JP3305871B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3305871B2
JP3305871B2 JP11250794A JP11250794A JP3305871B2 JP 3305871 B2 JP3305871 B2 JP 3305871B2 JP 11250794 A JP11250794 A JP 11250794A JP 11250794 A JP11250794 A JP 11250794A JP 3305871 B2 JP3305871 B2 JP 3305871B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ、複写
機、プリンタやコンピュータの出力装置等に用いられる
記録装置に係り、特にインクジェット方式で記録用紙の
両面に印字を行うインクジェット記録装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、記録手段のノズルからインクを吐
出して用紙に印字するインクジェット記録装置が実用化
されており、最近では、用紙の両面から印字が可能にな
された装置が提案されている(特開平5−330037
号公報)。このインクジェット記録装置では、記録手段
が記録用紙の両面に対向して配設され、両方の記録手段
の間に記録用紙を搬送してインクを吐出し、印字直後に
記録用紙の略全面がベルトに吸着されて搬送されるよう
になっている。また、従来、このようなインクジェット
記録装置では、記録用紙と記録手段のインク吐出面との
間隔を約1mm以下にすると、高い印字品質が得られる
ことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2個の記録手
段の間に記録用紙を搬送する場合には、記録用紙が1m
m以上撓むと、いずれかの記録手段のインク吐出面に用
紙が接触してしまう。この結果、印字された画像が流れ
る、あるいはノズルが目詰まり状態になって画像に白筋
が発生する等の不具合が生じ、印字品質が低下する虞れ
がある。ところが、上記従来の特開平5−330037
号公報記載の記録装置では、両方の記録手段の間に撓む
ことなく記録用紙を搬送するための搬送機構については
開示されていない。
【0004】本発明は、上記問題を解決するもので、記
録用紙の両面に印字を行う装置において、記録手段の間
に撓むことなく記録用紙が搬送されるインクジェット記
録装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、所要の隙間をおいて対向配設され、当該
隙間を通る搬送路を搬送される記録用紙の両面に対して
インクを吐出することによって画像を記録する記録ヘッ
ドと、上記搬送路に沿って搬送される記録用紙の幅方向
両端にそれぞれ配設され、上記記録用紙を両面から挾持
する2本の無端状の搬送ベルトと、これら各搬送ベルト
を搬送方向の上流及び下流位置で張架する上流側のプー
リ及び下流側のプーリと、上記幅方向一端側の一方の搬
送ベルト及び上記幅方向他端側の一方の搬送ベルトを回
転させる回転力供給手段とからなり、上記記録用紙を上
記搬送路に沿って搬送させる用紙搬送手段と、上記搬送
される記録用紙の幅方向両端にそれぞれ配設され、上記
両面から上記2本の搬送ベルトを互いに圧接する2個の
アイドルローラとを備えたインクジェット記録装置にお
いて、上記アイドルローラは、上記幅方向の少なくとも
一端側が、円柱状の大径部及びその幅方向外方の小径部
からなり、上記各搬送ベルトのベルト表面が上記小径部
に接する位置に配設され、上記大径部の半径は、上記小
径部の半径と小径部に接する上記各搬送ベルトの厚さの
和となる値に設定されている(請求項1)。
【0006】また、請求項1記載のインクジェット記録
装置において、上記記録用紙のサイズに応じて上記各搬
送ベルトを上記幅方向に移動させるベルト移動手段を備
えたものである(請求項2)。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明によれば、記録用紙は、幅
方向両端において、それぞれ2本の無端状の搬送ベルト
により両面から挾持され、同一位置あるいは異なる位置
に対向配設された記録ヘッドの隙間に搬送される。この
とき、アイドルローラの大径部の周速は、搬送ベルトに
よる用紙搬送速度より大きいので、記録用紙は、幅方向
の少なくとも一端側が外方に引っ張られながら搬送され
ることとなり、用紙の撓みが防止される。
【0008】また、請求項2記載の発明によれば、各搬
送ベルトを幅方向に移動することにより、記録用紙は、
種々のサイズに対して、幅方向の少なくとも一端側が外
方に引っ張られながら搬送されることとなる。
【0009】
【実施例】まず、本発明に係るインクジェット記録装置
の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図
1は一実施例の装置の外観を示す斜視図である。図2は
同装置の内部の概略構成を示す図で、(a)は左側面
図、(b)は正面図である。
【0010】この装置は、例えば外部装置から入力され
る文字データ等を印字するプリンタで、図2(b)中、
右方に給紙カセット21〜24からなる用紙収納部、左
方に記録用紙を搬送しつつ表面及び裏面の両面に印字を
行う印字ユニット4を備えるとともに、その間に用紙を
右方から左方に搬送する用紙搬送系13が、印字ユニッ
ト4の下方にソータ8が、それぞれ配設されている。ソ
ータ8は、不図示の螺旋カムによりビン8aを水平方向
に1ビンずつ移動させ、印字された記録用紙を収納する
ものである。また、装置の表面適所には、操作パネル1
及び給紙バイパス部3が配設されている。
【0011】操作パネル1は、記録用紙のサイズをマニ
ュアルで指示する用紙サイズ指示キーや吐出回復動作を
行わせる吐出回復キー等が配設された操作部1a(図1
2)と、LCDやLED等からなり、設定内容を表示す
る表示部1b(図12)とから構成されている。給紙バ
