JP3377444B2 - 地下側壁の築造方法 - Google Patents

地下側壁の築造方法

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JP3377444B2 JP17621498A JP17621498A JP3377444B2 JP 3377444 B2 JP3377444 B2 JP 3377444B2 JP 17621498 A JP17621498 A JP 17621498A JP 17621498 A JP17621498 A JP 17621498A JP 3377444 B2 JP3377444 B2 JP 3377444B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば地下駐車場
等の地下構造物のコンクリート側壁を築造する方法に関
する。 【0002】 【従来の技術】地下構造物の工事現場においては、先ず
根切り工事を安全且つ能率的に進行させるために、土留
壁を形成して、根切り部分の周囲地盤が崩壊したり不当
に移動するのを防止している。このため従来では、矢板
を地盤中に連接して打ち込んだり、あるいはバックホウ
等により地盤を深く且つ長く溝状に掘削してセメントモ
ルタルを打設することによって土留壁を形成している。
そして、土留壁の形成後、この土留壁で囲まれた地盤の
所定範囲を根切りしてピットを形成し、このピットの内
周壁から一定間隔をおいて外側型枠と内側型枠とを並設
し、両型枠間に生コンクリートを打設して地下構造物の
コンクリート側壁を形成し、その後で土留壁と外側型枠
との間を根切り時の掘削土砂等で埋め戻すようにしてい
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】土留壁の形成にあた
り、従来の矢板による方法では、掘削孔をアースオーガ
等で1つずつ掘孔するため能率が悪く、またセメントモ
ルタルによって土留壁を形成する方法では、地盤の掘削
作業中に周囲地盤が崩壊し易く、しかもセメントモルタ
ルが固化するのに時間がかかるため、これまた能率が悪
く、更に何れの方法でも、掘削孔の径や掘削溝の幅が5
00〜1000mm程度と可なり大きくなることから、
既設建造物と隣接箇所に土留壁を形成する場合、その既
設建造物から十分な距離をおく必要があり、これがため
に実際に使用できる地盤の有効使用面積が狭くなってい
る。 【0004】そして、土留壁の形成後は、根切りして形
成したピットの周辺に沿って外側型枠と内側型枠とを並
設し、これら両型枠間に生コンクリートを打設してコン
クリート側壁を形成し、更にその後土留壁と外側型枠と
の間への埋め戻しを行っていることから、工数が多くな
って施工能率が一層悪い上に、土留壁と外側型枠との間
に埋め戻し部が介在するため既設構造物と築造される地
下構造物との間隔が更に長くなり、有効使用面積が一層
狭くなっている。 【0005】本発明は、上記の課題に鑑み、施工能率を
格段に向上できると共に、地下側壁を隣接する既設建造
物に可及的に近接した位置にまで築造できて土地の有効
利用を図ることのできる地下側壁の築造方法を提供する
ことを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の地
下側壁の築造方法は、H形鋼からなる柱材1を各柱材1
のコ字状開口部1aが互いに対向するよう地盤内に一定
間隔おきに打ち込み、その後隣合う両柱材1,1間に鋼
板からなる支持壁板2を打設して、これら柱材1と支持
壁板2とにより土留壁3を形成し、この土留壁3によっ
て囲まれた地盤の所定範囲を根切りした後、土留壁3か
ら内側へ所定間隔をおいた位置に内側型枠5を配置する
と共に、外側の型枠として土留壁3を利用し、しかして
内外両型枠5,3間に生コンクリートを打設して地下側
壁7を形成した後、前記柱材1及び支持壁板2を引き抜
ようにしたもので、この際に生コンクリートを打設し
てコンクリート側壁を築造するために、前記内側型枠5
と、外側型枠を形成する土留壁3の支持壁板2との間に
セパレートボルト6を取り付け、このボルト6の一端部
を取り付ける支持壁板2の内面側所要部に、支持壁板2
