JP3388876B2 - インクジェット記録装置の記録部構造 - Google Patents

インクジェット記録装置の記録部構造

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JP3388876B2
JP3388876B2 JP11252194A JP11252194A JP3388876B2 JP 3388876 B2 JP3388876 B2 JP 3388876B2 JP 11252194 A JP11252194 A JP 11252194A JP 11252194 A JP11252194 A JP 11252194A JP 3388876 B2 JP3388876 B2 JP 3388876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ、複写機
やプリンタ等に用いられるインクジェット記録装置の記
録部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録ヘッドのノズルからインクを
吐出して用紙に印字するインクジェット記録装置が実用
化され、最近では、用紙の両面から印字が可能になされ
たインクジェット記録装置が提案されている(特開平5
−330037号公報)。一方、従来のインクジェット
記録装置では、ノズルにおけるインクの目詰まりの発生
や記録ヘッドの寿命などの問題から、記録ヘッドとイン
クタンクとをユニット化し、インクが無くなると一体的
に交換するようにしたものがあった。
【0003】一般に、記録ヘッドは、ノズルを保護した
りその吐出性能を回復するために、キャップに密着され
てキャッピングされるようになっている。また、ノズル
からキャップに吐出された廃インクは、廃インクタンク
に貯留されるようになっている。このため、キャップや
廃インクタンク等の状態が、記録ヘッドのインク吐出性
能に大きく影響することとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5−330037号公報記載の記録装置では、これ
らの主要な構成部材を一体化することにより交換が容易
に可能とすることは困難である。
【0005】本発明は、上記問題を解決するもので、主
要な構成部材を一体化し、交換が容易に可能にして、印
字品質を継続して高品質に維持するもので、特に両面印
字が可能なインクジェット記録装置に用いて好適なイン
クジェット記録装置の記録部構造を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、多数のインク吐出口が列状
に配設された長尺の記録ヘッドと、上記インク吐出口に
連結され、上記記録ヘッドのインク吐出面と反対面側に
配設されたインクを貯留するインクタンクと、上記イン
ク吐出口と同一面に、長尺方向に直交する方向に並べて
配設され、対向する記録ヘッドのインク吐出口をキャッ
ピングする長尺のキャップと、上記キャップに連結さ
れ、廃インクを貯留する廃インクタンクとから記録ユニ
ットが一体的に交換可能に構成されたインクジェット記
録装置の記録部構造であって、上記記録ユニットは、上
記記録ヘッドと、上記キャップと、上記廃インクタンク
とからなる第1ユニット部と、上記インクタンクからな
る第2ユニット部とから構成され、上記第1ユニット部
は、上記第2ユニット部に対して回動することにより、
記録ヘッドとキャップの位置関係が上下に反転可能に接
続されていることを特徴としている
【0007】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係るものにおいて、上記第1ユニット部は、上記インク
吐出面を囲む面のいずれかに係合部が設けられ、上記イ
ンクジェット記録装置は、上記記録ユニットをそのイン
ク吐出面が対向するように装着する第1装着部及び第2
装着部が設けられてなるもので、上記第1装着部には
記録ヘッドがキャップの上方に位置する状態で、上記第
2装着部には、記録ヘッドがキャップの下方に位置する
状態で、それぞれ上記記録ユニットが装着され、上記第
1装着部には上記係合部が係合する第1ガイド部が設け
られ、上記第2装着部には上記係合部が係合する第2ガ
イド部が設けられていることを特徴としている
【0008】また、請求項3に係る発明は、多数のイン
ク吐出口が列状に配設された長尺の記録ヘッドと、上記
インク吐出口に連結され、インクを貯留するインクタン
クと、上記インク吐出口と同一面に、長尺方向に直交す
る方向に並べて配設され、対向する記録ヘッドのインク
吐出口をキャッピングする長尺のキャップと、上記キャ
ップに連結され、廃インクを貯留する廃インクタンクと
から記録ユニットが一体的に交換可能に構成されたイン
クジェット記録装置の記録部構造であって、上記インク
タンクは、インク吐出口に連結され、インクを貯留する
変形自在なインク袋と、このインク袋の上面と下面とに
それぞれ固着された重りと、このインク袋の上部と下部
とをタンク本体に解除可能に固定する固定部材とを備
え、下部側となる固定部材をタンク本体から解除して用
いるようにしたことを特徴としている。
【0009】また、請求項4に係るインクジェット記録
装置の記録部構造は、請求項1〜3のいずれかに係るも
のにおいて、上記廃インクタンクと上記インクタンクと
を廃インクを濾過するフィルタを介して連通したことを
特徴としている
【0010】
【作用】請求項1記載の発明によれば、記録ヘッドがキ
ャップの上方に位置するように配設された記録ユニット
と、第1ユニット部を半回転することにより、記録ヘッ
ドがキャップの下方に位置するように配設された記録ユ
ニットとが、インク吐出面が対向するように配設される
と、記録ヘッドとキャップとが互いに対向することとな
る。従って、各記録ヘッドのインク吐出口のキャッピン
グは、対向するキャップにより行われる。このように、
同一の構成になる記録ユニットにより、両 面印字の記録
装置が構成される。また、インクタンクのインクが無く
なると、記録ユニットが交換されるので、記録ヘッド
は、その性能が経時変化により低下するまでに交換さ
れ、廃インクタンクは、廃インクで満杯になるまでに交
