JP3387984B2 - 車両の運転姿勢調整装置 - Google Patents

車両の運転姿勢調整装置

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JP3387984B2
JP3387984B2 JP24331393A JP24331393A JP3387984B2 JP 3387984 B2 JP3387984 B2 JP 3387984B2 JP 24331393 A JP24331393 A JP 24331393A JP 24331393 A JP24331393 A JP 24331393A JP 3387984 B2 JP3387984 B2 JP 3387984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の車室形成部に配
されるシート部に着座する乗員が、シート部及びアクセ
ルペダル,ブレーキペダル等の操作ペダルの配置位置を
変化させて、運転姿勢を調整できるようにされる車両の
運転姿勢調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両における車室形成部に装備されるシ
ートは、特にそれが運転者用のものとされる場合、着座
した乗員が適正な運転姿勢を安定に維持できるものとさ
れることが望まれる。このような運転者用シートに着座
する乗員にとっての適正運転姿勢とは、その乗員のアイ
ポイントが、車両の前方視界,バックミラーを介して得
られる車両の後方視界、及び、左右フェンダーミラーあ
るいはドアミラーを介して得られる車両の左右側方視界
等の運転に必要な視界を容易、かつ、確実に得ることが
できる適正な位置に置かれるとともに、その乗員の手足
が、ステアリングホイールの操作,ステアリングコラ
ム,ダッシュボード,コンソール等に配された各種の操
作部の操作,シフトレバーの操作,ハンドブレーキの操
作、及び、アクセルペダル,ブレーキペダル,クラッチ
ペダル等の操作ペダルの操作等々を、容易、かつ、円滑
に行なうことができる姿勢であり、取分け、アクセルペ
ダル,ブレーキペダル,クラッチペダル等の操作ペダル
の操作を無理なく確実に行えることが重要である。
【0003】運転者用シートは、通常、車両の車室形成
部におけるフロア部分上に車両の前後方向に伸びて固定
されたレールを含むスライド機構を介して支持され、ス
ライド機構に備えられた操作レバー等の操作部材が操作
されることにより、スライド機構によって前後方向に移
動せしめられ、それにより配置位置調整が行われ得るも
のとされる。従って、運転者用シートに着座する乗員
は、自分の身体寸法に応じて、運転者用シートの配置位
置を主として操作ペダルの操作を無理なく確実に行える
ものとすべく調整することができることになる。しかし
ながら、このように車両の前後方向の配置位置調整が可
能とされる運転者用シートにあっても、その調整範囲は
車室形成部内における各部との位置関係から自ずと或る
範囲に制限されることになり、それゆえ、運転者用シー
トの配置位置及びその調整範囲は、通常、平均的体格及
びそれに比較的近い体格を有する乗員が想定されて設定
される。従って、運転者用シートに着座する乗員が、平
均的体格あるいは平均的体格に比較的近い体格でない体
格を有する場合には、運転者用シートの配置位置を調整
して適正なアイポイントの位置が得られる所望の運転姿
勢をとることが困難とされることになる虞がある。
【0004】このような車両の前後方向における配置位
置調整が可能とされた運転者用シートに伴われる不都合
を幾分たりとも軽減すべく、前後方向の配置位置調整の
みならず、車両の上下方向における配置位置調整も可能
とされた運転者用シートも知られている。斯かる前後方
向及び上下方向の夫々における配置位置調整が可能とさ
れた運転者用シートによれば、それに着座する乗員がア
イポイントを適正な位置に置くことができる配置位置調
整の可能性が拡大されるが、アクセルペダル,ブレーキ
ペダル,クラッチペダル等の操作ペダルの操作を無理な
く確実に行える運転姿勢がとれるか否かの観点からは、
効果的な改善が図られるとは言い難い。
【0005】また、例えば、特開昭63-34254号公報にも
示される如く、アクセルペダル,ブレーキペダル,クラ
ッチペダル等の操作ペダルであって、運転者用シートに
着座する乗員の足の長さに応じて車両の前後方向及び上
下方向に移動せしめられ得るようにされ、配置位置調整
が可能とされたものを装備した車両が提案されている。
斯かる配置位置調整が可能とされた操作ペダルを装備し
た車両にあっては、運転者用シートに着座した乗員が、
アイポイントの位置を変動させることなく、操作ペダル
に、所定の調整範囲内において、その操作を行い易い配
置位置をとらせることができることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如くに、車両における運転者用シート及び運転者用シー
トの前方に配される操作ペダルが、個々別々に、車両の
前後方向及び上下方向に所定の調整範囲をもって移動可
能とされ、夫々の配置位置調整が行われ得るものとされ
る場合には、運転者用シートに着座する乗員による、適
正なアイポイントの位置が得られ、かつ、操作ペダルの
操作を無理なく行えることになる所望の運転姿勢をとる
ための姿勢調整がなされるにあたっては、例えば、先
ず、運転者用シートの配置位置の前後方向及び上下方向
の調整が行われ、その後さらに、操作ペダルの配置位置
の前後方向及び上下方向の調整が行われることが必要と
される。それゆえ、運転者用シートに着座する乗員に、
その都度、煩雑で面倒な調整作業が課せられることにな
ってしまうという不都合がある。
【0007】斯かる点に鑑み、本発明は、車両の車室形
成部におけるフロア部分上に配置される運転者用シー
ト、及び、運転者用シートの前方に配されるアクセルペ
ダル,ブレーキペダル等の操作ペダルの夫々についての
配置位置調整によるものとされる、運転者用シートに着
座する乗員による適正なアイポイント位置をもって操作
ペダルの操作を無理なく確実に行えることになる所望の
運転姿勢をとるための姿勢調整が、例外的な場合を除い
て、乗員の身体寸法の如何にかかわらず、乗員にとって
煩雑で面倒な調整作業が不要とされるもとで、極めて容
易に行われることになる車両の運転姿勢調整装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る車両の運転姿勢調整装置は、車両の車
室形成部におけるフロア部分上に配されるシート部をそ
の配置位置を車両の前後方向及び上下方向に移動可能と
して支持するシート可動支持機構部と、シート部の前方
に配された操作ペダル部をその配置位置をシート部に向
かう方向あるいはシート部から離れる方向に移動可能と
して支持するペダル可動支持機構部と、シート部に対向
配置されたステアリングホイールに配され、運転姿勢調
整のためのシート部及び操作ペダル部の配置位置調整を
始させるべく操作される調整開始用操作部と、ステア
リングホイールに配され、運転姿勢調整のためのシート
部及び操作ペダル部の配置位置調整を終了させるべく操
作される調整終了用操作部とに加えて、シート部に乗員
標準モデルが着座せしめられたとき、その乗員標準モデ
ルのアイポイントが適正な位置に置かれるとともに乗員
標準モデルが適正な運転姿勢に相当する姿勢をとるもの
とされることになる、シート部及び操作ペダル部の適正
配置位置に関する調整用データが格納されるメモリ部、
さらには、調整開始用操作部の操作に応じ、メモリ部か
ら得られる調整用データに従って、シート可動支持機構
部及びペダル可動支持機構部にシート部と操作ペダル部
とを相互に逆の方向、もしくは、同方向に移動させる動
作を行わせる制御部を備えたもとで、シート可動支持機
構部により支持されたシート部及びペダル可動支持機構
部により支持された操作ペダル部の夫々の移動範囲内に
おける基準位置が、シート部と操作ペダル部との間の離
隔距離が最大あるいは最小となる位置に設定され、制御
部が、調整開始用操作部の操作に応じ、メモリ部からの
調整用データに従って、シート可動支持機構部及びペダ
ル可動支持機構部にシート部と操作ペダル部とを各々の
基準位置から相互近接あるいは相互離隔させる動作を行
わせるとともに、調整終了用操作部の操作に応じ、調整
開始用操作部の操作に応じたシート可動支持機構部及び
ペダル可動支持機構部の動作を停止させて、シート部及
び操作ペダル部の配置位置を固定させるものとされる、
もしくは、シート可動支持機構部により支持されたシー
ト部及びペダル可動支持機構部により支持された操作ペ
ダル部の夫々の移動範囲内における基準位置がその移動
範囲内における後端位置あるいは前端位置に設定され、
制御部が、調整開始用操作部の操作に応じ、メモリ部か
らの調整用データに従って、シート可動支持機構部及び
