JP2016022483A - チャックテーブル及びレーザー切断装置 - Google Patents

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力 相川
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Abstract

【課題】板状ワークの切断後のチップに対する加工屑の付着を防止すること。
【解決手段】チャックテーブル(20)は、板状ワーク(W)を個々のチップ(C)に切断する切断加工に用いられるものであり、中央の凹部(23)を囲む凸部(24)に板状ワークの外周側を吸引保持する外周保持部(27)が形成されたベース部材(21)と、ベース部材の凹部において板状ワークの分割後のチップを保持するように、各チップに対応して配設された保持ブロック(22)とを備え、ベース部材に保持ブロックの間を吸気する吸気口(36)を形成して、切断加工時に保持ブロックの間に入り込んだ加工屑をチャックテーブルの外部に排出する構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、板状ワークを個々のチップに切断する切断加工に用いられるチャックテーブル及びレーザー切断装置に関する。
ウエーハは、IC等のデバイスが表面に形成されており、分割予定ラインに沿ってダイシングされてデバイス毎に個々のチップへと分割される。このチップは、デバイスで発生する熱を効率的に排出できるように、チップに適合する大きさの放熱板と共に電子機器に組み込まれる。放熱板は、ステンレス等の金属板にレーザー光線を照射して、金属板を分断することで形成される。金属板の分断には、CO2をレーザー媒質として発振されるレーザー光線が照射される。このとき、レーザー光線の照射領域には、ドロスと呼ばれる溶解物の付着を防止するためにアシストガスが吹き付けられている(特許文献1参照)。
また、ウエーハ等の板状ワークを切断するレーザー切断装置として、板状ワークを支持する支持台に下方空間を設けて、レーザー光線を下方空間に逃がすことで支持台の発熱を抑えるものが知られている。このレーザー切断装置では、レーザー光線で板状ワークが貫通されて完全切断されるため、板状ワークの貫通によって下面側からレーザー光線と共にアシストガスも噴射される。この場合、板状ワークはレーザー光線によって溶解されながら切断されるため、板状ワークの溶解によって生じるドロスが、板状ワークの貫通時にアシストガスによって下方空間内に吹き飛ばされる(特許文献2参照)。
特開2014−018839号公報 特開2014−076477号公報
ところで、板状ワークを吸引保持するチャックテーブルとして、板状ワークの切断後の個々のチップを個別に保持する保持ブロックを設けたものが考案されている。保持ブロックは、分割予定ラインに沿ってレーザー光線を逃がすための隙間(逃げ溝)が設けられている。よって、レーザー光線によって板状ワークが貫通されると、アシストガスによって板状ワークの下面から保持ブロックの間にドロスが噴出される。ドロスは冷却されると粉体になって舞い上がるため、チャックテーブルからチップを離すときにチップに粉体が付着される場合がある。このチップに対する粉体等の加工屑の付着が、チップに不具合を発生させる原因になっている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、板状ワークの切断後の各チップに対する加工屑の付着を防止することができるチャックテーブル及びレーザー切断装置を提供することを目的とする。
本発明のチャックテーブルは、板状ワークに形成される分割予定ラインに沿って板状ワークを完全切断してチップに分割する切断加工に用いるチャックテーブルであって、中央の凹部と該凹部の外側の環状の凸部とで形成されるベース部材と、該凸部の上面に環状に形成され板状ワークの外周余剰領域に対する下面を吸引保持する外周保持部と、該凹部の底面に配設し切断加工で分割された該チップを吸引保持する保持ブロックと、該凹部の内側面及び該底面の該保持ブロックを配設しない部分の少なくとも一方に形成し隣接する該保持ブロックの間を吸気する吸気口と、該吸気口と吸気源とを連通する吸気路と、を備え、該保持ブロックは、該チップの面積に対応する保持面と、該保持面を該凸部の上面と一致させ該保持面と吸引源とを連通させる吸引路と、を備え、板状ワークで封止した該凹部の内部を該吸気源に連通させ、切断加工で形成される切断溝からの吸気によって、切断加工による加工屑の排出を可能にする。
