別し、該領域の出力可能
電圧ベクトルを実際値ベクトルとして選択し、更に変圧
器の二次巻線に鎖交する磁束に相当する量を検出し、こ
の実際値ベクトルと変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に
相当する量とを基に単位変換器が出力する単位変換器電
圧ベクトルを求め単位変換器を制御することで、変換器
の出力電圧を指令値に追従させることができ、また、電
圧指令ベクトルが出力可能電圧ベクトルを含む領域から
別の出力可能電圧ベクトルを含む領域に移った時にのみ
にしか実際値ベクトルは変化しないので、スイッチング
素子のスイッチング回数を低く押さえることができる。
更に、二次巻線にかかる電圧に直流分が生じないように
制御することができる。
【0024】上記第1の目的と第2の目的を達成するた
めに、本発明の請求項5の電力変換装置では、複数の単
位変換器の出力電圧の和に対応する電圧指令ベクトルを
求め、この電圧指令ベクトルが、電力変換装置の出力可
能な出力可能電圧ベクトルの終点を1つずつ含む正六角
形の領域のいずれの領域に含まれるかを判別し、該領域
の出力可能電圧ベクトルを実際値ベクトルとして選択
し、更に変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に相当する量
を検出し、この実際値ベクトルと変圧器の二次巻線に鎖
交する磁束に相当する量とを基に単位変換器が出力する
単位変換器電圧ベクトルを求め単位変換器を制御するこ
とで、変換器の出力電圧を指令値に追従させることがで
き、また、電圧指令ベクトルが出力可能電圧ベクトルを
含む領域から別の出力可能電圧ベクトルを含む領域に移
った時にのみにしか実際値ベクトルは変化しないので、
スイッチング素子のスイッチング回数を低く押さえるこ
とができる。更に、二次巻線にかかる電圧に直流分が生
じないように制御することができる。
【0025】上記第1の目的と第2の目的を達成するた
めに、本発明の請求項6の電力変換装置では、複数の単
位変換器の出力電圧の和に対応する電圧指令ベクトルを
求め、この電圧指令ベクトルが、電力変換装置の出力可
能な出力可能電圧ベクトルの終点を1つずつ含む菱形の
領域のいずれの領域に含まれるかを判別し、該領域の出
力可能電圧ベクトルを実際値ベクトルとして選択し、更
に変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に相当する量を検出
し、この実際値ベクトルと変圧器の二次巻線に鎖交する
磁束に相当する量とを基に単位変換器が出力する単位変
換器電圧ベクトルを求め単位変換器を制御することで、
変換器の出力電圧を指令値に追従させることができ、ま
た、電圧指令ベクトルが出力可能電圧ベクトルを含む領
域から別の出力可能電圧ベクトルを含む領域に移った時
にのみにしか実際値ベクトルは変化しないので、スイッ
チング素子のスイッチング回数を低く押さえることがで
きる。更に、二次巻線にかかる電圧に直流分が生じない
ように制御することができる。
【0026】本発明の請求項7の電力変換装置は、請求
項4乃至請求項6の電力変換装置の制御装置において、
変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に相当する量を変圧器
の二次巻線の磁路に設置した磁束センサーで直接検出す
るようにする。
【0027】本発明の請求項8の電力変換装置は、請求
項4乃至請求項6の電力変換装置の制御装置において、
変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に相当する量を変圧器
の二次巻線に印可される電圧を検出し、その検出された
電圧を不完全積分することで間接的に検出する。
【0028】本発明の請求項9の電力変換装置は、請求
項4乃至請求項6の電力変換装置の制御装置において、
変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に相当する量を電力変
換装置の直流電圧を検出し、この直流電圧を単位変換器
の自己消弧形スイッチング素子のオンオフ指令とから単
位変換器の交流出力電圧に相当する量を演算して、この
交流出力電圧に相当する量を不完全積分することで間接
的に検出する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態の構成図である。図1において1、2A〜2D、
3A〜3D、4、11、12、17、21は従来の説明
ですでに述べたので、ここでは説明を省略する。
【0030】第1の実施の形態では、系統電圧検出回路
12で検出された系統電圧と変換器の出力電流を所定の
値に制御する電流制御回路の出力は電圧指令値ベクトル
演算回路30に送られ、単位変換器3A〜3Dが出力す
べき電圧に対応する電圧指令値ベクトルが算出される。
電圧実際値ベクトル選択回路40は電圧指令値ベクトル
演算回路30によって算出された電圧指令値ベクトルか
ら、変換器が実際に出力する電圧に対応する電圧実際値
ベクトルを選択する。単位変換器電圧ベクトル決定回路
50は、電圧実際値ベクトルを各単位変換器が出力すべ
き電圧ベクトルに分解し、各単位変換器のスイッチング
状態を決定する。オン・オフパターン生成回路60は、
単位電圧ベクトル決定回路50の出力する各単位変換器
のスイッチング状態に応じて各単位変換器の自己消弧形
素子をオンオフする信号を発生する。
【0031】更に、図1乃至図8を用いて、第1の実施
の形態の動作を説明する。図2は、図1の電圧指令値ベ
クトル演算回路30の動作説明図である。電圧検出器1
2で検出した交流系統の線間電圧VLUV,VLVW,
VLWUは線間→相変換回路31によって、以下の演算
がなされ、相電圧VLU,VLV,VLWに変換され
る。
【0032】
【数7】VLU=(2×VLUV+VLVW)÷3 VLV=(2×VLVW+VLWU)÷3 VLW=(2×VLWU+VLUV)÷3 さらに、線間→相変換回路31によって求められた相電
圧VLU,VLV,VLWは三相→二相変換回路32に
おいて、次式にしたがってVLAとVLBに変換され
る。ただし、A軸をU相方向にとり、B軸をA軸より9
0°進んだ軸とする。
【0033】
【数8】VLA=VLU−(VLV+VLW)/2 VLB=(VLV−VLW)×√3/2 三相→二相変換回路32の出力VLA、VLBと電流制
