JP3372565B2 - 間欠磁気記録再生装置 - Google Patents

間欠磁気記録再生装置

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JP3372565B2
JP3372565B2 JP15811692A JP15811692A JP3372565B2 JP 3372565 B2 JP3372565 B2 JP 3372565B2 JP 15811692 A JP15811692 A JP 15811692A JP 15811692 A JP15811692 A JP 15811692A JP 3372565 B2 JP3372565 B2 JP 3372565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば監視用に使われ
る、映像信号を間欠的に記録再生する機能を有する間欠
磁気記録再生装置(以下タイムラプスVTRと略す)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープに間欠的に映像信号
を記録し、例えば1本のテープに720時間の録画が可
能なタイムラプスVTRが広く用いられている。このタ
イムラプスVTRは、例えば工場,工事現場,店舗など
で人間に代って監視を行うテレビカメラからの映像信号
を記録するために用いられ、異常発生時には記録された
映像信号を再生することにより、貴重な情報を得ること
が出来る。
【0003】以下図を参照しながら、市販されているV
HS方式のビデオカセットテープを用いた従来のタイム
ラプスVTRの1例について説明する。
【0004】図11は従来のタイムラプスVTRの構成
を示すブロック図である。同図において、50はタイム
ラプスVTRの動作を統括制御する制御マイコン、51
は、制御マイコン50からのキャプスタン駆動パルス6
1によってキャプスタンモータ52を制御するキャプス
タンモータ駆動手段で、これによってVHS方式に基づ
いたタイムラプスVTRでは、トラックピッチ58μm
となる通常走行標準モード(SPモード)や、トラック
ピッチ19.3μmとなる通常走行の1/3速の長時間
3倍モード(EPモード)で駆動させたり、また、通常
走行の1/nの速度でキャプスタンモータを駆動させる
連続スローモードや、キャプスタンモータを間欠的に駆
動させる間欠モードで駆動させたりする事が出来るよう
になっている。52はキャプスタンモータ、53は、記
録時には映像信号を回転シリンダ56上の磁気ヘッド1
9,20に増幅して供給し、再生時には磁気ヘッド1
9,20によって読み出された再生信号を増幅する映像
信号記録再生手段、54は巻き出しリール、55は巻取
リール、57はピンチローラ、58は、外部より入力さ
れた映像信号やテープから読み出された映像信号の処理
を行なうための映像信号処理手段、59は入力映像信
号、60は出力映像信号、8はFGセンサ(シリンダF
Gセンサ)、21はタックセンサである。
【0005】同じく図11において、1は回転シリンダ
56を制御するためのシリンダモータ駆動手段であり、
シリンダ速度制御回路2、フィードバック回路3、アン
プ回路4、シリンダ位相制御回路5、シリンダFGアン
プ7、モータドライブ回路9、スキュー制御回路10に
よって構成されている。また、11はモータ駆動信号、
12は制御マイコン50から出力されシリンダの回転基
準を制御するシリンダ基準制御信号、14はモータドラ
イブ回路9に入力されるシリンダモータドライブ信号、
15は回転シリンダ56の回転速度を減速させるための
シリンダ減速パルス、16は制御マイコン50から出力
される記録するタイミングを示す記録タイミングパル
ス、17は同期分離信号や色副搬送波信号から生成され
(記録時は入力映像信号、再生時は内部クロックより生
成)、シリンダの回転基準となるSW30パルス(ヘッ
ド切替パルス)である。なお、70は磁気テープであ
る。
【0006】上記した構成において、シリンダモータ駆
動手段1は次の様に動作する。いま、FGセンサ8によ
り検出されたシリンダFGは、シリンダFGアンプ7を
介してシリンダ速度制御回路2に入力され、これにより
シリンダ速度制御回路2は回転シリンダ56の速度を制
御している。さらにSW30パルス17を基準にして回
転シリンダ56の位相制御を行なっているシリンダ位相
制御回路5の出力と、シリンダ速度制御回路2の出力と
によってアンプ回路4でシリンダモータドライブ信号1
4を発生させ、これをモータドライブ回路9に入力して
シリンダモータを駆動させている。
【0007】このような構成において、市販の120分
ビデオテープを用いた場合、VHS方式VTRの通常走
行標準モード(SPモード、トラックピッチ58μm)
で2時間の記録や、キャプスタンモータ52の回転速度
を落とす連続スロー駆動や間欠駆動で、例えば24時
間,120時間,480時間などの長時間記録を行なう
事が出来る。また通常SPモード走行よりも遅い速度の
長時間3倍モード(EPモード、トラックピッチ19.
