JPH06282176A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JPH06282176A
JPH06282176A JP5071669A JP7166993A JPH06282176A JP H06282176 A JPH06282176 A JP H06282176A JP 5071669 A JP5071669 A JP 5071669A JP 7166993 A JP7166993 A JP 7166993A JP H06282176 A JPH06282176 A JP H06282176A
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JP
Japan
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transfer
humidity
eraser
image forming
photoconductor
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Application number
JP5071669A
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English (en)
Inventor
Masaki Tanaka
雅樹 田中
Takanobu Yamada
孝信 山田
Masato Yasui
正人 安井
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 黒トナーの飛び散りを防止できるカラー画像
形成装置を提供する。 【構成】カラー画像形成装置において、感光体を照射し
て除電する除電手段と、現像装置と転写手段の間に配置
され照射により潜像を除電する転写前除電手段とを備え
る。環境条件検出手段により環境条件(たとえば湿度)
を検出し、制御手段は、検出された環境条件に応じて転
写前除電手段の除電を制御する。これにより、たとえば
黒トナーの飛び散りを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多重転写によるカラー
画像作像プロセスを用いたカラー画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラー複写機などのカラー画像形成装置
において、4色(たとえば、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラック)について、現像と転写が順次行われる。
デジタル化に伴い、フルカラー原稿においては、文字部
も良好に再現できるようになってきている。フルカラー
原稿においても、黒い文字領域を含む原稿が特にビジネ
ス関係で多い。フルカラー複写機の普及に伴って、フル
カラー部分は多階調で均一な画像、文字領域は黒単色で
高解像であることが求められている。そのための技術と
して黒文字判別機能を搭載した複写機がある。この黒文
字判別により文字領域と中間調領域を分離し、それぞれ
の領域に適切な処理を施すことで、どちらも忠実に再現
できるようになってきている。
【0003】これらの技術により文字領域ではエッジ強
調が行われ、黒文字がシャープに再現できるようになっ
てきた。しかし、エッジ強調を行う場合、トナー量がふ
えるため、黒トナーの飛び散りの影響が大きくなり、黒
文字の周辺が黒っぽくなり、印字品位が低下する。
【0004】この点を解決するため、従来の方法では、
感光体の転写部に張り出した押し上げ部材(マイラー、
ポリエステルフィルム等)を用いる(たとえば特開平3
−4270号公報参照)。押し上げ部材は、転写ぬけを
防止するために、可撓性部材を転写領域近くまで延ばす
ことにより、感光体側に転写フィルムを押し付けて転写
紙と感光体の密着性を高め、感光体と転写紙が密着して
から転写電界が形成されるように構成する。これにより
転写ぬけと飛び散りを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように押し上げ部
材を転写部まで延ばすことにより、飛び散りは防止でき
るが、この方法は要求される精度も厳しく、さらに次の
ような副作用も発生しやすくなる。 転写フィルムの伸び縮みによって押し上げ部材の先
端位置が変化してしまい、転写不良を起こしたり、飛び
散りが防止できなかったりする。 転写電界が形成される領域が小さくなるため、転写
効率が紙の進行方向でばらつき、“虹状"になることが
ある。 押し上げ部材が次第に転写チャージャにより帯電し
て、安定した電界が形成されない。 この点を解決するため、本発明者は、黒トナーの現像時
に転写前イレーサで除電を行わないことを提案している
(特願平4−242154号参照)。ところで、このよ
うに転写前イレーサで除電を行わない場合、副作用とし
て放電マークや感光体メモリの発生が生じることがあ
る。したがって、このような副作用を防止するとともに
トナー飛び散りを防止することが望ましい。
【0006】本発明の目的は、転写時に黒トナーの飛び
散りを防止できるカラー画像形成装置を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカラー画像
形成装置は、感光体と、感光体を照射して除電する除電
手段と、除電手段により除電された感光体を一様に帯電
する帯電手段と、帯電手段により一様に帯電された感光
体を画像データに応じて照射して潜像を形成する照射手
段と、それぞれ異なった色のトナーを備え潜像を現像す
る複数の現像装置と、現像されたトナー像を転写材に転
写する転写手段と、現像装置と転写手段の間に配置され
照射により潜像を除電する転写前除電手段と、環境条件
を検出する環境条件検出手段と、環境条件検出手段によ
り検出された環境条件に応じて転写前除電手段の除電を
制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。好まし
