JP3388129B2 - 基板ビーム加工装置 - Google Patents

基板ビーム加工装置

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JP3388129B2
JP3388129B2 JP08398797A JP8398797A JP3388129B2 JP 3388129 B2 JP3388129 B2 JP 3388129B2 JP 08398797 A JP08398797 A JP 08398797A JP 8398797 A JP8398797 A JP 8398797A JP 3388129 B2 JP3388129 B2 JP 3388129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板ビーム加工装置
に関し、より詳しくは、薄膜太陽電池を形成した大面積
基板をその基板の平面度を維持しつつステージに設置し
てレーザビームでパターニング加工する基板ビーム加工
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜太陽電池は、平板ガラス等
の透光性絶縁基板上に透明導電性膜電極、非晶質半導体
光電変換層膜、裏面反射金属膜電極をこの順に積層して
構成され、所望する光起電力を得るためには複数個の光
起電力素子を電気的に直列接続した状態で集積化するた
め、各層形成時にそれぞれパターニング加工する工程が
必要である。この工程にはフォトエッチング法に比べて
工程数及びコスト的に有利なレーザスクライブ法が確立
されている。また、レーザスクライブ法は、レーザビー
ムの指向性、高エネルギー密度を利用して微細なビーム
加工に適している。ビーム加工には、YAGレーザ、エ
キシマレーザ等が用いられる。これらのレーザは用途に
合わせて様々な波長、強度のものが用いられる。
【0003】また、加工基板の光吸収の違いを利用する
ことにより、選択的に各層をビーム加工をすることも可
能である。このような、ビーム加工装置は通常レーザ発
振器、光学系、XYステージもしくはXYZステージ、
制御用コンピュータ等によって構成される。従来、薄膜
太陽電池を集積する方法としては、透光性絶縁基板上に
形成した透明導電膜層を短冊状に絶縁分割加工した後
(第1スクライブ)、非晶質光電変換層を積層し、第1
スクライブラインからずらせた位置に透明導電膜層を損
傷させずに、非晶質光電変換層だけを分割する加工(第
2スクライブ)を行い、裏面電極層を積層した後、第2
スクライブラインから、第1スクライブラインと反対側
にずらせた位置に裏面電極層を分割する加工(第3スク
ライブ)を行っていた。
【0004】従来、透明導電膜層を絶縁分割する加工
(第1スクライブ)においては、レーザスクライブ法が
用いられていた。これは、加工基板を載せたステージを
走査させながらレーザビームを照射し、或いは加工基板
上でレーザを照射させながら走査することにより、容易
に開溝を形成することができるので、生産工程が簡略化
され、生産コストを低く抑えることができる。また、レ
ーザスクライブにより形成された素子分割の溝幅が10
0μm以下に加工できるため、光電変換素子の電極接合
部分の面積が小さくてすみ、光電変換に関与しない面積
が小さく、集積型薄膜太陽電池の発電有効面積を増大さ
せることができるという特徴を持つからである。
【0005】また、非晶質光電変換層のみを開溝パター
ニングする加工(第2スクライブ)においてもレーザス
クライブ法が用いられていた。これは集積型薄膜太陽電
池のユニットセルを直列接続するためのコンタクトライ
ンとなるため、下地の透明導電膜層を損傷させずに、非
晶質光電変換層だけを選択的加工する必要があり、例え
ばNd−YAGの第2高調波レーザ光(0.532μ
m)で選択的スクライブを行っていた。さらに、この第
2スクライブは、レーザ光でアブレーションした非晶質
光電変換層が、パターニングライン上に再付着しないよ
うに、透光性絶縁基板側(太陽光入射側)からレーザ光
を照射し、透光性絶縁基板及び透明導電膜層を透過させ
て、非晶質光電変換層でレーザ光を吸収させて選択的薄
膜加工を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、透明導
電膜層をレーザを用いて絶縁分割する加工(第1スクラ
イブ)及び非晶質光電変換層を開溝パターニングする加
工(第2スクライブ)において、良好にビーム加工する
ためには、レーザが照射される被加工面がレーザ光の加
工許容深度内に位置していることが必要である。すなわ
ち、被加工面がレーザビームの加工許容深度からはずれ
ると、結像がデフォーカスとなり加工面におけるレーザ
パワーが低下して、良好なビーム加工ができないので、
基板の平面度を確保することが重要なポイントとなる。
【0007】本来、ガラス基板を全面真空吸着等の方法
で固定すれば、自重撓みや反りは、矯正できるが、透明
導電膜層の絶縁分割加工において、透明導電膜層側から
Nd−YAG基本波(1.064μm)を照射し、アブレー
ションにより絶縁分割する際、レーザ光は透光性絶縁基
板を透過してレーザ装置のステージで反射するため、加
工跡が散乱レーザビームにより再加工され加工不良にな
るため、基板をステージに全面接触する方法は採用でき
ない。従って、レーザビームをステージ上で充分デフォ
ーカスにして、散乱レーザビームの影響を受けないよう
に基板の加工面を浮かせて保持する必要があった。
【0008】例えば、基板サイズが小規模のときは、基
板自体の撓みや反り等が少ないので、厚みのバラツキと
基板の撓みを基準値内に管理することで、ビーム加工に
要求される平面度は確保されるが、生産性、太陽電池の
利用効率が低下する。基板サイズが大規模になればなる
ほど、生産性、太陽電池の利用効率が向上するが、実際
には基板の自重撓みは、無視できない上、強化ガラス基
板では風冷強化時の表面収縮応力により、ガラス基板の
辺方向に0.2%程度の反りができる。
【0009】これは、例えば、基板の一辺が650mm
の大型ガラス基板の場合、1.3mmとなる。また、自重
撓みは1.2mmとなる。レーザビームの有効加工深度
は、結像光学系の場合、結像レンズと対物レンズの焦点
距離fによっても異なるが、例えば、実験に用いたレー
ザ装置では、結像スリット後の結像レンズf=690m
m、対物レンズf=30mmで結像倍率1/23の場合、Nd
−YAG基本波(1.064μm)で約±400μm、Nd−Y
AG第2高調波(0.532μm)で約±400μmであり、基
板の補正なくしては、デフォーカスとなり、良好なビー
ム加工ができない。
【0010】図15は従来例のステージに設置される基
板の固定方法を示す説明図である。図15に示すよう
に、基板101を加工面をステージ103から浮かせて
固定しなければならので、基板101の周辺4辺だけで
ステージ103に設置しているため、自重撓みの大きい
大面積のガラス基板や反りの大きい強化ガラス基板につ
いては、レーザビーム102はデフォーカスになるため
良好なビーム加工が不可能であった。図15において、
102はレーザビーム、104はレーザビームのジャス
トフォーカス位置、105はレーザビームのデフォーカ
ス範囲を示す。
【0011】また、特開昭60−263481号公報に
よれば、瓦状太陽電池を生産する際に、レーザビームを
加工許容深度内に設定して良好なビーム加工するため、
