JP3389060B2 - 耐食性およびアース性に優れる塗装金属板 - Google Patents

耐食性およびアース性に優れる塗装金属板

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特に耐食性および
アース性に優れ、家電製品、特に良好なアース性が要求
される電子部品機器等に利用される塗装金属板に関す
る。 【0002】 【従来の技術】これまで、家電用塗装金属板には、耐食
性、耐指紋性、加工かじり性等様々な製品性能が要求さ
れてきた。 例えば家電業界では省工程、省コストの観点
から自工程での塗装を省略できる裸使用の可能な優れた
耐食性、耐指紋性、加工かじり性を有する金属板に対す
る要求がある。これらの性能を満足するために、種々の
検討がなされ、多くの製品が開発されてきた。 その中で
も、めっき金属板上にクロメート処理を施しさらにその
上層に特殊樹脂をベースとした有機複合皮膜を形成させ
た塗装金属板が開発されており、現在、上記性能を満足
する最も有効な金属板として、家電用部品として主流と
なっている。例えば、特公平4−14191号公報には
クロメート被覆めっき鋼板上に、水系有機樹脂に特定の
微細な粒度のコロイドゾルを追加調整した有機複合皮膜
を形成させ、耐食性、耐指紋性の向上を図った有機皮膜
を有した表面処理鋼板の製造方法が開示されている。 特
に有機皮膜自身の耐食性を向上させるためには有機樹脂
皮膜中にシリカゾルを添加する方法が公知であり、特開
昭62−170340号公報や、特開平1−11014
0号公報にも開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】近年、世界的な電子機
器部品の需要増に伴い、塗装金属板自身にも新たな特性
が要求されている。その要求とは、電子機器部品等には
必須である電磁波シールド性であり、この性能を満足さ
せるためには金属板自身に良好なアース性が必要となっ
てくる。従来より開発されてきた塗装金属板に良好なア
ース性を付与させるためにはその金属板最表層に被覆し
てある有機複合皮膜を薄膜にすることが有効な手段であ
る。しかしながら、単純に薄膜化するだけでは、耐食
性、耐指紋性、加工かじり性等の塗装金属板の本来もつ
各性能を確保しつつ、更に良好なアース性を付与するこ
とは困難であった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
課題を解決するために、鋭意研究の結果、金属板または
クロメート被覆金属板またはクロメート被覆めっき金属
板(以下塗装前原板と略す)の中心線平均粗さ及び塗膜
の付着量を制御することで、塗膜の被覆面積率をコント
ロールし、耐食性、耐指紋性、加工かじり性等の塗装金
属板の本来もつ各性能を確保しつつ、更に良好なアース
性を付与する知見と、その有機複合皮膜中の添加物とし
てシリカを使用することによって皮膜自身の耐食性、加
工かじり性等を向上させながら、良アース性を付与させ
る知見をみいだした。 【0005】すなわち、本発明の要旨とするところは、
表面粗度がJIS−B0601で規定されている中心線
平均粗さRaで1.0μm以下である金属板またはクロ
メート被覆金属板またはクロメート被覆めっき金属板の
上層に、シリカを5〜35%含有する有機複合皮膜を有
し、該有機複合皮膜は付着量が0.25〜1g/m
2で、かつ金属板表面に対する被覆面積率が70〜99
%となるように形成されていることを特徴とする耐食性
およびアース性に優れる塗装金属板、である。 【0006】 【発明の実施の形態】アース性を始め耐食性、耐指紋
性、加工かじり性、等各性能は、薄膜の塗装金属板にお
いては有機複合皮膜の金属板への被覆面積率の影響を大
きく受ける。有機複合皮膜の被覆面積率が大きいほど耐
指紋性、加工かじり性、耐食性等最表層に有機複合皮膜
を有することで担保している各性能は向上するが、その
反面絶縁物である有機複合皮膜が通電を妨害するため、
アース性は劣化する。逆に有機複合皮膜の被覆面積率が
小さいほど、塗膜の非被覆部で得られる通電点が増加
し、アース性は向上するが、耐指紋性、加工かじり性、
耐食性等各性能は劣化する。耐指紋性、加工かじり性、
耐食性等の有機複合皮膜被覆めっき金属板の本来もつ各
性能を確保しつつアース性を付与するためには、有機複
合皮膜の付着量と被覆面積率を適当な範囲に制御する必
要があることを見出した。 【0007】有機複合被覆の被覆面積率は塗装前原板の
表面粗度等の影響を大きく受ける。特に表面粗度の粗い