この構成によれば、ベース部材の外周保持部によって板状ワークの外周が吸引保持され、保持ブロックによって板状ワークの切断後のチップが吸引保持される。また、吸気口によって凹部の内部の保持ブロックの間が吸気されている。チャックテーブル上で板状ワークが完全切断されると、板状ワークの切断溝から保持ブロックの間に加工屑が入り込むが、保持ブロックの間から吸気口を通じてチャックテーブルの外部に排出される。このため、チャックテーブルからチップを離してもチップに加工屑が付着することがなく、加工屑の付着に起因したチップの不具合を防止することができる。
本発明のレーザー切断装置は、上記チャックテーブルを用いたレーザー切断装置であって、該チャックテーブルに保持される板状ワークの該分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射させ板状ワークの上面から下面に貫通して切断するレーザー切断手段と、該チャックテーブルの該凹部の内部を吸気する吸気手段と、を備え、該レーザー切断手段は、板状ワークにレーザー光線を照射するレーザー照射部と、該レーザー照射部が照射するレーザー光線に沿ってアシストガスを板状ワークに噴射するノズルと、を備え、該吸気手段は、該チャックテーブルの該吸気路と該吸気源とを接続する吸気管と、該吸気管に配設され該吸気管内の圧力を計測する圧力ゲージと、該圧力ゲージによる圧力値が所定の圧力値になるよう圧力調整する圧力調整手段と、を備え、該圧力調整手段は、該吸気管を流れる流量を調整する調整バルブと、該圧力ゲージの圧力値が所定の圧力を維持する様に該調整バルブを制御する制御部と、を備え、該外周保持部が板状ワークの外周余剰領域に対する下面を吸引保持する事で、該凹部の内部を封止し、該板状ワークの下面を該保持ブロックで保持すると共に支持し、該吸気手段を用いて凹部の内部を所定の圧力で吸気し、該板状ワークの上面の該分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射させて形成される切断溝によって該圧力ゲージが計測する圧力値が変動しないように該圧力調整手段で圧力調整する。
本発明によれば、板状ワークの切断後のチップを保持する保持ブロックの間を吸気することで、チップに対する加工屑の付着を防止することができる。
第1の実施の形態に係るレーザー切断装置の斜視図である。 第1の実施の形態に係るチャックテーブルの斜視図である。 第1の実施の形態に係るチャックテーブルの断面図である。 第1の実施の形態に係るレーザー切断動作の説明図である。 第2の実施の形態に係るレーザー切断動作の説明図である。 変形例に係るチャックテーブルの断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るチャックテーブルを備えたレーザー切断装置について説明する。図1は、第1の実施の形態に係るレーザー切断装置の斜視図である。なお、本発明に係るチャックテーブルは、図1に示すレーザー切断装置に限定されず、板状ワークを完全切断して個々のチップに分割可能な切断装置に適用可能である。例えば、本発明に係るチャックテーブルは切削ブレードを用いた切断装置にも適用可能である。
図1に示すように、レーザー切断装置1は、チャックテーブル20上の円板状の板状ワークWにレーザー光線を照射して、板状ワークWを個々のチップC(図4B参照)に切断するように構成されている。板状ワークWの上面71は、格子状の分割予定ライン73によって複数の領域に区画され、各領域に複数のデバイスDが形成されたデバイス領域A1(図3参照)と、デバイス領域A1を囲繞する外周余剰領域A2(図3参照)とに分かれている。なお、板状ワークWは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体ウエーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア系の光デバイスウエーハでもよいし、各種パッケージ基板や放熱板等の板状の電気部品でもよい。