基板の加工面の変化を検出してその変化に追随するよう
ビームヘッドが制御する光起電力の製造方法が提案され
いるが、ビームヘッドが加工面に追随させる動作が必要
なため加工時間がかかり生産性が低下するという問題が
ある。さらに、特開昭60−72279号公報によれ
ば、瓦状太陽電池を生産する際に、レーザビームを加工
許容深度内に設定して良好なビーム加工するため、レー
ザビームの収束径を凹レンズによって所定範囲にする膜
の加工法が提案されいるが、パターニング幅が大きくな
り、レーザビームが弱くなり加工時間がかかるので生産
性が低下するという問題がある。また、このような方式
では、凹レンズのコーティング面がレーザビームの集中
により焼けてしまい、実用的ではない。
【0012】本発明は以上の事情を考慮してなされたも
のであり、例えば、大規模の薄膜太陽電池を形成した基
板のビーム加工において、先に撓みのある基板の周辺部
を矯正しながらステージに仮固定してから基板を中央部
に固定して基板全体の平面度を維持し、レーザビームを
常に加工許容深度内に位置させて、レーザビームが加工
面に対して常にジャストフォーカスでビーム加工をする
ことができる基板ビーム加工装置を提供するものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上にビー
ムを照射するビーム照射装置と、基板の周辺を所定の高
さで支持する支持台と基板の中央部を支持しビームの加
工ラインと同方向に延伸された複数の桟であって隣接す
る桟の間隔を任意に変更可能なように形成された桟とを
有するステージと、支持台に設けた複数の周辺部吸排気
ポートと、ステージの中央部に設けた複数の中央部吸排
気ポートと、周辺部吸排気ポートの吸排気を行うバルブ
と、中央部吸排気ポートの吸排気を行うバルブと、周辺
部吸排気ポート及び中央部吸排気ポートを減圧する吸排
気ポンプと、周辺部吸排気ポート及び中央部吸排気ポー
トの真空度をそれぞれ検出する気圧検出部と、基板がス
テージに設置された際、中央部排気ポートの吸排気を行
うバルブを閉じた状態で周辺部吸排気ポートの吸排気を
行うバルブを開くよう制御して前記基板の周辺が前記支
持台に真空吸着した後に、中央部吸排気ポートの吸排気
を行うバルブを開くよう制御して基板の中央部を桟に真
空吸着するように前記各バルブ及び前記排気ポンプを
検出された真空度に基づいて制御する制御部とを備えて
なる基板ビーム加工装置を提供するものである。
【0014】なお、本発明において、基板は強化ガラス
板の透過性絶縁基板で構成され、さらに強化ガラス板上
に透明導電膜(透明電極)、非晶質半導体光電変換膜、
裏面反射金属膜を積層した薄膜太陽電池が形成される。
ビーム照射装置は、Nd−YAGレーザ、エキシマレー
ザなどのレーザ発振装置と光学系(ビームヘッド)で構
成され、基板1に選択された波長のレーザビームを照射
してパターンニング加工(スクライブ加工)するよう構
成されている。
【0015】ビームヘッドが駆動される場合、ビーム照
射装置2は、例えば、X軸、Y軸、Z軸駆動用ボール螺
子とACサーボモータ、位置を検出するリニアスケール
(エンコーダ)、ビームヘッド制御用コンピュータが組
み込まれ、ビームヘッド制御用コンピュータによってA
Cサーボモータをクローズド制御する。
【0016】ステージは、スチール製やアルミニウム製
のXYステージもしくはXYZステージによって構成さ
れる。ステージが駆動される場合は、ステージは、X
軸、Y軸、Z軸駆動用ボール螺子とACサーボモータ、
位置を検出するリニアスケール(エンコーダ)、ステー
ジ制御用コンピュータが組み込まれ、ステージ制御用コ
ンピュータによってACサーボモータをクローズド制御
(フィードバック制御)する。
【0017】支持台は、基板の周辺の形状に合わせ、所
定の高さで支持するアルミニュームブロック、ステンレ
スブロックで構成され、ステージ上の4辺エッジ部に組
み込まれている。また、基板との接触面は、フッ素系組
成物やナイロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン
ゴムなどで処理されている。
【0018】桟は、ビーム照射装置によって基板に照射
されるビームの加工ライン間に沿ってステージの中央部
に取り替え可能に複数列配置されるよう構成されてい
る。例えば、桟は、ビーム加工中のレーザビームが、透
光性絶縁基板を透過して桟に乱反射して加工不良となら
ないよう配置されているまた、桟の材質としては、アル
ミニューム、ステンレスで構成され、基板との接触面
は、フッ素系組成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、ウレタンゴムなどで処理されている。
【0019】周辺部吸排気ポートは、支持台に複数個の
孔が等間隔で設けられ、吸気/排気/開閉を行う周辺部
吸排気用バルブ(圧力調節弁)と周辺部吸排気用チュー
ブでそれぞれ接続されている。
【0020】中央部吸排気ポートは、ステージ3の内部
に複数個の孔が桟5に沿って等間隔で設けられ、吸気/
排気/開閉を行う中央部吸排気ポート用バルブと中央部
吸排気用チューブでそれぞれ接続されている。また、各
チューブ(バキュームライン)は、ステージが駆動され
るとき、フレキシブルなシンフレックスチューブで構成
され、ビーム照射装置が駆動するときは、ステージは駆
動しないので、SUSチューブで構成することができ
る。
【0021】吸排気ポンプは、例えば、揺動ピストン式
オイルレスポンプ(コンプレッサー/バキューム兼用ピ
ストンポンプ)が用いられ、各バルブを介して周辺部吸
排気ポート、中央部吸排気ポートとそれぞれ接続されて
いる。
【0022】気圧検出部は、周辺部吸排気ポート及び中
央部吸排気ポートの空気圧[mmHg]を検出する圧力セン
サが用いられ、周辺部吸排気ポートと周辺部吸排気用バ
ルブ間、中央部吸排気ポートと中央部吸排気バルブ間に
それぞれ設けられ、常に各ポートの空気圧/真空度を監
視し、検出した圧力情報は制御部に送信される。制御部
は、CPU、ROM、RAM、I/Oポートからなるコ
ンピュータで構成され、吸排気ポンプ、各ポートのチュ
ーブ(パイプ)に接続したバルブなどを制御する。ま
た、制御部は、ビーム照射装置制御用コンピュータ、ス
テージ制御用コンピュータとして機能させることもでき
る。
【0023】本発明によれば、基板をビーム加工する
際、基板の周辺部を支持台に真空吸着して仮固定してか
ら、基板全体を支持台と同じ高さの桟に真空吸着するた
め、より確実に基板の反り/自重撓みを矯正して平面度
を維持することができるので、大面積基板のビーム加工
に適する基板加工装置を提供することができる。
【0024】前記ステージに基板を設置またはステージ
から基板を取り出し搬送する基板搬送部と、前記ステー
ジに設置された基板の周辺を上部から押さえる周辺部押
さえ機構とをさらに備え、前記制御部は、前記基板搬送
部によりステージに設置された基板を前記支持台に真空
吸着させる際、予め前記基板の周辺を所定の押圧範囲で
押さえるよう前記周辺部押さえ機構を制御する構成にし
てもよい。
【0025】なお、前記構成において、基板搬送部は、
例えば、ハンドリングロボットなどで構成される。周辺
部押さえ機構は、空気圧シリンダまたはリニア駆動モー
タ、押圧を検出するリニアスケール(エンコーダ)など
で構成される。また、基板1との接触面は、フッ素系組
成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン
