JP3380785B2 - キャンセルプレート - Google Patents

キャンセルプレート

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JP3380785B2
JP3380785B2 JP2000054290A JP2000054290A JP3380785B2 JP 3380785 B2 JP3380785 B2 JP 3380785B2 JP 2000054290 A JP2000054290 A JP 2000054290A JP 2000054290 A JP2000054290 A JP 2000054290A JP 3380785 B2 JP3380785 B2 JP 3380785B2
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    • F16D25/06Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch
    • F16D25/062Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces
    • F16D25/063Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially
    • F16D25/0635Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially with flat friction surfaces, e.g. discs
    • F16D25/0638Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially with flat friction surfaces, e.g. discs with more than two discs, e.g. multiple lamellae

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は自動車用自動変速機
のクラッチ装置に使用されるキャンセルプレートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等に用いられる自動変速機内のク
ラッチ締結用ピストンは、図2に示すように、油圧によ
る圧力の加圧−除去により往復運動して、クラッチプレ
ートのON−OFFを行なう。すなわち、作動油が供給
されない状態では、エンジンからの回転を受けるインプ
ットシャフトと共に、クラッチ締結用ピストン、キャン
セルプレートが同調回転しており、アウトプットシャフ
トは停止しているが、加圧室に作動油が供給され加圧さ
れると、クラッチ締結用ピストンが軸方向に移動し、ク
ラッチプレートを押し込むことによりクラッチプレート
を締結させて、インプットシャフトの回転をアウトプッ
トシャフトに伝達する。クラッチプレート側に移動した
クラッチ締結用ピストンは、その移動をクラッチプレー
トにより規制されるが、キャンセルプレートはクラッチ
プレート側に移動したクラッチ締結用ピストンからの押
圧をリターンスプリングを介して受ける。しかしなが
ら、キャンセルプレートは、インプットシャフトの環状
溝に装着されている略C字型のスナップリングにより、
アウトプットシャフト側に移動しないようになってい
る。
【0003】作動油の油圧を解除すると、加圧時に圧縮
されていたリターンスプリングの復元力により、クラッ
チ締結用ピストンが加圧室側に移動し、クラッチプレー
トが解放される。このとき、加圧室に除去されきれずに
残った作動油は、インプットシャフトの回転により回転
しているため、作動油自体の遠心力により加圧室内が加
圧状態となり、作動油を供給しないにもかかわらず、ク
ラッチプレートが締結状態になるが、油溜室に油を設け
ることで、遠心力による作動油の油圧を完全に相殺する
ようになっている。
【0004】また、キャンセルプレートは、作動油を供
給した加圧時にクラッチ締結用ピストンからリターンス
プリングを介して受ける押圧、また油溜室に常時供給さ
れている油の遠心力による圧力を受けるが、軸方向に移
動するのを環状溝に嵌め込まれたスナップリングによっ
て抑止されており、スナップリングが径方向に広がるの
をキャンセルプレートに設けた突起により抑止してい
る。すなわち、図4(a)に示すように、スナップリン
グの外周面をキャンセルプレートの挿通孔付近に設けて
いるスナップリング側に突出した突起を当接させて保持
することにより、インプットシャフト軸からスナップリ
ングが脱落するのを防止している。