レーザー切断装置1の基台10上には、チャックテーブル20をX軸方向及びY軸方向に移動するチャックテーブル移動機構40が設けられている。チャックテーブル移動機構40は、基台10上に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール41と、一対のガイドレール41にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸テーブル42とを有している。また、チャックテーブル移動機構40は、Y軸テーブル42上に配置されたX軸方向に平行な一対のガイドレール43と、一対のガイドレール43にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸テーブル44とを有している。
Y軸テーブル42及びX軸テーブル44の背面側には、それぞれ図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ45、46が螺合されている。そして、ボールネジ45、46の一端部に連結された駆動モータ47、48が回転駆動されることで、チャックテーブル20がガイドレール41、43に沿ってX軸方向及びY軸方向に移動される。X軸テーブル44上には、θテーブル49を介してチャックテーブル20が回転可能に設けられている。チャックテーブル20には、板状ワークWの分割後のチップC(図4B参照)を個別に保持可能な保持ブロック22が設けられている。なお、チャックテーブル20の詳細については後述する。
また、基台10上には、チャックテーブル移動機構40の後方に立壁部11が立設されており、立壁部11からはチャックテーブル20の上方に向かってアーム12が突出している。アーム12の先端には、板状ワークWの分割予定ライン73に沿ってレーザー光線を照射して、板状ワークWを上面から下面に貫通させて切断するレーザー切断手段50が設けられている。レーザー切断手段50には、板状ワークWに向けてレーザー光線を照射するレーザー照射部51と、レーザー光線に沿ってアシストガスを板状ワークWに向けて噴射するノズル52とが設けられている(図4A参照)。
レーザー切断手段50による板状ワークWの完全切断は、板状ワークWに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を用いたアブレーション加工によって実施される。なお、アブレーションとは、レーザー光線の照射強度が所定の加工閾値以上になると、固体表面で電子、熱的、光科学的及び力学的エネルギーに変換され、その結果、中性原子、分子、正負のイオン、ラジカル、クラスタ、電子、光が爆発的に放出され、固体表面がエッチングされる現象をいう。また、本実施の形態に係るアシストガスは、圧縮エアであり、板状ワークWの材質等に応じて酸素や窒素等のガスに適宜変更される。
アーム12には、チャックテーブル20上の板状ワークWの上面71を撮像するアライメント用の撮像手段53が設けられている。撮像手段53によって板状ワークWが撮像され、板状ワークWの撮像画像に基づいて分割予定ライン73に対してレーザー切断手段50がアライメントされる。このように構成されたレーザー切断装置1では、レーザー切断手段50から板状ワークWにレーザー光線が照射されると共に、レーザー光線の照射領域にアシストガスが噴射される。そして、レーザー光線が照射された状態でチャックテーブル20が移動されることで分割予定ライン73に沿って板状ワークWがレーザー切断される。
レーザー切断では板状ワークWを溶解させながら上面から下面まで貫通させるため、貫通箇所から噴き出されるアシストガスによって、板状ワークWのドロスがチャックテーブル20内に押し込まれる。チャックテーブル20内のドロスは冷却にされることで粉体になって舞い上がるため、板状ワークWの分割後のチップC(図4B参照)に付着する可能性がある。そこで、第1の実施の形態に係るチャックテーブル20には、チャックテーブル20に板状ワークWを吸引保持させる吸引系統の他に、チャックテーブル20内に入り込んだドロスやドロスの粉体等の加工屑を外部に排出させる吸気系統が設けられている。
以下、図2及び図3を参照して、チャックテーブルについて説明する。図2は、第1の実施の形態に係るチャックテーブルの斜視図である。図3は、第1の実施の形態に係るチャックテーブルの断面図である。なお、図2Aはチャックテーブルから保持ブロックを取り外した状態を示し、図2Bはチャックテーブルに保持ブロックを配設した状態を示している。なお、チャックテーブルは、図2に示す構成に限定されず、内部に入り込んだ加工屑を外部に排出可能な吸気口や吸気路が形成されていれば、どのように構成されていてもよい。