の引き抜き時に当該ボルト6の一端部から離脱可能なボ
ルト取付部30を設け、該ボルト取付部30は、前後板
片a,bと上板片cとからなるコ字枠片からなるもの
で、前板片aに倒U字状の切欠部dを形成し、セパレー
トボルト6の一端部をボルト取付部30の前記切欠部d
にその下方から係入して該セパレートボルト6を支持壁
板2に取り付けると共に、支持壁板2の引き抜き時に切
欠部dを介してボルト取付部30がセパレートボルト6
の一端部から離脱するようにしたことを特徴とする。 【0007】 【0008】 【発明の実施の形態】本発明に係る地下側壁築造方法の
一実施形態について、図1〜図10を参照して説明す
る。 【0009】先ず、図1(平面図)及び図5(縦断面
図)に示すように、既設構造物Tが隣接している地盤内
の根切り予定位置周辺に、所要長さのH形鋼からなる柱
材1を、各柱材1のコ字状開口部1aが互いに対向する
ように一定間隔おきに打ち込む。この際、柱材1の打ち
込みは、図11に示すようなクローラクレーンKにより
立設されるリーダ10に沿って昇降駆動可能な昇降台1
1に設けられたオーガマシン12の下端部に柱材把持用
のアタッチメント(図示せず)を取り付け、このアタッ
チメントに柱材1の上端部を把持して、昇降台11の駆
動に伴うオーガマシン12の下動によって行う。尚、図
5中のPは、既設構造物Tの支持杭を示している。 【0010】図1に示すように根切り予定位置の四周に
柱材1を一定間隔おきに打ち込んだ後、図2及び図6に
示すように、隣合う両柱材1,1間に所要長さ及び所要
幅の鋼板からなる支持壁板2を圧入して、当該支持壁板
2の両端部を柱材1のコ字状開口部1a,1aの内壁で
支持させ、しかしてこれら柱材1と支持壁板2とによっ
て互いに密接した連続状の土留壁3を形成する。この
際、各支持壁板2を柱材1,1間に圧入するには、各支
持壁板2を、隣合う両柱材1,1の対向するコ字状開口
部1a,1aを含む鉛直面領域の地盤部分を掘削するた
めの図11〜図14に示すような掘削装置13に保持固
定し、この掘削装置13を前記鉛直面領域に沿って下動
させつつ前記地盤部分を掘削しながら、この掘削装置1
3の下動に伴って支持壁板2を地盤中に圧入する。な
お、支持壁板の両端部を柱材1のコ字状開口部1a,1
aの内壁で支持させる以外に、図2の左側に一点鎖線で
示すように、支持壁板2はコ字状開口部1a,1aの外
壁面で支持されるようにしてもよいことは勿論である。 【0011】図2に示すように地盤内の根切り予定位置
周辺に柱材1と支持壁板2とからなる土留壁3を形成し
た後、図7に示すように、この土留壁3によって囲まれ
た地盤の所定範囲を根切してピット4を形成する。この
根切り作業は、パワーショベルやバックホウ等を使用し
て行う。また、この場合の根切り深さは、図7に示すよ
うに、柱材1及び支持壁板2の打ち込み深さの例えば3
分の2程度とされる。 【0012】上記のように根切りを行って四周壁が土留
壁3からなるピット4を形成した後、図3及び図7に示
すように、ピット4内の土留壁3から所定の間隔、即ち
地下構造物の側壁7(図8参照)の厚みに相当する間隔
を置いた位置に、コンクリート型枠の内側型枠5を配置
すると共に、コンクリート型枠の外側型枠として土留壁
3をそのまま利用し、これら内側型枠5と支持壁板2と
を地下構造物側壁形成用のコンクリート型枠とする。そ
して、内側型枠5と土留壁3の各支持壁板2との間にセ
パレートボルト6を介装して、内側型枠5と土留壁3と
の間隔を一定に保持する。 【0013】この場合、図9及び図10に示すように、
各支持壁板2の内面側所要部には、セパレートボルト6
の一端部を着脱可能に取り付けるためのボルト取付部3
0をあらかじめ設けておいて、このボルト取付部30に
セパレートボルト6の一端部を下側から差し込んで取り
付け、セパレートボルト6の他端部は、内側型枠5のボ
ルト挿通孔5aから外へ突出させて、座金31を型枠5
の内面側に当接させ、このボルト6の突出端部に締結用
ナット32を螺着する。ボルト取付部30は、前後板片
a,bと上板片cとからなるコ字枠片からなるもので、
前板片aに倒U字状の切欠部dを形成している。従っ