ゴムなどで処理されている。基板搬送部、周辺部押さえ
機構は、制御部のコンピュータにより制御できるよう構
成されている。
【0026】前記構成によれば、基板の周辺部を先に支
持台に真空吸着して仮固定する際、周辺部押さえ機構に
より予め基板の周辺を押さえるので、吸排気ポンプで吸
入するときのリークを防ぐことができるため、基板の反
り/自重撓みの矯正時間が短縮できる。また、より精度
の高い平面度が得られ、ビーム加工の精度が向上する。
【0027】前記ステージに基板を設置またはステージ
から基板を取り出し搬送する基板搬送部と、前記ステー
ジに設置された基板の中央部を上部から押さえる中央部
押さえ機構とをさらに備え、前記制御部は、前記基板搬
送部によりステージに設置された基板の周辺が前記支持
台に真空吸着された後、さらに基板の中央部を前記各桟
に真空吸着させる際、予め基板の中央部を所定の押圧範
囲で押さえるよう前記中央部部押さえ機構を制御する構
成にしてもよい。
【0028】なお、前記構成において、中央部押さえ機
構は、空気圧シリンダまたはリニア駆動モータ、押圧を
検出するリニアスケール(エンコーダ)などで構成され
る。また、基板1との接触面は、フッ素系組成物、ナイ
ロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタンゴムなどで
処理されている。基板搬送部、中央部押さえ機構は、制
御部のコンピュータにより制御できるよう構成されてい
る。
【0029】前記構成によれば、基板の周辺部を先に支
持台に真空吸着して仮固定した後、さらに基板の中央部
を各桟に真空吸着させる際、予め基板の中央部を所定の
押圧範囲で押さえるので、吸排気ポンプで減圧するとき
のリークを防ぐことができるため、より確実に短時間で
全面吸着させる平坦度が確保できるので、ビーム加工の
精度が向上し、基板の設置時間が短縮できる。
【0030】前記周辺部押さえ機構及び前記照射部押さ
え機構をそれぞれ収納する収納庫をさらに備え、前記制
御部は、前記基板が所定の真空度で前記支持台および前
記各桟に真空吸着された際に前記周辺部押さえ機構及び
前記中央部押さえ機構を前記収納庫に順次収納するよう
制御する構成にしてもよい。
【0031】なお、前記構成において、収納庫は、例え
ば、ステージの近傍の加工ラインに設けられ、ビーム加
工または基板がステージに設置されていないときは、周
辺部押さえ機構及び前記中央部部押さえ機構が収納庫に
収納されている。
【0032】前記構成によれば、基板がステージの支持
台と各桟に真空吸着されて平坦度が確保され、ビーム加
工を行う際、周辺部押さえ機構及び中央部押さえ機構
は、基板面から離れ収納庫に収納されるので、基板の設
置、基板の搬送、ビーム加工などを効率的に行うことが
できる。
【0033】前記基板の照射領域の一部を移動可能に押
さえる可動押さえ機構をさらに備え、前記可動押さえ機
構は、前記ビーム照射装置によって照射されるビームの
移動ラインに伴って基板上を移動する構成にしてもよ
い。
【0034】なお、前記構成において、可動押さえ機構
は、ビーム照射装置またはステージに設けられ、フレー
ム、ローラなどで構成される。また、基板との接触面
は、フッ素系組成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、ウレタンゴムなどで処理されている。
【0035】前記構成によれば、ステージの周辺に位置
する支持台と全照射領域に位置する桟との真空吸着に加
えて、さらに可動押さえ機構によりビーム加工領域を上
から押さえるので、より基板の平坦度を向上させること
ができ、ビーム加工の精度が向上する。
【0036】前記ステージに基板を設置または前記ステ
ージから基板を取り出し搬送する基板搬送部と、前記ス
テージの両側面に複数の側部吸排気ポートと、前記各ポ
ートの吸排気を行う各バルブとをさらに備え、前記基板
搬送部がステージに設置された基板を取り出す際、前記
制御部は、前記ステージの一方の側面に設けた側部吸排
気ポートから加圧空気を供給し、他方の側面に設けた側
部吸排気ポートから排気するよう前記各バルブ及び吸排
気ポンプを制御する構成にしてもよい。
【0037】なお、前記構成において、側部吸排気ポー
トとしては、ステージの両側面に複数個の孔が設けら
れ、これら孔とフレキシブルなシンフレックスチュー
ブ、吸気/排気/開閉を行うバルブと接続される。ビー
ム照射装置が駆動するときは、ステージは駆動しないの
で、孔はSUSチューブと接続することができる。
【0038】前記構成によれば、基板搬送部によりステ
ージから基板を取り出す際、基板のステージ側の吸着力
が減少するようステージ内の気圧を高く制御されるの
で、少ない吸着力で取り出すことができる。また、ステ
ージ内の気流が一方向に制御されるので、基板の膜面下
加工時にステージ内に付着した飛散物のまきあげを防止
し、一方の側部吸排気ポートから排出するのでビーム加
工の信頼性と歩留まりを向上させることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施例に基づいて
本発明を詳述する。なお、これによって本発明は限定さ
れるものではない。本発明は、主として、大規模の薄膜
太陽電池を形成した基板のパターニング/スクライブ加
工を行う基板ビーム加工装置の改良技術である。
【0040】図1は本発明は基板ビーム加工装置の構成
を示すブロック図である。図1に示すように、1は基板
であり、基板1は強化ガラス板の透過性絶縁基板で構成
され、さらに強化ガラス板上に透明導電膜(透明電
極)、非晶質半導体光電変換膜、裏面反射金属膜を積層
した薄膜太陽電池が形成される。
【0041】2はビーム照射装置であり、Nd−YAG
レーザ、エキシマレーザなどのレーザ発振装置と光学系
(ビームヘッド)で構成され、基板1に選択された波長
のレーザビームを照射してパターンニング加工(スクラ
イブ加工)するよう構成されている(図10〜図13参
照)。ビームヘッドが駆動される場合、ビーム照射装置
2は、例えば、X軸、Y軸、Z軸駆動用ボール螺子とA
Cサーボモータ、位置を検出するリニアスケール(エン
コーダ)、ビームヘッド制御用コンピュータが組み込ま
れ、ビームヘッド制御用コンピュータによってACサー
ボモータをクローズド制御する。
【0042】3はステージであり、スチール製やアルミ
ニウム製のXYステージもしくはXYZステージによっ
て構成される。ステージ3が駆動される場合は、ステー
ジ3は、X軸、Y軸、Z軸駆動用ボール螺子とACサー
ボモータ、位置を検出するリニアスケール(エンコー
ダ)、ステージ制御用コンピュータが組み込まれ、ステ
ージ制御用コンピュータによってACサーボモータをク
ローズド制御(フィードバック制御)する。
【0043】4は支持台であり、基板1の周辺の形状に
合わせ、所定の高さで支持するアルミニュームブロッ
ク、ステンレスブロックで構成され、ステージ3上の4
辺エッジ部に組み込まれている(図2〜図3参照)。ま
た、基板1との接触面は、基板に傷が付かないようにフ
ッ素系組成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、
ウレタンゴムなどで処理されている。
【0044】5は桟であり、ビーム照射装置2によって
基板1に照射されるビームの移動ライン間に沿ってステ
ージの中央部に取り替え可能に複数列配置するよう構成
