JP2639374B2 - X線露光マスクの製造方法 - Google Patents

X線露光マスクの製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細パターンを転写す
ることを目的とするX線露光法において使用されるX線
露光マスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造プロセスにおける
リソグラフィ工程では、一般に紫外線を用いてマスクの
パターンをウェハ上に塗布した感光性樹脂(レジスト)
に転写し、現像によって所望のパターンを形成する。X
線露光法は紫外線の代わりに軟X線を光源に用いるリソ
グラフィプロセスで、線幅が0.25μm以下の微細パ
ターンを持つ半導体デバイスの量産に適している。
【0003】図4に軟X線に最適な従来のX線露光マス
クの構成を示す。従来のX線露光マスクは、厚さ1〜2
μmの窒化シリコンや炭化シリコン等の無機材料の薄膜
(メンブレン)1上に、厚さ0.5〜1μmのタンタル
やタングステン等の重金属のX線吸収体パターン2を配
置したもので、これらを保持するフレーム3としては単
結晶シリコン基板が一般に用いられている。
【0004】図5に図4に示した従来のX線露光マスク
の作製プロセスを示す。図5(a)に示すように、〈1
00〉方位の単結晶シリコン基板4上にメンブレン1と
なる無機材料薄膜を成膜する。図5(b)に示すよう
に、メンブレン1の上にX線吸収体5となる重金属の薄
膜を成膜する。図5(c)に示すように、X線吸収体5
上にレジストを塗布し、電子ビーム描画装置等の露光装
置で所望のパターンを描画してレジストパターン6を形
成する。次に、図5(d)に示すように、レジストパタ
ーン6をマスクとして使用して重金属薄膜(X線吸収
体)5をエッチングし、X線吸収体パターン2を形成す
る。その後、図5(e)に示すように、単結晶シリコン
基板4の露光領域をウェットエッチングで取り除いて、
X線を透過する窓を形成し、X線露光マスクが完成す
る。
【0005】尚、本発明に関連する技術として、特公昭
64−1926号公報(以下、先行技術1と呼ぶ)に
は、X線露光マスクの転写パターン支持層の支持に寄与
することの小さい領域を除去することにより、シリコン
単結晶で形成された補強支持梁を前記支持層との引き合
いでマスクに反り、歪みの生ずることを防ぐようにした
「X線露光マスク」が開示されている。
【0006】また、特開昭58−82522号公報(以
下、先行技術2と呼ぶ)には、積層固着に対する寄与の
小さい領域の転写パターン層を除去することにより、マ
スク全体の反りを著しく軽減させた「X線露光マスク及
びその製造方法」が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】X線露光マスクのメン
ブレン1には、しわやたるみが生じないように引っ張り
応力を持たせる必要がある。しかしながら、シリコンを
エッチングしてX線を透過する窓を形成すると、図6に
示すように、メンブレンの引っ張り応力によってシリコ
ンフレーム3が変形し、X線露光マスクのパターンに位
置歪が生じるという問題がある。X線露光マスクのパタ
ーン位置歪はパターン相互の重ね合わせ精度を劣化させ
るため、微細なパターンを持つ半導体デバイスを作製す
るのが困難になる。またこの位置歪はX線露光マスクの
露光領域が大きくなる程大きくなり、DRAMのような
チップ面積の大きいLSI用のX線露光マスクを作製す
る場合にこの問題は特に深刻になる。
【0008】X線露光マスクのパターン位置歪を小さく
するには、露光領域内に支持梁を設けてシリコンフレー
ムの変形を抑制すると良い。しかしながら、〈100〉
方位の単結晶シリコン基板をKOHやヒドラジン等のア
ルカリ系溶解液でウェットエッチングすると、図7に示
すように、54.7°の傾きをもつ(111)面8が形
成され、露光領域内に線幅の細い支持梁を形成すること
ができなかった。
【0009】また、単結晶シリコン基板を硝フッ酸系溶
解液でウェットエッチングすると、(111)面は形成
されないが、エッチングが等方的に進むため、図8に示
すように、サイドエッチングが生じ、露光領域内に線幅
の細い支持梁を形成することはできなかった。
【0010】それ故に本発明の課題は、X線露光マスク
の露光領域内に線幅の細いシリコン支持梁を形成し、シ
リコンフレームの変形によるX線露光マスクのパターン
位置歪を低減することにある。
【0011】尚、上記先行技術1および2のいずれも、
図4および図5を参照して説明した従来のX線露光マス
