JP3372889B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
用した画像形成装置に関し、装置の長時間の休止の後に
形成される画像品質の向上及びトナー消費量の抑制を図
る技術に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、データ通信用ネットワークによる
デジタルデータ情報伝達及びその情報のハード出力機と
しての画像形成装置が盛んに提案されている。ごの種の
装置としてデジタルプリンタもしくはデジタル複写機が
ある。 【0003】この様な従来の画像形成装置、例えばデジ
タルプリンタの概略構成図を図21に示し、以下説明す
る。 【0004】像担持体(感光体)としての感光ドラム1
は、円筒状の導電基体上に光導電層を設けたもので、図
中の矢印Rl方向に回転自在に軸支されている。そし
て、前記感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿っ
て順に、感光ドラム1の表面を均一に帯電するスコロト
コン帯電器2、原稿を読み取り、面像の濃度に比例した
画像信号に基づいて感光ドラム1を露光し、静電潜像を
形成する露光装置(画像情報を含む露光3)、上記静電
潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置
7、前記感光ドラム1上に形成されたトナー像を転写材
である転写紙P上に転写するコロナ転写帯電器(転写帯
電器)8、トナー像が転写された転写紙Pを感光ドラム
1から分離する静電分離帯電器(分離帯電器)9、トナ
ー像を転写した後に、感光ドラム1上の残留トナーを除
去するクリーニング装置13、感光ドラム1の残留電荷
を除去する前露光(ランプ)30などが配置されてい
る。 【0005】また、トナー像が転写された転写紙Pは、
感光ドラム1から分離された後に定着装置12に搬送さ
れ、ここにおいて表面のトナー像が定着され、所望のプ
リント画像が形成されて画像形成装置本体の外部に排出
される。 【0006】リーダー部18は、原稿ガラス台14上に
載置されている原稿15を照明ランプ16により光照射
し、その反射光を1ラインCCDである光電変換素子1
9上に結像させることによって画像情報に応じた電気信
号に変換する。 【0007】ここで照明ランプ16によって光照射され
た原稿15からの反射光は、ミラー17a、17b、1
7cに導かれてレンズ17dにより、光電変換素子19
上に結像される。この光電変換素子19によって出力さ
れた電気信号は、A/Dコンバータ21によりA/D変
換し8bitのデジタル画像データ信号とし、その後で
黒色信号生成回路22にて輝度情報を濃度情報にするた
めにLOG変換して画像濃度データとされる。 【0008】上記のように生成した8bitのデジタル
画像データ信号をレーザ駆動回路24に入力し、駆動回
路24は、周知のPWM倒路であって入力された画像濃
度信号の大きさに応じて、半導体レーザをON/OFF
する発光時間を変調する。 【0009】例えば図5に示すように各画素ごとの画像
データがレーザの走査方向に図5(a)のように入力さ
れたときは、レーザをON/OFFする駆動信号は図5
(b)の様になっている。すなわち画像データが00h
exのときのレーザ駆動信号のonデユーテイーを1画
素スキャン時間の5%とし、FFhexのときのレーザ
駆動信号のonデユーティーを1画素スキャン時間の8
5%とする、等である。このようにして、1画素内で面
積階調をさせることで濃淡を実現している。 【0010】更に図7にレーザの一般的なI−L特性
(駆動電流−光量特性)を示すが、上記レーザのON/
OFF時に用いている駆動電流はそれぞれION/IO
FFであるので、図5(a)の画像信号に対するレーザ
駆動電流は図5(c)のようになり、これがPWM回路
がレーザを駆動する電流となっている。 【0011】またこのレーザ駆動方式は大別すると上述
したPWM回路と2値でのレーザ駆動回路がある。PW
M回路では上述した様に入力した画像濃度信号の大きさ
に応じて、半導体レーザの発光を行う時間に相当するパ
ルス幅信号に変調するものであり、一方2値化回路では
画像濃度に応じた特定の発光ON信号領域とOFF信号
領域の2段階信号領域に変換されレーザ駆動回路24に
入力し、半導体レーザ素子をON/OFFする。 【0012】2値化の方法としては、代表的なものに、
画像データに基ずき誤差拡散法やデイザ法等の手法で2
値化信号を生成する方法があり、基本的にレーザ光を発
生する時間は濃度に関係なく一定である。異なるのは濃
度の低い領域に対しては低い確率(所定領域内でのレー
ザ光が照射される面積となる)でレーザを発光させ、濃
度の高い領域ほど高い確率でレーザを発光する。 【0013】上記のように画像信号に応じて駆動され発
光したレーザ光を高速回転するポリゴンミラースキャナ
ー28、ミラー17fを介して感光ドラム1にラスタ走
査書き込みし、画像情報としてデジタル静電潜像を形成
する。 【0014】従来、電子写真法としては、米国特許第
2,297,961号明細書、特公昭42−23910
号公報および特公昭43−24748号公報等に記載さ
れているように、多数の方法が知られている。一般に
は、光電物質を利用した記録体である感光ドラム上に種
々の手段により電気的潜像を形成し、次いで潜像をトナ
ー(現像剤)を用いて現像し、得られたトナー像を必要
に応じて紙等の転写材上に転写し、このトナー像を加熱
或いは溶剤蒸気等により転写材に定着して、複写画像を
得るものである。 【0015】また、電気的潜像を現像剤を用いて可視化
する現像方法にも種々のものが知られている。たとえば
米国特許第2,874,063号明細書に記載されてい
る磁気ブラシ現像方法、同221,776号明細書に記
載されているパウダークラウド方法、さらにはファーブ
ラシ現像法、液体現像法など多数の方法がある。これら
の現像方法において、とくにトナーおよびキャリアを主
体とする二成分現像剤を用いる磁気ブラシ現像法が広く
実用化されているが、この方法は、比較的安定に良好な
画像が得られる反面、キャリアの劣化、トナーとキャリ
アの混合比の変動という二成分現像剤にまつわる課題を
有する。 【0016】このような課題を回避するために、トナー
のみからなる一成分現像剤を用いる現像方法が各種提案
されている。この現像方法によれば、キャリアに対する
トナーの混合比を制御する必要がなくなるため、装置が
簡略化されるという利点がある。 【0017】上記の一成分現像法では、キャリアを用い
ないためにトナーに帯電電荷を与えることが難しい。こ
のためトナーの帯電方法が各種検討されている。 【0018】たとえば特開昭50−4539号公報に
は、トナー担持体との摩擦帯電により帯電電荷を付与す
る方法が、特開昭54−2100号公報には、摩擦部材
を設けて、これとの摩擦帯電により帯電電荷を付与する
方法が述べられている。さらに、その摩擦部材に電圧を
印加する方法、コロナ帯電などの帯電付与部材によりト
ナーを帯電させる方法などが工夫されている。 【0019】また、現像後のドラム上のトナー像を現像
剤電荷量制御帯電器62(以後ポスト帯電器と呼ぶ)に
よりトナー電荷量を転写効率の高くなるように電荷量調
整する方法もある。 【0020】 【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来例に
おいて、感光体上を均一帯電する方法としてコロナ帯電
方式を使用する場合、コロナ放電放電により発生したオ
ゾンや放電生成物としての硝酸塩類の物質が感光体上に
被膜を形成し、その被膜が空気中の水分を吸着して吸湿
すると、感光体表面抵抗が低下し、画像情報のデータを
含んだ露光後の静電潜像の電荷を保持しきれずに表面の
面方向に乱動し、画像情報の一部分または全体を乱し、
画像上の現象状態として水性インクが水に流れたように
画像が流れる。また、同様にポスト帯電器もコロナ帯電
器を使用する場合には同様のオゾンによる画像流れ障害
の要因となる。転写帯電器や分離帯電器においても同様
である。 【0021】この現象は、画像形成後の装置が停止して
いる時間が長いほど感光体の同一部分上での付着物質の
吸湿が進行するために顕著に現れる性質を持っている。 【0022】従来から、この問題に対してそれぞれの帯
電器のシールドケース内から空気をファンによって吸引
することによってオゾンガスを吸引排出する方法が実施
されているが、完全にガスを排出することはできず、感
光体表面に付着した物質によって感光体への悪影響を防
止できず、画像流れが抑止できなかった。 【0023】また、長期寿命で、かつ高速画像形成を可
能とする装置においては、転写紙を供給搬送する給紙ロ
ーラーや搬送ローラーのゴム材料からの析出物質などが
紙にオフセットして感光体まで運ばれ、感光体表面上に
再付着することがあり、長期間の使用で徐々に積層して
上記の付着物質と同様に画像流れが発生してしまってい