御回路17の出力VCA,VCBは加算器33において
次式にしたがって加算され、電圧指令値ベクトルのA,
B軸方向成分RVA,RVBが算出される。
【0034】
【数9】RVA=VLA+VCA RVB=VLB+VCB 以上の結果として、図3に示す電圧指令値ベクトルが決
定される。
【0035】図4は単位変換器1台が発生できる出力電
圧で、V0からV6の7通りのベクトルで表すことがで
きる。各ベクトルに対応する自己消弧形スイッチング素
子のスイッチング状態の関係は下記のようになる。
【0036】 GTO5 GTO6 GTO7 GTO8 GTO9 GTO10 ベクトルV0 OFF OFF OFF ON ON ON または ON ON ON OFF OFF OFF ベクトルV1 ON OFF OFF OFF ON ON ベクトルV2 ON ON OFF OFF OFF ON ベクトルV3 OFF ON OFF ON OFF ON ベクトルV4 OFF ON ON ON OFF OFF ベクトルV5 OFF OFF ON ON ON OFF ベクトルV6 ON OFF ON OFF ON OFF 図5は電力変換器3A〜3Dが変圧器1の一次側に発生
できる電圧に対応する実際値電圧ベクトルを表す図であ
る。図5において原点と各黒丸を結ぶベクトルが実際値
ベクトルを表しており、図5では61通りのベクトルを
表している。
【0037】図5は、4台の電力変換器3A〜3Dが直
列接続された場合の実際値ベクトルを表しているが、直
列接続される電力変換器の台数がことなる場合も、図5
と同様の図で表現することができる。
【0038】図6は電圧実際値ベクトル選択回路40の
動作を説明するための図である。電圧指令ベクトル演算
回路30から出力された電圧指令ベクトルのA軸方向成
分RVA,B軸方向成分RVBは位相角算出回路41に
入力され、電圧指令ベクトルの位相角THが下式で演算
される
【0039】
【数10】RVBが正でRVAが(RVBの絶対値)よ
り大きいとき TH= tan−1(RVB/RVA) RVBが(RVAの絶対値)より大きいとき TH=−tan−1(RVA/RVB)+90° RVAが−(RVBの絶対値)より小さいとき TH=tan−1(RVB/RVA)+180° RVBが−(RVAの絶対値)より小さいとき TH=−tan−1(RVB/RVA)+270° RVBが負でRVAが(RVBの絶対値)より大きいと
き TH= tan−1(RVB/RVA)+360° 位相角判別回路42は電圧指令ベクトルの位相角THを
以下の大小比較により、電圧指令ベクトルが属する60
度区間を表すITHを算出する。
【0040】
【数11】0°≦TH<60°のとき ITH=0 60°≦TH<120°のとき ITH=1 120°≦TH<180°のとき ITH=2 180°≦TH<240°のとき ITH=3 240°≦TH<300°のとき ITH=4 300°≦TH<360°のとき ITH=5 位相角判別回路42の出力ITHと対応する60°期間
を表したのが図7である。ITHは電圧実際値ベクトル
選択回路40の出力となるとともに、乗算器43に入力
され、下式でNTHが算出される。
【0041】
【数12】NTH=60°×ITH 回転変換回路44は乗算器43の出力NTHに従って、
電圧指令ベクトル(RVA、RVB)を次式で座標変換
する。
【0042】
【数13】RVA2= RVA×COS(NTH)+
RVB×SIN(NTH) RVB2=−RVA×SIN(NTH)+ RVB×C
OS(NTH) 領域判別回路45は、回転変換回路44の出力RVA
2,RVB2であわらされる電圧指令ベクトルの終点
が、電圧実際値ベクトルの終点を1点ずつ含むように区
分された領域のどこに属するか判別する。図8は電圧実
際値ベクトルの終点を区分した様子を示している。図8
に示したように、原点から順に各終点に座標値(0,
0),(0,1)…(i,j)…を割り振り、各点の属
する領域を区分する直線を次式で表す。
【0043】
【数14】ai×A+bi×B=0 ai+1×bi+1×B=0 aj×A+bj×B=0 aj+1×bj+1+1×B=0 各領域に対して、境界を区分する直線と(RVA2,R
VB2)の位置関係を以下の計算により算出する。
【0044】境界線ai×A+bi×B=0に対しては
ai×RVA2+bi×RVB2が0より大きければ、
(RVA2,RVB2)が境界線の上側にある。
【0045】ai×RVA2+bi×RVB2が0より
小さければ、(RVA2,RVB2)が境界線の下側に
ある。以上の処理を各境界線について繰り返すことで、
(RVA2,RVB2)が各領域のどちら側に位置する
かが判明し、最終的に(RVA2,RVB2)が属する
領域が決定される。決定された領域に含まれる電圧実際
値ベクトルの終点の座標値(VA,VB)を選択結果と
して出力する。
【0046】以上は境界線を直線とし、各終点が4つの
境界線で区分されるとして説明したが、境界線は曲線で
もよく、各終点を区分する境界線も4本でなくてもよ
い。単位変換器電圧ベクトル決定回路50は電圧実際値
ベクトル選択回路40の出力であるVA,VB,ITH
から各単位変換器に割り付ける単位変換器電圧ベクトル
のを以下の手順で決定する。
【0047】STEP1)単位電圧ベクトルの種類決定 ITHが5より小さいとき J=ITH+1 K=ITH+2 ITHが5に等しいとき J=ITH+1 K=1 とし、割り付けられる単位変換器電圧ベクトルの種類を
表す数(J,K)を決定する。
【0048】STEP2)単位変換器電圧ベクトルの数
決定 ベクトルVJをVA個 ベクトルVKをVB個 とする。ここで、J、KはSTEP1で求められた1か
ら6の整数値となり、VJ、VKは図4に示した単位変
換器の発生できる電圧ベクトルのうちの隣り合った2つ
のベクトルを表し、VA、VBは電圧実際値ベクトル選
択回路40の出力である電圧実際値ベクトルの終点の座
標値である。以下、簡単のため、J=1,K=2,VA
=1,VB=3、つまり、電圧ベクトルの数は、ベクト
ルV1が1個、ベクトルV2が3個とし、現状の単位変
換器3A〜3Dの出力電圧ベクトルが、 単位変換器3A V1 単位変換器3B V2 単位変換器3C V2 単位変換器3D V1 である場合について説明する。
【0049】STEP3)単位変換器電圧ベクトルの指
令の組み生成 単位変換器3A〜3Dに割り付ける電圧ベクトルを順に
ならべて単位変換器電圧ベクトルの指令の組みを(V
