JP3392859B2 - 露光用マスク、その製造方法、および露光方法 - Google Patents

露光用マスク、その製造方法、および露光方法

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JP3392859B2 JP2002553227A JP2002553227A JP3392859B2 JP 3392859 B2 JP3392859 B2 JP 3392859B2 JP 2002553227 A JP2002553227 A JP 2002553227A JP 2002553227 A JP2002553227 A JP 2002553227A JP 3392859 B2 JP3392859 B2 JP 3392859B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野) 本発明は、LSI等の製造プロセスにおける荷電粒子ビ
ーム露光用マスクおよびX線露光用マスクに関する。
【0002】(背景技術) LSIの各要素のパターンの微細化に伴って、新しい露
光技術が望まれている。近年、LSIの各要素のパター
ンに対応する開口が設けられた薄いステンシルマスクを
用いて、X線、電子ビームまたはイオンビームを露光す
る方法が用いられている。
【0003】従来の電子ビーム露光装置では、シリコン
ウェハに塗布された、電子ビームに感光するレジスト
に、露光用マスクを介して電子ビームが照射される。こ
のとき、露光用マスクに設けられた開口を通過した電子
ビームによって、開口に対応する領域のレジストが感光
する。
【0004】なお、「感光」とは、物質が光やX線など
の作用を受けて、物理、化学変化を起すことを指す用語
であるが、本明細書中では、さらに電子ビーム、イオン
ビームなどの作用を受けて、物理、化学変化を起すこと
を指す用語としても用いる。つまり、本明細書中では、
「感光」との用語は、物質が放射線の作用を受けて、物
理、化学変化を起こすことを指す。
【0005】図26は、従来の電子ビーム露光用マスク
の断面図である。図26に示すように、電子ビーム露光
用マスク51は、ガラス等から形成されたフレーム20
と、フレーム20の下面上に設けられたシリコン板11
と、シリコン板11の下面上に設けられたステンシルマ
スク14とから構成されている。ステンシルマスク14
は、SiC、ダイヤモンド等で被覆されたシリコン基板
から形成されており、レジストパターンを形成するため
のパターニング用開口14aを備えている。また、電子
ビーム露光用マスク51には、フレーム20およびシリ
コン板11を貫通し、ステンシルマスク14の上面のう
ち、パターニング用開口14aが形成されている領域を
露出する大開口20aが設けられている。
【0006】図27は、従来のX線露光装置で用いられ
るX線露光用マスク51の断面図である。図27に示す
ように、X線露光用マスク52は、ガラス等から形成さ
れたフレーム20と、フレーム20の下面上に設けられ
たシリコン板11と、シリコン板11の下面上に設けら
れたメンブレン12と、メンブレン12の下面上に設け
られたX線遮蔽金属膜13とから構成されている。メン
ブレン12は、SiC、ダイヤモンド等から形成されて
おり、またX線遮蔽金属膜13にはレジストパターンを
形成するための、X線遮蔽金属膜13を貫通するパター
ニング用開口13aが設けられている。また、X線露光
用マスク52には、フレーム20およびシリコン板11
を貫通し、メンブレン12の上面のうち、X線遮蔽金属
膜13のパターニング用開口13aが形成されている領
域の上に位置する領域を露出する大開口20aが設けら
れている。
【0007】(解決課題) 従来の電子ビーム露光用マスク51を用いて電子ビーム
をレジスト62に露光する際に、電子ビームの加速電圧
が小さい場合、電子ビームが照射された領域のレジスト
を完全に感光させることができない。つまり、電子ビー
ムが照射された領域のレジストの表面部分は感光する
が、電子ビームが照射された領域の深さ方向に亘って全
てのレジストを感光させることは難しい。電子ビームが
照射された領域の膜厚方向に亘って全てのレジストを感
光させるためには、電子ビームの加速電圧を増大させる
必要がある。
【0008】しかしながら、加速電圧の増大にしたがっ
て、加速される電子のエネルギーが増大する。このよう
な高エネルギーの電子が、露光用マスク51のステンシ
ルマスク14に衝突すると、ステンシルマスク14が発
熱し、膨張する。このことによって、ステンシルマスク
14が変形してしまう。このため、ステンシルマスク1
4に設けられたパターニング用開口14aの通りにレジ
ストを感光させることができなくなる不具合がある。
【0009】従来のX線露光用マスク52を用いてX線
をX線感光レジストに露光をする場合も同様である。シ
ンクロトロン放射光(以下、SOR光と称する)のよう
な強力なX線を照射すると、電子ビームによる発熱の場
合と同様に、膨張によってメンブレン12およびX線遮
蔽金属膜13は変形する。
【0010】(発明の開示) 本発明は、上記不具合を解決するためになされたもので
あり、発熱による変形が抑制された露光用マスクを提供
することを目的とする。
【0011】本発明の露光用マスクは、開口を有するパ
ターニング用マスクと、開口を有し、上記パターニング
用マスクの上に、上記パターニング用マスクと離間して
配置された少なくとも1つの熱吸収用マスクとを備え、
上記パターニング用マスクの開口と上記熱吸収用マスク
の開口とが位置合わせされている。
【0012】本発明の露光用マスクによれば、熱吸収用
マスクは、照射される放射線のうち、パターニング用マ
スクに照射される放射線の大半を遮る。このため、放射
線の照射によるパターニング用マスクの発熱が抑制され
る。また、熱吸収用マスクは、パターニング用マスクと
離間して配置されているため、熱吸収用マスクで発生し
た熱はパターニング用マスクに伝わらない。従って、パ
ターニング用マスクの熱膨張による変形が抑制される。
【0013】上記熱吸収用マスクが有する開口の大きさ
は、上記パターニング用マスクが有する開口よりも大き
いか、または一致していることが好ましい。
【0014】このことによって、熱吸収用マスクが、パ
ターニング用マスクの開口を遮ることがなくなる。
【0015】上記熱吸収用マスクおよび上記パターニン
グ用マスクの開口はスリット状であり、上記熱吸収用マ
スクが有する開口の幅は、上記パターニング用マスクが
有する開口の幅よりも大きいか、または一致していても
よい。
【0016】上記熱吸収用マスクの熱伝導率は、上記パ
ターニング用マスクよりも大きいことが好ましい。
【0017】このことによって、熱吸収用マスクに効率
よく熱を吸収させることができる。
【0018】上記少なくとも1つの熱吸収用マスクは、
複数配置されており、上記熱吸収用マスクのそれぞれの
開口は、上記パターニング用マスクの開口に位置合わせ
されていることが好ましい。
【0019】このことによって、複数の熱吸収用マスク
における熱吸収の効率が高まる。
【0020】上記熱吸収用マスクの厚みは、上記パター
ニング用マスクの厚みよりも大きいことが好ましい。
【0021】このことによって、熱吸収用マスクの熱伝
導率が大きくなり、熱吸収用マスクに効率よく熱を吸収
させることができる。
【0022】上記パターニング用マスクと上記熱吸収用
マスクとは、同じ材料から形成されていてもよい。
【0023】上記熱吸収用マスクが有する開口よりも大
きな開口を有するメタルカバーをさらに備え、上記メタ
ルカバーは、上記熱吸収用マスクの上に配置されている
ことが好ましい。
【0024】このことによって、メタルカバーに熱を吸
収させることができる。
【0025】上記パターニング用マスクにはアライメン
ト開口が形成されており、上記熱吸収用マスクのうち、
上記アライメント開口の直上に位置する領域には、上記
アライメント開口と形状が異なり、且つ上記アライメン
ト開口よりも大きい開口が形成されていてもよい。
【0026】上記パターニング用マスクおよび上記熱吸
収用マスクの縁部を支持する支持体をさらに備え、上記
パターニング用マスクおよび上記熱吸収用マスクは、い
ずれも上記支持体の上下いずれか一方に配置されている
構成としてもよい。
【0027】上記パターニング用マスクおよび上記熱吸
収用マスクの縁部を支持する支持体をさらに備え、上記
パターニング用マスクおよび上記熱吸収用マスクは、上
記支持体を挟むように配置されている構成としてもよ
い。
【0028】上記支持体は、凹部をさらに備え、上記熱
吸収用マスクは、上記凹部に係合して、上記凹部内に配
置されていることが好ましい。
【0029】このことによって、上記熱吸収用マスクが
確実に固定され、熱吸収用マスクの開口とパターニング
用マスクの開口とを、正確に位置合わせすることが容易
になる。
【0030】上記支持体は、凹部をさらに備え、上記パ
ターニング用マスクは、上記凹部に係合して、上記凹部
内に配置されていることが好ましい。
【0031】このことによって、上記パターニング用マ
スクが確実に固定され、熱吸収用マスクの開口とパター
ニング用マスクの開口とを、正確に位置合わせすること
が容易になる。
【0032】上記パターニング用マスクと上記熱吸収用
マスクとの間には、上記パターニング用マスクと上記熱
吸収用マスクとの間に介在する部材をエッチングするこ
とにより形成された空洞部が存在している構成としても
よい。
【0033】上記パターニング用マスクの上面には、メ
ンブレンが設けられていてもよい。
【0034】本発明の露光方法は、開口を有するパター
ニング用マスクと、開口を有し、上記パターニング用マ
スクの上に、上記パターニング用マスクと離間して配置
された少なくとも1つの熱吸収用マスクとを備え、上記
パターニング用マスクの開口と上記熱吸収用マスクの開
口とが位置合わせされた露光用マスクを用いて荷電粒子
を照射する露光方法であって、上記荷電粒子は、10k
eV以上の加速電圧で照射される構成である。
【0035】本発明の露光方法で用いられる露光用マス
クでは、熱吸収用マスクが、10keV以上の加速電圧
で加速された荷電粒子のうちのパターニング用マスクに
照射される荷電粒子の大半を遮る。このため、荷電粒子
の照射によるパターニング用マスクの発熱が抑制され
る。また、熱吸収用マスクは、パターニング用マスクと
離間して配置されているため、熱吸収用マスクで発生し
た熱はパターニング用マスクに伝わらない。従って、パ
ターニング用マスクの熱膨張による変形が抑制される。
【0036】本発明の露光方法は、荷電粒子が50ke
V以上の加速電圧で照射される構成であってもパターニ
ング用マスクの熱膨張による変形が抑制される。
【0037】開口を有するパターニング用マスクと、開
口を有し、上記パターニング用マスクの上に、上記パタ
ーニング用マスクと離間して配置された少なくとも1つ
の熱吸収用マスクとを備え、上記パターニング用マスク
の開口と上記熱吸収用マスクの開口とが位置合わせされ
たもう1つの露光用マスクを用い、上記露光用マスクの
上記パターニング用マスクと、上記もう1つの露光用マ
スクの上記パターニング用マスクとが有する開口のパタ
ーンが互いに異なる構成としてもよい。
【0038】本発明の露光方法は、開口を有するパター
ニング用マスクと、開口を有し、上記パターニング用マ
スクの上に、上記パターニング用マスクと離間して配置
された少なくとも1つの熱吸収用マスクと、上記パター
ニング用マスクを支持するメンブレンとを備え、上記パ
ターニング用マスクの開口と上記熱吸収用マスクの開口
とが位置合わせされた露光用マスクを用いてX線を照射
する露光方法であって、上記パターニング用マスクは、
X線の透過を抑制する材料から形成されている構成であ
る。
【0039】本発明の露光方法で用いられる露光用マス
クでは、熱吸収用マスクが、パターニング用マスクに照
射されるX線の大半を遮る。このため、X線の照射によ
るパターニング用マスクの発熱が抑制される。また、熱
吸収用マスクは、パターニング用マスクと離間して配置
されているため、熱吸収用マスクで発生した熱はパター
ニング用マスクに伝わらない。従って、パターニング用
マスクの熱膨張による変形が抑制される。
【0040】上記X線は、SOR−X線である構成であ
ってもパターニング用マスクの熱膨張による変形が抑制
される。
【0041】開口を有するパターニング用マスクと、開
口を有し、上記パターニング用マスクの上に、上記パタ
ーニング用マスクと離間して配置された少なくとも1つ
の熱吸収用マスクと、上記パターニング用マスクを支持
するメンブレンとを備え、上記パターニング用マスクの
開口と上記熱吸収用マスクの開口とが位置合わせされ、
上記パターニング用マスクは、X線の透過を抑制する材
料から形成されたもう1つの露光用マスクを用い、上記
露光用マスクの上記パターニング用マスクと、上記もう
1つの露光用マスクの上記パターニング用マスクとが有
する開口のパターンが互いに異なる構成としてもよい。
【0042】本発明の露光用マスクの製造方法は、開口
を有するパターニング用マスクと、上記パターニング用
マスクの開口とパターンがほぼ一致している開口を有す
る熱吸収用マスクとを用意する工程(a)と、上記パタ
ーニング用マスクの開口と上記熱吸収用マスクの開口と
を位置合わせする工程(b)とを含む。
【0043】このことによって、パターニング用マスク
の熱膨張による変形が抑制された露光用マスクが得られ
る。
【0044】上記パターニング用マスクは、メンブレン
とX線遮蔽材料との積層膜から形成されていてもよい。
【0045】本発明の露光用マスクの製造方法は、開口
を有する熱吸収用マスクを用意する工程(a)と、上記
熱吸収用マスクの下方にパターニング用マスク用基板を
配置する工程(b)と、上記パターニング用マスク用基
板の下面上にレジストを堆積する工程(c)と、上記熱
吸収用マスクをマスクとして、上記パターニング用マス
ク用基板を透過する放射線を上記レジストに照射するこ
とによって、上記レジストをパターニングする工程
(d)と、上記レジストをマスクとして、上記パターニ
ング用マスク用基板をエッチングすることによって開口
を有するパターニング用マスクを形成する工程(e)と
を含む。
【0046】このことによって、パターニング用マスク
の熱膨張による変形が抑制された露光用マスクが得られ
る。
【0047】上記工程(b)では、上記熱吸収用マスク
と上記パターニング用マスク用基板との間に、支持体を
介在させて配置してもよい。
【0048】本発明の露光用マスクの製造方法は、開口
を有する熱吸収用マスクを用意する工程(a)と、上記
熱吸収用マスクの下面上に板部材を設ける工程(b)
と、上記板部材の下面上に上記パターニング用マスク用
基板を設ける工程(c)と、上記熱吸収用マスクをマス
クとして、上記板部材および上記パターニング用マスク
用基板をエッチングすることによって、開口を有するパ
ターニング用マスクを形成する工程(d)と、上記板部
材のうち、上記熱吸収用マスクおよびパターニング用マ
スクの上記開口が形成された領域に位置する部分を除去
する工程(e)とを含む。
【0049】このことによって、パターニング用マスク
の熱膨張による変形が抑制された露光用マスクが得られ
る。
【0050】上記工程(e)では、上記板部材を形成し
ている材料が、上記熱吸収用マスクおよび上記パターニ
ング用マスク用基板よりもエッチング速度が大きいこと
が好ましい。
【0051】このことによって、パターニング用マスク
および熱吸収用マスクにエッチングによるダメージをほ
とんど与えることなく、パターニング用マスクと熱吸収
用マスクとの間に用意に空洞部を形成することができ
る。
【0052】本発明の露光用マスクの製造方法は、レジ
ストが上面上に形成されたパターニング用マスク用基板
の上方に、開口を有する熱吸収用マスクを配置する工程
(a)と、上記熱吸収用マスクをマスクとして、上記レ
ジストをパターニングする工程(b)と、上記レジスト
をマスクとして上記パターニング用マスク用基板をエッ
チングすることによって、開口を有するパターニング用
マスクを形成する工程(c)とを含む。
【0053】このことによって、パターニング用マスク
の熱膨張による変形が抑制された露光用マスクが得られ
る。
【0054】上記工程(a)では、上記パターニング用
マスク用基板の上面上にレジストを形成した後、上記パ
ターニング用マスク用基板の上方に上記熱吸収用マスク
を配置してもよい。
【0055】上記工程(a)では、上記熱吸収用マスク
を配置した後、予め上面上にレジストが形成されたパタ
ーニング用マスク用基板を、上記熱吸収用マスクの下方
に配置してもよい。
【0056】上記工程(a)では、上記パターニング用
マスク用基板および上記熱吸収用マスクの縁部を支持す
る支持体が配置され、上記熱吸収用マスクは、上記支持