換されることとなる。従って、記録装置の印字品質が高
品質に維持される。
【0011】また、請求項2記載の発明によれば、第1
装着部には、記録ヘッドがキャップの上方に位置する状
態で、第1ユニット部の係合部が第1ガイド部に係合し
て装着される。また、第2装着部には、記録ヘッドがキ
ャップの下方に位置する状態で、第1ユニット部の係合
部が第2ガイド部に係合して装着される。ここで、記録
ヘッドがキャップの下方に位置する状態では、係合部が
第1ガイド部に係合しないので、第1装着部に装着され
ない。また、記録ヘッドがキャップの上方に位置する状
態では、係合部が第2ガイド部に係合しないので、第2
装着部に装着されない。従って、記録ユニットの第1、
第2装着部への誤装着が防止されることとなる
【0012】また、請求項3記載の発明によれば、記録
ユニットを対向配設し、一方を上下逆にして配設する
と、各記録ユニットの記録ヘッドとキャップとが互いに
対向することとなる。従って、各記録ヘッドのインク吐
出口のキャッピングは、対向するキャップにより行われ
る。このように、同一の記録ユニットにより、両面印字
の記録装置が構成される。インクタンクは、インク袋の
下部を固定する固定部材を解除することにより、インク
袋の下部が自由状態となるので、上下が逆に配設されて
も、インク袋からインク吐出口にインク供給が行われる
こととなる
【0013】また、インクタンクのインクが無くなる
と、記録ユニットが交換されるので、記録ヘッドは、そ
の性能が経時変化により低下するまでに交換され、廃イ
ンクタンクは、廃インクで満杯になるまでに交換される
こととなる。従って、記録装置の印字品質が高品質に維
持される
【0014】また、請求項4記載の発明によれば、廃イ
ンクタンクに貯留された廃インクは 、フィルタにより濾
過されてインクタンクに流入し、再利用されることとな
【0015】
【実施例】以下、本発明が適用されるインクジェット記
録装置の第1実施例について、図面を参照しながら説明
する。図1は同装置の外観を示す斜視図である。図2は
同装置の内部の概略構成を示す図で、(a)は正面図、
(b)は左側面図である。
【0016】この装置は、例えば外部装置から入力され
る文字データ等を印字するプリンタで、図2(a)中、
右方に給紙カセット21〜24からなる用紙収納部、左
方に記録用紙を搬送しつつ表面及び裏面の両面に印字を
行う印字ユニット4を備えるとともに、その間に用紙を
右方から左方に搬送する用紙搬送系13が、印字ユニッ
ト4の下方にソータ8が、それぞれ配設されている。ソ
ータ8は、不図示の螺旋カムによりビン8aを水平方向
に1ビンずつ移動させ、印字された記録用紙を収納する
ものである。また、装置の表面適所には、操作パネル1
及び給紙バイパス部3が配設されている。
【0017】操作パネル1は、吐出回復動作を行わせる
吐出回復キー等が配設された操作部と、LCDやLED
等からなり、設定内容などの表示を行う表示部とから構
成されている。給紙バイパス部3は、装置表面に配設さ
れた幅揃え機構3aを用紙幅に合わせて手差し給紙を行
うものである。
【0018】用紙収納部には、カット紙が収納できるサ
イズの異なる給紙カセット21〜24が、積層して配設
されている。給紙カセット21〜24には、用紙搬送方
向に対して、例えば、給紙カセット21にA4サイズの
記録用紙が縦向きに、給紙カセット22にA3サイズが
縦向きに、給紙カセット23にB4サイズが縦向きに、
給紙カセット24にB5サイズが横向きに、それぞれ収
納されている。なお、各カセットに収納する用紙のサイ
ズ及び向きは上記に限られない。
【0019】用紙搬送系13には、給紙カセット21〜
24及び給紙バイパス部3に対応して設けられ、用紙の
給紙を行う給紙ローラ31〜34,37、用紙を搬送す
る搬送ローラ対、搬送用紙を案内する搬送ガイド及びレ
ジストローラ対38等が配設されている。レジストロー
ラ対38は、搬送されてきた用紙をニップし、斜め搬送
が補正された後、回転を開始して記録用紙を印字ユニッ
ト4に給送するもので、このレジストローラ対38の回
転と画像記録とは同期して行われるようになっており、
レジストローラ対38の回転開始から経過時間がカウン
トされ、所定時間後に画像記録が開始される。
【0020】印字ユニット4は、駆動側搬送ベルト(以
下、駆動ベルトという)41,43及び従動側搬送ベル
ト(以下、従動ベルトという)42,44により記録用
紙の幅方向両端を挾み、図2(a)中、一点鎖線Rに沿
って搬送する用紙搬送機構、及び搬送用紙の両面に互い
に対向して配設された各4個のヘッドユニット5a,5
bからなる印字機構から構成されている。
【0021】まず、印字機構について図2〜図8を用い
て説明する。
【0022】4個の支持枠体7aは、搬送される記録用
紙の一方の面側に用紙搬送路に沿って所要の間隔を有し
て配設され、4個の支持枠体7bは、用紙搬送路を挾ん
で他方の面側に、各支持枠体7aに対向する位置に配設
されている。支持枠体7a,7bは、図2(a)中、紙
面手前側の側面及び互いに対向する前面が開放された箱
状で、手前側の側面からヘッドユニット5a,5bを着
脱するようになっている。
【0023】支持枠体7bは、図3に示すように、背面
部54の適所に、背面の一部が切り欠かれて2個の当接
部55が形成されている。また、支持枠体7bは、図3
(a)中、左端にコネクタ57及び廃インクチューブ1
6,17が配設されている。そして、支持枠体7bにヘ
ッドユニット5bが装着されると、図4(b)に示すよ
うに、当接部55の弾性力により、前面の上下辺に形成
された枠部56に向けて付勢され、その位置が規制され
る。なお、支持枠体7aも、ほぼ対称で、同様の形状を
有している。
【0024】4個のヘッドユニット5bは、図2、図5
に示すように、搬送される記録用紙の幅方向に長尺の直
方体形状で、それぞれ支持枠体7bに装着され、また、
4個のヘッドユニット5aは、ヘッドユニット5bと同
様の直方体形状で、それぞれ支持枠体7aに装着されて
いる。各ヘッドユニット5aは、記録ヘッド51a、キ
ャップ部52a、インクタンク14a及び廃インクタン
ク18aからなり、一体的に交換可能に構成されてい
