JP3375533B2 - 半導体圧力変換器 - Google Patents

半導体圧力変換器

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体圧力センサ
が静電接合された基台と、この基台が半田材によって接
合されたキャリアとを備えた半導体圧力変換器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧力あるいは差圧を検出する圧力
センサとしては、半導体圧力センサを利用した半導体圧
力変換器が知られている(例:実開昭59−13565
4号公報等)。
【0003】図2はこのような半導体圧力センサを備え
た半導体圧力変換器の従来例を示す。この半導体圧力変
換器は、キャリア1上に基台2を設置し、さらにその上
に半導体圧力センサ3を設置して構成したものである。
【0004】キャリア1は42−アロイ、コバール等に
よって板厚が0.5〜3mm程度の板状に形成されて中
央に圧力導入孔4を有し、また外周寄りには導電ピン6
が挿通されガラス等のシール材5によってハーメチック
シールされている。
【0005】基台2としては、半導体圧力センサ3を接
合するときの熱歪みが半導体圧力センサ3に伝わると変
換器の温度特性を低下させ零点シフトの原因となるた
め、半導体圧力センサ3と線膨張係数が近似した絶縁材
料、例えばパイレックスガラス(商品名)、セラミック
ス等によって高さが1〜5mm程度の筒状体に形成され
ることにより、前記圧力導入孔4に連通する挿通孔8を
有している。そして、基台22をキャリア1に半田付け
により接合するには、キャリア1の材質が42−アロイ
やコバールであるので、直接半田付けは可能である。し
かし、通常半田付け性を向上させるために、Niめっき
単体か、そのNiめっき上にAuめっき等を施した後、
キャリア1と基台2を半田材7によって接合する。
【0006】基台2をキャリア1上に接合するには、例
えば基台2の接合面2aにMo,Mn等を焼き付けた上
にNi,Auのメッキ層を重ねるという従来周知の方法
でメタライズした後、キャリア1と基台2の接合面1
a,2a間に半田材(ろう材)7を挟み込んで接合治具
で加熱し、半田材7を溶かして接合する。半田材7とし
ては、Sn−Ag、Pb−Sn等が用いられ、厚さは1
0〜50μm程度とされる。
【0007】半導体圧力センサ3は、n型単結晶Si
(シリコン)等からなり前記基台2の上面に静電接合さ
れた半導体基板9を備えている。この半導体基板9は、
裏面中央部をエッチングによって除去することにより厚
さ20μm〜50μm程度の起歪部、すなわち円板状の
受圧ダイアフラム11を形成し、このダイアフラム11
の表面側には不純物の拡散もしくはイオン打ち込み技術
によりピエゾ抵抗領域として作用する4つのゲージ12
が形成されてホイートストーンブリッジを構成し、リー
ド線13によって前記導電ピン6に接続されている。
【0008】このような構成において、受圧ダイアフラ
ム11の表裏面に測定圧力P1 ,P2 をそれぞれ加える
と、その差圧ΔP(=P1 −P2 )に応じて受圧ダイア
フラム11が変形してゲージ12の比抵抗が変化するた
め、この時の抵抗変化に伴う出力電圧を検出することに
より差圧ΔPを測定することができる。なお、圧力の検
出に用いる際には、圧力導入孔4を大気に開放させ、測
定圧力P1 をダイアフラム11に加える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の半導体
圧力変換器において、キャリア1上に基台2を半田付け
するときおよび基台2上に半導体圧力センサ3を静電接
合するときに発生する熱応力が問題になる。そのため、
キャリア1と基台2として、半導体圧力センサ3の熱膨
張係数に近似した熱膨張係数を有する材料を用い、熱応
力の発生を極力軽減するようにしている。
【0010】半導体圧力センサ3の基板材料として用い
られるSiの線膨張係数は、0°C〜100°Cの範囲
において24〜30×10-7/°Cである。キャリア1
としては、線膨張係数が47×10-7/°Cのコバール
または43×10-7/°Cの42−アロイを用い、基台
2としては線膨張係数が25〜32×10-7/°Cのパ
イレックスガラスを用いている。そのため、キャリア1
の線膨張係数は基台3の線膨張係数より大きい。これ
は、導電ピン6が挿通される挿通孔8のシール性を高め
るためキャリア1の収縮を利用してガラスハーメチック
シールするためである。
【0011】ところが、キャリア1と基台2の接合に用
いられる半田材7の線膨張係数は、Sn−Agの場合:
150〜160×10-7/°C、Pb−Snの場合:2
00〜250×10-7/°Cで、キャリア1と基台2の
線膨張係数に較べて非常に大きいにも拘らず、従来は半
田材7が固化するときにキャリア1と基台2に対して収
縮力が働くことについてあまり検討されていなかった。
この場合、従来の構造では基台2の線膨張係数がキャリ
ア1の線膨張係数より小さいので、基台2に対して半田
材7の熱応力がそのまま働き、半導体圧力センサ3に悪
影響を及ぼすという問題があった。
【0012】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、キャリ
アと基台の接合に際して半田材が固化するときの基台に
及ぼす熱応力を軽減し、半導体圧力センサへの影響を低
減することができるようにした半導体圧力変換器を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、半導体圧力センサと、この半導体圧力
センサが接合された絶縁材料からなる基台と、この基台
が半田材によって接合された金属製のキャリアとを備え
た半導体圧力変換器において、前記基台の線膨張係数が