1,V2,V2,V2)とする。
【0050】STEP4)各単位変換器に割り付けるベ
クトルの決定 単位変換器3Aの現在の出力電圧ベクトルはV1であ
り、単位変換器電圧ベクトルの指令の組みに含まれるの
で、単位変換器3Aの次回の出力ベクトルをV1とし、
単位変換器電圧ベクトル指令の組みからV1を除く。 (単位変換器電圧ベクトル指令の組みは(V2,V2,
V2)となる。) 単位変換器3Bの現在の出力電圧ベクトルはV2であ
り、単位変換器電圧ベクトルの指令の組みに含まれるの
で、単位変換器3Bの次回の出力ベクトルをV2とし、
単位変換器電圧ベクトル指令の組みからV2を除く。 (単位変換器電圧ベクトル指令の組みは(V2,V2)
となる。) 単位変換器3Cの現在の出力電圧ベクトルはV2であ
り、単位変換器電圧ベクトルの指令の組みに含まれるの
で、単位変換器3Cの次回の出力ベクトルをV2とし、
単位変換器電圧ベクトル指令の組みからV2を除く。 (単位変換器電圧ベクトル指令の組みは(V2)とな
る。) 単位変換器3Dの現在の出力電圧ベクトルはV1であ
り、単位変換器電圧ベクトルの指令の組みに含まれな
い。単位変換器電圧ベクトルの指令の組みに残っている
電圧ベクトルV2を次回の出力ベクトルとしてを割り付
ける。
【0051】この例では単位変換器電圧ベクトル指令の
組には1つのベクトルしか残っていないが、複数の電圧
ベクトルが残っている場合には最初のベクトルを割り付
ける。
【0052】オンオフパターン生成回路60は、前述の
電圧ベクトルとGTOとのスイッチング状態の対応を示
した関係に従って、単位変換器電圧ベクトル決定回路5
0によって出力された単位変換器電圧ベクトルの組を各
GTOのオンオフパターンに変換する。
【0053】各GTOのオンオフパターンはゲートパル
ス発生装置21に送られ、各GTOをオンオフさせる。
第1の実施の形態によれば、正弦波状に変化する交流系
統電圧に応じて決まる電圧ベクトルに対して、そのベク
トルの近傍の電圧ベクトルを出力するように変換器が制
御されるので、変圧器1の1次側に正弦波状の電圧を発
生させることができる。また、電圧指令に対応する電圧
ベクトルの終点が、電圧実際値ベクトルの終点を区分す
る領域から別の電圧実際値ベクトルの終点を区分する領
域に移った時だけ変換器のスイッチング動作が起こるの
で、スイッチング動作を必要最低限におさえることがで
き、スイッチング損失を低減した高効率な電力変換器を
実現できる。
【0054】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。本発明の第2の実施の形態については、電圧実
際値ベクトル選択回路40以外の構成および動作は、本
発明の第1の実施の形態と同一であり、同一要素につい
てはその説明を省略する。
【0055】以下、本発明の第2の実施の形態の電圧実
際値ベクトル選択回路40について説明する。図9は第
2の実施の形態における電圧実際値ベクトル選択回路4
0の構成図である。
【0056】電圧指令ベクトル演算器30の出力から、
位相角算出回路41、位相角判別回路42、乗算器4
3、回転変換回路44によって、電圧指令ベクトルに対
応する座標RVA2、RVB2を得るまでの処理は第1
の実施の形態と同一である。
【0057】図10は、電圧実際値ベクトルの選択に用
いる電圧実際値ベクトルの終点を1つずつ含むように分
割された正六角形の領域をしめしている。各領域に電圧
指令ベクトルの終点が含まれた場合、その領域の中心に
位置する電圧実際値ベクトルが電圧指令ベクトルに最も
近いベクトルとなる。この領域分割にもとずいて、電圧
実際値ベクトルの選択を行うための処理について説明す
る。先ず、座標変換回路46は回転変換回路44の出力
RVA2、RVB2を、下式にしたがって座標変換をお
こなう。
【0058】
【数15】P=2×RVA2 Q=RVA2+√3×RVB2 座標値(P,Q)は電圧指令ベクトルのそれを含む60
°区間をなす2つの電圧ベクトルの方向成分に対応して
いる。領域算出回路47は、座標値(P,Q)をもとに
下式にしたがって電圧指令ベクトルの先端が存在する領
域を算出する。
【0059】
【数16】IP=INT(P) IQ=INT(Q) IR=INT(Q−IQ−P+IP) 上式でINT(*)は整数化演算をあらわす。
【0060】IP、Q、IRは、図10の正六角形の領
域をその領域の中心にある電圧実際値ベクトルの終点と
各頂点をむすんで決まる正三角形の領域(図11)に1
対1に対応している。したがって、上記演算により、電
圧指令ベクトルの終点が図11のどの正三角形の領域に
存在するかが算出されたことになる。
【0061】実際値ベクトル座標算出回路48はIP,
IQ,IRにもとずいて、実際値ベクトル座標データテ
ーブルを参照し、電圧実際値ベクトルの座標値VAおよ
びVBを算出する。
【0062】以下、第1の実施の形態と同様にして、V
A、VB、ITHが単位変換器電圧ベクトル決定回路5
0、オンオフパターン発生回路60、ゲート発生回路7
0を経て、各単位変換器のGTOがオンオフされ、変圧
器1の一次巻線1Pに系統電圧に対応した正弦波状の電
圧が発生する。
【0063】図12は、本実施の形態による変換器の動
作波形を示している。VLU、VLV、VLWはそれぞ
れUV相、VW相、WU相の系統線間電圧波形、VUV
A〜VUVDは単位変換器3A〜3DのUV相出力電
圧、VU0はVUVA〜VUVDを加算した波形、VU
0は変圧器1の一次巻線1Pに発生する相電圧に相当
し、正弦波状の電圧が発生していることがわかる。ま
た、各単位変換器3A〜3Dの各GTOが1周期に1回
だけスイッチング動作を行っており、スイッチングが最
小限となっている。図12では電流制御系の出力が零の
場合の動作は波形だが、電流制御系を動作させることで
PWM動作が付加され、スイッチングが若干ことなる。
【0064】本発明の第2の実施の形態によれば、正弦
波状に変化する交流系統電圧に応じて決まる電圧指令ベ
クトルに対して、最も近い電圧ベクトルを出力するよう
に変換器が制御されるので、変圧器1の1次側に正弦波
状の電圧を発生させることができる。また、電圧実際値
ベクトルを区分する正六角形の領域を考えることで、煩
雑な距離計算をすることなく、電圧指令ベクトルに最も
近いベクトルを高速に算出することができる。変換器の
スイッチング動作は、電圧指令に対応する電圧ベクトル
