JP5062690B2 - セレン含有液の処理方法 - Google Patents

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本発明は、セレン含有液の処理方法に関する。
一般に、石炭火力発電に用いられる石炭には微量のセレンが含まれており、石炭火力発電所で石炭を燃焼させる場合、石炭中のセレンは排煙処理設備の電気集塵器で捕集される石炭灰や、湿式脱硫装置の吸収液(脱硫スラリー)に混入する。セレンについては排水基準値が設定されているので(0.1mg/l)、前記湿式脱硫装置の吸収液は脱硫排水としてもこの基準を満たすべく、処理しなければならない場合がある。
排水中のセレンは、6価のセレン(6価のセレン酸イオン:SeO 2-)の状態と、4価のセレン(4価の亜セレン酸イオン:SeO 2-)の状態とで存在している。この場合に、4価のセレンは、鉄を用いる凝集沈殿法や、イオン交換法などの一般的な処理方法により処理できる。他方で、6価のセレンはこれらの処理方法によっては処理できないため、還元剤としての造粒鉄を用いて6価のセレンを4価のセレン又は0価の金属セレンに還元し、この4価のセレン又は0価の金属セレンを凝集沈殿法などで処理する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
恵藤 良弘他「新規排水基準項目セレン・フッ素・ホウ素の処理」化学装置、No.8、42(2003)
この方法によれば、処理が難しい6価のセレンを4価又は0価に還元できるので、セレンの回収処理を行うことができるが、セレンの還元のために、大量の造粒鉄を用いる必要がある上、これによって大量の水酸化鉄(スラッジ)が発生し、水酸化鉄の処理にコストがかかるという問題があった。
そこで、本発明の課題は、従来技術の問題点を解消することにあり、処理コストがかからないセレン含有液の処理方法を提供することにある。
本発明のセレン含有液の処理方法は、4価のセレンとペルオキソ二硫酸とを含むセレン含有液に、6価のセレンが生成される前に、Mn濃度が2mg/l〜12mg/lとなるように、Mnを添加して4価のセレンの酸化を抑制することで6価のセレンの生成を抑制することを特徴とする。
本発明においては、6価のセレンが生成された後に4価のセレンへ還元するのではなく、セレン含有液中にMnを添加することで、4価のセレンから6価のセレンへの酸化を抑制して、処理の難しい6価のセレンの生成を簡易に抑制することができる。ここで、4価のセレンを6価のセレンへ酸化させる酸化性物質としては、ペルオキソ二硫酸が考えられる。本発明においてはMnを添加することで、ペルオキソ二硫酸が、4価のセレンと反応するよりも優先的にMnと反応して二酸化マンガンを生成するので、4価のセレンの酸化を抑制でき、その結果6価のセレンの生成を抑制できる。さらに、この二酸化マンガンに4価のセレンが吸着し固定化されるので、6価のセレンへと酸化されうる4価のセレンが減少する。これにより、6価のセレンの生成をより抑制することができる。この場合、Mnは二酸化マンガンとして沈殿するので後処理をコストをかけずに行うことが可能である。なお、本発明においてセレン含有液とは、セレンを含む液体状態にあるもの、即ちセレンを含む水溶液や分散液、懸濁液(スラリー)等を意味し、固体状態や気体状態のものを含まないことを意味する。また、本発明において6価のセレンとは、6価のセレン酸イオン:SeO 2-をいい、また、4価のセレンとは、4価の亜セレン酸イオン:SeO 2-をいう。
前記Mnを、セレン含有液に、セレン含有液中のMn濃度が2mg/l以上となるように添加するセレン含有液中のMn濃度が2mg/l以上であれば、効率よく6価のセレンの生成を抑制できるからである。
この場合に、前記Mn濃度が2mg/l〜12mg/lとなるようにセレン含有液にMnを添加して6価のセレンの生成を抑制するMn濃度が12mg/lを超えると、逆に6価のセレンが生成されやすくなる場合があるからである。
より好ましくは、前記Mn濃度が5mg/l〜9mg/lとなるようにセレン含有液にMnを添加して6価のセレンの生成を抑制することである。Mn濃度が5mg/l〜9mg/lである場合には、4価のセレンから6価のセレンへの酸化の抑制、及び4価のセレンの二酸化マンガンへの固定化をより効率的に行うことができるからである。