体に係合するように配置される構成としてもよい。
【0057】本発明の露光用マスクの製造方法は、レジ
ストが上面上に形成された熱吸収用マスク用基板の上方
に、開口を有するパターニング用マスクを配置する工程
(a)と、上記パターニング用マスクをマスクとして、
上記レジストをパターニングする工程(b)と、上記熱
吸収用マスク用基板を上記パターニング用マスクの上方
に配置する工程(c)と、上記レジストをマスクとして
上記熱吸収用マスク用基板をエッチングすることによっ
て、開口を有する熱吸収用マスクを形成する工程(d)
とを含む。
【0058】このことによって、パターニング用マスク
の熱膨張による変形が抑制された露光用マスクが得られ
る。
【0059】上記工程(a)では、上記熱吸収用マスク
用基板の上面上にレジストを形成した後、上記熱吸収用
マスク用基板の上方に上記パターニング用マスクを配置
してもよい。
【0060】上記工程(a)では、上記パターニング用
マスクを配置した後、予め上面上にレジストが形成され
た上記熱吸収用マスク用基板を、上記パターニング用マ
スクの下方に配置してもよい。
【0061】上記工程(a)では、上記パターニング用
マスクおよび上記熱吸収用マスク用基板の縁部を支持す
る支持体が配置され、上記パターニング用マスクは、上
記支持体に係合するように配置され、上記工程(c)で
は、上記熱吸収用マスク用基板は、上記支持体に係合す
るように配置される構成としてもよい。
【0062】上記工程(b)および(c)を繰り返す構
成としてもよい。
【0063】上記工程(d)の後に、上記熱吸収用マス
クが有する開口よりも大きな開口を有するメタルカバー
を、上記熱吸収用マスクの上に配置する工程(f)をさ
らに含んでもよい。
【0064】本発明の露光用マスクの製造方法は、レジ
ストが上面上に形成された熱吸収用マスク用基板の上方
に、開口を有するパターニング用マスクを配置する工程
(a)と、上記パターニング用マスクをマスクとして、
上記レジストをパターニングする工程(b)と、上記レ
ジストをマスクとして上記熱吸収用マスク用基板をエッ
チングすることによって、開口を有する熱吸収用マスク
を形成する工程(c)と、上記熱吸収用マスクを上記パ
ターニング用マスクの上方に配置する工程(d)とを含
む。
【0065】このことによって、パターニング用マスク
の熱膨張による変形が抑制された露光用マスクが得られ
る。
【0066】上記工程(a)では、上記熱吸収用マスク
用基板の上面上にレジストを形成した後、上記熱吸収用
マスク用基板の上方に上記パターニング用マスクを配置
してもよい。
【0067】上記工程(a)では、上記パターニング用
マスクを配置した後、予め上面上にレジストが形成され
た上記熱吸収用マスク用基板を、上記パターニング用マ
スクの下方に配置してもよい。
【0068】上記工程(a)では、上記パターニング用
マスク用および上記熱吸収用マスク用基板の縁部を支持
する支持体が配置され、上記パターニング用マスクは、
上記支持体に係合するように配置され、上記工程(d)
では、上記熱吸収用マスクは、上記支持体に係合するよ
うに配置される構成としてもよい。
【0069】上記工程(b)および(c)を繰り返す構
成としてもよい。
【0070】上記工程(d)の後に、上記熱吸収用マス
クが有する開口よりも大きな開口を有するメタルカバー
を、上記熱吸収用マスクの上に配置する工程(f)をさ
らに含む構成としてもよい。
【0071】(最良の実施形態) 以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明
する。なお、簡単のために、各実施形態に共通する構成
要素は、同一の参照符号で示す。
【0072】−実施形態1− 本実施形態を、図1を参照しながら説明する、図1は、
光源として電子ビームを用いる電子ビーム露光装置(以
下、EB露光装置と記す)の構成を示す断面図である。
【0073】−EB露光装置の構成− 図1に示すように、EB露光装置100は、電子銃3
1、ビーム引出電極32、電子ビーム成形アパチャー3
3、荷電ビーム集束用電磁界場発生器34、第1主偏向
器36、第2主偏向器37、微調整偏向器38および多
層構造型露光用マスク1を備える。
【0074】ビーム引出電極32において加速電圧を印
加することによって、電子銃31から電子ビームが引き
出される。電子銃31から引き出された電子ビームは、
電子ビーム成形アパチャー33によって、整形された電
子ビームとなる。
【0075】次に、電子ビームは、電子ビームの発散を
防ぐために設けられた荷電ビーム集束用電磁界場発生器
34の電磁場内を通る。電子ビームの照射領域を移動さ
せるために、第1主偏向器36、第2主偏向器37およ
び微調整偏向器38で電子ビームを偏向させる。電子ビ
ームは、第1主偏向器36で所望の位置まで偏向し、第
2主偏向器37で電子ビームがシリコンウェハ61の表
面に対して垂直照射されるように逆偏向させる。細部の
偏向調整は、微調整偏向器38で行なわれる。
【0076】次に、電子ビームは、多層構造型露光用マ
スク1に設けられたパターニング用開口を通過して、シ
リコンウェハ61上に塗布されたレジスト62のうち、
パターニング用開口に対応する領域のレジストに照射さ
れる。
【0077】−多層構造型露光用マスクの構成− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1について
図2および図3を参照しながら説明する。図2は、本実
施形態の多層構造型露光用マスク1の断面図である。図
3(a)は、本実施形態の多層構造型露光用マスク1の
上面図であり、図中のIII−III線に沿った断面図が図2
に相当する。図3(b)は、図3(a)に示す円Cで囲
んだ部分の拡大図である。
【0078】図2に示すように、本実施形態の多層構造
型露光用マスク1は、ガラスから形成されたフレーム2
0と、フレーム20の下面上に設けられたシリコン板1
5と、シリコン板15の下面上に設けられた熱吸収用マ
スク16と、熱吸収用マスク16の下面上に設けられた
シリコン板11と、シリコン板11の下面上に設けられ
たステンシルマスク14とを備える。
【0079】ステンシルマスク14は、シリコン基板か
ら形成されており、レジストパターンを形成するための
スリット状のパターニング用開口14aを備えている。
【0080】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、ステンシルマス
ク14のパターニング用開口14aとほぼ同じパターン
に形成されたスリット状の開口16aを備えている。開
口16aは、図3(a)に示すように、レジストパター
ン形成に必要な電子ビームを遮ることのない大きさに形
成されている。つまり、開口16aの大きさは、パター
ニング用開口14aの大きさと一致しているか、また
は、開口16aの大きさがわずかに大きく設けられてい
る。
【0081】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1には、フレーム20およびシリコン板15を貫通
し、熱吸収用マスク16の上面のうちの開口16aが形
成されている領域を露出する大開口20aが設けられて
いる。
【0082】さらに、本実施形態の多層構造型露光用マ
スク1には、シリコン板11を貫通し、熱吸収用マスク
16の下面のうちの開口16aが形成されている領域
と、ステンシルマスク14の上面のうちのパターニング
用開口14aが形成されている領域とを露出する空洞部
11aが設けられている。
【0083】本実施形態の多層構造型露光用マスク1で
は、ステンシルマスク14のパターニング用開口14a
と熱吸収用マスク16の開口16aとが、図3(a)に
示すように、水平方向に位置合わせされている。本実施
形態の多層構造型露光用マスク1は、上記EB露光装置
100において、フレーム20を電子銃31側に向けて
設置される。つまり、電子ビームは図2に示す矢印Aの
方向から大開口20a内に入射する。
【0084】本実施形態の多層構造型露光用マスク1に
は、従来の露光用マスクと異なり、熱吸収用マスク16
が設けられている。熱吸収用マスク16は、熱吸収率が
高く、多層構造型露光用マスク1に照射される電子ビー
ムのうち、レジストパターンの形成に不要な電子ビーム
を取り除く。これにより、ステンシルマスク14の熱膨
張による変形が抑制され、より正確なレジストパターン
の形成を行なうことができる。
【0085】熱吸収用マスク16には、図3(a)に示
すように、レジストパターン形成に必要な電子ビームを
遮ることのない大きさに開口16aが形成されている。
つまり、開口16aの大きさは、パターニング用開口1
4aの大きさと一致しているか、または、開口16aの
大きさがわずかに大きく設けられている。特に、開口1
6aの大きさは、パターニング用開口14aの大きさの
150%以下とすることが好ましい。なお、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1を、パターニング用開口1
4aの長さ方向の精度があまり要求されない用途(例え
ば、配線パターンの形成など)に用いるときは、開口1
6aの長さは、パターニング用開口14aの長さよりも
短くなっていてもよい。
【0086】本実施形態では、SiN膜またはタングス
テン膜で被覆されたシリコン基板から形成された1枚の
熱吸収用マスク16が設けられており、熱吸収用マスク
16の厚みは2μmであり、開口16aの幅は60nm
である。ステンシルマスク14は、厚みが0.5μmで
あり、パターニング用開口14aの幅が50nmであ
る。つまり、パターニング用開口14aのアスペクト比
は10となっている。
【0087】熱吸収用マスク16の開口16aの幅およ
び長さは、ステンシルマスク14のパターニング用開口
14aの幅および長さよりもやや大きく、電子ビームが
入射する際に、熱吸収用マスク16がステンシルマスク
14のパターニング用開口14aを遮ることのないよう
に、熱吸収用マスク16とステンシルマスク14とが位
置合わせされている。
【0088】図3(a)に示す円Cに囲まれる部分の拡
大図を図3(b)に示す。図3(b)で示すように、熱
吸収用マスク16の開口16a(幅60nm)の中に、
破線で示すステンシルマスク14のパターニング用開口
14a(幅50nm)が見える。つまり、ステンシルマ
スク14は、熱吸収用マスク16でほぼ遮られている。
このため、露光用マスクに照射される電子ビームのう
ち、レジストパターンの形成に寄与しない電子ビームの
ほとんどは熱吸収用マスク16に遮られ、ステンシルマ
スク14にはほとんど照射されない。従って、熱吸収用
マスク16は発熱するが、ステンシルマスク14はほと
んど発熱しない。このことによって、ステンシルマスク
14の変形が抑制・防止される。
【0089】また、図2に示すように、熱吸収用マスク
16とステンシルマスク14とは、空洞部11aによっ
て隔てられており、直接接触していない。特開2000
−188254号公報には、空洞部11aが設けられて
いないものが開示されているが、これとは異なり、熱吸
収用マスク16に生じた熱は、ステンシルマスク14に
はほとんど伝わらず、シリコン板15およびフレーム2
0を通じて外部に放出される。従って、ステンシルマス
ク14の変形が抑制・防止される。
【0090】また、本実施形態では、ステンシルマスク
14と、熱吸収用マスク16とでは、厚みが異なってお
り、熱吸収用マスク16の厚み(2μm)よりもステン
シルマスク14の厚み(0.5μm)が薄くなってい
る。これは、ステンシルマスク14の厚みは、パターニ
ング用開口14aを高い精度で形成するために加工性を
考慮すると、薄い方が好ましく、熱吸収用マスク16の
厚みは、熱伝導性を考慮すると、厚い方が好ましいから
である。
【0091】上述のように、本実施形態の多層構造型露
光用マスク1は、ステンシルマスク14を保護するため
の、少なくとも1枚以上の熱吸収用マスク16を備えて
いる。このため、本実施形態の多層構造型露光用マスク
1を用いて、高加速電圧あるいは大電流等の電子ビーム
を露光する際に、ステンシルマスク14の変形が抑制・
防止され、パターニング用開口14aに正確に対応する
レジストパターンを形成することができる。
【0092】特に、本実施形態の多層構造型露光用マス
クは、低加速電圧よりも高加速電圧、具体的には10k
eV以上、好ましくは50keV以上の電子ビームを用
いる場合に著効を発揮する。
【0093】なお、本実施形態では、多層構造型露光用
マスク1をEB露光装置で用いる場合について説明した
が、これに限定されない。本実施形態の多層構造型露光
用マスク1は、例えばイオンビーム露光装置などの荷電
粒子ビーム露光装置で好適に用いることができる。
【0094】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1の製造方
法を、図4〜6を参照しながら説明する。本実施形態で
は、以下の方法1〜方法3のいずれを用いてもよい。図
4〜6は、本実施形態の多層構造型露光用マスク1の製
造方法を表す工程断面図であり、それぞれ以下に示す方
法1〜方法3に対応している。
【0095】−方法1− まず、図4(a)に示す工程で、ガラスから形成され、
大開口を有するフレーム20と、フレーム20の大開口
とほぼ同じ大きさの大開口を有するシリコン板15と、
後述するステンシルマスク14に設けられたパターニン
グ用開口14aとほぼ同じパターンに形成された開口1
6aを有する熱吸収用マスク16とを用意する。具体的
には、まず、シリコン板15の下面上に、熱吸収用マス
ク用板(SiN膜)をCVD法などにより形成する。次
に、熱吸収用マスク用板を貫通する開口16aをパター
ニングすることによって熱吸収用マスク16を形成す
る。続いて、熱吸収用マスク16の開口16aを露出す
るように、シリコン板15に大開口を形成する。次に、
得られた熱吸収用マスク16を備えるシリコン板15
を、フレーム20の下面上に貼り付ける。このとき、フ
レーム20の大開口とシリコン板15の大開口とが一致
するように位置合わせを行ない、大開口20aを形成す
る。
【0096】次に、図4(b)に示す工程で、大開口が
設けられたシリコン板11と、レジストパターンを形成
するためのパターニング用開口14aが設けられたステ
ンシルマスク14とを用意する。具体的には、まず、下
面上にシリコン酸化膜が形成されたシリコン板11を用
意し、酸化膜上にステンシルマスク用板(Si膜)をC
VD法などにより形成する。次に、ステンシルマスク用
板を貫通するパターニング用開口14aを形成すること
によってステンシルマスク14を形成する。続いて、ス
テンシルマスク14のパターニング用開口14aを露出
するように、シリコン板11に大開口を形成する。
【0097】次に、図4(c)に示す工程で、図4
(a)に示す工程で得られたフレーム20およびシリコ
ン板15が上面上に設けられた熱吸収用マスク16の下
面と、図4(b)に示す工程で得られた、ステンシルマ
スク14を下面上に備えるシリコン板11の上面とを貼
り合わせる。このとき、熱吸収用マスク16の開口16
aと、ステンシルマスク14のパターニング用開口14
aとを、図3(a)に示すように、水平方向に位置合わ
せする。本明細書中で、水平方向の位置合わせとは、上
から見て(電子ビームの照射方向から見て)、開口16
aとパターニング用開口14aとをほぼ一致させること
である。
【0098】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1が得られる。
【0099】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11および
ステンシルマスク14のそれぞれを互いに貼り合わせる
(貼り付ける)手法として、陽極接合または接着剤のい
ずれかを用いている。
【0100】−方法2− まず、図5(a)に示す工程で、ガラスから形成され、
大開口を有するフレーム20と、フレーム20の大開口
とほぼ同じ大きさの大開口を有するシリコン板15と、
後述するステンシルマスク14に設けられたパターニン
グ用開口14aとほぼ同じパターンに形成された開口1
6aを備える熱吸収用マスク16とを用意する。具体的
には、まず、シリコン板15の下面上に、熱吸収用マス
ク用板(タングステン膜)をCVD法などにより形成す
る。次に、熱吸収用マスク用板を貫通する開口16aを
パターニングする。続いて、熱吸収用マスク用板の開口
16aを露出するように、シリコン板15に大開口を形
成することによって、開口16aを有する熱吸収用マス
ク16を形成する。次に、得られた熱吸収用マスク16
を備えるシリコン板15を、フレーム20の下面上に貼
り付ける。このとき、フレーム20の大開口とシリコン
板15の大開口とが一致するように位置合わせを行な
