JP3387474B2 - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯装置

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JP3387474B2 JP2000084530A JP2000084530A JP3387474B2 JP 3387474 B2 JP3387474 B2 JP 3387474B2 JP 2000084530 A JP2000084530 A JP 2000084530A JP 2000084530 A JP2000084530 A JP 2000084530A JP 3387474 B2 JP3387474 B2 JP 3387474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は貯湯タンク内の水
をヒートポンプシステムによって焚上げるヒートポンプ
式給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貯湯タンクと水熱交換器とを備え、貯湯
タンク内の湯水と冷媒回路を流通する冷媒との間の熱交
換を上記水熱交換器で行うよう構成したヒートポンプ式
給湯装置が、従来から用いられている。このようなヒー
トポンプ式給湯装置では、冷媒回路中に設けられた空気
熱交換器を蒸発器として機能させると共に水熱交換器を
凝縮器として機能させることにより給湯運転を行うこと
が可能である。そして上記給湯運転を効率よく行うため
に、深夜電力を利用して深夜時間帯に貯湯タンク内の全
量の沸上げを行う。また、それ以外の時間帯等において
は、減少湯量に応じて、随時追焚き運転を行って、必要
な湯量を確保するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヒートポン
プ式給湯装置においては、冬季においてデフロストの問
題がある。すなわち、残湯量が減少して追焚き運転を行
っているような状態において、デフロスト運転を行う必
要が生じたときには、追焚き運転よりもデフロスト運転
が優先されることから、直ちにデフロスト運転に突入し
てしまい、必要な追焚き運転が行えなくなってしまうの
である。この結果、場合によっては湯切れという不都合
な事態が生じることにもなる。
【0004】この発明は、上記従来の欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、デフロスト運
転の発生頻度を減少させ、そのため湯切れという不都合
な事態が生じるのを抑制して使用快適性を向上すること
が可能なヒートポンプ式給湯装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のヒート
ポンプ式給湯装置は、圧縮機41、凝縮器として機能す
る水熱交換器44、減圧機構45、蒸発用熱交換器46
を有するヒートポンプシステムと、上記水熱交換器44
にて加熱された温湯を貯留する貯湯タンク1とを備え、
特定時間帯に所定湯量を確保すべく湯沸かし運転を行
い、その後は必要に応じて湯沸かし運転を行うようにし
たヒートポンプ式給湯装置であって、上記所定湯量の沸
上げが終了した後、一定時間内にデフロスト運転を行う
デフロスト制御手段を設けていることを特徴としてい
る。
【0006】上記請求項1のヒートポンプ式給湯装置で
は、所定湯量の沸上げが終了した後、一定時間内にデフ
ロスト運転を行うデフロスト制御手段を設け、所定湯量
の沸上げが終了した後、一定時間内に強制的にデフロス
トを行い、それまでの着霜を一旦全部除去しておくの
で、それ以降のデフロスト運転頻度を減少することが可
能となる。この場合のデフロスト運転は、請求項2のよ
うに、温湯を熱源としてこの熱を蒸発用熱交換器46に
付与する正サイクルデフロスト、逆サイクルデフロス
ト、ホットガスバイパス方式のデフロスト等いずれの方
式のものであってもよい。また、このデフロストは、所
定湯量の沸上げが終了した後、一定時間内に行うものと
しているが、特定時間帯、例えば深夜時間帯にこの沸上
げが行われるものとすれば、所定湯量の沸上げが終了し
た直後に行うのが好ましい。このようにすれば、安価な
深夜電力を利用したデフロストが行え、コスト低減を図
ることができる。さらに、この請求項1の制御は、室外
温度センサ、シーズンスイッチ等を利用して、冬季にの
み行うようにすることもできる。
【0007】また請求項2のヒートポンプ式給湯装置