た。 【0024】更に、現像方式として、電界現像現象を主
に利用した一成分磁性現像剤を使用する電界飛翔現像方
法、ジャンピング現像方法では感光体上の静電潜像の乱
れをそのまま忠実に画像流れ状に再現しやすく、特に、
高湿度環境での画像形成装置立ち上げ時は現像剤が放置
中に水分を吸着し現像剤粒子の表面抵抗が低下して現像
剤の保持すべき電荷量が維持できず、現像効率がわずか
に低下するため、濃度低下や画像流れ現象がより顕著に
認識し易くなってしまう障害がある。 【0025】この障害は現像剤粒子に吸着する水分に応
じて悪化するが、つまり湿度または空気中の水分量に応
じて濃度低下や画像流れの悪化として障害が発生するた
め、現像剤において研磨用トナーとして供給される割合
を多くする必要が生じ、使用枚数が少量のユーザーにと
っては、コピーコスト上昇や現像剤消費の面でより不利
な状態となりやすくなっていた。 【0026】また、以上説明した問題点に対して感光体
上に現像剤を付着させ、クリーニング装置まで供給する
ことによって感光体表面の研磨効果を上げるような方法
が取るられている。 【0027】ただし、十分な研磨効果を上げるために
は、研磨用に供給する現像剤を大量にまたは頻繁に供給
する必要があり、コピーやプリントアウトの画像形成毎
に現像剤を供給するようにすれば研磨効果は向上するの
だが、使用状態として少量のコピーやプリントアウトし
か行わないユーザーにとっては、使用枚数に対して過剰
に現像剤を消費してしまうこととなる。 【0028】つまり、一枚あたりのコピーコストが上昇
してしまったり、トナーを必要以上に浪費してしまうこ
ととなるなどの問題となっていた。 【0029】以上の問題点は、夜間中も画像データや文
書データのアウトプット命令信号が入力されるのを待機
している必要の有る高速のネットワーク対応デジタル複
写機や高速プリンタにおいて顕著である。 【0030】特に高速のネットワーク対応デジタル複写
機や高速プリンタの感光ドラムとして耐久性と画質性能
に優れた性能を有する感光体としてのa−Si感光体を
高湿度環境で使用する場合などは、長期に渡る使用によ
り放電によるオゾン発生が多くなり、後に長期間放置さ
れるとそのオゾン生成物や放電生成物が感光体表面に付
着、および吸湿して画像形成装置の電源投入後の初期画
像で画像流れ状の画像が発生しやすく、また、感光体上
にデジタルデータによるレーザやLEDスポット露光書
き込みを行った場合には特にこの画像流れ状の現象が顕
著になる。 【0031】また、レーザスポットの大きさが600d
pi対応でのスポット径50〜70μmの場合には微少
のドットとなるため、わずかな電荷の乱れでもその集合
体として視覚的に積分され正常な部分との格差として認
識されるため更に顕著に感じられ、画像流れ現象として
顕在化してくる。 【0032】そのため、高湿環境におけるドラム表面を
研磨するためのトナー量は標準量より多く設定しておく
必要があるため、前述したように使用枚数が少量のユー
ザーにとっては、不利な状態となりやすいこととなって
いた。 【0033】以上のように、画像形成装置のスタンバイ
状態において、長時間待機状態を行うものにおいて、ド
ラム付着物や吸湿による画像流れと現像剤吸湿による濃
度低下という問題があり、かつ感光体を研磨するために
トナーを用いる場合には、その消費量が増大してしまう
こととなり、画像品質の向上と画像形成コストの抑制と
の両立が困難な問題となっていた。 【0034】本発明は、上記した従来技術の問題を解決
するものであり、その目的とするところは、画像品質の
向上と画像形成コストの抑制との両立を図ることの可能
な画像形成装置を提供することにある。 【0035】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、静電潜像を形成可能とする像担持
体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、前記像担持
体に画像情報に応じた静電潜像を形成する静電潜像形成
手段と、前記像担持体上の静電潜像を現像剤により現像
する現像手段と、前記像担持体上に形成された現像剤像
を搬送される転写紙上に転写させる転写手段と、温度制
御手段を有し転写紙上の現像剤像を定着させる定着手段
と、前記像担持体の表面を清掃する清掃手段と、画像形
成動作開始信号の入力により画像形成準備動作を行い、
その後、通常の画像形成動作を行う制御手段と、を備え
た画像形成装置において、前回の画像形成動作終了時か
ら次の画像形成動作開始信号の入力時までの休止時間間
隔を検知する手段と、画像形成装置が設置される環境の
水分量を検出する手段と、を備え、前記制御手段は、前
記休止時間間隔と環境の水分量に基づいて前記画像形成
準備動作の制御を行うことを特徴とする。 【0036】前記制御手段による画像形成準備動作の制
御とは、前記環境の水分量が特定水分量以上であり、か
つ前記休止時間間隔が特定時間以上の条件である場合
に、画像形成準備動作を前記条件を満足させない場合よ
り長い時間行うことも好適である。 【0037】前記制御手段は、画像形成動作が行われな
い状態が一定時間以上継続された場合に、一部構成手段
の駆動を停止または待機状態とするスタンバイモードを
備え、該スタンバイモードにある状態で画像形成動作開
始信号が入力された場合に前記画像形成準備動作を行う
ことも好適である。 【0038】前記像担持体の表面電位を検知する電位検
知手段を備え、前記制御手段は、前記画像形成準備動作
において、像担持体の表面電位を前記電位検知手段の検
知値に応じて特定電位に調整する電位制御工程を有する
ことも好適である。 【0039】前記制御手段は、前記画像形成準備動作に
おいて、像担持体上に現像剤像を形成する画像形成準備
動作中の現像剤像形成工程を有することも好適である。 【0040】前記制御手段による画像形成準備動作と
は、前記像担持体と帯電手段と静電潜像形成手段と現像
手段と清掃手段とを動作させて像担持体上に現像剤像を
形成する第1の工程と、前記像担持体と帯電手段と清掃
手段とを動作させつつ、定着手段の温度を定着可能温度
に制御する第2の工程と、少なくとも前記像担持体と帯
電手段とを動作させて通常の画像形成動作の準備動作を
行う第3の工程と、を有し、前記制御手段は、環境の水
分量が第1の特定水分量領域であることを検知した場合
には、前記第1と第2及び第3の工程を行い、環境の水
分量が第2の特定水分量領域であることを検知した場合
には、前記第2と第3の工程を行い、環境の水分量が第
3の特定水分量領域であることを検知した場合には、前
記第3の工程を行うことも好適である。 【0041】第1の特定水分量領域は水分量9g/m3
以上であり、第2の特定水分量領域は9g/m3未満で
5g/m3以上であり、第3の特定水分量領域は5g/
m3未満であることも好適である。 【0042】前記制御手段は、前記画像形成準備動作中
の現像剤像形成工程において、前記帯電手段による帯電
出力値を前回の画像形成時に使用した値とすると共に、
像担持体上に形成する現像剤像の対応領域より広く帯電
を行うことも好適である。 【0043】前記制御手段は、前記画像形成準備動作中
の現像剤像形成工程において、前記静電潜像形成手段に
よる潜像形成出力値を前回の画像形成時に使用した値と
すると共に、像担持体上に形成する現像剤像に対応させ
て静電潜像を形成することも好適である。 【0044】前記現像手段は、現像剤担持体上に現像剤
を担持し、その現像剤の層厚を現像剤規制手段により規
制しながら該現像剤担持体により前記像担持体と対向し
た現像部に搬送し、該現像部において像担持体と現像剤
担持体との間に現像電界を形成して、前記現像剤により
前記像担持体上の静電潜像を現像し、前記制御手段は、
前記画像形成準備動作中の現像剤像形成工程において、
前記現像手段における現像電界出力値を前回の画像形成
時に使用した値とすると共に、像担持体上に形成された
静電潜像に対応させて現像剤像を形成することも好適で
ある。 【0045】前記像担持体は、静電潜像形成用光導電体
を円筒導電基体上に薄層形成した感光ドラムであること
も好適である。 【0046】前記感光ドラムは、a−Si光感光体を使
用することも好適である。 【0047】前記静電潜像形成手段は、画像情報に応じ
て点滅するレーザ光を走査露光して前記像担持体に画素
ごとの微小点露光を可能とすることも好適である。 【0048】前記静電潜像形成手段は、走査方向に配列
された複数の発光素子を駆動して前記像担持体に静電潜
像を形成することも好適である。 【0049】画像情報に基づき、多値画像データを2値
画像データに変換する手段を備え、前記静電潜像形成手
段は、前記2値画像データにより静電潜像を形成するこ
とも好適である。 【0050】静電潜像形成手段の走査方向の画素のそれ
ぞれに対応する階調濃度再現特性を検出可能とする濃度
特性検出手段と、前記濃度特性検出手段により検出され
た階調濃度再現特性に基づいて画像データに対して補正