る。また、各ヘッドユニット5bは、同様に、記録ヘッ
ド51b、キャップ部52b、インクタンク14b及び
廃インクタンク18bからなり、一体的に交換可能に構
成されている。
【0025】ヘッドユニット5bは、図6に示すよう
に、キャップ部52bが下部に、記録ヘッド51bが上
部に配設され、一方、ヘッドユニット5aは、キャップ
部52aが上部に、記録ヘッド51aが下部に配設され
ている。従って、ヘッドユニット5a,5bが支持枠体
7a,7bに装着されると、記録ヘッド51aとキャッ
プ部52b、記録ヘッド51bとキャップ部52aが、
それぞれ互いに対向している。
【0026】ヘッドユニット5bの前面左右の端部58
は、図4(b)(c)に示すように、中央部より低く形
成され、また、支持枠体7bの前面左右端には、枠部5
6が形成されていない。これによって、従動ベルト4
2,44との間隔が多少大きく確保されている。
【0027】そして、図7、図8に示すように、ヘッド
ユニット5a,5bが支持枠体7a,7bに装着される
と、コネクタ57が接続されるとともに、廃インクチュ
ーブ16,17が、その先端により後述する孔72,1
9のシールを破って、キャップ部52a,52bのキャ
ップ71及び廃インクタンク18a,18bに連結され
るようになっている。
【0028】また、支持枠体7aと支持枠体7bとは、
ヘッドユニット5aとヘッドユニット5bとの当接位置
と離間位置との間で、後述するヘッド移動機構によりそ
れぞれ前進、後退移動可能に支持されており、印字を行
わないときは当接位置に配置され、印字を行うときは後
退移動して、記録ヘッド51a,51b間が例えば2m
mの所定間隔になるように配置される。
【0029】記録ヘッド51a,51bは、ヘッドユニ
ット5a,5bの幅方向に亘って形成され、例えば微小
径ノズルが一列に所定ピッチで配設されたノズル部6を
備えている。そして、例えば圧電素子で構成され、各ノ
ズルに設けられたインク吐出機構によりノズルから記録
用紙に向けてインクを吐出し、記録用紙の両面に画像を
印字するものである。また、支持枠体7a,7bのコネ
クタ57が接続可能になっており、インク吐出機構に吐
出信号が伝送される。ノズル部6の寸法は、例えばA3
サイズ用紙の短辺が印字可能な値に設定されている。
【0030】インクは、インクタンク14a,14bか
ら、例えば軟質合成樹脂製のインク供給チューブ15を
介して記録ヘッド51a,51bに供給される。インク
タンク14a,14bは、ヘッドユニット5a,5bの
後部に幅方向に亘って形成され、それぞれ用紙搬送方向
の上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)及びブラック(BK)のインクが封入され
ている。そして、各記録ヘッド51a,51bは、これ
らのインクを順次吐出して、カラー印字を行うようにな
っている。
【0031】なお、上記ノズル部6は、各ノズルを千鳥
状にずらせて配列した複数のノズル列から構成されたも
のでもよい。また、ブラック(BK)のインクを吐出す
る記録ヘッド51a,51bを備えたヘッドユニット5
a,5bを1個だけ配設し、白黒印字が可能なものとし
てもよい。
【0032】キャップ部52a,52bは、ヘッドユニ
ット5a,5bの幅方向に亘って形成され、例えばゴム
や軟質合成樹脂製のキャップ71を備えており、印字を
行わないときはヘッドユニット5a,5bが互いに当接
した状態でキャップ71によりノズル部6のキャッピン
グを行い、ノズル先端のインクの固化及び異物、気泡等
のノズル内への侵入を防止するものである。また、キャ
ップ部52a,52bは、図6(a)(b)中、紙面奥
側の側面の下部に、アルミ箔などでシールされ、キャッ
プ71に連通する孔72が穿設されている。
【0033】廃インクタンク18a,18bは、キャッ
プ部52a,52bの後方に幅方向に亘って形成され、
内部にウレタンフォーム等からなるインク吸収体が配設
されて、廃インクを貯留するものである。また、孔72
と同一側面であってタンク上部に、同様にアルミ箔など
でシールされた孔19が穿設されている。
【0034】ポンプ103は、図7、図8に示すよう
に、各支持枠体7a,7bの側方に近接して配設され、
廃インクチューブ16,17を介して、キャップ71及
び廃インクタンク18a,18bに連結されている。
【0035】ポンプ103は、キャップ71によるノズ
ル部6のキャッピング状態で吸引力を発生し、ノズル部
6のノズル先端に形成されたメニスカスを正常な位置に
復帰させたり、ノズル内の気泡や異物をインクとともに
取り除いて、インクの吐出不良を解消する等の吐出回復
動作を行うものである。そして、廃インクチューブ16
を介してポンプ103により吸引された廃インクは、廃
インクチューブ17を介して廃インクタンク18a,1
8bに貯留される。
【0036】なお、印字中は、所要の間隔で記録用紙の
印字ユニット4への給送を一旦停止し、後述する移動機
構により搬送ベルト41〜44を一旦ノズル部6の間か
ら退避させて、ノズル部6からキャップ71に向けて全
ノズルからインクを吐出する空吐出を行うことにより、
印字中に使用されないか、または使用頻度の低いノズル
の目詰まりを防止している。なお、上記空吐出は、キャ
ッピング状態で行うようにしてもよい。
【0037】また、上記ヘッドユニット5a,5bにお
いて、廃インクタンク18a,18bのみ交換可能なよ
うに構成してもよい。この場合には、廃インクタンク1
8a,18bが満杯になったときに、インクタンク14
a,14bに未だインクが残っておれば、廃インクタン
ク18a,18bのみ交換することにより、インクタン
ク14a,14bのインクを無駄にすることなく全部利
用することができる。
【0038】また、このインクジェット記録装置を用い
て、複数枚に亘って片面印字を行う場合には、インクを
吐出する記録ヘッド51a,51bを、例えば1枚毎に
交替するようにしてもよい。こうすれば、インクタンク
14a,14bの消費量をほぼ均等にすることができ
る。
【0039】次に、ヘッドユニット5a,5bのヘッド
移動機構について、図9を用いて説明する。図9は印字