【0005】突起の形状は、スナップリングが径方向に
広がるのを防止すればよく、図4(a)に示したような
角状の凸状突起を設け、突起自体は小さく形成して突起
の強度を確保するというものが一般的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】クラッチ締結状態にな
ると、インプットシャフトの回転がアウトプットシャフ
トに伝達されるが、クラッチ締結の瞬間、つまり、クラ
ッチ締結用ピストンが回転数ゼロまたは異なる回転数で
回転しているアウトプットシャフトに、インプットシャ
フトの回転を伝達する瞬間は、伝達する瞬間までインプ
ットシャフトと同回転数で回転していたクラッチ締結用
ピストンとキャンセルプレートが、一瞬、クラッチが繋
がった瞬間の衝撃によりインプットシャフトと異なる回
転数で回転する。すなわち、インプットシャフトに装着
されて同回転数で回転しているスナップリングと衝撃を
受けたキャンセルプレートに回転位相差が生じ、相対的
に静止していたスナップリングが、微少ながら回転する
現象(ずれ)が生じる場合がある。
【0007】スナップリングとキャンセルプレートが相
対的に回転することにより、図4(b)に示すように、
スナップリングの開口部と突起の形成位置とがほぼ一致
する状態になると、スナップリングの外径は、製作上、
完全な真円度を有していない場合があり、また、キャン
セルプレートからの押圧により、開口先端部が押し広げ
られるように変形する場合もあるため、開口先端部が突
起の側面に引っかかり、さらにそのまま回転すると、ス
ナップリングがインプットシャフトから脱落するという
問題が発生する場合があった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するもので
あり、スナップリングとキャンセルプレートが相対的に
回転しても、スナップリングの開口先端部が突起に引っ
かかりにより、脱落することを防止できる突起の形状を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決する手段】即ち、この発明は、上記課題を
解決するために、クラッチ装置内で、回転軸が挿通可能
な挿通孔及び外周側がシールを介してクラッチ締結用ピ
ストンと接触し、クラッチ締結用ピストンからリターン
スプリングを介して押圧を受ける受圧面を有し、さらに
スナップリングを固定するための内向面を有する複数の
突起を具備する板金製のキャンセルプレートにおいて、
略長方形である各突起の内向面は、そのほぼ中央にスナ
ップリングの外周面に当接する当接部を有し、これら当
接部を結んで形成される内接円と、各突起の内向面端部
との距離が、当接部における前記内接円の接線と垂直な
る方向において、0.3mm以上となるように、突起を
形成したことを特徴としている。
【0010】さらに、前記略長方形の突起の長辺が10
mm以上であることを特徴とする。
【0011】また、前記突起の内向面を除く側面に、突
起の裾側に向かって広がるテーパーを形成することを特
とする。
【0012】また、クラッチ装置内で、回転軸が挿通可
能な挿通孔及び外周側がシールを介してクラッチ締結用
ピストンと接触し、クラッチ締結用ピストンからリター
ンスプリングを介して押圧を受ける受圧面を有し、ま
た、挿通孔付近の突起形成面が折り曲げ部を有しつつ受
圧面側へ円環状に突出し、さらにスナップリングを固定
するための内向面を有する複数の突起を突起形成面に具
備する板金製のキャンセルプレートにおいて、各突起は
前記折り曲げ部と突起形成面とで形成される凹状角部に
形成し、突起の内向面が折り曲げ部に連続していること
特徴とする。
【0013】
【0014】
【作用】本発明によるキャンセルプレートでは、各突起
の内向面にスナップリングの外周面に当接する当接部を
有しており、これら当接部を結んで形成される内接円
と、各突起の内向面端部との距離が、当接部における前
記内接円の接線と垂直なる方向において、0.3mm以
上となるように形成するため、スナップリングの開口先
端部が、突起の当接部と当接するまでに、開口先端部と
突起の内向面との間に十分な隙間を確保することがで
き、開口先端部を常に内向面に当接させることができ
る。よって、突起の側面に開口先端部が引っかかること
がなく、スナップリングがインプットシャフトから脱落
することを防止できる。
【0015】また、突起形状を略長方形とすることで、
突起をキャンセルプレートと一体に板金成形するのが容
易となる。
【0016】さらに、略長方形の突起の長辺を10mm
以上とすることで、ほぼ完全に開口先端部を内向面に当
接させることができ、スナップリングの開口先端部が突
