JP2802398B2 - 摩擦締結要素 - Google Patents

摩擦締結要素

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動変速機のパワートレーンに多板クラッ
チや多板ブレーキ等として適用される摩擦締結要素に関
する。
(従来の技術) 最近、軽量化を狙って多板クラッチのピストンやクラ
ッチドラムをプレス成形したものが多用されている。
前者のピストンをプレス成形したものとしては、特開
昭57−200729号公報,特開昭61−175327号公報等に記載
されているものが知られ、また、後者のクラッチドラム
をプレス成形したものとしては、特開昭59−140925号公
報等に記載されているものが知られている。
そして、これらの多板クラッチには、ピストン油室の
加圧作動油をクラッチ解放時に抜くために、ドリフトオ
ンボール弁がピストン油室に臨んで設けられている。
しかしながら、前者のピストンをプレス成形したもの
にあっては、プレス成形品ではないクラッチドラム側
に、また、後者のクラッチドラムをプレス成形したもの
にあっては、プレス成形品ではないピストン側に、高精
度で円筒面と円錐面とを有するボール穴を機械加工し、
このボール穴にバルブボールを設ける構成となっている
為、多大な加工工数を要し非常に高価となっていた。
そこで、上記問題を解決するために、例えば、特開昭
59−175631号公報等に記載されているように、ボール穴
を有するボールシリンダを精度管理を行なって予め作
り、ピストンやドラムに形成したボールシリンダ圧入孔
にボールシリンダを圧入することでドリフトオンボール
弁を設ける技術が提案されるに至っている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、ボールシリンダ圧入方式の従来技術に
あっては、ピストンやドラムに形成したボールシリンダ
圧入孔にボールシリンダを圧入し、次に、ボールシリン
ダのボール穴にバルブボールを挿着し、最後に、ピスト
ン室側から弾性部品によるボール抜け止め用のリテーナ
を圧入することで行なわれる為、抜け止め用のリテーナ
を別部品にしなければならないし、また、リテーナのボ
ール穴に対する圧入長さが規定されていなく、大きなリ
テーナ圧入代を取った場合には取付後にバルブボールが
作動しないような場合が生じるという問題があった。
本発明は、上述のような問題に着目してなされたもの
で、ボールシリンダ式によるドリフトオンボール弁を有
する摩擦締結要素において、部品点数の低減を図りなが
らバルブボールの抜け止め機能と確実な作動を保証する
ことを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の摩擦締結要素で
は、ボールシリンダに、バルブボールの挿入時に弾性変
形し、ボール挿入後はボール抜け止め機能を果す弾性突
起を一体に形成した。
即ち、駆動側と被動側の動力伝達部材にそれぞれ一体
化可能とされるドラム及びハブと、該ドラム及びハブに
周方向固定で軸方向移動可能に設けられるドライブプレ
ート及びドリブンプレートと、該ドライブプレート及び
ドリブンプレートに摩擦締結力を付与するピストンと、
解放時に作動油を抜くためピストン油室に臨んで設けら
れるドリフトオンボール弁とを備えた摩擦締結要素にお
いて、前記ドラム及びピストンの一方に開孔したボール
シリンダ孔にボールシリンダを固定することで前記ドリ
フトオンボール弁を設け、前記ボールシリンダには、バ
ルブボールの挿入時に弾性変形し、ボール挿入後はボー
ル抜け止め機能を果す弾性突起を一体に形成した事を特
徴とする。
(作 用) ドリフトオンボール弁の組付時には、予めボールシリ
ンダに対しバルブボールを弾性突起の弾性変形を利用し
て挿入しておく。そして、ドラム及びピストンの一方に
開孔したボールシリンダ孔にバルブボールが遊挿された
ボールシリンダを固定することで組み付けられる。
また、摩擦締結要素を締結する時には、ピストン油室
に供給される加圧作動油によりバルブボールがピストン
油室から離れる方向に移動して弁を閉鎖する。そして、
摩擦締結要素を解放する時には、ピストン油室の油圧低
下に伴なってバルブボールがピストン油室に向かう方向
に移動し、弾性突起によりバルブボールが抜け止めされ
ながら弁を解放する。
このように、ボールシリンダに一体形成した弾性突起
によりボール抜け止め機能が達成されることで従来のよ
うにリテーナ部品を要さず、また、弾性突起の形成位置
は一定であることでバルブボールが作動しないというよ