3μm)でも同様に長時間記録を行なう事が出来る。
【0008】このタイムラプスVTRの記録・再生時の
動作を、図11,図12,図13,図14,図15,図
16及び図17を用いてさらに詳しく説明する。
【0009】図13は、タイムラプスVTRを通常走行
させた場合の映像信号トラックの軌跡を示している。同
図において、62a〜62dは通常走行モードによって
記録された映像信号トラック、63は(図中でハッチン
グを施した部分は)、間欠再生(磁気テープ70を静止
させた状態で映像信号を読み出す場合)させた時に磁気
ヘッドがトレースする軌跡を示している。同図に示すよ
うに、通常走行させた場合は、映像信号トラック中に記
録されるHの数(水平同期期間1個分を1Hとする)は
262.5個となる。通常走行させた場合の磁気ヘッド
の描く軌跡は間欠再生させた時の軌跡に比べてトラック
の角度が大きいので、これにより軌跡の描くトラックの
長さはαh分異なっている(SPモードではαh=1.
5H、EPモードではαh=0.5H、以下同様)。よ
って、通常走行させて記録した映像信号トラックを通常
走行させて再生させた場合は、磁気ヘッドは記録されて
いる映像信号トラック62a〜62dと同じ軌跡を描く
ので、読み出されるH数は262.5Hとなり通常通り
に再生できる。また間欠再生させた場合でも、磁気ヘッ
ドがトレースする軌跡の長さは、SPモードの場合26
2.5+1.5=264H、EPモードの場合は26
2.5+0.5=263Hとなり、半端な0.5Hはな
くなるので間欠再生中でもHの連続性は確保され、良好
な再生画が得られる。
【0010】これに対して、図14の様に間欠駆動モー
ドで記録した場合は次の様になる。図14において、6
4a〜64dは間欠記録した時磁気ヘッドが描いた映像
信号トラック、65は(図中でハッチングを施した部分
は)通常走行で再生させた時磁気ヘッドが描くトラック
の軌跡を示している。図14では間欠駆動モードで記録
しているので、磁気テープ70上に記録された映像信号
トラックは通常再生した時の磁気ヘッドの描く軌跡に比
べて角度は小さい。間欠駆動モードで記録された映像信
号トラックのH数は262.5個であり、また通常再生
で読み出すHの数は、トラックの角度が大きい分だけ読
み出す時に磁気ヘッドの描くトラックの軌跡は短くなる
ので、262.5−αhとなる。この図14の場合、間
欠再生した時は一つの映像信号トラックに記録されてい
るHの個数は262.5個なので、0.5H分が半端に
なり余ってしまう。よってHの連続性が損われるので画
面上部に映像信号の曲り(スキュー曲り)が生じてしま
う。また、通常再生させた時も読み出すHの数は、SP
モードの場合262.5−1.5=261H、EPモー
ドの場合262.5−0.5=262Hとなり、通常再
生時に必要な0.5H分がなくなって良好に再生が出来
なくなる。
【0011】よって、従来のタイムラプスVTRでは次
の様にしてこの問題を解決している。まず、通常走行で
記録する図13に示した時のような場合は、図17のタ
イミングチャートに示す通り、シリンダモータドライブ
信号14は、一定の定常レベルCのままでシリンダモー
タを駆動する。よって、回転シリンダ56は一定の速度
で回転しており、この時映像信号トラック62a〜62
dに水平同期期間Hは262.5個記録される。
【0012】これに対し、間欠駆動しながら記録する場
合は次の様に駆動される。図12は映像信号を間欠記録
する時のタイムチャートを示しており、シリンダモータ
ドライブ信号14は、信号波形のレベルが上がる程回転
シリンダ56の回転速度が低くなる事を表している。い
ま、記録する瞬間にシリンダ減速パルス15を印加する
と、スキュー制御回路10によってそれ迄14dの点線
ような軌跡を描いて回転していた回転シリンダ56が、
パルスが印加された瞬間減速されて14cのような実線
の軌跡を描くようになる。これによって、記録する瞬間
のシリンダモータドライブ信号14のレベルは、レベル
AからレベルBに変化する。
【0013】この時磁気テープ70に記録された映像信
号トラックは、図15の様になる。図15において、6
6a〜66dは間欠駆動モードで記録した時磁気ヘッド
が描いた映像信号トラック、67は(図中でハッチング
