JP3385137B2 - 排煙脱硫排水の処理方法 - Google Patents

排煙脱硫排水の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硫排水の処
理方法に関し、更に詳細には排煙脱硫排水から酸化性物
質及びセレン(Se)を同時に効率良く除去する排煙脱
硫排水の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】排ガスから亜硫酸ガス等の硫黄酸化物を
除去するために、排ガスと吸収液とを気液接触させ、硫
黄酸化物を除去する湿式排煙脱硫法が多用されている。
湿式排煙脱硫方法は、大別すると、ジェットバブリング
反応槽等の反応槽を設け、反応槽に収容した吸収液中に
排ガスを導入して気液接触させる方式と、スプレー式吸
収塔を設け、吸収塔に導入される排ガス中に吸収液をス
プレーして気液接触させる方式とがある。その他、充填
塔を用いて気液接触させる方法もある。従来の湿式排煙
脱硫方法では、反応槽又は吸収塔(以下、反応槽等と言
う)の上流に除塵塔を設け、反応槽等に導入する前に除
塵塔で排ガスと冷却液とを接触させて予め排ガスの冷却
及び除塵を行う2塔式が採用されていたが、近年の反応
槽等の性能の向上の結果、除塵塔を省略した、一塔式の
いわゆるスート混合型排煙脱硫装置も多用されている。
また、従来の湿式排煙脱硫方法では、反応槽等の後段に
酸化塔を設け、そこで酸化処理を行っていたが、現在で
は、酸化を反応槽等で行う方式が一般的である。
【0003】使用される吸収液は、硫黄酸化物を固定化
する吸収剤を水に溶解及び/又は懸濁させた液で、一般
にはカルシウム化合物系の吸収剤、例えば石灰石を水に
溶解及び/又は懸濁させたスラリ状水溶液を使用する。
排ガス中の硫黄酸化物は、ジェットバブリング反応槽等
の反応槽に収容された吸収液或いはスプレー式吸収塔内
でスプレーされた吸収液と気液接触して吸収液に化学吸
収及び/又は物理吸収され、水、酸素及び石灰石と反応
し、石膏となって排ガスから除去される。生じた石膏
は、粒子となって晶析し、吸収液中に浮遊する。
【0004】晶析した石膏を濃厚に含有するスラリは、
石膏分離装置に送液され、そこで石膏が分離される。図
3は、従来の石膏分離装置1の模式的フローシートであ
る。従来の石膏分離装置1では、図3に示すように、反
応槽等2の底部から排出ポンプ4により排出され、固液
分離装置又は石膏脱水機6に送液され、そこで石膏がス
ラリから分離される。次いで、母液の一部は、石灰石粉
末が添加された後、吸収剤スラリとして反応槽等2に戻
されて再び排ガスと気液接触し、母液の一部は、排煙脱
硫排水として排水処理装置8へ送られ、浄化処理された
後、河川等に放流される。浄化処理する排水処理装置8
は、処理排水を河川等に放流できる程度に排煙脱硫排水
を浄化する装置を言う。排水処理装置は、湿式排煙脱硫
装置に付属した装置である場合もあるし、また公共の排
水処理装置である場合もある。
【0005】ところで、最近、湿式排煙脱硫装置から送
液される排煙脱硫排水に吸着処理及び/又は生物学的処
理を施して所定の水質に排煙脱硫排水を処理する排水処
理装置において、その性能の劣化が予想以上に速くしか
も急激に進行することが問題にされており、その原因が
湿式排煙脱硫装置から送液される排煙脱硫排水の水質に
あることが判った。ここで、吸着処理とは、吸着剤によ
る吸着のみならず、イオン交換樹脂によるイオン交換処
理をも含む概念であり、生物学的処理とは、硝化菌、脱
窒素菌等を使用して生物学的に排水処理することであ
る。その問題とは、例えば排煙脱硫排水の脱窒素工程で
利用されている硝化菌及び脱窒素菌の成長が阻害され、
そのために排水処理装置から放流される処理水の窒素量
が増大していることであり、また排煙脱硫排水中のCO
Dを吸着させる吸着剤として使用されている有機物吸着
樹脂の劣化が予想外に速いことである。さらに、ホウ
素、フッ素を除去する樹脂についても同様の現象が起こ
る。
【0006】本発明者らは、前述した排水処理装置の性