前記セレン含有液に添加されるMnは、Mn自身が4価である二酸化マンガンに酸化されることで効率的に6価のセレンの生成を抑制することができるように、4価よりも価数の少ない状態、即ち0価又は2価であることが好ましい。0価のMnとは固体状の金属Mnを意味する。また、2価のMnとは、2価のMnの固体状化合物(例えばMnO)、及び2価のMn化合物を溶解して2価のイオン(Mn2+)としたMn水溶液を意味する。さらにまた、ハンドリングや濃度コントロールを容易に行うために、前記Mnを、Mn水溶液の状態で添加することが好ましい。
前記セレン含有液が、湿式脱硫装置の吸収液又は脱硫排水であることが好ましい。湿式脱硫装置の吸収液又は脱硫排水に対し、本発明のセレン含有液の処理方法を適用することで、処理が難しい6価のセレンの生成を抑制することが可能となる。ここで、吸収液とは、脱硫装置の系統内(吸収塔内や循環部等)にあり、脱硫反応によって硫黄酸化物を吸収する液体(石膏スラリー等)をいう。また、脱硫排液とは脱硫装置の系統外に出てから排水処理装置に到達するまでの間の液体のことをいう。
本発明のセレンの処理方法によれば、6価のセレンの生成を抑制することができるので、セレン含有液中のセレンのほとんどは、4価の状態にとどまり、この4価のセレンは、従来用いられてきた方法で処理できる。従って、本発明によれば、6価のセレンを還元処理するための設備を新たに増設する必要がなく、既設の排水処理設備のみでセレンを除去できるので、セレン除去の処理コストの大幅な削減を実現できるという優れた効果を奏する。
本発明のセレン含有液の処理方法の処理対象は、工業排水や石炭火力発電所の湿式脱硫装置の排水等としてのセレン含有液である。ここで、例として湿式脱硫装置内の吸収液(脱硫スラリー)中におけるセレンの挙動について説明する。石炭火力発電所において、ボイラーからの燃焼排ガスは、脱硝装置、電気集塵器及び湿式脱硫装置を介して大気に放出される。このボイラーからの燃焼排ガスにはセレンが含まれており、セレンは、脱硝装置、電気集塵器等を通過して湿式脱硫装置内に導入される。この湿式脱硫装置においては、セレンは、初めは4価のセレンとして存在しているが、酸化雰囲気である脱硫装置内で生成した酸化性物質によって4価のセレンが酸化され、6価のセレンとなっているものと考えられている。
酸化性物質としては、ペルオキソ二硫酸、次亜塩素酸や過酸化水素などがあるが、セレン含有液中の4価のセレンを酸化させる主な酸化性物質としては、ペルオキソ二硫酸が挙げられる。このペルオキソ二硫酸を減少させるためには、セレン含有液をペルオキソ二硫酸の分解温度である65℃以上で加熱してペルオキソ二硫酸を分解して減少させることも考えられるが、現実的ではない。
そこで、本発明においては、セレン含有液にTi及びMnから選ばれた少なくとも1種を添加してペルオキソ二硫酸を減少させて、6価のセレンの生成を抑制するものである。これにより、6価のセレンが生成された後に4価のセレンへ還元する従来の処理方法と比較して、簡易に、かつ低コストでセレンの処理を行うことができる。
ここで、Ti添加の場合について説明する。Tiは、Ti化合物(例えば、二酸化チタン、硫酸チタン、塩化チタンなど)、又は金属Tiを酸(例えば、硫酸、硝酸、塩酸等)で溶解させてなるTi水溶液として調整し、添加することが好ましい。このようにTiを加えることで、セレンの酸化が促進されやすい40〜50℃の温度環境、即ち湿式脱硫装置内環境にあっても、酸化性物質を分解して、6価のセレンの生成を抑制することが可能である。Tiの添加量は、多ければ多いほどよりペルオキソ二硫酸を分解するが、例えば10〜50mg/lであることが好ましい。この範囲であれば、排水に添加することができるからである。
次いで、Mn添加の場合について説明する。セレン含有液中に金属としてMnを添加することで、ペルオキソ二硫酸が優先的にMnと反応するので、ペルオキソ二硫酸自体が4価のセレンと反応することを抑制でき、これによって6価のセレンの生成を抑制することができる。かつ、セレン含有液中のMnがペルオキソ二硫酸により酸化されて沈殿物としての二酸化マンガンを生成し、この二酸化マンガンに4価のセレンが吸着されて固定化されるので、4価のセレン自体の量を減らすことができ、その結果6価のセレンの生成を抑制できる。