を加える補正値作成手段と、を備えることも好適であ
る。 【0051】前記現像手段は、現像剤として一成分現像
剤を使用することも好適である。 【0052】上記のように構成された画像形成装置にあ
っては、画像形成準備動作の制御をより効率的に行うこ
とが可能となり、現像剤を過剰消費させることなく高品
位な画像品質を維持することができる。 【0053】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。 【0054】<実施の形態1>図1は、第1の実施の形
態に係る画像形成装置の概略構成図である。 【0055】像担持体(感光体)としての感光感光ドラ
ム1は、円筒状の導電基体上に光導電層を設けたもの
で、図中の矢印Rl方向に回転自在に軸支されている。
そして、前記感光ドラム1の周囲には、その回転方向に
沿って順に、感光ドラム1の表面を均一に帯電する帯電
手段としてのスコロトコン帯電器2、原稿を読み取り、
面像の濃度に比例した画像信号に基づいて感光ドラム1
を露光し、静電潜像を形成する静電潜像形成手段として
の露光装置(半導体レーザ20)から発せられる画像情
報を含む露光3、上記静電潜像にトナーを付着させてト
ナー像を形成する現像手段である現像装置7、現像後の
感光ドラム1上のトナー像のトナー電荷量を転写効率の
高くなるように電荷量調整する現像剤電荷量制御帯電器
62(以後ポスト帯電器と呼ぶ)が配置されている。 【0056】そして前記感光ドラム1上に形成されたト
ナー像を転写紙P上に転写するコロナ転写帯電器(転写
手段)8、トナー像が転写された転写紙Pを感光ドラム
1から分離する静電分離帯電器(分離手段)9、トナー
像を転写した後に、感光ドラム1上の残留トナーを除去
する清掃手段としてのクリーニング装置13、感光ドラ
ム1の残留電荷を除去する前露光ランプ30などが配置
されている。また、転写紙Pを搬送する搬送系が配置さ
れ、トナー像が転写された転写紙Pは、感光ドラム1か
ら分離された後に所定の定着温度に制御される定着手段
としての定着装置12に搬送され、ここにおいて表面の
トナー像が定着され、所望のプリント画像が形成されて
画像形成装置本体の外部に排出される。 【0057】リーダー部18は、原稿ガラス台14上に
載置されている原稿15を照明ランプ16により光照射
し、その反射光を1ラインCCDである光電変換素子1
9上に結像させることによって画像情報に応じた電気信
号に変換する。 【0058】ここで照明ランプ16によって光照射され
た原稿15からの反射光は、ミラー17a、17b、1
7cに導かれてレンズ17dにより、光電変換素子19
上に結像される。 【0059】この光電変換素子19によって出力された
電気信号は、画像信号変換ブロック構成図である図2に
示されるように、A/Dコンバータ21によりA/D変
換し8bitのデジタル画像データとし、その後で黒色
信号生成回路22にて輝度情報を濃度情報にするために
LOG変換して画像濃度データとされる。 【0060】上記のように生成した画像濃度データ(8
bitのデジタル画像データ信号)は、主走査方向のむ
ら補正回路50と2値化回路23を介して画素サイズに
応じた特定ON時間のON発光時間とOFF信号の2段
階信号に変換されレーザ駆動回路24に入力し、駆動電
流にドット再現性補正を加えられた後に入力された画像
濃度信号の大きさに応じて誤差拡散法により2値化され
た駆動信号タイミングで半導体レーザ20をON/OF
Fする。 【0061】実施形態ではこの2値化回路23は誤差拡
散法により実現させたが、勿論、デイザ法によってもよ
いし、他の手法でもよい。またレーザ駆動回路24を周
知のPWM回路で駆動電流にドット再現性補正を加えら
れた後に入力された画像濃度信号の大きさに応じて半導
体レーザ20(以下露光3のことをレーザ光と呼ぶ)の
ON/OFF発光時間を変調する方式でもよい。 【0062】例えば図6に示すように2値画像データの
レーザ点灯を概略説明すると、各画素ごとの画像データ
がレーザ光の走査方向に図6(a)のように入力された
ときは、レーザ光をON/OFFする駆動電流は図6
(b)の様になっており、画像データによらず一定駆動
電流で一定時間点灯するが、特定の複数画素領域内での
全画素数に占める点灯画素比率が画像データに応じて変
化し複数画素領域内での露光密度が変調される。 【0063】すなわち画像データが00hexのときの
レーザ駆動信号のon回数を、特定の複数画素領域内で
の全画素数に占める点灯画素比率の0%とし、FFhe
xのときのレーザ駆動信号のon回数を、特定の複数画
素領域内での全画素数に占める点灯画素比率の100%
とする、等である。 【0064】ただし、点灯画素比率の0%でもバイアス
・電流として一定の駆動電流が流れており、微発光をし
ている。このようにして、特定の複数画素領域内で面積
階調をさせることで濃淡を実現している。 【0065】また、図5に示すようにPWM方式とする
ことも当然可能である。各画素ごとの画像データがレー
ザ光の走査方向に図5(a)のように入力されたとき
は、レーザのON/OFFする駆動信号は図5(b)の
様になっている。すなわち画像データが00hexのと
きのレーザ駆動信号のonデユーティーを1画素スキャ
ン時間の6%とし、FFhexのときのレーザ駆動信号
のonデユーティーを1画素スキャン時間の85%とす
る、等である。このようにして、1画素内で面積階調を
させることで濃淡を実現する。 【0066】更に図7にレーザの一般的なI−L特性
(駆動電流−光量特性)を示すが、上記レーザのON/
OFF時に用いている駆動電流はそれぞれIon/Io
ffであるので、図6、4の画像信号に対するレーザ駆
動電流は図6(b)、図5(c)のようになり、これが
図2に示す2値化回路23やPWM回路(不図示)およ
びレーザ駆動回路24を介して半導体レーザ20を駆動
する電流となっている。このときIoffを0mAでは
なく、Ithresholdより若干小さく設定するこ
とで、レーザON時の光量立ち上がりが改善されること
が知られている。なおここではレーザ光は、680nm
の可視光レーザを用いている。 【0067】上記のように画像信号に応じて駆動され発
光したレーザ光を高速回転するポリゴンミラースキャナ
ー28、ミラー17fを介して感光ドラム1にラスタ走
査書き込みし、画像情報としてデジタル静電潜像を形成
する。 【0068】本実施の形態では、感光ドラム1にアモル
ファスシリコン(a−Si)ドラムを用いた。アモルフ
ァスシリコンドラムは導電基盤の上には特性の安定性が
高く高耐久、高寿命といった特徴がある。高寿命、高速
出力対応で表面層SiC硬化型で感光層には高光感度の
a−Si感光体は、電荷保持能が高くかつ表面層による
照射光の散乱等がほとんどないため、レーザ光照射によ
る微小スポット露光部分の微小静電潜像が電荷拡散する
ことなく保持されるため、600dpiや1200dp
iなどの微小潜像を忠実に形成し、高精細潜像を形成す
る。 【0069】まず、図4の(a)〜(c)は本実施の形
態の画像形成プロセスを説明する各工程を示し、各図に
おいて感光体の表面電位と現像バイアスの関係を各々模
式的に示している。図4(a)において感光体をコロナ
帯電器で+420Vに一様帯電させる。 【0070】図4(b)において画像情報の露光を行
い、画像情報露光部の表面電位を+60Vに減衰させ静
電潜像を形成する。画像露光は上記のようなパルス幅変
調された光量であるため、露光後の実際の感光ドラム電
位は原理的にはレーザ光OFF部の電位とレーザ光ON
部の電位が存在するだけであるが、レーザ光のスポット
径に対して充分に広い領域での積分電位を測定するよう
な一般的な非接触表面電位計では、見かけ上は中間調の
電位として測定される。 すなわち、画像領域の非画像
部分(画像データ00hex)においても、上記のよう
に若干の露光が行われているため、表面電位は+400
Vに減衰し、一方の画像領域の画像部分(画像データF
Fhex)において表面電位は+60Vに減衰して静電
潜像を形成する。 【0071】次いで図4(c)において現像装置のスリ
ーブに現像バイアス電圧(例えば交流ACに直流DCを
+280V重畳したもの等。直流DC成分を破線で示
す)を印加して露光郡を反転現像する。ここで現像器は
周知の1成分磁性トナーを用いて、感光体と非接触にて
現像を行っている。 【0072】以下に本実施の形態の特徴であるところの
長時間スタンバイ放置判定による濃度低下防止および画
像流れ防止シークエンスを示す。シークエンスの各条件
をまとめて示したものが以下である。 【0073】例・非朝一状態での長時間放置判定+空回
転: 概要:メイン電源がON状態を継続している状態で、環
境が特定水分量以上で、画像形成動作信号入力時と前回
動作終了時との時間間隔が特定時間を超えた場合に低電
力M(非朝一状態での)長時間放置と判定し、前回転中
に電制動作を入れて空回転する。空回転とは、ドラム空