イパス部3は、装置表面に配設された幅揃え機構3aを
用紙幅に合わせて手差し給紙を行うものである。
【0012】用紙収納部には、カット紙が収納できるサ
イズの異なる給紙カセット21〜24が、積層して配設
されている。給紙カセット21〜24には、用紙搬送方
向に対して、例えば、給紙カセット21にA4サイズの
記録用紙が縦向きに、給紙カセット22にA3サイズが
縦向きに、給紙カセット23にB4サイズが縦向きに、
給紙カセット24にB5サイズが横向きに、それぞれ収
納されている。なお、各カセットに収納する用紙のサイ
ズ及び向きは上記に限られない。
【0013】用紙搬送系13には、給紙カセット21〜
24及び給紙バイパス部3に対応して設けられ、用紙の
給紙を行う給紙ローラ31〜34,37、用紙を搬送す
る搬送ローラ対、搬送用紙を案内する搬送ガイド及び画
像記録のタイミングに応じて用紙搬送を行うレジストロ
ーラ対38等が配設されている。
【0014】印字ユニット4は、一対の駆動側搬送ベル
ト43及び従動側搬送ベルト44により記録用紙の幅方
向両端を挾み、図2(b)中、一点鎖線Rに沿って搬送
する用紙搬送機構、搬送用紙の両面に互いに対向して配
設された各4個のヘッドユニット5a,5bからなる印
字機構及び印字された用紙表面のインクを乾燥する乾燥
装置10等から構成されている。
【0015】まず、用紙搬送機構について図3〜図9を
用いて説明する。図3は印字ユニット4の構成を示す図
で、(a)は左側面図、(b)は正面図である。図4
(a)(b)は図3(a)(b)において、説明の便宜
上、ヘッドユニットのヘッド保持機構を図略したもので
ある。図5は印字ユニット4の用紙搬送機構の要部を示
す図で、(a)は左側面図、(b)は正面図である。な
お、図3(a)、図4(a)及び図5(a)において、
説明の便宜上、プーリ83,84を図略している。
【0016】一対の駆動側搬送ベルト43,43は、そ
れぞれプーリ80〜84及びアイドルローラ85,8
5,…に張架された無端状を有している。この駆動側搬
送ベルト43は、例えばポリエステル製の網目の無い織
物にクロロプレンゴムが添加されてなり、伸びが少な
く、安定した搬送が可能になっている。また、一対の従
動側搬送ベルト44,44は、それぞれプーリ90〜9
4及びアイドルローラ95,95,…に張架された無端
状を有している。この従動側搬送ベルト44は、例えば
ウレタンゴム製で、伸縮が大きく、駆動側搬送ベルト4
3に容易に沿うような材質で形成されている。また、搬
送ベルト43,44は、例えば15mmの幅を有してい
る。
【0017】プーリ80は、駆動軸804が嵌合すると
ともに、後述する搬送ベルト移動板42に回動自在に配
設されている。駆動軸804は、装置本体に固定された
側板11,12に回動自在に支持され、D字状の断面を
有しており、駆動軸804の回動に伴って両方のプーリ
80が回動するようになっている。駆動軸804に固定
されたギア801は、搬送ベルトモータ803のギア8
02に噛み合わされている。搬送ベルトモータ803
は、例えばステッピングモータからなり、ギア802,
801を介して駆動軸804を回転駆動することにより
プーリ80を回転させて、駆動側搬送ベルト43を回転
駆動するものである。
【0018】なお、従動側搬送ベルト44は、駆動側搬
送ベルト43との摩擦力により従動して回転するように
なっている。また、プーリ80の回転量及び速度、すな
わち記録用紙の搬送距離及び搬送速度は、搬送ベルトモ
ータ803に供給される駆動パルスにより制御される。
【0019】プーリ81及びアイドルローラ85,…
は、側板11,12間に配設された軸81a及び軸85
a,…に回動自在に貫通されるとともに、搬送ベルト移
動板42に回動自在に配設されている。また、同様に、
プーリ90,91及びアイドルローラ95,…は、側板
11,12間に配設された軸90a,91a及び軸95
a,…に回動自在に貫通されるとともに、搬送ベルト移
動板42に回動自在に配設されている。
【0020】駆動軸804、軸81a及び軸85a,…
と、軸90a、軸91a及び軸95a,…とは、それぞ
れ所要の間隔をおいて互いに近接する方向に所要の付勢
力を有して並設されており、各プーリ及びアイドルロー
ラに張架された駆動側搬送ベルト43と従動側搬送ベル
ト44とが、プーリ81,91からプーリ80,90に
亘って所要の圧力で当接するようになっている。また、
軸81aと軸91aの中央部適所には、それぞれローラ
81bとローラ91b(図略)が固設され、互いに所要
の圧力で当接している。このローラ81b,91bは、
軸81a,91aに回動自在に配設され、搬送用紙の接
触により回転するようになっている。
【0021】図6はアイドルローラ85,95の形状を
示す図で、(a)はアイドルローラ85を示す図5
(b)におけるA矢視図、(b)は(a)の右側面図で
ある。
【0022】アイドルローラ85,95は、対向するヘ
ッドユニット5a,5bの対向面の上下、すなわち5箇
所に配設され、搬送ベルト43,44の撓みを防止する
とともに、搬送ベルト43,44の張架位置を規制して
位置ずれを防止するもので、搬送ベルト43,44との
摩擦力により従動して回転するようになっている。
【0023】アイドルローラ85は、形状が短寸法の大
径部851と長寸法の小径部852とからなる2段の円
柱で、大径部851が記録用紙P1の幅方向の内方側に
なる向きに軸85a上に配設されている。大径部851
の半径は、小径部852の半径より駆動側搬送ベルト4
3の厚さ分だけ大きく形成され、大径部851の表面
は、小径部852に張架される駆動側搬送ベルト43の
表面と面一になされている。
【0024】また、同様に、アイドルローラ95は、形
状が短寸法の大径部951と長寸法の小径部952とか
らなる2段の円柱で、大径部951が記録用紙P1の幅
方向の内方側になる向きに軸95a上に配設されてい
る。そして、大径部951の半径は、小径部952の半
径より従動側搬送ベルト44の厚さ分だけ大きく形成さ