この場合に、セレン含有液中でのMn濃度が2mg/lより低いと、セレン含有液中のMnは徐々に二酸化マンガンに吸着され消費されてなくなってしまうので、6価のセレンが生成され始めてしまうおそれがある。他方で、セレン含有液中でのMn濃度が2mg/l以上であれば、Mnが酸化され二酸化マンガンとなることで徐々にMnが消費されたとしても、Mnの効果を保持でき、6価のセレンの生成を抑制することができる。
このMn濃度は、好ましくは2〜12mg/lである。Mn濃度が12mg/lを超えてMnを添加すると、逆に6価のセレンが生成されやすくなる場合があるからである。ここでMn濃度が5〜9mg/lであれば、6価のセレンの生成をより効率よく抑制できるため、より好ましい。
また、上述したようにペルオキソ二硫酸によりMnが酸化されて二酸化マンガンを生成するものであるので、ペルオキソ二硫酸がセレン含有液中にない場合には、Mnが酸化されないのでセレン含有液中のMnの量は変化しない。即ち、セレン含有液にMnを添加したがペルオキソ二硫酸が存在しない場合、Mn自体は変化せずに液中に残存する。従って、一度Mnをセレン含有液中に添加すれば、セレン含有液中にペルオキソ二硫酸が形成されるまでMn自体は液中に残存するので、Mnを無駄に消費することがない。
また、この二酸化マンガンは上述したようにMnがペルオキソ二硫酸により酸化されて生じるものであるから、セレン含有液が、酸化性物質としてペルオキソ二硫酸以外の物質、例えば、次亜塩素酸や過酸化水素などを含む場合であっても、二酸化マンガンは生成されないのでMnの量も減らない。従って、同様にMnを無駄に消費することがないという効果を得られる。
そして、ペルオキソ二硫酸が存在する状態が続くと、Mnが酸化されて時間経過とともにセレン含有液中のMn濃度が減少するので、定期的にMnをセレン含有液中に添加してMn濃度を2mg/l以上となるように保持すれば、6価のセレンへの酸化を継続的に抑制、即ち6価のセレンの生成を継続的に抑制できる。従って、本処理方法をセレン含有液に対して適用する場合には、セレン含有液の状態をモニタせずにセレン含有液中のMnの濃度のみをモニタすればよい。従って、本処理方法は簡易に適用することができる。
セレン含有液に添加するMnは0価又は2価であることが好ましい。0価又は2価のマンガンであれば、効率よく6価のセレンへの酸化を抑制できるからである。これは、0価又は2価のマンガンが還元剤としての効果を有するためと考えられる。
0価のMnとは固体状の金属Mnを意味する。また、2価のMnとは、2価のMnの固体状化合物(例えばMnO)、及び金属Mn又は2価のMn化合物を溶解して2価のイオン(Mn2+)としたMn水溶液を意味する。即ち、セレン含有液中に添加されるMnは、金属Mn、2価のMn化合物(例えば、酸化物、塩化物、硫化物、硫酸塩など)、並びに金属Mn又は2価のMn化合物を酸(例えば、硫酸、硝酸、塩酸等)で溶解させてなる2価のMn水溶液として調整されたものが好ましい。特に、ハンドリングや濃度コントロールを容易に行うためには、前記Mnを、Mn2+水溶液の状態で添加することが好ましい。
また、TiとMnとを合わせて添加することが好ましい。Tiによるペルオキソ二硫酸の分解は、Mnとペルオキソ二硫酸との反応よりも効果が大きい反面、分解速度が遅いので、これらを併用して用いることで、より高い6価のセレンの生成抑止効果を得ることができる。
上記セレン含有液の処理方法は、湿式脱硫装置内の脱硫スラリーや、工業排水などのセレンを含有した排水の処理方法に適用される。湿式脱硫装置の脱硫スラリーに適用する場合、4価のセレンが存在し、セレンの酸化反応が進行するおそれがある位置(例えば、脱硫塔内や、循環ライン中のスラリー又は脱硫装置からの排水が排水処理装置に導入される前の配管中など)にTi又はMn水溶液を添加するための添加手段を設けることで、簡易に6価のセレンの生成を抑制できる。
以下、実験例に基づいた実施例、及び比較例により本発明をより詳細に説明する。なお、以下の実験例、実施例及び比較例の各図面中、4価のセレンについては、Se4+と表記し、6価のセレンについては、Se6+と表記する。