の終点が、電圧実際値ベクトルの終点を区分する正六角
形の領域から別の正六角形の領域に移った時だけ起こる
ので、スイッチング動作を必要最低限におさえることが
でき、スイッチング損失を低減した高効率な電力変換器
を実現できる。
【0065】次に本発明の第3の実施の形態について説
明する。本発明の第3の実施の形態については、電圧実
際値ベクトル選択回路40以外の構成および動作は、本
発明の第1の実施の形態と同一であり、同一要素につい
てはその説明を省略する。
【0066】以下、本発明の第3の実施の形態の電圧実
際値ベクトル選択回路40について説明する。図13は
第3の実施の形態における電圧実際値ベクトル選択回路
40の構成図である。
【0067】電圧指令ベクトル演算器30の出力から、
位相角算出回路41、位相角判別回路42、乗算器4
3、回転変換回路44によって、電圧指令ベクトルに対
応する座標RVA2、RVB2を得るまでの処理は第1
の実施の形態と同一である。
【0068】図14は、電圧実際値ベクトルの選択に用
いる電圧実際値ベクトルの終点を1つずつ含むように分
割された菱形の領域をしめしている。各領域に電圧指令
ベクトルの終点が含まれた場合、その領域の中心に位置
する電圧実際値ベクトルが電圧指令ベクトルに最も近い
ベクトルとなる。この領域分割にもとずいて、電圧実際
値ベクトルの選択を行うための処理について説明する。
先ず、座標変換回路461は下式にしたがって座標変換
をおこなう。
【0069】
【数17】RVA3=RVA2−1/√3×RVB2 RVB3=2/√3×RVB2 座標値(RVA3,RVB3)は電圧指令ベクトルのそ
れを含む60°区間をなす2つの電圧ベクトル方向の直
線に対して、電圧指令ベクトルの終点から、その2つの
電圧ベクトル方向の直線に平行な直線をひくことできま
る交点の原点からの距離にあたる。領域算出および実際
値ベクトル座標算出回路481は下式で電圧実際値ベク
トル座標値VA,VBを算出する。
【0070】
【数18】VA=INT(RVA3+0.5) VB=INT(RVB3+0.5) 上式でINT(*)は整数化演算をあらわす。
【0071】以下、第1の実施の形態と同様にして、V
A,VB、ITHが単位変換器電圧ベクトル決定回路5
0、オンオフパターン発生回路60、ゲート発生回路7
0を経て、各単位変換器のGTOがオンオフされ、変圧
器1の一次巻線1Pに系統電圧に対応した正弦波状の電
圧が発生する。
【0072】本発明の第3の実施の形態によれば、正弦
波状に変化する交流系統電圧に応じて決まる電圧指令ベ
クトルに対して、その電圧ベクトルの近傍の電圧ベクト
ルを出力するように変換器が制御されるので、変圧器1
の1次側に正弦波状の電圧を発生させることができる。
また、電圧実際値ベクトルを区分する菱形の領域を考え
ることで、煩雑な距離計算もデータテーブルも必要とせ
ず、電圧指令ベクトルに対応した実際値ベクトルを高速
に算出することができる。また、菱形の領域を用いた場
合、電圧指令ベクトルの振幅が微小に変化しても、それ
に応じて得られるスイッチングパターンが変化し、良好
な電流制御特性が得られる。
【0073】さらに、電圧指令に対応する電圧ベクトル
の終点が、電圧実際値ベクトルの終点を区分する領域か
ら別の領域に移った時だけ変換器のスイッチング動作が
起こるので、スイッチング動作を必要最低限におさえる
ことができ、スイッチング損失を低減した高効率な電力
変換器を実現できる。
【0074】次に本発明の第4の実施の形態について説
明する。図15は本発明の第4の実施の形態の構成図で
ある。図において70は変圧器二次巻線2Aから変圧器
二次巻線2Dの各々の巻線に鎖交する磁束がバランスす
るように制御する磁束バランス制御回路である。80は
変圧器二次巻線2Aから2Dに鎖交する磁束に相当する
量を検出する磁束検出回路である。
【0075】図16は磁束検出回路80の構成図であ
る。磁束検出回路80は磁束センサ801〜磁束センサ
803と、磁束センサ801〜磁束センサ803の出力
の差を算出する減算器804〜806とからなる。ここ
では変圧器二次巻線2Aについてのみの結果を示した
が、変圧器二次巻線2B〜2Dに対しても同様の構成と
する。
【0076】次に、第4の実施の形態の動作を説明す
る。図15において、電圧実際値ベクトル選択回路40
によって、出力すべき電圧実際値ベクトルが決定される
までの動作は第1の実施の形態と同一であるため説明を
省略する。
【0077】磁束バランス制御回路70は、先ず、磁束
検出回路から出力されたUV相磁束とVW相磁束の差に
相当する量、VW相磁束とWU相磁束の差に相当する
量、WU相磁束とUV相磁束の差に相当する量それぞれ
の大小の順序を決定し、次に、第1の実施の形態で説明
したのと同様にして、ベクトル選択回路の出力VA、V
B、ITHから、各単位変換器が出力すべき単位変換器
電圧ベクトルの指令の組を算出する。次に以下の論理に
したがって、単位変換器の出力すべき単位変換器電圧ベ
クトルの組を単位変換器3A〜3Dに割り付ける。
【0078】STEP0)電圧ベクトル指令の組の最初
のベクトルをチェックし、出力電圧ベクトルの組が空な
らば終了する。あるいは、単位変換器電圧ベクトルの指
令の組みの最初のベクトルがベクトルV0である場合
は、出力が割り当てられていない残りの変換器にすべて
ベクトルV0を割り付け、終了する。
【0079】STEP1)ITHが前回の単位変換器電
圧ベクトル割付け時と同じ場合は、電圧ベクトル指令の
組の最初のベクトルをチェックし、現在の割り付けられ
ているベクトルの中に同じベクトルがあれば、その変換
器の次回の出力も同じベクトルとし、単位変換器電圧ベ
クトルの指令の組からそのベクトルを除く。
【0080】STEP2)ITHが前回の単位変換器電
圧ベクトル時から変化した場合は、電圧ベクトル指令の
組の最初のベクトルをチェックし、そのベクトルがベク
トルV1である時、3Aから3Dの変換器のうち、それ
ぞれの変圧器二次巻線2A〜2Dに鎖交するUV相磁束
とWU相磁束の差に相当する量FUVA−FWUA、F
UVB−FWUB、FUVC−FWUC、FUVD−F
WUDが最小の変換器にベクトルV1を割り付ける。
【0081】ベクトルV2である時、3Aから3Dの変
換器のうち、それぞれの変圧器二次巻線2A〜2Dに鎖
交するWU相磁束とUV相磁束の差に相当する量FVW
A−FWUA、FVWB−FWUB、FVWC−FWU
C、FVWD−FWUDが最大の変換器にベクトルV2