れ、大径部951の表面は、小径部952に張架される
従動側搬送ベルト44の表面と面一になされている。
【0025】プーリ80〜84,90〜94は、図7に
示すような円柱形状を有している。また、プーリ82〜
84,92〜94は、図8に示すような円柱の中央部が
多少高く形成されたクラウン形状にしてもよい。図8の
ような形状の場合には、搬送ベルト43,44がより外
れにくくなる。
【0026】以上のような構成により、駆動軸804が
図5(b)中、時計回り方向に回転すると、レジストロ
ーラ対38から印字ユニット4に給送された記録用紙
は、プーリ81,91間で、その幅方向中央部がローラ
81b,91bに挾まれるとともに、幅方向両端の例え
ば幅5mmが、それぞれ駆動側搬送ベルト43と従動側
搬送ベルト44とに挾まれる。そして、プーリ81,9
1間からプーリ80,90間に亘って駆動側搬送ベルト
43と従動側搬送ベルト44とに挾まれて保持されつ
つ、P方向(図5)に搬送される。
【0027】このとき、記録用紙P1の幅方向両端に、
アイドルローラ85,95の大径部851,951が接
触する。ここで、アイドルローラ85,95の大径部8
51,951の周速は、小径部852,952の周速、
すなわち搬送ベルト43による用紙搬送速度よりも若干
速いために、記録用紙P1には、図6(a)中、f方向
成分を有する引っ張り力が印加されるので、ヘッドユニ
ット5a,5bの近傍で用紙の撓みを防止することがで
きることから、印字品質の向上を図ることができる。
【0028】なお、アイドルローラ85,95は、幅方
向の一端側のみ大径部と小径部とから構成し、他端側は
図7に示すような円柱形状としてもよい。この場合は、
上記のように両端側を2段の円柱で形成した場合に比し
て印加される引っ張り力は多少低下するが、この引っ張
り力により用紙の撓みを防止することができる。
【0029】また、プーリ82は、図5(b)中、プー
リ81の左斜め上方に、プーリ92は、同図中、プーリ
91の右斜め上方に配設されている。従って、プーリ8
2,81間及びプーリ92,91間の搬送ベルトによ
り、レジストローラ対38からP方向に給送される記録
用紙をプーリ81,91間へ確実に案内することができ
る。
【0030】なお、プーリ80,81は、図9に示すよ
うな形状にしてもよい。図9はプーリ80,81の形状
の他の例を示す図で、(a)は図4(a)の要部拡大
図、(b)は(a)における右側のプーリ80,81の
右側面図である。
【0031】プーリ80,81は、形状が円錐台で、プ
ーリ80は、大端面側が搬送される記録用紙の幅方向の
外側に、一方、プーリ81は、大端面側が搬送される記
録用紙の幅方向の内側に、それぞれ配設されている。ま
た、同様に、プーリ90,91も円錐台形状で、プーリ
90は、大端面が搬送される記録用紙の幅方向の外側
に、一方、プーリ91は、大端面が搬送される記録用紙
の幅方向の内側に、それぞれ配設されている。
【0032】一般に、円錐台形状のプーリにベルトが張
架されると、ベルトの回転に従ってベルトの張架位置が
大端面側に寄っていくので、一対の駆動側搬送ベルト4
3及び一対の従動側搬送ベルト44は、用紙搬送方向の
下流側が記録用紙の幅方向外側にハの字状に広がった状
態で張架されることとなる。従って、搬送ベルト43,
44により幅方向両端が挾まれた記録用紙P1は、P方
向に搬送されつつ、搬送力がF方向、すなわち下流に向
かって広がる方向に印加されるので、より確実に用紙の
撓みを防止して搬送することができる。
【0033】なお、プーリ80,81,90,91の円
錐台の円錐母線角θは、θ=0.5〜6°、好ましく
は、1.5〜4.5°である。θ<0.5°のときは、
搬送用紙の撓みを十分に解消することができない。一
方、θ>6°のときは、プーリ80,80間が広がり過
ぎて搬送ベルト43,44間で挾まれる用紙幅が減少
し、用紙を挾む力が低下して、用紙を保持することがで
きずに落下してしまう。
【0034】また、プーリ81に代えて、プーリ82を
図6に示すような形状にしても、同様に用紙の撓みを防
止することができる。この場合には、プーリ81は、図
7または図8に示すような形状にすればよい。
【0035】次に、搬送ベルト43,44の移動機構に
ついて、図4、図10を用いて説明する。図10は搬送
ベルト移動板42の形状を示す正面図である。
【0036】一対の搬送ベルト移動板42,42は、互
いに接離方向に移動可能に装置本体に支持されており、
記録用紙のサイズに応じて搬送ベルトの位置を変更可能
にするものである。
【0037】搬送ベルト移動板42は、上記各プーリや
アイドルローラを回動自在に保持するための軸孔及び各
ヘッドユニット5a,5bや乾燥装置10を回避するた
めの角孔が穿設されるとともに、中央部の両端適所に軸
孔418,419が穿設され、この軸孔418,419
に管状の軸受部材421a,422aが固設されてい
る。軸受部材422aには、側板11,12に支持され
たステー422が嵌合し、軸受部材421aには、側板
11,12により回動自在に支持された搬送ベルト移動
軸421が嵌合して、ステー422及び搬送ベルト移動
軸421により搬送ベルト移動板42,42が保持され
ている。
【0038】軸受部材422aは、ステー422が滑ら
かに摺動可能になされている。軸受部材421aと搬送
ベルト移動軸421とは、軸受部材421aの内面に雌
ねじが形成されるとともに、搬送ベルト移動軸421の
外面の所要範囲に亘って雄ねじが形成されて、ボールね
じ構造になっている。搬送ベルト移動軸421のねじ
は、中央部を境界に異なる向き、すなわち図4(a)
中、例えば左側が右ねじ、右側が左ねじに形成されてい
る。この場合には、搬送ベルト移動板42,42は、搬
送ベルト移動軸421が図4(b)中、時計回り方向に
回転すると互いに接近し、反時計回り方向に回転すると
離間することとなる。
【0039】搬送ベルト移動軸421に固定されたギア
423は、ベルト移動板モータ425のギア424に噛