を施した部分は)通常走行で再生させた時磁気ヘッドが
描くトラックの軌跡を示している。シリンダ減速パルス
15を印加しながら間欠駆動モードで記録した図15の
ようなトラック軌跡の場合は、記録時の回転シリンダ5
6の回転速度が図12の14cに示すように減速されて
いるので、記録されるHの個数は263個になる。これ
ならば間欠再生時、読み出すHの数は整数個なのでHの
連続性は保たれ、良好な間欠再生画が得られる。また通
常走行で再生させても、読み出すHの個数は図中に示す
通り、263−αH(SPモードの場合263−1.5
=261.5H、EPモードの場合263−0.5=2
62.5H)となるので、やはりHの連続性が保たれ、
良好な再生画が得られる。
【0014】なお図12において、シリンダ減速パルス
15の印加が終わってもさらにシリンダモータドライブ
信号14のレベルが上昇する(回転シリンダが減速を続
ける)のは、間欠駆動しているので、記録が終わり(記
録タイミングパルスがロウからハイになった時)キャプ
スタン駆動パルス61によってキャプスタンモータが駆
動されるとテープのテンションが変化し、これにともな
って回転シリンダ56の回転速度が落ちてしまうからで
ある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のタイムラプスV
TRは、上記したような手法でスキュー曲りを補正して
いる。しかしながら、図16の様に記録間隔が短くなる
と新たな問題が生じてくる。図16において、14bは
シリンダモータドライブ信号、15はシリンダ減速パル
ス、16は記録タイミングパルス、17はSW30パル
スである。
【0016】記録間隔が図12の様に長い場合は、記録
した後キャプスタンモータ52の駆動が終わると、シリ
ンダモータドライブ信号14cはゆっくりと下降して定
常レベルCまで戻り、再びシリンダ減速パルス15の印
加によって上昇を開始する。しかし記録間隔が短い図1
6の様な場合は、シリンダモータドライブ信号14bに
示すように、定常レベルCにまで戻り切らないまま再び
シリンダ減速パルス15の印加によって上昇を開始して
しまう。この時、記録時のシリンダ減速パルス15のレ
ベルは、レベルA’からレベルB’まで変化する。つま
り図12と同じように回転シリンダの回転速度をレベル
AからレベルBまで変化させる事が出来ないので、良好
なスキュー曲り補正ができないと言う問題があった。
【0017】また、連続スローモード記録時も、同様な
理由によって良好なスキュー曲り補正が出来ないという
問題があった。
【0018】また従来、タイムラプスVTRのセット内
の温度が変化すると、例えばシリンダサーボ系の制御が
僅かに狂うなどの要因で、回転シリンダの回転速度が微
妙に変化し、温度が低温から高温に変化するにしたがっ
て画面上部のスキューが右曲りから左曲りにリニアに変
化するというような、温度変化によるスキュー曲り劣化
という問題もあった。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明はスキュー曲り補
正を良好に行なうため、映像信号を間欠的に磁気テープ
に記録再生するための磁気ヘッドを搭載した回転シリン
ダと、回転シリンダを制御するシリンダサーボ手段と、
通常走行の1/nの速度の駆動を行なう連続スロー駆動
を制御する第1の制御モードと、間欠的に走行させ平均
的に前記1/nの速度より遅い間欠駆動を制御する第2
の制御モードとを有するキャプスタンサーボ手段とを、
具備し前記シリンダサーボ手段は、記録する期間と概
略同期した期間に回転シリンダの回転速度を減速させる
スキュー制御手段と、該スキュー制御手段に印加するシ
リンダ減速パルスを、そのパルス幅が、前記第1の制御
モードよりも前記第2の制御モードを長く設定するよう
に切換えるタイミング設定・切換え手段とを備えた、構
成をとる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】キャプスタンサーボ手段は、記録の周期が長い
時には、テープ走行をより遅くするために間欠的に走行
させる間欠駆動モード(第2の制御モード)にて走行さ
せ、記録の周期が短いときには、テープ走行を連続スロ
ー駆動モード(第1の制御モード)にて走行させる。そ
して、シリンダサーボ手段のタイミング設定・切換え手