は、上記デフロスト制御手段は、上記蒸発用熱交換器4
6の温度が第1基準温度T1 未満であるときには上記デ
フロスト運転を行い、第1基準温度T1 以上であるとき
には上記デフロスト運転を行わないように構成されてい
ることを特徴としている。
【0008】上記請求項2のヒートポンプ式給湯装置で
は、蒸発用熱交換器46の温度が第1基準温度T1 未満
であるときには、ある程度の着霜が生じているとしてデ
フロスト運転を行い、第1基準温度T1 以上であるとき
には、着霜がほとんど生じていないとしてデフロスト運
転を行わないように構成されているので、必要に応じて
デフロスト運転が行われ、そのためコスト低減を図るこ
とができる。
【0009】請求項3のヒートポンプ式給湯装置は、上
記デフロスト運転は、貯湯タンク1内の温湯を熱源とし
て行うことを特徴としている。
【0010】上記請求項3のヒートポンプ式給湯装置で
は、充分な熱源を確保できるので、必要なデフロスト運
転を短時間で行うことが可能である。また、特定時間
帯、例えば深夜時間帯にこの沸上げが行われるものとす
れば、安価な深夜電力を利用して得られた温湯を熱源と
したデフロストが行え、コスト低減を図ることができ
る。
【0011】請求項4のヒートポンプ式給湯装置は、上
記デフロスト熱源として利用した温湯を貯湯タンク1の
底部へと返流させることを特徴としている。
【0012】上記請求項4のヒートポンプ式給湯装置で
は、ある程度冷却された温湯を、貯湯タンク1の底部に
返流させるので、高温湯が上部に位置し、低温湯が底部
に位置するという貯湯タンク1内の湯温分布を乱すこと
なくデフロストが行え、高温湯の出湯を確保して使用快
適性が低下するのを抑制できる。
【0013】請求項5のヒートポンプ式給湯装置は、上
記蒸発用熱交換器46の温度が、第1基準温度T1 より
も低く設定されている第2基準温度T2 未満になったと
きに、ホットガスバイパスデフロスト方式のように、温
湯を熱源とはしないデフロスト運転を強制的に行う強制
デフロスト手段を有することを特徴としている。
【0014】上記請求項5のヒートポンプ式給湯装置で
は、デフロスト運転がどうしても必要なときには、強制
的にデフロスト運転を行うようにしているので、大幅な
効率の低下を抑制できる。また、このデフロスト運転
は、温湯を熱源とはしないので、温湯の有無、及びその
温度にかかわらずデフロスト運転が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、この発明のヒートポンプ式
給湯装置の具体的な実施の形態について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0016】まず、この発明の一実施形態の前提となる
ヒートポンプ式給湯装置の全体構成について説明する。
図1は、上記ヒートポンプ式給湯装置の水系統及び冷媒
系統を示す回路図である。このうち、まず水系統におけ
る風呂用回路について説明する。同図において1は貯湯
タンクであり、この貯湯タンク1には、温度検知手段で
ある3個のサーミスタ11、12、13がそれぞれ異な
る高さに配置されている。具体的には、第1サーミスタ
11、第2サーミスタ12、第3サーミスタ13の順
に、図における上部から下部に向かって所定の間隔を置
いて配置されている。また上記貯湯タンク1の底部に設
けられた給水口2には、給水圧を加えながら貯湯タンク
1に市水を供給するための給水配管3が接続されてお
り、上記給水配管3には、給水側から順に、逃し弁付き
減圧逆止弁7、及び凍結防止サーミスタ6がそれぞれ介
設されている。一方、上記貯湯タンク1の頂部に設けら
れた給湯口4には給湯配管8が接続されており、さらに
その先端がミキシングバルブ9の流入側9aに接続され
ている。ここで、上記給湯配管8の貯湯タンク1側に
は、蒸気を外部へ逃がすための空気逃し弁23と、水の
膨張分を逃がすための水逃し弁24とがそれぞれ設けら
れている。また上記給水配管3の途中から分岐された給
水管14も、上記ミキシングバルブ9の流入側9aに接
続されており、このミキシングバルブ9で上記給湯配管
8からの給湯と給水管14からの市水が、一定の割合で
混合されるように構成されている。一方、上記ミキシン
グバルブ9の流出側9bには分岐管16が接続されてお
り、この分岐管16を介して風呂用給湯管17と出湯管
18とに分岐される。そして、上記風呂用給湯管17が
差し湯用電磁弁19と逆止弁21とを介して浴槽22に