み合わされている。ベルト移動板モータ425は、例え
ばステッピングモータからなり、ギア424,423を
介して搬送ベルト移動軸421を回転させるもので、こ
の移動軸の正転、反転により、搬送ベルト移動板42,
42を記録用紙の用紙幅に応じて移動させることができ
る。なお、搬送ベルト移動軸421の回転量、すなわち
搬送ベルト移動板42,42の移動距離は、ベルト移動
板モータ425に供給される駆動パルスにより制御され
る。
【0040】以上のような構成により、例えばA3サイ
ズの記録用紙に印字する場合には、搬送ベルト移動板4
2,42は、図4(a)中、実線で示す位置に移動し、
A4サイズの場合には、図4(a)中、点線で示す位置
に移動する。
【0041】このように、印字を行う記録用紙の用紙幅
に応じて搬送ベルト移動板42,42により、各プーリ
及び各搬送ベルトを一体的に図4中、矢印で示す用紙幅
方向に移動可能にしたので、種々の用紙サイズに対応し
て、記録用紙の幅方向両端をそれぞれ駆動側搬送ベルト
43と従動側搬送ベルト44とで確実に挾んで保持し、
用紙搬送を行うことができる。
【0042】なお、記録用紙のサイズに応じて幅方向に
移動させる搬送ベルトを、一対の駆動側搬送ベルト4
3,43及び一対の従動側搬送ベルト44,44のいず
れか一方のみとしてもよい。そして、用紙サイズに応じ
て移動しない他方の搬送ベルト43,44は、後述する
キャッピング動作あるいは空吐出動作のときのみヘッド
ユニット5a,5bの外方に移動するようにすればよ
い。この場合には、他方の搬送ベルト43,44は、必
要な移動距離を短縮することができる。
【0043】次に、印字機構について図4を用いて説明
する。4個のヘッドユニット5aは、直方体形状で、搬
送される記録用紙の一方の面側に用紙搬送路に沿って所
要の間隔を有して配設され、4個のヘッドユニット5b
は、ヘッドユニット5aと同様の直方体形状で、用紙搬
送路を挾んで他方の面側に、各ヘッドユニット5aに対
向する位置に配設されている。
【0044】各ヘッドユニット5aは、それぞれ記録ヘ
ッド51a及びキャップ部52aから構成され、また、
各ヘッドユニット5bは、それぞれ記録ヘッド51b及
びキャップ部52bから構成されている。記録ヘッド5
1aは、キャップ部52aの図4中、上側に並設され、
一方、記録ヘッド51bは、キャップ部52bの図4
中、下側に並設されており、記録ヘッド51aとキャッ
プ部52b、記録ヘッド51bとキャップ部52aが、
それぞれ互いに対向する位置に配設されている。そし
て、ヘッドユニット5aとヘッドユニット5bとは、密
着位置と離間位置との間で、後述するヘッド保持機構に
より互いに接離方向に移動可能になっており、印字を行
わないときは密着位置に配置され、印字を行うときは例
えば2mmの所定間隔に配置される。
【0045】記録ヘッド51a,51bは、例えば微小
径ノズルが一列に所定ピッチで配設されたノズル列を備
えている。そして、例えば圧電素子で構成され、各ノズ
ルに設けられたインク吐出機構によりノズルから記録用
紙に向けてインクを吐出し、記録用紙の両面に画像を印
字するものである。ノズル列の寸法は、例えばA3サイ
ズ用紙の短辺が印字可能な値に設定されている。
【0046】また、各記録ヘッド51a,51bは、用
紙搬送方向Pの上流側から順に、イエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)及びブラック(BK)のイン
クを吐出するもので、これらのインクが順次吐出され
て、カラー印字を行うようになっている。
【0047】なお、上記ノズル列は、各ノズルを千鳥状
にずらせて配列した複数のノズル列から構成されたもの
でもよい。また、ブラック(BK)のインクを吐出する
記録ヘッド51a,51bを備えたヘッドユニット5
a,5bを1個だけ配設し、白黒印字が可能なものとし
てもよい。
【0048】インクは、装置本体内適所に配設されたイ
ンクカートリッジ14(図2参照)から例えば軟質合成
樹脂製のインク供給チューブ(不図示)を介して各ヘッ
ドユニット5a,5bに供給される。インクカートリッ
ジ14(図2参照)は、4個のカートリッジからなり、
各カートリッジに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)及びブラック(BK)のインクが封入され
ており、インク供給チューブの基端に取り付けられたイ
ンク針からインクが供給される。
【0049】キャップ部52a,52bは、例えばゴム
や軟質合成樹脂製のキャップを備えており、ヘッドユニ
ット5a,5bの密着位置で記録ヘッド51b,51a
のキャッピングを行い、ノズル先端のインクの固化及び
異物、気泡等のノズル内への侵入を防止するものであ
る。
【0050】キャップ部52a,52bのキャップに
は、不図示の廃インクチューブが接続されており、この
廃インクチューブには、ポンプ103(図12)等の吸
引手段が介設されている。ポンプ103は、ヘッドユニ
ット5a,5bの密着位置で吸引力を発生し、記録ヘッ
ド51a,51bのノズル先端に形成されたメニスカス
を正常な位置に復帰させたり、ノズル内の気泡や異物を
インクとともに取り除いて、インクの吐出不良を解消す
る等の吐出回復動作を行うものである。ポンプ103に
より吸引されたインクは、廃インクチューブを介してイ
ンクカートリッジ14(図2)に近接して配設された廃
インクタンク18(図2)内部のウレタンフォーム等か
らなるインク吸収体に吸収される。
【0051】なお、印字中は、所要の間隔で記録用紙の
印字ユニット4への給送を一旦停止し、搬送ベルト4
3,44を図3(a)に示すように一旦記録ヘッド51
a,51bの間から退避させて、記録ヘッド51a,5
1bからキャップ部52b,52aに向けて全ノズルか
らインクを吐出する空吐出を行うことにより、印字中に
使用されないか、または使用頻度の低いノズルの目詰ま
りを防止するようにしている。なお、上記空吐出は、キ
ャッピング状態で行うようにしてもよい。