て、セパレートボルト6の一端部をボルト取付部30の
前記切欠部dにその下方より係入し、このボルト6の一
端部に螺着したナット33を前板片aの内側面に当て付
けた状態で、前記締結用ナット32を締め付けることに
より、このセパレートボルト6をボルト取付部30と内
側型枠5との間に固定することができる。 【0014】上記のように内側型枠5と土留壁3の各支
持壁板2との間にセパレートボルト6を介装した後、上
記内側型枠5と土留壁3との間に生コンクリートを流し
込んで、図4及び図8に示すように地下構造物Rのコン
クリート側壁7を形成し、そしてコンクリート側壁7が
半固化または固化の状態で各柱材1及び支持壁板2を引
き抜く。各柱材1の引き抜き作業は、打ち込み時と同様
にオーガマシン12を使用して、そのアタッチメントに
より柱材1を把持し、昇降台11の上昇駆動に伴うオー
ガマシン12の上動によって引き抜く。 【0015】また、支持壁板2の引き抜き作業は、図1
1に示すようにリーダ10の頂部から垂下され、クロー
ラクレーンK側のウインチで巻き取られる昇降ワイヤー
14を使用し、このワイヤー14先端のフック15を支
持壁板2の上端部に設けた孔2aに係入して、このワイ
ヤー14を巻き取ることによって支持壁板2を地盤から
引き抜く。この支持壁板2の引き抜き時には、セパレー
トボルト6の一端部を取り付けている各支持壁板2のボ
ルト取付部30が、図10の仮想線図示のように当該セ
パレートボルト6の一端部から離脱し、セパレートボル
ト6は、そのままコンクリート側壁7内に残存する。 【0016】この場合、ボルト取付部30は、支持壁板
2と共に引き上げられるため、半固化状態にあるコンク
リート側壁7の背面部を削りとることになるが、支持壁
板2からのボルト取付部30の出っ張りが小さいので、
コンクリート側壁7の強度に何ら影響を及ぼすことはな
い。尚、柱材1及び支持壁板2を引き抜き、内側型枠5
を撤去した後、ピット4の底部に生コンクリートを流し
込んで、図8に示すように底壁部8を形成する。また、
内側型枠5を撤去した時、コンクリート側壁7の内面か
ら突出したセパレートボルト6の突出端部は、くびれ部
6a(図10参照)のところから折り取ればよい。 【0017】以上の実施形態の説明から分かるように、
地下構造物を築造するにあたって、先ず、H形鋼からな
る柱材1を、各柱材1のコ字状開口部1aが互いに対向
するように地盤内に一定間隔おきに打ち込んだ後、隣合
う両柱材1、1間に鋼板からなる支持壁板2を打設し
て、支持壁板2の両端部を柱材1のコ字状開口部1a、
1aの内壁で支持させ、これら柱材1と支持壁板2とに
よって土留壁3を形成するから、土留壁3の形成途上に
おいて周囲地盤が不当に移動したり、崩壊することがな
く、作業を安全に行えると共に、土留壁3を短時間で効
率良く形成することができる。 【0018】また、この場合、土留壁3を、隣接する既
設構造物Tに可及的に近接した状態に形成することがで
きるから、建物の基礎や地下構造物を区画された所定地
盤の使用限度一杯まで築造できて、地盤、即ち土地を最
大限有効に利用できる。つまり、土留壁3を形成する際
に、地盤をバックホウ等によって大掛かりな掘削作業を
行うことなく、柱材1をそのまま地盤中に打ち込むと共
に、各柱材1のコ字状開口部1aが互いに対向するよう
に地盤内に一定間隔おきに打ち込み、そして隣合う両柱
材1、1間に鋼板からなる支持壁板2を打設するから、
土留壁3の厚み方向幅を、矢板等からなる従来の土留壁
よりはるかに狭くとることができ、従って土留壁3を既
設構造物Tに可及的に近接した状態に形成できて、建物
の基礎や地下構造物を所定地盤の使用限度一杯まで築造
することが可能となる。 【0019】そして更に、この発明の方法では、上記の
ようにして形成した土留壁3によって囲まれた地盤の所
定範囲を根切りした後、土留壁3から内側へ所定間隔を
おいた位置に内側型枠5を配置すると共に、外側の型枠
として土留壁3を利用して、この内側型枠5と支持壁板
2との間に生コンクリートを打込んで地下側壁7を形成
し、その後柱材1及び支持壁板2を引き抜くようにした
もので、コンクリート型枠としては、内外両型枠のうち