ペダル可動支持機構部にシート部と操作ペダル部とを前
方側あるいは後方側に移動させる動作を行わせるととも
に、調整終了用操作部の操作に応じ、調整開始用操作部
の操作に応じたシート可動支持機構部及びペダル可動支
持機構部の動作を停止させて、シート部及び操作ペダル
部の配置位置を固定させるものとされる。
【0009】
【作用】上述の如くに構成される本発明に係る車両の運
転姿勢調整装置にあっては、例えば、シート部に着座し
た乗員によって、ステアリングホイールに配された調整
開始用操作部が運転姿勢調整のためのシート部及び操作
ペダル部の配置位置調整を開始させるべく操作されると
き、それに応じて、制御部がメモリ部に格納された調整
用データを取り込み、その調整用データに基づいて、シ
ート可動支持機構部及びペダル可動支持機構部に、夫
々、シート部の配置位置調整及び操作ペダル部の配置位
置調整を行わせる。その際、夫々配置位置調整されるシ
ート部と操作ペダル部とが、各々の基準位置から相互近
接あるいは相互離隔せしめられる、もしくは、各々の基
準位置から前方側あるいは後方側に移動せしめられるも
のとされるとともに、調整用データが、シート部に着座
せしめられた乗員標準モデルが、そのアイポイントが適
正な位置に置かれ、かつ、適正な運転姿勢に相当する姿
勢をとるものとされるシート部及び操作ペダル部の適正
配置位置に関するものとされていることにより、シート
部に着座した乗員が乗員標準モデルによりあらわされる
体格から懸け離れた体格を有していない限り、シート部
及び操作ペダル部の配置位置調整中にその乗員が適正な
アイポイント位置をもって操作ペダル部の操作を無理な
く確実に行えることになるシート部及び操作ペダル部の
夫々の配置位置が得られる状態があり、例えば、斯かる
状態において乗員により、ステアリングホイールに配さ
れた調整終了用操作部が運転姿勢調整のためのシート部
及び操作ペダル部の配置位置調整を終了させるべく操作
されることにより、制御部がシート可動支持機構部及び
ペダル可動支持機構部によるシート部の配置位置調整及
び操作ペダル部の配置位置調整を終了させる。
【0010】このようにして、シート部に着座した乗員
による適正なアイポイント位置をもって操作ペダル部の
操作を無理なく確実に行えることになる所望の運転姿勢
をとるための姿勢調整が、シート部及び操作ペダル部に
ついて連動してなされる配置位置調整により、乗員にと
って煩雑で面倒な調整作業が要されることなく、自動的
に行われることになる
【0011】
【実施例】図1は、本発明に係る車両の運転姿勢調整装
置の一例を、それが装備された車両の車室形成部の部分
と共に示す。
【0012】図1に示される車両の車室形成部において
は、フロア部分11上に、シートクッション部12及び
シートバック部13を有した運転者用シート14が配置
され、また、運転者用シート14より車両の前方側の位
置に、2分割されたステアリングコラム15A及び15
Bにより支持されて、運転者用シート14に対向するス
テアリングホイール16が配され、さらに、運転者用シ
ート14の前方に、アクセルペダル17及びブレーキペ
ダル18が操作ペダル部として配されている。運転者用
シート14は、シートクッション部12の下側に設置さ
れたシート可動支持機構部20により、その配置位置が
車両の前後方向及び上下方向に移動可能とされて支持さ
れている。
【0013】アクセルペダル17は、ペダルアーム部1
7aを有していて、運転者用シート14に着座する乗員
(運転者)による踏込操作により揺動して踏込操作状態
に応じた踏込操作位置をとり、ペダルアーム部17aに
ケーブル部21を通じて連結された、車両に搭載された
エンジンにおける吸気通路に配されたスロットルバルブ
22の開度を制御するものとされている。そして、ダッ
シュパネル23に取り付けられたアクセルペダル可動支
持機構部24によって、揺動可能とされ、かつ、その配
置位置が車両の前後方向に移動可能とされて支持されて
いる。
【0014】また、ブレーキペダル18は、ペダルアー
ム部18aを有していて運転者による踏込操作により揺
動して踏込操作状態に応じた踏込操作位置をとり、ペダ
ルアーム部18aにケーブル部25を通じて連結され
た、車両に装備されたブレーキ装置を作動させる油圧を
形成するマスターシリンダ部26を制御するものとされ
ている。そして、ダッシュパネル23に取り付けられた
ブレーキペダル可動支持機構部27によって、揺動可能
とされ、かつ、その配置位置が車両の前後方向に移動可
能とされて支持されている。
【0015】シート可動支持機構部20,アクセルペダ
ル可動支持機構部24及びブレーキペダル可動支持機構
部27は、本発明に係る車両の運転姿勢調整装置の一例
を構成する主要構成要素となっている。そして、シート
可動支持機構部20は、運転者用シート14の配置位置
を車両の前後方向及び上下方向に夫々移動させるための
スライド機構及び昇降機構を含むものとされている。
【0016】シート可動支持機構部20におけるスライ
ド機構が形成されている部分にあっては、図1及び図2
の両者に示される如くに、フロア部分11に固定されて
車両の前後方向に伸び、フロア部分11に対して前方部
分が後方部分より高くなる傾斜を有するものとされた一
対の平行配置されたレール部30上に一対のスライド部
材31が夫々配されており、各スライド部材31は、レ
ール部30に沿い、レール部30により規制される範囲
内で車両の前後方向に移動し得るものとされている。一
対のスライド部材31は、連結板部材32によって相互
連結されており、そのうちの一方には、それに沿って伸
びるスクリュウ軸部材33が取り付けられている。この
スクリュウ軸部材33は、フロア部分11上に立てられ
た支持部材34により支持されることにより、支持部材
34を介してフロア部分11に対して固定された雌ねじ
部材35に螺合している。また、一対のスライド部材3
1のうちの一方でスクリュウ軸部材33が取り付けられ
たものには、スクリュウ軸部材33に所定の減速機構を
介して連結され、スクリュウ軸部材33を回動させるシ
ートスライド用モータ36が取り付けられている。
【0017】このように構成されるスライド機構におい
ては、シートスライド用モータ36が回転状態とされる
とき、その回転が減速機構を介してスクリュウ軸部材3
3に伝達され、スクリュウ軸部材33がシートスライド
用モータ36によって回動せしめられる。そして、スク
リュウ軸部材33がフロア部分11に対して固定された
雌ねじ部材35に螺合していることにより、スクリュウ
軸部材33の回動に伴って、スクリュウ軸部材33が取
り付けられた一対のスライド部材31のうちの一方及び
それに連結板部材32によって連結された他方が、夫
々、一対のレール部30上を車両の前方側にもしくは後
方側に向かって移動する。その際、一対のスライド部材
31の移動の向きは、シートスライド用モータ36の回
転方向(正転方向もしくは逆転方向)に応じて定めら
れ、また、移動範囲はスクリュウ軸部材33の長さに応
じて規制される。
【0018】一方、シート可動支持機構部20における
昇降機構が形成されている部分にあっては、図1及び図
2の両者に示される如くに、スライド機構を構成する一
対のスライド部材31の各々の前端部分31Fに前方部
分37Fが回動可能な状態をもって連結されたシートク
ッションフレーム部材37が設けられている。そして、
シートクッションフレーム部材37の後方部分37Rに
は、その左右両端部に夫々長孔38が形成された係合板
部39が設けられており、長孔38には、スライド機構
を構成する一対のスライド部材31により両端部が夫々
支持された回動軸部材40に固着されて設けられた一対
の屈曲アーム部材41の端部から突出するピン42が係
合せしめられている。また、一対のスライド部材31を
相互連結する連結板部材32上にシート昇降用モータ4
3が取り付けられており、さらに、シート昇降用モータ
43の回転が所定の減速機構を介して伝達されるスクリ
ュウ係合軸部材44が設けられていて、そのスクリュウ
係合軸部材44の先端部が、回動軸部材40に固着され
た係合板部材45に回動可能に連結されている。
【0019】このように構成される昇降機構において
は、シート昇降用モータ43が回転状態とされるとき、
その回転が減速機構を介してスクリュウ係合軸部材44
に伝達され、スクリュウ係合軸部材44がシート昇降用
モータ43により回動せしめられ、それによってその長
さ方向に進出もしくは後退せしめられる。それに伴っ
て、係合板部材45に回動可能に連結されたスクリュウ
係合軸部材44の先端部が、回動軸部材40に対して直
交する方向に変位し、係合板部材45を介して、回動軸
部材40が回動せしめられる。回動軸部材40が回動せ
しめられることにより、回動軸部材40に固着された一
対の屈曲アーム部材41の夫々が回動せしめられ、それ
