JPH11168049A - ステンシルマスクの製造方法 - Google Patents

ステンシルマスクの製造方法

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JPH11168049A
JPH11168049A JP33382697A JP33382697A JPH11168049A JP H11168049 A JPH11168049 A JP H11168049A JP 33382697 A JP33382697 A JP 33382697A JP 33382697 A JP33382697 A JP 33382697A JP H11168049 A JPH11168049 A JP H11168049A
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membrane
stencil
forming
pattern
etching
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JP33382697A
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Norihiro Katakura
則浩 片倉
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Original Assignee
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度制御用ガス(冷却ガスを含む)を用いた
ドライエッチングによりメンブレンに貫通孔パターンを
形成する際における、メンブレンの変形、破壊のおそれ
や、ガス漏れによるドライエッチングへの悪影響がな
く、また温度制御を充分に行うことができるステンシル
マスクの製造方法を提供すること。 【解決手段】 感応基板に転写すべきステンシルパター
ンが形成されたメンブレンが支持部材により支持されて
なるステンシルマスクを製造する方法において、開口部
5に位置する各メンブレン部分の開口部側の表面に、メ
ンブレン保護膜6をそれぞれ形成する工程と、前記各メ
ンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護膜6とと
もに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度制御ガ
スにより温度制御しながら、前記開口部側とは反対側か
らメンブレン1’をドライエッチングすることにより、
メンブレン1’上に前記転写すべきステンシルパターン
7を形成する工程と、を有することを特徴とするステン
シルマスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感応基板(例え
ば、レジストが塗布されたウェハ)に転写すべきステン
シルパターンが形成されたメンブレンが支持部材により
支持されてなるマスク(マスク及びレチクルを含む広義
のマスク)を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路技術の進展は目ざ
ましく、半導体素子の微細化、高集積化の傾向も著し
い。半導体ウェハに集積回路パターンを焼き付けるため
のリソグラフィー装置としては、これまで光を用いた所
謂光ステッパー装置が一般的であった。
【0003】しかし、集積回路の高集積化に伴い、長年
微細パタンを形成する手段の主流であった光を用いたフ
ォトリソグラフィー技術に代わって、荷電粒子線(例え
ば電子線やイオンビーム)やX線を利用する新しい露光
方式が検討され、実用化されている。このうち、電子線
を利用してパタン形成する電子線露光は、電子線そのも
のを数nmにまで絞ることができるため、1μmまたは
それ以下の微細パターンを作製できる点に大きな特徴を
有している。
【0004】しかし、従来からある電子線露光方式は一
筆書きの方式であったため、微細パタンになればなるほ
ど、絞った電子線で描画せねばならず、描画時間が長く
なりスループットに大きく影響を与えることになった。
そこで考え出されたのが、所定パターンを有するマスク
に電子線を照射し、その照射範囲にあるパターンを投影
光学系によりウェハに縮小転写する(マスク上のパター
ンを部分部分一括して露光する)方式である。
【0005】このマスクは、薄膜状の基板(メンブレ
ン)に所定のパターン形状に電子線通過部の開口(貫通
孔)を設けたステンシルタイプのマスクとなっている。
かかる縮小転写方式において使用されるステンシルマス
