JP3389969B2 - 産業資材用織物 - Google Patents
産業資材用織物Info
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Description
効果を有し、かつ難燃性に優れた産業資材用織物に関す
るものであり、更に詳しくは、少なくとも片面にコーテ
ィング樹脂膜を有し、必要な機械的特性を保持しつつ、
該織物が優れた難燃性を持ち、かつ経済的に産業資材用
織物を提供しようとするものである。
には、強度、耐疲労、耐摩耗、耐熱、難燃、耐候、耐
蝕、吸湿、吸水、接着等が挙げられる。その中でも難燃
は様々な産業資材用織物にとって重要な特性であり、例
えば、安全ネット、エアバッグ、シートベルト、キャン
バス、テント、養生シート、断熱資材等の用途に特に必
要とされている。
するときには、端部がほつれやすいことが特に表面を樹
脂にて固化していない場合に起こる。そこで表面に樹脂
加工してほつれを防止することが一般的に行われている
が、上記難燃性を要求される産業資材用織物には特に難
燃剤を付与することが必要である。
一つとして乗員の安全意識の向上に伴い、急速に装着率
が向上しているエアバッグは、自動車の衝突事故の際、
衝撃をセンサーが感知し、インフレーターから高温、高
圧のガスを発生させ、このガスによってエアバッグを急
激に展開させ、乗員保護に役立つものである。
ルスルフォン化オレフィン、シリコーンなどの合成ゴム
が塗布された基布が、難燃性、耐熱性、空気遮断性(通
気度)の目的から使用されていた。
は基布重量の増加、柔軟性の低下、製造コストの増加、
リサイクル不可のため、エアバッグ用基布に使用するに
は不具合点が多々存在した。現在では一部でシリコーン
コーティング基布が使用されてはいるが、主流はノンコ
ート基布になってきており、軽量、コンパクト、低製造
コスト 、リサイクル化が進んでいる。
工する際に、特定の形状に裁断し縫製することが必要で
ある。その時に、裁断部から原糸のほつれがコート基布
に比べ発生しやすく、エアバッグになった後の事故時の
展開時にベントホールから燃焼したほつれかすが飛び出
してきて乗員に火傷を及ぼす可能性がある。
々の検討がなされてきている。例えば、特開平7−42
043号公報にあるように、布帛に30重量%以下の樹
脂が部分的に積層されるか又は布帛内部の交絡部に付与
する方法、特開平7−186859号公報にあるよう
に、樹脂希釈液で含浸処理する方法、特開平9−24
0405号公報にあるように、繊維基材表面に平均厚さ
10μm以下の熱可塑性合成樹脂を繊維間の接点を埋め
る如く密着形成する方法がある。
る方法として実施例2中に臭素化芳香族系化合物を水系
ポリウレタン樹脂に混合する記載があるが、難燃性能に
関する記載はなく、また混合添加するため樹脂と難燃剤
との混合の際に、基布上への付着斑が発生し、難燃特性
に欠ける。また、従来例の場合には、実施例4中に難
燃性化合物として、グアニルスルフォミド系を使用して
いるが、これも添加剤として使用しており、上記同様の
付着斑の問題があり難燃性、基布特性の信頼性に欠け
る。従来例の場合には、本文中にハロゲン化合物など
からなる難燃剤などを添加することもできると記載はあ
るが、具体的な難燃化手段の開示はない。
が有する問題点をすべて解決し、裁断時のほつれ止め効
果を奏すると共に難燃性能に優れた産業資材用織物、特
にエアバッグ用基布として最適な産業資材用織物を提供
することを課題とする。
の手段、即ち本発明の第1は、ポリアミド繊維からなる
織物の少なくとも片面に樹脂を0.2〜5重量%付着さ
せた織物であり、前記樹脂がポリウレタンの主鎖にハロ
ゲンを結合する構造のポリウレタン樹脂であることを特
徴とするエアバッグ用織物であり、その第2は、ハロゲ
ンが臭素である請求項1記載のエアバッグ用織物であ
り、その第3は、樹脂の中の臭素の含有量が10重量%
以上である請求項2記載のエアバッグ用織物であり、そ
の第4は、ポリウレタン樹脂の酸素指数が15%以上で
ある請求項1記載のエアバッグ用織物である。
特徴を詳細に説明すると、裁断時のほつれ止め効果を有
しつつ、かつ難燃性に優れた経済的に製造された織物で
ある。ここで難燃ポリウレタン樹脂とは、主鎖中にハロ
ゲン原子を含み、樹脂そのものを難燃化させたものであ
る。上記にもあったように、従来はポリウレタン樹脂で
織物表面を被覆しほつれ止め効果を出現させる場合に
は、ポリウレタン樹脂に添加剤として難燃化合物を使用
しており、混合添加するため樹脂と難燃剤との混合技術
によっては、織物表面への難燃化合物の均一付着性が不
良になることも多く、部分的に難燃性を有さない不具合
を生じることがあった。
果、上記問題点を解決するために、難燃ポリウレタン樹
脂を、主鎖中にハロゲン原子を含み、樹脂そのものを難
燃化させることによって、難燃性に優れ、かつ織物表面
での均一付着性が可能とすることに成功した。ここで、
ハロゲン原子は特に限定されるものではないが、臭素が
好ましく使用される。
に占める割合が10重量%以上は必要である。10重量
%未満の場合には十分な難燃効果が期待できなくなる。
15%以上であることが必要で、これも15%未満の場
合には十分な難燃効果が期待できない。
ては、5重量%以下にするのが好ましく、更に好ましく
は0.2〜3重量%である。0.2重量%未満の場合に
は十分なほつれ止め効果を得ることが困難になり、また
5重量%を超える場合には織物が硬くなり収納性の点で
好ましくない。
繊維としては、特に素材を限定するものではないが、特
にナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12等
の脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維のような芳香族
ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレートやポリブ
チレンテレフタレートなどのホモポリエステルが使用さ
れる。他には全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエ
チレン繊維、PPS 繊維、ポリエーテルケトン繊維等が挙
げられる。ただし、経済性や耐衝撃性を勘案するとナイ
ロン66、ナイロン46、ナイロン6が特に好ましい。ま
た、これらの合成繊維には原糸製造工程や後加工工程で
の工程通過性を向上させるために、各種添加剤を含有し
ていても何ら問題はない。例えば、酸化防止剤、熱安定
剤、平滑剤、帯電防止剤、増粘剤、難燃剤等である。
する。なお、実施例中の物性は下記の方法で測定した。
チレバー法)
m のRを有する裁断歯を使用して、HO−2型クリッカー
プレス機(堀鉄工所製)にて打ち抜きを行い、裁断面の
フィラメントほつれを目視にて確認した。
で、平織にて製織し、通常の精練工程中で主鎖中に臭素
25w%含む難燃性ポリウレタン樹脂をディッピング処