されている(図2〜図4参照)。また、桟5の高さは支
持台4の高さと同じに作製され、桟5の材質は、アルミ
ニューム、ステンレスで構成され、基板1との接触面
は、基板に傷が付かないようにフッ素系組成物、ナイロ
ン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタンゴムなどで処
理されている。
【0045】6は支持台4に複数個の孔が等間隔で設け
られ周辺部吸排気ポート、8は吸気/排気/開閉を行う
周辺部吸排気用バルブ(圧力調節弁)であり、61の周
辺部吸排気用チューブでそれぞれ接続される(図2参
照)。7はステージ3の中央部に複数個の孔が桟5に沿
って等間隔で設けられ中央部吸排気ポート、9は吸気/
排気/開閉を行う中央部吸排気ポート用バルブであり、
71の中央部吸排気用チューブでそれぞれ接続される
(図2参照)。また、各チューブ(バキュームライン)
は、ステージ3が駆動されるとき、フレキシブルなシン
フレックスチューブで構成され、ビーム照射装置2が駆
動するときは、ステージ3は駆動しないので、SUSチ
ューブで構成することができる。
【0046】10は吸排気ポンプであり、例えば、揺動
ピストン式オイルレスポンプ(コンプレッサー/バキュ
ーム兼用ピストンポンプ)が用いられ、各バルブ8、9
を介して周辺部吸排気ポート6、中央部吸排気ポート7
とそれぞれ接続される。11は気圧検出部であり、周辺
部吸排気ポート6及び中央部吸排気ポート7の空気圧
[mmHg]を検出する圧力センサが用いられ、周辺部吸排
気ポート6と周辺部吸排気用バルブ8間、中央部吸排気
ポート7と中央部吸排気バルブ9間にそれぞれ設けら
れ、常に各ポート6、7の空気圧/真空度を監視し、検
出した圧力情報は制御部12に送信される。
【0047】12は制御部であり、CPU、ROM、R
AM、I/Oポートからなるコンピュータで構成され、
気圧検出部11で検出された圧力情報に基づいて吸排気
ポンプ10、各バルブ8、9などを制御する。また、制
御部12は、各部をシーケンス制御するシーケンサ、ビ
ーム照射装置を制御するビーム照射装置制御用コンピュ
ータ、ステージの機構を制御するステージ制御用コンピ
ュータとして機能させることもできる。
【0048】13はステージ3に基板1を設置またはス
テージから基板1を取り出し搬送する基板搬送部であ
り、基板搬送部13は、例えば、ハンドリングロボット
などで構成される。14はステージ3に設置された基板
1の周辺を上部から押さえる周辺部押さえ機構であり、
周辺部押さえ機構14は、空気圧シリンダ、油圧シリン
ダ、スプリング、リニア駆動モータ、押圧を検出するリ
ニアスケール(エンコーダ)などで構成される。また、
基板1との接触する先端部は(図6〜図8参照)、フッ
素系組成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウ
レタンゴムなどで処理されている。
【0049】また、基板搬送部13、周辺部押さえ機構
14は、制御部12のコンピュータにより制御できるよ
う構成され、制御部12は、基板搬送部13によりステ
ージに設置された基板1を支持台4に真空吸着させる
際、基板1の周辺を所定の押圧範囲で押さえるよう周辺
部押さえ機構14を制御する。
【0050】15はステージ3に設置された基板の中央
部を上部から押さえる中央部押さえ機構であり、中央部
押さえ機構15は、空気圧シリンダ、油圧シリンダ、ス
プリング、リニア駆動モータ、押圧を検出するリニアス
ケール(エンコーダ)などで構成される。また、基板1
との接触する先端部15aは(図9参照)、フッ素系組
成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン
ゴムなどで処理されている。制御部12は、基板搬送部
13によりステージ3に設置された基板1の周辺が支持
台4に真空吸着された後、基板1の中央部を所定の押圧
範囲で押さえるよう中央部押さえ機構15を制御する。
基板1の中央部は各桟5に真空吸着させる。
【0051】16は周辺部押さえ機構14及び中央部押
さえ機構15をそれぞれ収納する収納庫であり、収納庫
16は、例えば、ステージ3の近傍に設けられ、ビーム
加工中または基板1がステージ3に設置されていないと
きは、周辺部押さえ機構14及び中央部押さえ機構15
が収納庫16に収納されている。
【0052】17は基板の加工領域の一部を押さえなが
ら移動する可動押さえ機構であり、可動押さえ機構17
は、スタビライザ、フレーム、ローラなどで構成され、
ビーム照射装置2またはステージ3に設けられる(図1
0〜図13参照)。また、基板1との接触面は、フッ素
系組成物、ナイロン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレ
タンゴムなどで処理されている。18はステージ3の両
側面に複数個の孔が設けられた側部吸排気ポートであり
(図14参照)、18aは吸気/排気/開閉を行う側部
吸排気ポート用バルブ19と接続する側部吸排気用チュ
ーブである。ビーム照射装置2が駆動するときは、ステ
ージ3は駆動しないので、各ポート18はSUSチュー
ブと接続することができる。
【0053】図2は本発明の基板ビーム加工装置に設置
される基板の固定方法を示す説明図である。図2
(a)、図2(b)において、図1と同じ構成要素につ
いては同符号が付される。基板の固定を、基板の周辺部
と基板の中央部の2段階に分け、先に撓みのある基板の
周辺部をステージの周辺に仮固定してから基板の中央部
を桟に固定するよう構成されている。また、図2(a)
は基板が基板ビーム加工装置に固定される前の設置状態
を示し、図2(b)は撓み/反りが矯正されて固定され
た状態を示す。
【0054】基板搬送部13によりステージ3に設置し
た基板1を、支持部4に設けた周辺部吸排気ポート6を
介して周辺部吸排気ポート用チューブ6a内を、吸排気
ポンプ10により減圧して基板1の周辺部の4辺を支持
台4に真空吸着させる。また、周辺部吸排気ポート6は
周辺部吸排気用チューブ61を介して周辺部吸排気用バ
ルブ8に接続され、その吸着強度は、制御部12より周
辺部吸排気用バルブ8を制御して任意に調節できるよう
構成されている。さらに、基板1の中央部をステージ3
の中央部に設けた中央部吸排気ポート7により桟5に真
空吸着して、基板全面をステージ3に固定する。中央部
吸排気ポート7は中央部吸排気ポート用チューブ7aに
接続されており、その吸着強度は、制御部12より中央
部吸排気ポート用バルブ9によって任意に調節できるよ
う構成されている。
【0055】前記構成によれば、最初に、反りが大きい
基板の周辺部を矯正しながらステージの支持台に仮固定
した後、基板全体をステージの桟に均一に固定するの
で、周辺部からの空気のリークを防ぎ、かつ基板を加工
面を浮かせた状態で平面度を確保することができる。例
えば、透光性絶縁基板として厚さ3.3mm、基板サイズ6
50×550mm屈折率1.5の白板ガラス基板を用い、その片
面に屈折率1.5のSiO2を100nmの厚さに常圧CVD
で積層する。この上に、ヘイズ率12〜15%のテクスチュ
ア構造を持つ透明導電膜層としてSnO2を1μmの厚さ
に常圧CVD法で積層する。このときのシート抵抗は10
Ω/□である。これを短冊状のユニットセルに絶縁分割
する際、図15に示す従来のステージでは、基板は自重
で約1.2mm撓む。
【0056】基板の平面度を確保するために、図2に示