くは、さらに、文字画像領域に関する情報を入力する入
力手段を備え、上記の制御手段は、入力手段により入力
された情報から得られた文字画像領域において、環境条
件に対応して転写前除電手段を制御する。好ましくは、
上記の環境条件検出手段が検出する環境条件は、所定基
準条件で感光体上に形成した基準トナー画像のトナー濃
度である。好ましくは、環境条件検出手段は、湿度また
は温度を検出し、制御手段は、その検出値に基づき除電
手段の光量を可変させるか、または、現像後のオートシ
ャット時間を延長する。また、好ましくは、環境条件検
出手段は、オートシャット中に感光体の残留電位を検出
し、制御手段は、残留電位の検出値が大きい場合に除電
手段の光量を増加するか、または、除電手段のオートシ
ャット時間を延長する。
【0008】
【作用】転写前照射手段は、現像装置と転写手段との間
に設けられ、放電防止や、感光体の状態の安定化を図
る。環境条件検出手段は、温度や湿度などの感光体の特
性に影響する環境条件を検出する。制御手段は、検出さ
れた環境条件に応じて転写前除電手段の照射を制御(た
とえば点灯、消灯、光量変更)する。たとえば、低温低
湿時には、黒トナーの現像時に転写前除電手段の照射を
停止することにより、黒トナーの飛び散りを防止する。
また、文字画像領域に関する情報に対応して制御を行
う。たとえば、操作パネル、エディタなどから、文字領
域の指定、文字モードの指定などにより文字画像領域を
決定する。あるいは、原稿読取データから文字画像領域
を判別する。上記の制御手段は、文字画像領域におい
て、転写前除電手段を制御する。また、基準トナー像の
トナー濃度を検出する。トナー濃度は、環境に影響され
るので、このトナー濃度に対応して転写前除電手段を制
御する。また、転写前除電手段の照射のたとえば低温低
湿時の制御と同時に、除電手段の光量を増加したり、ま
たは、除電手段のオートシャット時間を延長することに
より、感光体の残留電位の変動を抑える。このことは、
転写前除電手段の制御による副作用を防止する。また、
転写前除電手段の照射の制御と同時に、オートシャット
中での感光体の残留電位の検出値が大きい場合に、除電
手段の光量を増加するか、または、除電手段のオートシ
ャット時間を延長する。これにより、転写前除電手段の
制御による副作用を防止する。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による実施例に
ついて次の順序で説明する。 (a)複写機の構成 (b)転写 (c)複写機の制御 (d)トナー飛び散り防止 (e)転写前イレーサの各種環境情報に対応した制御 (f)メインイレーサ光量やオートシャット時間の制御 (a)複写機の構成 図1は、電子写真法によるフルカラーデジタル複写機1
を示す。このフルカラーデジタル複写機の構成は、転写
前イレーサ18を備えたことを除いて、従来の複写機と
同様である。この複写機1では、操作パネル220(図
7参照)のプリントスイッチが押されると、感光体ドラ
ム2が矢印方向に回転し、メインイレーサ17により感
光体が除電された後、その外周面が帯電装置3で一様に
帯電される。画像読取装置5は、原稿台4に載置された
原稿(図示せず)を照明し、その反射光が読取光学部
(CCDカラーイメージセンサ)6に露光されて、画素
ごとに赤、青、緑の三色の色信号として読み取られる。
この赤、青、緑の色信号は、画像処理回路30(図示せ
ず、図8参照)によってイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4値の信号に
変換されてレーザ発生装置7に送られる。レーザ発生装
置7は、この信号に基づいて変調されたレーザビームで
感光体2の帯電領域を走査し、各色の画像情報に応じて
感光体2に静電潜像を形成する。
【0010】現像ユニット8は、トナーとキャリアとか
らなる二成分系の現像剤を収容した複数の現像装置9
Y,9M,9C,9Kを備えており、これらは一体的に
上下移動し、選択された一つの現像装置だけが感光体ド
ラム2に対向して、静電潜像を、対応する色のトナーで
可視像化する。なお、現像装置9Y,9M,9C,9K
は、それぞれイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラ
ックKの色のトナーを収容している。
【0011】現像の後に、転写前イレーサ18により感
光体を照射して除電が行われる。転写前イレーサ18を
用いる第1の理由は、放電現象防止のためである。図3
は、転写チャージャ3の出力電圧(転写出力)の湿度依
存性を示す。低温低湿(LL)の環境では、トナー帯電
量が高くなる。そのため、転写時に、通常温度通常湿度
(NN)時より転写チャージャ3の出力電圧を高く設定
していないと転写不良となる。よって、低温低湿時は、
図3の湿度依存性に示すように、転写チャージャ3の出
力電圧を上げている。また、一方、トナー帯電量が高い
ときは、クーロン力が大きいため、感光体にトナーを付
着させるのに現像電圧ΔV(最大露光後の感光体の表面
電位と現像装置のバイアス電位との差)をかせぐため
に、帯電装置3による感光体の表面電位を高く設定して
いる。また、図5は、帯電装置3による帯電電位VG
現像装置9による現像バイアス電圧VBの関係を示す。
現像電圧ΔVBは、図4に示すように、湿度によって求
められる。求められた現像電圧ΔVBになるように、図
5の関係から帯電装置3の帯電電位VGを決定し、静電
潜像を作像する。(実際には、VBとVGの関係はテーブ
ルとして、制御装置に記憶されている。)表面電位は、
帯電電位VGにほぼ等しい。よって、低温低湿(LL)
側では、表面電位が高く設定される。低温低湿の環境で
は、このような状況にあるので、転写時に転写チャージ
ャ12が高電圧を発生するとき、感光体側から転写ドラ
ム側へ電荷が流れやすくなり、感光体と転写ドラムの離
れ際に放電ノイズが発生してしまう。そこで、この状態