クと同様に、X線露光マスクの露光領域(転写パターン
領域)の外側に支持梁を形成した技術を開示するもので
あって、X線露光マスクの露光領域内に線幅の細いシリ
コン支持梁を形成する技術である本発明とは全く異なる
技術思想である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、X線露
光マスクのマスク基板として用いるシリコン基板にボロ
ンイオンをイオン注入し、ウェットエッチングで前記シ
リコン基板の露光領域を取り除く際に、前記ボロンイオ
ンを注入した部分を残すことによって前記露光領域内に
シリコン支持梁を形成し、シリコンフレームの変形によ
って生じるX線露光マスクのパターン位置歪を低減する
事を特徴とするX線露光マスクの製造方法が得られる。
【0013】また、本発明によれば、シリコン基板のX
線遮蔽部にあたる部分にボロンイオンをイオン注入する
工程と、前記シリコン基板上にメンブレンを成膜する工
程と、前記メンブレン上にX線吸収体を成膜する工程
と、描画装置を用いて前記X線吸収体上にレジストパタ
ーンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスク
として前記X線吸収体をエッチングしてX線吸収体パタ
ーンを形成する工程と、前記シリコン基板の露光領域を
アルカリ系溶解液によるウェットエッチングで取り除
き、前記露光領域内に前記ボロンイオンを注入した部分
をシリコン支持梁として残す工程とを含むX線露光マス
クの製造方法が得られる。
【0014】上記X線露光マスクの製造方法において、
前記イオン注入した前記ボロンイオンのボロン濃度が約
1×1020cm-3以上であることが好ましい。また、前
記ボロンイオンのイオン注入と同時にゲルマニウムイオ
ンを注入することが望ましい。
【0015】
【作用】本発明ではX線露光マスク作製プロセスに於い
て、メンブレン成膜前にシリコン基板のX線遮蔽部にあ
たる部分にボロンイオンをイオン注入する。ボロン濃度
が約1×1020cm-3以上になると、アルカリ系溶解液
によるシリコンのエッチング速度は急激に低下し、ボロ
ンイオンを注入した部分と注入していない部分とのエッ
チングの選択性が大幅に向上する。その結果、アルカリ
系溶解液によるウェットエッチングで任意の部分のシリ
コンのみを残すことが可能になり、線幅が約μm程度の
細いシリコン支持梁を露光領域内のX線遮蔽部の下に形
成することができる。また、ボロンイオンをイオン注入
したシリコンには強い引っ張り応力が生じるため、同時
にゲルマニウムイオンを注入してシリコン支持梁の内部
応力を調整する。本発明を用いる事で、露光領域が大き
く且つパターン位置歪の小さいX線露光マスクを作製す
る事ができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。
【0017】図1を参照すると、本発明の一実施例によ
るX線露光マスクの作製プロセスは、メンブレン成膜前
に単結晶シリコン基板4のX線遮蔽部にあたる部分にボ
ロンイオン9をイオン注入する工程(図1(a))が付
加されている点を除いて、図5に示したものと同様であ
る。すなわち、図1(b)〜(f)は、それぞれ、図5
(a)〜(e)に対応している。
【0018】本実施例では、イオン注入されたボロンイ
オン9のボロン濃度を約1×1020cm-3以上とした。
これにより、図1(f)における、アルカリ系溶解液に
よるシリコンのエッチング速度は急激に低下し、ボロン
イオン9を注入した部分と注入していない部分とのエッ
チングの選択性が大幅に向上する。その結果、アルカリ
系溶解液によるウェットエッチングで任意の部分のシリ
コンのみを残すことが可能になり、線幅が約μm程度の
細いシリコン支持梁10を露光領域内のX線遮蔽部の下
に形成することができる。
【0019】また、ボロンイオン9を注入したシリコン
には強い引っ張り応力が生じるため、ボロンイオン9を
注入する際、同時にゲルマニウムイオンを注入してシリ
コン支持梁10の内部応力を調整することが好ましい。
【0020】本発明を用いる事で、露光領域が大きく且
つパターン位置歪の小さいX線露光マスクを作製する事
ができる。
【0021】図2に、図1に示したX線露光マスクの作
製プロセスにより、露光領域内に4個のチップを配置し
たX線露光マスクの例を示す。
【0022】リソグラフィ工程の効率を上げるために
は、X線露光マスクの露光領域を大きくして一度に多数
のチップを露光するのが望ましい。しかしながら、従来
のX線露光マスクの作製プロセス(図5)では、露光領
域を大きくするとパターン位置歪が大きくなり、またチ