クの一例を図4に示す。図4のマスク21は、シリコン
製のマスク基板22に貫通孔23が設けられたものであ
り、マスク基板22は電子線を吸収するのに十分な厚さ
(例えば50μm)にて形成される。
【0006】マスク21に照射された電子線は貫通孔2
3のみを通過し、その通過した電子線EBを一対の投影
レンズ24a、24bにて感応基板(例えば、レジスト
を塗布したシリコンウェハ)25のレジスト面に集束さ
せると、感応基板25に貫通孔23の形状に対応したパ
ターンが転写される。かかるステンシルマスクは、電子
線の殆どを基板22の非貫通孔部分により吸収すべく、
基板22の厚さを大きくしているので、大量の熱がマス
クに発生してマスクの大きな熱変形(パターン歪み)を
引き起こす。
【0007】そこで、電子線が照射される基板部分の厚
さを薄くしてメンブレンとし、このメンブレンに貫通孔
パターンを形成した散乱ステンシルマスクとすれば、前
記熱変形の問題を解決することができる。この散乱ステ
ンシルマスクを用いる場合には、図4の電子光学系にお
いて、投影レンズ24aによる電子線のクロスオーバ像
COの近傍にアパーチャを設置すればよい。
【0008】即ち、メンブレンを透過して散乱する電子
線(アパーチャにより遮蔽される)と、貫通孔を通過す
る電子線(アパーチャを通過する)とで、コントラスト
が得られ、その結果、マスク上の貫通孔パターンが感応
基板25上に転写される。この薄くしたメンブレンは、
熱的及び強度的に弱いので、これを保持する構造が必要
であり、そのため、荷電粒子線用の散乱ステンシルマス
クとして、「感応基板に転写すべきパターンをメンブレ
ン上にそれぞれ備えた多数の小領域が前記パターンが存
在しない境界領域により区分され、前記境界領域に対応
する部分に支柱が設けられたマスク(メンブレンを熱的
及び強度的に保持する構造を有するマスク)」が使用さ
れている。
【0009】例えば、電子線縮小転写装置用の散乱ステ
ンシルマスクとしては、感応基板(例えばレジストを塗
布したウェハ)に転写すべきパターンをそれぞれ備えた
多数の小領域100aが境界領域(パターンが存在しな
い領域)100bにより格子状に区分され、境界領域に
対応する部分に格子状の支柱Xが設けられたものが使用
されており、その一例を図5に示す。
【0010】図5のマスク100は、電子線を透過させ
るメンブレン20の上面のうち、前記多数の小領域10
0aのそれぞれに貫通孔パターンが形成され、またメン
ブレン20の下面のうち、前記格子状の境界領域100
bに対応する部分に格子状の支柱Xが設けられている
(図5(b))。各小領域100aは、感応基板の1チ
ップ(1チップの半導体)分の領域に転写すべきパター
ンを分割した部分パターンをそれぞれ備えている。
【0011】即ち、一回に電子線により露光されるマス
ク上の小領域は1mm角程度であり、半導体チップ全体
を焼くために、1mm角程度のパターン小領域をマスク
上に設けている。このような電子線縮小転写用マスク1
00を用いたパターン転写では、各小領域100aに対
して電子線が走査され、各小領域100aのパターンが
感応基板に順次、縮小転写される。
【0012】以上のようなマスクを用いた転写方法によ
れば、薄膜化されたマスク基板(メンブレン)が支柱に
より強固に支持されるので、荷電粒子線照射によるマス
ク基板のたわみや熱歪みを抑制することができる。この
ステンシルマスクは、以下のような方法により一般的に
作製されている。まず、ボロンをドープした(100)
面Siウェハの裏側から水酸化カリウム水溶液によりウ
ェットエッチングする。ここで、ウエットエッチングさ
れる場所以外は窒化シリコン等(エッチングマスク)で
保護されている。
【0013】(100)面Siウェハには、所望する厚
さに1×1020atom/cm3の濃度のボロンをドー
プさせてドープ層が形成されており、該ドープ層におけ
るウェットエッチング速度を遅くできる(エッチングス
トッパーとなる)ので、ウェットエッチングによりドー
プ層からなるメンブレンが形成される。次に、メンブレ
ン上に塗布したレジストに電子線描画装置などを使用し
てパターンを露光し、そのパターンをメンブレンに転写
することにより、メンブレン上にステンシルパターンを
作製する。
【0014】また、ボロンドープシリコンウェハの代わ
りに、SOIウェハや電気化学エッチング法を利用する
方法もある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のドラ
イエッチング装置においては、安定したエッチング結果
をもたらすために、或いは異方性エッチングを行なうた
めに、エッチング対象物である基板の温度を所定(また