塗装前原板を用いると塗装を施した際に、粗度の凹部に
有機複合皮膜が入り込むため、塗膜の被覆面積率は著し
く低くなる。一方、表面粗度の低い塗装前原板を用いる
と塗膜の被覆面積率は高くなる。この知見を元に、有機
複合被覆の乾燥後付着量と、塗膜の被覆面積率の適性範
囲を求め、本発明を完成した。 【0008】本発明のめっき、クロメートがある場合の
塗装金属板の断面を模式的に図1に示す。下層から金属
板1、めっき2、クロメート3、そして有機複合皮膜4
で構成される。以下、各皮膜ごとに説明する。本発明が
対象とする金属板は、鉄、鉄基合金、アルミニウム、ア
ルミニウム基合金、銅、銅基合金を包含する。また、め
っき金属板は、亜鉛めっき金属板、亜鉛合金めっき金属
板、アルミニウムおよびアルミニウム合金めっき金属板
を含有し、電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき、分散
めっき、及び重ねめっきのいずれかの手法を用いて製造
したものである。特に亜鉛合金めっき金属板は、加工か
じり性、耐食性について優れた性能が得られる。めっき
量は特に限定する必要が無いが、耐食性を考慮した場
合、5g/m2 以上が望ましい。 【0009】金属板上、および金属板に上記の既存の方
法でめっきを行った後、必要に応じてクロメート処理を
行う。クロメート付着量は特に限定する必要が無いが、
Cr換算で5mg/m2 以下では耐食性が得られにく
く、100mg/m2 以上ではクロメート自身の凝集破
壊が生じ、塗膜密着性が得られないので耐食性および塗
膜密着性を考慮するとCr換算で5〜100mg/m2
が望ましい。クロメート処理の種類は、電解クロメー
ト、エッチングクロメート、塗布クロメート、のいずれ
も本発明に適用できる。特に外観の均一性、上塗り塗膜
の密着性を重視する場合は電解クロメート、耐食性を重
視する場合は塗布クロメートが最適である。 【0010】塗装前の金属板または上記の既存の方法で
製造を行ったクロメート被覆金属板またはクロメート被
覆めっき金属板(塗装前原板)の表面粗度はJIS−B
0601で規定されている中心線平均粗さRaで1.0
μm以下にする必要がある。表面粗度がRaで1.0μ
m 超であると、薄膜である塗膜の被覆面積率が低下し、
充分な耐指紋性、耐食性、加工かじり性が得られない場
合がある。 【0011】有機複合皮膜中の樹脂成分としては、特に
限定する必要はないが、アクリル樹脂、オレフィン樹
脂、アクリルオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリオレフィンアイオノマー、および、メ
ラミン樹脂のうち1種類または2種類以上の混合物ある
いは共重合物を用いることができる。コスト面を重視す
る場合はアクリル樹脂、上塗り性を重視する場合はエポ
キシ、ポリエステル樹脂、加工性を重視する場合はウレ
タン樹脂が最適である。 【0012】有機複合皮膜中にシリカは5〜35%含有
させる。シリカの役割は、皮膜耐食性および皮膜強度を
向上させることである。アース性を付与させるために皮
膜を薄膜化した分、皮膜自身の耐食性、強度を向上さ
せ、金属板の耐食性、加工かじり性を向上させる。5 %
未満では十分な耐食性、加工かじり性が得られず、35
%超では、耐指紋性が低下する。耐食性と加工かじり性
の点からは、20〜35%であることが望ましい。ま
た、耐指紋性の点からは5〜20%であることが望まし
い。水系塗料ではシリカゾル、溶剤系塗料ではドライシ
リカ、有機溶媒系シリカゾルを用いることができる。シ
リカゾルの形状は球状、線状いずれも用いることができ
るが、細かい粒子が好ましく、球状シリカゾルの場合直
径5〜50nm、線状シリカゾルの場合直径5〜50n
mで長さ/太さ比が1〜5に化学的に結合させたものが
望ましい。シリカゾルの直径が5nm未満では塗料の安
定性が実用範囲を越えるため好ましくなく、50nm超
では耐指紋性、加工かじり性が低下する。 【0013】塗膜形成方法は、ロールコート、スプレー
コート、カーテンフローコート、あるいは塗液を塗布後
にエアナイフで付着量を制御する方法などのいずれの方
法を用いても構わない。塗膜形成後、必要に応じて塗膜
を乾燥、硬化させる。乾燥、硬化の条件は、塗料の種類
によって適宜選択する。乾燥、硬化は、公知の方法、た
とえば熱風乾燥炉、誘導加熱炉、近赤外加熱炉、電気
炉、直火炉等で行えばよい。塗料が放射線硬化型の塗料
であれば、放射線炉を用いれば良い。有機複合皮膜は乾
燥後の付着量で0.25〜1g/m2 被覆させる。0.