を回避するため、転写前にあらかじめ転写前イレーサ1
8を機能させて感光体の電位を除電している。
【0012】転写前イレーサ18を用いるもう一つの理
由は、高温高湿(HH)時に感光体が光半導体の機能と
して不安定な状態となることである。具体的には、残留
電位の上昇および感度低下といった現象が発生する場合
がある。そのため、メインイレーサ17の補助的役割と
して転写前イレーサ18を取り付け、感光体に対して十
分な光量を与えてやり、感光体が安定した状態で機能す
るようにしている。転写前イレーサは、特に複写速度が
早いときに必要である。転写前イレーサ18について
は、さらに、トナー飛び散り防止のために消灯または光
量の変調(低下)が行われるが、この点については後で
説明する。
【0013】一方、転写シートは、給紙装置10より一
枚づつ給紙され、転写ドラム11の外周に巻き付いてい
る。感光体ドラム2と転写ドラム11の直径比は1:2
となっている。これは感光体の振れや転写ドラムの振
れ、駆動しているギアのかみ合い状態の変化があって
も、各色が同じ位置で同じようにずれるため、色ずれと
ならないように配慮している。感光体ドラム2上のトナ
ー像は、転写チャージャ12の放電に基づいて、順次転
写シートに転写され、4回の転写により転写シート上に
フルカラートナー像が作成される。すなわち、フルカラ
ー時は、転写ドラム4回転(感光体8回転)で1枚コピー
される。フルカラトナー像が形成された転写紙は、転写
ドラム11から分離され、搬送装置13で定着装置14
に搬送される。定着装置14でトナー像が加熱定着され
た転写紙は、排紙トレー15に排出される。転写後の感
光体ドラム11上のトナーは、クリーナ19により除去
される。なお、Tベース30は、すべての電子写真プロ
セス動作の基準となるセンサであり、転写ドラム11の
1回転で1度、信号を発生する。
【0014】(b)転写 次に、転写について図2を参照してさらに詳細に説明す
る。普通紙、OHP用フィルムなどの転写シートは、給
紙装置10の給紙カセットから給紙ローラによって1枚
づつ印字部内部に向け給送される。転写シートは、その
先端が停止中のタイミングローラ20に当接してループ
を形成してスキューが補正されるとともに、タイミング
ローラ20の駆動タイミングによって以後の給送タイミ
ングがとられる。タイミングローラ20と感光体ドラム
2との間に設けられている転写ドラム11は、矢印方向
に回転駆動されて、タイミングローラ20を経て給送さ
れる転写シートを保持して感光体ドラム1からの画像の
転写に供する。このため、転写ドラム11は、ドラム枠
体とこのドラム枠体に支持されて円筒状に張られた誘電
体フィルムとから構成される。爪38は、転写シートの
先端をチャッキングするために設けられ、転写ドラム1
1内に設けられた図示しないカムの動作によって適時に
開閉される。
【0015】転写ドラム11を支持するフレーム22
は、枢軸29を中心に回動可能に装置本体に支持され、
通常、感光体ドラム1と転写ドラム11との間隔を0.
1〜0.5mm程度の一定になるように保っている。タイ
ミングローラ20を経て転写ドラム11に給送されてく
る転写シートは、爪38により先端のみ保持され、その
後、転写ドラム11の内面より負帯電の吸着チャージャ
24にて帯電すると同時に転写シート表面より対向電極
23が接触状態とされて、誘電体フィルムを帯電すると
ともに転写シート表面を電気的に接地することにより、
転写シートを誘電体フィルムに静電吸着させ転写ドラム
11に保持する。
【0016】その後、1色目のイエロー現像器9Yによ
り現像された感光ドラム1上のトナー像は、感光ドラム
1の内面からの転写チャージャ12により転写ドラム1
1に保持されている転写シートに転写される。このと
き、イエロー現像器9Y以外の現像器9M,9C,9K
は感光体ドラム2と接触しない。転写後、誘電体フィル
ムは正に帯電して転写シートを静電吸着させる。このよ
うな現像、転写工程は、形成する画像の色情報や色指定
に応じた必要回数だけ所定の現像器を選択使用して行わ
れる。
【0017】最終の転写工程が終了すると、除電チャー
ジャ26,27が働き、かつ、図示しないカムにより爪
38を開状態として、転写シートの転写ドラム11への
静電保持およびチャッキング保持を解くので、転写シー
トは、分離爪28により転写ドラム11から確実に分離
されていき、サクション搬送部13へ送られる。ここ
で、分離チャージャ26は、主として誘電体フィルムの
除電を行うAC出力で誘電体フィルムと転写シートの静
電吸着力を減らす働きをする。除電チャージャ26と誘
電体フィルムを挾んで対向するチャージャ27は、主と
して転写シートの転写ドラム11からの分離時に転写シ
ート表面を除電するとともに、分離に伴う放電を防止
し、転写された画像の飛び散りを防止している。
【0018】(c)複写機の制御 図6は、図1に示したデジタルフルカラー複写機の複写
部のプリンタ制御系の全体ブロック図を示す。複写部に
は、複写動作一般の制御を行うプリンタ制御部201が
備えられる。CPUを備えるプリンタ制御部201に
は、制御用プログラムが格納された制御ROM202と
γ補正用のγ補正テーブルなどの各種データが格納され
たデータROM203とが接続される。プリンタ制御部
201は、これら各々のROMデータによってプリント
動作の制御を行う。プリンタ制御部201には、図1に
示す感光体ドラムの表面電位Voを検知する電位センサ
210、感光体ドラムの表面に付着する基準トナー像の
トナー付着量を光学的に検出するAIDCセンサ21
1、温度センサ212、湿度センサ213の各種センサ
からのアナログ信号が入力される。さらに、メインイレ
ーサ17を、パラレルI/O215およびドライブI/
O216を介して駆動し、転写前イレーサ18を、パラ
レルI/O217およびドライブI/O218を介して
駆動する。また、VG発生ユニット41とVB発生ユニッ
ト42を介して帯電装置3と現像器9に帯電電位VG