回転(従来仕様と同等に現像器、クリーナー系も空回
転)を行う。 【0074】条件: 1)HH判定:水分量Wが9g/m3以上。 【0075】2)非朝一状態での長時間放置判定: ΔTIME:マシン画像形成動作信号入力時と前回動作
終了時との時間間隔と定義し、 判定:ΔTIME≧8時間 then 判定ジョブの前
回転で電位制御回転 3)空回転時間:電位制御時間とする。(約20秒) 4)他の条件は電位制御時と同等。 【0076】実験での確認結果:空回転でHH(JJ)
朝一濃度は0.1程度上昇。画像流れなし。 【0077】 【表1】 表1に示すように、画像形成装置が電力節約モード(ス
タンバイモード)を装備している構成の物においても、
ユーザーが常にデータ信号を受付けて即プリントアウト
をする設定を選択している場合には、常時スタンバイ状
態となっており0、通例でのメイン電源ONでの画像流
れ防止シークエンスや濃度低下防止シークエンスなどが
行われない状態となってしまう。 【0078】ここで、その場合でも上記の効果を持たせ
るためのシークエンスを、図3を使用して説明する。概
要は、メイン電源がON状態を継続している状態で、環
境が特定水分量以上で、マシン画像形成動作信号入力時
と前回動作終了時との時間間隔が特定時間を超えた場合
に、低電力M(非朝一状態での)長時間放置と判定し、
前回転中に画像形成準備動作を構成する電制動作を入れ
て空回転する。空回転とは、ドラム空回転(従来仕様と
同等に現像器、クリーナー系も空回転)を行う。 【0079】環境の水分量を検出する構成としては、例
えば、湿度センサと温度センサを備え、両センサからの
出力値と予め設定された水分量検出チャートと照合する
ことにより求めることが可能である。もちろんその他の
方法を採用することもなんら問題ない。 【0080】以下に動作順に図3を説明すると、コピー
ボタンON時またはプリント信号入力時にメイン電源ス
イッチOn継続状態を検知し、かつ環境が特定水分量領
域として水分量W≧9g/m3と検知した時に、マシン
画像形成動作信号入力時と前回動作終了時との時間間隔
が特定時間の8時間を超えた場合、高湿環境での長時間
スタンバイ放置と判定し、画像形成準備動作を開始す
る。 【0081】画像形成準備動作は、まず現像器駆動モー
タを動作させ現像器のスリーブ回転を行い、予めコピー
ボタンONと同時にドラム駆動モータを動作させドラム
空回転を行い、また同時に前露光点灯、さらに同時にク
リーナー系駆動系(メインモータと同駆動)を動作させ
クリーナー系も空回転状態となっているところに画像形
成準備動作である領域Ssが加わり、現像器駆動がON
する形となる。 【0082】また、メインスイッチOn継続状態のため
露光走査系のポリゴンミラー回転駆動も動作継続状態と
なっている。 【0083】次に領域Ssについて説明する。高湿環境
での長時間スタンバイ放置と判定した場合には、Ss領
域シークエンスとなる。このシークエンスは3つの機能
を有するサブシークエンスで構成されており、Ptで示
したドラム上現像剤供給を行うドラム付着物削り取りシ
ークエンスである。 【0084】このシークエンスは、前露光位置に対応す
るドラム上位置に一次帯電をおこなう。その帯電量とし
ては、前日の制御値、つまり前回の電源が通電状態に合
った時の最後の電位制御値を使用して出力を行う。また
前回のデータが無い時はプログラムデフォルト値での出
力を行う。出力時間は黒帯幅相当時間以上であり、黒帯
(感光ドラム1上の領域に帯状に供給された現像剤)の
前後にわずかに余分(約10mm余分)の帯電領域を有
している。 【0085】図3のPsが帯電開始ポイント、Peが帯
電終了ポイントである。ここで通常の黒帯幅分の時間、
合計ではドラム上の周方向で100mm以上に相当する
時間で帯電を行う。 【0086】主走査方向長さは画像域中心振り分けでA
3幅の称呼幅以上に帯電を行う。 【0087】次にレーザ光の露光はポリゴンの回転数が
所定の回転数でレーザ光の露光を開始する。レーザ点灯
は前回のパワー制御値で出力を行う。また前回のデータ
が無い時はプログラムデフォルト値での出力を行う。画
像データレベルとしては画像域をFFhexベた打ちと
する。 主走査方向長さは画像域中心振り分けでA3幅
の称呼幅である。つまり主走査方向レジスト(横レジ)
あわせの調整公差は含まない幅のレーザ光のビーム走査
を行う。ここでは297mmの画像域FFhex出力を
行っている。 【0088】出力時間は黒帯幅相当時間であり、ここで
はドラム上の周方向の黒帯長さに相当する時間である。 【0089】一次帯電と同様に、レーザ光での黒帯形成
露光開始ポイントはLs,終了はLeで示されている。 【0090】また、FFhexを出力する前にレーザ光
出力の立ち上がりを速くするためにバイアス電流を流し
て微点灯させている。 【0091】次に現像では、AC電圧+DC電圧を出力
するが、AC電圧は標準電圧での出力、DC電圧は前回
のDC制御値で出力する。本実施の形態では黒帯幅はそ
のDC制御値280Vだが、黒帯幅の前後の一時帯電が
出力されている領域を完全にカバーするように非画像域
用のDC制御値300Vを出力して一次帯電のみの領域
での反転現像を極力抑える設定としている。図3にはD
C電圧のみを示しているが不図示のAC電圧はDC電圧
(非画像用)の領域を更にカバーする領域でONしてい
る。また、前回のデータが無い時はプログラムデフォル
ト値でのDC制御値出力を行う。出力時間は黒帯幅相当
時間であり、レーザ光照射と同様に、黒帯形成の現像開
始ポイントをLs,終了はLeで示している。 【0092】ここではドラム上の周方向で100mmに
相当する時間である。また、DC値は走査パネル上で入
力可で黒帯濃度を可変できるように設定されている。 【0093】トナー黒帯がドラム上に形成された後は、
空回転の工程となる。この行程を示す物がVで示した領
域である。この行程は時間が可変で、ユーザーの使用環
境や使用状況、および使用転写紙の種類に応じて選択可
能である。この工程のごく初期にトナー黒帯がドラムク
リーニング装置まで運ばれクリーニングプレードのエッ
ジに堰きとめられ、ここでの堆積トナーでドラム表面上
の積層物質を削り取る。 【0094】この削り取り効果はこすられる時間に比例
するため、極力長時間確保する。この回転は黒帯形成を
含むとHH長時間スタンバイ放置判定直後から空回転、
電位制御終了時まで継続される。 【0095】次に電位制御行程が有り、Cpで示してい
る。帯電と露光を各レベルの条件にて繰り返して不図示
の電位検知手段により検知された高電位側と低電位側の
電位を帯電条件と露光条件を変化させながら所定値に調
整していく。 【0096】そこで高湿での長期スタンバイ放置判定シ
ークエンスを終え、通常の前回転行程に戻る。 通常前
回転の予備帯電からまず始まり、約ドラム1周分の慣ら
しが終了してから画像域帯電、画像露光、画像域現像バ
イアス印加が行われ、通常画像形成が行われる。 【0097】また、スタンバイ時に低消費電力などの省
エネルギーモードにある時の定着温度立上がりを並行し
て行っている場合には、定着サーミスタ温度195℃ま
で継続され通常の前回転が開始されるまで続くという系
にも構成可能である。 【0098】ただし、空回転開始時の定着サーミスタ温
度により回転時間は変動する。たとえば定着サーミスタ
温度が90℃程度からの場合などは温度上昇に要する時
間は短いため、回転時間はその分短縮される。そのとき
は定着サーミスタ温度が室温よりも高いことから実際は
朝一ではない可能性が高く長時間の空回転が必要ないこ
とになり、特に問題ないためその状態での最大時間での
空回転としている。 【0099】トナー供給によってドラム表面物質は削り
取られ、またその時には現像器も空回転をしており、吸
湿して帯電量が立ち上がりにくくなった現像剤の帯電量
が徐々に上がっていき、前向転に到達するまでには濃度
も十分に出るようになり、かつ孤立したドットの再現性
も十分に確保でくるまでに現像性が上昇しており、高湿
度環境での夜間スタンバイ放置後の朝一番のコピー画像
においても画像流れがなく高濃度で均質の良質な画像が
得られることとなる。 以上のように画像流れに対して
もっとも過酷な高湿環境(立方メートル単位体積あたり
水分量が9g/m3以上の環境など)においても、画像
形成装置のスタンバイ後の立ち上げ直後から環境によら
ずに良好な画像を得ることが可能となり、かつ使用枚数
が少ないユーザーにおいてもスタンバイ放置時間が長い
場合のみの研磨用トナー供給に制御しているためトナー
消費を適切に自動抑制して使用することが可能となるた
め、トナーの浪費や資源、コピー/プリント経費を削減
できることとなる。 【0100】以下に現像器やそれ以外の濃度むらが発生
したときの主走査方向むらの補正方法について詳述す
る。 【0101】図8は主走査方向での濃度むらが発生する
原因を要因分析したものの概略図である。縦軸は感光ド
ラム上の表面電位を示しており、横軸は主走査方向の任