能低下について研究した結果、湿式排煙脱硫装置から排
出される排煙脱硫排水に含まれている酸化性物質の濃度
が高いことに主としてその原因があることを突き止め
た。ここで、酸化性物質とは、排煙脱硫排水に含まれて
いる酸化能を有する物質を意味し、その中には硫黄過酸
化物、例えばS2 8 2-も含まれている。酸化性物質
は、JIS K0102 工業排水試験方法のジエチル
−P−フェニレンジアミン比色法において発色時間を長
くしたこと以外それに準じて操作し、安定した発色状態
になった時の比色による塩素換算値で定量できる成分で
ある。以下、この方法をDPD法と言う。また、例えば
イオンクロマトグラフィを使用することにより、酸化性
物質のうち硫黄過酸化物のみを定量することもできる。
【0007】また、排煙脱硫排水中には、微量のセレン
(以下、Seと元素記号で呼ぶ)が含まれている。それ
は、排ガス中に含まれていた微量のセレン化合物が湿式
排煙脱硫装置で吸収液と気液接触して吸収液に懸濁し、
またその一部は、セレン酸、亜セレン酸などのSe化合
物として吸収液に溶解し、それが排煙脱硫排水に含まれ
て流出したものである。環境問題の関心の高まりと共
に、Seの流出を確実に防止することが要請され、Se
の排出基準が設定され、今後も厳しいものになると予想
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、排煙脱硫排
水から酸化性物質を除去する方法及び排煙脱硫排水から
Seを除去する方法は、従来からそれぞれ開発され、か
つ提案されている。しかし、従来の方法は、それぞれ個
別に排煙脱硫排水を処理して酸化性物質又はSeを除去
する方法である。そのために、従来の方法を適用して排
煙脱硫排水から酸化性物質及びSeの双方を除去しよう
とすると、処理プロセスが複雑になり、操作が煩雑にな
ると共に設備費及び運転費が嵩むと言う問題があった。
【0009】そこで、本発明の目的は、一つのプロセス
で排煙脱硫排水から酸化性物質とセレン(Se)の双方
を除去できる方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、排煙脱硫
排水の処理方法を開発するための種々の実験の過程で、
次に示す実験例1で説明するように、特定の条件の下で
酸化性物質とSeとを合わせて除去できることを見い出
し、本発明方法を完成するに到った。尚、本明細書で
は、排煙脱硫排水とは、湿式又は乾式、スート混合式、
スート分離式又は同時酸化方式にかかわらず、排煙脱硫
装置より排出されて排水処理装置(排水処理装置は、湿
式排煙脱硫装置の一部として設けられている装置でも良
く、また湿式排煙脱硫装置とは独立して設けられている
装置でも良い。)に送水され、そこで処理される排水を
言う。更に言えば、排煙脱硫排水は、排煙脱硫装置より
排出される排水の全てを含む概念で、例えば、吸収液と
同一組成の排水、即ち石灰石等の亜硫酸ガス脱硫剤及び
石膏等の亜硫酸ガスを固定した生成物を含む吸収液を排
出した排水、その吸収液を固液分離した後の母液、更に
は除塵塔から排出された排水、その排水を固液分離した
後の母液、また定期的に排水される定期点検時の排水や
各種洗浄水も含む概念である。従って、排煙脱硫排水
は、亜硫酸、脱硫助剤を含むこともある。
【0011】実験例1 2〜3mm径の球状の純度99%の鉄を重量440g用意
し、嵩容積100ccの固定床の形態で充填して実験用反
応槽を作製した。石灰石を吸収剤として使用したスート
混合型湿式排煙脱硫装置でもって石炭焚排ガスを処理し
て得た排煙脱硫排水を原水として実験用反応槽に通水す
ることにした。原水の酸化性物質濃度及びSe濃度は、
原水採取時期の湿式排煙脱硫装置の運転条件によって異
なり、本実験に使用した原水の酸化性物質濃度は15〜
18mg-cl/L −原水(塩素換算値)、Se濃度は0.6
mg/Lであった。また、原水のpH及び温度は、それぞれ
3.5及び50°C であった。次いで、図1に示す所定
の空塔速度(SV(1/hr))で原水を反応槽に通水
した。定常状態になったところで、反応槽出口の処理水