図2A及び図2Bに示すように、チャックテーブル20は、板状ワークWを分割予定ライン73(図3参照)に沿って完全切断して各チップC(図4B参照)に分割する切断加工に用いられるものである。チャックテーブル20は、テーブルの基台となるベース部材21に各チップCを個別に保持可能な保持ブロック22が配設されて構成される。ベース部材21の中央には円形の凹部23が形成され、ベース部材21の凹部23の外側には環状の凸部24が形成されている。凹部23の底面25には、板状ワークWのデバイスD(図1参照)の配置に合うように、保持ブロック22が所定の向き及び位置で配設されている。
環状の凸部24の上面には、板状ワークWの外周余剰領域A2(図3参照)に対応する下面を吸引保持する外周保持部27が環状に形成されている。外周保持部27は、凸部24の上面に形成された吸引溝であり、ベース部材21の内部に形成された吸引路29を通じて吸引源31に連通されている(図3参照)。吸引源31からの吸引力によって外周保持部27が負圧になることで、板状ワークWの外周側が全周に亘って外周保持部27に吸引保持される。
保持ブロック22には、板状ワークWの分割予定ライン73(図3参照)に合わせて逃げ溝39が形成されている。保持ブロック22の上面が逃げ溝39によって区画されることで、チップCの面積(形状)に対応した保持面32を有する構成になっている。各保持面32は、外周保持部27と同一の高さで板状ワークWを保持するように、凸部24の上面に一致する高さに形成されている。各保持面32の中心には板状ワークWの分割後のチップCを保持する吸引口33が形成されており、保持ブロック22の内部には各吸引口33(保持面32)を吸引源31に連通させるための吸引路34(図3参照)が形成されている。保持ブロック22の吸引路34は、凹部23の底面25に保持ブロック22が配設されることで、底面25に形成された複数の浅溝28に連通される。
複数の浅溝28は、保持ブロック22の吸引路34(図3参照)を繋ぐように、縦横に複数の列をなすように延在している。いずれかの浅溝28にはベース部材21の内部に形成された吸引路35(図3参照)を介して吸引源31に連通されている。吸引源31からの吸引力によって保持ブロック22の保持面32が負圧になることで、板状ワークWの中央部分が保持ブロック22の保持面32に吸引保持される。また、板状ワークWが個々のチップCに分割された場合には、個々のチップCに対応した保持面32によって各チップCが個別に吸引保持される。
チャックテーブル20には、このような板状ワークWを吸引保持する吸引系統の他に、ドロスやドロスの粉体等の加工屑を排出する吸気系統が形成されている。チャックテーブル20には、吸気系統として、凹部23(凸部24)の内側面26に複数の吸気口36が形成され、ベース部材21の内部に各吸気口36を吸気源37に連通する吸気路38(図3参照)が形成されている。複数の吸気口36は、周方向に延びる長穴状に形成されており、凹部23を囲むように略全周に亘って延在している。この複数の吸気口36によって保持ブロック22の間(逃げ溝39)が吸気されて、凹部23の内部の板状ワークWの加工屑が外部に排出される。
具体的には、図3に示すように、チャックテーブル20上に板状ワークWが保持されると、板状ワークWで封止した凹部23の内部が吸気源37に連通される。そして、吸気口36によって凹部23の内部が吸気されると、保持ブロック22の間(逃げ溝39)から吸気口36に向かう空気の流れが形成される。このとき、保持ブロック22の間は、分割予定ライン73に沿って格子状に存在するが、凹部23の内側面26の全周に亘って形成された複数の吸気口36によって四方から吸気される。よって、板状ワークWの切断時に生じた加工屑が中央から径方向外側に引き寄せられて、吸気口36を通じて外部に排出される。
また、凹部23の内側面26に吸気口36が形成されているため、吸気源37等のユニットをチャックテーブル20に外付けし易くなっている。すなわち、ベース部材21の凹部23の底面25側と比較して、凹部23の内側面26側には吸引系統の流路が少ないため、既存のチャックテーブル20からの変更を最小限に抑えることができる。よって、既存のチャックテーブル20の形状を利用して、加工屑を外部に排出する吸気系統を導入し易くしている。なお、チャックテーブル20では、吸気口36によって凹部23の内部が負圧されているため、外周保持部27や保持面32以外の空間でも板状ワークWに対する保持力が付与されている。