は所定範囲)の一定温度に保持すべく、基板の裏面から
温度制御を行なっている。
【0016】即ち、基板裏面に対して、一定温度のヘリ
ウムや窒素(圧力 数十mtorr)を流すことにより、基
板を温度制御しており、一例として、摂氏−110度程
度まで冷却させた窒素を用いて基板を冷却させる極低温
エッチングや、エッチング中の室温からの温度上昇を防
ぐためヘリウムを用いる場合などがある。しかし、薄い
メンブレンに貫通孔を設けるステンシルタイプのマスク
の場合には、前記ドライエッチングによる貫通孔形成時
に、基板温度制御のガス圧力によって、メンブレンが変
形したり破壊するおそれがあり、問題であった。
【0017】また、変形したり破壊しないときでも、貫
通と同時にステンシルパターンを通ってガスが漏れ、ド
ライエッチングに悪影響をもたらすという問題があっ
た。また、これを防ぐために、別の基板にウェハを貼り
付け、この別基板(土台基板)を前記ガスにより冷却
し、別基板を介して温度制御を行う場合には(図6)、
土台基板とエッチングするメンブレンの間に透き間が空
いてしまうため、メンブレンの温度制御が充分にできな
いという問題があった。
【0018】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、温度制御用ガス(冷却ガスを含む)を用い
たドライエッチングによりメンブレンに貫通孔パターン
を形成する際における、メンブレンの変形、破壊のおそ
れや、前記ガス漏れによるドライエッチングへの悪影響
がなく、また温度制御を充分に行うことができるステン
シルマスクの製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「感応基板に転写すべきステンシルパターンが形成さ
れたメンブレンが支持部材により支持されてなるステン
シルマスクを製造する方法において、表層にボロンがド
ープされ、結晶方位が(100)のシリコン基板を用意
する工程と、前記シリコン基板の裏面上に、前記ステン
シルパターンを形成する領域に対応する開口部分を有す
るエッチングマスクパターンを形成する工程と、前記エ
ッチングマスクパターンを使用して、前記シリコン基板
の裏面をウェットエッチングすることにより、前記ボロ
ンドープの表層からなるメンブレンと、該メンブレンの
支持部材と、前記ステンシルパターンを形成する領域に
対応する開口部と、を形成する工程と、前記開口部に位
置するメンブレン部分の開口部側の表面に、メンブレン
保護膜を形成する工程と、前記メンブレン部分の開口部
側を前記メンブレン保護膜とともに、冷却ガスにより冷
却しながら、或いは温度制御ガスにより温度制御しなが
ら、前記開口部側とは反対側からメンブレンをドライエ
ッチングすることにより、メンブレン上に前記転写すべ
きステンシルパターンを形成する工程と、前記保護膜を
除去する工程と、を有することを特徴とするステンシル
マスクの製造方法(請求項1)」を提供する。
【0020】また、本発明は第二に「感応基板に転写す
べきステンシルパターンをメンブレン上にそれぞれ備え
た多数の小領域が前記パターンが存在しない境界領域に
より区分され、該境界領域に対応する部分に支柱が設け
られたステンシルマスクを製造する方法において、表層
にボロンがドープされ、結晶方位が(100)のシリコ
ン基板を用意する工程と、前記シリコン基板の裏面上
に、前記小領域の各設定箇所に対応する開口部分をそれ
ぞれ有するエッチングマスクパターンを形成する工程
と、前記エッチングマスクパターンを使用して、前記シ
リコン基板の裏面をウェットエッチングすることによ
り、複数の支柱を前記境界領域の設定箇所に対応させて
形成するとともに、前記小領域の各設定箇所に対応する
各支柱間の開口部と、前記ボロンドープの表層からなる
メンブレンをそれぞれ形成する工程と、前記各支柱間の
開口部に位置する各メンブレン部分の開口部側の表面
に、メンブレン保護膜をそれぞれ形成する工程と、前記
各メンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護膜と
ともに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度制御
ガスにより温度制御しながら、前記開口部側とは反対側
からメンブレンをドライエッチングすることにより、メ
ンブレン上における前記小領域の各設定箇所に、前記転
写すべきステンシルパターンをそれぞれ形成することに
より、前記多数の小領域及び境界領域を設ける工程と、
前記保護膜を除去する工程と、を有することを特徴とす
るステンシルマスクの製造方法(請求項2)」を提供す