を割り付ける。
【0082】ベクトルV3である時、3Aから3Dの変
換器のうち、それぞれの変圧器二次巻線2A〜2Dに鎖
交するVW相磁束とUV相磁束の差に相当する量FVW
A−FUVA、FVWB−FUVB、FVWC−FUV
C、FVWD−FUVDが最小の変換器にベクトルV3
を割り付ける。
【0083】ベクトルV4である時、3Aから3Dの変
換器のうち、それぞれの変圧器二次巻線2A〜2Dに鎖
交するWU相磁束とUV相磁束の差に相当する量FWU
A−FUVA、FWUB−FUVB、FWUC−FUV
C、FWUD−FUVDが最大の変換器にベクトルV4
を割り付ける。
【0084】ベクトルV5である時、3Aから3Dの変
換器のうち、それぞれの変圧器二次巻線2A〜2Dに鎖
交するWU相磁束とVW相磁束の差に相当する量FWU
A−FVWA、FWUB−FVWB、FWUC−FVW
C、FWUD−FVWDが最小の変換器にベクトルV5
を割り付ける。
【0085】ベクトルV6である時、3Aから3Dの変
換器のうち、それぞれの変圧器二次巻線2A〜2Dに鎖
交するUV相磁束とVW相磁束の差に相当する量FUV
A−FVWA、FUVB−FVWB、FUVC−FVW
C、FUVD−FVWDが最大の変換器にベクトルV6
を割り付ける。
【0086】STEP3)STEP0へ戻る。そして、
オンオフパターン生成回路60は、磁束バランス制御回
路70によって出力された単位変換器電圧ベクトルの組
を各GTOのオンオフパターンに変換する。
【0087】各GTOのオンオフパターンはゲートパル
ス発生装置21に送られ、各GTOをオンオフさせる。
図17は系統事故等により、系統電圧が高調波により歪
んだ場合の、本実施の形態の運転波形を示す。図17に
おいて、VLU,VLV,VLWは各系統相電圧を、F
UVA,FVWA,FWUAは1段目の単位変換器の磁
束をあらわしている。磁束の量に応じて単位変換器の電
圧ベクトルを決定しているので、系統電圧が大きく歪ん
でも、磁束が一定値以下に制御されている。
【0088】このように本発明の第4の実施の形態によ
れば、正弦波状に変化する交流系統電圧に応じて決まる
電圧ベクトルに対して、そのベクトルの近傍の電圧ベク
トルを出力するように変換器が制御されるので、変圧器
1の1次側に正弦波状の電圧を発生させることができ
る。また、電圧指令に対応する電圧ベクトルの終点が、
電圧実際値ベクトルの終点を区分する領域から別の電圧
実際値ベクトルの終点を区分する領域に移った時だけ変
換器のスイッチング動作が起こるので、スイッチング動
作を必要最低限におさえることができ、スイッチング損
失を低減した高効率な電力変換器を実現できる。さら
に、変圧器二次巻線に鎖交する磁束に相当する量にもと
ずいて、変圧器二次巻線に鎖交する磁束が各単位変換器
間でバランスするように制御しているため、二次巻線に
かかる電圧に直流分が生じないように制御できる。従っ
て、系統事故等により系統電圧が大きく歪んだときも、
変圧器が飽和することなく変換器の運転を継続できる。
【0089】次に本発明の第5の実施の形態について説
明する。本発明の第5の実施の形態は、本発明の第2の
実施の形態に本発明の第4の実施の形態と同一の磁束バ
ランス制御回路を付加したものである。
【0090】第5の実施の形態によれば、正弦波状に変
化する交流系統電圧に応じて決まる電圧指令ベクトルに
対して、最も近い電圧ベクトルを出力するように変換器
が制御されるので、変圧器1の1次側に正弦波状の電圧
を発生させることができる。また、電圧実際値ベクトル
を区分する正六角形の領域を考えることで、煩雑な距離
計算をすることなく、電圧指令ベクトルに最も近いベク
トルを高速に算出することができる。変換器のスイッチ
ング動作は、電圧指令に対応する電圧ベクトルの終点
が、電圧実際値ベクトルの終点を区分する正六角形の領
域から別の正六角形の領域に移った時だけ起こるので、
スイッチング動作を必要最低限におさえることができ、
スイッチング損失を低減した高効率な電力変換器を実現
できる。さらに、変圧器二次巻線に鎖交する磁束に相当
する量にもとずいて、変圧器二次巻線に鎖交する磁束が
各単位変換器間でバランスするように制御しているた
め、二次巻線にかかる電圧に直流分が生じないように制
御できる。したっがて、系統事故等により系統電圧が大
きく歪んだときも、変圧器が飽和することなく変換器の
運転を継続できる。
【0091】次に本発明の第6の実施の形態について説
明する。本発明の第6の実施の形態は本発明の第3の実
施の形態に本発明の第4の実施の形態と同一の磁束バラ
ンス制御回路を付加したものである。
【0092】第6の実施の形態によれば、正弦波状に変
化する交流系統電圧に応じて決まる電圧指令ベクトルに
対して、その電圧ベクトルの近傍の電圧ベクトルを出力
するように変換器が制御されるので、変圧器1の1次側
に正弦波状の電圧を発生させることができる。また、電
圧実際値ベクトルを区分する菱形の領域を考えること
で、煩雑な距離計算もデータテーブルも必要とせず、電
圧指令ベクトルに対応した実際値ベクトルを高速に算出
することができる。また、菱形の領域を用いた場合、電
圧指令ベクトルの振幅が微小に変化しても、それに応じ
て得られるスイッチングパターンが変化し、良好な電流
制御特性が得られる。
【0093】さらに、電圧指令に対応する電圧ベクトル
の終点が、電圧実際値ベクトルの終点を区分する領域か
ら別の領域に移った時だけ変換器のスイッチング動作が
起こるので、スイッチング動作を必要最低限におさえる
ことができ、スイッチング損失を低減した高効率な電力
変換器を実現できる。さらに、変圧器二次巻線に鎖交す
る磁束に相当する量にもとずいて、変圧器二次巻線に鎖
交する磁束が各単位変換器間でバランスするように制御
しているため、二次巻線にかかる電圧に直流分が生じな
いように制御できる。したっがて、系統事故等により系
統電圧が大きく歪んだときも、変圧器が飽和することな
く変換器の運転を継続できる。
【0094】以上、変圧器二次巻線に鎖交する磁束に相
当する量を検出する手段として、請求項7の磁束センサ
を用いる方式について説明したが、以下に述べる請求項
8〜9の磁束に相当する量を検出する方式を用いてもよ
い。
【0095】図18は請求項8に記載の変圧器二次巻線
に鎖交する磁束に相当する量を検出する手段を用いた場
合の構成図である。電圧検出回路91は変圧器二次巻線