図4を参照して、チャックテーブル上でのレーザー切断動作について説明する。図4は、第1の実施の形態に係るレーザー切断動作の説明図である。なお、図4に示すレーザー切断動作は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
図4Aに示すように、板状ワークWの外周余剰領域A2に対応する下面が外周保持部27によって吸引保持されて、板状ワークWによって凹部23の内部が気密に封止される。また、板状ワークWのデバイス領域A1に対応する下面が保持ブロック22に吸引保持されて、外周保持部27と同一の高さで板状ワークWが支持される。保持ブロック22は板状ワークWのデバイスD(図1参照)に対応して配設されているため、保持ブロック22の間(逃げ溝39)が板状ワークWの分割予定ライン73の真下に位置付けられている。この状態で、複数の吸気口36によって凹部23の内部の保持ブロック22の間が吸気されている。
チャックテーブル20がレーザー切断手段50の下方に移動され、レーザー切断手段50が板状ワークWの分割予定ライン73に位置付けられる。そして、レーザー切断手段50から板状ワークWにレーザー光線が照射され、ノズル52からレーザー光線の照射領域にアシストガスが吹き付けられる。これにより、板状ワークWの溶解で生じるドロスがアシストガスで吹き飛ばされながら、レーザー光線によって板状ワークWが上面71から下面72に向かって貫通される。このとき、レーザー光線の照射領域の真下には、保持ブロック22が存在しないため、保持ブロック22が加熱されることがない。
図4Bに示すように、レーザー光線の集光点が調整されながら、板状ワークWに対してレーザー切断手段50が相対移動されることで、板状ワークWが分割予定ライン73に沿って切断されて切断溝74が形成される。板状ワークWに切断溝74が形成されると、切断溝74から凹部23の内部にアシストガスが噴き出され、アシストガスによって板状ワークWのドロス等の加工屑75が保持ブロック22の間(逃げ溝39)に押し出される。そして、切断溝74から吸気口36に向かう気流が形成され、保持ブロック22の間からドロスやドロスが冷却した粉体等の加工屑75が吸気口36に引き寄せられてチャックテーブル20の外部に排出される。
このように、板状ワークWが切断される度に、保持ブロック22の間の加工屑75がチャックテーブル20から外部に排出されるため、チャックテーブル20の凹部23の内部が清浄に維持される。そして、板状ワークWの全ての分割予定ライン73に沿って切断溝74が形成されることで、板状ワークWが個々のチップCに分割される。
以上のように、第1の実施の形態に係るチャックテーブル20によれば、チャックテーブル20上で板状ワークWが完全切断されると、板状ワークWの切断溝74から保持ブロック22の間(逃げ溝39)に加工屑75が入り込むが、保持ブロック22の間から吸気口36を通じて加工屑75がチャックテーブル20の外部に排出される。このため、チャックテーブル20からチップCを離してもチップCに加工屑75が付着することがなく、加工屑75の付着に起因したチップCの不具合を防止することができる。
ところで、板状ワークWに切断溝74が形成されると、板状ワークWの切断溝74を通じてチャックテーブル20の凹部23の内部空間が外部空間に開放されて圧力が変動する。したがって、板状ワークWのレーザー切断が進むにつれて、凹部23の内部空間と外部空間の連通範囲が広くなり、吸気口36に向かう吸気力が低下する。そこで、図5に示すように、チャックテーブル20に、凹部23の内部を所定の圧力に調整しながら吸気する吸気手段60を設けて、圧力変動に伴う吸気力の低下を抑えるようにしてもよい。
以下、図5を参照して、第2の実施の形態に係るレーザー切断装置について説明する。図5は、第2の実施の形態に係るレーザー切断動作の説明図である。なお、第2の実施の形態では、チャックテーブルに吸気手段を設けた点で、第1の実施の形態と相違している。したがって、主に相違点について詳細に説明する。また、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一のレーザー切断装置が使用されるため、装置全体の説明も省略する。