る。
【0021】また、本発明は第三に「感応基板に転写す
べきステンシルパターンが形成されたメンブレンが支持
部材により支持されてなるステンシルマスクを製造する
方法において、結晶方位が(111)、(221)、ま
たは(331)である第1シリコン基板と、結晶方位が
(100)、または(110)である第2シリコン基板
とを接合する工程と、前記第1シリコン基板を研磨する
ことにより、メンブレン相当の厚さの薄膜層にする工程
と、前記第2シリコン基板の裏面上に、前記ステンシル
パターンを形成する領域に対応する開口部分を有するエ
ッチングマスクパターンを形成する工程と、前記エッチ
ングマスクパターンを使用して、前記第2シリコン基板
の裏面をウェットエッチングすることにより、前記ボロ
ンドープの表層からなるメンブレンと、該メンブレンの
支持部材と、前記ステンシルパターンを形成する領域に
対応する開口部と、を形成する工程と、前記開口部に位
置するメンブレン部分の開口部側の表面に、メンブレン
保護膜を形成する工程と、前記メンブレン部分の開口部
側を前記メンブレン保護膜とともに、冷却ガスにより冷
却しながら、或いは温度制御ガスにより温度制御しなが
ら、前記開口部側とは反対側からメンブレンをドライエ
ッチングすることにより、メンブレン上に前記転写すべ
きステンシルパターンを形成する工程と、前記保護膜を
除去する工程と、を有することを特徴とするステンシル
マスクの製造方法(請求項3)」を提供する。
【0022】また、本発明は第四に「感応基板に転写す
べきステンシルパターンをメンブレン上にそれぞれ備え
た多数の小領域が前記パターンが存在しない境界領域に
より区分され、該境界領域に対応する部分に支柱が設け
られたステンシルマスクを製造する方法において、結晶
方位が(111)、(221)、または(331)であ
る第1シリコン基板と、結晶方位が(100)、または
(110)である第2シリコン基板とを接合する工程
と、前記第1シリコン基板を研磨することにより、メン
ブレン相当の厚さの薄膜層にする工程と、前記第2シリ
コン基板の裏面上に、前記小領域の各設定箇所に対応す
る開口部分をそれぞれ有するエッチングマスクパターン
を形成する工程と、前記エッチングマスクパターンを使
用して、前記第2シリコン基板の裏面をウェットエッチ
ングすることにより、複数の支柱を前記境界領域の設定
箇所に対応させて形成するとともに、前記小領域の各設
定箇所に対応する各支柱間の開口部と、前記薄膜層から
なるメンブレンをそれぞれ形成する工程と、前記各支柱
間の開口部に位置する各メンブレン部分の開口部側の表
面に、メンブレン保護膜をそれぞれ形成する工程と、前
記各メンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護膜
とともに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度制
御ガスにより温度制御しながら、前記開口部側とは反対
側からメンブレンをドライエッチングすることにより、
メンブレン上における前記小領域の各設定箇所に、前記
転写すべきステンシルパターンをそれぞれ形成すること
により、前記多数の小領域及び境界領域を設ける工程
と、前記保護膜を除去する工程と、を有することを特徴
とするステンシルマスクの製造方法(請求項4)」を提
供する。
【0023】また、本発明は第五に「前記保護膜は、窒
化シリコン膜であることを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の製造方法(請求項5)」を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】温度制御用ガス(冷却ガスを含
む)を用いたドライエッチングによりメンブレンに貫通
孔パターンを形成する工程を含む本発明(請求項1〜
5)のステンシルマスクの製造方法においては、前記ド
ライエッチングを行う前に、ステンシルパターンを形成
する領域に対応する開口部に位置するメンブレン部分の
開口部側の表面に、メンブレン保護膜を形成している。
【0025】即ち、本発明においては、前記従来技術が
有する問題を解決するために、保護膜を介して温度制御
用ガス(冷却ガスを含む)により、メンブレンを温度制
御し、また保護膜を形成してメンブレンの強度を補強す
ることにより、前記ガスの圧力によるメンブレンの変形
と破壊を防止するとともに、保護膜の形成によりメンブ
レン貫通時のガス漏れも防止している。
【0026】従って、本発明(請求項1〜5)のステン
シルマスクの製造方法によれば、温度制御用ガス(冷却