い、大開口20aを形成する。
【0101】次に、図5(b)に示す工程で、大開口が
設けられたシリコン板11と、ステンシルマスク用板1
4’とを用意する。具体的には、まず、下面上に酸化膜
が形成されたシリコン板11を用意し、さらに酸化膜上
にステンシルマスク用板14’(Si膜)をCVD法な
どにより形成する。
【0102】続いて、図5(a)に示す工程で得られた
フレーム20およびシリコン板15が上面上に設けられ
た熱吸収用マスク16の下面と、ステンシルマスク用板
14’が下面上に設けられたシリコン板11の上面とを
貼り合わせる。
【0103】次に、図5(c)に示す工程で、ステンシ
ルマスク用板14’の下面上にX線に感光するレジスト
17を塗布する。
【0104】次に、図5(d)に示す工程で、図中の矢
印の方向からX線を照射し、熱吸収用マスク16を介し
て自己整合的にレジスト17を感光させる。このとき、
ステンシルマスク用板14’はX線を透過するので、開
口16aの下に位置するレジスト17が感光する。続い
て、レジストを現像し、レジスト開口17aを形成す
る。ここでは、X線を照射したが、KrFエキシマレー
ザーなどの光を照射して、レジスト17をパターニング
する方法を適用することも可能である。但し、KrFエ
キシマレーザーなどの光を照射する場合、熱吸収用マス
ク16を形成する材料は問わないが、ステンシルマスク
用板14’を、ガラスなどの、KrFエキシマレーザー
などの光を透過する材料から形成する必要がある。勿
論、レジスト17として、KrFエキシマレーザーなど
の光に感光する材料からなるものを用いる必要がある。
【0105】次に、図5(e)に示す工程で、図中の矢
印の方向から、レジスト開口17aが形成されたレジス
ト17をマスクとするドライエッチングを行ない、開口
16aとほぼ同じパターンに形成されたパターニング用
開口14aを有するステンシルマスク14を形成する。
【0106】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1が得られる。
【0107】本方法によれば、熱吸収用マスク16に基
づいてステンシルマスク14を形成するため、熱吸収用
マスク16の開口16aとステンシルマスク14のパタ
ーニング用開口14aとを位置合わせする必要が無い。
従って、上記方法1に比べて、開口16aとパターニン
グ用開口14aとの間に位置ずれが生じるおそれが著し
く減少する。つまり、本方法によれば、開口16aとパ
ターニング用開口14aとが高い精度で一致した多層構
造型露光用マスク1が得られる。
【0108】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11および
ステンシルマスク14のそれぞれを互いに貼り合わせる
(貼り付ける)手法として、陽極接合または接着剤のい
ずれかを用いている。
【0109】−方法3− まず、図6(a)に示す工程で、ガラスから形成され、
大開口を有するフレーム20と、フレーム20の大開口
とほぼ同じ大きさの大開口を有するシリコン板15と、
後述するステンシルマスク14に設けられたパターニン
グ用開口14aとほぼ同じパターンに形成された開口1
6aを備える熱吸収用マスク16とを用意する。具体的
には、まず、シリコン板15の下面上に、熱吸収用マス
ク用板(SiN膜)をCVD法などにより形成する。次
に、熱吸収用マスク用板を貫通する開口16aをパター
ニングすることによって熱吸収用マスク16を形成す
る。続いて、熱吸収用マスク16の開口16aを露出す
るように、シリコン板15に大開口を形成する。次に、
得られた熱吸収用マスク16を備えるシリコン板15
を、フレーム20の下面上に貼り付ける。このとき、フ
レーム20の大開口とシリコン板15の大開口とが一致
するように位置合わせを行ない、大開口20aを形成す
る。
【0110】次に、図6(b)に示す工程で、図6
(a)に示す工程で得られたフレーム20およびシリコ
ン板15が上面上に設けられた熱吸収用マスク16の下
面上に、シリコン板11を貼り付ける。なお、このとき
シリコン板11の代わりにSOI板を貼り付けてもよ
い。
【0111】次に、シリコン板11のシリコン酸化膜上
にステンシルマスク用板14’(ガラス)をCVD法な
どにより形成する。
【0112】次に、図6(c)に示す工程で、図中の矢
印の方向から、熱吸収用マスク16をマスクとするドラ
イエッチングを行ない、開口16aとほぼ同じパターン
に形成されたパターニング用開口14aを有するステン
シルマスク14を形成する。
【0113】次に、図6(d)に示す工程で、図中の矢
印の方向から、フレーム20をマスクとするウェットエ
ッチングを行ない、シリコン板11を選択的に除去す
る。このとき、開口16aおよびパターニング用開口1
4aを形成されている部分のシリコン板11を除去し、
開口16aおよびパターニング用開口14aが形成され
ていない周辺部は残存させる。このことによって、熱吸
収用マスク16とステンシルマスク14との間に空洞部
が形成される。
【0114】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1が得られる。
【0115】本方法では、上記方法2と同様に、熱吸収
用マスク16に基づいてステンシルマスク14を形成す
るため、熱吸収用マスク16の開口16aとステンシル
マスク14のパターニング用開口14aとを位置合わせ
する必要が無い。従って、上記方法1に比べて、開口1
6aとパターニング用開口14aとの間に位置ずれが生
じるおそれが著しく減少する。つまり、本方法によれ
ば、開口16aとパターニング用開口14aとが高い精
度で一致した多層構造型露光用マスク1が得られる。
【0116】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11および
ステンシルマスク14のそれぞれを互いに貼り合わせる
(貼り付ける)手法として、陽極接合または接着剤のい
ずれかを用いている。
【0117】さらに、シリコン板11の代わりに、熱吸
収用マスク16およびステンシルマスク用板14’より
もエッチング速度が大きい材料から形成された部材を用
いれば、ステンシルマスク14および熱吸収用マスク1
6にダメージをほとんど与えることなく、容易に空洞部
11aを形成することができる。
【0118】また、図6(a)および図6(b)に示す
工程に代えて、次に示す工程を行なってもよい。
【0119】まず、シリコン板15の下面上に、熱吸収
用マスク用板(SiN膜)と、シリコン板11と、ステ
ンシルマスク用板14’(ガラス)とをCVD法などに
より順次形成する。次に、熱吸収用マスク用板の上面を
露出するように、シリコン板15に大開口を形成した
後、熱吸収用マスク用板を貫通する開口16aをパター
ニングすることによって熱吸収用マスク16を形成す
る。
【0120】次に、得られた熱吸収用マスク16を備え
るシリコン板15を、大開口を有するフレーム20の下
面上に貼り付ける。このとき、フレーム20の大開口と
シリコン板15の大開口とが一致するように位置合わせ
を行ない、大開口20aを形成する。
【0121】−改変例− 本実施形態では、ステンシルマスク14として、シリコ
ン(Si)基板から形成されたものを用いたが、これに
限られず、ガラス、窒化シリコン(SiN)、炭化シリ
コン(SiC)、ダイヤモンド、ダイヤモンドライク
(Diamond−like)等から選択される膜から
形成されたものを用いてもよい。
【0122】また、熱吸収用マスク16は、ステンシル
マスク14よりも熱伝導率が大きい材料で形成されてい
ることが好ましい。このことによって、熱吸収用マスク
に効率よく熱を吸収させることができるからである。本
実施形態では、熱吸収用マスク16として、窒化シリコ
ン(SiN)膜から形成されたものを用いているが、こ
れに限られず、シリコン(Si)、あるいは、炭化シリ
コン(SiC)、ダイヤモンド、ダイヤモンドライク
(Diamond−like)、タングステン(W)、
およびモリブデン(Mo)から選択される膜から形成さ
れたものを用いてもよい。
【0123】なお、本実施形態では、ステンシルマスク
14と熱吸収用マスク16とで材質が異なっているが、
同じものとしてもよい。例えば、共にシリコン基板から
形成されたものを用いてもよい。
【0124】なお、熱吸収用マスク16は、本実施形態
では1つであるが、マスクの材質、厚み、および枚数
を、電子ビームの加速電圧に応じて変更してもよい。例
えば、熱膨張用マスク16を、熱伝導率の高いダイヤモ
ンド膜で被覆されたシリコン基板から形成し、枚数を1
枚としてもよい。また、ダイヤモンドより熱伝導率の小
さいシリコン窒化膜で被覆されたシリコン基板から形成
し、枚数を3枚としてもよい。
【0125】また、本実施形態では、フレーム20とし
て、ガラスから形成されたものを用いているが、Si
C、金属等から形成されたものを用いてもよい。
【0126】また、シリコン板11および15のかわり
に、ポリSi薄膜(例えば、ポリシリコン、SiO2
BPSG(boron doped phosphor
us silicate glass)等)を設けても
よい。あるいは、シリコン板11および15に代えて、
サファイヤ基板を用いてもよい。
【0127】−実施形態2− −多層構造型露光用マスクの構成− 本実施形態を、図7を参照しながら説明する、図7は、
本実施形態の多層構造型露光用マスクの構成を示す断面
図である。なお、本実施形態の多層構造型露光用マスク
は、X線露光装置において用いられる。
【0128】図7に示すように、本実施形態の多層構造
型露光用マスク1Aは、ガラスから形成されたフレーム
20と、フレーム20の下面上に設けられたシリコン板
15と、シリコン板15の下面上に設けられた熱吸収用
マスク16と、熱吸収用マスク16の下面上に設けられ
たシリコン板11と、シリコン板11の下面上に設けら
れたメンブレン12と、メンブレン12の下面上に設け
られたX線遮蔽金属膜13とを備える。
【0129】メンブレン12は、X線遮蔽金属膜13を
支持するために設けられており、X線を透過する材料
(SiC、ダイヤモンド等)から形成されている。
【0130】X線遮蔽金属膜13は、メンブレン12と
融着されている。本実施形態では、X線遮蔽金属膜13
はタングステン(W)から形成されており、レジストパ
ターンを形成するためのスリット状のパターニング用開
口13aが設けられている。
【0131】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、X線遮蔽金属膜
13のパターニング用開口13aとほぼ同じパターンに
形成された開口16aを備えている。開口16aは、レ
ジストパターン形成に必要なX線を遮ることのない大き
さに形成されている。つまり、開口16aの大きさは、
パターニング用開口13aの大きさと一致しているか、
または、開口16aの大きさがわずかに大きく設けられ
ている。
【0132】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Aには、フレーム20およびシリコン板15を貫通
し、熱吸収用マスク16の上面のうち、開口16aが形
成されている領域を露出する大開口20aが設けられて
いる。
【0133】さらに、本実施形態の多層構造型露光用マ
スク1Aには、シリコン板11を貫通し、熱吸収用マス
ク16の下面のうち開口16aが形成されている領域
と、X線遮蔽金属膜13のパターニング用開口13aが
形成されている領域のメンブレン12の上面とを露出す
る空洞部11aが設けられている。
【0134】本実施形態の多層構造型露光用マスク1A
では、X線遮蔽金属膜13のパターニング用開口13a
と熱吸収用マスク16の開口16aとが、図3(a)に
示すように、水平方向に位置合わせされている。
【0135】本実施形態の多層構造型露光用マスク1A
は、X線露光装置において、フレーム20をX線源側に
向けて設置される。従って、多層構造型露光用マスク1
Aの大開口20aに入射したX線は、開口16aを通過
した後、メンブレン12を透過し、パターニング用開口
13aを通過する。
【0136】以上の説明からわかるように、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Aと、上記実施形態1の多
層構造型露光用マスク1とは、ほぼ同じ構造であり、各
構成要素は上記実施形態1と共通である。但し、上記実
施形態1の多層構造型露光用マスク1のステンシルマス
ク14に代えて、メンブレン12およびX線遮蔽金属膜
13が設けられている点が異なる。
【0137】本実施形態の多層構造型露光用マスク1A
には、従来の露光用マスクと異なり、熱吸収用マスク1
6が設けられている。熱吸収用マスク16は、熱吸収率
が高く、多層構造型露光用マスク1に照射されるX線の
うち、レジストパターンの形成に不要なX線を取り除
く。
【0138】熱吸収用マスク16には、上記実施形態1
と同様に、レジストパターン形成に必要なX線を遮るこ
とのない大きさに開口16aが形成されている。つま
り、開口16aの大きさは、X線遮蔽金属膜13のパタ
ーニング用開口13aの大きさと一致しているか、また
は、熱吸収用マスク16の開口16aの大きさが大きく
なるように設けられている。特に、開口16aの大きさ
は、パターニング用開口13aの大きさの150%以下
とすることが好ましい。なお、本実施形態の多層構造型
露光用マスク1Aを、パターニング用開口13aの長さ
方向の精度があまり要求されない用途(例えば、配線パ
ターンの形成など)に用いるときは、開口16aの長さ
は、パターニング用開口13aの長さよりも短くなって
いてもよい。
【0139】本実施形態では、SiN膜で被覆されたシ
リコン基板から形成された1枚の熱吸収用マスク16が
設けられており、熱吸収用マスク16の厚みは2μmで
あり、開口16aの幅は60nmである。X線遮蔽金属
膜13の厚みは0.5μmであり、パターニング用開口
13aの幅は50nmである。つまり、パターニング用
開口13aのアスペクト比は10となっている。
【0140】熱吸収用マスク16の開口16aの大きさ
は、X線遮蔽金属膜13のパターニング用開口13aの
大きさよりもやや大きく、X線が入射する際に、熱吸収
用マスク16がX線遮蔽金属膜13のパターニング用開
口13aを遮ることのないように、熱吸収用マスク16
とX線遮蔽金属膜13とが位置合わせされている。
【0141】このため、本実施形態の多層構造型露光用
マスク1Aに照射されるX線のうち、レジストパターン
の形成に寄与しないX線のほとんどは、熱吸収用マスク
16によって遮られ、X線遮蔽金属膜13に照射される
X線が減少する。従って、熱吸収用マスク16は発熱す
るが、X線遮蔽金属膜13の発熱は抑制される。このこ
とによって、X線遮蔽金属膜13の変形が抑制・防止さ
れる。
【0142】また、熱吸収用マスク16とメンブレン1
2とは、空洞部11aによって隔てられており、直接接
触していない。このため、熱吸収用マスク16に生じた
熱は、X線遮蔽金属膜13にはほとんど伝わらず、シリ
コン板15およびフレーム20を通じて外部に放出され
る。従って、X線遮蔽金属膜13の変形が抑制・防止さ
れる。
【0143】上述のように、本実施形態の多層構造型露
光用マスク1Aは、X線遮蔽金属膜13を保護するため
の熱吸収用マスク16を備えている。このため、本実施
形態の多層構造型露光用マスク1Aを用いれば、高エネ
ルギーのX線(例えば、SOR−X線(synchro
tron orbital radiation X−
ray))を露光する際にも、X線遮蔽金属膜13の変
形が抑制・防止され、パターニング用開口13aに正確
に対応するレジストパターンを形成することができる。
【0144】なお、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Aは、SOR−X線の他に、高エネルギーX線であ
るプラズマX線、放電型X線などを用いても著効を発揮
する。
【0145】特に、SOR−X線を用いる場合、X線源
から出射されるSOR−X線は、ビーム形状は長方形と
なる。このSOR−X線をミラーによって、シリコンウ
ェハの上下に振動させ、描画面積を確保する。このた
め、露光用マスクに照射されるX線量は大きい。従っ
て、このようなビーム形状が長方形のX線が照射された
露光用マスクでは、温度上昇によってパターン位置ずれ
が懸念される。しかしながら本実施形態の多層構造型露
光用マスク1Aを用いると、X線遮蔽金属膜13の発熱
が抑制され、パターニング用開口13aの変形を防止す
ることができる。
【0146】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Aの製造