現像バイアス電位VBを供給する。画像読取部の画像信
号処理部30は、プリンタ制御部201に、画像信号を
供給する。また、各種データが、図7に具体的に示す操
作パネル220でのキー入力によってパラレルI/O2
21を介してプリンタ制御部201に入力される。さら
に、エディタ230は、I/O231を介して、プリン
タ制御部201に信号を送る。
【0019】図7は、操作パネル220を示す。操作パ
ネル220は、液晶表示222、枚数表示223の他
に、各種キー224〜228を備える。クリエイトキー
224は、ユーザーが所望するモードを選択するための
キーである。エンターキー225は、所望するモードを
選択決定させるためのキーである。枚数キー226は、
複写枚数を増減するためのキーである。濃度レベルキー
227は、濃度レベルを設定するためのキーである。コ
ピースタートボタン228は、複写動作を開始するため
のキーである。
【0020】図8は、画像信号処理部30を示す。画像
信号処理部30は、読取光学部(CCDカラーイメージ
センサ)6からの出力信号(読取信号)を処理してプリ
ンタ制御部201へ濃度データを出力する。画像信号処
理部30においては、読取光学部6によって光電変換さ
れた画像信号は、A/D変換器31でR,G,B(赤,
緑,青)の多値デジタル画像データに変換される。この変
換された画像データは、それぞれ、シェーディング補正
回路32でシェーディング補正される。このシェーディ
ング補正された画像データは、原稿の反射光データであ
るため、log変換回路33によってlog変換を行って、実
際の画像濃度データに変換される。さらに、アンダーカ
ラー除去(UCR)/黒加刷(BP)回路34で余計な黒色
の発色を取り除くとともに、真の黒色データKをR,
G,Bデータより生成する。アンダーカラー除去/黒加
刷回路34で処理を行うと同時に、log変換回路33か
らの画像濃度データは、黒文字判別回路35で処理をさ
れ、原稿の文字部領域の検出が行われれる。そして、文
字部領域か否かの情報は、マスキング処理回路36及び
濃度補正回路37へフィードバックされる。先にアンダ
ーカラー除去/黒加刷回路34で処理されたR,G,B
データは、マスキング処理回路36にてY,M,Cの3
色のデータに変換される。濃度補正回路37は、こうし
て変換されたY,M,Cデータにそれぞれ所定の係数を
乗じ、プリンタ制御部201に出力する。
【0021】次に、一般的に採用されている濃度制御方
法について、図2に図示した感光体ドラム2と現像器9
Kのローラとを含む画像形成部の模式図を参照して説明
する。感光体ドラム2には、放電電位Vcの帯電装置3
が対向されて設置される。帯電装置3のグリッドには、
帯電電位発生ユニット41により、負のグリッド電位V
Gが印加されている。グリッド電位VGとレーザ露光前の
感光体ドラムの表面電位Voとの関係は、帯電直後には
ほぼVo=VGとみなせるので、感光体ドラム表面の電位
Voは、グリッド電位VGにより制御できる。帯電直後で
あってレーザ露光前の感光体ドラムの表面電位Voは、
電位センサ210により検知される。
【0022】図2を用いて本実施例のデジタルフルカラ
ー複写機における自動濃度制御(AIDC)動作につい
て説明する。本実施例の反転現像系電子写真プロセスに
おいて、画像再現濃度は、前述のように感光体ドラムの
表面電位Voと現像バイアスVBにより自動的に制御され
る。まず所定のグリッド電位VG、現像バイアス電圧
B、露光量のもとで感光体ドラムの濃度制御の基準と
なる基準トナー像を形成し、感光体ドラム近傍に設けら
れたAIDCセンサ211によって、基準トナー像の散
乱反射光を検出する。検出信号は、プリンタ制御部20
1に入力され、ここでトナー付着量が求められ、この付
着量からトナー像の濃度(したがって濃度検出レベル)
が算出される。この検出値に対応して感光体ドラムの表
面電位Voすなわちグリッド電位Vと現像バイアス電
位VBを変化させれば最大濃度レベルのトナー付着量を
一定に保つ自動濃度制御を行うことができる。このグリ
ッド電位VGと現像バイアス電圧VBの値は対として設定
させてあり、テーブルとしてデータROM203上に記
憶されている。
【0023】表1にテーブルの例を示す。この表は、検
出されたトナー付着量に対応したテーブルNo.(濃度検
出レベル)で選択されるグリッド電位VGおよび現像バイ
アス電圧VBを表している。さらに、読取データに対し
てガンマ補正テーブルを用いてガンマ補正を行い照射光
量を補正する必要がある。複数のガンマ補正テーブル
が、AIDCセンサ211の検出量に応じて用意されて
いるが、この点についての説明は省略する。
【表1】
【0024】自動濃度制御によって設定されたグリッド
電位VG、現像バイアス電位VBおよびテーブルNo.に応
じたガンマ補正テーブルを用いて、原稿の複写が行われ
る。まず、レーザ露光前において、帯電装置3によって
感光体ドラム2には負の表面電位Voが、また現像バイ
アス発生ユニット42により現像器9のローラには低電
位の負のバイアス電圧VB(|VB|<|Vo|)が与えら
れる。現像スリーブ表面電位はVBである。レーザ露光
によって、感光体ドラム2上の照射位置の電位が低下し
て、表面電位Voから静電潜像の減衰電位すなわちレー
ザ露光後の表面電位VIへ遷移する。減衰電位VIが現像
バイアス電位VBよりも低電位になると、現像器9のス
リーブ表面に運ばれてきた負電荷を有するトナーが感光
体ドラム2上に付着する。
【0025】(d)トナー飛び散り防止 次に、文字の回りのトナー飛び散りを効果的に抑えまた
は回避する対策を説明する。このため、転写前イレーサ
18が用いられる。図9は、反転現像時に、転写前イレ
ーサ18が点灯している通常の場合のトナー転写のモデ
ル図である。ここで、転写部において、感光体ドラム2
の感光体は負(−)に帯電していて、画像部に負電荷の
トナー(〇で示す)が付着している。一方、転写ドラム
11の誘電体フィルムは、正(+)に帯電していて、転