起の側面に引っかかる問題を解消できる。
【0017】また、突起の内向面以外の側面に、突起の
裾側に向かって広がるテーパーを形成することにより、
突起形成加工時における割れ等の問題を解消することが
できる。
【0018】また、キャンセルプレートの挿通孔付近の
突起形成面が折り曲げ部を有するように受圧面側に円環
状に突出させ、突起の内向面が折り曲げ部に連続するよ
うに、各突起を折り曲げ部と突起形成面とで形成される
凹状角部に形成したため、スナップリングの開口先端部
が突起の側面に引っかかる問題を完全に解消できると共
に、挿通孔付近を受圧面側に突出させることで、突起形
成スペースをキャンセルプレート内に設けることが可能
となり、キャンセルプレートを小型化できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1は、本発明の実施例におけるキャンセ
ルプレートを示す図であり、図2はキャンセルプレート
が組み込まれたクラッチ装置の略図である。
【0020】図2において、1はエンジンからの回転を
受けるインプットシャフトであり、環状ドラム12がイ
ンプットシャフト1に連結され、インプットシャフト1
の回転と共に環状ドラム12も回転する。環状ドラム1
2の内部には、クラッチ締結用ピストン4、キャンセル
プレート5が備えられており、クラッチ締結用ピストン
4とキャンセルプレート5の間にはリターンスプリング
7が介在されている。また、環状ドラム12にはクラッ
チプレート3が嵌着されており、クラッチ締結用ピスト
ン4、キャンセルプレート5、クラッチプレート3は、
インプットシャフト1及び環状ドラム12と同調回転す
る。
【0021】クラッチ締結用ピストン4は、円環状で、
環状ドラム12とインプットシャフト1にシール41を
介して接触し、軸方向に摺動可能に配置されている。ク
ラッチ締結用ピストン4には、クラッチプレート3を押
圧する突出部42が設けられており、環状ドラム12内
部をクラッチ締結用ピストン4により仕切られて形成さ
れる加圧室8に、給油孔(図示していない)から作動油
が注入されると、加圧室8内の圧力が上昇し、図2
(b)に示すように、クラッチ締結用ピストン4はアウ
トプットシャフト2側に移動し、突出部42にてクラッ
チプレート3を押圧する。
【0022】次にクラッチプレート3が押圧されると、
アウトプットシャフト2に設けられたクラッチプレート
3と締結状態となって、インプットシャフト1とアウト
プットシャフト2が同調回転するようになっている。
【0023】キャンセルプレート5は、板金により一体
成形され、その外周にシール51が設けられ、クラッチ
連結用ピストン4とシール51を介して接触している。
また、図1(a)に示すように、その中央には、挿通孔
53が設けられ、インプットシャフト1が挿通可能とな
っており、図1(b)に示すように、リターンスプリン
グ7からの力を受ける受圧面54が形成されている。
【0024】クラッチ締結後、加圧室8内の作動油の油
圧を解除すると、リターンスプリング7の復元力によ
り、クラッチ締結用ピストン4が押し戻されてクラッチ
プレート3が解放状態となる。しかしながら、除去され
きれずに残った加圧室8内の作動油が、インプットシャ
フト1及び環状ドラム12の回転により遠心力が発生
し、加圧室8内が加圧状態となり油圧は上昇する。その
結果、クラッチ締結用ピストン4がアウトプットシャフ
ト2側に移動しようとするが、図2(a)に示したクラ
ッチ締結用ピストン4とキャンセルプレート5とで形成
される油溜室9内に油を注入しておくことで、加圧室8
内で発生した上昇油圧と同等の油圧を油溜室9内で発生
させ、加圧室8の残留作動油の遠心力による上昇油圧を
相殺させて、クラッチ締結用ピストン4がアウトプット
シャフト2側へ移動することを防止している。
【0025】また、キャンセルプレート5の軸方向の移
動は、インプットシャフト1の環状溝11に装着されて
いる略C字形状のスナップリング6により規制されてい
る。キャンセルプレート5には、4つの突起52が設け
られており、該突起52がスナップリング6の外周面に
当接することにより、スナップリング6がインプットシ
ャフト1から脱落するのを防止している。
【0026】前記突起52は図1(a)に示すように、
長方形をしており、突起52の内向面521で形成され
る内接円55がスナップリング6の外径とほぼ一致して
おり、内向面521のほぼ中央の当接部524とスナッ
プリング6とが当接するようになっている。
【0027】また、突起52の側面522には、図1
(c)、図1(d)に示すように、突起52の頂上側か
ら裾側に向かって広がるテーパー523が形成されてお
り、テーパーを形成しない場合に比べて、突起25の強