に伴って、各屈曲アーム部材41の端部に設けられ、シ
ートクッションフレーム部材37の後方部分37Rにお
ける左右両端部の夫々における係合板部39に設けられ
た長孔38に係合するピン42が、上方もしくは下方に
移動せしめられる。それにより、ピン42は、係合板部
39に設けられた長孔38に係合した状態のもとで係合
板部39を上方もしくは下方に変位させ、従って、シー
トクッションフレーム部材37の後方部分37Rを、一
対のスライド部材31の各々の前端部分31Fに回動可
能な状態をもって連結された前方部分37Fに対して、
相対的に上方もしくは下方に移動させる。
【0020】即ち、シート昇降用モータ43の回転に応
じて、シートクッションフレーム部材37の後方部分3
7Rが、一対のスライド部材31の各々の前端部分31
Fに連結された前方部分37Fに対して、相対的に上方
もしくは下方に移動せしめられることになる。その際、
シートクッションフレーム部材37の後方部分37Rの
移動の向きは、スクリュウ係合軸部材44の進退状況、
従って、シート昇降用モータ43の回転方向(正転方向
もしくは逆転方向)に応じて定められ、また、移動範囲
は、屈曲アーム部材41の端部に設けられたピン42が
係合する係合板部39に設けられた長孔38の長さに応
じて規制される。
【0021】そして、昇降機構を構成するシートクッシ
ョンフレーム部材37は、運転者用シート14のシート
クッション部12がシートバック部13を伴った状態で
組み付けられるものとされ、それゆえ、運転者用シート
14の全体が、シートクッションフレーム部材37を含
んで構成される昇降機構、及び、シートクッションフレ
ーム部材37の前方部分37Fが回動可能に連結される
一対のスライド部材31を含んで構成されるスライド機
構によって、支持されていることになる。従って、スラ
イド機構を構成するシートスライド用モータ36が回転
状態とされ、一対のスライド部材31が車両の前後方向
に移動せしめられることにより、運転者用シート14の
全体が車両の前後方向に移動せしめられて、その前方に
配されたアクセルペダル17及びブレーキペダル18側
に対する進退動を行うものとされる。また、昇降機構を
構成するシート昇降用モータ43が回転状態とされ、ス
クリュウ係合軸部材44が進退せしめられて一対の屈曲
アーム部材41が回動せしめられ、その結果、シートク
ッションフレーム部材37の後方部分37Rが、一対の
スライド部材31の各々の前端部分31Fに連結された
前方部分37Fに対して、相対的に上方もしくは下方に
移動せしめられることにより、運転者用シート14が、
スライド機構上において、車両の上下方向に移動せしめ
られるものとされる。
【0022】斯かるもとで、運転者用シート14は、そ
の基準位置が、例えば、シートクッションフレーム部材
37の後方部分37Rが、スライド機構による前後方向
の移動範囲における最後端で、かつ、昇降機構による上
下方向の移動範囲における最下端となる位置をとること
になる位置とされる。そして、シートスライド用モータ
36とシート昇降用モータ43とが、同時にあるいは順
次回転状態とされることにより、運転者用シート14
が、基準位置から、シートクッションフレーム部材37
の後方部分37Rが車両の前方側に斜め上方に向かって
移動した位置をとることになる位置に移行せしめられ、
その後、さらにシートクッションフレーム部材37の後
方部分37Rが車両の前方側に斜め上方に向かって移動
せしめられる状態、あるいは、基準位置に向かって移動
する状態とされて、運転者用シート14の配置位置調整
が行われる。
【0023】アクセルペダル17をその配置位置を車両
の前後方向に移動可能として支持するアクセルペダル可
動支持機構部24は、図3及び図4にも示される如く、
車室形成部の前方部分を形成するダッシュパネル23の
車室内側の面に取り付けられたブラケット部材50を有
しており、ブラケット部材50には、各々が車両の前後
方向に伸びるものとされた長孔51及び52と同じく車
両の前後方向に伸びる開口部53とが形成されており、
開口部53の後端には切起し部50aが設けられてい
る。そして、ブラケット部材50に、長孔51に係合す
るピン54及び長孔52に係合するピン55が設けられ
たペダル保持部材56が、長孔51に沿ったピン54の
移動及び長孔52に沿ったピン55の移動の範囲内にお
いて車両の前後方向に移動可能とされて組み付けられて
いる。ペダル保持部材56には、ブラケット部材50に
形成された開口部53を貫通する突出部56aが設けら
れている。突出部56aには雌ねじ部が形成されてい
て、その雌ねじ部に、開口部53に沿って伸びるスクリ
ュウ軸部材57が螺合しており、スクリュウ軸部材57
の後端部はブラケット部材50に設けられた切起し部5
0aにより回動可能に支持されている。スクリュウ軸部
材57の前端部には、ブラケット部材50に取り付けら
れたアクセルぺダル移動用モータ58が、所定の減速機
構を介して連結されている。
【0024】ペダル保持部材56には、アクセルペダル
17が、そのペダルアーム部17aがペダル保持部材5
6から突出する軸部材59により回動可能に支持され
て、揺動可能に保持されるべく取り付けられている。そ
して、ペダル保持部材56により保持されたアクセルペ
ダル17のペダルアーム部17aにおける上端部に、ケ
ーブル部21が連結されている。
【0025】このように構成されるアクセルペダル可動
支持機構部24にあっては、アクセルペダル移動用モー
タ58が回転状態とされるとき、その回転が減速機構を
介してスクリュウ軸部材57に伝達され、スクリュウ軸
部材57がアクセルぺダル移動用モータ58により回動
せしめられる。それにより、スクリュウ軸部材57が螺
合する雌ねじ部が形成された突出部56aを有するペダ
ル保持部材56が、アクセルぺダル17を伴い、ブラケ
ット部材50に対し、それに形成された長孔51及び5
2の夫々に沿って車両の前後方向に移動せしめられる。
その際、ペダル保持部材56の移動の向きは、アクセル
ペダル移動用モータ58の回転方向(正転方向もしくは
逆転方向)に応じて定められ、また、移動範囲は長孔5
1及び52の夫々の長さに応じて規制される。
【0026】これよりして、アクセルぺダル移動用モー
タ58が回転状態とされることにより、ペダル保持部材
56により揺動可能に保持されたアクセルぺダル17の
配置位置が、ペダル保持部材56の移動範囲において車
両の前後方向に移動せしめられることになり、アクセル
ぺダル17が、図3に示される如くの、最も運転者用シ
ート14に対する離隔側に寄った前端位置をとる状態,
図4に示される如くの、最も運転者用シート14に対す
る近接側に寄った後端位置をとる状態、及び、前端位置
と後端位置との間の位置をとる状態におかれる。そし
て、アクセルペダル17は、その基準位置が、例えば、
前端位置とされる。
【0027】また、ブレーキペダル18を車両の前後方
向に移動可能に支持するブレーキペダル可動支持機構部
27は、図5及び図6にも示される如く、ダッシュパネ
ル23の車室内側の面に取り付けられたブラケット形成
部材61を有しており、ブラケット形成部材61には、
各々が車両の前後方向に伸びるものとされた長孔62及
び63と同じく車両の前後方向に伸びる開口部64とが
形成されており、開口部64の後端には切起し部61a
が設けられている。そして、ブラケット形成部材61
に、長孔62に係合するピン65及び長孔63に係合す
るピン66が設けられたペダル保持部材67が、長孔6
2に沿ったピン65の移動及び長孔63に沿ったピン6
6の移動の範囲内において車両の前後方向に移動可能と
されて組み付けられている。ペダル保持部材67には、
ブラケット形成部材61に形成された開口部64を貫通
する突出部67aが設けられている。突出部67aには
雌ねじ部が形成されていて、その雌ねじ部に、開口部6
4に沿って伸びるスクリュウ軸部材68が螺合してお
り、スクリュウ軸部材68の後端部はブラケット形成部
材61に設けられた切起し部61aにより回動可能に支
持されている。スクリュウ軸部材68の前端部には、ブ
ラケット形成部材61に取り付けられたブレーキぺダル
移動用モータ69が、所定の減速機構を介して連結され
ている。
【0028】ペダル保持部材67には、アクセルペダル
18が、そのペダルアーム部18aがペダル保持部材6
7に設けられた軸部材67bにより回動可能に支持され
た状態とされて、揺動可能に保持されるべく取り付けら
れている。そして、ペダル保持部材67により保持され
たブレーキペダル18のペダルアーム部18aにおける
中間部に、ケーブル部25が連結されている。
【0029】このように構成されるブレーキペダル可動
支持機構部27にあっては、ブレーキペダル移動用モー
タ69が回転状態とされるとき、その回転が減速機構を
介してスクリュウ軸部材68に伝達され、スクリュウ軸