す本発明の装置を用いれば、基板の加工面をビーム照射
装置から発するレーザビームの加工許容深度内に位置さ
せることができるので、レーザビームは加工面に対して
常にジャストフォーカスで第1スクライブ、第2スクラ
イブのパターニング加工を良好に行うことができる。図
2において、31はサブステージを示す。
【0057】図3は本発明のステージの構成の一部分を
示す斜視図である。図3に示すように、ステージ3は、
例えば、厚さ3.3mm、サイズ650×550mmのガラス基
板を固定するサブステージ31と支持台4を備えてい
る。支持部4は周辺部吸排気ポート6が設けられてい
る。また、サブステージ31は中央部吸排気ポート7
(図示せず)が設けられ、さらに、サブステージ31に
は桟5を可動式にするために桟固定用螺子穴32が設け
てあり、可動式の桟5が螺子51により間隔を任意に設
定できる構成にしている。
【0058】桟5の設定幅は5mmから1.5mmで任意に
設定できるように螺子止めの切り欠き穴の螺子穴32を
設け、スクライブラインの間隔を任意の値に設定できる
ようにしている。設定幅はここに示した値に限られるも
のではない。サブステージ31はサブステージ固定螺子
33でステージ3に固定する方式を採用したが、この方
式に限られるものではなく、例えば、マグネット式固定
でも良い。
【0059】前記構成により所定のスクライブライン間
隔で良好にスクライブ加工できた。これにより、1枚の
薄膜太陽電池の基板から所定の電圧に集積加工すること
ができる。但し、間隔を広く取りすぎると透明導電膜電
極のシート抵抗の増加により変換効率が低下し、狭すぎ
ると1枚の薄膜太陽電池の面積損失が増えて変換効率が
低下するので適切なスクライブライン間隔が設定されて
いる。
【0060】図4は本発明のステージに設置される桟の
形状例を示す斜視図である。図4(a)〜図4(c)に
示すように、桟5の形状は、基板に接する面が長方形の
桟52、正方形の桟53、円形の桟54があり、各スク
ライブライン1a間に一つ以上の桟を配置することによ
り、基板1の加工面をを浮かせた状態で固定することに
より、基板1に積層された各層を選択された波長のレー
ザビームでスクライブ加工することができる。また、レ
ーザビームがガラス基板を透過後、桟に乱反射して既に
加工した加工跡が加工不良にならないように配慮され、
ビーム加工の信頼性と歩留まりを向上させることができ
る。
【0061】図5は本発明の基板固定処理とビーム加工
処理の手順を示すフローチャートである。図5におい
て、 ステップS1:基板搬送部13により基板1をステージ
3にセットする(図2(a)参照)。 ステップS2:周辺部押さえ機構14を収納庫16から
ステージ3に移動させ、基板1の周辺部を所定の押圧力
で上部から押さえる(図6〜図8参照)。 ステップS3:吸排気ポンプ10により周辺部吸排気ポ
ート6を減圧して基板1の周辺部の4辺を支持台4に真
空吸着させる(図2(b)参照)。
【0062】ステップS4:中央部押さえ機構15をス
テージ3に移動させ、基板1の中央部を所定の押圧力で
上部から押さえる(図9参照)。 ステップS5:吸排気ポンプ10により中央部吸排気ポ
ート6を減圧して基板1の中央部を桟5に真空吸着させ
る。 ステップS6:気圧検出部11により、周辺部吸排気ポ
ート6及び中央部吸排気ポート7の空気圧/真空度を検
出し、検出した真空度が設定値に達しているか否かを判
定し、設定値に達していない場合、ステップS2または
ステップS4に戻りステップS6までの処理を繰り返
す。真空度が設定値に達した場合はステップS7に移行
する。 ステップS7:周辺部押さえ機構14、中央部押さえ機
構15をステージ3から退避させ収納庫16に収納す
る。
【0063】ステップS8:ビーム照射装置2によりビ
ーム加工(パターニング/スクライブ加工)を開始す
る。本実施例では、透明導電膜層を上にして設置し、分
割はQスイッチ発振結合光学系Nd−YAGーザ光(基
本波:1.064μm)を繰り返し周波数5KHz、レーザ
照射スピード200mm/sec、加工面出力500W/mm2で透明
導電膜層側から照射してレーザスクライブにてパターニ
ングを行う。 ステップS9:可動押さえ機構17によりレーザビーム
またはステージ3の移動に追随して基板の加工領域を押
さえる(図10〜図13参照)。
【0064】本実施例では、レーザ光の加工許容深度
は、ジャストフォーカス面から±400μmであるが、
加工面の位置がこの範囲に収まり、スクライブラインの
設定幅90μmに対して、650mmの長さをスクライブ
した時の実際の加工幅は90±5μmと良好に絶縁分離
パターニング加工できた。 ステップS10:ビーム加工を終了する。 ステップS11:吸排気ポンプ10により周辺部吸排気
ポート6及び中央部吸排気ポート7の減圧を停止して、
一方の側部吸排気ポート18に加圧空気を供給するとと
もに 、他方の側部吸排気ポート18から加圧空気を少
し排気してステージ3内の空気圧を少し高くする(図1
4参照)。 ステップS12:基板搬送部13によりステージ3から
基板1を取り出す。
【0065】図6は本発明の周辺部押さえ機構の先端部
の形状例(1)を示す斜視図である。ビーム加工される
基板1を基板搬送部13によりステージ3にセットし
て、基板の周辺部の4辺をステージの支持台に真空吸着
して仮固定する際に、図6に示すような周辺部押さえ機
構14の先端部141によって、基板1の周辺部を予め
所定の押圧で加圧する。本発明の周辺部押さえ機構14
により基板の周辺部から減圧空気のリークを防止できる
ので確実に支持台に仮固定され、さらに、基板1の中央
部が各桟5に真空吸着されると基板の平面度を確保する
ことができる。従って、大面積の基板のビーム加工に適
用することができる。
【0066】図7は本発明の周辺部押さえ機構の先端部
の形状例(2)を示す斜視図である。また、図8は本発
明の周辺部押さえ機構の先端部の形状例(3)を示す斜
視図である。周辺部押さえ機構14の先端部の形状は、
図7に示すような不連続なバー状の先端部142、図8
に示すような複数のピン状の先端部143でも同様の効
果が得られる。また、基板1と接触する先端部の面は、
基板1の接触面を損傷することがないように樹脂、ウレ
タンゴム等で処理されている。図6〜図8において、1
4aは周辺部押さえ機構14の加圧方向を示す。
【0067】図9は本発明の中央部押さえ機構の先端部
の形状例を示す斜視図である。第1段階で基板1の周辺
部がステージ3の支持台4に真空吸着された後、第2段
階で基板全面をステージ3に設けた各桟5に真空吸着さ
せ平坦度を確保する際に、図9に示すような中央部押さ
え機構15の先端部151によって、基板1の中央部を
予め所定の押圧で加圧する。また、基板1と接触する先
端部の面は、基板1の面を損傷することがないように樹
脂、ウレタンゴム等で処理されている。図9において、
15aは中央部押さえ機構15の加圧方向を示す。
【0068】前記構成によれば、基板をビーム加工する
際、基板の周辺部を支持台に真空吸着して仮固定してか
ら、さらに基板全体を支持台と同じ高さの桟に真空吸着
して固定するため、より確実に基板の反り/自重撓みを
矯正して平面度を維持することができるので、大面積基
板のビーム加工に適する基板加工装置を提供することが
できる。
【0069】次に、基板の中央部を各桟に真空吸着する
と基板の平面度を確保することができる。基板の平坦度
が確保されると、周辺部押さえ機構14、中央部押さえ