ガスを含む)を用いたドライエッチングによりメンブレ
ンに貫通孔パターンを形成する際における、メンブレン
の変形、破壊のおそれや、ガス漏れによるドライエッチ
ングへの悪影響がなく、また温度制御を充分に行うこと
ができる。
【0027】本発明にかかるメンブレン保護膜の材料と
しては、低応力膜の形成が可能であり、かつエッチング
などにより容易に剥離(除去)することができる窒化シ
リコンが好ましい(請求項5)。この窒化シリコンは、
等倍X線マスクのメンブレンに利用され、古くから研究
されており、2μm以上の厚さで0Paに近い成膜が可
能な物質である。
【0028】以下、本発明を実施例により、さらに具体
的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではない。
【0029】
【実施例】図1は、本実施例の製造方法により作製され
たステンシルマスクであり、感応基板に転写すべきステ
ンシルパターン7をメンブレン1’上にそれぞれ備えた
多数の小領域100aが前記パターン7が存在しない境
界領域100bにより区分され、該境界領域100bに
対応する部分に支柱2’が設けられたステンシルマスク
の概略断面図である。
【0030】以下、本実施例の製造方法を各工程ごとに
示す。まず、図2(a)に示すように、(100)面シ
リコン基板2の表面層にボロンを深さ2μm、ボロン濃
度1×1020atom/cm3となるようにドープし
て、ボロンドープ層1を形成する。次に、図2(b)に
示すように、前記シリコン基板2の裏面に窒化シリコン
4を成膜し、さらに窓(開口部)5を形成させたい部分
の窒化シリコンをドライエッチング法により除去してエ
ッチングマスク4’を形成する(図2(c))。
【0031】次に、前記エッチングマスク4’と水酸化
カリウム水溶液(エッチング液)を用いて、前記シリコ
ン基板の裏面側から前記表面層部分(ボロン濃度1×1
20atom/cm3の部分)1までウェットエッチン
グして、メンブレン1’を形成する(図2(d))。次
に、CVD法により前記シリコン基板の裏面側に低応力
の窒化シリコンを2μmの厚さに成膜して、メンブレン
保護膜6を形成する(図3(a))。
【0032】次に、メンブレン上にレジストを塗布し、
電子線描画装置によりパターニングして、基板冷却機構
のついたドライエッチング装置により(メンブレンをメ
ンブレン保護膜とともに開口部5側から冷却ガスで冷却
しながら)前記メンブレン保護膜6との境界までエッチ
ングすることにより、感応基板に転写すべきパターン7
を形成する(図3(b))。
【0033】最後に、メンブレン保護膜6と基板裏面上
の窒化シリコン膜6’をドライエッチングにより除去し
て、感応基板に転写すべきステンシルパターン7をメン
ブレン1’上にそれぞれ備えた多数の小領域100aが
前記パターン7が存在しない境界領域100bにより区
分され、該境界領域100bに対応する部分に支柱2’
が設けられたステンシルマスクが完成する(図3
(c))。
【0034】以上のように、本実施例のステンシルマス
クの製造方法では、低応力の窒化シリコン膜によりメン
ブレンの裏面を保護した後に、冷却ガスで開口部5側か
ら冷却しながらメンブレンの貫通エッチングを行なって
いる。そのため、本実施例のステンシルマスクの製造方
法によれば、前記貫通エッチング時における温度制御用
ガス(冷却ガス)の漏れがなくなり、また実質的にメン
ブレンを厚くしているので、強度が上がり温度制御用ガ
スによるメンブレンの変形や破壊を防ぐことができる。
【0035】なお、本実施例で使用したガス、材料等は
一例であり、これに限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
温度制御用ガス(冷却ガスを含む)を用いたドライエッ
チングによりメンブレンに貫通孔パターンを形成する際
における、メンブレンの変形、破壊のおそれや、ガス漏
れによるドライエッチングへの悪影響がなく、また温度
制御を充分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例の製造方法により作製されたステン
シルマスクの概略断面図である。
【図2】は、実施例のステンシルマスクの製造方法にか
かる前半の工程図である。
【図3】は、実施例のステンシルマスクの製造方法にか
かる後半の工程図である。
【図4】は、ステンシルマスク21と、これを用いた転
写原理の概略を示す図である。
【図5】は、格子状の支柱Xを設けたステンシルマスク
を示す概略断面図(図4(a))と部分斜視(一部断
面)図(図4(b))である。
【図6】は、従来の基板(エッチング対象物)冷却法の