度向上、及び、突起25成形時の割れの発生を抑えるこ
とができるため、伸び性が乏しく高い降伏点を持つ鋼板
(SAPH、SPFH材等)が使用し易くなり、キャン
セルプレート5を薄く成形する一助となる。
【0028】図3(a)に示すように、突起52の長辺
wは、4つの突起52の当接部524で形成される内接
円55と内向面521の接点をpをすると、接点pにお
ける接線m上に突起52の端部sをとり、端部sから接
線mと垂直なる方向に延ばした直線nと、内接円55と
の交点をcとすると、端部sと交点cの距離tで表され
る隙間が0.3mm以上となるように端部sを設定し、
突起52の長辺wが決定される。内接円55の直径、す
なわちスナップリング6の外径が80mm以下の場合、
wを15mmとれば十分であるが、必要以上にwをとる
と、突起52をキャンセルプレート一体に板金成形する
ため、キャンセルプレート全体が歪んでしまう恐れがあ
るため、10mm〜20mmとするのが好ましい。
【0029】また、図5は、突起52を突起形成面57
と折り曲げ部58で形成される凹状角部59に形成した
キャンセルプレートの実施例である。図5(a)は、そ
の平面図を示しており、図5(b)には、図5(a)のa
−a断面図を示している。図1に示したキャンセルプレ
ートとの違いは、挿通孔53付近の突起形成面57が折
り曲げ部58を形成しつつ、受圧面54側に円環状に突
出し、突起形成面57と折り曲げ部58とで形成される
凹状角部59に突起52を形成しており、さらに突起5
2のスナップリング6が当接する内向面521の両端
が、連続的に折り曲げ部58に直結している点である。
すなわち、図5(a)に示すように、内向面521が、
折り曲げ部58により形成されている円の弦となるよう
に形成することを特徴としている。
【0030】図5のように突起52を形成することで、
突起52に図1に示す側面522が存在しないため、ス
ナップリング6の開口先端部62が引っ掛かることはな
い。また、突起形成面57を受圧面54側に突出させ
て、突起52を形成することにより、図1のキャンセル
プレート5に比べ、軸方向に突起52を張り出して形成
する必要がないため、突起52を設けるスペースが省
け、キャンセルプレート5がコンパクトになる。
【0031】さらに、回転軸外径がわずかに大径となる
に伴い、スナップリング6の外径が大きくなっても、図
1の突起位置より外径側に形成できるため、キャンセル
プレート5の外径を大径とせずに対応できる。また、ス
ナップリング6の外径が小さくなった場合でも、折り曲
げ部58の位置を内径側に移動させ、突起52を形成す
ることにより対応できる。
【0032】上述のように突起52を成形したキャンセ
ルプレート5は、クラッチ解放時、インプットシャフト
1、クラッチ締結用ピストン4、リターンスプリング7
及びスナップリング6と共に同調回転している。しかし
ながら、クラッチを締結するために、クラッチ締結用ピ
ストン4により、クラッチプレート3を押圧した瞬間、
クラッチ締結用ピストン4の回転駆動力がアウトプット
シャフト2に奪われるため、クラッチ締結用ピストン
4、リターンスプリング7及び、キャンセルプレート5
は、インプットシャフト1と回転位相差を生じる。すな
わち、インプットシャフト1に装着されているスナップ
リング6とキャンセルプレート5に回転位相差が生じ、
キャンセルプレート5の突起52で形成される内径側領
域内で、スナップリング6が回転し、図3(b)に示すよ
うに、製作上、外径が真円ではないか、または、押圧に
より押し広げられたスナップリング6の開口部61が、
突起52の位置に回転してきた場合、破線で示した従来
の突起56であれば、開口先端部62が突起56の側面
に引っかかり、さらに回転が加わるとスナップリング6
がインプットシャフト6から脱落するが、本願発明の突
起52であれば、開口先端部62が、突起52の内向面
521に当接し、さらに回転が加わっても、開口先端部
62がスナップリング6の中心側に弾性変形して押え込
まれ回転可能となるため、開口先端部62の引っ掛かり
によりインプットシャフト1から脱落することを防止で
きる。
【0033】以上本発明の一実施例につき説明したが、
これに限定されず種々変更可能である。例えば、実施例
の突起52は長方形としているが、その端部sにおいて
は、直角でなくても良く、面取りやアールを設けたもの
であっても良い。また突起52を設ける数も4つに限ら
ず、スナップリング6を外周から保持し、スナップリン
グ6が脱落しない数だけ設ければ良い。さらに、突起5
2の側面522に関しても、側面全てに設ける必要はな
く、キャンセルプレート5を成形する材料によって、一
部にのみ設けてもよく、特に限定しない。