機構15をステージ3から退避させ収納庫16に収納し
てビーム加工が開始される。
【0070】図10は本発明の可動押さえ機構を搭載し
たビーム照射装置及びステージの構成例(1)を示す斜
視図である。図10に示すように、ビーム照射装置2
は、光ファイバー20によりレーザビームを導光するビ
ームヘッド21が駆動方式である。この場合の可動押さ
え機構17は、ビーム照射装置2に搭載され、ビームヘ
ッド21の両サイドにローラアーム171により保持さ
れた基板押さえローラ172を備え、加工されたスクラ
イブライン1aと平行に、レーザ加工面の両サイドを押
さえながらビームヘッド21と共に移動する。なお、図
10において、1は基板、3はステージ、5は桟、6は
周辺部吸排気ポート、7は中央部吸排気ポート、22は
集光レンズ、23はアッテネータ、24はビームエキス
パンダ、25は結像レンズ、26はスリット、27は対
物レンズ、2aはレーザビーム、2bはビームヘッドの
移動方向を示す。
【0071】また、ビームヘッド21とローラアーム1
71の取り付けにおいて、スプリング式や空気シリンダ
ー式の緩衝機構(ショックアブソーバ)を介在させると
基板1の撓みを矯正しながら移動するローラ172の動
きが滑らかになり、かつ基板の押さえ効果も増大する。
ローラ172の接触面は、基板の面を損傷することがな
いよう樹脂、ウレタンゴム等で処理されている。従っ
て、可動押さえ機構17は、基板の加工領域の一部を押
さえながら移動することができ、レーザビームが加工許
容深度内になるよう基板の加工面を位置させることがで
きる。
【0072】図11は本発明の可動押さえ機構を搭載し
たビーム照射装置及びステージの構成例(2)を示す斜
視図である。図11において、図10と同じ構成要素に
は同じ符号を付している。図11に示すように、ビーム
照射装置2は、光ファイバー20によりレーザビームを
導光するビームヘッド21が駆動方式である。この場合
の可動押さえ機構17は、ステージ3に組み込まれ、ス
テージ3上に設けたレール34上を移動するスタビライ
ザ173で構成される。スタビライザ173は、ビーム
ヘッド21がスクライブ加工を行っている間、スクライ
ブライン1aを挟んだ位置で基板1を押さえて撓みを矯
正する。そして、一本のスクライブライン1aを加工
後、スクライブラインと直交する方向にピッチ送りされ
るビームヘッド21の動きに同期してスタビライザ17
3が、レール34上を移動する。図11において、17
aは可動押さえ機構17の移動方向を示す。
【0073】ここで、スタビライザ173がレール34
上をピッチ送りされて移動する際は、基板の加圧動作を
解除し、さらに基板から離れるよう構成することにより
滑らかピッチ送りを実現できる。また、スタビライザ1
73の接触面は、基板の面を損傷することがないよう樹
脂やウレタンゴム等で処理されている。スタビライザ1
73はスクライブライン1aと平行にスクライブライン
1aを挟んだ片側又は両側に位置し、ビーム加工の妨げ
になることはない。前記構成により、ビーム加工中にお
いて確実に基板の平面度を確保することができる。
【0074】図12は本発明の可動押さえ機構を搭載し
たビーム照射装置及びステージの構成例(3)を示す斜
視図である。図12において、図10と同じ構成要素に
は同じ符号を付している。図12に示すように、ビーム
照射装置2は、ベンディングミラー28とレーザ光路筐
体29によりレーザビームを導光するビームヘッド21
が固定方式であり、ステージ3の駆動によってスクライ
ブ加工する場合である。ステージ3はボール螺子35と
ACサーボモータにより駆動される。
【0075】この場合の可動押さえ機構17は、ビーム
照射装置2に組み込まれ、レーザ光路筐体29のレーザ
ビームの出射部の両サイドにローラアーム171により
保持されたローラ172を備え、加工されるスクライブ
ラインと平行に、ステージ3の移動の際にレーザ加工面
の両サイドを押さえる。前記構成により、ステージが駆
動される方式のビーム加工においても確実に基板の平面
度を確保することができる。
【0076】図13は本発明の可動押さえ機構を搭載し
たビーム照射装置及びステージの構成例(4)を示す斜
視図である。図13において、図10と同じ構成要素に
は同じ符号を付している。図13に示すように、ビーム
照射装置2は、ベンディングミラー28とレーザ光路筐
体29によりレーザビームを導光するビームヘッド21
が固定方式であり、ステージ3の駆動によってスクライ
ブ加工する場合である。ステージ3はボール螺子33と
ACサーボモータ34により駆動される。図12〜図1
3において、3aはステージ3の移動方向を示す。
【0077】この場合の可動押さえ機構17は、ステー
ジ3に組み込まれ、ステージ3上に設けた搬送レール3
b上を移動するスタビライザ17cを備え、スタビライ
ザ17cは、ビームヘッド21がスクライブ加工を行っ
ている間、スクライブライン1aを挟んだ位置で基板1
を押さえて撓みを矯正する。そして、一本のスクライブ
ライン1aを加工後、スクライブラインと直交する方向
にピッチ送りされるステージ3の動きに対応して、レー
ル34上を移動する。前記構成によりステージが駆動す
る方式のレーザ加工機の場合でも確実に基板の平面度を
確保することができる。
【0078】図14は本発明の基板ビーム加工装置に設
置された基板の取り出し方法を示す説明図である。図1
4に示すように、18はステージ3の両側面に複数個の
孔が設けられた側部吸排気ポートであり、側部吸排気用
チューブ181により吸気/排気/開閉を行う側部吸排
気ポート用バルブ19と接続されている(図示せず)。
基板搬送部によりステージから基板を取り出す際、吸排
気ポンプ10により周辺部吸排気ポート6及び中央部吸
排気ポート7の減圧を停止して、一方の側部吸排気ポー
ト18に加圧空気を供給し、他方の側部吸排気ポート1
8から空気を排気してステージ3内の空気圧を少し高く
して、基板1がステージ3から取り出しやすくなる。一
方、ステージ内の気流が一方向に制御されるので、基板
の膜面下加工時にステージ内に付着した飛散物のまきあ
げを防止し、一方の側部吸排気ポートから排出するので
ビーム加工の信頼性と歩留まりを向上させることができ
る。
【0079】本実施例において、例えば、薄膜太陽電池
を集積する方法として、ガラス基板上に形成した透明導
電膜膜に、Nd−YAGレーザの基本波(1.064μm)
を透光性絶縁側から照射し、アブレーションにより短冊
状に絶縁分割加工した後(第1スクライブ)、非晶質光
電変換膜を積層し、第1スクライブラインからずらせた
位置に透明導電膜膜を損傷せずに、Nd−YAGの第2
高調波(0.532μm)を非晶質光電変換層だけに照射し
分割する加工(第2スクライブ)を行い、裏面電極層を
積層した後、第2スクライブラインから、第1スクライ
ブラインと反対側にずらせた位置に裏面電極層を分割す
る加工(第3スクライブ)を行う。
【0080】透光性絶縁基板として厚さ3.3mm、基板サ
イズ650×550mm屈折率1.5の白板強化ガラス基板を用
い、その片面にZnOをRFスパッタ法で厚さ2μm積層
し、ヘイズ率10〜15%のテクスチュア構造を持つ透明導
電膜層を形成する。この時のシート抵抗は8〜10Ω/□
である。これを、短冊状のユニットセルに絶縁分割する
工程及び非晶質半導体光電変換層を積層する工程、辺方
向に0.2%程度の反りを持つ強化ガラス基板について