中の酸化性物質濃度及びSe濃度を測定し、酸化性物質
及びSeの除去率をそれぞれ算出した。続いて、種々の
空塔速度で実験用反応槽に通水し、同じように酸化性物
質及びSeの除去率を算出し、その結果を図1に示し
た。なお、Seの除去率は排煙脱硫装置の運転条件によ
って変動することが確認された。
【0012】実験例2 実験例1と同じ実験用反応槽と原水を使用し、SVを6
〔1/Hr〕に設定し、原水のpHを種々に調整して、実
験を行い、表1の結果を得た。
【表1】
【0013】実験例1の結果から、40〔1/Hr〕以下
の空塔速度で、酸化性物質及びSeの除去率がそれぞれ
約100%及び35%以上になり、また、実験例2の結
果からpHの広い範囲で酸化性物質及びSeの高い除去
率を得ることができることが確認できた。
【0014】鉄に代えて、Mn、Ni及びCuの金属を
使用し、実験例1と同じ原水について酸化性物質とSe
の除去実験を行ったところ、実験例1及び2と同じよう
な結果を得た。
【0015】上記知見に基づき、本発明の目的を達成す
るために、本発明に係る排煙脱硫排水の処理方法(以
下、第1発明方法と言う)は、排ガス中の硫黄酸化物を
除去する排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水を処
理する方法であって、Fe、Mn、Ni及びCuから選
ばれた少なくとも1種類の金属を排煙脱硫排水に接触さ
せ、排煙脱硫排水中の酸化性物質及びセレン(Se)を
除去することを特徴としている。
【0016】実験例1及び実験例2から、ペルオキソニ
硫酸(S2 8 2- )を例にして、鉄(Fe)による酸化
性物質とSeの除去のメカニズムを説明する。尚、実際
的には、酸化性物質の主成分は、ペルオキソニ硫酸など
の硫黄過酸化物である。以下の反応式に示す反応が並列
で同時的に進行することにより、S2 8 2- が硫酸イオ
ンに還元されて消滅し、Seは鉄金属から生成した鉄化
合物からなる沈殿物に随伴して沈殿し、例えば共沈の形
態で沈殿し、これによって原水中から除去される。ま
た、鉄金属の酸化還元反応により、原水のSeが共沈現
象等より沈殿し易いSeの形態、例えば亜セレン酸に転
化することにより、Seの除去率が向上している。pH
3.0以上の領域では、Feは、主として、次式(1)
から(7)に従って、酸化性物質を還元しつつ不溶性の
鉄水酸化物又は鉄酸化物などに転化し、沈殿する。
【0017】 Fe+S2 8 2- →Fe2++2SO4 2- (1) 2Fe2++S2 8 2- →2Fe3++2SO4 2- (2) 2Fe3++Fe →3Fe2+ (3) Fe3++3OH- →Fe(OH)3 (4) Fe2++2OH- →Fe(OH)2 (5) Fe3++O2 →Fe2 3 など (6) Fe2++O2 →FeOなど (7)
【0018】Seは、以上の反応式(4)から(7)に
従って生じる鉄化合物からなる沈殿物に随伴して沈殿
し、例えば鉄化合物からなる沈殿物との共沈状態で沈殿
し、排煙脱硫排水から除去される。
【0019】pH3.0以下の領域では、反応機構は明
確ではないが、FeはS2 8 2- (酸化性物質)と反応
して酸化性物質を還元し、かつFeは水素を発生しつつ
酸化され不溶性の鉄酸化物などに転化し、沈殿すると考
えられる。Seは、その時に生じる鉄酸化物等の鉄化合
物からなる沈殿物に随伴して沈殿し、例えば鉄化合物か
らなる沈殿物との共沈状態で沈殿し、排煙脱硫排水から
除去されると推定される。
【0020】Seを除去する場合、好適には、排煙脱硫
排水のpHを3から10に調整する。それは、pHが1
0以上では、式(5)による沈殿物生成に伴うSe除去
効果が式(4)による効果より小さく、pHが高いほ
ど、式(5)の寄与が式(4)より大きくなり、Seの
除去効果は大幅に低下するからである。また、Fe3+
Seの水和状態などにより凝集、共沈効果が低下するの
で、Seの除去率は低下する傾向にある。以上のことか
ら、酸化性物質とSeとを除去する際に、Feを選択し
た場合には、排煙脱硫排水のpHを3.0以上が望まし