部材68がブレーキぺダル移動用モータ69により回動
せしめられる。それにより、スクリュウ軸部材68が螺
合する雌ねじ部が形成された突出部67aを有するペダ
ル保持部材67が、ブレーキぺダル18を伴い、ブラケ
ット形成部材61に対し、それに形成された長孔62及
び63の夫々に沿って車両の前後方向に移動せしめられ
る。その際、ペダル保持部材67の移動の向きは、ブレ
ーキぺダル移動用モータ69の回転方向(正転方向もし
くは逆転方向)に応じて定められ、また、移動範囲は長
孔62及び63の夫々の長さに応じて規制される。
【0030】これよりして、ブレーキぺダル移動用モー
タ69が回転状態とされることにより、ペダル保持部材
67により揺動可能に保持されたブレーキぺダル18の
配置位置が、ペダル保持部材67の移動範囲において車
両の前後方向に移動せしめられることになり、ブレーキ
ぺダル18が、図5に示される如くの、最も運転者用シ
ート14に対する離隔側に寄った前端位置をとる状態,
図6に示される如くの、最も運転者用シート14に対す
る近接側に寄った後端位置をとる状態、及び、前端位置
と後端位置との間の位置をとる状態におかれる。そし
て、ブレーキペダル18は、その基準位置が、例えば、
前端位置とされる。
【0031】図1に示される例におけるシート可動支持
機構部20のスライド機構に含まれるシートスライド用
モータ36及び昇降機構に含まれるシート昇降用モータ
43,アクセルペダル可動支持機構部24に含まれるア
クセルぺダル移動用モータ58、及び、ブレーキペダル
可動支持機構部27に含まれるブレーキぺダル移動用モ
ータ69の夫々は、各々の回転状態に応じた検出出力信
号を送出するエンコーダが付設されたものとされる。シ
ートスライド用モータ36及びシート昇降用モータ43
の夫々に付設されたエンコーダからは、運転者用シート
14が基準位置をとるとき基準の検出出力信号が送出さ
れるとともに、運転者用シート14の配置位置が基準位
置から移動せしめられるとき、その移動を生じさせるシ
ートスライド用モータ36及びシート昇降用モータ43
の夫々の回転に応じた検出出力信号を送出する。従っ
て、シートスライド用モータ36及びシート昇降用モー
タ43の夫々に付設されたエンコーダから送出される基
準の検出出力信号とその後に送出される検出出力信号と
によって、運転者用シート14の基準位置に対する相対
配置位置が検知され得ることになる。
【0032】また、アクセルペダル可動支持機構部24
に含まれるアクセルぺダル移動用モータ58に付設され
たエンコーダからは、アクセルぺダル17が基準位置を
とるとき基準の検出出力信号が送出されるとともに、ア
クセルぺダル17の配置位置が基準位置から移動せしめ
られるとき、その移動を生じさせるアクセルぺダル移動
用モータ58の回転に応じた検出出力信号を送出する。
従って、アクセルペダル移動用モータ58に付設された
エンコーダから送出される基準の検出出力信号とその後
に送出される検出出力信号とによって、アクセルペダル
17の基準位置に対する相対配置位置が検知され得るこ
とになる。また、ブレーキペダル可動支持機構部27に
含まれるブレーキぺダル移動用モータ69に付設された
エンコーダからは、ブレーキぺダル18が基準位置をと
るとき基準の検出出力信号が送出されるとともに、ブレ
ーキぺダル18の配置位置が基準位置から移動せしめら
れるとき、その移動を生じさせるブレーキぺダル移動用
モータ69の回転に応じた検出出力信号を送出する。従
って、ブレーキペダル移動用モータ69に付設されたエ
ンコーダから送出される基準の検出出力信号とその後に
送出される検出出力信号とによって、ブレーキペダル1
8の基準位置に対する相対配置位置が検知され得ること
になる。
【0033】シートスライド用モータ36,シート昇降
用モータ43,アクセルぺダル移動用モータ58及びブ
レーキペダル移動用モータ69の夫々に付設されたエン
コーダから得られる検出出力信号は、図1に示される如
くに、例えば、ダッシュパネル23に取り付けられたモ
ータ駆動制御部70に供給される。モータ駆動制御部7
0には、シートスライド用モータ36,シート昇降用モ
ータ43,アクセルぺダル移動用モータ58及びブレー
キペダル移動用モータ69の夫々との電気的接続がなさ
れている。そして、モータ駆動制御部70は、シートス
ライド用モータ36,シート昇降用モータ43,アクセ
ルぺダル移動用モータ58及びブレーキペダル移動用モ
ータ69の夫々の回転状態を制御し、それによって、運
転者用シート14,アクセルペダル17及びブレーキペ
ダル18の夫々についての配置位置調整が行われるよう
になす動作を行い、その結果、運転姿勢調整が行われる
ことになる。
【0034】さらに、図1に示されるステアリングホイ
ール16には、4個の押釦型の調整開始用操作部71,
調整終了用操作部72,調整開始用操作部73及び調整
終了用操作部74が配されていて、これらの操作部71
〜74もモータ駆動制御部70との電気的接続がなされ
ており、操作部71〜74の夫々が操作されるとき、モ
ータ駆動制御部70がその操作に応じて動作し、運転姿
勢調整が行われる。これらモータ駆動制御部70及び操
作部71〜74も、シート可動支持機構部20,アクセ
ルペダル可動支持機構部24及びブレーキペダル可動支
持機構部27と共に、本発明に係る車両の運転姿勢調整
装置の一例を構成する主要構成要素となっている。
【0035】なお、ステアリングホイール16を支持す
る2分割されたステアリングコラム15A及び15B
は、自在継手により相互連結されているとともに、モー
タを含んだステアリングホイール・チルト調整機構46
が設けられたものとされており、ステアリングホイール
・チルト調整機構46が作動せしめられるときには、固
定されたステアリングコラム15Aに対してステアリン
グホイール16が取り付けられたステアリングコラム1
5Bが揺動せしめられ、それによりステアリングホイー
ル16の高さ調整が行われる。さらに、ステアリングコ
ラム15Bには、モータを含んだステアリングホイール
突出長調整機構47が設けられており、ステアリングホ
イール突出長調整機構47が作動せしめられるときに
は、ステアリングホイール16の車室内における突出長
が調整される。
【0036】シートスライド用モータ36,シート昇降
用モータ43,アクセルぺダル移動用モータ58,ブレ
ーキペダル移動用モータ69,調整開始用操作部71,
調整終了用操作部72,調整開始用操作部73及び調整
終了用操作部74とモータ駆動制御部70との接続関係
の一例は、図7に示される如くとされる。図7に示され
る例にあっては、モータ駆動制御部70が、例えば、マ
イクロコンピュータが用いられて構成される制御ユニッ
ト75,リード・オンリ・メモリ(ROM)76、及
び、モータ駆動部77,78,79及び80を含むもの
とされている。
【0037】調整開始用操作部71,調整終了用操作部
72,調整開始用操作部73及び調整終了用操作部74
からそれらに対する操作に応じて夫々送出される動作指
令信号CA,CB,CC及びCD、及び、シートスライ
ド用モータ36,シート昇降用モータ43,アクセルぺ
ダル移動用モータ58及びブレーキペダル移動用モータ
69からそれらの作動状態に応じて夫々送出される検出
出力信号SS,SL,SA及びSBが、制御ユニット7
5に供給され、制御ユニット75からは、読出制御信号
CRがROM76に供給されるとともに、モータ制御信
号CMS,CML,CMA及びCMBが夫々モータ駆動
部77,78,79及び80に供給される。ROM76
には、予め設定された調整用データDXが格納されてお
り、ROM76から、読出制御信号CRに応じて調整用
データDXが読み出されて制御ユニット75に供給され
る。また、モータ駆動部77,78,79及び80から
は、モータ制御信号CMS,CML,CMA及びCMB
に夫々基づくモータ駆動信号DS,DL,DA及びDB
が得られ、それらが、シートスライド用モータ36,シ
ート昇降用モータ43,アクセルぺダル移動用モータ5
8及びブレーキペダル移動用モータ69に夫々供給され
る。
【0038】ROM76に格納される調整用データDX
は、運転姿勢調整が行われる際に参照されるべき、運転
者用シート14とアクセルペダル17及びブレーキペダ
ル18の夫々との配置位置関係をあらわすものとされて
いる。そして、調整用データDXの設定にあたっては、
先ず、例えば、比較的大柄な体格の男性に相当する乗員
標準モデルA,平均的体格の男性もしくは比較的大柄な
体格の女性に相当する乗員標準モデルB,比較的小柄な
体格の男性もしくは平均的体格の女性に相当する乗員標
準モデルC、及び、比較的小柄な体格の女性に相当する
乗員標準モデルDが用意されて、乗員標準モデルAが運
転者用シート14に着座せしめられたとき、乗員標準モ