【0052】次に、ヘッドユニットのヘッド保持機構に
ついて図3、図11を用いて説明する。図11はヘッド
保持機構の構成を示す図で、(a)は左側面図、(b)
は正面図である。
【0053】各ヘッドユニット5aは、図11(a)
中、左右の側面の所要の領域が一対のヘッド移動板61
a,61aに固着され、一体的に保持されている。一
方、各ヘッドユニット5bは、同様に、左右の側面の所
要の領域が一対のヘッド移動板61b,61b(図略)
に固着され、一体的に保持されている。
【0054】ヘッド移動板61aは、図11(a)中、
側板11から右方に突出して形成された保持部611a
に、貫通孔62aが穿設され、側板12から左方に突出
して形成された保持部612aに、貫通孔63aが穿設
されている。また、ヘッド移動板61bは、同様に、図
11(a)中、側板11から右方(図11(b)中、手
前側)に突出して形成された保持部611bと、側板1
2から左方に突出して形成された保持部612b(図
略)に、それぞれ貫通孔62a(図略),63a(図
略)が穿設されている。貫通孔62aには装置本体に回
動自在に支持されたヘッド移動軸62が嵌合し、一方、
貫通孔63aには装置本体に支持されたヘッド支持軸6
3が嵌合している。そして、これらの軸62,63によ
りヘッド移動板61a,61bが保持されている。
【0055】貫通孔63aは、ヘッド支持軸63が滑ら
かに摺動可能になされている。貫通孔62aとヘッド移
動軸62とは、貫通孔62aの内面に雌ねじが形成され
るとともに、ヘッド移動軸62の外面に雄ねじが形成さ
れて、ボールねじ構造になっている。ヘッド移動軸62
のねじは、中央部を境界に異なる向き、すなわち図11
(b)中、例えば左側が右ねじ、右側が左ねじに形成さ
れている。この場合には、ヘッド移動板61a,61b
は、ヘッド移動軸62が図11(a)中、時計回り方向
に回転すると離間し、反時計回り方向に回転すると互い
に接近することとなる。
【0056】ヘッド移動軸62に固定されたギア65
は、ヘッド移動モータ64のギア66に噛み合わされて
いる。ヘッド移動モータ64は、例えばステッピングモ
ータからなり、ギア66,65を介してヘッド移動軸6
2を回転させるものである。なお、ヘッド移動軸62の
回転量、すなわちヘッド移動板61a,61bの移動距
離は、ヘッド移動モータ64に供給される駆動パルスに
より制御される。
【0057】以上のような構成において、ヘッドユニッ
ト5a,5bの移動動作について図3、図11を用いて
説明する。
【0058】印字動作が終了すると、まず、搬送ベルト
移動軸421が図3(b)中、反時計回り方向に回転す
ることにより、搬送ベルト移動板42,42がそれぞれ
図3(a)中、矢印方向に移動し、搬送ベルト43,4
3が対向するヘッドユニット5a,5bの間から外側に
移動する。次に、ヘッド移動軸62が図11(a)中、
反時計回り方向に回転することにより、ヘッド移動板6
1a,61bがそれぞれ図11(b)中、矢印方向に移
動して、ヘッドユニット5a,5bが密着してキャッピ
ングが行われる。
【0059】一方、印字動作を開始するときは、まず、
ヘッド移動軸62が図11(a)中、時計回り方向に回
転することにより、ヘッド移動板61a,61bがそれ
ぞれ図11(b)中、矢印と反対方向に移動して、ヘッ
ドユニット5a,5bが離間してキャッピングが解除さ
れる。次に、搬送ベルト移動軸421が図3(b)中、
所要量だけ時計回り方向に回転することにより、搬送ベ
ルト移動板42,42がそれぞれ図3(a)中、矢印と
反対方向に移動し、搬送ベルト43,43が対向するヘ
ッドユニット5a,5bの間の用紙サイズに対応する位
置まで移動する。
【0060】このように、ヘッド移動軸62を回転駆動
してヘッド移動板61a,61bを移動させることによ
り、ヘッドユニット5a,5bの記録ヘッド51a,5
1bのキャッピング及びその解除を行うことができる。
【0061】なお、ヘッド移動板61a,61bのいず
れか一方のみを移動させてヘッドユニット5a,5bの
一方を接離方向に移動させることによりキャッピング及
びその解除を行うようにしてもよい。この場合には、他
方のヘッドユニット5a,5bは、移動可能に配設する
必要はなくなる。
【0062】次に、乾燥装置10の構成について図3を
用いて説明する。乾燥装置10は、ヘッドユニット5
a,5bの用紙搬送方向下流側の両面に配設されたファ
ン101及びヒータ102から構成されている。ファン
101は、用紙搬送路の両面に、それぞれ例えば図3に
示すように3個ずつ並設され、記録用紙に向けて送風す
るものである。ヒータ102は、ハロゲンランプやニク
ロム線等からなる熱源を有し、用紙搬送路とファン10
1間に、ヘッドユニット5a,5bの印字幅に亘って配
設されている。このような構成の乾燥装置10により、
記録用紙の両面に温風が吹き付けられ、用紙表面のイン
クを乾燥させるようになっている。
【0063】次に、この装置の制御構成について図12
のブロック図を用いて説明する。この装置は、パソコン
等の外部装置から入力される操作信号及び画像信号に基
づいて各部の動作が行われるようになっている。
【0064】制御部110は、CPU120や記憶部1
11等から構成され、CPU120の内部クロックに同
期して装置全体の動作を制御するものである。CPU1
20は、記録制御部121、機構制御部122及び表示
制御部123等から構成され、記録制御部121と機構
制御部122とは、互いに同期して制御動作を行うよう
になっている。記憶部111は、制御プログラムが記憶
されたROMや一時的にデータを保管するRAM等から
構成される。インターフェース(I/F)部112は、
外部装置から入力される信号を受信するもので、画像信
号を記録制御部121に、用紙サイズ等の操作信号を機
構制御部122に出力するようになっている。
【0065】機構制御部122は、入力された操作信号
に基づき、駆動回路114を介して給紙ローラ等の用紙