く、更に望ましくは3.0〜10の範囲である。pHの
調整は、Feに接触させている過程で行っても良く、ま
たその過程の前で行っても良い。
【0021】また、鉄と接触している排煙脱硫排水中に
酸素含有気体、例えば空気を送入することにより、次の
反応式(8)及び反応式(3)、(6)、(7)に示す
ような反応によって、鉄化合物の生成、沈殿を促進し、
それによってSeの除去率を向上させることができる。 2Fe2++1/2・O2 +2H+ →2Fe3++H2 O (8) 酸素含有気体の導入方法として、バブリング方式、スプ
レー方式等の通常の気液接触方法を採用できる。その
際、排煙脱硫排水の酸化還元状態により酸素含有気体の
導入量を調整することが望ましく、例えば排煙脱硫排水
の酸化還元電位(DRP)を測定し、その測定値に基づ
いて空気の流入量を調整する。
【0022】その他の金属、例えばMn、Cu、Ni等
の金属でも、Feと同様な反応により、酸化性物質の酸
化還元反応が進行する。例えば、Mnを例に取ると、 Mn+S2 8 2- →Mn2++2SO4 2- Mn2++S2 8 2- →Mn4++2SO4 2- Cuでは、Cu+ →Cu2+→Cu3+ となって、Cu3+は不安定であるが、Cu、Cu+ 及び
Cu2+が還元剤として使用でき、 また、Niでは、Ni+ →Ni2+→Ni3+→Ni4+ となって、Ni、Ni+ 、Ni2+及びNi3+が還元剤と
して使用できる。
【0023】実験例3 更に、低価数の鉄化合物、即ち塩化第1鉄を使用し実験
例1と同様にして酸化性物質とSeの除去実験を行い、
図1に示す結果と同様な結果を得た。
【0024】上記知見に基づいて、本発明に係る別の排
煙脱硫排水の処理方法(以下、第2発明方法と言う)
は、排ガス中の硫黄酸化物を除去する排煙脱硫装置から
排出される排煙脱硫排水を処理する方法であって、排煙
脱硫排水にFe、Mn、Ni及びCuの低価数の化合物
から選ばれた少なくとも1種類の金属化合物を接触させ
るか、若しくは前記金属化合物の溶液又はスラリーを混
合して、排煙脱硫排水中の酸化性物質及びセレン(S
e)を除去することを特徴としている。
【0025】排煙脱硫排水のpHは、金属の場合と同様
に、3.0以上が望ましく、更に望ましくは3.0〜1
0の範囲である。pHの調整は、排煙脱硫排水が金属化
合物に接触する過程で又は金属化合物の溶液、スラリを
混合する過程で行っても良く、その過程の前で行っても
良い。Seの除去のためには、Se濃度の2倍から10
00倍の範囲の規定モル濃度になるように低価数の金属
化合物を排煙脱硫排水に添加する。一方、酸化性物質の
除去ためには、酸化性物質濃度の1倍から100倍の範
囲の規定モル濃度になるように低価数の金属化合物を排
煙脱硫排水に添加する。従って、実際には、酸化性物質
及びSeの双方を除去できるモル濃度になるように過剰
量の低価数の金属化合物を排煙脱硫排水に添加する。
【0026】本明細書で低価数の金属化合物とは、酸化
されて価数の高い金属化合物に転化する金属化合物を言
う。鉄化合物を例にすると、塩化第2鉄(FeCl2
は低価数の金属化合物である。また、Fe、Mn、Ni
及びCuの金属の低価数の化合物の例は、Fe2+、Mn
2+、Ni+ 、Ni2+、Ni3+、Cu+ 、Cu2+のそれぞ
れの酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、炭酸塩、硫酸
塩などである。
【0027】本発明に係る排煙脱硫排水の処理方法(以
下、第3発明方法)は、排ガス中の硫黄酸化物を除去す
る排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水を処理する
方法であって、Fe、Mn、Ni及びCuの金属並びに
それらの金属の低価数の化合物からなる群から選ばれた
少なくとも1種類の金属又は1種類の金属化合物を排煙
脱硫排水に接触させる工程及び前記金属化合物の溶液又
はスラリを排煙脱硫排水に混合する工程の少なくとも一
つからなる第1工程と、排煙脱硫排水のpHを調整し、