デルAのアイポイントが適正な位置に置かれるとともに
乗員標準モデルAが適正な運転姿勢に相当する姿勢をと
るものとされることになる運転者用シート14の適正配
置位置及びアクセルペダル17及びブレーキペダル18
の夫々の適正配置位置,乗員標準モデルBが運転者用シ
ート14に着座せしめられたとき、乗員標準モデルBの
アイポイントが適正な位置に置かれるとともに乗員標準
モデルBが適正な運転姿勢に相当する姿勢をとるものと
されることになる運転者用シート14の適正配置位置及
びアクセルペダル17及びブレーキペダル18の夫々の
適正配置位置,乗員標準モデルCが運転者用シート14
に着座せしめられたとき、乗員標準モデルCのアイポイ
ントが適正な位置に置かれるとともに乗員標準モデルC
が適正な運転姿勢に相当する姿勢をとるものとされるこ
とになる運転者用シート14の適正配置位置及びアクセ
ルペダル17及びブレーキペダル18の夫々の適正配置
位置、及び、乗員標準モデルDが運転者用シート14に
着座せしめられたとき、乗員標準モデルDのアイポイン
トが適正な位置に置かれるとともに乗員標準モデルDが
適正な運転姿勢に相当する姿勢をとるものとされること
になる運転者用シート14の適正配置位置及びアクセル
ペダル17及びブレーキペダル18の夫々の適正配置位
置が定められる。
【0039】次に、運転者用シート14に乗員標準モデ
ルAが着座せしめられた場合,運転者用シート14に乗
員標準モデルBが着座せしめられた場合,運転者用シー
ト14に乗員標準モデルCが着座せしめられた場合、及
び、運転者用シート14に乗員標準モデルDが着座せし
められた場合の夫々において設定された運転者用シート
14の適正配置位置、及び、アクセルペダル17及びブ
レーキペダル18の夫々の適正配置位置が、夫々、シー
ト可動支持機構部20におけるシートクッションフレー
ム部材37の後方部分37Rの、運転者用シート14が
基準位置にあるときの位置からの移動量であるシート移
動量XS、及び、アクセルペダル可動支持機構部24に
おけるペダル保持部材56及びブレーキペダル可動支持
機構部27におけるペダル保持部材67の夫々の、アク
セルペダル17及びブレーキペダル18の夫々が基準位
置にあるときの位置からの移動量であるペダル移動量X
Pをもってあらわされる。
【0040】そして、運転者用シート14に乗員標準モ
デルAが着座せしめられた場合,運転者用シート14に
乗員標準モデルBが着座せしめられた場合,運転者用シ
ート14に乗員標準モデルCが着座せしめられた場合、
及び、運転者用シート14に乗員標準モデルDが着座せ
しめられた場合の夫々におけるシート移動量XS及びペ
ダル移動量XPに基づいて、例えば、図8に示される特
性図において曲線によりあらわされる如くの、運転者用
シート14,アクセルペダル17及びブレーキペダル1
8の夫々の配置位置についての移動特性が求められ、斯
かる移動特性をあらわすものとして調整用データDXが
設定される。図8において、点P0は運転者用シート1
4,アクセルペダル17及びブレーキペダル18の夫々
が基準位置にある状態に対応し、点P1,P2,P3及
びP4は、夫々、運転者用シート14に乗員標準モデル
Aが着座せしめられた場合,運転者用シート14に乗員
標準モデルBが着座せしめられた場合,運転者用シート
14に乗員標準モデルCが着座せしめられた場合、及
び、運転者用シート14に乗員標準モデルDが着座せし
められた場合に対応している。
【0041】このようなもとで、運転姿勢調整は、運転
者により調整開始用操作部71もしくは73が操作され
たとき開始される。その際、例えば、調整開始用操作部
71が操作されるときには、運転者用シート14とアク
セルペダル17及びブレーキペダル18の夫々とが各々
の基準位置から離れる方向に移動せしめられる状態のも
とでの運転姿勢調整が行われ、それに対して、調整開始
用操作部73が操作されるときには、運転者用シート1
4とアクセルペダル17及びブレーキペダル18の夫々
とが各々の基準位置に向かう方向に移動せしめられる状
態のもとでの運転姿勢調整が行われるように設定され
る。そして、運転姿勢調整が行われているもとで、運転
者により調整終了用操作部72が操作されたときには、
調整開始用操作部71が操作されることにより開始され
た運転姿勢調整が終了せしめられ、また、運転者により
調整終了用操作部74が操作されたときには、調整開始
用操作部73が操作されることにより開始された運転姿
勢調整が終了せしめられる。
【0042】調整開始用操作部71が操作されると、調
整開始用操作部71からその操作に応じて動作指令信号
CAが送出されてモータ駆動制御部70における制御ユ
ニット75に供給される。制御ユニット75において
は、動作指令信号CAに応じて、ROM76に、それに
格納されている調整用データDXの読出しを指示する読
出制御信号CRが供給され、ROM76から調整用デー
タDXが読み出されて制御ユニット75に供給される。
【0043】また、制御ユニット75においては、シー
トスライド用モータ36に付設されたエンコーダからの
検出出力信号SSとシート昇降用モータ43に付設され
たエンコーダからの検出出力信号SLとに基づいて運転
者用シート14の基準位置に対する相対配置位置が検知
され、さらに、アクセルペダル移動用モータ58に付設
されたエンコーダからの検出出力信号SAに基づいてア
クセルペダル17の基準位置に対する相対配置位置が、
そして、ブレーキペダル移動用モータ69に付設された
エンコーダからの検出出力信号SBに基づいてブレーキ
ペダル18の基準位置に対する相対配置位置が夫々検知
される。そして、検知された運転者用シート14の配置
位置とアクセルペダル17及びブレーキペダル18の夫
々の配置位置とが、調整用データDXがあらわす移動特
性に照合され、運転者用シート14の配置位置を調整用
データDXがあらわす移動特性に従って基準位置から離
れる方向に移動させるためのモータ制御信号CMS及び
CML,アクセルペダル17の配置位置を調整用データ
DXがあらわす移動特性に従って基準位置から離れる方
向に移動させるためのモータ制御信号CMA、及び、ブ
レーキペダル18の配置位置を調整用データDXがあら
わす移動特性に従って基準位置から離れる方向に移動さ
せるためのモータ制御信号CMBが形成され、それら
が、モータ駆動部77,78,79及び80に夫々供給
される。
【0044】モータ駆動部77,78,79及び80か
らは、モータ制御信号CMS,CML,CMA及びCM
Bに夫々基づくモータ駆動信号DS,DL,DA及びD
Bが得られ、それらがシートスライド用モータ36,シ
ート昇降用モータ43,アクセルペダル移動用モータ5
8及びブレーキペダル移動用モータ69に夫々供給され
る。それにより、シートスライド用モータ36及びシー
ト昇降用モータ43の夫々が回転状態とされ、その結
果、運転者用シート14の配置位置が調整用データDX
があらわす移動特性に従って基準位置から離れる方向に
移動せしめられるとともに、アクセルペダル移動用モー
タ58及びブレーキペダル移動用モータ69の夫々が回
転状態とされて、アクセルペダル17及びブレーキペダ
ル18の夫々が、調整用データDXがあらわす移動特性
に従って基準位置から離れる方向に移動せしめられて、
運転姿勢調整が行われる状態とされる。
【0045】斯かるもとで、調整終了用操作部72が操
作されると、調整終了用操作部72からその操作に応じ
て動作指令信号CBが送出されてモータ駆動制御部70
における制御ユニット75に供給される。制御ユニット
75においては、動作指令信号CBに応じて、モータ駆
動部77,78,79及び80に対しての夫々モータ制
御信号CMS,CML,CMA及びCMBの供給が停止
され、それに応じて、モータ駆動部77,78,79及
び80からのモータ駆動信号DS,DL,DA及びDB
の夫々シートスライド用モータ36,シート昇降用モー
タ43,アクセルペダル移動用モータ58及びブレーキ
ペダル移動用モータ69への供給も停止され、シートス
ライド用モータ36,シート昇降用モータ43,アクセ
ルペダル移動用モータ58及びブレーキペダル移動用モ
ータ69の夫々が停止状態とされる。それにより、運転
者用シート14,アクセルペダル17及びブレーキペダ
ル18の夫々の配置位置が固定され、運転姿勢調整が終
了せしめられる。
【0046】このようにして、運転者用シート14,ア
クセルペダル17及びブレーキペダル18の夫々が、運
転者のアイポイントが適正な位置に置かれるとともに運
転姿勢が適正なものとされることになる適正配置位置を
とるものとされる運転姿勢調整が、運転者にとって煩雑
で面倒な調整作業が不要とされるもとで極めて容易に行
われる。
【0047】一方、調整開始用操作部73が操作される
と、調整開始用操作部73からその操作に応じて動作指
令信号CCが送出されてモータ駆動制御部70における