搬送系13を駆動し、所要の給紙カセットから給紙を行
わせるとともに、記録用紙への印字終了毎にソータ8の
駆動を制御して、同一ビンまたは各ビンに用紙を収納さ
せるものである。また、駆動回路114を介して搬送ベ
ルトモータ803等の各モータに駆動パルスを供給して
モータを駆動させるものである。駆動回路114は、電
源部やトランジスタ等からなり、機構制御部122から
の制御信号に基づいてモータ等の駆動系に駆動電流を供
給するものである。
【0066】また、機構制御部122は、搬送ベルトモ
ータ803に供給する駆動パルス数及びレジストローラ
対38の駆動開始からの経過時間に基づいて、搬送ベル
ト43,44からの記録用紙の離脱を判別する。また、
機構制御部122は、記録用紙への印字が開始されてか
ら印字される最後の記録用紙が搬送ベルト43,44か
ら離脱するまで、ファン101及びヒータ102を動作
させる。なお、記録用紙の搬送ベルト43,44からの
離脱は、プーリ80の直ぐ下方に例えば反射型光センサ
等の用紙センサを配設して、これを検出するようにして
もよい。また、機構制御部122は、電源オン中には所
要の間隔で、あるいは操作部1aの吐出回復キーが押さ
れたときに、または電源が投入された時に、ポンプ10
3を動作させて吐出回復動作を行わせる。
【0067】なお、操作部1aの用紙サイズ指示キーで
マニュアル入力されたサイズが外部装置から入力された
サイズより大きいときは、機構制御部122によりキー
入力されたサイズの記録用紙に印字を行うようにしても
よい。
【0068】記録制御部121は、入力された画像信号
をヘッドユニット5a,5bの駆動回路113a,11
3bにシリアル送信するものである。駆動回路113
a,113bは、それぞれヘッドユニット5a,5b内
適所に配設され、ラッチ部を有するもので、送信された
例えば記録用紙1ライン分のシリアルの2値あるいは多
値の画像信号を一旦ラッチし、パラレル信号に変換する
ものである。
【0069】また、記録制御部121は、駆動回路11
3a,113bで変換されたパラレル信号を、機構制御
部122に同期して記録ヘッド51a,51bの対応す
る圧電素子にパルス駆動信号として出力し、インクの吐
出を制御するものである。例えば、「0」,「1」の2
値信号の場合、「1」の信号に対してはそのパルス幅の
間、圧電素子に電圧が印加されて液圧が急激に高まるこ
とで、ノズルから定量のインクを吐出するようになって
いる。上記1ライン分の画像信号は、所定周期で順次伝
送され、これにより2次元の画像記録がなされるように
なっている。
【0070】このインク吐出の周期、すなわち圧電素子
への信号出力の周期は、ヘッドユニット5a,5bの能
力の範囲内で設定されており、印字中の記録用紙の搬送
速度、すなわち搬送ベルトモータ803の回転速度は、
インク吐出周期に対応して設定されている。
【0071】表示制御部123は、各給紙カセット内の
用紙の有無やインク残量の不足等を検出し、その検出結
果を表示部1bに表示させるものである。インク残量検
知部115は、インクカートリッジ14内のインクの残
量を検知するもので、残量が所定レベル以下になると表
示部1bに表示される。
【0072】次に、印字動作の手順について図13のフ
ローチャートを用いて説明する。まず、ヘッド移動板6
1a,61bが移動し、キャッピングが解除されて、ヘ
ッドユニット5a,5bが所定間隔の位置に配置され
(ステップS1)、続いて、搬送ベルト移動板42,4
2が移動し、搬送ベルト43,44が印字される記録用
紙のサイズに対応する所定の位置に配置される(ステッ
プS2)。
【0073】次に、用紙搬送系13の給紙ローラ等が動
作して所要の給紙カセットから給紙され、用紙の先端が
レジストローラ対38に達して用紙が撓んで用紙先端が
合わせられると、一旦用紙搬送系13が停止し、次い
で、レジストローラ対38が動作して用紙が印字ユニッ
ト4に給送されるとともに、搬送ベルト43の駆動が開
始され(ステップS3)、乾燥装置10がオンにされる
(ステップS4)。
【0074】次いで、各記録ヘッド51a,51bから
インクが吐出されて印字が開始され(ステップS5)、
このページの印字が終了しない間は(ステップS6でN
O)、繰り返される。そして、印字が終了すると(ステ
ップS6でYES)、用紙が搬送ベルト43,44から
離脱したかどうかが判別され(ステップS7)、離脱し
たと判別されると(ステップS7でYES)、次のペー
ジに印字すべき画像信号のデータが残っているかどうか
が判別される(ステップS8)。
【0075】そして、次のデータが残っていれば(ステ
ップS8でYES)、ソータ8が駆動されてビン8aが
1段移動し(ステップS9)、ステップS3に戻る。一
方、次のデータが残っていなければ(ステップS8でN
O)、搬送ベルト43が停止されるとともに、乾燥装置
10がオフにされる(ステップS10)。
【0076】次いで、搬送ベルト移動板42,42が移
動して、搬送ベルト43,44がヘッドユニット5a,
5bの外側に退避し(ステップS11)、続いて、ヘッ
ド移動板61a,61bが移動し、記録ヘッド51a,
51bがキャッピングされる(ステップS12)。
【0077】このように、幅方向に移動可能にした搬送
ベルト43,44で記録用紙の幅方向両端を挾んで保持
しつつ搬送するようにしたので、種々のサイズの記録用
紙を確実にヘッドユニット5a,5bの間に搬送して両
面印字を行うことができる。
【0078】なお、上記実施例において、図14に示す
ような印字ユニットを備えたインクジェット記録装置に
適用してもよい。図14は印字ユニット4の概略構成を
示す斜視図である。なお、上記実施例の装置と同一機能
を果たすものには同一符号を付している。
【0079】図14の装置は、記録用紙P1の停止中に
ヘッドユニット5a,5bを移動しながらインクを吐出
させてシリアル印字を行い、印字幅分の用紙搬送とシリ
アル印字とを交互に行って記録用紙への画像の記録を行
うものである。
【0080】この印字ユニット4の構成について説明す