も、本実施例により良好に透明導電膜の絶縁パターニン
グ加工及び非晶質半導体光電変換層の分割ラインを形成
することができた。
【0081】絶縁分離パターニング加工された透明導電
膜付きガラス基板上に、プラズマCVD法にて非晶質半
導体光電変換層を積層する。この膜面を下向きに本発明
のステージに設置し、吸着固定する。ガラス面側からQ
スイッチ発振結像光学系Nd−YAGレーザの第2高調
波(SHG:0.532μm)を繰り返し周波数5kHz、レ
ーザ照射スピード200mm/sec、加工面出力100W/mm2
ガラス面側から、透明導電膜に隣接した位置に平行に照
射してレーザスクライブにてパターニングを行う。本実
施例によるレーザ光の加工許容深度は、ジャストフォー
カス面から±400μmであるが、加工面の位置がこの範
囲に収まり、スクライブラインの設定幅100μmに対し
て、650mmの長さをスクライブした時の実際の加工幅
は100±5μmと良好に絶縁分離パターニング加工でき
た。
【0082】本実施例によれば、(1)大面積基板の周
辺部の4辺をステージの支持台に真空吸着して仮固定し
その後、基板全体をステージ内の桟に真空吸着するた
め、減圧するときのリークを防ぐことができ、より確実
に基板の自重撓み、反りを矯正して平坦にすることがで
きる。 (2)基板の撓み、反りの方向に関係なく、周辺部押さ
え機構によって予め基板の周辺部を押さえながらステー
ジの支持台に真空吸着するため、迅速に大面積の基板の
仮固定ができる。 (3)基板の周辺部をステージの支持台に真空吸着させ
た後、中央部押さえ機構によって予め基板の中央部を押
さえながらステージ内の桟に真空吸着させるため、より
確実に短時間で基板を全面吸着させることができるの
で、基板のセッティング時間が短縮できる。基板全面が
平坦になるので、レーザビームの焦点を、どの加工面で
も加工許容深度内の位置に保持することができので、ビ
ーム加工の信頼性が向上する。また、レーザビームの焦
点を基板の加工面に常に追随させることがないので高速
にビーム加工をすることができる。
【0083】(4)レーザビームが照射されるスクライ
ブラインの間隔に沿って設置させた桟に基板を固定させ
ることにより、透光性絶縁基板を透過したレーザビーム
が桟に照射されそのレーザビームの散乱による加工不良
が防止できる。このため、ビーム加工の信頼性と歩留ま
りが向上する。 (5)ステージの中央部に位置する桟への真空吸着とレ
ーザビームの照射面の上部から基板を押さえる可動押さ
え機構により、常に基板の加工面の平坦性が確保できる
ので、レーザビームの焦点を、常に加工許容深度内の位
置に保持することができる。
【0084】(6)本発明の基板ビーム加工装置を適用
すれば、透光性絶縁基板上に積層した透明導電膜層をレ
ーザビームにより絶縁パターニングする工程(第1スク
ライブ)及び、その上に積層した非晶質光電変換層を開
溝パターニングする加工(第2スクライブ)において、
透光性絶縁基板側(太陽光入射側)からレーザビームを
入射させ、透光性絶縁基板及び透明導電膜層を透過させ
て、非晶質光電変換層でレーザビームを吸収させて選択
的に薄膜加工を行う場合に、基板の反り、自重撓みを矯
正して良好にレーザ加工できる。 (7)基板の自重撓みのみならず、強化ガラス基板の反
りも矯正できる。これにより、強化ガラス基板上に薄膜
太陽電池を直接積層形成し、集積化を行うことが可能と
なるため、従来のような保護ガラスが不要になり屋外設
置用の大面積薄膜太陽電池の低コスト化、軽量化を達成
できる。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、基板をビーム加工する
際、基板の周辺部を支持台に真空吸着して仮固定してか
ら、基板全体を支持台と同じ高さの桟に真空吸着するた
め、より確実に基板の反り/自重撓みを矯正して平面度
を維持することができる。従って、ビーム加工の信頼性
と歩留まりが向上し、特に、大面積基板のビーム加工に
適する基板加工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明は基板ビーム加工装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の基板ビーム加工装置に設置される基板
の固定方法を示す説明図である。
【図3】本発明のステージの構成の一部分を示す斜視図
である。
【図4】本発明のステージに設置される桟の形状例を示
す斜視図である。
【図5】本発明の基板固定処理とビーム加工処理の手順
を示すフローチャートである。
【図6】本発明の周辺部押さえ機構の先端部の形状例
(1)を示す斜視図である。
【図7】本発明の周辺部押さえ機構の先端部の形状例
(2)を示す斜視図である。
【図8】本発明の周辺部押さえ機構の先端部の形状例
(3)を示す斜視図である。
【図9】本発明の照射部押さえ機構の先端部の形状例を
示す斜視図である。
【図10】本発明の可動押さえ機構を搭載したビーム照
射装置及びステージの構成例(1)を示す斜視図であ
る。
【図11】本発明の可動押さえ機構を搭載したビーム照
射装置及びステージの構成例(2)を示す斜視図であ
る。
【図12】本発明の可動押さえ機構を搭載したビーム照
射装置及びステージの構成例(3)を示す斜視図であ
る。
【図13】本発明の可動押さえ機構を搭載したビーム照
射装置及びステージの構成例(4)を示す斜視図であ
る。
【図14】本発明の基板ビーム加工装置に設置された基
板の取り出し方法を示す説明図である。
【図15】従来例のステージに設置される基板の固定方
法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板 1a スクライブライン 2 ビーム照射装置 20 光ファイバー 21 ビームヘッド 22 集光レンズ 23 アッテネータ 24 ビームエキスパンダ 25 結像レンズ 26 スリット 27 対物レンズ 28 ベンディングミラー 29 ビーム光路筐体 2a レーザビーム 2b ビームヘッドの移動方向 3 ステージ 31 サブステージ 32 桟固定用螺子穴 33 サブステージ固定螺子 34 レール 35 ボール螺子 3a ステージの移動方向 4 支持台 5 桟 51 桟固定螺子 52 長方形状の桟 53 方形状の桟 54 円形状の桟 6 周辺部吸排気ポート 61 周辺部吸排気用チューブ 7 中央部吸排気ポート 71 中央部吸排気用チューブ 8 周辺部吸排気ポート用バルブ 9 中央部部吸排気ポート用バルブ 10 吸排気ポンプ 11 気圧検出部(圧力センサ) 12 制御部(コンピュータ) 13 基板搬送部 14 周辺部押さえ機構 141 周辺部押さえ機構の先端部 142 周辺部押さえ機構の先端部 143 周辺部押さえ機構の先端部 14a 周辺部押さえ機構の加圧方向 15 中央部押さえ機構 151 中央部押さえ機構の先端部 15a 中央部押さえ機構の加圧方向 16 収納庫 17 可動押さえ機構 171 ローラアーム 172 ローラ 173 スタビライザ 17a 可動押さえ機構の移動方向 18 側部吸排気ポート 19 側部吸排気ポート用バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−274148(JP,A) 特開 昭63−139632(JP,A) 特開 昭62−67894(JP,A) 特開 平3−13290(JP,A) 特開 昭63−90386(JP,A) 特開 昭60−72666(JP,A) 特開 平6−71475(JP,A) 特開 昭62−219634(JP,A) 実開 平4−80681(JP,U) 実開 昭64−34137(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/10 B23K 26/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にビームを照射するビーム照射装