内側の型枠5だけで済むから、型枠の仮設作業の手間が
半減して作業能率が良くなる。また、支持壁板2と内側
型枠5との間に地下構造物の地下側壁7を形成するか
ら、既設構造物Tと地下構造物との間隔を最小限度に短
くできて、地盤を最大限有効に使用できると共に、埋め
戻し作業を必要としないため、作業能率が一層良好とな
る。 【0020】また、内側型枠5と土留壁3の支持壁板2
との間にセパレートボルト6を取り付けることによっ
て、内側型枠5と土留壁3との間隔を一定に保持でき
る。そして、このセパレートボルト6の取り付けにあた
り、このボルト6の一端部を取り付ける支持壁板2の内
面側所要部に、支持壁板2の引き抜き時に当該ボルト6
の一端部から離脱可能なボルト取付部を設けているか
ら、支持壁板2の引き抜きを簡単容易に行うことができ
る。 【0021】次に、前記掘削装置13について図11〜
図14を参照して説明すると、この掘削装置13は、ク
ローラクレーンKによって鉛直姿勢に保持されるリーダ
10に沿って昇降駆動可能な昇降台11に垂下連結され
た上下方向に長い矩形枠状の機枠16と、この機枠16
の四隅部に軸支されたダブルスプロケット17と、これ
らダブルスプロケット17に掛装された2条の無端状チ
ェーン18,18と、この2条のチェーン18,18に
一定ピッチで固定された掘削刃19と、前記ダブルスプ
ロケットの一つを回転駆動する回転駆動手段20とから
構成される。 【0022】前記昇降台11は、図示は省略するが、リ
ーダ10の前側面にその全長にわたって形成されたラッ
クに噛合するピニオン、このピニオンを回転駆動する油
圧モーター等の回転駆動手段、及びリーダ10に沿って
配設された左右一対のガイドレールに摺動可能に保持さ
れたガイドを備えていて、上記ピニオンを回転駆動手段
により正逆回転駆動させることにより、リーダ10に沿
って昇降駆動されるようになっている。 【0023】前記機枠16は、左右の縦材21,22
と、両縦材21,22をつなぐ複数の横材23及び斜材
24とによって概ねトラス構造に形成されている。そし
て、この機枠16の上部側には、この機枠16に沿って
配置される前記支持壁板2を保持固定するための左右一
対のチャック装置25,25を設けてある。 【0024】また、機枠16の縦材21,22のうち一
方の縦材22の下端部は他方の縦材21の下端部より下
方に長く延び、これら両縦材21,22のそれぞれ下端
部にスプロケット17が設けてあって、両縦材21,2
2の下端部側スプロケット17,17は、その一方が他
方よりも下位にあり、しかして機枠16の下端部分18
aにおける無端状チェーン18の走行経路は、図12か
ら分かるように正面視で略三角形状となっている。ま
た、この機枠16は、昇降台11に取外し可能に取り付
けると共に、図示は省略するが昇降台11に対し左右方
向に所要角度回動可能に取付られている。 【0025】前記各チャック装置25は、図13及び図
14に示すように、機枠16の各縦材21,22にブラ
ケット26を取り付け、このブラケット26には、外周
面部に鋸刃状掛止部27aを有する押し付け用偏心カム
27を、垂直面に沿って回動可能に枢着すると共に、こ
の偏心カム27を機枠16の内側面に沿って挿入配置さ
れる支持壁板2に対し接近・離間するように駆動するた
めのシリンダ28を、偏心カム27とブラケット26と
の間に介装し、また支持壁板2を挟んで偏心カム27と
反対側には、鋸刃状掛止部29aを形成した固定板29
を機枠16の横材23側に取り付けてなるものである。 【0026】このチャック装置25の使用に際しては、
図14のBの仮想線図示のようにシリンダ28を収縮作
動して押し付け用偏心カム27を外方へ回動変移させた
状態で、前記昇降ワイヤー14により吊り上げた支持壁
板2を機枠16の内側面に沿って図12の仮想線図示の
ように挿入配置した後、シリンダ28を伸張作動させる
ことにより、偏心カム27の鋸刃状係止部27aが支持
壁板2に押し付けられ、それにより支持壁板2は、この
偏心カム27の鋸刃状係止部27aと前記固定板29の
鋸刃状係止部29aとで強力に挟着掛止された状態とな
って、機枠16に保持固定される。 【0027】図13は、左右両チャック装置25,25