意の位置を示している。 【0102】図8(a)は帯電電位が目標電位400V
に正常に電位が得られている場所と目標電位よりも小さ
い場所の電位を示している。これは図9の3種類の特性
カーブに示すように感光ドラムの帯電能力特性が、一次
帯電器のコロナワイヤ印加電流に対してドラム上で得ら
れる表面電位の特性が異なるために発生する表面電位む
らである。 【0103】また、感光ドラムの帯電能力特性が均一で
も、一次帯電器の帯電能力が主走査方向の位置によって
不均一の場合は、表面電位むらが発生する。 【0104】図8(b)は帯電による表面電位形成は均
一に行われたものの、露光部の目標電位50Vに正常に
電位が得られている場所と目標電位よりも大きい場所の
電位を示している。これは図10の3種類の特性カーブ
に示すように感光ドラムの光感度特性の能力が、異なる
ために発生する表面電位むらである。また、感光ドラム
の光感度特性が均一でも、光照射量が主走査方向の位置
によって不均一の場合は、表面電位むらが発生する。 【0105】図8(c)は帯電による表面電位形成と露
光による電位減衰での表面電位形成は均一に行われたも
のの、露光部の電位60Vに正常に現像が行われている
場所と目標よりも小さい場所を示している。これは図1
1の3種頴の特性カーブに示すように感光ドラムの表面
電位と現像トナーを担持搬送する現像スリーブヘの印加
DC電圧の差分である現像コントラストに対する現像能
力が、異なるために発生する濃度むらである。この濃度
むらはトナーの帯電特性が主走査方向で不均一だった
り、ドラムと現像スリーブのギャップが主走査方向の位
置によって不均一の場合等に発生する。 【0106】また、不図示の転写や分離時の転写効率の
主走査方向での不均一による濃度むらも存在する。 【0107】ここでは、上記の全てのむら発生要因を出
力されたプリントアウト画像から総合的に検出し、補正
をかける。図13に補正動作のフローの概要を示す。 【0108】(ステップSl)本実施の形態の画像形成
装置は入力インタフエースに画像むらの改善モードとし
て「インプルービングイメージモード」を有しており、
まずそのモードをスタートする。 【0109】(ステップS2)次に軸方向むら(主走査
方向むら)補正モードを選択する。 【0110】(ステップS3)軸方向むら補正モードを
開始するキーを押し、スタート。 【0111】(ステップS4)画像形成装置は図14
(a)に示すようなテスト画像サンプルを出力する。こ
のサンプルの形成条件としては、完全べた黒、中間調ハ
ーフトーン、べた白等の画像形成するために、前述のよ
うな表面電位を形成する一次帯電条件により得て画像露
光条件を3種穎(8bit信号で図12のF0,80,
00hex)で行い、前述現像条件にて現像、転写、定
着してサンプル出力している。 【0112】(ステップS5)出力されたサンプルはこ
のモード実行者によって原稿台にサンプルの通紙方向先
端と手前または奥側を特定の位置に載置し、不図示の原
稿認識手段によって載置完了を検知したかを判断する。 【0113】(ステップS6)載置完了を判断すると前
述のように原稿をリーダーによって読み取る。このリー
ダーによる読み取りは400〜600dpi程度の解像
度で読み込むのが望ましい。 【0114】(ステップS7)この原稿がテスト画像サ
ンプルかどうかを濃度階調が同等パターンかどうかで判
断する。テスト画像サンプルではないと判断した場合に
ファステップSllでエラー報知し、本処理を終える。
なお、この場合にファステップS5処理に戻っても構わ
ない。 【0115】(ステップS8)テスト画像サンプルであ
ると判断すると軸方向濃度の分布を図14の(b)に示
すように算出する。PWMレベルのF0,80,00h
exでテスト画像サンプルを形成した場合には最もむら
が検出しやすい80hexのハーフトーン部分の読み取
り濃度分布を算出する(F0,80,00hexで各々
濃度分布を算出するのでも良い)。 【0116】(ステップS9)図14の(b)でターゲ
ット濃度を0.5とした場合には、ハーフトーン部分の
読み取り濃度分布の0.5に対する増減分を主走査方向
の各画素に対応するように算出する。マイナス補正を
負、プラス補正を正符号で表わすと必要な補正濃度は図
14(c)のように図14(b)を極性反転したような
必要補正濃度の図となる。 【0117】(ステップSl0)必要補正濃度の図から
ドット露光用レーザの各画素ごとの補正光量(補正レベ
ル)を図15により求める。例として図15で必要補正
濃度が+0.8の場合は、表面電位で200V、ドラム
面光量で+0.25μJ、画像データで+80hexの
補正が必要になつてくることを示している。 【0118】この容量で主走査方向の各画素に対応した
補正量レベルを割り付け、補正テーブルを作成する。こ
こでこのモードは終了し、画像形成装置の入力インタフ
エース部である操作パネルが通常のコピーやプリントの
モードに復帰する。 【0119】こうして、主走査方向に対する各画素位置
に相当する補正量が決定すると、それを主走査むら補正
回路50(図1参照)内の補正テーブルに格納すること
になる。 【0120】図16は実施形態における主走査方向のむ
ら補正回路50の具体的な回路構成を示している。 【0121】図示の補正テーブル101、加算器10
4、セレクタ102、アドレス発生回路103でもって
むら補正回路50を構成している。CPU100は本装
置全体の制御を司っているCPUであり、その内部には
複写機としての制御プログラムや、先に説明した図13
のフローチャートに係るプログラムを記憶しているRO
M、及びワークエリアとして使用するRAMを備えてい
る。 【0122】図示の構成において、補正テーブル101
は、少なくとも主走査方向の画素数分の容量(1画素当
たり9ビットで、その内の1ビットはプラス、マイナス
の符号ビット)を有している。そして、先に説明したよ
うにテスト画像サンプルを読み取って得られた画像デー
タに基づいて生成した各画素の補正データは、この補正
テーブル(RAMで構成されている)の対応するアドレ
ス位置に書き込む。そのため、CPU100は、セレク
タ102に対して、CPU100からのアドレスを補正
テーブルに供給させる信号を出力し、補正テーブル10
1に対してアドレスと、書き込むべきデータ、そして書
き込み信号を出力する。こうして、主走査方向の全画素
位置に対する補正データの書き込みが終了すると、セレ
クタ102に対しアドレス発生回路103からのアドレ
スを選択させる信号を出力し、読み取り信号を出力す
る。 【0123】アドレス発生回路103は、感光ドラム1
の近傍に設けられたビームディテクト信号をトリガに
し、所定時期になったら、黒色信号生成回路22からの
画像データの搬送クロックに同期して、補正テーブル1
01にアドレス信号を順に出力する。この結果、補正テ
ーブル101は、黒色信号生成回路22からの画像デー
タ(画素データ)に同期し、その補正信号を出力するこ
とになる。加算器104は、黒色信号生成回路22から
の画像データに補正テーブル101からのデータを加算
し、その結果を2値化回路23に出力する。補正テーブ
ルには先に説明したように正負の補正データが格納され
ているわけであるから、加算器104では、画像データ
の特性を、プリンタエンジンの特性に合わせて補正した
画像データを2値化回路23に出力することになる。 【0124】説明が前後するが、テスト画像サンプルの
形成は、CPU100が所定主走査ライン数毎に、00
hex、80hex、f0hexのデータを、黒色信号
生成回路22に代わって出力することで行なう。ただ
し、プリンタエンジンの特性を知るためのテスト画像形
成であるから、補正テーブル101からはデータが出力
されない、もしくは0のデータを常に出力するようにす
る。場合によっては、テスト画像サンプルを形成すると
き、補正テーブルに00、80hex、f0hexを適
当なタイミングで書き込み、それを出力するようにして
もよい。このとき、画像読み取りを行なわないようにし
ておけば、黒色信号生成回路22からは0のデータが出
力されることになるので、結果的に先に示したテスト画
像サンプルを形成することができる。この場合のメリッ
トは、図16の構成だけでテスト画像サンプルを形成す
ることができる点である。 【0125】以上説明した補正テーブルを使用して、8
bitの多値信号段階で画像むら等のデータ補正を行う
ため、2値化する時点でむらの無いデータが形成されて
おり、レーザ光書き込み時点では完全に濃度むらが補正
されており、常に長手方向(主走査方向)の濃度むらの
無い良質な画像が提供できることになる。特に本第1の
実施形態に従えば、比較的濃度の低い部分(ハイライト
部分)における濃度むらを抑えることが可能となる。 【0126】なお、PWM方式で画像を形成する装置に
適用する場合、加算器104の出力をD/A変換し、そ
れを三角波発生回路からの三角波と比較することで、図
5に示すような、濃度に依存したパルス幅を有する信号