接続される一方、上記出湯管18は出湯口に接続され
る。
【0017】次に上記水系統における湯沸かし回路につ
いて説明する。図1に示すように、上記貯湯タンク1の
底部に設けられた取水口26には、取水管27が接続さ
れており、その先端が循環ポンプ28を介して熱交換路
29の入口側29aに接続されている。ここで上記熱交
換路29は、以下で述べる冷媒回路の凝縮器として機能
する三重管式の水熱交換器44と熱交換可能に設けられ
ており、上記循環ポンプ28の作動によって熱交換路2
9の入口側29aから出口側29bへと湯水が流通する
ように成っている。このとき、上記水熱交換器44には
漏洩検知機34が取り付けられている。また上記熱交換
路29の出口側29bには、出湯管31が接続されてお
り、その先端が上記ミキシングバルブ9よりも貯湯タン
ク1側の給湯配管8に接続されている。そして、上記循
環ポンプ28と熱交換路29とを結ぶ取水管27には、
電動比例弁32と入水温度検知サーミスタ33とが介設
されている。また、上記熱交換路29から給湯配管8へ
と至る出湯管31には、給湯温度検知サーミスタ36と
逃し弁37とがそれぞれ介設されている。なお、上記水
系統における風呂用回路及び湯沸かし回路は、それぞれ
制御手段(図示せず)によって制御されるが、この制御
手段はCPU、メモリ、入出力インターフェース等を有
するマイクロコンピュータを用いて構成されたものであ
る。
【0018】一方、上記冷媒系統については、図1に示
すように圧縮機41、水熱交換器44、電動膨張弁4
5、空気熱交換器46を順次冷媒配管50a〜50dで
接続することによって構成している。ここで、この実施
形態においては、上記冷媒に二酸化炭素(CO2 )冷媒
を使用した。さらに上記圧縮機41の吐出側には吐出管
温度サーミスタ42、及び圧力制御のためのHPS43
が介設され、また上記空気熱交換器46とその近傍に
は、それぞれ空気熱交温度サーミスタ47と外気温度サ
ーミスタ48とが配設されている。ところで上記冷媒回
路には、除霜運転時に圧縮機41から吐出されるホット
ガスを空気熱交換器46に供給するためのバイパス回路
が形成されている。すなわち、図に示すように、上記圧
縮機41の吐出側と水熱交換器44とを結ぶ冷媒配管5
0aから、除霜用電磁弁49を介したバイパス配管51
を分岐させ、その先端を上記電動膨張弁45と空気熱交
換器46とを結ぶ冷媒配管50cに接続させることによ
って、上記バイパス回路を形成している。またこの冷媒
系統回路も、上記制御手段(図示せず)によって制御さ
れている。
【0019】次に、上記構成のヒートポンプ式給湯装置
の運転動作のうちの風呂給湯運転について説明する。ま
ず、図1に示す貯湯タンク1内に温湯が貯溜された状態
において、差し湯用電磁弁19を開弁する。すると、上
記給水配管3を流れる水の給水圧によって、貯湯タンク
1内に貯溜された約85℃の温湯が押し上げられ、給湯
口4から給湯配管8を通ってミキシングバルブ9の流入
側9aに流入する。このとき、上記給水配管3から分岐
された給水管14を流通する水も上記ミキシングバルブ
9の流入側9aに流入し、ここで上記水と温湯が一定の
割合で混合される。そして上記混合された約40℃〜6
0℃の温湯は、ミキシングバルブ9の流出側9bから分
岐管16を介して、一方は風呂用給湯管17を流通して
浴槽22に供給され、また一方は出湯管18を流通して
出湯口に供給される。
【0020】さらに、上記ヒートポンプ式給湯装置にお
ける湯沸かし運転について説明する。まず図1に示す差
し湯用電磁弁19を閉弁した状態において、冷媒回路中
の圧縮機41を駆動し、水熱交換器44を凝縮器として
機能させると共に、空気熱交換器(蒸発用熱交換器)4
6を蒸発器として機能させる。次に、上記水系統回路に
おける循環ポンプ28を作動させる。すると、貯湯タン
ク1の底部に設けた取水口26から貯溜水が流出し、こ
れが取水管27を介して熱交換路29を流通する。その
ときこの水は凝縮器として機能している水熱交換器44
によって加熱され、出湯管31及び給湯配管8を通って
再び貯湯タンク1内の上部へと返流される。そしてこの
ような動作を継続して行うことによって、貯湯タンク1
の上端側から下端側へと温湯が次第に貯溜されるように
構成されている。この湯沸かし運転は、通常は深夜時間
帯に行い、給湯コストを低減するようにしている。
【0021】ところで、上記に示したように、貯湯タン
ク1には3個のサーミスタ11、12、13がそれぞれ