(実験例1)
本実験例においては、脱硫スラリー中の酸化性物質としてペルオキソ二硫酸が含まれているかを調べた。
湿式脱硫装置から採取した3つの脱硫スラリーを、それぞれ濾過した後に10倍に希釈して得られた試料(1)〜(3)、及び比較のための試料(4)(ペルオキソ二硫酸濃度が10mg/lのペルオキソ二硫酸水溶液)をイオンクロマトグラフィにより定量分析した。イオンクロマトグラフィとしては、ガードカラム(ShodexIC IA−G,昭和電工製)と分離カラム(Shodex IC I−524a, 昭和電工製)を併用し、ノンサプレッサー方式で測定を行った。また、溶離液にはフタル酸とトリスアミノメタン(別名:2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)の水溶液を用いた。分析結果を図1(a)に示す。
図1(a)は、イオンクロマトグラフィの測定結果を示すグラフである。試料(1)〜(3)は、比較のためのペルオキソ二硫酸水溶液である試料(4)とほぼ同一の時間(約17分前後)に強度ピークがあることから、脱硫スラリー中の酸化性物質としてペルオキソ二硫酸が含まれていることがわかった。
次いで、酸化性物質としてペルオキソ二硫酸以外のものが含まれているかどうかを調べた。湿式脱硫装置から採取した脱硫スラリーを、それぞれ濾過した後に100倍に希釈して試料(5)〜(17)を得た。この試料(5)〜(17)と、前記試料(1)〜(3)をさらに10倍に希釈したものとの酸化性物質濃度を、DPD吸光光度法を利用した残留塩素計(HI・95711型、HANNA instruments社)を用いてそれぞれ測定した。また、比較のための前記試料(4)については、3つの異なる濃度の試料(4−1)(4−2)(4−3)とし、同様の測定をした。さらに、その各測定値を酸化性物質がすべてペルオキソ二硫酸であると仮定して換算した。測定結果を図1(b)に示す。
図1(b)は、縦軸がイオンクロマトグラフィで得られたペルオキソ二硫酸濃度、横軸が残留塩素計で測定された酸化性物質濃度の補正値を示すグラフである。この結果から、すべての試料で酸化性物質濃度とペルオキソ二硫酸濃度とがほぼ一致したことから、脱硫スラリー中の主な酸化性物質はペルオキソ二硫酸であることがわかった。
以上の本実験例から、脱硫スラリー中の酸化性物質はペルオキソ二硫酸であることが確認された。
(実験例2)
本実験においては、ペルオキソ二硫酸によりセレンが4価から6価へ酸化されているかを調べた。
以下の試料(18)〜(20)に、4価のセレンを添加した。
(18)ベース:イオン交換水、ペルオキソ二硫酸:0mg/l
(19)ベース:ペルオキソ二硫酸水溶液、ペルオキソ二硫酸:200mg/l
(20)ベース:湿式脱硫装置内の脱硫スラリーの濾過液、ペルオキソ二硫酸:274mg/l
ここで、試料(20)を脱硫スラリーそのものではなく、脱硫スラリーの濾過液としたのは、固体成分(例えば石膏)にセレンが吸着するのを防ぐためである。調製した各試料をそれぞれ4つのガラス製吸収瓶に分けて、(i)温度:室温、ビーカー内雰囲気:空気雰囲気で密閉、(ii)温度:室温、ガラス製吸収瓶内雰囲気:空気バブリング、(iii)温度:50℃、ガラス製吸収瓶内雰囲気:空気雰囲気で密閉、(iv)温度:50℃、ガラス製吸収瓶内雰囲気:空気バブリング、の各条件でそれぞれ12時間保持してセレン濃度の変化を調べた。結果を図2(a)〜(c)に示す。
図2中、縦軸は初期状態を100%とした場合のセレンの存在割合を示しており、白色部分が4価のセレンを示し、黒色部分が6価のセレンを示す。図2(a)及び(b)は、添加した4価のセレンのみ含まれていたが、図2(c)に示す濾過液からなる試料(20)の場合には、初めから6価のセレンが含まれていた。
図2(a)によれば、試料(18)では、室温ではセレンはほとんど4価のままであり、50℃で保持した場合のみ6価のセレンが10%程度生成された。これにより、ペルオキソ二硫酸が含まれていなくても、ある程度温度が高いとセレンが酸化されることがわかった。また、図2(b)によれば、ペルオキソ二硫酸が含有されている試料(19)では、室温でも6価のセレンが生成され、50℃ではすべて6価のセレンとなった。これにより、ペルオキソ二硫酸により、セレンの酸化が促進されることがわかった。さらに、図2(c)によれば、試料(20)では、室温では6価のセレンはそれほど生成されなかったが、50℃とすることで濾過液中のセレンはすべて6価のセレンとなった。これにより、様々な物質が含まれている脱硫スラリーの濾過液においても、ペルオキソ二硫酸がセレンの酸化に寄与することがわかった。