理により乾燥後に樹脂付着量 0.8重量%になるように処
理し、乾燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密
度64本/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1
に得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、通常の精練工程中で主鎖中に臭素
25w%含む難燃性ポリウレタン樹脂をディッピング処
理により乾燥後に樹脂付着量 3.0重量%になるように処
理し、乾燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密
度64本/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1
に得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、通常の精練工程中で主鎖中に臭素
25w%含む難燃性ポリウレタン樹脂をディッピング処
理により乾燥後に樹脂付着量 0.1重量%になるように処
理し、乾燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密
度64本/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1
に得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、通常の精練工程中で主鎖中に臭素
25w%含む難燃性ポリウレタン樹脂をディッピング処
理により乾燥後に樹脂付着量 6.0重量%になるように処
理し、乾燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密
度64本/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1
に得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、通常の精練工程中で主鎖中に臭素
25w%含む難燃性ポリウレタン樹脂をディッピング処
理により乾燥後に樹脂付着量 0.8重量%になるように処
理し、乾燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密
度64本/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1
に得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、通常の精練工程中で酸素指数が1
0%である難燃性ポリウレタン樹脂をディッピング処理
により乾燥後に樹脂付着量 0.8重量%になるように処理
し、乾燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密度
64本/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1に
得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、臭素化芳香族系化合物をポリウレ
タン樹脂に添加したエマルジョン樹脂を通常の精練工程
中でディッピング処理により乾燥後に樹脂付着量 0.8重
量%になるように処理し、乾燥、セット工程を経て経密
度64本/in 、緯密度64本/in のノンコートエアバッ
グ織物を得た。表1に得られた基布物性を示す。
で、平織にて製織し、難燃性化合物として、グアニルス
ルフォミド系をポリウレタン樹脂に添加したエマルジョ
ン樹脂を通常の精練工程中でディッピング処理により乾
燥後に樹脂付着量0.8重量%になるように処理し、乾
燥、セット工程を経て経密度64本/in 、緯密度64本
/in のノンコートエアバッグ織物を得た。表1に得られ
た基布物性を示す。
ともに難燃性、ほつれ効果とも満足できる結果となった
のに対し、比較例1は難燃性が合格せず、かつほつれに
も効果がなかった。比較例2は難燃性は十分満足する
が、基布の剛軟度で硬くなり、エアバッグ用途には収納
性の面で好ましくない。また比較例3及び4は難燃性の
点で自消性にならず、満足できるものではなかった。比
較例5、6は燃焼試験時に部分的に易燃性を示す箇所が
あり、難燃効果にバラツキがあることが判った。
必要な裁断時のほつれ止め効果を有し、かつ難燃性に優
れた産業資材用織物を提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】ポリアミド繊維からなる織物の少なくとも
片面に樹脂を0.2〜5重量%付着させた織物であり、
前記樹脂がポリウレタンの主鎖にハロゲンを結合する構
造のポリウレタン樹脂であることを特徴とするエアバッ
グ用織物。 - 【請求項2】ハロゲンが臭素である請求項1記載のエア
バッグ用織物。 - 【請求項3】樹脂の中の臭素の含有量が10重量%以上
である請求項2記載のエアバッグ用織物。 - 【請求項4】ポリウレタン樹脂の酸素指数が15%以上
である請求項1記載のエアバッグ用織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02343298A JP3389969B2 (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 産業資材用織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02343298A JP3389969B2 (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 産業資材用織物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11222778A JPH11222778A (ja) | 1999-08-17 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP02343298A Expired - Fee Related JP3389969B2 (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 産業資材用織物 |
Country Status (1)
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-
1998
- 1998-02-04 JP JP02343298A patent/JP3389969B2/ja not_active Expired - Fee Related
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