ユニットの構成を示す図で、(a)は正面図、(b)は
(a)におけるB矢視図で、(a)では便宜上、側板を
図略している。
【0040】各支持枠体7aは、図9(b)中、左側面
がヘッド移動板61aに、背面部54の右端の所要領域
がヘッド移動板62aにそれぞれ固着され、一体的に保
持されている。また、各支持枠体7bは、同様に、図9
(a)中、奥側の側面がヘッド移動板61b(図略)
に、背面部54の手前端の所要領域がヘッド移動板62
bにそれぞれ固着され、一体的に保持されている。
【0041】ヘッド移動板61a,62aの上部に形成
された保持部611a,621aには、それぞれ貫通孔
63a,64aが穿設されている。また、同様に、ヘッ
ド移動板61b,62bの上部に形成された保持部61
1b,621bには、それぞれ貫通孔63a,64aが
穿設されている。両方の貫通孔63aには、装置本体に
支持されたヘッド支持軸63が嵌合し、一方、両方の貫
通孔64aには、装置本体に回動自在に支持されたヘッ
ド移動軸64が嵌合している。そして、ヘッド移動軸6
4及びヘッド支持軸63により、ヘッド移動板61a,
62a,61b,62bが一体的に保持されている。
【0042】貫通孔63aは、ヘッド支持軸63が滑ら
かに摺動可能になされている。貫通孔64aとヘッド移
動軸64とは、貫通孔64aの内面に雌ねじが形成され
るとともに、ヘッド移動軸64の外面に雄ねじが形成さ
れて、ボールねじ構造になっている。
【0043】ヘッド移動軸64に固定されたギア66
は、ヘッド移動モータ67のギア68に噛み合わされて
いる。ヘッド移動モータ67は、例えばステッピングモ
ータからなり、ギア68,66を介してヘッド移動軸6
4を回転させるものである。なお、ヘッド移動軸64の
回転量、すなわちヘッド移動板61a,62a,61
b,62bの移動距離は、ヘッド移動モータ67に供給
される駆動パルスにより制御される。
【0044】以上のような構成において、ヘッドユニッ
ト5a,5bの移動動作について説明する。
【0045】印字動作を開始するときは、まず、ヘッド
移動軸64の回転により、ヘッド移動板61a,62a
及び61b,62bが互いに離間する方向に後退移動
し、ヘッドユニット5a,5bが離間して、キャップ7
1によるノズル部6のキャッピングが解除される。
【0046】一方、印字動作が終了すると、後述する移
動機構により、搬送ベルト41〜44がノズル部6の外
側に移動する。次に、ヘッド移動軸64の回転により、
ヘッド移動板61a,62a及び61b,62bが互い
に接近する方向に前進移動し、キャップ71が記録ヘッ
ド51a,51bに密着して、ノズル部6のキャッピン
グが行われる。
【0047】このように、ヘッド移動軸64を回転駆動
してヘッド移動板61a,62a,61b,62bを移
動させることにより、ヘッドユニット5a,5bのノズ
ル部6のキャッピング及びその解除を行うことができ
る。また、ヘッドユニット5a,5bは、前面左右の端
部を中央部より低く形成し、駆動ベルト41,43及び
従動ベルト42,44との間隔を多少大きく確保するよ
うにしたので、搬送ベルト41〜44が支障となること
なくキャッピングを行うことができる。
【0048】なお、ヘッド移動板61a,62a,61
b,62bのいずれか一方のみを移動させてヘッドユニ
ット5a,5bの一方を接離方向に移動させることによ
りキャッピング及びその解除を行うようにしてもよい。
この場合には、他方のヘッドユニット5a,5bは、移
動可能に配設する必要はなくなる。
【0049】次に、用紙搬送機構について図9を用いて
説明する。
【0050】一対の駆動ベルト41,43は、それぞれ
駆動用のプーリ80、プーリ81〜84及びアイドルロ
ーラ85…に張架された無端状を有している。この駆動
ベルト41,43は、例えばポリエステル製の網目の無
い織物にクロロプレンゴムが添加されてなり、伸びが少
なく、安定した搬送が可能になっている。また、一対の
従動ベルト42,44は、それぞれプーリ90〜94及
びアイドルローラ95…に張架された無端状を有してい
る。この従動ベルト42,44は、例えばウレタンゴム
製で、伸縮が大きく、駆動ベルト41,43に容易に沿
うような材質で形成されている。各搬送ベルト41〜4
4は、幅が例えば15mmに形成され、駆動ベルト及び
従動ベルトからなる搬送ベルト対により記録用紙の幅方
向両端を挾んで搬送するようになっている。
【0051】プーリ80は、駆動軸804に嵌合すると
ともに、後述する搬送ベルト移動板39,40に回動自
在に配設されている。駆動軸804は、装置本体に固定
された側板11,12に回動自在に支持され、D字状の
断面を有しており、駆動軸804の回動に伴って両方の
プーリ80が回動するようになっている。駆動軸804
に固定されたギア801は、搬送ベルトモータ803の
ギア802に噛み合わされている。搬送ベルトモータ8
03は、例えばステッピングモータからなり、ギア80
2,801を介して駆動軸804を回転駆動することに
よりプーリ80を回転させて、駆動ベルト41,43を
回転駆動するものである。なお、従動ベルト42,44
は、駆動ベルト41,43との摩擦力により従動して回
転するようになっている。
【0052】プーリ81、アイドルローラ85…、プー
リ90,91及びアイドルローラ95…は、それぞれ側
板11,12間に配設された軸に回動自在に貫通される
とともに、搬送ベルト移動板39,40に回動自在に配
設されている。そして、駆動側の各軸と、従動側の各軸
とは、それぞれ所要の間隔をおいて並設され、各プーリ
及びアイドルローラに張架された駆動ベルト41,43
と従動ベルト42,44とが、プーリ81,91からプ
ーリ80,90に亘って所要の圧力で当接するようにな
っている。また、プーリ81及びプーリ91の軸の中央
部適所には、それぞれローラ81bとローラ91b(図
略)が固設され、互いに所要の圧力で当接している。こ
のローラ81b,91bは、軸81a,91aに回動自
在に配設され、搬送用紙の接触により回転するようにな
っている。
【0053】以上のような構成により、駆動軸804が
図9(a)中、時計回り方向に回転すると、レジストロ