以上の本実験例により、ペルオキソ二硫酸がセレンの酸化に関与すること、及び温度が高い方がセレンの酸化が促進されることが確認された。また、空気バブリングによる酸素導入の影響は少なく4価のセレンの酸化にはペルオキソ二硫酸の寄与が大きいことが確認された。
(実験例3)
本実験例では、ペルオキソ二硫酸が分解されることでセレンの酸化が抑制されるかどうかを調べた。
以下の試料(21)に、4価のセレンを添加した。
(21)ベース:試料(20)を90℃で加熱し、ペルオキソ二硫酸を分解し除去したもの、ペルオキソ二硫酸:0mg/l
その後、試料(21)を、4つのビーカーに分けて実験例2における条件(i)〜(iv)で12時間保持してセレン濃度の変化を調べた。結果を図3に示す。
図3によれば、ペルオキソ二硫酸がすべて加熱分解された試料(21)においては、温度を50℃にした場合にも濾過液中のセレンが全て6価のセレンになることはなかった。この点、ペルオキソ二硫酸が加熱分解されていない試料(20)(実験例2参照)では、50℃にした場合、セレンがすべて6価のセレンになったので、大きく異なっている。
この結果から、ペルオキソ二硫酸を分解することで6価のセレンの生成を抑制できることが分かった。
(実験例4)
本実験例では、以下の試料(22)、(23)に、Ti含有液を添加して50℃で20時間、48時間保持した場合のペルオキソ二硫酸の濃度変化を調べた。Ti含有液としては、Ti水溶液(関東化学工業社製、商品名:チタン標準原液、製品番号40882−1B)を用い、Ti濃度が50mg/lとなるように添加した。
(22)ベース:ペルオキソ二硫酸水溶液、ペルオキソ二硫酸:300mg/l
(23)ベース:湿式脱硫装置内の脱硫スラリーからの濾過液にペルオキソ二硫酸を加えたもの、ペルオキソ二硫酸:300mg/l
結果を図4に示す。
図4(a)によれば、試料(22)にTi水溶液を添加した場合には、48時間でペルオキソ二硫酸濃度が300mg/lから50mg/lへ大幅に減少した。また、図4(b)によれば、試料(23)にTi水溶液を添加した場合においても、48時間でペルオキソ二硫酸濃度が300mg/lから50mg/lへ大幅に減少した。
以上により、Tiをセレン含有液に添加することでペルオキソ二硫酸濃度を減少させうることが分かった。従って、上記実験例3及び4により、Tiをセレン含有液に添加すれば、ペルオキソ二硫酸濃度を減少させることで、6価のセレンの生成を抑制することができることが分かった。
(実験例5)
本実験例では、試料(22)に対し、Ti水溶液の濃度を10mg/l、20mg/lと変えて添加した以外は、実験例4と同一の条件でペルオキソ二硫酸の濃度を調べた。結果を図5に示す。なお、図5中には、比較のために実験例4の結果及びTi水溶液を添加しなかった場合の試料(22)のペルオキソ二硫酸の濃度の時間変化を併せて示す。
図5に示したように、Ti未添加の場合であってもペルオキソ二硫酸濃度は時間経過と共にゆっくりと減少する。これに対して、Ti濃度が10mg/lとなるようにTiを添加した場合は、ペルオキソ二硫酸の濃度は48時間後に約160mg/lとなり、Ti濃度が20mg/lとなるようにTiを添加した場合は、ペルオキソ二硫酸の濃度は48時間後に約120mg/lとなった。また、Ti濃度が50mg/lとなるようにTiを添加した場合、ペルオキソ二硫酸の濃度は48時間後に約50mg/lと最も減少した。このことから、Tiを添加すれば、Ti未添加の場合よりも良い結果、即ちペルオキソ二硫酸濃度を減少させるという効果を得ることができ、Ti濃度が濃いほど高い効果を得ることができることが分かった。
以上により、Tiをセレン含有液に添加する場合は、より多く添加した方がより高い効果、即ちより6価のセレンの生成を抑制できることができることが分かった。
(比較例1)