方法を、図8および図9を参照しながら説明する。本実
施形態では、以下の方法1Aおよび方法2Aのいずれを
用いてもよい。図8および図9は、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Aの製造方法を表す工程断面図であ
り、それぞれ以下に示す方法1Aおよび方法2Aに対応
している。
【0147】−方法1A− まず、図8(a)に示す工程で、ガラスから形成され、
大開口を有するフレーム20と、フレーム20の大開口
とほぼ同じ大きさの大開口を有するシリコン板15と、
後述するX線遮蔽金属膜13に設けられたパターニング
用開口13aとほぼ同じパターンに形成された開口16
aを備える熱吸収用マスク16とを用意する。具体的に
は、まず、シリコン板15の下面上に、熱吸収用マスク
用板(SiN膜)をCVD法などにより形成する。次
に、熱吸収用マスク用板を貫通する開口16aをパター
ニングすることによって熱吸収用マスク16を形成す
る。続いて、熱吸収用マスク16の開口16aを露出す
るように、シリコン板15に大開口を形成する。次に、
得られた熱吸収用マスク16を備えるシリコン板15
を、フレーム20の下面上に貼り付ける。このとき、フ
レーム20の大開口とシリコン板15の大開口とが一致
するように位置合わせを行ない、大開口20aを形成す
る。
【0148】次に、図8(b)に示す工程で、大開口が
設けられたシリコン板11と、メンブレン12と、レジ
ストパターンを形成するためのパターニング用開口13
aが設けられたX線遮蔽金属膜13とを用意する。具体
的には、まず、シリコン板11の下面上にメンブレン1
2と、X線遮蔽金属板とをCVD法などにより順に形成
する。次に、X線遮蔽金属板を貫通するパターニング用
開口13aを形成することによって、X線遮蔽金属膜1
3を形成する。続いて、X線遮蔽金属膜13のパターニ
ング用開口13aが形成されている領域のメンブレン1
2の上面とを露出するように、シリコン板11に大開口
を形成する。
【0149】次に、図8(c)に示す工程で、図8
(a)に示す工程で得られた、フレーム20およびシリ
コン板15が上面上に設けられた熱吸収用マスク16の
下面と、図8(b)に示す工程で得られた、X線遮蔽金
属膜13が下面上に設けられたシリコン板11の上面と
を貼り合わせる。このとき、熱吸収用マスク16の開口
16aと、X線遮蔽金属膜13のパターニング用開口1
3aとを、水平方向に位置合わせする。
【0150】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Aが得られる。
【0151】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11、メン
ブレン12およびX線遮蔽金属膜13のそれぞれを互い
に貼り合わせる(貼り付ける)手法として、陽極接合ま
たは接着剤のいずれかを用いている。
【0152】−方法2A− まず、図9(a)に示す工程で、ガラスから形成され、
大開口を有するフレーム20と、フレーム20の大開口
とほぼ同大きさの大開口を有するシリコン板15と、後
述するX線遮蔽金属膜13に設けられたパターニング用
開口13aとほぼ同じパターンに形成された開口16a
を備える熱吸収用マスク16を用意する。具体的には、
まず、シリコン板15の下面上に、熱吸収用マスク用板
(SiN膜)をCVD法などにより形成する。次に、熱
吸収用マスク用板を貫通する開口16aをパターニング
することによって熱吸収用マスク16を形成する。続い
て、熱吸収用マスク16の開口16aを露出するよう
に、シリコン板15に大開口を形成する。次に、得られ
た熱吸収用マスク16を備えるシリコン板15を、フレ
ーム20の下面上に貼り付ける。このとき、フレーム2
0の大開口とシリコン板15の大開口とが一致するよう
に位置合わせを行ない、大開口20aを形成する。
【0153】次に、図9(b)に示す工程で、大開口が
設けられたシリコン板11と、メンブレン12と、X線
遮蔽金属板13’とを用意する。具体的には、シリコン
板11の下面上にメンブレン12と、X線遮蔽金属板1
3’とをCVD法などにより順に形成する。次に、メン
ブレン12の上面とを露出するように、シリコン板11
に大開口を形成する。続いて、図9(a)に示す工程で
得られた、フレーム20およびシリコン板15が上面上
に設けられた熱吸収用マスク16の下面と、X線遮蔽金
属板13’が下面上に設けられたシリコン板11の上面
とを貼り合わせる。
【0154】次に、図9(c)に示す工程で、X線遮蔽
金属板13’の下面上にX線に感光するレジスト17を
塗布する。
【0155】次に、図9(d)に示す工程で、図中の矢
印の方向からX線を照射し、熱吸収用マスク16を介し
て自己整合的にレジスト17を感光させる。このとき、
X線遮蔽金属膜13’を透過可能な強度のX線を照射
し、開口16aの下に位置するレジスト17を感光させ
る。本工程で用いられるX線は、通常のX線露光装置で
用いられるX線りも強度が非常に高い。
【0156】続いて、レジストを現像し、レジスト開口
17aを形成する。
【0157】次に、レジスト開口17aが形成されたレ
ジスト17をマスクとするドライエッチングを行ない、
開口16aとほぼ同じパターンに形成されたパターニン
グ用開口13aを有するX線遮蔽金属膜13を形成す
る。
【0158】次に、レジスト17を除去することによっ
て、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Aが得られ
る。
【0159】本方法によれば、熱吸収用マスク16に基
づいてX線遮蔽金属膜13を形成するため、熱吸収用マ
スク16の開口16aとX線遮蔽金属膜13のパターニ
ング用開口13aとを位置合わせする必要が無い。従っ
て、上記方法1に比べて、開口16aとパターニング用
開口13aとの間に位置ずれが生じるおそれが著しく減
少する。つまり、本方法によれば、開口16aとパター
ニング用開口13aとが高い精度で一致した多層構造型
露光用マスク1が得られる。
【0160】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11、メン
ブレン12およびX線遮蔽金属膜13のそれぞれを互い
に貼り合わせる(貼り付ける)手法として、陽極接合ま
たは接着剤のいずれかを用いている。
【0161】−改変例− 本実施形態では、X線遮蔽金属膜13として、タングス
テン(W)基板から形成されたものを用いたが、これに
限られず、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)タン
タル(Ta)等のX線が透過しにくい材料から形成され
たものを用いてもよい。
【0162】また、熱吸収用マスク16は、本実施形態
では1つであるが、マスクの材料、厚み、および枚数
を、X線の波長(エネルギー)に応じて変更してもよ
い。例えば、熱吸収用マスク16を、熱伝導率の高いダ
イヤモンドで被覆されたシリコン基板から形成し、枚数
を1枚としてもよい。また、ダイヤモンドより熱伝導率
の小さいシリコン窒化膜で被覆されたシリコン基板から
形成し、枚数を3枚としてもよい。
【0163】特に、熱吸収用マスク16は、X線遮蔽金
属膜13よりも熱伝導率が大きい材料で形成されている
ことが好ましい。このことによって、熱吸収用マスクに
効率よく熱を吸収させることができるからである。本実
施形態では、熱吸収用マスク16として、窒化シリコン
(SiN)膜で被覆されたシリコン基板から形成された
ものを用いているが、これに限らず、シリコン(Si)
基板、あるいは、炭化シリコン(SiC)、ダイヤモン
ド、ダイヤモンドライク(Diamond−lik
e)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)
から選択される膜で被覆されたシリコン基板から形成さ
れたものを用いてもよい。
【0164】なお、本実施形態では、X線遮蔽金属膜1
3と熱吸収用マスク16とで材料が異なっているのが、
同じものとしてもよい。例えば、共にタングステン膜か
ら形成されたものを用いてもよい。
【0165】また、本実施形態では、フレーム20とし
て、ガラスから形成されたものを用いているが、Si
C、金属等から形成されたものを用いてもよい。
【0166】また、シリコン板11および15のかわり
に、ポリシリコン(Poly Silicon)、Si
2、BPSG(boron doped phosp
horus silicate glass)等の薄膜
を設けてもよい。あるいは、シリコン板11および15
に代えて、サファイヤ板を用いてもよい。
【0167】−実施形態3− −多層構造型露光用マスクの構成− 本実施形態を、図10を参照しながら説明する。図10
は、本実施形態の多層構造型露光用マスクの構成を示す
断面図である。なお、本実施形態の多層構造型露光用マ
スクは、電子ビーム露光装置において用いられる。
【0168】図10に示すように、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Bは、ガラスから形成されたフレー
ム20と、フレーム20の下面上に設けられたシリコン
板11と、シリコン板11の下面上に設けられたステン
シルマスク14と、フレーム20の上面上に設けられた
熱吸収用マスク16と、熱吸収用マスク16の上面上に
設けられたシリコン板15とを備える。
【0169】ステンシルマスク14は、シリコン基板か
ら形成されており、レジストパターンを形成するための
スリット状のパターニング用開口14aを備えている。
【0170】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、ステンシルマス
ク14のパターニング用開口14aとほぼ同じパターン
に形成された開口16aを備えている。開口16aは、
レジストパターン形成に必要な電子ビームを遮ることの
ない大きさに形成されている。つまり、開口16aの大
きさは、パターニング用開口14aの大きさと一致して
いるか、または、開口16aの大きさがわずかに大きく
設けられている。
【0171】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Bには、フレーム20およびシリコン板11を貫通
し、熱吸収用マスク16の下面のうちの開口16aが形
成されている領域と、ステンシルマスク14の上面のう
ちのパターニング用開口14aが形成されている領域と
を露出する空洞部11aが設けられている。
【0172】本実施形態の多層構造型露光用マスク1B
では、ステンシルマスク14のパターニング用開口14
aと熱吸収用マスク16の開口16aとが、図3(a)
に示すように、水平方向に位置合わせされている。
【0173】本実施形態の多層構造型露光用マスク1B
は、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と同様
に、上記EB露光装置100において、フレーム20を
電子銃31側に向けて設置され、図10に示す矢印Bか
ら電子ビームが照射される。このとき、開口16aを通
過した電子ビームは、パターニング用開口13aを通過
する。
【0174】以上の説明からわかるように、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Bと、上記実施形態1の多
層構造型露光用マスク1とは、ほぼ同じ構造であり、各
構成要素は上記実施形態1と共通である。但し、フレー
ム20と、シリコン板15(熱吸収用マスク16)との
貼り合わせ順序のみが、上記実施形態1の多層構造型露
光用マスク1と異なる。
【0175】本実施形態の多層構造型露光用マスク1B
には、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と同
様に、熱吸収用マスク16が設けられている。このた
め、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と全く
同様に、ステンシルマスク14の熱膨張による変形が抑
制され、より正確なレジストパターンの形成を行なうこ
とができる。
【0176】また、熱吸収用マスク16とステンシルマ
スク14とは、空洞部11aによって隔てられており、
直接接触していない。このため、熱吸収用マスク16に
生じた熱は、ステンシルマスク14にはほとんど伝わら
ず、シリコン板15およびフレーム20を通じて外部に
放出される。従って、ステンシルマスク14の変形が抑
制・防止される。
【0177】なお、上記実施形態1に記載した改変例
を、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Bに適用す
ることも可能であり、それらの改変により得られる効果
も同様に得られる。
【0178】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Bの製造
方法を、図11を参照しながら説明する。図11は、本
実施形態の多層構造型露光用マスク1の製造方法を表す
工程断面図である。
【0179】まず、図11(a)に示す工程で、大開口
15a有するシリコン板15とを、後述するステンシル
マスク14に設けられたパターニング用開口14aとほ
ぼ同じパターンに形成された開口16aを備える熱吸収
用マスク16とを用意する。具体的には、まず、シリコ
ン板15の下面上に、熱吸収用マスク用板(SiN膜)
をCVD法などにより順に形成する。次に、熱吸収用マ
スク用板を貫通する開口16aをパターニングすること
によって熱吸収用マスク16を形成する。続いて、熱吸
収用マスク16の開口16aを露出するように、シリコ
ン板15に大開口を形成する。
【0180】次に、図11(b)に示す工程で、ガラス
から形成され、大開口を有するフレーム20と、フレー
ム20の大開口とほぼ同じ大きさの大開口が設けられた
シリコン板11と、ステンシルマスク用板14’とを用
意する。具体的には、まず、下面上にシリコン酸化膜が
形成されたシリコン板11を用意し、シリコン酸化膜上
にステンシルマスク用板14’(Si膜)をCVD法な
どにより形成する。次に、ステンシルマスク用板14’
の上面を露出するように、シリコン板11に大開口を形
成する。続いて、フレーム20の下面上にシリコン板1
1を貼り付ける。このとき、フレーム20の大開口とシ
リコン板11の大開口とが一致するように位置合わせを
行なう。
【0181】次に、図11(c)に示す工程で、シリコ
ン板11の大開口内に露出しているステンシルマスク用
板14’の上面上に、レジス17を形成する。
【0182】続いて、図11(a)に示す工程で得られ
た、シリコン板15が上面上に設けられた熱吸収用マス
ク16の下面と、フレーム20およびステンシルマスク
用板14’が下面上に設けられたシリコン板11の上面
とを貼り合わせる。このとき、フレーム20の大開口
が、熱吸収用マスク16の下面のうちの開口16aが形
成された領域に対向するように位置合わせを行なう。
【0183】なお、本工程で、シリコン板15が上面上
に設けられた熱吸収用マスク16の下面と、フレーム2
0およびステンシルマスク用板14’が下面上に設けら
れたシリコン板11の上面とを貼り合わせた後、ステン
シルマスク用板14’の上面上にレジスト17を形成し
てもよい。
【0184】次に、図11(d)に示す工程で、図中の
矢印の方向からX線を照射し、熱吸収用マスク16を介
して自己整合的にレジスト17を感光させる。続いて、
レジストを現像し、レジスト開口17aを形成する。
【0185】次に、図11(e)に示す工程で、図中の
矢印の方向から、レジスト開口17aが形成されたレジ
スト17をマスクとするドライエッチングを行ない、開
口16aとほぼ同じパターンに形成されたパターニング
用開口14aを有するステンシルマスク14を形成す
る。
【0186】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Bが得られる。
【0187】本方法によれば、熱吸収用マスク16に基
づいてステンシルマスク14を形成するため、熱吸収用
マスク16の開口16aとステンシルマスク14のパタ
ーニング用開口14aとを位置合わせする必要が無い。
従って、開口16aとパターニング用開口14aとの間
に位置ずれが生じるおそれがほとんどない。つまり、本
方法によれば、開口16aとパターニング用開口14a
とが高い精度で一致した多層構造型露光用マスク1Bが
得られる。
【0188】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11および
ステンシルマスク14のそれぞれを互いに貼り合わせる
(貼り付ける)手法として、陽極接合または接着剤のい
ずれかを用いている。