異なる高さ位置に配置されており、上記貯湯タンク1内
を3つに区分して湯温を検出できるようになっている。
具体的には、図における上方部から下方部に向かって、
最小残湯量を検知するための第1サーミスタ11と、大
出湯を検知するための第2サーミスタ12、最大貯湯量
を検知するための第3サーミスタ13とがそれぞれ設け
られている。また、上記各サーミスタ11、12、13
の検出信号は、図示しない上記制御手段であるCPUに
それぞれ入力されるよう構成されており、上記CPU
は、所定時間内に入力される各検出信号の温度変化から
適切な給湯運転制御を選択して、運転指令を発する機能
を有している。
【0022】次に、上記ヒートポンプ式給湯装置の残湯
量の制御方法について説明する。まず、風呂給湯前のよ
うな通常の状態においては、上記で述べた湯沸かし運転
を行い、常に全量(例えば、200リットルタンクであ
れば200リットル)沸上げられた状態となるように制
御される。具体的には、貯湯タンク1の第3サーミスタ
13で検知される湯温が、上記制御手段(図示せず)に
よって設定された設定温度以上、例えば85℃以上にな
るまで追焚き運転される。一方、風呂給湯後のような給
湯負荷の小さくなった状態においては、貯湯タンク1内
に確保しておくべき湯量を、大出湯前に確保されていた
湯量よりも小とするような制御を行う。すなわち、上記
200リットルタンクであれば、例えば50リットルの
温湯を常に確保するような制御を行う。具体的な制御方
法としては、上記貯湯タンク1の第1サーミスタ11で
検知される湯温が、設定温度(例えば、85℃)よりも
低ければ上記湯沸かし運転を行い、設定温度に達すれば
運転を停止するというような制御を繰り返し行うことに
よって、上記一定の貯湯量を維持するよう制御されるの
である。
【0023】次に、この発明の実施形態の特徴的なデフ
ロスト制御について説明する。なお、このデフロスト制
御は、冬季にのみ行われ、外気温度サーミスタ48の検
出外気温に基づいてその実施を自動的に決定したり、シ
ーズンスイッチ等を利用してその実施を決定すればよ
い。まず、図2に基づいて水系統について説明するが、
この場合、水熱交換器44の出口に接続されている出湯
管31に三方切換弁38を介設して、その中立位置にお
いては、図1に示しているように、出湯管31を貯湯タ
ンク1の給湯口4に連通させる一方、その切換位置にお
いては、出湯管31を貯湯タンク1の底部に接続された
返流管39へと連通させるようにしている。その他の回
路構成は図1に示しているものと同様であり、そのため
同一の部分を同一符号で示してその説明を省略する。
【0024】図4にデフロスト制御の制御方法を示すフ
ローチャートを示す。この制御は、上記制御手段に設け
たデフロスト制御手段(図示せず)、及び強制デフロス
ト手段(図示せず)によって行われる。まず、ステップ
S1において、空気熱交換器サーミスタ47にて検出し
た空気熱交換器46の温度が第1基準温度T1 (例え
ば、−5°C)よりも低いか否かの判断を行う。空気熱
交換器46の温度が第1基準温度T1 以上であれば、空
気熱交換器46における着霜がほとんど生じていないも
のとして、以下の制御は実行されない。空気熱交換器4
6の温度が第1基準温度T1 未満であれば、ステップS
2において、貯湯タンク1内の全量(例えば、200リ
ットル)の沸上げが完了したか否かの判断を行う。そし
て、貯湯タンク1内の全量の沸上げが完了していれば、
次のステップS3において、電動膨張弁45を全開にす
ると共に、圧縮機41を駆動し、また上記三方切換弁3
8を切換位置に切換え、循環ポンプ28を駆動すること
により、貯湯タンク1内の温湯を熱源としたデフロスト
運転を開始する。すなわち、圧縮機1からの吐出冷媒に
対して、さらに水熱交換器44において、温湯の熱を付
与し、これを空気熱交換器46で放出することにより、
空気熱交換器46の除霜を行うのである。このデフロス
ト運転は、ステップS4において、空気熱交換器46の
温度が第3基準温度T3 (例えば、+5°C)よりも高
くなるまで継続される。ステップS4において、空気熱
交換器46の温度が第3基準温度T3 よりも高くなる
と、空気熱交換器46への着霜が完全に除去されたとし
て、ステップS5に移行して、湯沸かし運転初期状態に
復帰する。一方、上記ステップS2において、貯湯タン
ク1内の全量の沸上げが完了していない状態において
は、ステップS6に移行して、空気熱交換器46の温度