本実験例では、試料(22)に対し、Ti水溶液の代わりに、Fe水溶液(関東化学工業社製、商品名:鉄標準液、製品番号20247−1B)、Ni水溶液(関東化学工業社製、商品名:ニッケル標準液、製品番号28577−1B)をそれぞれ添加した以外は、実験例4と同一条件でペルオキソ二硫酸の濃度を調べた。さらに、比較のため、試料(22)及び(23)をそのまま48時間放置してペルオキソ二硫酸の濃度変化を調べた。結果を図6に示す。
図6(a)に示す試料(22)において、ペルオキソ二硫酸の濃度は、どの金属水溶液を添加した場合も添加なしの場合と比べて大きな違いがみられなかった。
本実施例においては、Mn濃度及びセレン濃度の時間変化を調べた。
ペルオキソ二硫酸水溶液(ペルオキソ二硫酸:300mg/l)に、4価のセレンを180μg/l添加した。次いで、Mn濃度が2mg/l、5mg/l、10mg/lとなるようにMn水溶液(関東化学工業社製、商品名:マンガン標準液、製品番号25824−1B)を加えて、試料(24)〜(26)とした。これらを、それぞれ実際の湿式脱硫装置内の脱硫スラリーの温度である50℃で保温し、Mn濃度及びセレン濃度の変化を調べた。結果を図7(a)〜(c)に示す。
図7(a)〜(c)は、それぞれ初期のMn濃度が(a)2mg/l、(b)5mg/l、(c)10mg/lの場合のグラフである。図7(a)〜(c)によれば、時間が経過するにつれてMn濃度は徐々に低下した。この場合に、試料中には沈殿物が徐々に生成されていた。この沈殿物は分析により二酸化マンガンであることがわかり、これは、酸化性物質であるペルオキソ二硫酸によってMnが酸化されて生成されたものであった。図7(a)〜(c)では、Mn濃度が2mg/l未満となったあたりから6価のセレン濃度が増加し始め、さらにMn濃度が減少して0mg/lに近づくと6価のセレンの濃度が急激に増加し、最終的には全ての4価のセレンが酸化されて6価のセレンになった。例えば、図7(c)の場合、約22時間経過後であっても6価のセレンの生成は見られなかったが、Mn濃度が約2mg/未満となった37時間後付近から6価のセレン濃度が増加し始めた。このことから、セレン含有液中のMn濃度が2mg/l以上であれば、6価のセレンの生成を抑制することができることが明らかとなった。
(実験例6)
本実験例では、ペルオキソ二硫酸が添加されていないセレン水溶液でのセレン濃度の時間変化を調べた。
4価のセレン濃度が180μg/lとなるように調製したセレン水溶液に、さらにMn濃度が5mg/l、10mg/l、30mg/lとなるようにMn水溶液(関東化学工業社製、商品名:マンガン標準液、製品番号25824−1B)を加えて、試料(27)〜(29)とした。それぞれ実際の湿式脱硫装置内の脱硫スラリーの温度である50℃で保温し、セレン濃度の経時変化を調べた。また、比較としてMnを添加しないものも50℃で保温し、セレン濃度の経時変化を調べた。結果を図8に示す。
図8(a)〜(d)は、それぞれMn濃度が(a)0mg/l、(b)5mg/l、(c)10mg/l、(d)30mg/lの場合のセレン濃度の経時変化を示すグラフである。図8(a)〜(d)によれば、どの場合においても6価のセレンは生成されないか、生成されたとしても微量であった。また、どのセレン水溶液においても沈殿物は生成されておらず、Mnの濃度にも変化はほとんど見られなかった。これにより、セレン含有液中に酸化性物質であるペルオキソ二硫酸が存在しないと6価セレンへの酸化はほとんど起こらないこと、及びセレン含有液中にMnが存在しても、酸化性物質が存在しなければMnが酸化されて二酸化マンガンが生成されることはなく、セレン含有液中のMnは消費されずにそのまま残存することがわかった。
従って、セレン含有液中にペルオキソ二硫酸が存在しない場合、即ち酸化性物質が含まれない場合には、4価のセレンから6価のセレンへの酸化はほとんど起こらないとともに、Mnの二酸化マンガンへの酸化も生じないので、Mnが無駄に消費されることがないことが分かった。
本実施例では、脱硫スラリーにMnを添加してセレン濃度の変化を調べた。
ペルオキソ二硫酸濃度を300mg/lに調整した脱硫スラリー(30)〜(34)に、それぞれ4価のセレンを添加するとともに、Mn水溶液(関東化学工業社製、商品名:マンガン標準液、製品番号25824−1B)をそれぞれ異なる濃度で加えた。そして、それぞれ50℃で保温し、Mn濃度及びセレンの存在割合を調べた。結果を、図9に示す。