又は酸素含有ガスを送入して沈殿物を生成させる第2工
程とを備え、排煙脱硫排水中の酸化性物質及びセレン
(Se)を除去することを特徴としている。
【0028】本発明方法では、積極的に沈殿物を生成さ
せる第2工程を設けることにより、酸化性物質に加えて
特にSeを高除去率にて排煙脱硫排水から除去できる。
好適な実施態様は、第2工程では排煙脱硫排水のpHを
4〜9の範囲に調整し、第1工程では排煙脱硫排水のp
Hを第2工程でのpHと同じか又はより低くすることを
特徴としている。pHをこの範囲に調整することによ
り、酸化性物質及びSeの除去が促進されるからであ
る。
【0029】本発明方法の実施装置は、塩酸等の酸、又
は苛性ソーダ等のアルカリを添加してpHを調整する手
段と攪拌手段とを備えた反応槽と反応槽で生じた生成物
を沈殿させる沈殿槽とから構成される。反応槽内に、例
えば金属鉄を単に沈積させても良く、また金属鉄、塩化
鉄の粉粒体を添加して排煙脱硫排水中に流動層を形成し
ても良い。また、金属及び金属化合物の充填層を備えた
固定床式の反応槽でも良い。
【発明の実施の形態】
【0030】以下に、添付図面を参照し、実施例を挙げ
て本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。本
発明方法を実施する装置10は、排煙脱硫排水(以下、
簡単に排水と言う)を導入して金属又は金属化合物と反
応させる反応槽12と、pH調整槽14と、沈殿槽16
とから構成されている。反応槽12は、酸、例えば塩
酸、又はアルカリ、例えばNaOHを添加して排水のp
Hを3〜9に調整する手段18と、金属鉄、又はFeC
2 、FeCl3等の鉄化合物の粉粒体を添加する手段
20と、攪拌機22と、槽に滞留する排水を50°C か
ら80°C の範囲の温度に加熱するスチームコイル24
とを備えている。pH調整槽14は、アルカリ、例えば
NaOH、又は酸、例えば塩酸添加して排水のpHを3
〜7に調整する手段26と攪拌機28とを備えて、鉄の
水酸化物を生成する。また、酸化用空気を送入する空気
ノズル30を設けて、鉄の酸化物を生成するようにして
も良い。沈殿槽16は、常用の沈降分離型の沈殿槽で、
沈殿物を含む濃縮液と、処理水とに分離する。
【0031】反応槽12では、添加された金属鉄等の粉
粒体を排水中で攪拌機22で攪拌することにより、流動
層を形成することができる。攪拌機22の攪拌により金
属鉄等の粉粒体の流動層を形成する代わりに、排水を噴
流状で反応槽12内に送入し、排水の流体攪拌を利用し
て金属鉄等の粉粒体の流動層を形成することもできる。
また、反応槽12として、既知の横型固定床式反応槽又
は縦型固定床式反応槽を使用することもできる。固定床
式反応槽では、還元剤として金属鉄を充填した固定床
(充填層)を備え、そこに排煙脱硫排水を通水する。金
属鉄として、大きな粒状又は塊状の鉄材を使用できる。
また、開放槽内の排水に金属鉄を沈積させただけのもの
でも良い。金属鉄に代えて鉄化合物を充填しても良い。
また、水素ガスが発生する場合には、開放型槽を使用す
るか、また固定床の下部から不活性ガスを送入して水素
ガスを同伴して排出させても良い。
【0032】本実施例では、上述した装置10を使用し
て、先ず、排水を反応槽12に導入して、pHを3〜4
に調整しつつ粉体状の塩化第1鉄を約50PPM (鉄重量
ppm)に成るように排水に添加する。これにより、塩化
第1鉄は排水中の酸化性物質を還元して、例えば硫黄過
酸化物を硫酸イオンに転化する。必要に応じて、スチー
ムコイル24により排水を加熱し、鉄金属又は塩化第1
鉄の酸化還元反応を促進する。
【0033】次いで、pH調整槽14で8付近にpHを
調整して鉄水酸化物を生成し、次いで沈殿槽16に導入
する。沈殿槽16では、鉄水酸化物を沈殿させる。Se
は鉄水酸化物に随伴して、例えば共沈状態で排水から分
離して沈殿する。これにより、Seを含む沈殿物を含有
する濃縮液と沈殿物の濃度が濃縮液より小さい処理排水
とに分離する。pH調整槽14で鉄水酸化物に代えて、
空気により金属イオンを酸化した鉄酸化物を生成し、そ