25g/m2 未満であると、十分な耐食性、耐指紋性、
加工かじり性が得られず、1g/m2 超であると十分な
アース性を得ることができない。 【0014】塗膜被覆面積率は有機複合皮膜を塗装して
ある金属板のCMA(Computer aided
X−ray Micro Analyzer、日本電子
社製)による測定結果から求めた。CMA分析条件は分
析径2μm、照射電流0.05μA、照射時間30ms
ec、加速電圧15kVにて、縦500点×横500点
の250000点分析(1mm角)とし、それぞれの分
析点での塗膜中に含まれる元素Siの検出強度の測定を
行った。塗膜被覆面積率を求める測定元素は、精度上、
感度の良い重元素が望ましい。測定サンプルとシリカ含
有率が同じであり、且つ平均塗装付着量が1.25g/
2 である塗装金属板の250000点平均強度を求
め、その10分の1の値をしきい値とし、それ以上の検
出強度を示している点の数をNとしたとき、塗膜被覆面
積率(%)は以下の計算式より求めることができる。 塗膜皮膜面積率(%)=( N/250000)×100 【0015】塗膜被覆面積率は70%以上にすることが
必要である。70%より小さくなると、塗装金属板に直
接手で触れた場合、指紋跡が目立ち外観を損ない、さら
に耐食性も劣化する。逆にアース性を確保するために
は、塗膜被覆面積率を99%以下にすることが必要であ
る。99%を超えるとアース性が低下し、十分な電磁波
シールド性を得ることができない。 【0016】 【実施例】次に、本発明の実施例を示す。実施例中の浴
成分は不揮発分としての濃度比である。実施例の記号と
内容は表1の通りである。粒径はレーザー光散乱法もし
くは透過電顕から判定したものである。 (実施例1)表面粗度の異なる(クロメート処理後のク
ロメート被覆めっき鋼板のRaが0.6μm、0.8μ
m、1.0μm、1.2μm、になるような)4種類の
冷延鋼板(板厚0.8mm)上に既存の方法でめっき量
20g/m2 の電気めっきを施し、その表面に市販のエ
ッチングクロメート処理を行い、水洗後表2に示す塗料
をロールコーターにて塗布した後、2秒以内にガス直火
炉に入れ到達板温150℃に焼き付け、水令して有機複
合皮膜被覆めっき鋼板を作成した。得られた有機複合皮
膜被覆めっき鋼板について、耐指紋性、耐食性、加工か
じり性、アース性、塗料密着性を評価した。 【0017】 【表1】 【0018】耐指紋性は、実指を各鋼板に3秒間押し付
け、その指紋跡の目立ち具合を評点付けすることで評価
を行った。評点付けには以下の指標を用いた。 指紋跡が全く分からないもの :評点5 指紋跡がほとんど分からないもの :評点4 よく観察して指紋跡が分かるもの :評点3 指紋跡がやや目立つもの :評点2 指紋跡がたいへん目立つもの :評点1 耐指紋性は実用に適用するためには評点3以上が必要で
ある。 【0019】アース性は各塗装金属板のJIS−C25
50に規定されている測定方法で、層間抵抗値(Ω・c
2 /枚)を測定した。実用に適用するためには層間抵
抗値2.5(Ω・cm2 /枚)以下に抑えることが必要
である。耐食性は、平板塩水噴霧腐食試験168時間後
の白錆および赤錆の発生面積率を測定し、以下に示す判
定基準にて評価を行った。 錆発生なし :◎ 錆発生面積率5%未満 :○ 錆発生面積率20%未満 :△ 錆発生面積率20%以上 :× 実用に適用させるためには◎か○が必要である。 【0020】加工カジリ性はL曲げクランクプレス90
%折り曲げ、曲げ半径5mm、無塗油にてプレスし、そ
のプレス後外観の観察による評価を行った。評価は以下
の判定基準にて行った。 プレス部の疵の発生がない :◎ プレス部の疵の発生が軽微 :○ プレス部の疵の発生が多い :△ プレス部の疵の発生が著しい :× 実用に適用させるためには◎か○が必要である。塗料密