図9(a)〜(e)は、Mnが異なる濃度で加えられた脱硫スラリー(30)〜(34)におけるセレンの経時変化との関係を示したグラフであり、各時間におけるMn濃度及びPH値をグラフ上部に記載している。図9によれば、試料(30)〜(34)のいずれにおいても、初期のMn濃度(この場合のMn濃度は脱硫スラリーに初めから含まれていたMn濃度であり、Mn自体は未添加である)が2mg/l未満である場合は、20時間後の試料に含まれるセレンは全て6価のセレンであった。これに対し、Mn添加により初期のMn濃度が2mg/lより高い場合は、初期のMn濃度が2mg/l未満である場合に比べて20時間後の試料に含まれる6価のセレンの存在割合が低いと共に、一部のセレンは4価として存在していた。他方で、初期のMn濃度が高くなりすぎると6価のセレンの存在割合が高くなった。即ち、初期のMn濃度が高くなりすぎると、逆に6価のセレンの生成量が増えた。特に、初期のMn濃度が30mg/lを超えた場合は、試料(30)〜(34)において6価のセレンの生成量が増え、Mn未添加の場合とほぼ同様の結果が得られた。従って、Mn濃度が2mg/l以上となるように保持することが好ましいこと、及び初期のMn濃度が高すぎると6価セレンの生成抑制に対しては効果を得ることができない場合があることがわかった。なお、初期状態(0時間)に比べて20時間経過後のセレンの存在割合が減少しているのは、二酸化マンガンである沈殿に4価のセレンが固定化されたためである。
この6価のセレンの生成を効率よく抑制するためのMn濃度の最適値を得るために、6価のセレンの生成抑制率を調べた。図10はMn濃度と6価セレンの生成抑制率との関係を示したグラフである。なお、6価セレンの生成抑制率とは、((初期の4価のセレンの量−20時間後の6価のセレンの量)/初期の4価のセレンの量)であり、4価のセレンが6価のセレンになるのをどの程度抑制できたかを示す値である。
図10によれば、試料(30)〜(34)の6価セレン生成抑制率のピークは、初期のMn濃度が2〜12mg/lの間にあることがわかった。また、初期のMn濃度が5mg/l〜9mg/l程度であれば、40%以上の6価セレンの生成抑制率が得られることがわかった。さらに、初期のMn濃度が5.5〜7mg/l程度であれば、最適な結果を得ることができ、特に試料(30)、(31)、(33)、(34)では60%以上の6価のセレン生成抑制率が得られることが分かった。
これらの実施例及び実験例から、添加時のMn濃度を2〜12mg/l、好ましくは5〜9mg/l、最も好ましくは5.5〜7mg/lとし、その後、沈殿の生成によって減少するMnの濃度を2mg/l以上で保持すれば、脱硫スラリー中にMnが存在し、6価のセレンへの酸化が始まる場合にこのMnにより6価セレンの生成を抑制することが可能である。
本実施例では、セレン含有液にTi及びMnを添加して6価のセレンの抑制効果及びペルオキソ二硫酸濃度の変化を調べた。
ペルオキソ二硫酸水溶液(ペルオキソ二硫酸:300mg/l)に、4価のセレンを180μg/l添加した。次いで、Ti濃度及びMn濃度が10mg/lとなるようにMn水溶液(関東化学工業社製、商品名:マンガン標準液、製品番号25824−1B)、Ti水溶液(関東化学工業社製、商品名:チタン標準原液、製品番号40882−1B)を加えて、試料(35)とした。そして、それぞれ50℃で保温し、ペルオキソ二硫酸濃度及びセレンの存在割合を調べた。結果を、図11に示す。
図11によれば、Ti及びMnを添加すると、ペルオキソ二硫酸の濃度が時間経過と共に300mg/lから200mg/l、さらに150までmg/l減少した。かつ、セレンの存在割合が100%から約30%まで減少すると共に、最終的に6価のセレンの存在割合は約25%程度となり、6価のセレンが抑制された。これは、Tiの添加によりペルオキソ二硫酸が分解されると共に、Mnがセレンの代わりにペルオキソ二硫酸に酸化されて二酸化マンガンの沈殿を生成し、この沈殿に4価のセレンが固定化されたことによるものと考えられる。