る。一対の駆動側搬送ベルト43,43は、それぞれ駆
動用のプーリ431及びプーリ432,433,434
(図14中、手前側は図略)に張架された無端状を有し
ている。一対の従動側搬送ベルト44,44は、それぞ
れプーリ441,442,443,444(図14中、
手前側は図略)に張架された無端状を有している。各プ
ーリ432〜434,441〜444は、後述する一対
の搬送ベルト移動板42,42に回動自在に配設されて
いる。
【0081】プーリ431は、駆動軸804に嵌合する
とともに、搬送ベルト移動板42に回動自在に配設され
ている。駆動軸804は、装置本体に回動自在に支持さ
れ、D字状の断面を有しており、駆動軸804の回動に
伴って、両方のプーリ431が回動するようになってい
る。駆動軸804に固定されたギア801は、搬送ベル
トモータ803のギア802に噛み合わされている。搬
送ベルトモータ803は、例えばステッピングモータか
らなり、ギア802,801を介して駆動軸804を回
転駆動することにより、プーリ431を回転させ、駆動
側搬送ベルト43を駆動するものである。
【0082】そして、印字ユニット4に給送された記録
用紙P1は、その幅方向両端がそれぞれ駆動側搬送ベル
ト43と従動側搬送ベルト44とに挾まれてP方向に搬
送される。なお、プーリ431の回転量、すなわち記録
用紙の搬送距離は、搬送ベルトモータ803に供給され
る駆動パルスにより制御される。
【0083】次に、搬送ベルト43,44の移動機構に
ついて説明する。一対の搬送ベルト移動板42,42
は、互いに接離方向に移動可能に装置本体に支持されて
おり、対向する位置に孔が穿設され、この孔に軸受部材
421a,421aが配設されている。軸受部材421
a,421aには、装置本体に回動自在に保持された搬
送ベルト移動軸421が嵌合している。軸受部材421
aと搬送ベルト移動軸421とは、軸受部材421aの
内面に雌ねじが形成されるとともに、搬送ベルト移動軸
421の外面の所要範囲に亘って雄ねじが形成されて、
ボールねじ構造になっている。搬送ベルト移動軸421
のねじは、中央部を境界に異なる向き、すなわち図14
中、例えば奥側が右ねじ、手前側が左ねじに形成されて
いる。この場合には、搬送ベルト移動板42,42は、
搬送ベルト移動軸421が図14中、右手前側から見て
時計回り方向に回転すると互いに接近し、反時計回り方
向に回転すると離間することとなる。
【0084】搬送ベルト移動軸421に固定されたギア
423は、ベルト移動板モータ425のギア424に噛
み合わされている。ベルト移動板モータ425は、例え
ばステッピングモータからなり、ギア424,423を
介して搬送ベルト移動軸421を回転させるものであ
る。
【0085】これによって、搬送ベルト移動板42,4
2は、印字を行う記録用紙の用紙幅に応じて移動するこ
とができる。なお、この装置では、最大でA3(縦)サ
イズの記録用紙に印字が可能になされており、搬送ベル
ト移動板42,42のホームポジションは、A3(縦)
サイズに対応する位置に設定されている。また、ギア4
23の回転量、すなわち搬送ベルト移動板42,42の
移動距離は、ベルト移動板モータ425に供給される駆
動パルスにより制御される。
【0086】このように、印字を行う記録用紙の用紙幅
に応じて搬送ベルト移動板42,42を移動可能にした
ので、異なる用紙サイズであっても、確実にその幅方向
両端を駆動側搬送ベルト43と従動側搬送ベルト44と
で挾んで搬送することができる。
【0087】次に、ヘッドユニット5a,5bの移動機
構について説明する。なお、図14中、ヘッドユニット
5bの移動機構の構成部材でヘッドユニット5aの移動
機構と同一の部材には、同一番号及び添字bからなる符
号を付し、説明を省略する。
【0088】ヘッドユニット5aのヘッド本体を構成す
るキャリッジ53aは、上部適所に穿設された貫通孔5
31a及び下端に形成された嵌合溝532aが、それぞ
れ搬送ベルト移動板42,42の接離方向に配設された
キャリッジ移動軸601a及びキャリッジ支持軸605
aに嵌合されて、両方の軸により往復動可能に支持され
ている。
【0089】キャリッジ支持軸605aは、装置本体に
固定されており、嵌合溝532aがこの支持軸上を摺動
するようになっている。キャリッジ移動軸601aは、
装置本体に回動可能に支持されている。貫通孔531a
とキャリッジ移動軸601aとは、貫通孔531aの内
面に雌ねじが形成されるとともに、キャリッジ移動軸6
01aの外面に雄ねじが形成されて、ボールねじ構造に
なっている。
【0090】キャリッジ移動軸601aに固定されたギ
ア603aは、キャリッジ駆動モータ602aのギア6
04aに噛み合わされている。キャリッジ駆動モータ6
02aは、例えばステッピングモータからなり、ギア6
04a,603aを介してキャリッジ移動軸601aを
回転させるもので、この移動軸の正転、反転により、キ
ャリッジ53a、すなわちヘッドユニット5aが往復動
する。なお、キャリッジ移動軸601aの回転量、すな
わちヘッドユニット5aの移動距離は、キャリッジ駆動
モータ602aに供給される駆動パルスにより制御され
る。
【0091】なお、図14中、キャリッジ駆動モータ6
02a,602bを1個のモータで構成し、ギア603
a,603bに回転駆動力を伝達する伝達機構を備え
て、ヘッドユニット5a,5bを移動させるようにして
もよい。
【0092】上記のような構成の印字ユニット4を有す
る装置において、図6に示すような形状のアイドルロー
ラ85,95を搬送ベルト移動板42上のプーリ43
1,432間及びプーリ441,442間に配設する。
なお、手前側の搬送ベルト移動板42上のアイドルロー
ラ85,95は、図略している。このアイドルローラ8
5,95により、搬送される記録用紙P1の撓みを防止
し、高品位の印字品質を得ることができる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、アイドルローラは、円柱状の大径部及びその幅