【0189】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Bと、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1
とでは、フレーム20とシリコン板15と熱吸収用マス
ク16との貼り合わせ順序のみが、上記実施形態1の多
層構造型露光用マスク1と異なる。従って、上記実施形
態1で述べた方法1において、フレーム20とシリコン
板15と熱吸収用マスク16との貼り合わせ順序を変更
することによって、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Bを作製することが可能である。
【0190】−実施形態4− −多層構造型露光用マスクの構成− 本実施形態を、図12を参照しながら説明する。図12
は、本実施形態の多層構造型露光用マスクの構成を示す
断面図である。なお、本実施形態の多層構造型露光用マ
スクは、X線露光装置において用いられる。
【0191】図12に示すように、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Cは、ガラスから形成されたフレー
ム20と、フレーム20の下面上に設けられたシリコン
板11と、シリコン板11の下面上に設けられたメンブ
レン12と、メンブレン12の下面上に設けられたX線
遮蔽金属膜13と、フレーム20の上面上に設けられた
熱吸収用マスク16と、熱吸収用マスク16の上面上に
設けられたシリコン板15とを備える。
【0192】メンブレン12は、X線遮蔽金属膜13を
保持するために設けられており、X線を透過する材料
(SiC、ダイヤモンド等)から形成されている。
【0193】X線遮蔽金属膜13は、メンブレン12と
融着されている。本実施形態では、X線遮蔽金属膜13
はタングステンから形成されており、レジストパターン
を形成するためのスリット状のパターニング用開口13
aが設けられている。
【0194】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、X線遮蔽金属膜
13のパターニング用開口13aとほぼ同じパターンに
形成された開口16aを備えている。開口16aは、レ
ジストパターン形成に必要なX線を遮ることのない大き
さに形成されている。つまり、開口16aの大きさは、
パターニング用開口13aの大きさと一致しているか、
または、開口16aの大きさがわずかに大きく設けられ
ている。
【0195】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Cには、フレーム20およびシリコン板11を貫通
し、熱吸収用マスク16の下面のうちの開口16aが形
成されている領域と、X線遮蔽金属膜13のパターニン
グ用開口13aが形成されている領域のメンブレン12
の上面とを露出する空洞部11aが設けられている。
【0196】本実施形態の多層構造型露光用マスク1C
では、X線遮蔽金属膜13のパターニング用開口13a
と熱吸収用マスク16の開口16aとが、図3(a)に
示すように、水平方向に位置合わせされている。
【0197】本実施形態の多層構造型露光用マスク1C
は、X線露光装置において、シリコン板15をX線源側
に向けて設置される。従って、開口16aを通過したX
線は、メンブレン12を透過し、パターニング用開口1
3aを通過する。
【0198】以上の説明からわかるように、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Cと、上記実施形態3の多
層構造型露光用マスク1Bとは、ほぼ同じ構造であり、
各構成要素は上記実施形態1と共通である。但し、上記
実施形態3の多層構造型露光用マスク1Bのステンシル
マスク14に代えて、メンブレン12およびX線遮蔽金
属膜13が設けられている点のみが異なる。
【0199】本実施形態の多層構造型露光用マスク1C
には、上記実施形態2の多層構造型露光用マスク1Aと
同様に、熱吸収用マスク16が設けられている。このた
め、上記実施形態2の多層構造型露光用マスク1Aと全
く同様に、X線遮蔽金属膜13の熱膨張による変形が抑
制され、より正確なレジストパターンの形成を行なうこ
とができる。
【0200】また、熱吸収用マスク16とX線遮蔽金属
膜13とは、空洞部11aによって隔てられており、直
接接触していない。このため、熱吸収用マスク16に生
じた熱は、X線遮蔽金属膜13にはほとんど伝わらず、
シリコン板15およびフレーム20を通じて外部に放出
される。従って、X線遮蔽金属膜13の変形が抑制・防
止される。
【0201】なお、上記実施形態2に記載した改変例
を、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Cに適用す
ることも可能であり、それらの改変により得られる効果
も同様に得られる。
【0202】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Cの製造
方法を、図13および図14を参照しながら説明する。
本実施形態では、以下の方法1Cおよび方法2Cのいず
れを用いてもよい。図13および図14は、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Cの製造方法を表す工程断
面図であり、それぞれ以下に示す方法1Cおよび方法2
Cに対応している。
【0203】−方法1C− まず、図13(a)に示す工程で、大開口15aを有す
るシリコン板15と、後述するX線遮蔽金属膜13に設
けられたパターニング用開口13aとほぼ同じパターン
に形成された開口16aを備える熱吸収用マスク16と
を用意する。具体的には、まず、シリコン板15の下面
上に、熱吸収用マスク用板(SiN膜)をCVD法など
により順に形成する。次に、熱吸収用マスク用板を貫通
する開口16aをパターニングすることによって、熱吸
収用マスク16を形成する。続いて、熱吸収用マスク1
6の開口16aを露出するように、シリコン板15に大
開口15aを形成する。
【0204】次に、図13(b)に示す工程で、大開口
が設けられたシリコン板11と、メンブレン12と、レ
ジストパターンを形成するためのパターニング用開口1
3aが設けられたX線遮蔽金属膜13とを用意する。具
体的には、まず、シリコン板11の下面上にメンブレン
12と、X線遮蔽金属板とをCVD法などにより順に形
成する。次に、X線遮蔽金属板を貫通するパターニング
用開口13aを形成することによって、X線遮蔽金属膜
13を形成する。続いて、X線遮蔽金属膜13のパター
ニング用開口13aが形成されている領域のメンブレン
12の上面を露出するように、シリコン板11に大開口
を形成する。
【0205】次に、図13(c)に示す工程で、ガラス
から形成され、大開口を有するフレーム20を用意す
る。続いて、フレーム20の上面と、図13(a)に示
す工程で得られた、シリコン板15が上面上に設けられ
た熱吸収用マスク16の下面とを貼り合わせる。次い
で、フレーム20の下面と、図13(b)に示す工程で
得られた、X線遮蔽金属膜13が下面上に設けられたシ
リコン板11の上面とを貼り合わせる。このとき、熱吸
収用マスク16の開口16aと、X線遮蔽金属膜13の
パターニング用開口13aとを、水平方向に位置合わせ
する。
【0206】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Cが得られる。
【0207】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11、メン
ブレン12およびX線遮蔽金属膜13のそれぞれを互い
に貼り合わせる(貼り付ける)手法として、陽極接合ま
たは接着剤のいずれかを用いている。
【0208】−方法2C− まず、図14(a)に示す工程で、大開口15aを有す
るシリコン板15と、後述するX線遮蔽金属膜13に設
けられたパターニング用開口13aとほぼ同じパターン
に形成された開口16aを備える熱吸収用マスク16と
を用意する。具体的には、まず、シリコン板15の下面
上に、熱吸収用マスク用板(SiN膜)をCVD法など
により形成する。次に、熱吸収用マスク用板を貫通する
開口16aをパターニングすることによって、熱吸収用
マスク16を形成する。続いて、熱吸収用マスク16の
開口16aを露出するように、シリコン板15に大開口
15aを形成する。
【0209】次に、図14(b)に示す工程で、シリコ
ン板11の下面上にメンブレン12と、X線遮蔽金属板
13’とをCVD法などにより順に形成する。次に、メ
ンブレン12の上面を露出するように、シリコン板11
に大開口を形成する。続いて、X線遮蔽金属板13’の
下面上にレジスト17を形成する。
【0210】次に、図14(c)に示す工程で、ガラス
から形成され、大開口を有するフレーム20を用意す
る。続いて、フレーム20の上面と、図14(a)に示
す工程で得られた、シリコン板15が上面上に設けられ
た熱吸収用マスク16の下面とを貼り合わせる。次い
で、フレーム20の下面と、図14(b)に示す工程で
得られた、メンブレン12、X線遮蔽金属膜13’およ
びレジスト17が下面上に設けられたシリコン板11の
上面とを貼り合わせる。
【0211】次に、図14(d)に示す工程で、図中の
矢印の方向からX線を照射し、熱吸収用マスク16を介
して自己整合的にレジスト17を感光させる。このと
き、X線遮蔽金属板13’を透過可能な強度のX線を照
射し、開口16aの下に位置するレジスト17を感光さ
せる。本工程で用いられるX線は、通常のX線露光装置
で用いられるX線よりも強度が非常に高い。
【0212】続いて、レジストを現像し、レジスト開口
17aを形成する。
【0213】次に、図14(e)に示す工程で、レジス
ト開口17aが形成されたレジスト17をマスクとする
ドライエッチングを行ない、開口16aとほぼ同じパタ
ーンに形成されたパターニング用開口13aを有するX
線遮蔽金属膜13を形成する。続いて、レジスト17を
除去することによって、本実施形態の多層構造型露光用
マスク1Cが得られる。
【0214】本方法によれば、熱吸収用マスク16に基
づいてX線遮蔽金属膜13を形成するため、熱吸収用マ
スク16の開口16aとX線遮蔽金属膜13のパターニ
ング用開口13aとを位置合わせする必要が無い。従っ
て、上記方法1Cに比べて、開口16aとパターニング
用開口13aとの間に位置ずれが生じるおそれが著しく
減少する。つまり、本方法によれば、開口16aとパタ
ーニング用開口13aとが高い精度で一致した多層構造
型露光用マスク1Cが得られる。
【0215】なお、本方法では、フレーム20、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11、メン
ブレン12およびX線遮蔽金属膜13のそれぞれを互い
に貼り合わせる(貼り付ける)手法として、陽極接合ま
たは接着剤のいずれかを用いている。
【0216】−実施形態5− −多層構造型露光用マスクの構成− 本実施形態を、図15および図16を参照しながら説明
する、図15は、本実施形態の多層構造型露光用マスク
の構成を示す断面図である。図16は、本実施形態の多
層構造型露光用マスクの上面図であり、図中のX−X線
に沿った断面図が図15に相当する。なお、本実施形態
の多層構造型露光用マスクは、電子ビーム露光装置にお
いて用いられる。
【0217】図15に示すように、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Dは、ガラスから形成されたフレー
ム21と、フレーム21の下面上に設けられたシリコン
板11と、シリコン板11の下面上に設けられたステン
シルマスク14と、フレーム21の上面上に設けられた
熱吸収用マスク16と、熱吸収用マスク16の上面上に
設けられたシリコン板15とを備える。
【0218】ステンシルマスク14は、シリコン基板か
ら形成されており、レジストパターンを形成するための
スリット状のパターニング用開口14aを備えている。
【0219】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、ステンシルマス
ク14のパターニング用開口14aとほぼ同じパターン
に形成された開口16aを備えている。開口16aは、
レジストパターン形成に必要な電子ビームを遮ることの
ない大きさに形成されている。つまり、開口16aの大
きさは、パターニング用開口14aの大きさと一致して
いるか、または、開口16aの大きさがわずかに大きく
設けられている。
【0220】フレーム21は、凹部21aを有してい
る。凹部21aの大きさは、シリコン板15および熱吸
収用マスク16の大きさとほぼ一致しており、シリコン
板15および熱吸収用マスク16は、凹部21aに嵌め
込まれている。
【0221】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Bには、フレーム21およびシリコン板11を貫通
し、熱吸収用マスク16の下面のうちの開口16aが形
成されている領域と、ステンシルマスク14の上面のう
ちのパターニング用開口14aが形成されている領域と
を露出する中空部21bが設けられている。
【0222】本実施形態の多層構造型露光用マスク1D
では、ステンシルマスク14のパターニング用開口14
aと熱吸収用マスク16の開口16aとが、図16に示
すように、水平方向に位置合わせされている。
【0223】本実施形態の多層構造型露光用マスク1D
は、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と同様
に、上記EB露光装置100において、フレーム21を
電子銃31側に向けて設置される。このとき、開口16
aを通過した電子ビームは、パターニング用開口14a
を通過する。
【0224】以上の説明からわかるように、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Dと、上記実施形態3の多
層構造型露光用マスク1Bとは、ほぼ同じ構造であり、
各構成要素は上記実施形態1と共通である。但し、シリ
コン板15と熱吸収用マスク16とが、フレーム21の
凹部21aに嵌め込まれている点が、上記実施形態3の
多層構造型露光用マスク1Bと異なる。
【0225】本実施形態の多層構造型露光用マスク1D
には、上記実施形態3の多層構造型露光用マスク1Bと
同様に、熱吸収用マスク16が設けられている。このた
め、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と全く
同様に、ステンシルマスク14の熱膨張による変形が抑
制され、より正確なレジストパターンの形成を行なうこ
とができる。
【0226】また、熱吸収用マスク16とステンシルマ
スク14とは、空洞部11aによって隔てられており、
直接接触していない。このため、熱吸収用マスク16に
生じた熱は、ステンシルマスク14にはほとんど伝わら
ず、シリコン板15およびフレーム20を通じて外部に
放出される。従って、ステンシルマスク14の変形が抑
制・防止される。
【0227】特に、本実施形態では、凹部21aの大き
さは、シリコン板15および熱吸収用マスク16の大き
さとほぼ一致しており、シリコン板15および熱吸収用
マスク16は、凹部21aに嵌め込まれている。このた
め、シリコン板15および熱吸収用マスク16は確実に
固定される。従って、パターニング用開口14aと開口
16aとをより正確に位置合わせすることができる。
【0228】なお、上記実施形態1に記載した改変例
を、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Dに適応す
ることも可能であり、それらの改変により得られる効果
も同様に得られる。
【0229】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Dの製造
方法を、図17を参照しながら説明する。図17は、本
実施形態の多層構造型露光用マスク1Dの製造方法を表
す工程断面図である。
【0230】まず、図17(a)に示す工程で、大開口
15aを有するシリコン板15と、後述するステンシル
マスク14に設けられたパターニング用開口14aとほ
ぼ同じパターンに形成された開口16aを備える熱吸収
用マスク16とを用意する。具体的には、まず、シリコ
ン板15の下面上に、熱吸収用マスク用板(SiN膜)
をCVD法などにより形成する。次に、熱吸収用マスク
用板を貫通する開口16aをパターニングすることによ
って、熱吸収用マスク16を形成する。続いて、熱吸収
用マスク16の開口16aを露出するように、シリコン
板15に大開口15aを形成する。
【0231】次に、凹部21aを有し、さらに凹部21