ーラ対38から印字ユニット4に給送された記録用紙
は、プーリ81,91間で、その幅方向中央部がローラ
81b,91bに挾まれるとともに、幅方向両端の例え
ば幅5mmが、それぞれ駆動ベルト41,43と従動ベ
ルト42,44とに挾まれる。そして、プーリ81,9
1間からプーリ80,90間に亘って駆動ベルト41,
43と従動ベルト42,44とに挾持されながら搬送さ
れる。
【0054】このように、プーリ81,91間からプー
リ80,90間に亘って、記録用紙の幅方向両端をそれ
ぞれ駆動ベルト41,43と従動ベルト42,44とで
挾むようにしたので、記録用紙を確実に搬送することが
できる。
【0055】なお、プーリ80の回転量及び速度、すな
わち記録用紙の搬送距離及び搬送速度は、搬送ベルトモ
ータ803に供給される駆動パルスにより制御される。
【0056】次に、搬送ベルト41〜44の移動機構に
ついて図9を用いて説明する。一対の搬送ベルト移動板
39,40は、互いに接離方向に移動可能に装置本体に
支持されており、記録用紙のサイズに応じて搬送ベルト
41〜44の位置を変更可能にするものである。
【0057】搬送ベルト移動板39,40は、各プーリ
やアイドルローラを回動自在に保持するための軸孔及び
各ヘッドユニット5a,5bや乾燥装置10を回避する
ための角孔が穿設されるとともに、中央部の両端適所に
軸孔が穿設され、この各軸孔に管状の軸受部材421
a,422aが固設されている。軸受部材422aに
は、側板11,12に支持されたステー422が嵌合
し、軸受部材421aには、側板11,12により回動
自在に支持された搬送ベルト移動軸421が嵌合して、
ステー422及び搬送ベルト移動軸421により搬送ベ
ルト移動板39,40が保持されている。
【0058】軸受部材422aは、ステー422が滑ら
かに摺動可能になされている。軸受部材421aと搬送
ベルト移動軸421とは、軸受部材421aの内面に雌
ねじが形成されるとともに、搬送ベルト移動軸421の
外面の所要範囲に亘って雄ねじが形成されて、ボールね
じ構造になっている。搬送ベルト移動軸421のねじ
は、中央部を境界に異なる向きに形成され、搬送ベルト
移動板39,40は、搬送ベルト移動軸421の回転方
向に応じて、互いに接近し、あるいは離間することとな
る。
【0059】搬送ベルト移動軸421に固定されたギア
423は、ベルト移動板モータ425のギア424に噛
み合わされている。ベルト移動板モータ425は、例え
ばステッピングモータからなり、ギア424,423を
介して搬送ベルト移動軸421を回転させるもので、こ
の移動軸の正転、反転により、搬送ベルト移動板39,
40を記録用紙の用紙幅に応じて移動させることができ
る。なお、搬送ベルト移動軸421の回転量、すなわち
搬送ベルト移動板39,40の移動距離は、ベルト移動
板モータ425に供給される駆動パルスにより制御され
る。
【0060】このように、印字を行う記録用紙の用紙幅
に応じて搬送ベルト移動板39,40により、各プーリ
及び各搬送ベルトを一体的に用紙幅方向に移動可能にし
たので、種々の用紙サイズに対応して、記録用紙の幅方
向両端をそれぞれ駆動ベルト41,43と従動ベルト4
2,44とからなる搬送ベルト対で確実に挾持し、用紙
搬送を行うことができる。
【0061】なお、記録用紙のサイズに応じて幅方向に
移動させる搬送ベルト対を、いずれか一方の搬送ベルト
対のみとしてもよい。そして、用紙サイズに応じて移動
しない他方の搬送ベルト対は、キャッピング動作あるい
は空吐出動作のときのみノズル部6の外方に移動するよ
うにすればよい。この場合には、この他方の搬送ベルト
対は、必要な移動距離を短縮することができる。
【0062】次に、乾燥装置10の構成について図9を
用いて説明する。乾燥装置10は、ヘッドユニット5
a,5bの用紙搬送方向下流側の両面に配設されたファ
ン101及びヒータ102から構成されている。ファン
101は、用紙搬送路の両面に、それぞれ例えば図9に
示すように2個ずつ並設され、記録用紙に向けて送風す
るものである。ヒータ102は、ハロゲンランプやニク
ロム線等からなる熱源を有し、用紙搬送路とファン10
1間に、ヘッドユニット5a,5bの印字幅に亘って配
設されている。このような構成の乾燥装置10により、
記録用紙の両面に温風が吹き付けられ、用紙表面のイン
クを乾燥させるようになっている。
【0063】次に、本発明が適用されるインクジェット
記録装置の第2実施例について図10を用いて説明す
る。第2実施例の装置では、第1実施例に用いられた異
なる内部構造を有するヘッドユニット5a,5bに代え
て、共通のヘッドユニット5を用いている。図10は第
2実施例に用いられるヘッドユニットの構造を示す断面
図で、(a)はヘッドユニット5aとして使用する場合
を示しており、(b)はヘッドユニット5bとして使用
する場合を示し、(a)において第1ユニット部を第2
ユニット部に対して1/2回転させ、対向するように配
置している。
【0064】ヘッドユニット5は、記録ヘッド51、キ
ャップ部52及び廃インクタンク18からなる第1ユニ
ット部73と、インクタンク14からなる第2ユニット
部74とから構成されている。第1ユニット部73と第
2ユニット部74とは、第2ユニット部74の凸部が第
1ユニット部73の切欠き部に係合することにより、互
いに回動自在に接続されている。
【0065】第1ユニット部73は、キャップ部52と
記録ヘッド51とが上下に配設され、キャップ部52の
後方に廃インクタンク18が配設されている。第1ユニ
ット部73の記録ヘッド51側底面の適所には、突起7
8が形成されている。
【0066】第2ユニット部74の凸部は、内部にシー
ル部材75が配設され、このシール部材75内にインク
チューブ15が配設されている。インクチューブ15
は、インクタンク14内に配設されたチューブ固定部材
76により固定され、常に図10(a)中、下方に向け
られている。また、第2ユニット部74の上面適所に
は、突起77が形成されている。
【0067】キャップ部52は、図10(a)中、紙面
奥側の側面の上下適所に、キャップ71に連通する2個
の孔72a,72bが穿設され、これらの孔72a,7