が、上記第1基準温度T1 よりも低く設定されている第
2基準温度T2 (例えば、−10°C)よりも低いか否
かの判断を行う。これは、貯湯タンク1内の全量の沸上
げを実行中に、湯沸かし運転を中止して、強制デフロス
ト運転を実行する必要があるか否かの判断を行うステッ
プである。そして、強制デフロスト運転を行う必要があ
る場合には、ステップS7において、上記電動膨張弁4
5を全閉にすると共に、除霜用電磁弁49を開にして、
ホットガスバイパス方式のデフロスト運転を行う。
【0025】上記貯湯タンク1内の温湯を熱源としたデ
フロスト運転(ステップS3)の動作状態について、図
3に示すモリエル線図に基づいて説明する。まず、図3
において、圧縮機41により吐出冷媒にWの熱量が付与
されるが、この熱量Wに加えてさらに上記水熱交換器4
4において、温湯からQt の熱量が付与されるのであ
り、この熱量がデフロスト熱量Qd (=W+Qt )とし
て空気熱交換器46において放出されるのである。な
お、電動膨張弁45は、全開状態にはあるものの、ある
程度の流れ抵抗を有するものであるため、この電動膨張
弁45において、ある程度の圧力降下が生じる。
【0026】上記ヒートポンプ式給湯装置では、貯湯タ
ンク1内の全量の沸上げが終了した後、直ちにデフロス
ト運転を行うデフロスト制御手段を設け、全量の沸上げ
が終了した後、強制的にデフロストを行い、それまでの
着霜を一旦全部除去しておくので、それ以降のデフロス
ト運転頻度を減少することが可能となる。特に、上記デ
フロスト運転は、貯湯タンク1内の温湯を熱源として行
うため、充分な熱源を確保できるので、必要なデフロス
ト運転を短時間で行うことが可能である。また、深夜時
間帯に湯沸かし運転が行われているので、全量沸上げが
終了した直後にデフロスト運転を行えば、安価な深夜電
力を利用して得られた温湯を熱源としたデフロストが行
え、コスト低減を図ることができる。さらに、デフロス
ト熱源として利用して、ある程度冷却された温湯を、貯
湯タンク1の底部に返流させるので、高温湯が上部に位
置し、低温湯が底部に位置するという貯湯タンク1内の
湯温分布を乱すことなくデフロストが行え、高温湯の出
湯を確保して使用快適性が低下するのを抑制できる。
【0027】特に、上記においては、全量沸上げ直後の
デフロスト運転を、圧縮機41からの吐出冷媒を水熱交
換器44、電動膨張弁45(全開)、空気熱交換器46
というように湯沸かし運転時と同方向に回流させること
により行っているので、二酸化炭素のような高圧冷媒を
使用しても、デフロスト用に特別な構成を付加すること
なく、そのままの状態でデフロスト運転を行うことが可
能となる。
【0028】また空気熱交換器46の温度が第1基準温
度T1 未満であるときには、ある程度の着霜が生じてい
るとしてデフロスト運転を行い、第1基準温度T1 以上
であるときには、着霜がほとんど生じていないとしてデ
フロスト運転を行わないように構成しているので、必要
に応じてデフロスト運転が行われ、そのためコスト低減
を図ることができる。
【0029】また、デフロスト運転がどうしても必要な
ときには、強制的にホットガバイパス方式のデフロスト
運転を行うようにしているので、多量着霜に起因する大
幅な効率の低下を抑制できる。また、このデフロスト運
転は、温湯を熱源とはしないので、温湯の有無、及びそ
の温度にかかわらずデフロスト運転が行える。
【0030】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施するこ
とができる。すなわち本実施の形態では、加熱源として
ヒートポンプシステムを用い、その冷媒に二酸化炭素を
使用したが、エチレンやエタン、酸化窒素等の超臨界で
使用する他の冷媒、あるいは通常使用されている他の冷
媒を用いても良い。また上記実施形態では、貯湯タンク
1を単一構成しているが、複数のタンクユニットに分割
構成してもよい。
【0031】
【発明の効果】上記請求項1のヒートポンプ式給湯装置
では、所定湯量の沸上げが終了した後、一定時間内に強
制的にデフロストを行い、それまでの着霜を一旦全部除
去しておくので、それ以降のデフロスト運転頻度を減少
することが可能となり、このためデフロスト運転に起因
する追焚き運転の停止、湯切れという不都合な事態が生
じるのを抑制でき、そのため使用快適性を向上すること
が可能となる。
【0032】また請求項2のヒートポンプ式給湯装置で
は、必要に応じてデフロスト運転が行われるように構成