a内に大開口を有する、ガラスから形成されたフレーム
21を用意し、シリコン板15が上面上に設けられた熱
吸収用マスク16を凹部21a内に嵌め込む。このと
き、熱吸収用マスク16の下面と、フレーム21の凹部
21aの底面とを貼り合わせる。
【0232】次に、図17(b)に示す工程で、フレー
ム21の大開口とほぼ同じ大きさの大開口が設けられた
シリコン板11と、ステンシルマスク用板14’とを用
意する。具体的には、まず、下面上にシリコン酸化膜が
形成されたシリコン板11を用意し、シリコン酸化膜上
にステンシルマスク用板14’(Si膜)をCVD法な
どにより形成する。続いて、ステンシルマスク用板1
4’の上面を露出するように、シリコン板11に大開口
を形成する。続いて、フレーム21の下面上にシリコン
板11を貼り付ける。このとき、フレーム21の大開口
とシリコン板11の大開口とが一致するように位置合わ
せを行なう。
【0233】なお、本工程で、フレーム21の下面上に
シリコン板11を貼り付けた後、ステンシルマスク用板
14’の上面上にレジスト17を形成してもよい。
【0234】次に、図17(c)に示す工程で、図中の
矢印の方向からX線を照射し、熱吸収用マスク16を介
して自己整合的にレジスト17を感光させる。続いて、
レジストを現像し、レジスト開口17aを形成する。
【0235】次に、図17(d)に示す工程で、レジス
ト開口17aが形成されたレジスト17をマスクとする
ドライエッチングを行ない、開口16aとほぼ同じパタ
ーンに形成されたパターニング用開口14aを有するス
テンシルマスク14を形成する。
【0236】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Dが得られる。
【0237】本方法によれば、熱吸収用マスク16に基
づいてステンシルマスク14を形成するため、熱吸収用
マスク16の開口16aとステンシルマスク14のパタ
ーニング用開口14aとを位置合わせする必要が無い。
特に、凹部21aに熱吸収用マスク16が嵌め込まれて
固定されているので、開口16aとパターニング用開口
14aとの間に位置ずれが生じるおそれがほとんどな
い。つまり、本方法によれば、開口16aとパターニン
グ用開口14aとが高い精度で一致した多層構造型露光
用マスク1Dが得られる。
【0238】なお、本方法では、フレーム21、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11および
ステンシルマスク14のそれぞれを互いに貼り合わせる
(貼り付ける)手法として、陽極接合または接着剤のい
ずれかを用いている。
【0239】また、本実施形態の多層構造型露光用マス
ク1Dの別の製造方法として、図17(a)に示す工程
の後に、フレーム21の下面にシリコン板11を貼り付
け、さらに開口16aとパターニング用開口14aとを
位置合わせしながらステンシルマスク14を貼り付ける
方法を用いることも可能である。
【0240】上述のように、本実施形態では電子ビーム
露光装置用の露光用マスクを説明したが、ステンシルマ
スク14の代わりに、メンブレンとパターニング用開口
が設けられたX線遮蔽金属膜との積層膜を設けることに
よって、X線露光装置用の露光用マスクとすることも可
能である。
【0241】−実施形態6− 本実施形態を、図18を参照しながら説明する、図18
は、本実施形態の多層構造型露光用マスクの構成を示す
断面図である。なお、本実施形態の多層構造型露光用マ
スク1Eは、電子ビーム露光装置において用いられる。
【0242】図18に示すように、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Eは、凹部21aを有するフレーム
21と、凹部21a内に底面側から順に設けられたステ
ンシルマスク14、シリコン板11、熱吸収用マスク1
6およびシリコン板15とを備える。特に、本実施形態
では、シリコン板15と一体に形成された3枚の熱吸収
用マスク16が設けられているが、少なくとも1枚あれ
ば、熱吸収効果を発揮する。
【0243】ステンシルマスク14は、シリコン基板か
ら形成されており、レジストパターンを形成するための
スリット状のパターニング用開口14aを備えている。
【0244】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、ステンシルマス
ク14のパターニング用開口14aとほぼ同じパターン
に形成された開口16aを備えている。開口16aは、
レジストパターン形成に必要な電子ビームを遮ることの
ない大きさに形成されている。つまり、開口16aの大
きさは、パターニング用開口14aの大きさと一致して
いるか、または、開口16aの大きさがわずかに大きく
設けられている。
【0245】シリコン板11および15は、いずれも大
開口を備えている。シリコン板11の大開口は、ステン
シルマスク14の上面のうちのパターニング用開口14
aが形成されている領域に設けられている。また、シリ
コン板15の大開口は、熱吸収用マスク16の上面のう
ちの開口16aが形成されている領域に設けられてい
る。シリコン板11および15によって、ステンシルマ
スク14と熱吸収用マスク16との間、および2つの熱
吸収用マスク16の間には空間が設けられている。
【0246】フレーム21の凹部21aの大きさは、ス
テンシルマスク14、シリコン板11、熱吸収用マスク
16およびシリコン板15の大きさとほぼ一致してい
る。また、凹部21a内には大開口21cが設けられて
おり、大開口21cはステンシルマスク14の下面のう
ちのパターニング用開口14aが形成された領域を露出
している。
【0247】本実施形態の多層構造型露光用マスク1E
では、ステンシルマスク14のパターニング用開口14
aと熱吸収用マスク16の開口16aとが水平方向に位
置合わせされている。
【0248】本実施形態の多層構造型露光用マスク1E
は、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と同様
に、上記EB露光装置100において、フレーム21を
電子銃31側に向けて設置されている。このとき、開口
16aを通過した電子ビームは、パターニング用開口1
4aを通過する。
【0249】以上の説明からわかるように、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Eと、上記実施形態5の多
層構造型露光用マスク1Dとは、ほぼ同じ構造であり、
各構成要素は上記実施形態1と共通である。但し、シリ
コン板11およびステンシルマスク14と、複数のシリ
コン板15および熱吸収用マスク16とが、フレーム2
1の凹部21aに嵌め込まれている点が、上記実施形態
5の多層構造型露光用マスク1Dと異なる。
【0250】本実施形態の多層構造型露光用マスク1E
には、上記実施形態5の多層構造型露光用マスク1Dと
同様に、熱吸収用マスク16が設けられている。このた
め、上記実施形態5の多層構造型露光用マスク1Dと全
く同様に、ステンシルマスク14の熱膨張による変形が
抑制され、より正確なレジストパターンの形成を行なう
ことができる。特に、本実施形態では、複数の熱吸収用
マスク16を設けられており、熱吸収の効率が高められ
ている。このため、ステンシルマスク14の熱膨張によ
る変形がさらに抑制される。
【0251】また、熱吸収用マスク16とステンシルマ
スク14とは、空洞部11aによって隔てられており、
直接接触していない。このため、熱吸収用マスク16に
生じた熱は、ステンシルマスク14にはほとんど伝わら
ず、シリコン板15およびフレーム20を通じて外部に
放出される。従って、ステンシルマスク14の変形が抑
制・防止される。
【0252】さらに、本実施形態では、凹部21aの大
きさは、シリコン板11、ステンシルマスク14、シリ
コン板15および熱吸収用マスク16の大きさとほぼ一
致しており、シリコン板15および熱吸収用マスク16
は、凹部21aに嵌め込まれている。このため、シリコ
ン板15および熱吸収用マスク16は確実に固定され
る。従って、パターニング用開口14aと開口16aと
をより正確に位置合わせすることができる。
【0253】なお、上記実施形態1に記載した改変例
を、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Eに適用す
ることも可能であり、それらの改変により得られる効果
も同様に得られる。
【0254】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Eの製造
方法を、図19を参照しながら説明する。図19は、本
実施形態の多層構造型露光用マスク1Eの製造方法を表
す工程断面図である。
【0255】まず、図19(a)に示す工程で、大開口
を有するシリコン板11と、パターニング用開口14a
が形成されたステンシルマスク14とを用意する。具体
的には、まず、下面上にシリコン酸化膜が形成されたシ
リコン板11を用意し、シリコン酸化膜上にステンシル
マスク用板(Si膜)をCVD法などにより形成する。
次に、ステンシルマスク用板を貫通するパターニング用
開口14aを形成することによってステンシルマスク1
4を形成する。続いて、ステンシルマスク14のパター
ニング用開口14aを露出するように、シリコン板11
に大開口を形成する。
【0256】次に、ステンシルマスク14の大きさとほ
ぼ同じ大きさの凹部21aを有し、さらに凹部21a内
に大開口21cを有する、ガラスから形成されたフレー
ム21を用意する。続いて、シリコン板11が上面上に
設けられたステンシルマスク14を凹部21a内に嵌め
込む。このとき、ステンシルマスク14の下面と、凹部
21aの底面とを貼り合わせる。
【0257】次に、図19(b)に示す工程で、フレー
ム21の大開口21cとほぼ同じ大きさの大開口が設け
られたシリコン板15と、熱吸収用マスク16’とを用
意する。具体的には、まず、シリコン板15の下面上
に、熱吸収用マスク用板16’をCVD法などにより形
成する。次に、熱吸収用マスク用板16’の上面を露出
するように、シリコン板15に大開口を形成する。次い
で、シリコン板15の大開口内に露出している熱吸収用
マスク用板16’の上面上に、レジスト17を形成す
る。
【0258】次に、フレーム21の下面上にシリコン板
15を貼り付ける。このとき、フレーム21の大開口2
1cとシリコン板15の大開口とが一致するように位置
合わせを行なう。次に、ステンシルマスク14を介して
X線を照射し、自己整合的にレジスト17を感光させ
る。続いて、レジスト17を現像し、レジスト開口17
aを形成する。
【0259】なお、本工程で、フレーム21の下面とシ
リコン板15の上面とを貼り合わせた後、熱吸収用マス
ク用板16’の上面上にレジスト17を形成してもよ
い。
【0260】本実施形態では、図19(b)に示す工程
を3回繰り返す。
【0261】次に、図19(c)に示す工程で、図19
(b)に示す工程で得られた3つのパターニングされた
レジスト17を備える熱吸収用マスク用板16’を、フ
レーム21の凹部21a内に嵌め込む。
【0262】次に、図19(d)に示す工程で、レジス
ト開口17aが形成されたレジスト17をマスクとする
ドライエッチングを行ない、パターニング用開口14a
とほぼ同じパターンに形成された開口16aを有する3
枚の熱吸収用マスク16を形成する。
【0263】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Eが得られる。
【0264】本方法によれば、ステンシルマスク14に
基づいて熱吸収用マスク16を形成するため、熱吸収用
マスク16の開口16aとステンシルマスク14のパタ
ーニング用開口14aとを位置合わせする必要が無い。
また、本方法では特に、凹部21aにはステンシルマス
ク14および熱吸収用マスク16が嵌め込まれて固定さ
れているので、開口16aとパターニング用開口14a
との間に位置ずれが生じるおそれがほとんどない。つま
り、本方法によれば、開口16aとパターニング用開口
14aとが高い精度で一致した多層構造型露光用マスク
1Eが得られる。
【0265】また、上記図19(b)に示す工程におい
て、レジスト開口17aが形成されたレジスト17をマ
スクとするドライエッチングを行なって熱吸収用マスク
16を形成し、上記図19(c)に示す工程において、
上記図19(b)に示す工程で得られた熱吸収用マスク
16を、フレーム21の凹部21a内に嵌め込み、上記
図19(d)に示す工程において、レジスト17を除去
してもよい。
【0266】なお、本方法では、フレーム21、シリコ
ン板15、熱吸収用マスク16、シリコン板11および
スンテンシルマスク14のそれぞれを互いに貼り合わせ
る(貼り付ける)手法として、陽極接合または接着剤の
いずれかを用いている。
【0267】−改変例− 上述のように、本実施形態では電子ビーム露光装置用の
露光用マスクを説明したが、ステンシルマスク14の代
わりに、メンブレンとパターニング用開口が設けられた
X線遮蔽金属膜との積層膜を設けることによって、X線
露光装置用の露光用マスクとすることも可能である。
【0268】また、本実施形態では、熱吸収用マスク1
6は3枚で構成されているが、少なくとも1枚あれば、
熱吸収効果を発揮する。
【0269】−実施形態7− 本実施形態を、図20を参照しながら説明する、図20
は、本実施形態の多層構造型露光用マスクの構成を示す
断面図である。図21は、本実施形態の多層構造型露光
用マスク1Fの上面図であり、図中のY−Y線に沿った
断面図が図20に相当する。なお、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Fは、電子ビーム露光装置において
用いられる。
【0270】図20に示すように、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Fは、凹部21aを有するフレーム
21と、凹部21a内に底面側から順に設けられたステ
ンシルマスク14、シリコン板11、熱吸収用マスク1
6、シリコン板15およびメタルカバー22とを備え
る。本実施形態では、シリコン板15と一体に形成され
た3枚の熱吸収用マスク16が設けられているが、少な
くとも1枚あれば、熱吸収効果を発揮する。
【0271】ステンシルマスク14は、シリコン基板か
ら形成されており、レジストパターンを形成するための
スリット状のパターニング用開口14aを備えている。
【0272】熱吸収用マスク16は、SiN膜で被覆さ
れたシリコン基板から形成されており、ステンシルマス
ク14のパターニング用開口14aとほぼ同じパターン
に形成された開口16aを備えている。開口16aは、
レジストパターン形成に必要な電子ビームを遮ることの
ない大きさに形成されている。つまり、開口16aの大
きさは、パターニング用開口14aの大きさと一致して
いるか、または、開口16aの大きさがわずかに大きく
設けられている。
【0273】シリコン板11および15は、いずれも大
開口を備えている。シリコン板11の大開口は、ステン
シルマスク14の上面のうちのパターニング用開口14
aが形成されている領域に設けられている。また、シリ
コン板15の大開口は、熱吸収用マスク16の上面のう
ちの開口16aが形成されている領域に設けられてい
る。シリコン板11および15によって、ステンシルマ
スク14と熱吸収用マスク16との間、および2つの熱
吸収用マスク16の間には空間が設けられている。
【0274】メタルカバー22は、タングステン基板か
ら形成されており、開口22aを備えている。開口22
aは、図21に示すように、メタルカバー22が熱吸収
用マスク16の開口16aを遮ることがないように、熱
吸収用マスク16の開口16aよりも大きく形成されて
いる。
【0275】フレーム21の凹部21aの大きさは、ス
テンシルマスク14、シリコン板11、熱吸収用マスク
16、シリコン板15およびメタルカバー22の大きさ
とほぼ一致している。また、凹部21a内には大開口2
1cが設けられており、大開口21cはステンシルマス
ク14の下面のうちのパターニング用開口14aが形成
された領域を露出している。
【0276】本実施形態の多層構造型露光用マスク1F
では、図21に示すように、ステンシルマスク14のパ
ターニング用開口14aと、熱吸収用マスク16の開口
16aと、メタルカバー22の開口22aとが水平方向
に位置合わせされている。
【0277】本実施形態の多層構造型露光用マスク1F
は、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1と同様
に、上記EB露光装置100において、フレーム21を
電子銃31側に向けて設置される。このとき、開口16
aを通過した電子ビームは、パターニング用開口14a