によって支持壁板2を機枠16の内側面に保持固定した
掘削装置13をリーダ10に沿って下動させながら、こ
の支持壁板2を、隣合う両柱材1,1の対向するコ字状
開口部1a、1aを含む鉛直面領域の地盤部分に圧入し
ている状態を示す。この掘削装置13は、昇降台11の
下降駆動によって機枠16を下動させると共に、回転駆
動手段20により駆動スプロケット17を回転させてチ
ェーン18を図12及び図13に示す矢印方向に走行さ
せることによって、隣合う両柱材1,1の対向するコ字
状開口部1a、1aを含む鉛直面領域の地盤部分をチェ
ーン18の掘削刃19により掘削しながら、前記チャッ
ク装置25,25によって保持した支持壁板2を地盤中
に圧入することができる。この場合、機枠16の下端部
分18aにおけるチェーン18の走行経路が正面視で略
三角形状となっているから、掘削刃19付きチェーン1
8の地盤に対する掘削抵抗が軽減されて、地盤の掘削が
容易且つ迅速に行われ、それにより支持壁板2が地盤中
に的確に圧入される。 【0028】なお、本発明の実施形態に示すように、支
持壁板2の上端部には吊り込みワイヤー14のフック1
5を係止する孔2aを設けることによって、支持壁板2
の吊り込み作業及び引き抜き作業を容易に行うことがで
きる。 【0029】また、本発明の実施形態に示すように、支
持壁板2を、隣合う両柱材1,1の対向するコ字状開口
部1a,1aを含む鉛直面領域の地盤部分を掘削する掘
削装置13に保持し、この掘削装置13を前記鉛直面領
域に沿って下動させつつ前記地盤部分を掘削しながら、
この掘削装置13の下動に伴って支持壁板2を地盤中に
圧入するようにすれば、支持壁板2の打設作業を効率良
く、しかも無振動、無騒音で行うことができると共に、
隣合う両柱材1,1の対向するコ字状開口部1a,1a
を含む鉛直面領域の地盤部分に的確に圧入できて、柱材
と支持壁板とが互いに密接した良好な土留壁を形成する
ことができる。 【0030】なお、本発明の土留壁形成方法において、
支持壁板2を地盤中に打設するには、上述したような掘
削装置13以外の打設手段を使用することができる。例
えば、前記昇降台11に起振機を装備して、この起振機
の振動作用によって支持壁板2を地盤中に打設してもよ
い。しかしながら、上記の掘削装置13を使用すれば、
支持壁板2の打設作業を無振動、無騒音で行うことがで
きると共に、隣合う両柱材1,1の対向するコ字状開口
部1a、1aを含む鉛直面領域の地盤部分に的確に圧入
することができる。 【0031】 【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、先ず、土
留壁を形成するにあたって、H形鋼からなる柱材を、各
柱材のコ字状開口部が互いに対向するように地盤内に一
定間隔おきに打ち込んだ後、隣合う両柱材間に鋼板から
なる支持壁板を打設して、支持壁板の両端部を柱材のコ
字状開口部の内壁で支持させて、これら柱材と支持壁板
とによって連続した土留壁を形成するから、土留壁の形
成途上で周囲地盤が不当に移動したり崩壊することがな
く、作業を安全に行えると共に、土留壁を短時間で効率
良く形成できる。また、地盤をバックホウ等で掘削する
ことなく柱材をそのまま地盤中に打ち込むと共に、各柱
材のコ字状開口部が互いに対向するようにして地盤内に
一定間隔おきに打ち込み、その後隣合う両柱材間に鋼板
からなる支持壁板を打設するから、土留壁の厚み方向幅
を、矢板等からなる従来の土留壁よりはるかに狭くとる
ことができ、従って土留壁を既設構造物に可及的に近接
した状態に形成できて、建物の基礎や地下構造物を所定
地盤の使用限度一杯まで築造することができる。 【0032】そして更に、この発明では、土留壁で囲ま
れた地盤の所定範囲を根切りした後、土留壁から内側へ
所定間隔をおいた位置に内側型枠を配置すると共に、外
側の型枠として土留壁を利用して、この内側型枠と支持
壁板との間に生コンクリートを打込んで地下側壁を形成
し、その後柱材及び支持壁板を引き抜くようにしたもの
で、コンクリート型枠としては、内外両型枠のうち内側
の型枠だけで済むから、型枠の仮設作業の手間が半減し