段は、記録期間の回転シリンダの回転速度を減速するス
キュー制御手段に印加する減速パルスの幅を、間欠駆動
モード(第2の制御モード)より連続スロー駆動モード
(第1の制御モード)で短くするように、切換え制御す
る。これによって、間欠駆動モード、連続スロー駆動モ
ードの両モードで、共に高精度なスキュー曲り補正を実
現できる。
【0024】
【0025】
【0026】
【実施例】以下、本発明を図示した各実施例によって説
明する。図1は本発明の第1実施例に係るタイムラプス
VTRのブロック図である。図1において、6は、回転
シリンダ56を駆動させるためのシリンダモータ駆動手
段1中に設けられた加速スキュー制御回路であり、該加
速スキュー制御回路6は、制御マイコン50から入力さ
れるシリンダ加速パルス13のタイミングに応じて、回
転シリンダ56の回転速度を加速させるようになってお
り、これ以外は図11の従来例と同様の構成となってい
る。
【0027】FGセンサ8により検出されたシリンダF
Gは、シリンダFGアンプ7を介してシリンダ速度制御
回路2に入力され、これによりシリンダ速度制御回路2
は回転シリンダ56の速度を制御している。さらにSW
30パルス17を基準にして回転シリンダ56の位相制
御を行なっているシリンダ位相制御回路5の出力と、シ
リンダ速度制御回路2の出力とによってアンプ回路4で
シリンダモータドライブ信号14を発生させ、これをモ
ータドライブ回路9に入力してシリンダモータを駆動さ
せている。なお、シリンダモータドライブ信号14はフ
ィードバック回路3を介してアンプ回路4に帰還され、
制御信号をフィードバック補正している。また、スキュ
ー制御回路10では、制御マイコン50から入力される
シリンダ減速パルス15のタイミングに応じて、回転シ
リンダ56の回転速度を減速させ、逆に加速スキュー制
御回路6では、制御マイコン50から入力されるシリン
ダ加速パルス13のタイミングに応じて、回転シリンダ
56の回転速度を加速させるようになっている。
【0028】このような構成によって、図2に示すよう
な動作を実現できる。図2において、17はSW30パ
ルス、16は記録タイミングパルス、14はシリンダモ
ータドライブ信号、15はシリンダ減速パルス、13は
シリンダ加速パルスである。このように、記録タイミン
グパルス16を図示のような短い間隔でかつ間欠駆動モ
ードで記録する場合、従来はシリンダ減速パルス15を
印加しても、シリンダモータドライブ信号は14bの点
線で示すような波形になり、信号レベルは定常レベルC
(一点鎖線で示したレベル)まで戻り切らず、記録中も
信号レベルはレベルA’からレベルB’に変化して、ス
キュー曲りを補正した良好な記録が出来なかった。これ
に対し、本実施例の様に加速スキュー制御回路6を設
け、シリンダ加速パルス13を図の様なタイミングで印
加し、回転シリンダ56の回転速度を加速させると、シ
リンダモータドライブ信号は14aの実線に示すような
波形になる。こうすれば、シリンダモータドライブ信号
14aの信号レベルは、記録間隔が長い前記図8の場合
と同様に定常レベルCまで下降し、記録中の信号レベル
は図中に示すようにレベルAからレベルBまで変化し、
記録間隔が長い図8の場合と同様になって、スキュー曲
りを補正した良好な記録をする事が出来る。
【0029】図3は、本実施例のシリンダモータ駆動手
段1における加速スキュー制御回路6及びスキュー制御
回路10の具体的な回路例を示している。同図に示す様
に、トランジスタ6a、抵抗6b,6c,6dを用いて
加速スキュー制御回路6を構成し、そのトランジスタ6
aのベースにシリンダ加速パルス13を印加する事によ
って、回転シリンダ56の回転速度を加速し本実施例の
ようなスキュー曲りの補正を行なう事が出来る。また、
抵抗6dの値によってその加速の量を最適に設定でき、
簡単な構成で本発明の効果が得られる。スキュー制御回
路10についても同様で、トランジスタ10a、抵抗1
0b,10c,10dを用いてスキュー制御回路10を
構成し、シリンダ減速パルス15をトランジスタ10a
のベースに印加する事によって、スキュー曲りの補正を
行なう事ができ、また抵抗10bの値によってその減速
の量を最適に設定する事ができる。