ップ間にシリコン支持梁を形成して位置歪を小さくしよ
うとすると(図7および図8)、X線露光マスクの基板
の厚さが1mmの場合では、シリコン支持梁の線幅が
1.4mm以上になり、チップ間の間隙が広がって、シ
リコンウェハに高密度でチップを転写することができな
かった。
【0023】これに対して、本発明のX線露光マスクの
作製プロセス(図1)を用いると、線幅の細いシリコン
支持梁10を形成できるため、チップ間の間隙を100
μm以下にする事が可能で、シリコンウェハに多数のチ
ップを高密度で一度に転写することができる。
【0024】図3にコンタクトホール用X線露光マスク
の露光領域を示す。コンタクトホール用X線露光マスク
は、X線遮蔽部11の割合が大きいマスクであり、この
ようなマスクでは、一つのチップ内に多数のシリコン支
持梁10を格子状に形成することも可能である。尚、図
3中の参照符号12はコンタクトホールである。
【0025】尚、本発明は上述した実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形・変
更が可能であるのは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、露
光領域が大きく且つ位置歪が小さいX線露光マスクを作
製することが可能になり、微細パターンを持つ半導体デ
バイスの量産が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるX線露光マスクの作製
プロセスを示す工程図である。
【図2】図1に示した作製プロセスを用いて作製したX
線露光マスクの位置歪の一例を示す図である。
【図3】本発明による作製プロセスを用いて作製したX
線露光マスクの露光領域の一例を示す図である。
【図4】従来のX線露光マスクを示す断面図である。
【図5】従来のX線露光マスクの作製プロセスを示す工
程図である。
【図6】メンブレンの応力によって位置歪が生じたX線
露光マスクの平面図である。
【図7】アルカリ系溶解液によるウェットエッチングで
シリコン支持梁を形成したX線露光マスクの断面図であ
る。
【図8】硝フッ酸系溶解液によるウェットエッチングで
シリコン支持梁を形成したX線露光マスクの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 メンブレン 2 X線吸収体パターン 3 シリコンフレーム 4 単結晶シリコン基板 5 X線吸収体 6 レジストパターン 7 X線露光マスク 8 (111)面 9 ボロンイオン 10 シリコン支持梁 11 X線遮蔽部 12 コンタクトホール

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線露光マスクのマスク基板として用い
    るシリコン基板にボロンイオンをイオン注入し、ウェッ
    トエッチングで前記シリコン基板の露光領域を取り除く
    際に、前記ボロンイオンを注入した部分を残すことによ
    って前記露光領域内にシリコン支持梁を形成し、シリコ
    ンフレームの変形によって生じるX線露光マスクのパタ
    ーン位置歪を低減する事を特徴とするX線露光マスクの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコン基板のX線遮蔽部にあたる部分
    にボロンイオンをイオン注入する工程と、 前記シリコン基板上にメンブレンを成膜する工程と、 前記メンブレン上にX線吸収体を成膜する工程と、 描画装置を用いて前記X線吸収体上にレジストパターン
    を形成する工程と、 前記レジストパターンをマスクとして前記X線吸収体を
    エッチングしてX線吸収体パターンを形成する工程と、 前記シリコン基板の露光領域をアルカリ系溶解液による
    ウェットエッチングで取り除き、前記露光領域内に前記
    ボロンイオンを注入した部分をシリコン支持梁として残
    す工程とを含むX線露光マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記イオン注入した前記ボロンイオンの
    ボロン濃度が約1×1020cm-3以上である請求項1ま
    たは2記載のX線露光マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ボロンイオンのイオン注入と同時に
    ゲルマニウムイオンを注入する請求項1〜3のいずれか
    に記載のX線露光マスクの製造方法。
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