写シート44が転写部に搬送されている。低温低湿時で
は、この負電荷と正電荷の量が多い。転写前イレーサ1
8が点灯している場合は、画像部ではトナーが付着して
おり、感光体の静電潜像の電荷は十分に除電されない。
しかし、感光体の非画像部では、転写前イレーサ18の
光によってほとんど潜像電荷は除電されてしまう。その
ため、転写電界(破線矢印で示す)は画像部に形成され
やすく、結果として、トナーは広がりながら転写シート
44に転写されて、飛び散りという現象が生じる。ここ
に、実線矢印は、トナーの動きを示す。
【0026】次に、図10は、転写前イレーサ18が消
されている場合のトナー転写のモデル図である。転写前
イレーサ18が消灯している場合、図9とは逆に、感光
体の潜像電位は非画像部の方がさらに負である。よっ
て、転写電界は非画像部にて強く形成されやすく、トナ
ーは、転写電界にシールドされた形になり、忠実に転写
されやすい状態になる。これらのことから、転写前イレ
ーサ18を消す方が飛び散りに対しては効果的であるこ
とが説明できる。転写効率自体は、低下するが、飛び散
りが防止できるため、黒文字部は、コントラストがよく
なり、しまった感じになり、画像の品質が向上する。ま
た、後で説明するように悪影響も小さい。なお、転写前
イレーサ18を消灯する代わりに、光量を変調(低下)
する方法でも同様な効果がある。これは、表面電位があ
まり除電されない(図10のように非画像部と転写電界
を形成しやすい程度の)光量であればよいということで
ある。
【0027】このような制御を行えば、文字部は、ほぼ
黒単色で画像が形成されているため、黒転写時に転写前
イレーサ18を消灯し、または、光量を変調すること
で、飛び散りを防止できる。一方、C,M,Y現像時
は、転写前イレーサ18を消していないが、付着が少な
いため飛び散りはほとんど目立たない。したがって、画
像部に関しては、点灯していても問題ない。先に述べた
従来の転写部分離時の放電現象は、フィルム上への電荷
の蓄積によって起こるものである。全色について転写前
イレーサ18を消すと、4回の転写の間で蓄積が起こる
が、本実施例ではC,M,Y動作時には転写イレーサ1
8を点灯しているため、蓄積がほとんどなく、K(ブラ
ック)現像時のみ転写前イレーサ18を消灯し、また
は、光量を変調しても、この問題は発生しない。
【0028】ここで、メインイレーサ17の光量を増加
して、上記問題を解決することも考えられる。しかし、
メインイレーサ17の光量を増加すると、 光量増加による発熱が起こる、 メインイレーサ17が帯電装置3の近くに配置して
あるため、感光体の疲労が激しく、DDR(暗減衰)が
高いため、表面電位が安定しにくい、 光量ムラがでやすい、 などの問題が生じるが、これらの問題には簡単に対処で
きない。そのため、この方法は採用できない。
【0029】具体的には、フルカラーモード時の転写前
イレーサ18の制御タイミングが、たとえば図11に示
すように制御される。ここで、カラー原稿が2枚連続し
て複写され、1枚の原稿に対してC,M,Y,Kの現像
が4回行われる。紙の先端を合すため、Tベース信号か
らある一定時間後にシアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)、ブラック(K)の各色の現像がスタート
する。転写前イレーサ18は、感光体ドラム2の回転と
同時に点灯し、C、M、Y現像中は点灯しっぱなしとす
る。そして、Kトナーを転写する時には、転写前イレー
サ18は消灯(OFF)または変調(光量低下)され
る。なお、この複写機の電子写真プロセスの制御系は、
転写前イレーサ18の制御以外では、従来のデジタルカ
ラー複写機の場合と同じである。このような制御を行う
ことにより、文字部はほぼ黒単色で画像を形成されてい
るため、Kトナー転写時に転写前イレーサ18を消灯す
ることで飛び散りを防止できる。一方、C、M、Y現像
中は転写前イレーサ18を消してないが、黒文字部では
カラートナーの付着量が少ないためほとんど目立たな
い。また、C,M,Y成分を含む画像部に関しては、
C,M,Yトナー自体が、Kトナーと異なり飛び散りが
目立たないため、点灯のままとしても問題はない。
【0030】また、転写前イレーサ設置の本来の目的で
ある転写部での放電現象は、転写ドラム11の誘電体フ
ィルム上への電荷の蓄積によって起こるものである。本
実施例では、C、M、Y現像時は転写前イレーサ18を
点灯しているため、転写フィルムへの注入電荷の蓄積が
ほとんどなく、K現像時のみ消しても、問題は発生しな
い。また、感光体の安定性についても、K現像時に消灯
するだけなので、ほとんど問題とならない。なお、転写
前イレーサ18の消灯時間は、転写ドラム2の4回転の
中、画像部でのみ消灯するので、本実施例で説明する
と、A4横サイズの紙で1割程度しか消していない。な
お、黒トナーのみならず、モノカラー画像の場合にも、
転写前イレーサを消灯し転写させることで、文字画像の
場合に有効である。
【0031】図12は、モノカラーモードでのタイミン
グチャートを示す。ここで、転写前イレーサ18は、現
像ごとに消灯(OFF)または変調(光量低下)され
る。モノカラーモードでは、フルカラーモードの場合と
異なり、転写ドラム1回転で1枚のコピーが得られる。
そのため、画像部のみ消灯しても、消灯時間は、本実施
例では全体に対して4割程占める。しかし、モノカラー
モードの場合は、先に説明したように感光体ドラム2と
転写ドラム11の径の比が整数倍となっており、同じと
ころで必ず同じ画像が形成されるため、たとえメモリ等
が発生していても、モノカラー画像では同じ画像の繰り
返しのため影響はない。また、放電により発生する放電
マークにしても、モノカラーモードでは電荷の蓄積がな
いため、問題はない。したがって、以上のように転写前
イレーサ18の制御を行えば、放電現象、メモリ、およ
び、本来の目的である転写時の飛び散りを解決できる。
【0032】 (e)転写前イレーサの各種環境情報に対応した制御 転写前イレーサ18の点灯は、以下に説明するように、