着性は市販のメラミンアルキッド樹脂塗料をドライ付着
量で20g/m 2 塗布し、熱風120℃、20分焼き付
け、エリクセン試験機で9mm絞った後のち粘着テープ
にて剥離し、目視評価(剥離面積率)した。 【0021】No.1〜3はシリカの重量比を5、2
0、35%に変化させた本発明例で、シリカの含有率が
大きいほど耐食性、加工かじり性は優れる傾向にあり、
ア−ス性も良好な値を示した。No.3はシリカの含有
率が大きいため、No.1、2と比べて耐食性、加工か
じり性に優れていた。No.4、5はクロメート付着量
を20、80mg/m2 に変化させた本発明例で、低付
着量のNo.4は耐食性がやや低下したものの十分に実
用に耐えるものであった。また、高付着量のNo.5は
耐食性に優れていた。 【0022】No.6〜8は塗膜付着量を0.3、0.
7、1.0g/m2 に変化させた本発明例で、塗膜の付
着量が多いほど、塗膜被覆面積率が大きくなり、耐食
性、加工かじり性は良好であった。No.6は塗膜の付
着量が少ないため、塗膜被覆面積率が低く、アース性に
優れたものとなった。No.7、8は塗膜の付着量が多
いため、耐食性、加工かじり性に優れるたものとなっ
た。No.9〜11はシリカの種類を変えた本発明例
で、No.9の粒径5nmのアンモニア中和コロイダル
シリカは粒径20nmのアミン中和コロイダルシリカと
同様に(No.2)良好な耐指紋性を得ることができ。 【0023】No.10、11の粒径40nmのアンモ
ニア中和コロイダルシリカと太さ10nm、長さ50n
mの異形コロイダルシリカのように粒径が大きいものお
よび線形のものは、若干耐指紋性、加工かじり性が若干
劣性にある傾向が見られるが、十分実用に耐えうるもの
であり、耐食性、アース性はいずれも良好であった。N
o.12〜14は表面粗度Raで0.6μm、1.0μ
mのクロメート被覆めっき鋼板を原板に用いて、塗膜付
着量を0.3、0.5g/m2 に変化させた本発明例
で、同付着量ならば表面粗度Raが大きくなるほど塗膜
被覆面積率が低下し、アース性は優れる傾向となった。 【0024】No.15〜17はシリカの重量比を無添
加、3、40%に変化させた比較例で、No.15、1
6はシリカが無添加及び極微量添加であるため、耐食
性、加工かじり性が劣る。No.17はシリカの含有量
が多く、耐食性、加工かじり性は良好であるが、耐指紋
性が劣る。No.18〜20は塗装無しのクロメート被
覆めっき鋼板及び塗膜付着量を0.2、1.2g/m2
に変化させた比較例で、No.19は塗膜付着量が少な
いため、塗膜被覆面積率が小さく、アース性良好である
が、耐指紋性、耐食性、加工かじり性が劣る。No.2
0は塗膜付着量が多いため、塗膜被覆面積率が大きく、
耐指紋性、耐食性、加工かじり性は良好であるが、アー
ス性が劣る。No.18は有機複合皮膜なしの水準であ
り、アース性は大変優れているが、耐指紋性、耐食性、
加工かじり性は非常に劣っていた。 【0025】No.21は表面粗度Raで1.2μmの
クロメート被覆めっき鋼板を原板に用いて、塗膜付着量
を0.3g/m2 に変化させた比較例で、低付着量で且
つ表面粗度が粗くなると、塗膜の被覆面積率が低下し、
耐指紋性、耐食性、加工かじり性が劣る。No.22〜
24は樹脂種類を変更させた本発明で、No.21の樹
脂にウレタンエポキシエマルジョンを用いたものは非常
に良好な加工かじり性を示した。いずれも良好な耐指紋
性、耐食性、加工かじり性、アース性を得た。 【0026】 【表2】【0027】(実施例2)板厚0.8mmの冷延鋼板
(クロメート処理後のクロメート被覆めっき鋼板のRa
が0.8μmである)に既存の方法でめっき量20g/
2 の10%Ni−Zn合金めっきを行い、その表面を
クロム酸/硫酸=30/0.3g/l浴中で電流密度1
0A/dm2 、2秒間電解後水洗してCr付着量40m