されているので、コスト低減を図ることができる。
【0033】請求項3のヒートポンプ式給湯装置では、
充分なデフロスト熱源を確保できるので、必要なデフロ
スト運転を短時間で行うことが可能である。また、特定
時間帯、例えば深夜時間帯にこの沸上げが行われるもの
とすれば、安価な深夜電力を利用して得られた温湯を熱
源としたデフロストが行え、コスト低減を図ることがで
きる。
【0034】請求項4のヒートポンプ式給湯装置では、
デフロストにより冷却された温湯を、貯湯タンクの底部
に返流させるので、貯湯タンク内の湯温分布を乱すこと
なくデフロストが行え、高温湯の出湯を確保して使用快
適性が低下するのを抑制できる。
【0035】請求項5のヒートポンプ式給湯装置では、
デフロスト運転がどうしても必要なときには、強制的に
デフロスト運転を行うようにしているので、大幅な効率
の低下を抑制できる。また、このデフロスト運転は、温
湯を熱源とはしないので、温湯の有無、及びその温度に
かかわらず確実にデフロスト運転が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態であるヒートポンプ式
給湯装置の水系統及び冷媒系統回路図である。
【図2】この実施形態のヒートポンプ式給湯装置の水系
統及び冷媒系統の要部の回路図である。
【図3】上記実施形態におけるデフロスト運転時の動作
状態を説明するためのモリエル線図である。
【図4】この実施形態のヒートポンプ式給湯装置のデフ
ロスト制御を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 貯湯タンク 41 圧縮機 44 水熱交換器 45 減圧機構(電動膨張弁) 46 蒸発用熱交換器(空気熱交換器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−272812(JP,A) 特開 昭61−52544(JP,A) 特開 昭58−179764(JP,A) 特開 平10−89816(JP,A) 特開 平2−130362(JP,A) 特開 昭58−214759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/00 611

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(41)、凝縮器として機能する
    水熱交換器(44)、減圧機構(45)、蒸発用熱交換
    器(46)を有するヒートポンプシステムと、上記水熱
    交換器(44)にて加熱された温湯を貯留する貯湯タン
    ク(1)とを備え、特定時間帯に所定湯量を確保すべく
    湯沸かし運転を行い、その後は必要に応じて湯沸かし運
    転を行うようにしたヒートポンプ式給湯装置であって、
    上記所定湯量の沸上げが終了した後、一定時間内にデフ
    ロスト運転を行うデフロスト制御手段を設けていること
    を特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  2. 【請求項2】 上記デフロスト制御手段は、上記蒸発用
    熱交換器(46)の温度が第1基準温度(T1 )未満で
    あるときには上記デフロスト運転を行い、第1基準温度
    (T1 )以上であるときには上記デフロスト運転を行わ
    ないように構成されていることを特徴とする請求項1の
    ヒートポンプ式給湯装置。
  3. 【請求項3】 上記デフロスト運転は、貯湯タンク
    (1)内の温湯を熱源として行うことを特徴とする請求
    項1又は請求項2のヒートポンプ式給湯装置。
  4. 【請求項4】 上記デフロスト熱源として利用した温湯
    を貯湯タンク(1)の底部へと返流させることを特徴と
    する請求項3のヒートポンプ式給湯装置。
  5. 【請求項5】 上記蒸発用熱交換器(46)の温度が、
    第1基準温度(T1)よりも低く設定されている第2基
    準温度(T2 )未満になったときに、ホットガスバイパ
    スデフロスト方式のように、温湯を熱源とはしないデフ
    ロスト運転を強制的に行う強制デフロスト手段を有する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかのヒー
    トポンプ式給湯装置。
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