【0034】また、請求項1〜4の突起52を形成する
形成面を、図5に示したように、受圧面54側に突出さ
せて形成し、回転軸の軸方向にコンパクトなキャンセル
プレートとしてもよい。
【0035】また、略長方形の突起を図5の実施例の突
起に適用し、図5に示した突起52が側面522を持つ
突起52としても、内向面521の形状が請求項1〜4
に記載の内向面であれば、スナップリング6の引っ掛か
りを防止できるキャンセルプレート5とすることができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明のキャンセル
プレートによれば、キャンセルプレートとスナップリン
グが相対的に回転する場合に、スナップリングの外径の
真円度が精度良く製作されていなくとも、キャンセルプ
レートに設けた突起の側面に、スナップリングの開口部
が引っ掛かって、スナップリングがシャフトから脱落す
ることを防止できる。
【0037】また、従来ではキャンセルプレートの板厚
を厚くすることで、突起の強度を確保していたが、突起
の内向面を除く側面にテーパーを設けることにより、突
起の強度が向上するため、キャンセルプレートの板厚を
薄くできる。
【0038】さらに、突起形成面を受圧面側に突出させ
て形成することで、よりコンパクトなスナップリングの
引っ掛かりを防止できるキャンセルプレートとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャンセルプレートを示す図である。
【図2】キャンセルプレートを組込んだクラッチ装置の
略図である。
【図3】突起の拡大図である。
【図4】従来のキャンセルプレートを示す図である。
【図5】本発明のキャンセルプレートを示す図である。
【符号の説明】
1 インプットシャフト 2 アウトプットシャフト 3 クラッチプレート 4 クラッチ締結用ピストン 5 キャンセルプレート 6 スナップリング 7 リターンスプリング 8 加圧室 9 油溜室 11 環状溝 12 環状ドラム 41 シール 42 突出部 51 シール 52 突起 53 挿通孔 54 受圧面 55 内接円 56 従来の突起 57 突起形成面 58 折り曲げ部 59 凹状角部 61 開口部 62 開口先端部 521 内向面 522 側面 523 テーパー 524 当接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 25/0638 F16D 25/12,27/10 F16B 21/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチ装置内で、回転軸が挿通可能な
    挿通孔及び外周側がシールを介してクラッチ締結用ピス
    トンと接触し、クラッチ締結用ピストンからリターンス
    プリングを介して押圧を受ける受圧面を有し、さらにス
    ナップリングを固定するための内向面を有する複数の突
    起を具備する板金製のキャンセルプレートにおいて、
    長方形である各突起の内向面は、そのほぼ中央にスナッ
    プリングの外周面に当接する当接部を有し、これら当接
    部を結んで形成される内接円と、各突起の内向面端部と
    の距離が、当接部における前記内接円の接線と垂直なる
    方向において、0.3mm以上となるように、突起を形
    成したことを特徴とするキャンセルプレート。
  2. 【請求項2】前記略長方形の突起の長辺が10mm以上
    であることを特徴とするキャンセルプレート。
  3. 【請求項3】 前記突起の内向面を除く側面に、突起の
    裾側に向かって広がるテーパーを形成することを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載のキャンセルプ
    レート。
  4. 【請求項4】 クラッチ装置内で、回転軸が挿通可能な
    挿通孔及び外周側がシールを介してクラッチ締結用ピス
    トンと接触し、クラッチ締結用ピストンからリターンス
    プリングを介して押圧を受ける受圧面を有し、また、挿
    通孔付近の突起形成面が折り曲げ部を有しつつ受圧面側
    へ円環状に突出し、さらにスナップリングを固定するた
    めの内向面を有する複数の突起を突起形成面に具備する
    板金製のキャンセルプレートにおいて、各突起は前記折
    り曲げ部と突起形成面とで形成される凹状角部に形成
    し、突起の内向面が折り曲げ部に連続していることを特
    徴とするキャンセルプレート。
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