2bは、アルミ箔などでシールされている。また、廃イ
ンクタンク18は、孔72a,72bと同一側面の上下
適所に、2個の孔19a,19bが穿設され、同様にア
ルミ箔などでシールされている。
【0068】そして、支持枠体7aには、図10(a)
の状態で装着し、支持枠体7bには、第1ユニット部7
3を第2ユニット部74に対して1/2回転させた図1
0(b)の状態で装着する。
【0069】支持枠体7aには、図10(a)中、二点
鎖線で示すように、その上面及び下面適所に、突起7
7,78が係合するガイド溝77a,78aが形成され
ている。また、支持枠体7bには、図10(b)中、二
点鎖線で示すように、その上面適所に、突起77,78
が係合するガイド溝77b,78bが形成されている。
これらのガイド溝により、ヘッドユニット5の誤装着を
防止することができる。
【0070】そして、支持枠体7aに装着されたヘッド
ユニット5は、廃インクチューブ16により孔72bが
破られ、また、廃インクチューブ17により孔19aが
破られて、ポンプ103がキャップ71及び廃インクタ
ンク18に連結される。一方、支持枠体7bに装着され
たヘッドユニット5は、廃インクチューブ16により孔
72aが破られ、また、廃インクチューブ17により孔
19bが破られて、ポンプ103がキャップ71及び廃
インクタンク18に連結される。
【0071】このように、第1ユニット部73と第2ユ
ニット部74とを回動自在に構成するとともに、孔19
a,19b及び孔72a,72bを設けることにより、
同一構成のヘッドユニット5をヘッドユニット5a,5
bとして用いることができるので、製造工程を簡略化で
き、部品点数を削減できる。
【0072】なお、第2ユニット部74の突起77を形
成せず、支持枠体7a,7bのガイド溝77a,77b
を形成しなくてもよい。この場合にも、突起78及びガ
イド溝78a,78bにより誤装着を防止することがで
きる。また、ヘッドユニット5側に凹部を形成し、支持
枠体7a,7b側に凸状のガイド部を対応する位置に形
成するようにしてもよい。
【0073】次に、本発明が適用されるインクジェット
記録装置の第3実施例について図11を用いて説明す
る。第3実施例の装置では、第1実施例に用いられた異
なる内部構造を有するヘッドユニット5a,5bに代え
て、第2実施例と同様に、共通のヘッドユニット5を用
いている。図11は第3実施例に用いられるヘッドユニ
ットの構造を示す断面図である。
【0074】ヘッドユニット5は、記録ヘッド51、キ
ャップ部52、インクタンク14及び廃インクタンク1
8を備え、一体的に形成されている。そして、支持枠体
7bには図11(a)の状態で、一方、支持枠体7aに
は図11(a)の上下を逆にした状態で、ヘッドユニッ
ト5を装着するようになっている。
【0075】インクタンク14の筐体には、図11
(b)に示すように、長孔28a,28bが穿設され、
インクタンク14内には、多層のアルミ箔や薄膜状の軟
質合成樹脂等で形成されたインク袋25が配設されてい
る。インク袋25は、内部にインクが収納され、インク
チューブ15が側面適所に連結されてインクが記録ヘッ
ド51に供給可能になっている。なお、インクチューブ
15は、インクタンク14内において、インク袋25と
の連結位置まで余裕をもって配設されている。また、イ
ンク袋25の上面と下面には、重り26a,26bが固
着されている。
【0076】重り26a,26bは、例えば金属製の薄
板状で、インクタンク14内のほぼ全面に亘って形成さ
れ、中央部に長孔28a,28bに係合して袋保持部材
27a,27bが配設されている。袋保持部材27a,
27bは、T字状で、縦軸を中心に回動自在に配設さ
れ、図11に示すように長孔28a,28bに直交する
方向に配置されて係合した状態でインク袋25を保持す
るようになっている。また、袋保持部材27a,27b
を90°回転させて長孔28a,28bに平行にする
と、インクタンク14内部に進入可能になっている。
【0077】そして、支持枠体7bには、袋保持部材2
7bが長孔28bに進入した状態で装着し、一方、支持
枠体7aには、袋保持部材27aが長孔28aに進入し
た状態で装着する。支持枠体7a,7bは、その上面適
所に、それぞれ袋保持部材27b,27aが嵌合する溝
が幅方向に亘って形成され、下面は平坦に形成されてい
る。
【0078】このとき、支持枠体7a,7bに装着され
た各ヘッドユニット5は、第2実施例の場合と同様にし
て、それぞれポンプ103がキャップ71及び廃インク
タンク18に連結される。
【0079】そして、インクが消費されるとインク袋2
5はその分収縮しようとするが、支持枠体7aに装着さ
れたヘッドユニット5側は重り26aにより、一方、支
持枠体7bに装着されたヘッドユニット5側は重り26
bにより、下方に重力が印加されるので収縮が抑制さ
れ、インク袋25内が負圧となるので、インクがノズル
部6から漏れることが防止される。
【0080】このように、インク袋25を備えるととも
に、孔19a,19b及び孔72a,72bを設けるこ
とにより、同一構成のヘッドユニット5をヘッドユニッ
ト5a,5bとして用いることができるので、製造工程
を簡略化でき、部品点数を削減できる。
【0081】なお、図11では、長孔28a,28b
は、長手方向が両方とも紙面奥行き方向に形成されてい
るが、例えば長孔28aを長孔28bに直交する方向、
すなわち図中、左右方向に形成するようにしてもよい。
この場合には、袋保持部材27aは、長手方向が紙面奥
行き方向の状態で長孔28aに係合し、インク袋25を
保持することとなる。従って、支持枠体7bの上面適所
に形成される溝の幅寸法は、袋保持部材27aの長手方
向の寸法から幅方向の寸法に短縮されるので、支持枠体
7bに対するヘッドユニット5の誤装着を防止すること
ができる。
【0082】また、インク袋25は、ゴムを用いて構成
してもよい。この場合にも、インク袋25はゴムの復元
力により収縮するが、重り26a,26bにより下方に
重力が印加されるので、インクがノズル部6から漏れる
ことはない。
【0083】また、インク袋25内に、重り26a,2
6bに両端が固定された圧縮ばねを配設してもよい。こ