各種情報に応じて、転写前イレーサ18の点灯制御に伴
う副作用を防止しつつ、制御される。各種情報を用いて
転写前イレーサ18を制御することで、どのような原稿
においても良好な画像を作成することができる。
【0033】(1)雰囲気湿度に対応した制御 転写前イレーサ18の光量は、湿度センサ213で検知
された雰囲気湿度に対応して制御される。図13は、K
(黒)現像時の転写前イレーサ18の光量を示し、図1
4は、C,M,Y現像時の転写前イレーサ18の光量を
示す。湿度が低い場合、相対的にトナーの帯電量は高く
なる。そこで、前に転写前除電の必要性について説明し
たように、感光体表面電位を高く、転写チャージャ12
の出力電圧も高くしなければならない。もしこのような
状態で転写前イレーサ18を点灯するとトナー飛び散り
が発生しやすい。放電現象との兼ね合いがあるため、
C,M,Y現像時は、図14に示すように、転写前イレ
ーサ18を点灯する。すなわち、光量は、高湿時は一定
値であるが(全点灯)、湿度が低くなるにつれ少しづつ
小さくする(変調)。一方、K(黒)現像時は、図13
に示すように、光量は、高湿時は一定値であるが(全点
灯)、湿度が低くなるにつれ低くする(変調)。この低
下の程度は、C,M,Yの場合に比べ大きく、低湿時に
は転写前イレーサ18を完全に消灯する(低湿部分参
照)。
【0034】湿度が高い場合、相対的にトナーの帯電量
は低くなる。よって感光体表面電位は低く転写チャージ
ャ12の出力電圧も低いので、トナー飛び散りはあまり
発生しない。このような場合は、C,M,Y,Kとも転
写前イレーサ18は点灯させる。また高湿時は感光体の
状態も不安定なので、全色時に点灯が必要となる(図1
3と図14の高湿部分参照)。以上に説明した雰囲気湿
度に対応した制御では、トナーの帯電量によって感光体
表面電位と転写チャージャ12の出力電圧とを可変して
いることになる。これら3者によって飛び散りの状態が
変化してくるので、湿度が標準状態である約40〜70
%RHの場合は、転写前イレーサの光量を徐々に上げて
いけばよい。また標準状態では、感光体の状態も安定し
ているので、全色現像時において光量を可変させても問
題ない。
【0035】(2)雰囲気温度に対応した制御 転写前イレーサ18の光量は、温度センサ212で検知
された雰囲気温度に対応して制御される。温度が低い場
合比較的トナー帯電量が高くなる。温度が高い場合、相
対的にトナー帯電量は低くなる。よって湿度に対する制
御と同様に、転写前イレーサ18の光量は、図15、図
16のように制御すれば良い。C,M,Y現像時は、図
15に示すように、転写前イレーサ18を点灯するが、
温度が低くなるにつれ光量は小さくする。一方、黒現像
時は、図15に示すように、温度が低くなるにつれ転写
前イレーサ18の光量を低くする。この低下の程度は、
C,M,Yの場合に比べ大きく、低温時には消灯する
(低温部分参照)。温度が高い場合、感光体表面電位は
低く転写チャージャ12の出力電圧も低いので、トナー
飛び散りはあまり発生しない。このような場合は、C,
M,Y,Kとも転写前イレーサ18は点灯させる。また
高温時は感光体の状態も不安定なので、全色時に点灯が
必要となる(図15と図16の高温部分参照)。
【0036】以上に説明した雰囲気温度に対応した制御
では、トナーの帯電量によって感光体表面電位と転写チ
ャージャ12の出力電圧とを可変していることになる。
これら3者によって飛び散りの状態が変化してくるの
で、温度が標準状態の場合は、転写前イレーサ18の光
量を徐々に上げていけばよい。また標準状態では、感光
体の状態も安定しているので、全色現像時において光量
を可変させても問題ない。
【0037】(3)AIDC動作時情報に対応した制御 AIDC動作時にAIDCセンサ211の検出値によっ
て選択されたテーブルNo.(濃度検出レベル)によって
(表1参照)、図17と図18に示すように転写前イレー
サ18の光量を制御する。ここに、図17は、黒現像時
の転写前イレーサ18の光量を示し、図18は、C,
M,Y現像時の転写前イレーサ18の光量を示す。テー
ブルNo.(濃度検出レベル)が小さい場合(トナー付着
量が多い場合)、AIDC動作のところで説明したよう
に、感光体表面電位は低い。こういう状態は、トナー帯
電量が低い傾向であり高温高湿環境が想定され、転写出
力も低い状態となる。このような場合はC,M,Y,K
現像時とも転写前イレーサ18を点灯させる。逆にテー
ブルNo.(濃度検出レベル)が大きい場合、低温低湿
環境が想定され、感光体表面電位は高く、トナー帯電量
も高く、転写出力も高い状態となる。このような場合
は、トナーが飛び散りやすいので、C,M,Y現像時は
転写前イレーサ18を点灯させ、K(黒)現像時は消灯
するのが良い。また、テーブルNo.(濃度検出レベ
ル)の値が中央付近であれば、そのテーブルNo.に応
じた転写前イレーサ18の光量にすれば良い。
【0038】 (4)複数のセンサにより得られた情報による総合的制御 湿度センサ213、温度センサ212、AIDCセンサ
211および電位センサ210により得られた各環境情
報を総合的に判断する場合、転写前イレーサ18の光量
制御は、図17や図18と同様で良い。すなわち、湿度
などの単一のデータの代わりに各情報を総合するように
適当に定められるパラメータを決定し、そのパラメータ
に対応して光量制御を行う。たとえば、湿度と温度の両
情報に対応してC,M,Y現像時とK現像時の光量制御
特性を定めておく。
【0039】 (5)操作パネルから入力されるモードに対応した制御 操作パネル220で写真モードが選択された場合、原稿
に文字(黒)はほとんどないと想定されるため飛び散り
を気にしなくてすむので、(1)〜(4)の情報に関係なく
C,M,Y,K(黒)の全色で転写前イレーサ18を点
灯させれば良い。文字モードまたは地図モード(小さい
文字が多く存在する)が選択された場合、文字部が多く