れを沈殿槽16で沈殿させても良い。処理排水及び濃縮
液はそれぞれライン32、34を経由して系外に送出さ
れる。
【0034】
【実施例】実施例1 上述した反応槽12と同様な実験用反応槽を構成し、以
下の条件で、排煙脱硫排水を原水として通水し、第1発
明方法を実施し、その評価を行った。 1.原水 :酸化性物質及びSeを含む排煙脱硫排水 酸化性物質の濃度 :11mg−cl/L−原水(塩素換算値) Seの濃度 :0.6mg/L−原水 通水量 :0.4L/Hr 温度 :50°C 2.本発明方法の実施条件 反応槽の容量 :270cc 金属 :鉄粒、60cc の流動床 温度 :55°C pH :4.5
【0035】処理した原水をミリポアフィルタによる吸
引濾過により沈殿物を除去して試料処理水を得た後、分
析したところ、酸化性物質の濃度は0.1mg−cl/L−処
理水(塩素換算値)以下、Seの濃度は、0.31mg/L
−処理水であった。実施例1の結果から判るように、第
1発明方法は、原水中の酸化性物質の99%以上及びS
eの48%を一つの工程で同時に除去できることを示し
ている。また、処理水の酸化性物質濃度及びSe濃度は
極く低濃度にまで処理されている。
【0036】実施例2 実施例1と同じ構成の実験装置を使用して、以下の条件
で、実施例1と同じ排煙脱硫排水を原水として通水し、
第2発明方法を実施し、その評価を行った。 1.原水 :実施例1と同じ 2.本発明方法の実施条件 反応槽の容量 :270cc 金属化合物 :FeCl2 を70mg−Fe/L−原水の添加率で添加 温度 :50°C pH :4.5 処理した原水をミリポアフィルタによる吸引濾過により
沈殿物を除去して試料処理水を得た後、分析したとこ
ろ、酸化性物質の濃度は0.1mg−cl/L−処理水(塩素
換算値)以下、Seの濃度は、0.3mg/L−処理水であ
った。
【0037】実施例2の結果から判るように、第2発明
方法は、原水中の酸化性物質の99%以上及びSeの5
1%を一つの工程で同時に除去できることを示してい
る。
【0038】実施例3 上述した反応槽12及びpH調整槽14と同様な実験装
置を構成し、以下の条件で、酸化性物質及びSeを含む
排煙脱硫排水を原水として通水し、種々のpHの下で第
3発明方法を実施し、その評価を行った。 1.原水 :実施例1と同じ 2.第1工程の実施条件 反応槽の容量 :270cc 金属 :鉄粒、60cc の流動床 温度 :55°C pH :表2に示す通り 3.第2工程の実施条件 pH調整槽の容量 :240 pH :表2に示す通り 4.酸化性物質及びSeの除去率:表2に示す通り
【表2】
【0039】実施例3の結果から判るように、第3発明
方法は、原水中の酸化性物質の約100%及びSeの6
0%以上を一つのプロセスで同時に除去できることを示
している。また、処理水の酸化性物質及びSeは、十分
に除去され、低濃度になっている。
【0040】
【発明の効果】第1発明方法によれば、特定した金属と
排煙脱硫排水とを接触させることにより、酸化性物質と
Seとを同時に除去することができる。また、第2発明
方法によれば、排煙脱硫排水に金属化合物を接触させ、
若しくはその溶液又はスラリを混合することにより、酸
化性物質とSeとを同時に除去できる。更に、第3発明
方法によれば、金属又は金属の低価数の化合物を排煙脱
硫排水に接触させる工程及び金属化合物の溶液又はスラ
リを排煙脱硫排水に混合する工程の少なくとも一つから
なる第1工程に加えて、排煙脱硫排水のpHを調整し、
又は酸素含有ガスを送入して、積極的に沈殿物を生成さ
せる第2工程を備えることにより、酸化性物質及びSe
を更に高除去率で除去することができる。これにより、
一つのプロセスで酸化性物質とSeとを効率良く同時に
除去し、かつ排水処理装置に送水される排煙脱硫排水中
の金属イオンの量を低減させている。
【図面の簡単な説明】
【図1】還元剤として金属鉄を使用した実験例1で得た
空塔速度と酸化性物質除去率との関係を示すグラフであ
る。
【図2】本発明方法を実施する装置の概略フローシート
である。
【図3】従来の石膏分離装置のフローシートである。