図5Aに示すように、第2の実施の形態に係るチャックテーブル20には、吸気路38を吸気源37に接続する吸気管61が取り付けられている。吸気管61には、吸気管61内の圧力を計測する圧力ゲージ62と、圧力ゲージ62による圧力値が所定の圧力値になるように圧力調整する圧力調整手段63とが設けられている。これら吸気管61、圧力ゲージ62、圧力調整手段63によって、チャックテーブル20内の凹部23の内部を吸気する吸気手段60が構成されている。また、圧力調整手段63は、吸気管61を流れるエアの流量を調整する調整バルブ64と、調整バルブ64を制御する制御部65とを有している。
調整バルブ64は、吸気管61内にモータ66の出力軸を突出させて、出力軸に設けられた円板状のプレート67を回転させることで吸気管61内の流量を調整している。制御部65は、圧力ゲージ62に接続されており、圧力ゲージ62の圧力値に応じてモータ66を回転させてバルブ開度を制御している。調整バルブ64の回転角度によって吸気管61を流れる流量が増減されることで、吸気管61内の圧力が調整される。このように、第2の実施の形態に係るチャックテーブル20では、圧力ゲージ62によって圧力変動が監視され、圧力調整手段63によって圧力ゲージ62の圧力値が変動しないように圧力調整されている。
このような吸気手段60を備えたチャックテーブル20に板状ワークWが載置されると、板状ワークWが外周保持部27と保持ブロック22によって吸引保持される。また、圧力ゲージ62によって一定の圧力値が測定されるように、複数の吸気口36によって凹部23の内部が吸気される。板状ワークWによって凹部23の内部が封止されているため、圧力調整手段63の調整バルブ64が少しだけ開くだけで十分な圧力が得られている。そして、ノズル52からアシストガスが吹き付けられながら、レーザー切断手段50から板状ワークWにレーザー光線が照射される。
図5Bに示すように、レーザー光線の集光点が調整されながら、板状ワークWに対してレーザー切断手段50が相対移動されることで、板状ワークWが分割予定ライン73に沿って切断されて切断溝74が形成される。このとき、切断溝74の形成に伴う吸気管61内の圧力変動をキャンセルするように、板状ワークWに切断溝74が増えた分だけ調整バルブ64が制御される。具体的には、凹部23の圧力値が圧力ゲージ62によって監視されており、制御部65によって圧力ゲージ62の圧力値(負圧)が所定の圧力値よりも下がらないように調整バルブ64が開かれて吸気量が増加される。
板状ワークWのレーザー切断時には、板状ワークWの切断溝74から凹部23にアシストガスが噴き込まれ、アシストガスによって板状ワークWのドロスが保持ブロック22の間(逃げ溝39)に押し出される。そして、切断溝74から吸気口36に向かう気流が形成され、保持ブロック22の間からドロスやドロスが冷却した粉体等の加工屑75が吸気口36に引き寄せられる。このとき、圧力ゲージ62の圧力値が変動しないように圧力調整されているため、板状ワークWに多数の切断溝74が形成されても、吸気口36からの吸気力が低下することがない。よって、板状ワークWに形成された切断溝74による圧力変動が抑えられて加工屑75が効果的に排出される。
以上のように、第2の実施の形態に係るチャックテーブル20によれば、圧力調整手段63によって圧力ゲージ62の圧力値が所定の圧力を維持するように圧力調整される。板状ワークWに切断溝74が形成されても、凹部23の内部を所定の圧力で吸気することができ、保持ブロック22の間から加工屑75をチャックテーブル20の外部に適切に排出することができる。このため、チャックテーブル20からチップCを離してもチップCに加工屑75が付着することがなく、加工屑75の付着に起因したチップCの不具合を防止することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した第1、第2の実施の形態では、チャックテーブル20の凹部23の内側面26に吸気口36が形成される構成にしたが、この構成に限定されない。吸気口36は、凹部23の内側面26及び底面25の保持ブロック22が配設されない部分の少なくとも一方に形成されていればよい。また、上記した第1、第2の実施の形態では、内側面26に形成された吸気口36から側方に向かって吸気路38が直線状に延びる構成にしたが、この構成に限定されない。吸気路38は、吸気口36を吸気源37に連通させるように形成されていればよく、例えば、図6に示すように、内側面26に形成された吸気口36から下方に向かうように吸気路38がL字状に形成されてもよい。