    置と、基板の周辺を所定の高さで支持する支持台と基
    の中央部を支持しビームの加工ラインと同方向に延伸さ
    れた複数の桟であって隣接する桟の間隔を任意に変更可
    能なように形成された桟とを有するステージと、支持台
    に設けた複数の周辺部吸排気ポートと、ステージの中央
    部に設けた複数の中央部吸排気ポートと、周辺部吸排気
    ポートの吸排気を行うバルブと、中央部吸排気ポートの
    吸排気を行うバルブと、周辺部吸排気ポート及び中央部
    吸排気ポートを減圧する吸排気ポンプと、周辺部吸排気
    ポート及び中央部吸排気ポートの真空度をそれぞれ検出
    する気圧検出部と、基板がステージに設置された際、中
    央部排気ポートの吸排気を行うバルブを閉じた状態で周
    辺部吸排気ポートの吸排気を行うバルブを開くよう制御
    して前記基板の周辺が前記支持台に真空吸着した後に、
    中央部吸排気ポートの吸排気を行うバルブを開くよう制
    御して基板の中央部を桟に真空吸着するように前記各バ
    ルブ及び前記排気ポンプを検出された真空度に基づい
    て制御する制御部とを備えてなる基板ビーム加工装置。
  2. 【請求項2】 前記基板が、強化ガラス板の透過性絶縁
    基板であることを特徴とする請求項1記載の基板ビーム
    加工装置。
  3. 【請求項3】 前記基板は、強化ガラス板上に透明導電
    膜、非晶質半導体光電変換膜、裏面反射金属膜を積層し
    た薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする請求項2
    記載の基板ビーム加工装置。
  4. 【請求項4】 前記ビーム照射装置は、Nd−YAGレ
    ーザ、エキシマレーザなどのレーザ発振器と光学系で構
    成されることを特徴とする請求項1記載の基板ビーム加
    工装置。
  5. 【請求項5】 前記ビーム照射装置は、前記基板を選択
    された波長のレーザビームでパターンニング加工するこ
    とを特徴とする請求項4記載の基板ビーム加工装置。
  6. 【請求項6】 前記ステージに基板を設置またはステー
    ジから基板を取り出し搬送する基板搬送部と、前記ステ
    ージに設置された基板の周辺を上部から押さえる周辺部
    押さえ機構とをさらに備え、前記制御部は、前記基板搬
    送部によりステージに設置された基板を前記支持台に真
    空吸着させる際、予め前記基板の周辺を所定の押圧範囲
    で押さえるよう前記周辺部押さえ機構を制御することを
    特徴とする請求項1記載の基板ビーム加工装置。
  7. 【請求項7】 前記ステージに基板を設置またはステー
    ジから基板を取り出し搬送する基板搬送部と、前記ステ
    ージに設置された基板の中央部を上部から押さえる中央
    部押さえ機構とをさらに備え、前記制御部は、前記基板
    搬送部によりステージに設置された基板の周辺が前記支
    持台に真空吸着された後、さらに基板の中央部を前記各
    桟に真空吸着させる際、予め基板の中央部を所定の押圧
    範囲で押さえるよう前記中央部部押さえ機構を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の基板ビーム加工装置。
  8. 【請求項8】 前記周辺部押さえ機構及び前記中央部押
    さえ機構をそれぞれ収納する収納庫をさらに備え、前記
    制御部は、前記基板が所定の真空度で前記支持台および
    前記各桟に真空吸着された際に前記周辺部押さえ機構及
    び前記中央部押さえ機構を前記収納庫に順次収納するよ
    う制御することを特徴とする請求項または記載の基
    板ビーム加工装置。
  9. 【請求項9】 前記基板の照射領域の一部を移動可能に
    押さえる可動押さえ機構をさらに備え、前記可動押さえ
    機構は、前記ビーム照射装置の両サイドにローラアーム
    により保持された基板押さえローラ、またはレール上を
    移動するスタビライザで構成され、ビーム照射装置によ
    って照射されるビームの移動ラインに伴って基板上を移
    動することを特徴とする請求項1記載の基板ビーム加工
    装置。
  10. 【請求項10】 前記ステージに基板を設置または前記
    ステージから基板を取り出し搬送する基板搬送部と、前
    記ステージの両側面に複数の側部吸排気ポートと、前記
    各ポートの吸排気を行う各バルブとをさらに備え、前記
    基板搬送部がステージに設置された基板を取り出す際、
    前記制御部は、前記ステージの一方の側面に設けた側部
    吸排気ポートから加圧空気を供給し、他方の側面に設け
    た側部吸排気ポートから排気するよう前記各バルブ及び
    吸排気ポンプを制御することを特徴とする請求項1記載
    の基板ビーム加工装置。
  11. 【請求項11】 基板上にビームを照射するビーム照射
    装置と、基板の周辺を所定の高さで支持する支持台と基
    板の中央部を支持しビームの加工ラインと同 方向に延伸
    された複数の桟であって隣接する桟の間隔を任意に変更
    可能なように形成された桟とを有するステージと、支持
    台に設けた複数の周辺部吸排気ポートと、ステージの中
    央部に設けた複数の中央部吸排気ポートと、周辺部吸排
    気ポートの吸排気を行うバルブと、中央部吸排気ポート
    の吸排気を行うバルブと、周辺部吸排気ポート及び中央
    部吸排気ポートを減圧する吸排気ポンプと、周辺部吸排
    気ポート及び中央部吸排気ポートの真空度をそれぞれ検
    出する気圧検出部と、基板がステージに設置された際、
    中央部排気ポートの吸排気を行うバルブを閉じた状態で
    周辺部吸排気ポートの吸排気を行うバルブを開くよう制
    御して前記基板の周辺が前記支持台に真空吸着した後
    に、中央部吸排気ポートの吸排気を行うバルブを開くよ
    う制御して基板の中央部を桟に真空吸着するように前記
    各バルブ及び前記吸排気ポンプを検出された真空度に基
    づいて制御する制御部とを備えてなる基板ビーム加工装
    置の基板固定方法であって、 (1)基板の周辺部を周辺部押さえ機構で押さえ、 (2)基板の周辺部を周辺部吸排気ポートを減圧するこ
    とにより真空吸着し、 (3)基板の中央部を中央部押さえ機構で押さえ、 (4)基板の中央部を中央部吸排気ポートを減圧するこ
    とにより真空吸着し、 (5)気圧検出部により周辺部及び中央部の吸排気ポー
    トの真空度を検出して、所定の設定値に達するまで、前
    記ステップ(1)〜(4)を繰り返すことを特徴とする
    基板ビーム加工装置の基板固定方法。
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