方向外方の小径部からなり、各搬送ベルトのベルト面が
小径部に接する位置に配設され、大径部の半径は、小径
部の半径と小径部に接する各搬送ベルトの厚さの和とな
る値に設定されているので、アイドルローラの大径部の
周速は、搬送ベルトによる用紙搬送速度より大きいた
め、記録用紙は幅方向両端が外方に引っ張られながら搬
送され、これにより記録用紙を記録ヘッドの隙間に撓む
ことなく搬送することができ、高品位の印字品質の画像
を得ることができる。
【0094】また、請求項2の発明によれば、各搬送ベ
ルトを幅方向に移動するようにしたので、種々のサイズ
の記録用紙を記録ヘッドの隙間に撓むことなく搬送する
ことができ、高品位の印字品質の画像を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の一実施
例の装置の外観を示す斜視図である。
【図2】同装置の内部の概略構成を示す図で、(a)は
左側面図、(b)は正面図である。
【図3】印字ユニット4の構成を示す図で、(a)は左
側面図、(b)は正面図である。
【図4】(a)(b)は図3(a)(b)において、説
明の便宜上、ヘッドユニットのヘッド保持機構を図略し
たものである。
【図5】印字ユニット4の用紙搬送機構の要部を示す図
で、(a)は左側面図、(b)は正面図である。
【図6】アイドルローラ85,95の形状を示す図で、
(a)はアイドルローラ85を示す図5(b)における
A矢視図、(b)は(a)の右側面図である。
【図7】プーリの形状の一例である円柱形状を示す図
で、(a)は正面図、(b)は(a)の右側面図であ
る。
【図8】プーリの形状の他の例である円柱の中央部が多
少高く形成されたクラウン形状を示す図で、(a)は正
面図、(b)は(a)の右側面図である。
【図9】プーリ80,81の形状の他の例を示す図で、
(a)は図4(a)の要部拡大図、(b)は(a)にお
ける右側のプーリ80,81の右側面図である。
【図10】搬送ベルト移動板42の形状を示す正面図で
ある。
【図11】ヘッド保持機構を示す図で、(a)は左側面
図、(b)は正面図である。
【図12】制御構成を示すブロック図である。
【図13】印字動作の手順を示すフローチャートであ
る。
【図14】他の装置例における印字ユニット4の概略構
成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a 操作部 1b 表示部 4 印字ユニット 5a,5b ヘッドユニット 10 乾燥装置 11,12 側板 13 用紙搬送系 38 レジストローラ対 42 搬送ベルト移動板 43 駆動側搬送ベルト 44 従動側搬送ベルト 51a,51b 記録ヘッド 52a,52b キャップ部 62 ヘッド移動軸 64 ヘッド移動モータ 80〜84,90〜94 プーリ 85,95 アイドルローラ 101 ファン 102 ヒータ 103 ポンプ 110 制御部 111 記憶部 113a,113b,114 駆動回路 115 インク残量検知部 120 CPU 121 記録制御部 122 機構制御部 123 表示制御部 421 搬送ベルト移動軸 425 ベルト移動板モータ 803 搬送ベルトモータ 804 駆動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 弘一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 河内 嘉子 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 堀 節夫 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−330037(JP,A) 特開 平5−221562(JP,A) 実開 昭52−44807(JP,U) 実開 平2−88953(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 13/00 - 13/32 B65H 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の隙間をおいて対向配設され、当該
    隙間を通る搬送路を搬送される記録用紙の両面に対して
    インクを吐出することによって画像を記録する記録ヘッ
    ドと、上記搬送路に沿って搬送される記録用紙の幅方向
    両端にそれぞれ配設され、上記記録用紙を両面から挾持
    する2本の無端状の搬送ベルトと、これら各搬送ベルト
    を搬送方向の上流及び下流位置で張架する上流側のプー
    リ及び下流側のプーリと、上記幅方向一端側の一方の搬
    送ベルト及び上記幅方向他端側の一方の搬送ベルトを回
    転させる回転力供給手段とからなり、上記記録用紙を上
    記搬送路に沿って搬送させる用紙搬送手段と、上記搬送
    される記録用紙の幅方向両端にそれぞれ配設され、上記
    両面から上記2本の搬送ベルトを互いに圧接する2個の
    アイドルローラとを備えたインクジェット記録装置にお
    いて、 上記アイドルローラは、上記幅方向の少なくとも一端側
    が、円柱状の大径部及びその幅方向外方の小径部からな
    り、上記各搬送ベルトのベルト表面が上記小径部に接す
    る位置に配設され、上記大径部の半径は、上記小径部の
    半径と小径部に接する上記各搬送ベルトの厚さの和とな
    る値に設定されていることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインクジェット記録装置
    において、上記記録用紙のサイズに応じて上記各搬送ベ
    ルトを上記幅方向に移動させるベルト移動手段を備えた
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
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