を生成し、それをレーザ駆動回路24に供給すれば良
い。濃度0でもパルス幅信号を生成する理由は、先に説
明した通りである。なお、レーザ駆動回路24は、パル
ス幅変調信号のパルス幅に依存した時間、レーザ光を発
生するように駆動することになる。 【0127】以上説明したように、メイン電源がON状
態を継続している状態で、環境が特定水分量以上で、マ
シン画像形成動作信号入力時と前回動作終了時との時間
間隔が特定時間を超えた場合に低電力M(非朝一状態で
の)長時間放置と判定し、前回転中に電制動作を入れて
空回転することにより、画像形成装置のスタンバイ後の
立ち上げ直後から環境によらずに良好な画像を得ること
が可能となり、かつ使用枚数が少ないユーザーにおいて
もスタンバイ放置時間が長い場合のみの研磨用トナー供
給に制御しているためトナー消費を適切に自動抑制して
使用することが可能となるため、トナーの浪費や資源、
コピー/プリント経費を削減できることとなる。 【0128】また、一枚あたりのコピーコストを下げる
ことが可能となるのと同時に、レーザ走査露光系のa−
Si感光体を有する画像形成装置を高湿度環境で使用す
る場合においても、コロナ放電により発生したオゾンや
放電生物や給紙ローラーや搬送ローラーのゴム材料から
の析出物質などが感光体表面上に付着しても、画像流れ
が発生することを防止できる。 【0129】また、感光体上に現像剤を付着させ、クリ
ーニング装置まで供給し、十分な研磨時間を取り、感光
体表面の研磨効果を上げれるのと同時に、立ち上げ準備
時間が非常に短くなり、デジタルデータを微少ドットで
形成する画像形成装置の電源投入後の初期画像でも画像
流れ状の画像が発生することが防止可能となり、更に濃
度低下や画像流れの悪化も防止できる作用・効果も派生
してくる。 【0130】つまり、濃度も十分に出て、かつ孤立した
ドットの再現性も十分に確保できるまでに現像性が上昇
しており、高湿度環境での朝一番のコピー画像において
も画像流れがなく高濃度で常に長手方向(主走査方向)
の濃度むらが無い良質な画像が得られることとなる。 【0131】<実施の形態2>図17は、本発明に係る
画像形成装置の第2の実施の形態を示す概略構成図であ
る。 【0132】感光体(感光ドラム)1は、円筒状の導電
基体上に光導電層を設けたもので、図中の矢印Rl方向
に回転自在に軸支されている。そして、前記感光ドラム
1の周囲には、その回転方向に沿って順に、感光ドラム
1の表面を均一に帯電する第1のスコロトコン帯電器
2、原稿を読み取り、2色に分解された一方の色面像の
濃度に比例した第1画像信号に基づいて感光ドラム1を
露光し、第1静電潜像を形成する第1の露光装置、上記
第1静電潜像にトナーを付着させて第1トナー像を形成
する第1の現像装置7、上記第1トナー像を担持した後
の前記感光ドラム1を帯電する第2のスコロトロン帯電
器5(以下、再帯電器)、分解された他方の色画像の濃
度に比例した第2画像信号に基づいた露光量にある一定
の露光量を加えた量の露光をし、第2静電潜像を形成す
る第2露光装置(露光6)、上記第2静電潜像にトナー
を付着させて第2トナー像を形成する第2の現像装置7
A、前記感光ドラム1上に形成された色重ね像を転写前
に帯電する転写前帯電器62、転写材である転写紙P上
に転写するコロナ転写帯電器(転写帯電器)8、色重ね
像が転写された転写紙Pを感光ドラム1から分離する静
電分離帯電器(分離帯電器)9、色重ね像を転写した後
に、感光ドラム1上の残留トナーを除去するクリーニン
グ装置13、感光ドラム1の残留電荷を除去する前露光
ランプ30などが配置されている。 【0133】また、色重ね像が転写された転写紙Pは、
感光ドラム1から分離された後に定着装置12に搬送さ
れ、ここにおいて表面のトナー像が定着され、所望のプ
リント画像が形成されて画像形成装置本体の外部に排出
される。 【0134】また、リーダー部18は、原稿ガラス台1
4上に載置されている原稿15を照明ランプ16により
走査して読み取り、光電変換素子19によって画像情報
を電気信号に変換するもので、照明ランプ16によって
走査した原稿15からの反射光は、ミラー17a、17
b、17cに導かれてレンズ17dにより、レッド、グ
リーン、ブルーのフィルタを内蔵した光電変換素子19
上に結像される。 【0135】この光電変換素子19によってレッド、グ
リーン、ブルーの各成分が出力された電気信号は、A/
Dコンバータ21によりデジタル化された後、色分解部
としての信号処理部22に送られてレッド、ブラックの
各成分の画像濃度に比例した画像信号に変換される。 【0136】ここで軸方向(主走査方向)むら補正回路
50によって各画素ごとに画像データの補正が行われる
(画像変換ブロック構成を示す図19の50を参照)。 【0137】レッドの画像信号(第1の画像信号)およ
びブラックの画像信号(第2の画像信号)は、信号発生
部としてのレーザドライバー24b、24aに送られ、
レッド、ブラックの画像信号に応じてレーザ20b、2
0aの発光をON/OFFする。 【0138】レッド信号に応じて発光したレーザ光は第
1画像情報としてポリゴンミラー28、ミラー17eを
介して感光ドラム1に第1静電潜像を書き込む。ブラッ
ク信号に応じた量に発光されたレーザ光は第2画像情報
としてポリゴンミラー28、ミラー17f,17gを介
して感光ドラム1に第2静電潜像を書き込む。 【0139】本実施の形態では、感光ドラム1にアモル
ファスシリコン(a−Si)ドラムを用いた。アモルフ
ァスシリコンドラムには高耐久、高寿命といった特徴が
ある。 【0140】図18は本実施の形態の2色画像形成モー
ド時の画像形成プロセスを説明するもので(a)〜
(f)は各工程を示し、各図において感光体の表面電位
を各々模式的に示している。 【0141】図18(a)において感光体をコロナ帯電
器で例えば、+400Vに帯電させ、次に図18(b)
において画像情報の第1の露光を行い、露光部の表面電
位を例えば、+50Vに減衰させ第1の静電潜像を形成
する。 【0142】次いで図18(c)において第1現像装置
のスリーブに現像バイアス電圧(例えば+300V:破
線で示す)を印加して露光部を反転現像する。 【0143】第1の現像後図18(d)において再帯電
を行うが、グリッドに所望の第2現像位置電位400V
より大きい600Vを印加し、第1現像非画像部を例え
ば、600Vに帯電するよう制御する。そのとき第1現
像部は例えば500Vに帯電する。 【0144】次に図18(e)で第2の画像情報に応じ
た露光を行う際に、第2現像単色時に比べて、全面に一
定の露光量分(例えば、第1現像非画像部を200V減
衰させる露光量分)大きい露光を行う。このとき第1現
像部では前記一定露光量分の露光では、第1現像非画像
部での電位減衰程減衰せず、例えば、100Vしか減衰
しない。これは、第1現像剤が光を透過せず散乱させる
ためであり、その透過率は50%であった。第2露光一
定上乗せ露光量0.25μJ露光後の表面電位が、第2
現像位置の目標電位400Vとなる第1現像非画像部の
再帯電後の目標電位は、既知のドラム感度800V/μ
Jの直線により想定し600Vであった。 【0145】次にやはり既知のトナー層透過率50%よ
り第1画像現像部へのドラム到達光量は0.125μJ
となる。上述した方法と同様に第1現像画像部の再帯電
後の目標電位は500Vに設定すれば良い。 【0146】本実施の形態では第2露光手段として半導
体レーザを用いているが、第2現像単色モード時と2色
モード時とで複雑な処理等を必要としない。レーザ光の
光量はレーザ駆動電流により決定されるため、2色モー
ド時には第2現像単色モード時の駆動電流に一定のオフ
セット電流を加える。即ち、第2画像信号が0ffの部
分にも弱い露光がされ、Onの部分にもそれと略同等の
露光量分上乗せされた露光が行われ、第1現像画像部の
電位は400V、第1現像非画像部の電位も400V、
さらに、第2画像信号がonの場合には第1現像非画像
部が50Vに露光する。 【0147】この後現像行程にて第2現像スリーブに3
00Vのバイアスを印加することで、第2現像剤が第1
現像部に混入することや第1、第2画像非画像部に現像
されることも無く、十分な第2画像濃度を得ることが出
来る。 【0148】以下に本発明の特徴であるところの長時間
スタンバイ放置判定による濃度低下防止および画像流れ
防止シークエンスを示す。シークエンスの各条件をまと
めて示したものが以下である。 【0149】例・非朝一状態での長時間放置判定+空回
転:概要:メイン電源がON状態を継続している状態
で、環境が特定水分量以上で、マシン画像形成動作信号
入力時と前回動作終了時との時間間隔が特定時間を超え
た場合に低電力M(非朝一状態での)長時間放置と判定
し、前回転中に電制動作を入れて空回転する。空回転と
は、ドラム空回転(従来仕様と同等に現像器、クリーナ
ー系も空回転)を行う。 【0150】条件: 1)HH判定:水分量Wが12g以上。 【0151】2)非朝一状態での長時間放置判定: ΔTIME:マシン画像形成動作信号入力時と前回動作