一例をしめす概念図である。
【符号の説明】
1 ボロンドープ層 1’ ボロンドープ層からなるメンブレン 2 シリコンウェハ 2’ 支柱 3 エッチング土台シリコンウェハ 4 窒化シリコン膜 4’ パターン化された窒化シリコン膜(エッチンク゛マスク
用) 5 窓(開口)部 6 裏面保護低応力窒化シリコン(メンブレン保護
膜) 7 ステンシルパターン 20 メンブレン 21・・ ステンシルマスク(電子線縮小転写用マス
ク) 22・・ マスク基板 23・・ 貫通孔 24・・ 投影レンズ(24a,24b) 25・・ 感応基板 100a・・感応基板に転写すべきパターンを備えた小
領域 100b・・境界領域 CO・・クロスオーバ像 以上

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感応基板に転写すべきステンシルパター
    ンが形成されたメンブレンが支持部材により支持されて
    なるステンシルマスクを製造する方法において、 表層にボロンがドープされ、結晶方位が(100)のシ
    リコン基板を用意する工程と、 前記シリコン基板の裏面上に、前記ステンシルパターン
    を形成する領域に対応する開口部分を有するエッチング
    マスクパターンを形成する工程と、 前記エッチングマスクパターンを使用して、前記シリコ
    ン基板の裏面をウェットエッチングすることにより、前
    記ボロンドープの表層からなるメンブレンと、該メンブ
    レンの支持部材と、前記ステンシルパターンを形成する
    領域に対応する開口部と、を形成する工程と、 前記開口部に位置するメンブレン部分の開口部側の表面
    に、メンブレン保護膜を形成する工程と、 前記メンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護膜
    とともに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度制
    御ガスにより温度制御しながら、前記開口部側とは反対
    側からメンブレンをドライエッチングすることにより、
    メンブレン上に前記転写すべきステンシルパターンを形
    成する工程と、 前記保護膜を除去する工程と、を有することを特徴とす
    るステンシルマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 感応基板に転写すべきステンシルパター
    ンをメンブレン上にそれぞれ備えた多数の小領域が前記
    パターンが存在しない境界領域により区分され、該境界
    領域に対応する部分に支柱が設けられたステンシルマス
    クを製造する方法において、 表層にボロンがドープされ、結晶方位が(100)のシ
    リコン基板を用意する工程と、 前記シリコン基板の裏面上に、前記小領域の各設定箇所
    に対応する開口部分をそれぞれ有するエッチングマスク
    パターンを形成する工程と、 前記エッチングマスクパターンを使用して、前記シリコ
    ン基板の裏面をウェットエッチングすることにより、複
    数の支柱を前記境界領域の設定箇所に対応させて形成す
    るとともに、前記小領域の各設定箇所に対応する各支柱
    間の開口部と、前記ボロンドープの表層からなるメンブ
    レンをそれぞれ形成する工程と、 前記各支柱間の開口部に位置する各メンブレン部分の開
    口部側の表面に、メンブレン保護膜をそれぞれ形成する
    工程と、 前記各メンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護
    膜とともに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度
    制御ガスにより温度制御しながら、前記開口部側とは反
    対側からメンブレンをドライエッチングすることによ
    り、メンブレン上における前記小領域の各設定箇所に、
    前記転写すべきステンシルパターンをそれぞれ形成する
    ことにより、前記多数の小領域及び境界領域を設ける工
    程と、 前記保護膜を除去する工程と、を有することを特徴とす
    るステンシルマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 感応基板に転写すべきステンシルパター
    ンが形成されたメンブレンが支持部材により支持されて
    なるステンシルマスクを製造する方法において、 結晶方位が(111)、(221)、または(331)