の圧縮ばねによりインク袋25の収縮が抑制されるの
で、インクの漏れが防止される。なお、この場合には、
重り26a,26bに代えて、例えば硬質合成樹脂製の
薄板を用いてもよい。
【0084】次に、本発明が適用されるインクジェット
記録装置の第4実施例について図12を用いて説明す
る。第4実施例の装置では、第1実施例と同様に異なる
内部構造を有するヘッドユニット5a(不図示),5b
を用いており、廃インクをインクタンク14に戻して再
使用するようになっている。
【0085】図12は第4実施例に用いられるヘッドユ
ニット5bの構造を示す断面図である。以下、ヘッドユ
ニット5bの構成について説明するが、ヘッドユニット
5aも同様に構成されている。
【0086】ヘッドユニット5bは、記録ヘッド51
b、キャップ部52b、インクタンク14b及び廃イン
クルーム20bを備え、一体的に形成されている。
【0087】廃インクルーム20bは、内部にスポンジ
が詰められ、図12中、紙面奥側の側面に、孔19が穿
設されている。また、廃インクルーム20bは、インク
タンク14bより上方に形成され、インクタンク14b
の上面と同一高さ位置の境界に、フィルタ29が配設さ
れている。フィルタ29は、廃インクルーム20bに流
入された廃インクを濾過するもので、清浄なインクのみ
がインクタンク14bに流入するようになっている。
【0088】このような構成で、ヘッドユニット5bが
支持枠体7bに装着されると、孔19,72のシールが
破られて、第1実施例と同様に配設されたポンプ(不図
示)がキャップ71及び廃インクルーム20bに連結さ
れる。そして、キャップ71からポンプにより廃インク
が回収され、廃インクルーム20bのスポンジに吸収さ
れ、フィルタ29を通過して、インクタンク14bに流
入する。
【0089】このように、回収した廃インクを再利用す
るようにしたので、ヘッドユニットの交換頻度を低減す
ることができる。また、廃棄物の量を削減できるので、
環境汚染を低減することができる。
【0090】また、第1〜第3実施例において、廃イン
クタンクとインクタンクとをフィルタ29を介して連通
するようにしてもよい。この場合には、各ヘッドユニッ
トの構成において回収した廃インクを再利用することが
できるので、第4実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0091】なお、上記各実施例において、キャップ部
及びインクタンクのみを一体化して交換可能としてもよ
い。この場合には、インクタンクのインクが無くなる毎
に交換することになるので、キャップ部のキャッピング
性能を継続して維持することができる。
【0092】また、記録ヘッドを除くキャップ部、イン
クタンク及び廃インクタンクを一体化して交換可能とし
てもよい。この場合には、インクタンクのインクが無く
なる毎に交換することになるので、廃インクタンクが満
杯になることがなく吐出回復性能を維持できるととも
に、キャップ部のキャッピング性能を継続して維持する
ことができる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、記録ヘッドとインクタンクとキャップと廃イン
クタンクとから記録ユニットが一体的に交換可能に構成
されているので、インクタンクのインクが無くなると、
記録ユニットが交換される。このため、記録ヘッドは、
その性能が経時変化により低下するまでに交換され、廃
インクタンクは、廃インクで満杯になるまでに交換され
ることとなり、記録装置の印字品質が高品質に維持され
る。また、第1ユニット部を第2ユニット部に対して回
動することにより、記録ヘッドとキャップの位置関係が
上下に反転可能に接続するようにしたので、同一の構成
になる記録ユニットにより、両面印字の記録装置を構成
することができる
【0094】また、請求項2の発明によれば、第1装着
部には、記録ヘッドがキャップの上方に位置する状態で
第1ユニット部の係合部を第1ガイド部に係合させて装
着し、第2装着部には、記録ヘッドがキャップの下方に
位置する状態で第1ユニット部の係合部を第2ガイド部
に係合させて装着するようにしたので、記録ユニットの
第1、第2装着部への誤装着を防止することができる
【0095】また、請求項3の発明によれば、インク袋
の下部側となる固定部材をタンク本体から解除して用い
るようにしているので、インク袋の下部が自由状態とな
り、上下が逆に配設されても、インク袋からインク吐出
口にインク供給が行われることとなる
【0096】また、請求項4の発明によれば、廃インク
タンクに貯留された廃インクは、フィルタにより濾過さ
れてインクタンクに流入し、再利用されることとなる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインクジェット記録装置の
第1実施例の装置の外観を示す斜視図である。
【図2】同装置の内部の概略構成を示す図で、(a)は
正面図、(b)は左側面図である。
【図3】(a)は支持枠体7bを示す図2(a)におけ
るA矢視図、(b)は(a)におけるB−B断面図、
(c)は(a)におけるC矢視図である。
【図4】(a)は支持枠体7bにヘッドユニット5bが
装着された状態を示す図2(a)におけるA矢視図、
(b)は(a)におけるB−B断面図、(c)は(a)
におけるC−C断面図で、(b)ではヘッドの内部機構
は図略している。
【図5】ヘッドユニット5bを示す図2(a)における
A矢視図である。
【図6】ヘッドユニットの内部構成を示す図で、(a)
はヘッドユニット5aを示す図2(b)におけるB−B
断面図、(b)はヘッドユニット5bを示す図5におけ
るA−A断面図である。
【図7】ヘッドユニットの装着状態を示す図で、(a)
は図6(a)におけるA−A断面図、(b)は図6
(a)におけるB−B断面図である。
【図8】ヘッドユニットの装着状態を示す図で、(a)
は図6(b)におけるA−A断面図、(b)は図6
(b)におけるB−B断面図である。
【図9】印字ユニットの構成を示す図で、(a)は正面
図、(b)は(a)におけるB矢視図である。
【図10】(a)(b)は第2実施例に用いられるヘッ