うな事態の発生がなく、バルブボールの確実な作動が保
証される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
第1図は実施例の多板クラッチ(摩擦締結要素の一
例)を示す断面図で、図外の駆動側動力伝達部材に固定
されるクラッチドラム1と、図外の被動側動力伝達部材
に一体化可能とされるクラッチハブ2と、前記クラッチ
ドラム1及びクラッチハブ2に周方向固定で軸方向移動
可能にスプライン結合され、互いに交互に配置されるド
ライブプレート3及びドリブンプレート4と、該ドライ
ブプレート3及びドリブンプレート4に摩擦締結力を付
与するピストン5と、ピストン油室6の加圧作動油を解
放時に抜くために前記クラッチドラム1の外径位置に設
けられるドリフトオンボール弁7とを備えている。
尚、第1図中8はスナップリング、9はリテーニング
プレート、10はディシュプレート、11はリターンスプリ
ング、12はスプリングリテーナ、13,14はピストンシー
ル、15はクラッチ油孔である。
そして、前記ドリフトオンボール弁7は、第2図及び
第3図に示すように、クラッチドラム1に開孔したボー
ルシリンダ挿着孔71に合成樹脂を素材とするボールシリ
ンダ72を挿着することで設けられていて、前記ボールシ
リンダ72には、内面にボール穴72aが形成されると共
に、ピストン油室6の反対側にボールシリンダ挿着孔71
の孔径より外方に突出する固定用の係止突起72bが形成
されている。
また、前記ボールシリンダ挿着孔71とボールシリンダ
72には、ピストン油室6の油圧Pにより圧着する第1シ
ール円錐面71a及び第2シール円錐面72cが形成されてい
る。
さらに、前記ボールシリンダ72のボール穴72aのピス
トン室6側内面には、バルブボール73の挿入時に拡径方
向に弾性変形し、バルブボール73の挿入後は縮径方向に
変形が復元してボール抜け止め機能を果す弾性突起72d
が一体形成されている。
次に、作用を説明する。
(イ)ドリフトオンボール弁組付時 まず、定寸法でバラツキのない精度を持つボーリ穴72
aを有するボールシリンダ72を予め樹脂成形により製作
し、このボール穴72aにバルブボール73を弾性突起72dの
弾性変形を利用して押し込んだバルブボール73を有する
ボールシリンダ72を用意しておく。
そして、ドリフトオンボール弁7の組付時には、クラ
ッチドラム1に開孔したボールシリンダ挿着孔71にピス
トン油室6側からボールシリンダ72を押し込むと、合成
樹脂の持つ弾性変形により係止突起72bが内側に変形し
た後、再び元の位置に復元変形し、ボールシリンダ72が
ボールシリンダ挿着孔71に組み付けられ、ドリフトオン
ボール弁7の組付けを終了する。
尚、ボールシリンダ挿着孔71とボールシリンダ72は、
第2図に示すように、隙間Lを介在させていて押し込み
挿着をより容易に行なうことができるようにしている。
(ロ)クラッチ作動時 多板クラッチを締結する時には、クラッチ油孔15から
ピストン油室6に加圧作動油が導入され、リターンスプ
リング11に抗してピストン5が第1図左方向にストロー
クし、ピストン油室6の圧力にピストン受圧面積を掛け
合わせた締結力をドライブプレート3及びドリブンプレ
ート4に付与することで行なわれる。そして、このクラ
ッチ締結作動によりクラッチドラム1からドライブプレ
ート3及びドリブンプレート4を介してクラッチハブ2
へトルク伝達が行なわれる。
このクラッチ締結作動には、ピストン油室6に供給さ
れる加圧作動油によりバルブボール73がピストン油室6
から離れる方向(第1図右方向)に移動し、油圧に応じ
た押付力でドリフトオンボール弁7を閉鎖する。
一方、多板クラッチを解放する時には、ピストン油室
6の加圧作動油をクラッチ油孔15からドレーンし、ピス
トン5をリターンスプリング11による付勢力で第1図右
方向にストロークさせ、ドライブプレート3及びドリブ
ンプレート4に付与していたクラッチ締結力を解除する
ことで行なわれる。
このクラッチ解放作動時には、ピストン油室6の油圧
低下に伴なってバルブボール73がピストン油室6に向か
う方向(第1図左方向)に移動し、弾性突起72dにより
バルブボール73が抜け止めされながらドリフトオンボー
ル弁7を解放し、ドリフトオンボール弁7からのケース
内気の導入によりクラッチ油孔15からの作動油ドレーン
を助長する。
上記のようなクラッチ作動時において、ボールシリン
ダ72の固定機能は、ボールシリンダ72に形成されている
係止突起72bにより達成される。
また、ドリフトオンボール弁7を介しての油漏れを防