を通過する。
【0278】以上の説明からわかるように、本実施形態
の多層構造型露光用マスク1Fと、上記実施形態6の多
層構造型露光用マスク1Eとは、ほぼ同じ構造である。
但し、メタルカバー22が設けられている点が、上記実
施形態6の多層構造型露光用マスク1Eと異なる。
【0279】本実施形態の多層構造型露光用マスク1F
には、上記実施形態6の多層構造型露光用マスク1Eと
同様に、熱吸収用マスク16が設けられている。このた
め、上記実施形態6の多層構造型露光用マスク1Eと全
く同様に、ステンシルマスク14の熱膨張による変形が
抑制され、より正確なレジストパターンの形成を行なう
ことができる。特に、本実施形態では、開口16aおよ
びパターニング用開口14aを通過しない電子ビームの
大半を遮るメタルカバー22が設けられている。このた
め、メタルカバー22の下部に配置された熱吸収用マス
ク16およびステンシルマスク14に照射される電子ビ
ームは減少する。従って、熱吸収用マスク16およびス
テンシルマスク14での発熱による変形が抑制される。
このため、パターニング用開口14aの形状をより正確
に反映したレジストパターンを形成することができる。
【0280】また、熱吸収用マスク16とステンシルマ
スク14とは、空洞部11aによって隔てられおり、直
接接触していない。このため、熱吸収用マスク16に生
じた熱は、ステンシルマスク14にはほとんど伝わら
ず、シリコン板15およびフレーム21を通じて外部に
放出される。従って、ステンシルマスク14の変形が抑
制・防止される。
【0281】さらに、本実施形態では、凹部21aの大
きさは、シリコン板11、ステンシルマスク14、シリ
コン板15および熱吸収用マスク16の大きさとほぼ一
致しており、シリコン板15および熱吸収用マスク16
は、凹部21aに嵌め込まれている。このため、シリコ
ン板15および熱吸収用マスク16は確実に固定され
る。従って、パターニング用開口14aと開口16aと
をより正確に位置合わせすることができる。
【0282】なお、上記実施形態1に記載した改変例
を、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Fに適用す
ることも可能であり、それらの改変により得られる効果
も同様に得られる。
【0283】−製造方法− 次に、本実施形態の多層構造型露光用マスク1Fの製造
方法を、図22を参照しながら説明する。図22は、本
実施形態の多層構造型露光用マスク1Fの製造方法を表
す工程断面図である。
【0284】まず、図22(a)に示す工程で、大開口
を有するシリコン板11と、パターニング用開口14a
が形成されたステンシルマスク14とを用意する。具体
的には、まず、下面上にシリコン酸化膜が形成されたシ
リコン板11を用意し、シリコン酸化膜上にステンシル
マスク用板(Si膜)をCVD法などにより形成する。
次に、ステンシルマスク用板を貫通するパターニング用
開口14aを形成することによって、ステンシルマスク
14を形成する。続いて、ステンシルマスク14のパタ
ーニング用開口14aを露出するように、シリコン板1
1に大開口を形成する。
【0285】次に、ステンシルマスク14の大きさとほ
ぼ同じ大きさの凹部21aを有し、さらに凹部21a内
に大開口21cを有する、ガラスから形成されたフレー
ム21を用意する。続いて、シリコン板11が上面上に
設けられたステンシルマスク14を凹部21a内に嵌め
込む。このとき、ステンシルマスク14の下面と、凹部
21aの底面とを貼り合わせる。
【0286】次に、図22(b)に示す工程で、フレー
ム21の大開口21cとほぼ同じ大きさの大開口が設け
られたシリコン板15と、熱吸収用マスク用板16’と
を用意する。具体的には、まず、シリコン板15の下面
上に、熱吸収用マスク用板16’(SiN膜)をCVD
法などにより形成する。次に、熱吸収用マスク用板1
6’の上面を露出するように、シリコン板15に大開口
を形成する。
【0287】次いで、シリコン板15の大開口内に露出
している熱吸収用マスク用板16’の上面上に、レジス
ト17を形成する。
【0288】次に、フレーム21の下面上にシリコン板
15を貼り付ける。このとき、フレーム21の大開口2
1cとシリコン板15の大開口とが一致するように位置
合わせを行なう。ステンシルマスク14を介してX線を
照射し、自己整合的にレジスト17を感光させる。続い
て、レジスト17を現像し、レジスト開口17aを形成
する。
【0289】なお、本工程で、フレーム20の下面とシ
リコン板15の上面とを貼り合わせた後、熱吸収用マス
ク用板16’の上面上にレジスト17を形成してもよ
い。
【0290】本実施形態では、図22(b)に示す工程
を3回繰り返す。
【0291】次に、図22(c)に示す工程で、図22
(b)に示す工程で得られた3つのパターニングされた
レジスト17を備える熱吸収用マスク用板16’を、フ
レーム21の凹部21a内に嵌め込む。
【0292】次に、図22(d)に示す工程で、レジス
ト開口17aが形成されたレジスト17をマスクとする
ドライエッチングを行ない、パターニング用開口14a
とほぼ同じパターンに形成された開口16aを有する3
枚の熱吸収用マスク16を形成する。
【0293】次に、図22(e)に示す工程で、タング
ステン基板から形成され、開口22aを備えたメタルカ
バー22を嵌め込む。このとき、開口22aは、メタル
カバー22が熱吸収用マスク16の開口16aを遮るこ
とがないように、位置合わせを行なう。
【0294】以上の工程によって、本実施形態の多層構
造型露光用マスク1Fが得られる。
【0295】本方法によれば、ステンシルマスク14に
基づいて熱吸収用マスク16を形成するため、熱吸収用
マスク16の開口16aとステンシルマスク14のパタ
ーニング用開口14aとを位置合わせする必要が無い。
また、本方法では特に、凹部21aにステンシルマスク
14および熱吸収用マスク16が嵌め込まれて固定され
ているので、開口16aとパターニング用開口14aと
の間に位置ずれが生じるおそれがほとんどない。つま
り、本方法によれば、開口16aとパターニング用開口
14aとが高い精度で一致した多層構造型露光用マスク
1Fが得られる。
【0296】また、上記図22(b)に示す工程におい
て、レジスト開口17aが形成されたレジスト17をマ
スクとするドライエッチングを行なって熱吸収用マスク
16を形成し、上記図22(c)に示す工程において、
上記図22(b)に示す工程で得られた熱吸収用マスク
16を、フレーム21の凹部21a内に嵌め込み、上記
図22(d)に示す工程において、レジスト17を除去
してもよい。
【0297】なお、本方法では、フレーム21、メタル
カバー22、シリコン板15、熱吸収用マスク16、シ
リコン板11およびステンシルマスク14のそれぞれを
互いに貼り合わせる(貼り付ける)手法として、陽極接
合または接着剤のいずれかを用いている。
【0298】−改変例− 上述のように、本実施形態では電子ビーム露光装置用の
露光用マスクを説明したが、スンテシルマスク14の代
わりに、メンブレンとパターニング用開口が設けられた
X線遮蔽金属膜との積層膜を設けることによって、X線
露光装置用の露光用マスクとすることも可能である。
【0299】また、本実施形態では、熱吸収用マスク1
6は3枚で構成されているが、少なくとも1枚あれば、
熱吸収効果を発揮する。
【0300】本実施形態では、タングステン基板から形
成されたメタルカバー22を用いたが、これに限定され
ず、熱伝導率の高い材料を用いればよい。熱伝導率の高
い材料としては、例えばモリブデン基板等が挙げられ
る。
【0301】−複数の露光用マスクを用いる露光方法− 以上の各実施形態で述べたそれぞれの多層構造型露光用
マスクは、複数の露光用マスクを用いる露光方法に好適
に用いることができる。ここでは、相補的なパターンの
開口の備える2つの露光用マスクを用いて、レジストを
パターニングする場合について、図23(a)および
(b)を参照しながら説明する。なお、図23(a)
は、上記実施形態1の多層構造型露光用マスク1を表す
上面図であり、図23(b)は、上記実施形態1の多層
構造型露光用マスク1と開口16a(パターニング用開
口14a)のパターンのみが異なる多層構造型露光用マ
スク1’を表す。
【0302】図23(a)および(b)に示すように、
多層構造型露光用マスク1’の開口16a(開口14
a)が形成されている面積が、図23(a)に示す多層
構造型露光用マスク1よりも小さい。つまり、多層構造
型露光用マスク1’の熱吸収用マスク16(ステンシル
マスク14)の開口率は、多層構造型露光用マスク1に
比べて小さい。
【0303】従来の電子ビーム露光用マスクの場合、電
子ビームを遮る領域が大きい(開口率が小さい)露光用
マスクと、電子ビームを遮る領域が小さい(開口率が大
きい)露光用マスクとでは発熱量が異なる。従って、発
熱による変形も異なる。このため、たとえ2つの露光用
マスクの開口の位置合わせを行なっていても、発熱によ
る変形の違いにより位置ずれが生じる。従って、開口率
が異なるマスクを用いる場合は、位置ずれの問題が大き
い。
【0304】一方、多層構造型露光用マスク1および
1’においても、開口率が小さい(すなわち、電子ビー
ムを遮る領域が大きい)熱吸収用マスク16での発熱量
が異なる。しかしながら、多層構造型露光用マスク1お
よび1’では、上記実施形態1で説明したように、パタ
ーニング用マスク14の発熱による変形は抑制されてい
る。このため、位置ずれが抑制される。
【0305】つまり、熱吸収用マスクを有する上記各実
施形態のそれぞれの多層構造型露光用マスクを用いれ
ば、2つの多層構造型露光用マスクの開口率が異なって
いても、熱の影響を回避し、正確なレジストパターンの
形成を実現することができる。
【0306】−位置合わせ方法− 次に、複数の多層構造型露光用マスクを用いる露光方法
における、複数の露光用マスク間の位置合わせについ
て、図23および図24を参照しながら説明する。な
お、図24は、多層構造型露光用マスク1および1’に
形成されたアライメント開口の拡大図である。
【0307】図23(a)および(b)に示すように、
多層構造型露光用マスク1および1’には、アライメン
ト開口16pが熱吸収用マスク16の周辺部に形成され
ている。アライメント開口16pの直下には、図24
(a)に示すように、アライメント開口14pがステン
シルマスク14の周辺部に形成されている。なお、図2
4(b)および(c)は、熱吸収用マスク16およびス
テンシルマスク14に形成されたアライメント開口16
pおよび14pをそれぞれ表す図であり、図24(a)
は、ステンシルマスク14の上に熱吸収用マスク16が
重ね合わされた状態に対応する上面図(すなわち、多層
構造型露光用マスク1および1’の周辺部の上面図)で
ある。
【0308】図23(a)で示す多層構造型露光用マス
ク1(以下第1マスクと記す)を用いて露光をした後、
図23(b)で示す多層構造型露光用マスク1’(以下
第2マスクと記す)を用いて露光する場合、第1マスク
と第2マスクとの位置合わせは、He−Neレーザ等を
用いる。位置合わせのためにレーザをステンシルマスク
14に形成されたアライメント開口14pに照射する
が、レーザの照射によるステンシルマスク14の発熱量
は非常に少ない。従って、レーザ光を、熱吸収用マスク
16で遮る必要はない。このため、アライメント開口1
6pは、レーザ光が通るように大きく形成されている。
アライメント開口16pは、アライメント開口14pを
遮ることのない任意の形状(例えば、図24(a)に示
すようなアライメント開口14pを含む正方形状)に形
成しておけばよい。
【0309】ここでは、上記実施形態1の多層構造型露
光用マスクを例に説明したが、上記実施形態3および5
〜7の多層構造型露光用マスクにおいても同様に、アラ
イメント開口14pおよび16pを設けることができ
る。但し、上記実施形態7の多層構造型露光用マスク1
Fでは、メタルカバー22にもアライメント開口を、ア
ライメント開口14pおよび16pを遮ることのない任
意の形状に形成しておけばよい。
【0310】また、上記実施形態2および4等のX線露
光用の多層構造型露光用マスクでは、図25に示すよう
に、アライメント開口16pの直下に、アライメント開
口13pがX線遮蔽金属膜13の周辺部に形成されてい
る。また、位置合わせのために用いるレーザは、メンブ
レン12を透過する波長のレーザを用いる。
【0311】(産業上の利用可能性) 本発明の露光用マスクは、荷電粒子ビーム、X線等の露
光光源を用いた露光装置に利用される。 [図面の簡単な説明] 図1は、光源として電子ビームを用いる電子ビーム露光
装置(以下、EB露光装置と記す)の構成を示す断面図
である。図2は、実施形態1の多層構造型露光用マスク
の構成を表す断面図である。図3(a)は、実施形態1
の多層構造型露光用マスクの構成を表す上面図である。
図3(b)は、図3(a)に示す円Cで囲んだ部分の拡
大図である。図4は、実施形態1の多層構造型露光用マ
スクの製造方法を表す工程断面図である。図5は、実施
形態1の多層構造型露光用マスクの製造方法を表す工程
断面図である。図6は、実施形態1の多層構造型露光用
マスクの製造方法を表す工程断面図である。図7は、実
施形態2の多層構造型露光用マスクの構成を表す断面図
である。図8は、実施形態2の多層構造型露光用マスク
の製造方法を表す工程断面図である。図9は、実施形態
2の多層構造型露光用マスクの製造方法を表す工程断面
図である。図10は、実施形態3の多層構造型露光用マ
スクの構成を表す断面図である。図11は、実施形態3
の多層構造型露光用マスクの製造方法を表す工程断面図
である。図12は、実施形態4の多層構造型露光用マス
クの構成を表す断面図である。図13は、実施形態4の
多層構造型露光用マスクの製造方法を表す工程断面図で
ある。図14は、実施形態4の多層構造型露光用マスク
の製造方法を表す工程断面図である。図15は、実施形
態5の多層構造型露光用マスクの断面図である。図16
は、実施形態5の多層構造型露光用マスクの上面図であ
る。図17は、実施形態5の多層構造型露光用マスクの
製造方法を表す工程断面図である。図18は、実施形態
6の多層構造型露光用マスクの構成を表す断面図であ
る。図19は、実施形態6の多層構造型露光用マスクの
製造方法を表す工程断面図である。図20は、実施形態
7の多層構造型露光用マスクの構成を表す断面図であ
る。図21は、実施形態7の多層構造型露光用マスクの
構成を表す上面図である。図22は、実施形態7の多層
構造型露光用マスクの製造方法を表す工程断面図であ
る。図23は、複数の露光用マスクを用いる露光方法を
説明するための図である。図24は、多層構造型露光用
マスクに形成されたアライメント開口の拡大図である。
図25は、多層構造型露光用マスクに形成されたアライ
メント開口の拡大図である。図26は、従来の電子ビー
ム露光用マスクの断面図である。図27は、従来のX線
露光装置で用いられるX線露光用マスクの断面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/20 504 G03F 7/20 521 521 H01L 21/30 541S 516E 515G 531M (56)参考文献 特開2000−188254(JP,A) 特開 平6−5499(JP,A) 特開 平5−326381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 1/16 G03F 7/20

Claims (43)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口を有するパターニング用マスクと、 開口を有し、上記パターニング用マスクの上に、上記パ
    ターニング用マスクと離間して配置された少なくとも1
    つの熱吸収用マスクとを備え、 上記パターニング用マスクの開口と上記熱吸収用マスク
    の開口とが位置合わせされている露光用マスク。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の露光用マスクにおい
    て、 上記熱吸収用マスクが有する開口の大きさは、上記パタ
    ーニング用マスクが有する開口よりも大きいか、または
    一致することを特徴とする露光用マスク。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の露光用マスクにおい
    て、 上記熱吸収用マスクおよび上記パターニング用マスクの
    開口はスリット状であり、 上記熱吸収用マスクが有する開口の幅は、上記パターニ
    ング用マスクが有する開口の幅よりも大きいか、または
    一致することを特徴とする露光用マスク。