制御ユニット75に供給される。制御ユニット75にお
いては、動作指令信号CCに応じて、ROM76に、そ
れに格納されている調整用データDXの読出しを指示す
る読出制御信号CRが供給され、ROM76から調整用
データDXが読み出されて制御ユニット75に供給され
る。
【0048】さらに、制御ユニット75においては、シ
ートスライド用モータ36に付設されたエンコーダから
の検出出力信号SSとシート昇降用モータ43に付設さ
れたエンコーダからの検出出力信号SLとに基づいて運
転者用シート14の基準位置に対する相対配置位置が検
知され、また、アクセルペダル移動用モータ58に付設
されたエンコーダからの検出出力信号SAに基づいてア
クセルペダル17の基準位置に対する相対配置位置が、
そして、ブレーキペダル移動用モータ69に付設された
エンコーダからの検出出力信号SBに基づいてブレーキ
ペダル18の基準位置に対する相対配置位置が夫々検知
される。そして、検知された運転者用シート14の配置
位置とアクセルペダル17及びブレーキペダル18の夫
々の配置位置とが、調整用データDXがあらわす移動特
性に照合され、運転者用シート14の配置位置を調整用
データDXがあらわす移動特性に従って基準位置に向か
う方向に移動させるためのモータ制御信号CMS及びC
ML,アクセルペダル17の配置位置を調整用データD
Xがあらわす移動特性に従って基準位置に向かう方向に
移動させるためのモータ制御信号CMA、及び、ブレー
キペダル18の配置位置を調整用データDXがあらわす
移動特性に従って基準位置に向かう方向に移動させるた
めのモータ制御信号CMBが形成され、それらが、モー
タ駆動部77,78,79及び80に夫々供給される。
【0049】それにより、調整開始用操作部71が操作
された場合と同様にして、シートスライド用モータ36
及びシート昇降用モータ43の夫々が回転状態とされ、
運転者用シート14の配置位置が調整用データDXがあ
らわす移動特性に従って基準位置に向かう方向に移動せ
しめられるとともに、アクセルペダル移動用モータ58
及びブレーキペダル移動用モータ69の夫々が回転状態
とされ、アクセルペダル17及びブレーキペダル18の
夫々が、調整用データDXがあらわす移動特性に従って
基準位置に向かう方向に移動せしめられて、運転姿勢調
整が行われる状態とされる。
【0050】斯かるもとで、調整終了用操作部74が操
作されると、調整終了用操作部74からその操作に応じ
て動作指令信号CDが送出されてモータ駆動制御部70
における制御ユニット75に供給される。制御ユニット
75においては、動作指令信号CDに応じて、モータ駆
動部77,78,79及び80に対しての夫々モータ制
御信号CMS,CML,CMA及びCMBの供給が停止
され、それにより、調整終了用操作部72が操作された
場合と同様にして、シートスライド用モータ36,シー
ト昇降用モータ43,アクセルペダル移動用モータ58
及びブレーキペダル移動用モータ69の夫々が停止状態
とされ、運転者用シート14,アクセルペダル17及び
ブレーキペダル18の夫々の配置位置が固定されて、運
転姿勢調整が終了せしめられる。
【0051】このようにして、運転者用シート14,ア
クセルペダル17及びブレーキペダル18の夫々が、運
転者のアイポイントが適正な位置に置かれるとともに運
転姿勢が適正なものとされることになる適正配置位置を
とるものとされる運転姿勢調整が、運転者にとって煩雑
で面倒な調整作業が不要とされるもとで極めて容易に行
われる。
【0052】上述の図1に示される例においては、アク
セルペダル可動支持機構部24が、ブラケット部材50
に対して移動可能に取り付けられたペダル保持部材56
により揺動可能に保持されたアクセルぺダル17を、車
両の前後方向に移動させるものとされ、また、ブレーキ
ペダル可動支持機構部27が、ブラケット形成部材61
に対して移動可能に取り付けられたペダル保持部材67
により揺動可能に保持されたブレーキぺダル18を、車
両の前後方向に移動させるものとされているが、アクセ
ルペダル可動支持機構部24は、例えば、ブラケット部
材50に形成される長孔51及び52及び開口部53の
夫々が、前後方向に伸びるとともに、前端部が後端部よ
り高くなるように傾斜したものとされ、それよって、
アクセルぺダル17を運転者用シート14に向かう方向
に移動させるときにはその上下方向の位置を低め、ま
た、運転者用シート14から離隔する方向に移動させる
ときにはその上下方向の位置を高めるようになすものと
されてもよく、さらに、ブレーキペダル可動支持機構部
27も、例えば、ブラケット形成部材61に形成される
長孔62及び63及び開口部64の夫々が、前後方向に
伸びるとともに、前端部が後端部より高くなるように傾
斜したものとされ、それよって、ブレーキぺダル18
を運転者用シート14に向かう方向に移動させるときに
はその上下方向の位置を低め、また、運転者用シート1
4から離隔する方向に移動させるときにはその上下方向
の位置を高めるようになすものとされてもよい。
【0053】アクセルペダル可動支持機構部24及びブ
レーキペダル可動支持機構部27が、夫々、アクセルぺ
ダル17及びブレーキぺダル18を上述の如くに上下方
向にも移動させる場合には、アクセルぺダル17及びブ
レーキぺダル18の夫々が、その移動に伴って踏角が運
転者による踏込動作が行われ易くなるように変化せしめ
られることになる。
【0054】また、上述の図1に示される例における運
転者用シート14とアクセルぺダル17及びブレーキぺ
ダル18の夫々とは、図9において実線により示される
如くに(アクセルぺダル17は示されていない)、運転
者用シート14が、そのシートクッションフレーム部材
37の後方部分37Rがスライド機構による前後方向の
移動範囲における最後端でかつ昇降機構による上下方向
の移動範囲における最下端となる位置をとるものとさ
れ、また、アクセルぺダル17及びブレーキぺダル18
の夫々が、最も運転者用シート14に対する離隔側に寄
った前端位置をとるものとされて、各々の移動調整範囲
内において相互間距離が最大となる位置に置かれた状態
をもって、各々の基準位置に置かれた状態とされてい
る。そして、運転姿勢調整は、運転者用シート14とア
クセルペダル17及びブレーキペダル18の夫々とが、
図9において一点鎖線により示され(アクセルぺダル1
7は示されていない)、白抜矢印によってあらわされる
如くに、各々の基準位置から離れる方向に移動せしめら
れ、それにより、互いに逆で、相互に近接する方向に移
動せしめられる状態、もしくは、各々の基準位置に向か
う方向に移動せしめられ、それにより、互いに逆で、相
互に離隔する方向に移動せしめられる状態とされて行わ
れる。しかしながら、運転者用シート14,アクセルぺ
ダル17及びブレーキぺダル18は、必ずしも図1に示
される例における如くに設けられる必要はなく、例え
ば、以下の如くの変形例が考えられる。
【0055】第1の変形例にあっては、運転者用シート
14とアクセルぺダル17及びブレーキぺダル18の夫
々とが、図10において実線により示される如くに(ア
クセルぺダル17は示されていない)、運転者用シート
14が、そのシートクッションフレーム部材37の後方
部分37Rがスライド機構による前後方向の移動範囲に
おける最前端でかつ昇降機構による上下方向の移動範囲
における最上端となる位置をとるものとされ、また、ア
クセルぺダル17及びブレーキぺダル18の夫々が、最
も運転者用シート14に対する近接側に寄った後端位置
をとるものとされて、各々の移動調整範囲内において相
互間距離が最小となる位置に置かれた状態をもって、各
々の基準位置に置かれた状態とされる。そして、運転姿
勢調整は、運転者用シート14とアクセルペダル17及
びブレーキペダル18の夫々とが、図10において一点
鎖線により示され(アクセルぺダル17は示されていな
い)、白抜矢印によってあらわされる如くに、各々の基
準位置から離れる方向に移動せしめられ、それにより、
互いに逆で、相互に離隔する方向に移動せしめられる状
態、もしくは、各々の基準位置に向かう方向に移動せし
められ、それにより、互いに逆で、相互に近接する方向
に移動せしめられる状態とされて行われる。
【0056】また、第2の変形例にあっては、運転者用
シート14とアクセルぺダル17及びブレーキぺダル1
8の夫々とが、図11において実線により示される如く
に(アクセルぺダル17は示されていない)、運転者用
シート14が、そのシートクッションフレーム部材37
の後方部分37Rがスライド機構による前後方向の移動
範囲における最前端でかつ昇降機構による上下方向の移
動範囲における最上端となる位置をとるものとされ、ま
た、アクセルぺダル17及びブレーキぺダル18の夫々
が最も運転者用シート14に対する離隔側に寄った前端
位置をとるものとされた状態をもって、各々の基準位置