終了時との時間間隔と定義し、 判定:ΔTIME≧8時間 then 判定ジョブの前
回転で電位制御回転 3)空回転時間:電位制御時間とする。(約20秒) 4)他の条件は電位制御時と同等。 【0152】実験での確認結果:空回転でHH朝一濃度
は0.1程度上昇。画像流れなし。 【0153】実施の形態1の表1に示すように、画像形
成装置が電力節約モードを装備している構成の物におい
ても、ユーザーが常にデータ信号を受付けて即プリント
アウトをする設定を選択している場合には、常時スタン
バイ状態となっており、通例でのメイン電源ONでの画
像流れ防止しークエンスや濃度低下防止シークエンスな
どが行われない状態となってしまう。 【0154】ここで、その場合でも上記の効果を持たせ
るためのシークエンスは、図3を参照して説明された第
1の実施の形態と全く同様である。ただし、特定水分量
領域として水分量W≧12gと検知した時に、マシン画
像形成動作信号入力時と前回動作終了時との時間間隔が
特定時間の8時間を超えた場合、高湿環境での長時間ス
タンバイ放置と判定する。 【0155】以下に現像器やそれ以外の濃度むらが発生
したときの主走査方向むらの補正方法について詳述す
る。 【0156】第1実施の形態と同様に図13の補正テー
ブル60の作成動作フローを使って説明する。 【0157】(ステップSl)本実施の形態の画像形成
装置は入力インタフエースに画像むらの改善モードとし
て「インプルービングイメージモード」を有しており、
まずそのモードをスタートする。 【0158】(ステップS2)次に軸方向むら(主走査
方向むら)補正モードを選択する。 【0159】(ステップS3)軸方向むら補正モードを
開始するキーを押し、スタート。 【0160】(ステップS4)画像形成装置は図14
(a)に示すようなテスト画像サンプルを出力する。こ
のサンプルの形成条件としては、完全べた黒、中間調ハ
ーフトーン、べた白等の画像形成するために、前述のよ
うな表面電位を形成する一次帯電条件により得て画像露
光条件を3種穎(図12のPWMレベルのF0,80,
00hex)で行い、前述現像条件にて現像、転写、定
着してサンプル出力している。 【0161】ここで、第2の実施の形態の特徴として、
2色(例として赤と黒)の各色ごとにテスト画像サンプ
ル出力を行う。この後は、以下のステップS5〜S10
の作業を色(赤と黒)ごとに行う。 【0162】(ステップS5)出力されたサンプルはこ
のモード実行者によって原稿台にサンプルの通紙方向先
端と手前または奥側を特定の位置に載置し、不図示の原
稿認識手段によって載置完了を検知したかを判断する。 【0163】(ステップS6)載置完了を判断すると前
述のように原稿をリーダーによって読み取る。このリー
ダーによる読み取りは400〜600dpi程度の解像
度で読み込むのが望ましい。 【0164】(ステップS7)この原稿がテスト画像サ
ンプルかどうかを濃度階調が同等パターンかどうかで判
断する。テスト画像サンプルではないと判断した場合に
ファステップSllでエラー報知し、本処理を終える。
なお、この場合にファステップS5処理に戻っても構わ
ない。 【0165】(ステップS8)テスト画像サンプルであ
ると判断すると軸方向濃度の分布を図14の(b)に示
すように算出する。PWMレベルのF0,80,00h
exでテスト画像サンプルを形成した場合には最もむら
が検出しやすい80hexのハーフトーン部分の読み取
り濃度分布を算出する(F0,80,00hexで各々
濃度分布を算出するのでも良い)。 【0166】(ステップS9)図14の(b)でターゲ
ット濃度を0.5とした場合には、ハーフトーン部分の
読み取り濃度分布の0.5に対する増減分を主走査方向
の各画素に対応するように算出する。マイナス補正を
負、プラス補正を正符号で表わすと必要な補正濃度は図
14(c)のように図14(b)を極性反転したような
必要補正濃度の図となる。 【0167】(ステップSl0)必要補正濃度の図から
ドット露光用レーザの各画素ごとの補正光量(補正レベ
ル)を図15により求める。例として図15で必要補正
濃度が+0.8の場合は、表面電位で200V、ドラム
面光量で+0.25μJ、画像データで+80hexの
補正が必要になつてくることを示している。 【0168】この容量で主走査方向の各画素に対応した
補正量レベルを割り付け、補正テーブルを作成する。こ
こでこのモードは終了し、画像形成装置の入力インタフ
エース部である操作パネルが通常のコピーやプリントの
モードに復帰する。 【0169】このような構成においても、第1の実施の
形態と同様に、画像形成装置のスタンバイ後の立ち上げ
直後から環境によらずに良好な画像を得ることが可能と
なり、また、トナーの浪費や資源、コピー/プリント経
費を削減できることとなる。 【0170】<実施の形態3>図20は、本発明に係る
画像形成装置の第3の実施の形態を示す概略構成図であ
る。図において、図1に示された第1の実施の形態と同
様の構成に関しては同じ符号を付し、その説明を省略す
る。 【0171】この実施の形態において特徴的な構成は、
感光ドラム1に対して露光3を行う静電潜像形成手段で
ある露光装置を、ポリゴンミラースキャナーを用いるも
のではなく、感光ドラム1の軸方向に多数の露光用発光
素子20c(LED)を並べて配置している点にある。 【0172】第1の実施の形態と同様に生成された8b
itのデジタル画像データ信号をLED駆動回路24c
に入力し、駆動回路24cは、周知のPWM回路であっ
て入力された画像濃度信号の大きさに応じて、LEDの
発光を制御する。 【0173】上記のように画像信号に応じて駆動され発
光したLED光を感光ドラム1に書き込み、画像情報と
してデジタル静電潜像を形成する。 【0174】本実施の形態では、感光ドラム1にアモル
ファスシリコンドラムを用いた。アモルファスシリコン
ドラムは導電基盤の上にには特性の安定性が高く高耐
久、高寿命といった特徴がある。 【0175】本実施の形態の画像形成プロセスを説明す
る各工程は第1実施の形態と同様である。 【0176】以下に本発明の特徴であるところの長時間
スタンバイ放置判定による濃度低下防止および画像流れ
防止シークエンスを示す。シークエンスの各条件をまと
めて示したものが以下である。 【0177】例・非朝一状態での長時間放置判定+空回
転とそのバリエーション:概要:メイン電源がON状態
を縦続している状態で、環境が特定水分量領域で、マシ
ン画像形成動作の信号入力時と前回動作終了時との時間
間隔が特定時間を超えた場合に低電力M(非朝一状態で
の)長時間放置と判定し、前回転中に電制動作を入れて
空回転する。 【0178】空回転とは、ドラム空回転(従来仕様と同
等に現像器、クリーナー系も空回転)を行う。 条件: 1)HH領域判定: (a)トナー黒帯+空回転(Pt+V+Cp):水分量W≧9g (b)空回転 (V+Cp) :水分量9g>W≧5g (c)通常の前回転のみ (Cp) :水分量5g未満 2)非朝一状態での長時間放置判定:ΔTIME:マシ
ン画像形成動作信号入力時と前回動作終了時との時間間
隔と定義し、 判定:ΔTIME≧8時間 then 判定ジョブの前
回転で電位制御回転 3)空回転時間:電位制御時間とする。(約20秒) 4)他の条件は電位制御時と同等。 【0179】実験での確認結果: 空回転でHH朝一濃度は0.2程度上昇。画像流れな
し。 【0180】空回転でJJ朝一濃度は0.15程度上
昇。画像流れなし。 【0181】この実施の形態の画像形成装置において
も、第1の実施の形態と同様に、メイン電源がON状態
を継続している状態で、環境が特定水分量以上で、マシ
ン画像形成動作信号入力時と前回動作終了時との時間間
隔が特定時間を超えた場合に低電力M(非朝一状態で
の)長時間放置と判定し、前回転中に電制動作が行われ
る。但し、環境の水分量を3段階に分類して水分量に応
じ、必要となる画像形成準備動作を選択して行ってい
る。 【0182】このように、水分量に応じて画像形成準備
動作のシーケンスを変更することで、水分量が低い場合
には不必要となる制御を省略するので、画像形成準備動
作の時間短縮や、現像剤の消費を抑えることができる。 【0183】また、現像器やそれ以外の濃度むらが発生
したときの主走査方向むらの補正方法に関しても、第1
実施の形態と同様の図13に示されたフローの補正動作
により、画像むらが解消される。 【0184】従って、第1の実施の形態と同様に画像形
成装置のスタンバイ後の立ち上げ直後から環境によらず
に良好な画像を得ることが可能となり、かつ使用枚数が
少ないユーザーにおいてもスタンバイ放置時間が長い場
合のみの研磨用トナー供給に制御しているためトナー消
費を適切に自動抑制して使用することが可能となるた
め、トナーの浪費や資源、コピープリント経費を削減で
きることとなる。 【0185】また、画像形成装置を高湿度環境で使用す