て作業能率が良くなり、また支持壁板と内側型枠との間
に地下構造物の側壁を形成するから、既設構造物と地下
構造物との間隔を最小限度に短くできて、地盤を最大限
有効に利用できると共に、埋め戻し作業を必要としない
ため、作業能率が一層良好となる。 【0033】従って、この発明方法によれば、従来方法
に比べ施工能率を格段に向上できると共に、隣接する既
設建造物に可及的に近接した位置にまで築造できて、地
盤、即ち土地を最大限有効に利用することができる。 【0034】更にまた、この発明方法によれば、内側型
枠と土留壁の支持壁板との間にセパレートボルトを取り
付けることによって、内側型枠と土留壁との間隔を一定
に保持できると共に、セパレートボルトの取り付けにあ
たり、このボルトの一端部を取り付ける支持壁板の内面
側所要部に、支持壁板の引き抜き時に当該ボルトの一端
部から離脱可能なボルト取付部を設けることによって、
支持壁板の引き抜きを簡単容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明に係る土留壁形成方法の第1段階を示
す平面図である。 【図2】 同方法の第2段階を示す平面図である。 【図3】 土留壁の形成後、根切りしたピット内にコン
クリート型枠を配設した状態の平面図である。 【図4】 上記型枠にコンクリートを打設してコンクリ
ート側壁を形成した状態の平面図である。 【図5】 図1のV−V線断面図である。 【図6】 図2のW−W線断面図である。 【図7】 図3のX−X線断面図である。 【図8】 図4のY−Y線断面図である。 【図9】 支持壁板及び型枠へのセパレートボルトの取
付状態を示す斜視図である。 【図10】 同セパレートボルトの取付状態を示す縦断
面図である。 【図11】 本発明方法に使用する掘削装置を示す側面
図である。 【図12】 同掘削装置の正面図である。 【図13】 同掘削装置の使用状態を示す斜視図であ
る。 【図14】 Aは同掘削装置の要部横断面図で、Bは同
縦断面図である。 【符号の説明】 1 柱材 1a 柱材のコ字状開口部 2 支持壁板 2a 孔 3 土留壁 5 内側型枠 6 セパレートボルト 7 地下構造物の側壁 13 掘削装置 14 昇降ワイヤー 15 フック 30 ボルト取付部 T 既設構造物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/18 102 E02D 17/04 E02D 5/20 102 E02D 5/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 H形鋼からなる柱材を各柱材のコ字状開
    口部が互いに対向するよう地盤内に一定間隔おきに打ち
    込み、その後隣合う両柱材間に鋼板からなる支持壁板を
    打設して、これら柱材と支持壁板とにより土留壁を形成
    し、この土留壁によって囲まれた地盤の所定範囲を根切
    りした後、土留壁から内側へ所定間隔をおいた位置に内
    側型枠を配置すると共に、外側の型枠として土留壁を利
    用し、しかして内外両型枠間に生コンクリートを打設し
    て地下側壁を形成した後、前記柱材及び支持壁板を引き
    抜くようにしたもので、この際に生コンクリートを打設
    してコンクリート側壁を築造するために、前記内側型枠
    と、外側型枠を形成する土留壁の支持壁板との間にセパ
    レートボルトを取り付け、このボルトの一端部を取り付
    ける支持壁板の内面側所要部に、支持壁板の引き抜き時
    に当該ボルトの一端部から離脱可能なボルト取付部を設
    け、該ボルト取付部は、前後板片と上板片とからなるコ
    字枠片からなるもので、前板片に倒U字状の切欠部を形
    成し、セパレートボルトの一端部をボルト取付部の前記
    切欠部にその下方から係入して該セパレートボルトを支
    持壁板に取り付けると共に、支持壁板の引き抜き時に切
    欠部を介してボルト取付部がセパレートボルトの一端部
    から離脱するようにした地下側壁の築造方法。
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