20〜40×10 -7 /°Cで、前記キャリアの線膨張係
数が5〜20×10 -7 /°Cであることを特徴とする。
【0014】また、第2の発明は、上記第1の発明にお
いて、基台がパイレックスガラスと窒化珪素のうちのい
ずれかで、キャリアがインバーとスーパーインバーのう
ちのいずれかであることを特徴とする。
【0015】第1の発明において、半田材によるキャリ
アと基台の接合に際して、半田材が固化するときにキャ
リアと基台に対して収縮力が働く。キャリアを基台より
線膨張係数が小さい材料で形成すると、キャリアの収縮
は基台より小さいので、キャリアが相対的に外側に突っ
張り半田材の収縮を軽減する。その結果、半田材が固化
したときの基台に及ぼす熱応力を緩和することができ
る。
【0016】第2の発明において、線膨張係数が20〜
40×10-7/°Cの基台としては、パイレックスガラ
または窒化珪素が用いられる。線膨張係数が5〜20
×10-7/°Cのキャリアとしてはインバーまたはスー
パーインバーが用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る半
導体圧力変換器の一実施の形態を示す断面図である。な
お、従来技術の欄で示した構成部材等と同一のものにつ
いては同一符号をもって示し、その説明を適宜省略す
る。本実施の形態においては、キャリア1をその線膨張
係数が基台2の線膨張係数より小さい材料で形成してい
る。キャリア1の材料としては、Fe−Ni合金(イン
バーまたはスーパーインバー)が用いられ、基台2とし
てはパイレックスガラスまたは窒化珪素等のセラミック
スが用いられる。インバーの線膨張係数は、0〜100
°Cの範囲で10×10-7/°C、スーパーインバーの
線膨張係数は2×10-7/°Cで、パイレックスガラ
ス、窒化珪素の線膨張係数より十分小さい。半導体圧力
センサ3としては、n型単結晶Si(シリコン)等から
なる半導体基板9が用いられる。
【0018】前記キャリア1はステム20の凹部21内
に収納され半田付けによって接合されている。ステム2
0は通常アルミナ等のセラミックスによって形成され、
厚肉の外周部に設けたピン用孔22に導電ピン6を貫通
し半田付けによってシールしている。
【0019】ステム20に導電ピン6を設けた理由は、
キャリア1の熱膨張係数が小さいためキャリア1の導通
孔に導電ピン6を挿通してハーメチックシールしてもキ
ャリア1の収縮を利用してハーメチックシールすること
ができず、高いシール性が得られないためである。ステ
ム20の場合は、キャリア1と異なり絶縁材であるた
め、ガラスハーメチックシールによって絶縁する必要が
なく、半田でピン用孔22をシールしている。なお、そ
の他の構成は図2に示した従来の半導体圧力変換器と同
一である。
【0020】このような構成からなる半導体圧力変換器
においては、キャリア1をその線膨張係数が基台2の線
膨張係数より小さい材料で形成しているので、キャリア
1と基台2の接合時における半田材7の基台2に及ぼす
熱応力を軽減することができる。すなわち、半田材7に
よりキャリア1と基台2を接合する際、半田材7が固化
するときにキャリア1と基台2に対して収縮力が働く。
キャリア1を基台2より線膨張係数が小さい材料で形成
すると、キャリア1の収縮は基台2より小さいので、キ
ャリア1が相対的に外側に突っ張り半田材7の収縮を軽
減する。その結果、半田材7が固化したときの基台2に
及ぼす熱応力は緩和される。また、基台2に対する熱応
力が緩和されれば、半導体圧力センサ3に対する応力も
低減するので変換器の検出精度を向上させることができ
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る半導体
圧力変換器は、基台の線膨張係数を20〜40×10 -7
/°C、キャリアの線膨張係数を5〜20×10 -7 /°
Cとしたので、キャリアと基台の接合時における半田材
の基台に及ぼす熱応力が軽減され、半導体圧力センサへ
の影響を低減することができる。したがって、半導体圧
力変換器の検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体圧力変換器の一実施の形
態を示す断面図である。
【図2】 半導体圧力変換器の従来例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…キャリア、2…基台、3…半導体圧力センサ、4…
圧力導入孔、5…シール材、6…導電ピン、7…半田
材、8…挿通孔、9…半導体基板、11…受圧ダイアフ
ラム、12…ゲージ、20…ステム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 9/00 303 H01L 29/84 G01B 7/00 G01D 5/00 G01P 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体圧力センサと、この半導体圧力セ
    ンサが接合された絶縁材料からなる基台と、この基台が
    半田材によって接合された金属製のキャリアとを備えた
    半導体圧力変換器において、前記基台の線膨張係数が20〜40×10 -7 /°Cで、
    前記キャリアの線膨張係数が5〜20×10 -7 /°Cで
    ある ことを特徴とする半導体圧力変換器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体圧力変換器におい
    て、基台がパイレックスガラスと窒化珪素のうちのいずれか
    で、キャリアがインバーとスーパーインバーのうちのい
    ずれかである ことを特徴とする半導体圧力変換器。
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