  4. 【請求項4】 請求項1−3のうちのいずれか1つに記
    載の露光用マスクにおいて、 上記熱吸収用マスクの熱伝導率は、上記パターニング用
    マスクよりも大きいことを特徴とする露光用マスク。
  5. 【請求項5】 請求項1−4のうちのいずれか1つに記
    載の露光用マスクにおいて、 上記少なくとも1つの熱吸収用マスクは、複数配置され
    ており、 上記熱吸収用マスクのそれぞれの開口は、上記パターニ
    ング用マスクの開口に位置合わせされていることを特徴
    とする露光用マスク。
  6. 【請求項6】 請求項1−5のうちいずれか1つに記載
    の露光用マスクにおいて、 上記熱吸収用マスクの厚みは、上記パターニング用マス
    クの厚みよりも大きいことを特徴とする露光用マスク。
  7. 【請求項7】 請求項1−6のうちいずれか1つに記載
    の露光用マスクにおいて、 上記パターニング用マスクと上記熱吸収用マスクとは、
    同じ材料から形成されていることを特徴とする露光用マ
    スク。
  8. 【請求項8】 請求項1−7のうちいずれか1つに記載
    の露光用マスクにおいて、 上記熱吸収用マスクが有する開口よりも大きな開口を有
    するメタルカバーをさらに備え、 上記メタルカバーは、上記熱吸収用マスクの上に配置さ
    れていることを特徴とする露光用マスク。
  9. 【請求項9】 請求項1−8のうちいずれか1つに記載
    の露光用マスクにおいて、 上記パターニング用マスクにはアライメント開口が形成
    されており、 上記熱吸収用マスクのうち、上記アライメント開口の直
    上に位置する領域には、上記アライメント開口と形状が
    異なり、且つ上記アライメント開口よりも大きい開口が
    形成されていることを特徴とする露光用マスク。
  10. 【請求項10】 請求項1−9のうちいずれか1つに記
    載の露光用マスクにおいて、 上記パターニング用マスクおよび上記熱吸収用マスクの
    縁部を支持する支持体をさらに備え、 上記パターニング用マスクおよび上記熱吸収用マスク
    は、いずれも上記支持体の上下いずれか一方に配置され
    ていることを特徴とする露光用マスク。
  11. 【請求項11】 請求項1−9のうちいずれか1つに記
    載の露光用マスクにおいて、 上記パターニング用マスクおよび上記熱吸収用マスクの
    縁部を支持する支持体をさらに備え、 上記パターニング用マスクおよび上記熱吸収用マスク
    は、上記支持体を挟むように配置されていることを特徴
    とする露光用マスク。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の露光用
    マスクにおいて、 上記支持体は、凹部をさらに備え、 上記熱吸収用マスクは、上記凹部に係合して、上記凹部
    内に配置されていることを特徴とする露光用マスク。
  13. 【請求項13】 請求項10または11に記載の露光用
    マスクにおいて、 上記支持体は、凹部をさらに備え、 上記パターニング用マスクは、上記凹部に係合して、上
    記凹部内に配置されていることを特徴とする露光用マス
    ク。
  14. 【請求項14】 請求項1−13のうちいずれか1つに
    記載の露光用マスクにおいて、 上記パターニング用マスクと上記熱吸収用マスクとの間
    には、上記パターニング用マスクと上記熱吸収用マスク
    との間に介在する部材をエッチングすることにより形成
    された空洞部が存在していることを特徴とする露光用マ
    スク。
  15. 【請求項15】 請求項1−14のうちいずれか1つに
    記載の露光用マスクにおいて、 上記パターニング用マスクの上面には、メンブレンが設
    けられていることを特徴とする露光用マスク。
  16. 【請求項16】 開口を有するパターニング用マスク
    と、開口を有し、上記パターニング用マスクの上に、上
    記パターニング用マスクと離間して配置された少なくと
    も1つの熱吸収用マスクとを備え、上記パターニング用
    マスクの開口と上記熱吸収用マスクの開口とが位置合わ
    せされた露光用マスクを用いて荷電粒子を照射する露光
    方法であって、 上記荷電粒子は、10keV以上の加速電圧で照射され
    ることを特徴とする露光方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の露光方法におい
    て、 上記荷電粒子は、50keV以上の加速電圧で照射され
    ることを特徴とする露光方法。
  18. 【請求項18】 請求項16または17に記載の露光方
    法において、 開口を有するパターニング用マスクと、開口を有し、上
    記パターニング用マスクの上に、上記パターニング用マ
    スクと離間して配置された少なくとも1つの熱吸収用マ
    スクとを備え、上記パターニング用マスクの開口と上記
    熱吸収用マスクの開口とが位置合わせされたもう1つの
    露光用マスクを用い、 上記露光用マスクの上記パターニング用マスクと、上記
    もう1つの露光用マスクの上記パターニング用マスクと
    が有する開口のパターンが互いに異なることを特徴とす
    る露光方法。
  19. 【請求項19】 開口を有するパターニング用マスク
    と、開口を有し、上記パターニング用マスクの上に、上
    記パターニング用マスクと離間して配置された少なくと
    も1つの熱吸収用マスクと、上記パターニング用マスク
    を支持するメンブレンとを備え、上記パターニング用マ
    スクの開口と上記熱吸収用マスクの開口とが位置合わせ
    された露光用マスクを用いてX線を照射する露光方法で
    あって、 上記パターニング用マスクは、X線の透過を抑制する材
    料から形成されていることを特徴とする露光方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の露光方法におい
    て、 上記X線は、SOR−X線であることを特徴とする露光
    方法。
  21. 【請求項21】 請求項19または20に記載の露光方
    法において、 開口を有するパターニング用マスクと、開口を有し、上
    記パターニング用マスクの上に、上記パターニング用マ
    スクと離間して配置された少なくとも1つの熱吸収用マ
    スクと、上記パターニング用マスクを支持するメンブレ
    ンとを備え、上記パターニング用マスクの開口と上記熱
    吸収用マスクの開口とが位置合わせされ、上記パターニ
    ング用マスクは、X線の透過を抑制する材料から形成さ
    れたもう1つの露光用マスクを用い、 上記露光用マスクの上記パターニング用マスクと、上記
    もう1つの露光用マスクの上記パターニング用マスクと
    が有する開口のパターンが互いに異なることを特徴とす
    る露光方法。
  22. 【請求項22】 開口を有するパターニング用マスク
    と、上記パターニング用マスクの開口とパターンがほぼ
    一致している開口を有する熱吸収用マスクとを用意する
    工程(a)と、 上記パターニング用マスクの開口と上記熱吸収用マスク
    の開口とを位置合わせする工程(b)と、 を含む露光用マスクの製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記パターニング用マスクは、メンブレンとX線遮蔽材
    料との積層膜から形成されていることを特徴とする露光
    用マスクの製造方法。
  24. 【請求項24】 開口を有する熱吸収用マスクを用意す
    る工程(a)と、 上記熱吸収用マスクの下方にパターニング用マスク用基
    板を配置する工程(b)と、 上記パターニング用マスク用基板の下面上にレジストを
    堆積する工程(c)と、 上記熱吸収用マスクをマスクとして、上記パターニング
    用マスク用基板を透過する放射線を上記レジストに照射
    することによって、上記レジストをパターニングする工
    程(d)と、 上記レジストをマスクとして、上記パターニング用マス
    ク用基板をエッチングすることによって開口を有するパ
    ターニング用マスクを形成する工程(e)と、 を含む露光用マスクの製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(b)では、上記熱吸収用マスクと上記パター
    ニング用マスク用基板との間に、支持体を介在させて配
    置することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  26. 【請求項26】 開口を有する熱吸収用マスクを用意す
    る工程(a)と、 上記熱吸収用マスクの下面上に板部材を設ける工程
    (b)と、 上記板部材の下面上に上記パターニング用マスク用基板
    を設ける工程(c)と、 上記熱吸収用マスクをマスクとして、上記板部材および
    上記パターニング用マスク用基板をエッチングすること
    によって、開口を有するパターニング用マスクを形成す
    る工程(d)と、 上記板部材のうち、上記熱吸収用マスクおよびパターニ
    ング用マスクの上記開口が形成された領域に位置する部
    分を除去する工程(e)と、 を含む露光用マスクの製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(e)では、上記板部材を形成している材料
    が、上記熱吸収用マスクおよび上記パターニング用マス
    ク用基板よりもエッチング速度が大きいことを特徴とす
    る露光用マスクの製造方法。
  28. 【請求項28】 レジストが上面上に形成されたパター
    ニング用マスク用基板の上方に、開口を有する熱吸収用
    マスクを配置する工程(a)と、 上記熱吸収用マスクをマスクとして、上記レジストをパ
    ターニングする工程(b)と、 上記レジストをマスクとして上記パターニング用マスク
    用基板をエッチングすることによって、開口を有するパ
    ターニング用マスクを形成する工程(c)と、 を含む露光用マスクの製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(a)では、上記パターニング用マスク用基板
    の上面上にレジストを形成した後、上記パターニング用
    マスク用基板の上方に上記熱吸収用マスクを配置するこ
    とを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項28に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(a)では、上記熱吸収用マスクを配置した
    後、予め上面上にレジストが形成されたパターニング用
    マスク用基板を、上記熱吸収用マスクの下方に配置する
    ことを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項28−30のうちいずれか1つ
    に記載の露光用マスクの製造方法において、 上記工程(a)では、上記パターニング用マスク用基板
    および上記熱吸収用マスクの縁部を支持する支持体が配
    置され、 上記熱吸収用マスクは、上記支持体に係合するように配
    置されることを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  32. 【請求項32】 レジストが上面上に形成された熱吸収
    用マスク用基板の上方に、開口を有するパターニング用
    マスクを配置する工程(a)と、 上記パターニング用マスクをマスクとして、上記レジス
    トをパターニングする工程(b)と、 上記熱吸収用マスク用基板を上記パターニング用マスク
    の上方に配置する工程(c)と、 上記レジストをマスクとして上記熱吸収用マスク用基板
    をエッチングすることによって、開口を有する熱吸収用
    マスクを形成する工程(d)と、 を含む露光用マスクの製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(a)では、上記熱吸収用マスク用基板の上面
    上にレジストを形成した後、上記熱吸収用マスク用基板
    の上方に上記パターニング用マスクを配置することを特
    徴とする露光用マスクの製造方法。
  34. 【請求項34】 請求項32に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(a)では、上記パターニング用マスクを配置
    した後、予め上面上にレジストが形成された上記熱吸収
    用マスク用基板を、上記パターニング用マスクの下方に
    配置することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  35. 【請求項35】 請求項32−34のうちいずれか1つ
    に記載の露光用マスクの製造方法において、 上記工程(a)では、上記パターニング用マスク用およ
    び上記熱吸収用マスク用基板の縁部を支持する支持体が
    配置され、 上記パターニング用マスクは、上記支持体に係合するよ
    うに配置され、 上記工程(c)では、上記熱吸収用マスク用基板は、上
    記支持体に係合するように配置されることを特徴とする
    露光用マスクの製造方法。
  36. 【請求項36】 請求項32−35に記載の露光用マス
    クの製造方法において、 上記工程(b)および(c)を繰り返すことを特徴とす
    る露光用マスクの製造方法。
  37. 【請求項37】 請求項32−36のうちいずれか1つ
    に記載の露光用マスクの製造方法において、 上記工程(d)の後に、上記熱吸収用マスクが有する開
    口よりも大きな開口を有するメタルカバーを、上記熱吸
    収用マスクの上に配置する工程(f)をさらに含むこと
    を特徴とする露光用マスクの製造方法。
  38. 【請求項38】 レジストが上面上に形成された熱吸収
    用マスク用基板の上方に、開口を有するパターニング用
    マスクを配置する工程(a)と、 上記パターニング用マスクをマスクとして、上記レジス
    トをパターニングする工程(b)と、 上記レジストをマスクとして上記熱吸収用マスク用基板
    をエッチングすることによって、開口を有する熱吸収用
    マスクを形成する工程(c)と、 上記熱吸収用マスクを上記パターニング用マスクの上方
    に配置する工程(d)と、 を含む露光用マスクの製造方法。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(a)では、上記熱吸収用マスク用基板の上面
    上にレジストを形成した後、上記熱吸収用マスク用基板
    の上方に上記パターニング用マスクを配置することを特
    徴とする露光用マスクの製造方法。
  40. 【請求項40】 請求項38に記載の露光用マスクの製
    造方法において、 上記工程(a)では、上記パターニング用マスクを配置
    した後、予め上面上にレジストが形成された上記熱吸収
    用マスク用基板を、上記パターニング用マスクの下方に
    配置することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  41. 【請求項41】 請求項38−40のうちいずれか1つ
    に記載の露光用マスクの製造方法において、 上記工程(a)では、上記パターニング用マスク用およ
    び上記熱吸収用マスク用基板の縁部を支持する支持体が
    配置され、 上記パターニング用マスクは、上記支持体に係合するよ
    うに配置され、 上記工程(d)では、上記熱吸収用マスクは、上記支持
    体に係合するように配置されることを特徴とする露光用
    マスクの製造方法。
  42. 【請求項42】 請求項38−41に記載の露光用マス
    クの製造方法において、 上記工程(b)および(c)を繰り返すことを特徴とす
    る露光用マスクの製造方法。
  43. 【請求項43】 請求項38−42のうちいずれか1つ
    に記載の露光用マスクの製造方法において、 上記工程(d)の後に、上記熱吸収用マスクが有する開
    口よりも大きな開口を有するメタルカバーを、上記熱吸
    収用マスクの上に配置する工程(f)をさらに含むこと
    を特徴とする露光用マスクの製造方法。
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