に置かれた状態とされる。そして、運転姿勢調整は、運
転者用シート14とアクセルペダル17及びブレーキペ
ダル18の夫々とが、図11において一点鎖線により示
され(アクセルぺダル17は示されていない)、白抜矢
印によってあらわされる如くに、各々の基準位置から離
れる方向、即ち、車両の後方側に移動せしめられる状
態、もしくは、各々の基準位置に向かう方向、即ち、車
両の前方側に移動せしめられる状態とされて行われる。
【0057】さらに、第3の変形例にあっては、運転者
用シート14とアクセルぺダル17及びブレーキぺダル
18の夫々とが、図12において実線により示される如
くに(アクセルぺダル17は示されていない)、運転者
用シート14が、そのシートクッションフレーム部材3
7の後方部分37Rがスライド機構による前後方向の移
動範囲における最後端でかつ昇降機構による上下方向の
移動範囲における最下端となる位置をとるものとされ、
また、アクセルぺダル17及びブレーキぺダル18の夫
々が最も運転者用シート14に対する近接側に寄った後
端位置をとるものとされた状態をもって、各々の基準位
置に置かれた状態とされる。そして、運転姿勢調整は、
運転者用シート14とアクセルペダル17及びブレーキ
ペダル18の夫々とが、図12において一点鎖線により
示され(アクセルぺダル17は示されていない)、白抜
矢印によってあらわされる如くに、各々の基準位置から
離れる方向、即ち、車両の前方側に移動せしめられる状
態、もしくは、各々の基準位置に向かう状態、即ち、車
両の後方側に移動せしめられる状態とされて行われる。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如くに、本発明
に係る車両の運転姿勢調整装置にあっては、例えば、シ
ート部に着座した乗員によって、シート部に対向配置さ
れたステアリングホイールに配された調整開始用操作部
が運転姿勢調整のためのシート部及び操作ペダル部の配
置位置調整を開始させるべく操作されるとき、それに応
じて、メモリ部に格納された調整用データに基づき、シ
ート部の配置位置調整及び操作ペダル部の配置位置調整
が行われる。そして、夫々配置位置調整されるシート部
と操作ペダル部とが、各々の基準位置から相互近接ある
いは相互離隔せしめられる、もしくは、各々の基準位置
から前方側あるいは後方側に移動せしめられるものとさ
れるとともに、調整用データが、シート部に着座せしめ
られた乗員標準モデルが、そのアイポイントが適正な位
置に置かれ、かつ、適正な運転姿勢に相当する姿勢をと
るものとされるシート部及び操作ペダル部の適正配置位
置に関するものとされることにより、シート部に着座し
た乗員が乗員標準モデルによりあらわされる体格から懸
け離れた体格を有していない限り、シート部及び操作ペ
ダル部の配置位置調整中にその乗員が適正なアイポイン
ト位置をもって操作ペダル部の操作を無理なく確実に行
えることになるシート部及び操作ペダル部の夫々の配置
位置が得られる状態があり、例えば、斯かる状態におい
て乗員により、シート部に対向配置されたステアリング
ホイールに配された調整終了用操作部が運転姿勢調整を
終了させるべく操作されることにより、シート部の配置
位置調整及び操作ペダル部の配置位置調整が終了せしめ
られる。
【0059】従って、本発明に係る車両の運転姿勢調整
装置によれば、シート部に着座した乗員による適正なア
イポイント位置をもって操作ペダル部の操作を無理なく
確実に行えることになる所望の運転姿勢をとるための姿
勢調整が、シート部及び操作ペダル部について連動して
なされる配置位置調整により、乗員にとって煩雑で面倒
な調整作業が要されることなく自動的に行われる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の運転姿勢調整装置の一例
を、それが装備された車両の車室形成部の一部と共に示
す斜視図である。
【図2】図1に示される例におけるシート可動支持機構
部の一例の構成及び動作の説明に供される側面図であ
る。
【図3】図1に示される例におけるアクセルペダル可動
支持機構部の一例の構成及び動作の説明に供される斜視
図である。
【図4】図1に示される例におけるアクセルペダル可動
支持機構部の一例の構成及び動作の説明に供される斜視
図である。
【図5】図1に示される例におけるブレーキペダル可動
支持機構部の一例の構成及び動作の説明に供される斜視
図である。
【図6】図1に示される例におけるブレーキペダル可動
支持機構部の一例の構成及び動作の説明に供される斜視
図である。
【図7】図1に示される例における調整用操作部と、モ
ータ駆動制御部と、シート可動支持機構部,アクセルペ
ダル可動支持機構部及びブレーキペダル可動支持機構部
の夫々におけるモータとの接続関係を示すブロック接続
図である。
【図8】図1に示される例における運転者用シートとア
クセルペダル及びブレーキペダルの夫々とについての配
置位置調整の説明に供される特性図である。
【図9】図1に示される例における運転者用シートとア
クセルペダル及びブレーキペダルの夫々との運転姿勢調
整に際しての移動状態の説明に供される概念図である。
【図10】図1に示される例に対する第1の変形例にお
ける運転者用シートとアクセルペダル及びブレーキペダ
ルの夫々との運転姿勢調整に際しての移動状態の説明に
供される概念図である。
【図11】図1に示される例に対する第2の変形例にお
ける運転者用シートとアクセルペダル及びブレーキペダ
ルの夫々との運転姿勢調整に際しての移動状態の説明に
供される概念図である。
【図12】図1に示される例に対する第3の変形例にお
ける運転者用シートとアクセルペダル及びブレーキペダ
ルの夫々との運転姿勢調整に際しての移動状態の説明に
供される概念図である。
【符号の説明】
11 フロア部分 14 運転者用シート 16 ステアリングホイール 17 アクセルペダル 18 ブレーキペダル 20 シート可動支持機構部 24 アクセルペダル可動支持機構部 27 ブレーキペダル可動支持機構部 30 レール部 31 スライド部材 33,57,68 スクリュウ軸部材 36 シートスライド用モータ 37 シートクッションフレーム部材 41 屈曲アーム部材 43 シート昇降用モータ 44 スクリュウ係合軸部材 50 ブラケット部材 51,52,62,63 長孔 53,64 開口部 54,55,65,66 ピン 56,67 ペダル保持部材 58 アクセルペダル移動用モータ 61 ブラケット形成部材 69 ブレーキペダル移動用モータ 70 モータ駆動制御部 71,73 調整開始用操作部 72,74 調整終了用操作部 75 制御ユニット 76 ROM 77,78,79,80 モータ駆動部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−58206(JP,A) 特開 昭53−34213(JP,A) 特開 昭63−34254(JP,A) 実開 昭62−151131(JP,U) 実開 昭63−69655(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/72 G05G 1/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車室形成部におけるフロア部分上に
    配されるシート部を、該シート部の配置位置を上記車両
    の前後方向及び上下方向に移動可能として支持するシー
    ト可動支持機構部と、 上記シート部の前方に配された操作ペダル部を、該操作
    ペダル部の配置位置を上記シート部に向かう方向あるい
    は上記シート部から離れる方向に移動可能として支持す
    るペダル可動支持機構部と、上記シート部に対向配置されたステアリングホイールに
    配され、 運転姿勢調整のための上記シート部及び上記操
    作ペダル部の配置位置調整を開始させるべく操作される
    調整開始用操作部と、上記ステアリングホイールに配され、運転姿勢調整のた
    めの上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置調整
    を終了させるべく操作される調整終了用操作部と、 上記シート部に乗員標準モデルが着座せしめられたと
    き、該乗員標準モデルのアイポイントが適正な位置に置
    かれるとともに上記乗員標準モデルが適正な運転姿勢に
    相当する姿勢をとるものとされることになる、上記シー
    ト部及び上記操作ペダル部についての適正配置位置に関
    する調整用データが格納されるメモリ部と、 上記調整開始用操作部の操作に応じ、上記メモリ部から
    得られる調整用データに従って、上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部に上記シート部と上