ドユニットの構造を示す断面図である。
【図11】(a)は第3実施例に用いられるヘッドユニ
ットの構造を示す断面図、(b)は長孔の形状を示す
(a)におけるB矢視図である。
【図12】第4実施例に用いられるヘッドユニットの構
造を示す断面図である。
【符号の説明】
4 印字ユニット 5,5a,5b ヘッドユニット(記録ユニット) 6 ノズル部 7a 支持枠体(第2装着部) 7b 支持枠体(第1装着部) 14,14a,14b インクタンク 15 インクチューブ 16,17 廃インクチューブ 18,18a,18b 廃インクタンク 19,19a,19b,72,72a,72b 孔 20b 廃インクルーム 25 インク袋 26a,26b 重り 27a,27b 袋保持部材 28a,28b 長孔 29 フィルタ 51,51a,51b 記録ヘッド 52,52a,52b キャップ部 71 キャップ 73 第1ユニット部 74 第2ユニット部 75 シール部材 76 チューブ固定部材 77 突78 突起(係合部) 77a ガイド溝,77b ガイド溝 78a ガイド溝(第2ガイド部) 78b ガイド溝(第1ガイド部) 103 ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嘉戸 静司 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 佐武 健一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 小坂 裕美 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 馬場 弘一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 石井 雅之 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 河内 嘉子 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−63463(JP,A) 特開 昭55−5872(JP,A) 特開 平5−330037(JP,A) 特開 平5−24207(JP,A) 特開 平4−364960(JP,A) 特開 平3−51149(JP,A) 特開 平2−281960(JP,A) 実開 昭60−62945(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/165 B41J 3/54

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のインク吐出口が列状に配設された
    長尺の記録ヘッドと、上記インク吐出口に連結され、上
    記記録ヘッドのインク吐出面と反対面側に配設されたイ
    ンクを貯留するインクタンクと、上記インク吐出口と同
    一面に、長尺方向に直交する方向に並べて配設され、対
    向する記録ヘッドのインク吐出口をキャッピングする長
    尺のキャップと、上記キャップに連結され、廃インクを
    貯留する廃インクタンクとから記録ユニットが一体的に
    交換可能に構成されたインクジェット記録装置の記録部
    構造であって、 上記記録ユニットは、上記記録ヘッドと、上記キャップ
    と、上記廃インクタンクとからなる第1ユニット部と
    記インクタンクからなる第2ユニット部とから構成さ
    れ、上記第1ユニット部は、上記第2ユニット部に対し
    て回動することにより、記録ヘッドとキャップの位置関
    係が上下に反転可能に接続されていることを特徴とす
    ンクジェット記録装置の記録部構造。
  2. 【請求項2】 請求項記載のインクジェット記録装置
    の記録部構造において、上記第1ユニット部は、上記イ
    ンク吐出面を囲む面のいずれかに係合部が設けられ、上
    記インクジェット記録装置は、上記記録ユニットをその
    インク吐出面が対向するように装着する第1装着部及び
    第2装着部が設けられてなるもので、上記第1装着部に
    は、記録ヘッドがキャップの上方に位置する状態で、上
    記第2装着部には、記録ヘッドがキャップの下方に位置
    する状態で、それぞれ上記記録ユニットが装着され、上
    記第1装着部には上記係合部が係合する第1ガイド部が
    設けられ、上記第2装着部には上記係合部が係合する第
    2ガイド部が設けられていることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置の記録部構造。
  3. 【請求項3】 多数のインク吐出口が列状に配設された
    長尺の記録ヘッドと、上記インク吐出口に連結され、イ
    ンクを貯留するインクタンクと、上記インク吐出口と同
    一面に、長尺方向に直交する方向に並べて配設され、対
    向する記録ヘッドのインク吐出口をキャッピングする長
    尺のキャップと、上記キャップに連結され、廃インクを
    貯留する廃インクタンクとから記録ユニットが一体的に
    交換可 能に構成されたインクジェット記録装置の記録部
    構造であって、 上記インクタンクは、インク吐出口に連結され、インク
    を貯留する変形自在なインク袋と、このインク袋の上面
    と下面とにそれぞれ固着された重りと、このインク袋の
    上部と下部とをタンク本体に解除可能に固定する固定部
    材とを備え、下部側となる固定部材をタンク本体から解
    除して用いるようにしたことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置の記録部構造。
  4. 【請求項4】 請求項のいずれかに記載のインク
    ジェット記録装置の記録部構造において、上記廃インク
    タンクと上記インクタンクとを廃インクを濾過するフィ
    ルタを介して連通したことを特徴とするインクジェット
    記録装置の記録部構造。
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