止するシール機能は、ボールシリンダ挿着孔71とボール
シリンダ72に形成されている第1シール円錐面71a及び
第2シール円錐面72cがピストン油室6の油圧Pにより
圧着することで達成され、ピストン油室6の油圧レベル
に対応するシール能力が得られる。
さらに、バルブボール73の抜け止め機能は、弾性突起
72dにより達成される。
以上説明してきたように、実施例の多板クラッチにあ
っては、下記に述べる特徴を有する。
ボールシリンダ72に、バルブボール73の挿入時に弾
性変形し、バルブボール73の挿入後はボール抜け止め機
能を果す弾性突起72dを一体に形成した為、ボール抜け
止めのためにリテーナ部品を用いる場合に比べ部品点数
の低減を図りながらバルブボール73の抜け止め機能が達
成されるし、しかも、弾性突起72dの形成位置は一定で
あることからバルブボール73の確実な作動が保証され
る。
ドリフトオンボール弁7のボールシリンダ72を押し
込み挿着で組み付け可能な合成樹脂を素材として形成
し、係止突起72bによりボールシリンダ固定機能を与
え、ピストン油室6の油圧を利用してシール機能を与え
る構成とした為、圧入のための高精度加工や圧入機を要
さず、寸法精度を要求されない孔加工と樹脂成形による
容易な加工及び押し込み挿着による容易な組付によって
ボールシリンダ固定機能とシール機能を具備するドリフ
トオンボール弁7を設けることが出来る。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても
本発明に含まれる。
例えば、実施例では多板クラッチの例を示したが、多
板ブレーキの場合にも同様に適用できる。
また、実施例では、クラッチドラム側のドリフトオン
ボール弁7を設ける例を示したが、ピストン油室6に臨
むピストン5にドリフトオンボール弁7を設ける例とし
ても良い。
また、ボールシリンダの素材を合成樹脂とする例を示
したが、第3図及び第4図に示すように、金属製のボー
ルシリンダ74としても良く、この場合、弾性突起74a,74
bは、ボールシリンダ74の円筒部に周方向の部分切り込
みを設け、この部分切り込みされた円筒部を内径方向に
変形させることで形成するようにしても良い。
尚、金属製のボールシリンダの場合、ドラムまたはピ
ストンへの固定は圧入により行なう。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明にあっては、ボール
シリンダ式によるドリフトオンボール弁を有する摩擦締
結要素において、ボールシリンダに、バルブボールの挿
入時に弾性変形し、ボール挿入後はボール抜け止め機能
を果す弾性突起を一体に形成した為、部品点数の低減を
図りながらバルブボールの抜け止め機能と確実な作動を
保証することが出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の多板クラッチ(摩擦締結要素)
を示す断面図、第2図は実施例多板クラッチのドリフト
オンボール弁部を示す拡大図、第3図は第2図矢印A方
向から視た図、第4図はボールシリンダの他例を示す斜
視図、第5図は同ボールシリンダの他例を示す縦断面図
である。 1……クラッチドラム(ドラム) 2……クラッチハブ(ハブ) 3……ドライブプレート 4……ドリブンプレート 5……ピストン 6……ピストン油室 7……ドリフトオンボール弁 71……ボールシリンダ挿着孔 (ボールシリンダ孔) 72……ボールシリンダ 72a……ボール穴 72d……弾性突起 73……バルブボール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動側と被動側の動力伝達部材にそれぞれ
    一体化可能とされるドラム及びハブと、該ドラム及びハ
    ブに周方向固定で軸方向移動可能に設けられるドライブ
    プレート及びドリブンプレートと、該ドライブプレート
    及びドリブンプレートに摩擦締結力を付与するピストン
    と、解放時に作動油を抜くためピストン油室に臨んで設
    けられるドリフトオンボール弁とを備えた摩擦締結要素
    において、 前記ドラム及びピストンの少なくとも一方に開孔したボ
    ールシリンダ孔にボールシリンダを固定することで前記
    ドリフトオンボール弁を設け、 前記ボールシリンダには、バルブボールの挿入時に弾性
    変形し、ボール挿入後はボール抜け止め機能を果す弾性
    突起を一体に形成した事を特徴とする摩擦締結要素。
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