2A〜2Dの各相巻線に印可される電圧を検出し、磁束
演算回路92は、その電圧をそれぞれ不完全積分する。
不完全積分の時定数は変圧器二次巻線に鎖交する磁束の
消失特性に合わせておく。
【0096】本実施の形態によれば、磁束センサに比べ
て設置の容易な電圧検出器をもちいて変圧器二次巻線に
鎖交する磁束に相当する量をえることができ、請求項4
〜6の効果を得ることができる。
【0097】図19は請求項9に記載の変圧器二次巻線
に鎖交する磁束に相当する量を検出する手段を用いた場
合の構成図である。直流電圧検出器93は直流電源4の
出力電圧を検出し、出力電圧演算回路94は直流電圧検
出器95の出力とオンオフ生成回路60の出力であるス
イッチングパターンから変圧器二次巻線2A〜2Dの各
相巻線に印可される電圧を算出する。その演算結果は、
磁束演算回路92におくられ、変圧器二次巻線に鎖交す
る磁束に相当する量が算出される。
【0098】本実施の形態によれば、直流電圧制御のた
めに通常設置ずみの電圧検出器を用いて磁束に相当する
量を算出することができ、新たに電圧検出器を設置する
こと無しに、請求項4〜請求項6の効果を得ることがで
きる。また、直流電源4の直流電圧を制御する直流電圧
制御が十分速い応答を持っている場合は、直流電圧検出
値の代わりに直流電圧指令値を用いてもよい。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次巻線が接
続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接続して出
力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変換装置に
おいて、変圧器の一次巻線が接続される交流系統電圧を
検出し、その交流系統電圧に応じて決定される電圧指令
ベクトルに近接する電圧ベクトルを電力変換器が出力す
るように制御されるので、交流系統電圧に対応した正弦
波状の出力電圧を得ることができる。さらに、電力変換
器が出力できる電圧ベクトルの終点を1つずつ含む領域
を考え、交流系統電圧に対応した電圧指令ベクトルの終
点が属する領域に対応する出力電圧を選択するので、電
圧指令ベクトルの終点がある領域から別の領域に移った
時だけスイッチング動作がおこり、スイッチング動作が
最低限に押さえられる。したがって、スイッチング損失
を低減した高効率な電力変換装置がえられる。
【0100】また、変圧器の二次巻線に鎖交する磁束に
相当する量を検出して、磁束に相当する量の大きさに応
じて単位変換器の自己消弧形スイッチング素子のオンオ
フ制御を行うことで、変圧器の二次巻線に鎖交する磁束
がバランスするように制御しているため、二次巻線にか
かる電圧に直流分が生じないように制御できる。したが
って、系統の地絡事故などにより系統電圧が大幅に歪ん
でも、変圧器が飽和することなく変換器の運転を継続す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電力変換装置のブ
ロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の指令値電圧ベクト
ル演算回路のブロック図。
【図3】電圧指令値ベクトルを表す図。
【図4】単位変換器が発生できる電圧ベクトルを表す
図。
【図5】変圧器一次巻線1Pに変換器3A〜3Dが発生
できる出力可能電圧ベクトルを表す図。
【図6】第1の実施の形態の電圧実際値ベクトル選択回
路のブロック図。
【図7】位相角判別回路の出力ITHと電圧ベクトルの
存在する領域の対応を表す図。
【図8】第1の実施の形態で使用する電圧実際値ベクト
ルの区分領域図。
【図9】第2の実施の形態の電圧実際値ベクトル選択回
路のブロック図。
【図10】第2の実施の形態で使用する電圧実際値ベク
トルの区分領域図。
【図11】第2の実施の形態の領域算出回路の動作説明
図。
【図12】第2の実施の形態の動作波形図。
【図13】第3の実施の形態の電圧実際値ベクトル選択
回路のブロック図。
【図14】第3の実施の形態で使用する電圧実際値ベク
トルの区分領域図。
【図15】第4の実施の形態の電力変換装置のブロック
図。
【図16】請求項7の磁束検出回路のブロック図。
【図17】第4の実施の形態の動作波形図。
【図18】請求項8の磁束演算器を用いた場合の実施の
形態を表すブロック図。
【図19】請求項9の磁束演算器を用いた場合の実施の
形態を表すブロック図。
【図20】本発明が適用できる主回路構成の一例を示す
図。
【図21】従来の電力変換装置のブロック図。
【図22】従来の動作波形図。
【符号の説明】
1・・・・変圧器 1P・・・・変圧器一次巻線 2A〜2D・・・・変圧器二次巻線 3A〜3D・・・・単位変換器 4・・・・直流電源 5〜10・・・・GTO 11・・・・電源系統 12・・・・系統電圧検出器 13、31・・・・線間電圧相電圧変換回路 14、32・・・・三相二相変換回路 15、41・・・・位相角算出回路 16・・・・三角波発生回路 17・・・・電流制御回路 18、33、34・・・・加算器 19・・・・二相三相変換回路 20・・・・クロスポイント検出回路 21・・・・ゲートパルス発生回路 30・・・・電圧指令ベクトル演算回路 40・・・・電圧実際値ベクトル選択回路 42・・・・位相角判別回路 43・・・・乗算器 44・・・・回転変換回路 45・・・・領域判別回路 46・・・・座標変換回路 47・・・・領域算出回路 48・・・・実際値ベクトル座標算出回路 461・・・座標変換回路 481・・・領域および実際値ベクトル座標算出回路 50・・・・単位変換器電圧ベクトル決定回路 60・・・・オン・オフパタン生成回路 70・・・・磁束バランス制御回路 80・・・・磁束検出回路 801、802、803・・・・磁束センサ 804、805、806・・・・減算器 91・・・・電圧検出回路 92・・・・磁束演算回路 93・・・・直流電圧検出回路 94・・・・出力電圧演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/21 H02J 3/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己消弧形スイッチング素子をブリッジ
    接続して成り、直流を交流に変換する複数の単位変換器
    と、前記複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次