また、上記した第1、第2の実施の形態では、レーザー切断装置1のチャックテーブル20について説明したが、この構成に限定されない。チャックテーブル20は、板状ワークWを個々のチップCに切断する切断装置に用いられればよく、例えば、ジグダイサーに用いられてもよい。ジグダイサーであっても、板状ワークWのダイシング時に生じる加工屑75がチップCに付着することを防止することができる。
また、上記した第1、第2の実施の形態では、複数の吸気口36によって保持ブロック22の間を吸気する構成にしたが、この構成に限定されない。単一の吸気口36によって保持ブロック22の間を吸気する構成にしてもよい。
以上説明したように、本発明は、板状ワークの切断後のチップに対する加工屑の付着を防止することができるという効果を有し、特に、板状ワークを個々のチップに切断する切断加工に用いられるチャックテーブル及びレーザー切断装置に有用である。
1 レーザー切断装置
20 チャックテーブル
21 ベース部材
22 保持ブロック
23 凹部
24 凸部
25 凹部の底面
26 凹部の内側面
27 外周保持部
32 保持面
36 吸気口
39 逃げ溝(保持ブロックの間)
50 レーザー切断手段
60 吸気手段
61 吸気管
62 圧力ゲージ
63 圧力調整手段
64 調整バルブ
65 制御部
C チップ
W 板状ワーク

Claims (2)

  1. 板状ワークに形成される分割予定ラインに沿って板状ワークを完全切断してチップに分割する切断加工に用いるチャックテーブルであって、
    中央の凹部と該凹部の外側の環状の凸部とで形成されるベース部材と、
    該凸部の上面に環状に形成され板状ワークの外周余剰領域に対する下面を吸引保持する外周保持部と、
    該凹部の底面に配設し切断加工で分割された該チップを吸引保持する保持ブロックと、
    該凹部の内側面及び該底面の該保持ブロックを配設しない部分の少なくとも一方に形成し隣接する該保持ブロックの間を吸気する吸気口と、該吸気口と吸気源とを連通する吸気路と、を備え、
    該保持ブロックは、該チップの面積に対応する保持面と、該保持面を該凸部の上面と一致させ該保持面と吸引源とを連通させる吸引路と、を備え、
    板状ワークで封止した該凹部の内部を該吸気源に連通させ、切断加工で形成される切断溝からの吸気によって、切断加工による加工屑の排出を可能にするチャックテーブル。
  2. 請求項1記載のチャックテーブルを用いたレーザー切断装置であって、
    該チャックテーブルに保持される板状ワークの該分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射させ板状ワークの上面から下面に貫通して切断するレーザー切断手段と、該チャックテーブルの該凹部の内部を吸気する吸気手段と、を備え、
    該レーザー切断手段は、板状ワークにレーザー光線を照射するレーザー照射部と、該レーザー照射部が照射するレーザー光線に沿ってアシストガスを板状ワークに噴射するノズルと、を備え、
    該吸気手段は、該チャックテーブルの該吸気路と該吸気源とを接続する吸気管と、該吸気管に配設され該吸気管内の圧力を計測する圧力ゲージと、該圧力ゲージによる圧力値が所定の圧力値になるよう圧力調整する圧力調整手段と、を備え、
    該圧力調整手段は、該吸気管を流れる流量を調整する調整バルブと、該圧力ゲージの圧力値が所定の圧力を維持する様に該調整バルブを制御する制御部と、を備え、
    該外周保持部が板状ワークの外周余剰領域に対する下面を吸引保持する事で、該凹部の内部を封止し、該板状ワークの下面を該保持ブロックで保持すると共に支持し、該吸気手段を用いて凹部の内部を所定の圧力で吸気し、該板状ワークの上面の該分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射させて形成される切断溝によって該圧力ゲージが計測する圧力値が変動しないように該圧力調整手段で圧力調整するレーザー切断装置。
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