    である第1シリコン基板と、結晶方位が(100)、ま
    たは(110)である第2シリコン基板とを接合する工
    程と、 前記第1シリコン基板を研磨することにより、メンブレ
    ン相当の厚さの薄膜層にする工程と、 前記第2シリコン基板の裏面上に、前記ステンシルパタ
    ーンを形成する領域に対応する開口部分を有するエッチ
    ングマスクパターンを形成する工程と、 前記エッチングマスクパターンを使用して、前記第2シ
    リコン基板の裏面をウェットエッチングすることによ
    り、前記ボロンドープの表層からなるメンブレンと、該
    メンブレンの支持部材と、前記ステンシルパターンを形
    成する領域に対応する開口部と、を形成する工程と、 前記開口部に位置するメンブレン部分の開口部側の表面
    に、メンブレン保護膜を形成する工程と、 前記メンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護膜
    とともに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度制
    御ガスにより温度制御しながら、前記開口部側とは反対
    側からメンブレンをドライエッチングすることにより、
    メンブレン上に前記転写すべきステンシルパターンを形
    成する工程と、 前記保護膜を除去する工程と、を有することを特徴とす
    るステンシルマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 感応基板に転写すべきステンシルパター
    ンをメンブレン上にそれぞれ備えた多数の小領域が前記
    パターンが存在しない境界領域により区分され、該境界
    領域に対応する部分に支柱が設けられたステンシルマス
    クを製造する方法において、 結晶方位が(111)、(221)、または(331)
    である第1シリコン基板と、結晶方位が(100)、ま
    たは(110)である第2シリコン基板とを接合する工
    程と、 前記第1シリコン基板を研磨することにより、メンブレ
    ン相当の厚さの薄膜層にする工程と、 前記第2シリコン基板の裏面上に、前記小領域の各設定
    箇所に対応する開口部分をそれぞれ有するエッチングマ
    スクパターンを形成する工程と、 前記エッチングマスクパターンを使用して、前記第2シ
    リコン基板の裏面をウェットエッチングすることによ
    り、複数の支柱を前記境界領域の設定箇所に対応させて
    形成するとともに、前記小領域の各設定箇所に対応する
    各支柱間の開口部と、前記薄膜層からなるメンブレンを
    それぞれ形成する工程と、 前記各支柱間の開口部に位置する各メンブレン部分の開
    口部側の表面に、メンブレン保護膜をそれぞれ形成する
    工程と、 前記各メンブレン部分の開口部側を前記メンブレン保護
    膜とともに、冷却ガスにより冷却しながら、或いは温度
    制御ガスにより温度制御しながら、前記開口部側とは反
    対側からメンブレンをドライエッチングすることによ
    り、メンブレン上における前記小領域の各設定箇所に、
    前記転写すべきステンシルパターンをそれぞれ形成する
    ことにより、前記多数の小領域及び境界領域を設ける工
    程と、 前記保護膜を除去する工程と、を有することを特徴とす
    るステンシルマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記保護膜は、窒化シリコン膜であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980080097A (ko) * 1997-03-18 1998-11-25 요시다 쇼이치로 실리콘 스텐실마스크 제조 방법
KR20010062786A (ko) * 1999-12-27 2001-07-07 가네꼬 히사시 전자빔마스크, 그 제조방법 및 노광방법
KR100343457B1 (ko) * 1999-11-18 2002-07-11 박종섭 스텐실 마스크 제조방법
US7029830B2 (en) * 2001-08-28 2006-04-18 International Business Machines Corporation Precision and apertures for lithographic systems

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