    巻線が接続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接
    続して出力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変
    換装置において、 前記直列接続された一次巻線に接続される交流系統の電
    圧を検出し、この検出電圧にもとづいて、前記一次巻線
    に出力すべき電圧の電圧指令値ベクトルを演算する手段
    と、 前記一次巻線に出力できる出力可能電圧ベクトルの始点
    を原点にとり、前記出力可能電圧ベクトルの終点で各ベ
    クトルを表現した平面を前記出力可能電圧ベクトルの終
    点を1つずつ含む領域に分割し、前記いずれかの領域に
    前記電圧指令値ベクトルの終点が含まれる場合、その領
    域にふくまれる終点で表される出力可能電圧ベクトル
    を、実際に出力する電圧の電圧実際値ベクトルとして選
    択する手段と、 前記電圧実際値ベクトルにもとづいて、前記複数の単位
    変換器それぞれが出力する電圧の単位変換器電圧ベクト
    ルを決定する手段と、 前記単位変換器電圧ベクトルにもとづいて、自己消弧形
    スイッチング素子のオンオフ指令を演算する手段を備え
    たことを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 自己消弧形スイッチング素子をブリッジ
    接続して成り、直流を交流に変換する複数の単位変換器
    と、前記複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次
    巻線が接続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接
    続して出力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変
    換装置において、 前記直列接続された一次巻線に接続される交流系統の電
    圧を検出し、この検出電圧にもとづいて、前記一次巻線
    に出力すべき電圧の電圧指令値ベクトルを演算する手段
    と、 前記一次巻線に出力できる出力可能電圧ベクトルの始点
    を原点にとり、前記出力可能電圧ベクトルの終点で各ベ
    クトルを表現した平面を前記出力可能電圧ベクトルの終
    点を1つずつ含む正六角形の領域に分割し、前記いずれ
    かの正六角形の領域に前記電圧指令値ベクトルの終点が
    含まれる場合、その領域にふくまれる終点で表される出
    力可能電圧ベクトルを、実際に出力する電圧の電圧実際
    値ベクトルとして選択する手段と、 前記電圧実際値ベクトルにもとづいて、前記複数の単位
    変換器それぞれが出力する電圧の単位変換器電圧ベクト
    ルを決定する手段と、 前記単位変換器電圧ベクトルにもとづいて、自己消弧形
    スイッチング素子のオンオフ指令を演算する手段を備え
    たことを特徴とする電力変換装置。
  3. 【請求項3】 自己消弧形スイッチング素子をブリッジ
    接続して成り、直流を交流に変換する複数の単位変換器
    と、前記複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次
    巻線が接続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接
    続して出力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変
    換装置において、 前記直列接続された一次巻線に接続される交流系統の電
    圧を検出し、この検出電圧にもとづいて、前記一次巻線
    に出力すべき電圧の電圧指令値ベクトルを演算する手段
    と、 前記一次巻線に出力できる出力可能電圧ベクトルの始点
    を原点にとり、前記出力可能電圧ベクトルの終点で各ベ
    クトルを表現した平面を前記単位変換器が発生できる6
    種類の電圧ベクトルの方向で6つの区間に分割し、前記
    6つの区間をその区間に隣接した2種類の電圧ベクトル
    と平行な直線をもちいて、前記出力可能電圧ベクトルの
    終点を1つずつ含む領域に分割し、前記いずれかの領域
    に前記電圧指令値ベクトルの終点が含まれる場合、その
    領域にふくまれる終点で表される出力可能電圧ベクトル
    を、実際に出力する電圧の電圧実際値ベクトルとして選
    択する手段と、 前記電圧実際値ベクトルにもとづいて、前記複数の単位
    変換器それぞれが出力する電圧の単位変換器電圧ベクト
    ルを決定する手段と、 前記単位変換器電圧ベクトルにもとづいて、自己消弧形
    スイッチング素子のオンオフ指令を演算する手段を備え
    たことを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 自己消弧形スイッチング素子をブリッジ
    接続して成り、直流を交流に変換する複数の単位変換器
    と、前記複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次
    巻線が接続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接
    続して出力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変
    換装置において、 前記直列接続された一次巻線に接続される交流系統の電
    圧を検出し、この検出電圧にもとづいて、前記一次巻線
    に出力すべき電圧の電圧指令値ベクトルを演算する手段
    と、 前記一次巻線に出力できる出力可能電圧ベクトルの始点
    を原点にとり、前記出力可能電圧ベクトルの終点で各ベ
    クトルを表現した平面を前記出力可能電圧ベクトルの終
    点を1つずつ含む領域に分割し、前記いずれかの領域に
    前記電圧指令値ベクトルの終点が含まれる場合、その領
    域にふくまれる終点で表される出力可能電圧ベクトル
    を、実際に出力する電圧の電圧実際値ベクトルとして選
    択する手段と、 前記複数の単位変換器に接続された前記複数の変圧器の