従って、本結果により、Ti及びMnを添加した場合には、Ti及びMnの両効果、即ちTiの添加によりペルオキソ二硫酸の分解効果を得ることができると共に、Mnによる6価のセレンの酸化抑制効果と二酸化マンガンである沈殿への固定化効果とを得ることができた。
上記セレン含有液の処理方法は、上述のように湿式脱硫装置内の吸収液(脱硫スラリー)、脱硫排水や、各種工業排水などのセレンを含有した排水の処理方法に適用される。例えば湿式脱硫装置のセレンを含んだ脱硫スラリーに本処理方法を適用する場合、4価のセレンとペルオキソ二硫酸等の酸化性物質とが存在し、セレンの酸化反応が進行するおそれがある位置にTi及びMnから選ばれた少なくとも1種を添加するための添加手段を設けることで、簡易に6価のセレンの生成を抑制できる。この場合に、石炭火力発電所においては、ボイラーに投入される石炭の種類等によって脱硫スラリーに含まれる成分の種類や濃度が変化するが、本処理方法は、どのような脱硫スラリーであっても簡易に適用することができる。セレンが6価に酸化されることなく4価の状態で存在していれば、セレンを還元するための設備を新たに設置する必要がなく、既設の排水処理設備を利用してセレンの排水基準をクリアすることが可能となる。
本発明のセレン含有液の処理方法は、湿式脱硫装置の脱硫スラリーの処理に用いることができる。また、工業排水などのセレンを含む排水の処理に用いることができる。従って、本発明は、排水処理分野において利用可能である。
実験例1の結果を示すグラフであり、図1(a)がイオンクロマトグラフィによる測定結果を示し、図1(b)がDPD法による測定結果を示す。 実験例2の結果を示すグラフであり、各種条件を変えた場合のセレンの存在割合を示すグラフである。 実験例3の結果を示すグラフであり、ペルオキソ二硫酸を分解した場合のセレンの存在割合を示すグラフである。 実験例4の結果を示すグラフであり、ペルオキソ二硫酸濃度の変化を示すグラフである。 実験例5の結果を示すグラフであり、ペルオキソ二硫酸濃度の変化を示すグラフである。 比較例1の結果を示すグラフであり、ペルオキソ二硫酸濃度の変化を示すグラフである。 実施例1の結果を示すグラフであり、(a)〜(c)は時間に対するセレン濃度及びMn濃度を示すグラフである。 実験例6の結果を示すグラフであり、(a)〜(d)は、各種条件を変えた場合のセレンの存在割合を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフであり、(a)〜(e)は、各脱硫スラリーでMn濃度を変えた場合のセレンの存在割合を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフであり、6価セレンの生成抑制効率を示すグラフである。 実施例3の結果を示すグラフであり、セレン濃度及びペルオキソ濃度を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 4価のセレンとペルオキソ二硫酸とを含むセレン含有液に、6価のセレンが生成される前に、Mn濃度が2mg/l〜12mg/lとなるように、Mnを添加して4価のセレンの酸化を抑制することで6価のセレンの生成を抑制することを特徴とするセレン含有液の処理方法。
  2. 前記Mn濃度が5mg/l〜9mg/lとなるようにMnを添加して6価のセレンの生成を抑制することを特徴とする請求項記載のセレン含有液の処理方法。
  3. 前記Mnが添加されたセレン含有液のMn濃度が2mg/l以上となるように保持することを特徴とする請求項1又は2に記載のセレン含有液の処理方法。
  4. 前記Mnが、0価又は2価であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のセレン含有液の処理方法。
  5. 前記Mnを、Mn水溶液の状態で添加することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のセレン含有液の処理方法。
  6. 前記セレン含有液が、湿式脱硫装置の吸収液又は脱硫排水であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のセレン含有液の処理方法。
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