存在すると想定され文字部でのトナー飛び散りが懸念さ
れるため、(1)〜(4)の情報に応じて、転写前イレーサ
18を、C,M,Y現像時は点灯させ、K現像時は消灯
もしくは変調するのが良い。
【0040】 (6)CCDセンサで読み取った情報に対応した制御 複写プロセスで説明したように、複写の際に、読取光学
部(CCDセンサ)6は原稿の情報を読み取りに行く。
その際、読取情報から文字が多いと判断できる場合に、
転写前イレーサ18を、(1)〜(4)の情報に応じてC,
M,Y現像時に点灯させ、黒現像時は消灯もしくは変調
させるのが良い。逆に文字はほとんどないと判断できる
場合は、転写前イレーサ18を(1)〜(4)の情報に関係
なく点灯させれば良い。
【0041】 (7)エディタによる領域判別情報に対応した制御 エディタ230とは、領域を指定し、その領域を色変換
させたり、マスキング、トリミングなどをさせたりする
設定を行うものである。たとえば文字部だけを残してそ
の他画像部をマスキングさせる場合は、転写前イレーサ
18を、C,M,Y現像時は点灯させ、黒現像時は(1)
〜(4)の情報に応じて消灯もしくは変調させれば良い。
これにより文字画像領域の良好な再現を行う。
【0042】 (f)メインイレーサ光量やオートシャット時間の制御 以上では、トナー飛び散り防止のための転写前イレーサ
18の制御について説明したが、転写前イレーサの制御
に伴う悪影響を防止するために、メインイレーサの光量
やオートシャット時間の同時の制御が有効である。前述
のように、転写前イレーサ18を制御する場合に各種環
境情報によって高温高湿状況と想定される場合、転写前
イレーサ18はC,M,Y,K現像時に点灯させた。こ
れはトナーの飛び散りはあまり発生しないからである
が、完全に発生しないというわけではない。この時、よ
り飛び散りを回避するために、転写前イレーサ18の光
量を低下させる方法がとれる。しかし、この方法では、
副作用として、感光体メモリ(このメモリはイレーサ光
量が足りないので、感光体上の電位が十分に除電されな
いため発生する)、静電特性への影響(オートシャット
後の残留電位の上昇)がある。そこで、副作用がでる場
合は、メインイレーサ17の光量の増加やオートシャッ
ト時間の延長をすればよい。これにより、良好な文字再
現を達成できる。
【0043】メインイレーサの光量とオートシャット時
間の制御はたとえば次のように行う。 (1) 温度センサ212と湿度センサ213により高温
高湿であると判断され、転写前イレーサ18を消灯もし
くは光量を低下させた場合、メインイレーサ17の光量
を増加する。増加しすぎると、先に述べたような副作用
がさらに発生する。そこで、増加量としては基準光量の
10%ぐらいがよい。ここで、オートシャット時間は、
標準時と同じである。 (2) 高温高湿であると判断され、転写前イレーサ18
を消灯させ、もしくは光量を低下させた場合、メインイ
レーサ17の光量は変調させず、オートシャット時間を
延ばす。オートシャット時間の延長は、標準時の2倍程
度がよい。図19は、オートシャット時間を長くして十
分に光量を与える場合のタイミングチャートを示す。す
なわち、メインイレーサ17と転写前イレーサ18の点
灯時間を、標準時(破線で示す)より長くする。 (3) オートシャット中に電位センサ210で感光体の
電位を検知し残留電位を検出し(図11のタイミングチ
ャート参照)、基準の残留電位より高い場合、オートシ
ャット時間を長くするか、メインイレーサ17の光量を
10%大きくする。
【0044】転写前イレーサ18の点灯制御時に、メイ
ンイレーサ17のオートシャット時間を長くすることの
効果は次のとおりである。高温高湿時のように感光体の
静電特性が不安定になりやすい場合、フルカラー時は
C,M,Y,K各々異なる潜像を形成する文字再現のた
め転写前イレーサ18を制御すると、各色において感光
体にメモリが生じ画像に現れやすい。そのためメインイ
レーサ17の光量増加が効果的であり、また十分であ
る。モノカラー時は、転写前イレーサ18を点灯する時
間が少なく、感光体がメモリを生じやすいが、いつも同
じ感光体位置に同じ潜像を形成しているため画像への影
響は少ない。しかし原稿やモードを次に変更する場合、
今のモノカラー時のメモリが十分に消されていないため
感光体にメモリが発生してしまう。オートシャット時間
を長くしていれば、そのメモリを消すことができ次のコ
ピーに備えることができる。
【0045】文字の飛び散りを防止するために転写前イ
レーサ18を制御して副作用として感光体の静電特性に
影響する場合でも、オートシャット時間の延長やメイン
イレーサ17の光量の増加を行えば、悪影響はでず、良
好な文字表現を達成することができる。なお、転写前イ
レーサを用いる代わりに、転写チャージャを用いて電荷
蓄積を解消してもよい。
【0046】
【発明の効果】転写前除電手段を消灯することにより、
文字の回りの飛び散りがなくなる。しかし、転写前除電
手段を消灯すると、副作用として放電マークや感光体メ
モリの発生が考えられる。そこで、温度センサ、湿度セ
ンサなどの各種環境情報に応じて、転写前除電手段を制
御することにより、放電マークや感光体メモリの発生の
副作用は防止できる。同様に、各種環境条件に応じて除
電手段の光量の増加やオートシャット時間の延長を行う
ことにより、副作用を防止できる。また、残留電位を検
出し、検出値に対応して除電手段の光量の増加やオート
シャット時間の延長を行うことにより、感光体メモリや
静電特性への影響といった副作用を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複写機の構成を示す図である。
【図2】 複写機の感光体近傍の構成を示す図である。
【図3】 転写出力の湿度依存性のグラフである。
【図4】 現像電圧の湿度依存性のグラフである。
【図5】 グリッド電圧と現像バイアス電圧を変えた時
の現像電圧を示す図である。
【図6】 プリンタ制御系のブロック図である。