    二次巻線に鎖交する磁束に相当する量をえる手段と、 前記電圧実際値ベクトルと前記複数の変圧器の二次巻線
    の磁束に相当する量にもとづいて、前記複数の単位変換
    器それぞれが出力する電圧の単位変換器電圧ベクトルを
    決定する手段と、 前記単位変換器電圧ベクトルにもとづいて、自己消弧形
    スイッチング素子のオンオフ指令を演算する手段を備え
    たことを特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 自己消弧形スイッチング素子をブリッジ
    接続して成り、直流を交流に変換する複数の単位変換器
    と、前記複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次
    巻線が接続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接
    続して出力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変
    換装置において、 前記直列接続された一次巻線に接続される交流系統の電
    圧を検出し、この検出電圧にもとづいて、前記一次巻線
    に出力すべき電圧の電圧指令値ベクトルを演算する手段
    と、 前記一次巻線に出力できる出力可能電圧ベクトルの始点
    を原点にとり、前記出力可能電圧ベクトルの終点で各ベ
    クトルを表現した平面を前記出力可能ベクトルの終点を
    1つずつ含む正六角形の領域に分割し、前記いずれかの
    正六角形の領域に前記電圧指令値ベクトルの終点が含ま
    れる場合、その領域にふくまれる終点で表される出力可
    能電圧ベクトルを、実際に出力する電圧の電圧実際値ベ
    クトルとして選択する手段と、 前記複数の単位変換器に接続された前記複数の変圧器の
    二次巻線に鎖交する磁束に相当する量をえる手段と、 前記電圧実際値ベクトルと前記複数の変圧器の二次巻線
    の磁束に相当する量にもとづいて、前記複数の単位変換
    器それぞれが出力する電圧の単位変換器電圧ベクトルを
    決定する手段と 前記単位変換器電圧ベクトルにもとづいて、自己消弧形
    スイッチング素子のオンオフ指令を演算する手段を備え
    たことを特徴とする電力変換装置。
  6. 【請求項6】 自己消弧形スイッチング素子をブリッジ
    接続して成り、直流を交流に変換する複数の単位変換器
    と、前記複数の単位変換器の交流端子にそれぞれの二次
    巻線が接続され、それぞれの一次巻線を各相毎に直列接
    続して出力を取り出す複数の変圧器で構成された電力変
    換装置において、 前記直列接続された一次巻線に接続される交流系統の電
    圧を検出し、この検出電圧にもとづいて、前記一次巻線
    に出力すべき電圧の電圧指令値ベクトルを演算する手段
    と、 前記一次巻線に出力できる出力可能電圧ベクトルの始点
    を原点にとり、前記出力可能電圧ベクトルの終点で各ベ
    クトルを表現した平面を前記単位変換器が発生できる6
    種類の電圧ベクトルの方向で6つの区間に分割し、前記
    6つの区間をその区間に隣接した2種類の電圧ベクトル
    と平行な直線をもちいて、前記出力可能電圧ベクトルの
    終点を1つずつ含む領域に分割し、前記いずれかの領域
    に前記電圧指令値ベクトルの終点が含まれる場合、その
    領域にふくまれる終点で表される出力可能電圧ベクトル
    を、実際に出力する電圧の電圧実際値ベクトルとして選
    択する手段と、 前記複数の単位変換器が接続された前記複数の変圧器の
    二次巻線に鎖交する磁束に相当する量をえる手段と、 前記電圧実際値ベクトルと前記複数の変圧器の二次巻線
    の磁束する相当を量にもとづいて、前記複数の単位変換
    器それぞれが出力する電圧の単位変換器電圧ベクトルを
    決定する手段と前記単位変換器電圧ベクトルにもとづい
    て、自己消弧形スイッチング素子のオンオフ指令を演算
    する手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の単位変換器に接続された前記
    複数の変圧器の二次巻線に鎖交する磁束相当量をえる手
    段は、 前記複数の変圧器の各二次巻線の磁路に設置された二次
    巻線に鎖交する磁束を検出する磁束センサを用いるを特
    徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の電力
    変換装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の単位変換器に接続された前記
    複数の変圧器の二次巻線に鎖交する磁束相当量をえる手
    段は、 前記変圧器の各二次巻線に印加される電圧を検出する電
    圧検出手段と、前記電圧検出手段の出力を不完全積分す
    る不完全積分手段とからなり、 前記不完全積分手段の時定数を前記変圧器の各二次巻線
    の鎖交磁束の消失特性に合わせ、前記不完全積分器の出
    力から前記変圧器の各二次巻線に鎖交する磁束に相当す
    る量を得ることを特徴とする請求項4乃至請求項6のい
    ずれかに記載の電力変換装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の単位変換器に接続された前記
    複数の変圧器の二次巻線に鎖交する磁束相当量をえる手
    段は、前記電力変換装置の直流電圧を検出する電圧検出
    手段と、この電圧検出手段の出力と前記単位変換器の自
    己消弧形スイッチング素子のオンオフ指令とから前記単
    位変換器の交流出力電圧に相当する量を演算する演算手
    段と、前記交流出力電圧に相当する量を不完全積分する
    不完全積分手段とからなり、 前記不完全積分手段の時定数を前記変圧器の各二次巻線
    の鎖交磁束の消失特性に合わせ、前記不完全積分器の出
    力から前記変圧器の各二次巻線に鎖交する磁束に相当す
    る量を得ることを特徴とする請求項4乃至請求項6のい
    ずれかに記載の電力変換装置。
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