る場合において、コロナ放電により発生したオゾンや放
電生物や給紙ローラーや搬送ローラーのゴム材料からの
析出物質などが感光体表面上に付着しても、画像流れが
発生することを防止できる。また、感光体上に現像剤を
付着させ、クリーニング装置まで供給し、十分な研磨時
間を取り、感光体表面の研磨効果を上げれるのと同時
に、立ち上げ準備時間が非常に短くなり、デジタルデー
タを微少ドットで形成する画像形成装置の電源投入後の
初期画像でも画像流れ状の画像が発生することが防止可
能となり、更に濃度低下や画像流れの悪化も防止できる
作用効果も派生してくる。 【0186】つまり、濃度も十分に出て、かつ孤立した
ドットの再現性も十分に確保できるまでに現像性が上昇
しており、高湿度環境での朝一番のコピー画像において
も画像流れがなく高濃度で常に長手方向(主走査方向)
の濃度むらが無い良質な画像が得られる画像形成装置が
提供される。 【0187】なお、上記第1〜第3の実施形態では、い
ずれも誤差拡散法等(あるいはディザ法等)による2値
化処理でもって画像を形成する例を説明したが、PWM
方式に従って画像形成する場合にも適用できるのは勿論
である。 【0188】また、PWM方式で画像を形成する場合、
基本的に1画素毎に濃淡の違いのある画素(実際には面
積変調)によるもので異なる大きさの画素で、人間の目
から見た場合に濃淡となって知覚される)を形成できる
ので、その濃度分布は単純に実施形態のリーダ部で読み
取れば個々の画素の濃度むらを補正できる。 【0189】しかしながら、1画素もずれずに読み取る
ためには非常に高い制度で読み取ることが必要になり、
現実問題としてプリンタエンジン側で形成される1画素
毎の特性を読み取った画像から判定することは難しい。
プリンタの解像度が600dpiであれば、1/600
inch未満のずれで画像を読み取ることが必要にな
り、現実問題として非常に難しいからである。 【0190】したがって、先に説明したように、PWM
方式で形成する場合であっても、読み取った主走査方向
に連続する複数の画素の平均値でもって主走査方向の濃
度むらを検出し、それを補正することが望ましい。 【0191】なお、本発明は、複写機を例にして説明し
たが、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタ
フェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成される
システムに適用しても構わない。 【0192】この場合、ホストコンピュータに相当する
部分で、上記の処理を行なうことができるので、本発明
は前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプ
ログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読出し実行することによっても、達
成できる。 【0193】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。 【0194】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。 【0195】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。 【0196】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施の形態の機能が実現される
場合にも含まれることは言うまでもない。 【0197】 【発明の効果】上記のように説明された本発明による
と、画像形成準備動作の制御をより効率的に行うことが
可能となり、現像剤を過剰消費させることなく高品位な
画像品質を維持することができる。 【0198】すなわち、特定水分量以上の環境で画像形
成装置が休止している場合に、画像品質を回復するため
の画像形成準備動作が行われるので、スタンバイ後の立
ち上げ直後から環境によらずに良好な画像を得ることが
可能となり、かつ使用杖数が少ないユーザーにおいても
スタンバイ放置時間が長い場合のみ現像剤を供給するよ
うに制御されているため、トナー消費を適切に自動抑制
して使用することが可能となり、現像剤の消費量の抑
制、加えて画像形成コストの削減が可能となる。また、
水分量に応じて、画像形成動作前の工程を選択的に実行
するようにしていることにより、水分量が低い場合には
不必要となる制御を省略することができるので、画像形
成準備動作、すなわち画像形成開始信号が入力されてか
ら通常の画像形成が開始されるまでの時間を短縮するこ
とができる。 【0199】高湿度環境において、コロナ放電により発
生したオゾンや放電生物や給紙ローラーや搬送ローラー
のゴム材料からの析出物質などが像担持体や感光ドラム
表面上に付着しても、付着物を画像形成準備動作におい
て除去することができ、画像流れ等の発生を防止して良
好な画像を得ることが可能となる。 【0200】現像剤が吸湿している場合においても現像
装置の駆動が行われ、現像容器内にほほ密封された未吸
湿の現像剤と混合されることによって、または画像形成
とは別の画像形成準備動作において現像剤像を形成する
ことによって吸湿した現像剤を消費することによって、
現像特性として良好な現像剤状態を作り出し、長期の休
止後も高品位な画像品質を提供できる。
図。 【図4】像担持体における静電潜像形成の電位図。 【図5】PWM方式におけるレーザ点灯を説明する図。 【図6】2値画像データにおけるレーザ点灯を説明する
図。 【図7】レーザのI−L特性を示した図。 【図8】主走査方向の濃度むら発生の原因を説明する
図。 【図9】帯電ワイヤによるドラム表面電位の特性を示す
図。 【図10】画像露光量によるドラム表面電位の特性を示
す図。 【図11】現像コントラストによるドラム表面電位の特
性を示す図。 【図12】点灯画素比率を説明する図。 【図13】画像むらを改善するフローチャートの図。 【図14】テスト画像とターゲット濃度を示す図。 【図15】補正光量を求めるグラフ図。 【図16】むら補正回路のブロック構成図。 【図17】第2の実施の形態の画像形成装置の概略構成
図。 【図18】画像形成プロセスを説明する図。 【図19】画像信号変換ブロック構成を示す図。 【図20】第3の実施の形態の画像形成装置の概略構成
図。 【図21】従来技術における画像形成装置の概略構成
図。 【符号の説明】 1 感光ドラム(像担持体) 2 スコロトロン帯電器 3 露光 7 現像装置 8 コロナ転写帯電器 9 静電分離帯電器 12 定着装置 13 クリーニング装置 14 原稿ガラス台 15 原稿 16 照明ランプ 17a,17b,17c,17f ミラー 17d レンズ 18 リーダー部 19 光電変換素子 21 A/Dコンバータ 22 黒色信号生成回路 23 2値化回路 24 レーザ駆動回路 28 ポリゴンミラースキャナー 50 むら補正回路 100 CPU 101 補正テーブル 102 セレクタ 103アドレス発生回路 104 加算器
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電
手段と、前記像担持体に画像情報に応じた静電潜像を形
成する静電潜像形成手段と、前記像担持体上の静電潜像
を現像剤により現像する現像手段と、前記像担持体上の
現像剤像を転写紙に転写する転写手段と、温度制御手段
を有し転写紙上の現像剤像を定着する定着手段と、前記
像担持体の表面を清掃する清掃手段と、スタンバイ状態
において前回の画像形成動作終了時から次の画像形成動
作開始信号の入力時までのスタンバイ時間を検知する手
段と、画像形成装置が設置される環境の水分量を検出す
る手段と、を有する画像形成装置において、画像形成動作開始信号が入力されてから通常の画像形成
動作を開始するまでの期間に、前記スタンバイ時間及び
前記水分量に基づいて前記像担持体上に研磨用の現像剤
像を形成してこれを前記清掃手段へ供給する第1工程
と、前記像担持体と前記帯電手段と前記清掃手段とを動
作させつつ前記温度制御手段により前記定着手段の温度
制御を行う第2工程と、少なくとも前記像担持体と前記
帯電手段とを動作させて通常の画像形成動作の準備動作
を行う第3工程と、を選択的に実行する制御手段が、 前記水分量が第1の特定水分量以上である場合には、前
記第1工程と前記第2工程と前記第3工程とを実行した
後、通常の画像形成動作を開始させ、 前記水分量が第2の特定水分量未満である場合には、前
記第1工程と前記第2工程とを実行することなく前記第
3工程を実行した後、前記画像形成動作を開始させ、 前記水分量が前記第1の特定水分量未満かつ前記第2の
特定水分量以上である場合には、前記第1工程を実行す
ることなく前記第2工程と前記第3の工程とを実行した
後、前記画像形成動作を開始させる構成を有する ことを
特徴とする画像形成装置。
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