    記操作ペダル部とを相互に逆の方向に移動させる動作を
    行わせる制御部と、 を備え、 上記シート部及び上記操作ペダル部の夫々の移動範囲内
    における基準位置が、上記シート部と上記操作ペダル部
    との間の離隔距離が最大となる位置に設定され、上記制
    御部が、上記調整開始用操作部の操作に応じ、上記調整
    用データに従って、上記シート可動支持機構部及び上記
    ペダル可動支持機構部に上記シート部と上記操作ペダル
    部とを各々の基準位置から相互近接させる動作を行わせ
    とともに、上記調整終了用操作部の操作に応じ、上記
    調整開始用操作部の操作に応じた 上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部の動作を停止させ
    て、上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置を固
    定させることを特徴とする車両の運転姿勢調整装置。
  2. 【請求項2】車両の車室形成部におけるフロア部分上に
    配されるシート部を、該シート部の配置位置を上記車両
    の前後方向及び上下方向に移動可能として支持するシー
    ト可動支持機構部と、 上記シート部の前方に配された操作ペダル部を、該操作
    ペダル部の配置位置を上記シート部に向かう方向あるい
    は上記シート部から離れる方向に移動可能として支持す
    るペダル可動支持機構部と、上記シート部に対向配置されたステアリングホイールに
    配され、 運転姿勢調整のための上記シート部及び上記操
    作ペダル部の配置位置調整を開始させるべく操作される
    調整開始用操作部と、上記ステアリングホイールに配され、運転姿勢調整のた
    めの上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置調整
    を終了させるべく操作される調整終了用操作部と、 上記シート部に乗員標準モデルが着座せしめられたと
    き、該乗員標準モデルのアイポイントが適正な位置に置
    かれるとともに上記乗員標準モデルが適正な運転姿勢に
    相当する姿勢をとるものとされることになる、上記シー
    ト部及び上記操作ペダル部についての適正配置位置に関
    する調整用データが格納されるメモリ部と、 上記調整開始用操作部の操作に応じ、上記メモリ部から
    得られる調整用データに従って、上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部に上記シート部と上
    記操作ペダル部とを相互に逆の方向に移動させる動作を
    行わせる制御部と、 を備え、 上記シート部及び上記操作ペダル部の夫々の移動範囲内
    における基準位置が、上記シート部と上記操作ペダル部
    との間の離隔距離が最小となる位置に設定され、上記制
    御部が、上記調整開始用操作部の操作に応じ、上記調整
    用データに従って、上記シート可動支持機構部及び上記
    ペダル可動支持機構部に上記シート部と上記操作ペダル
    部とを各々の基準位置から相互離隔させる動作を行わせ
    とともに、上記調整終了用操作部の操作に応じ、上記
    調整開始用操作部の操作に応じた上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部の動作を停止させ
    て、上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置を固
    定させることを特徴とする車両の運転姿勢調整装置。
  3. 【請求項3】車両の車室形成部におけるフロア部分上に
    配されるシート部を、該シート部の配置位置を上記車両
    の前後方向及び上下方向に移動可能として支持するシー
    ト可動支持機構部と、 上記シート部の前方に配された操作ペダル部を、該操作
    ペダル部の配置位置を上記シート部に向かう方向あるい
    は上記シート部から離れる方向に移動可能として支持す
    るペダル可動支持機構部と、上記シート部に対向配置されたステアリングホイールに
    配され、 運転姿勢調整のための上記シート部及び上記操
    作ペダル部の配置位置調整を開始させるべく操作される
    調整開始用操作部と、上記ステアリングホイールに配され、運転姿勢調整のた
    めの上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置調整
    を終了させるべく操作される調整終了用操作部と、 上記シート部に乗員標準モデルが着座せしめられたと
    き、該乗員標準モデルのアイポイントが適正な位置に置
    かれるとともに上記乗員標準モデルが適正な運転姿勢に
    相当する姿勢をとるものとされることになる、上記シー
    ト部及び上記操作ペダル部についての適正配置位置に関
    する調整用データが格納されるメモリ部と、 上記調整開始用操作部の操作に応じ、上記メモリ部から
    得られる調整用データに従って、上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部に上記シート部と上
    記操作ペダル部とを同方向に移動させる動作を行わせる
    制御部と、 を備え、 上記シート部及び上記操作ペダル部の夫々の移動範囲内
    における基準位置が該移動範囲内における後端位置に設
    定され、上記制御部が、上記調整開始用操作部の操作に
    応じ、上記調整用データに従って、上記シート可動支持
    機構部及び上記ペダル可動支持機構部に上記シート部と
    上記操作ペダル部とを前方側に移動させる動作を行わせ
    とともに、上記調整終了用操作部の操作に応じ、上記
    調整開始用操作部の操作に応じた上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部の動作を停止させ
    て、上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置を固
    定させることを特徴とする車両の運転姿勢調整装置。
  4. 【請求項4】車両の車室形成部におけるフロア部分上に
    配されるシート部を、該シート部の配置位置を上記車両
    の前後方向及び上下方向に移動可能として支持するシー
    ト可動支持機構部と、 上記シート部の前方に配された操作ペダル部を、該操作
    ペダル部の配置位置を上記シート部に向かう方向あるい
    は上記シート部から離れる方向に移動可能として支持す
    るペダル可動支持機構部と、上記シート部に対向配置されたステアリングホイールに
    配され、 運転姿勢調整のための上記シート部及び上記操
    作ペダル部の配置位置調整を開始させるべく操作される
    調整開始用操作部と、上記ステアリングホイールに配され、運転姿勢調整のた
    めの上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置調整
    を終了させるべく操作される調整終了用操作部と、 上記シート部に乗員標準モデルが着座せしめられたと
    き、該乗員標準モデルのアイポイントが適正な位置に置
    かれるとともに上記乗員標準モデルが適正な運転姿勢に
    相当する姿勢をとるものとされることになる、上記シー
    ト部及び上記操作ペダル部についての適正配置位置に関
    する調整用データが格納されるメモリ部と、 上記調整開始用操作部の操作に応じ、上記メモリ部から
    得られる調整用データに従って、上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部に上記シート部と上
    記操作ペダル部とを同方向に移動させる動作を行わせる
    制御部と、 を備え、 上記シート部及び上記操作ペダル部の夫々の移動範囲内
    における基準位置が該移動範囲内における前端位置に設
    定され、上記制御部が、上記調整開始用操作部の操作に
    応じ、上記調整用データに従って、上記シート可動支持
    機構部及び上記ペダル可動支持機構部に上記シート部と
    上記操作ペダル部とを後方側に移動させる動作を行わせ
    とともに、上記調整終了用操作部の操作に応じ、上記
    調整開始用操作部の操作に応じた上記シート可動支持機
    構部及び上記ペダル可動支持機構部の動作を停止させ
    て、上記シート部及び上記操作ペダル部の配置位置を固
    定させることを特徴とする車両の運転姿勢調整装置。
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