g/m2 被覆し、表2に示す樹脂の異なる水性塗料をロ
ールコーターにて塗布し、ただちに異なる板温110〜
170℃にて焼き付け、水令して有機複合皮膜被覆めっ
き鋼板を作成した。評価は実施例1に準じて行い、得た
結果を同じく表2に示す。Ni−Zn合金めっきではい
ずれも実施例1と比較して相対的に耐食性が向上した。 【0028】No.25〜28は塗膜付着量を0.3、
0.5、0.7、1.0g/m2 に変化させた本発明例
で、塗膜の付着量が多いほど、塗膜被覆面積率が大きく
なり、耐食性、加工かじり性、アース性共に良好であっ
た。No.29、30は塗膜付着量を0.2、1.2g
/m2 に変化させた比較例で、No.29は塗膜付着量
が少ないため、塗膜被覆面積率が小さく、アース性良好
であるが、耐食性、耐食性、加工かじり性が劣る。N
o.30は塗膜付着量が多いため、塗膜被覆面積率が大
きく、耐指紋性、耐食性、加工かじり性は良好である
が、アース性が劣る。No.31、32は焼き付け温度
を110、170℃に変更させた本発明例で、No.3
1は塗膜密着性等若干が低いが、実用可能水準であっ
た。No.32は良好な耐指紋性、耐食性、加工かじり
性、アース性を得た。 【0029】(実施例3)20%Fe−Zn電気亜鉛合
金めっき鋼板(クロメート被覆めっき鋼板のRa0.8
μm、めっき量20g/m2 )に電解クロメート(N
o.33)、溶融亜鉛めっき鋼板(クロメート被覆めっ
き鋼板のRa0.8μm、めっき量40g/m2 )の表
面に市販の塗布クロメートをCr付着量40mg/m2
(No.34)で行い、表2に示すNo.2の条件で有
機複合皮膜被覆めっき鋼板を作成した。評価は実施例1
に準じて行い、得た結果を同じく表2に示す。No.3
3は耐食性、加工かじり性で非常に優れた結果を得た。
No.34は良好な耐指紋性、加工かじり性、アース性
を得た。 【0030】 【発明の効果】以上の結果より表面粗度がJIS−B0
601で規定されている中心線平均粗さRaで1.0μ
m以下である金属板またはクロメート被覆金属板または
クロメート被覆めっき金属板の上層に、シリカを5〜3
5%含有する有機複合皮膜が0.25〜1g/m2 の付
着量で、かつ金属板表面に対する有機複合皮膜の被覆面
積率が70〜99%で被覆されている塗装金属板は優れ
た耐食性及びア−ス性を有しており、更にまた良好な耐
指紋性、加工かじり性をも具備している。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のめっきがある場合の表面処理金属板の
皮膜の断面図である。 【符号の説明】 1 金属板 2 めっき 3 クロメート 4 有機皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−114635(JP,A) 特開 平8−318218(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86 B05D 7/14 B05D 7/24 303 B32B 15/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 表面粗度がJIS−B0601で規定さ
    れている中心線平均粗さRaで1.0μm以下である金
    属板またはクロメート被覆金属板またはクロメート被覆
    めっき金属板の上層に、シリカを5〜35%含有する有
    機複合皮膜を有し、該有機複合皮膜は付着量が0.25
    〜1g/m2 で、かつ金属板表面に対する被覆面積率が
    70〜99%となるように形成されていることを特徴と
    する耐食性およびアース性に優れる塗装金属板。
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