【符号の説明】
1 石膏分離装置 2 反応槽 4 排出ポンプ 6 固液分離装置又は石膏脱水機 8 排水処理装置 10 本発明方法を実施する装置 12 反応槽 14 pH調整槽 16 沈殿槽 18 pH調整手段 20 金属添加手段 22 攪拌機 24 スチームコイル 26 pH調整手段 28 攪拌機 30 空気ノズル 32、34 ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−2502(JP,A) 特開 平7−124576(JP,A) 特開 平8−309369(JP,A) 特開 平8−224586(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/00 - 1/76

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の硫黄酸化物を除去する排煙脱
    硫装置から排出される排煙脱硫排水を処理する方法であ
    って、 Fe、Mn、Ni及びCuから選ばれた少なくとも1種
    類の金属を排煙脱硫排水に接触させ、排煙脱硫排水中の
    酸化性物質及びセレン(Se)を除去することを特徴と
    する排煙脱硫排水の処理方法。
  2. 【請求項2】 排煙脱硫排水のpHを3.0以上に調整
    することを特徴とする請求項1に記載の排煙脱硫排水の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 前記金属と接触している排煙脱硫排水中
    に酸素含有気体を送入することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  4. 【請求項4】 排ガス中の硫黄酸化物を除去する排煙脱
    硫装置から排出される排煙脱硫排水を処理する方法であ
    って、 排煙脱硫排水にFe、Mn、Ni及びCuの低価数の化
    合物から選ばれた少なくとも1種類の金属化合物を接触
    させるか、若しくは前記金属化合物の溶液又はスラリー
    を混合して、排煙脱硫排水中の酸化性物質及びセレン
    (Se)を除去することを特徴とする排煙脱硫排水の処
    理方法。
  5. 【請求項5】 排煙脱硫排水のpHを3.0以上に調整
    することを特徴とする請求項4に記載の排煙脱硫排水の
    処理方法。
  6. 【請求項6】 前記金属化合物と接触している排煙脱硫
    排水、若しくは前記金属化合物の溶液又はスラリが混合
    された排煙脱硫排水に酸素含有気体を送入することを特
    徴とする請求項5に記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  7. 【請求項7】 排ガス中の硫黄酸化物を除去する排煙脱
    硫装置から排出される排煙脱硫排水を処理する方法であ
    って、 Fe、Mn、Ni及びCuの金属並びにそれらの金属の
    低価数の化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種
    類の金属又は1種類の金属化合物を排煙脱硫排水に接触
    させる工程及び前記金属化合物の溶液又はスラリを排煙
    脱硫排水に混合する工程の少なくとも一つからなる第1
    工程と、 排煙脱硫排水のpHを調整し、又は酸素含有ガスを送入
    して沈殿物を生成させる第2工程とを備え、 排煙脱硫排水中の酸化性物質及びセレン(Se)を除去
    することを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。
  8. 【請求項8】 第2工程では排煙脱硫排水のpHを4〜
    9の範囲に調整し、第1工程では排煙脱硫排水のpHを
    第2工程でのpHと同じか又はより低くすることを特徴
    とする請求項7に記載の排煙脱硫排水の処理方法。
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