【図7】 操作パネルの平面図である。
【図8】 画像信号処理系のブロック図である。
【図9】 転写前イレーサが点灯している場合のトナー
転写のモデル図である。
【図10】 転写前イレーサが消されている場合のトナ
ー転写のモデル図である。
【図11】 フルカラーモードでの現像と転写前イレー
サのタイミングチャートである。
【図12】 モノカラーモードでの現像と転写前イレー
サのタイミングチャートである。
【図13】 黒トナー現像時の転写前イレーサ光量の湿
度に対する関係を示す図である。
【図14】 シアン,マゼンタ,イエローのトナー現像
時の転写前イレーサ光量の湿度に対する関係を示す図で
ある。
【図15】 黒トナー現像時の転写前イレーサ光量の温
度に対する関係を示す図である。
【図16】 シアン,マゼンタ,イエローのトナー現像
時の転写前イレーサ光量の温度に対する関係を示す図で
ある。
【図17】 黒トナー現像時の転写前イレーサ光量のテ
ーブルNo.に対する関係を示す図である。
【図18】 シアン,マゼンタ,イエローのトナー現像
時の転写前イレーサ光量のテーブルNo.に対する関係
を示す図である。
【図19】 フルカラーモードでの現像と転写前イレー
サのタイミングチャートである。
【符号の説明】
2…感光体ドラム、 3…帯電装置、9…現像器、 1
2…転写チャージャ、 17…メインイレーサ、18…
転写前イレーサ、 201…プリンタ制御部、210…
電位センサ、 211…AIDCセンサ、 212…温
度センサ、213…湿度センサ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体と、 感光体を照射して除電する除電手段と、 除電手段により除電された感光体を一様に帯電する帯電
    手段と、 帯電手段により一様に帯電された感光体を画像データに
    応じて照射して潜像を形成する照射手段と、 それぞれ異なった色のトナーを備え潜像を現像する複数
    の現像装置と、 現像されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、 現像装置と転写手段の間に配置され照射により潜像を除
    電する転写前除電手段と、 環境条件を検出する環境条件検出手段と、 環境条件検出手段により検出された環境条件に応じて転
    写前除電手段の除電を制御する制御手段とを備えたこと
    を特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたカラー画像形成装
    置において、 上記の環境条件検出手段は湿度、温度または温度及び湿
    度を検出し、上記の制御手段は、さらに、湿度、温度ま
    たは温湿度の組み合わせに基づき除電手段の光量を増加
    することを特徴とするカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されたカラー画像形成装
    置において、 さらに、原稿上の文字画像領域に関する情報を入力する
    入力手段を備え、 上記の制御手段は、入力手段により入力された情報から
    得られた文字画像領域において、環境条件に対応して転
    写前除電手段を制御することを特徴とするカラー画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載されたカラー画像形成装
    置において、 上記の環境条件検出手段が検出する環境条件は、所定基
    準条件で感光体上に形成したトナー画像について検出し
    たトナー濃度であることを特徴とするカラー画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されたカラー画像形成装
    置において、 上記の環境条件検出手段は湿度または温度及び湿度を検
    出し、上記の制御手段は、さらに、湿度、温度または温
    湿度の組み合わせに基づき現像後のオートシャット時間
    を延長することを特徴とするカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載されたカラー画像形成装
    置において、 上記の環境条件検出手段はオートシャット中に感光体の
    残留電位を検出し、上記の制御手段は、さらに、残留電
    位の検出値が大きい場合に、除電手段の光量を増加する
    ことを特徴とするカラー画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載されたカラー画像形成装
    置において、 上記の環境条件検出手段はオートシャット中に感光体の
    残留電位を検出し、上記の制御手段は、さらに、残留電
    位の検出値が大きい場合に、現像後のオートシャット時
    間を延長することを特徴とするカラー画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0831381A2 (en) * 1996-09-12 1998-03-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus having pre-transfer charge removing means
US5966560A (en) * 1995-08-29 1999-10-12 Minolta Co., Ltd. Image forming apparatus with enhanced pretransfer erasing
JP2016109886A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP2021071517A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および制御方法

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