【0030】なお、ここに示すスキュー制御回路10及
び加速スキュー制御回路6はあくまでも一つの回路例で
あり、これ以外の回路によってもシリンダ速度を加速も
しくは減速する事によりスキュー曲りの補正をする事が
出来るのは勿論である。
【0031】図4は通常走行の1/nの速度でキャプス
タンモータ52を駆動させる連続スローモードにおける
記録動作時のタイムチャートである。図4において、1
7はSW30パルス、16は記録タイミングパルス、1
4はシリンダモータドライブ信号、15はシリンダ減速
パルスである。
【0032】連続スローモード記録時においても、間欠
駆動モード記録時と同様に、記録間隔が十分に長けれ
ば、図4に示すように記録タイミングパルス期間で記録
された後、シリンダモータドライブ信号14の信号レベ
ルは定常レベルCまで下降する。そして、再び記録時に
シリンダ減速パルス15によってブレーキを掛けると、
回転シリンダ56の回転速度が減速し、シリンダモータ
ドライブ信号14eの信号レベルはレベルAからレベル
Bに変動するので、良好にスキュー曲り補正をする事が
出来る。
【0033】しかし、図5のように記録間隔が短い連続
スローモード記録時の場合は、やはり間欠駆動記録時と
同様にシリンダモータドライブ信号14は記録が終わっ
ても定常レベルCまで戻り切らず、良好なスキュー曲り
補正は出来ない。そこで間欠駆動モード記録時と同様
に、図5中に示すように記録が終了した後シリンダ加速
パルス13を印加して、シリンダモータドライブ信号1
4fのように回転シリンダの回転速度を加速させ、定常
レベルCに戻してやれば良好にスキュー曲りの補正を行
なう事が出来る。
【0034】図6は本発明の第2実施例に係るタイムラ
プスVTRのブロック図である。図6において、15’
は、制御マイコン50から出力されたシリンダ減速パル
ス15を基にして、そのエッジタイミングを異なったタ
イミングに設定したシリンダ減速パルスであり、18
は、シリンダ減速パルス15のエッジタイミングを異な
った値に設定するためのタイミング設定手段である。2
2は、間欠駆動モード記録時には制御マイコン50から
出力されたシリンダ減速パルス15を選択し、連続スロ
ーモード記録時にはエッジタイミングを異なった値に設
定したシリンダ減速パルス15’を選択するための切換
えスイッチであり、25は間欠駆動モードもしくは連続
スローモードを選択するためのモード切換えパルスであ
る。それ以外は前記図11の構成と同様である。
【0035】図6の第2実施例の動作を、図4及び図7
のタイムチャートを用いて説明する。図7は、連続スロ
ーモード記録時のタイミングを示すタイムチャートであ
る。連続スローモード記録時、記録間隔が長くて、シリ
ンダ減速パルス15で回転シリンダにブレーキを掛ける
事により、良好なスキュー曲り補正が出来る場合には、
図4のようにシリンダモータドライブ信号14は定常レ
ベルCまで下降する。この時、シリンダ減速パルス15
がロウになりブレーキを掛け終えても、シリンダモータ
ドライブ信号14は、図中に示すように時間tだけ上昇
を続けている(回転シリンダ56の回転速度がブレーキ
を掛けた慣性でしばらくは減速したまま加速に転じない
から)。
【0036】よって記録間隔が短い場合にも、図7に示
すようにシリンダ減速パルス15の後ろエッジを、従来
のタイミングに比べて時間t程度前にずらせば、回転シ
リンダ56のブレーキは従来に比べて早く掛け終わる事
になり、回転シリンダ56はその時間分だけ早く加速状
態になる。従って、記録間隔が短い場合において、従来
は14gのように、定常レベルCまで戻り切らずに再び
上昇していたシリンダモータドライブ信号の波形は、1
4hのようになり、図に示すようにシリンダモータドラ
イブ信号14hは定常レベルCまで戻り切るので、第1
実施例と同様なスキュー曲りの補正が行なえ、良好な再
生画を得る事が出来る。
【0037】この方法であれば、シリンダ減速パルスの
タイミング設定を、例えば制御マイコン50によって行
なわせれば、従来の構成と全く同様な構成によってスキ
ュー曲りを補正できるので、部品点数を減らす事が出来
るというメリットもある。
【0038】図8は本発明の第3実施例に係るタイムラ
プスVTRのブロック図である。図8において、23は
タイムラプスVTRのセット内の温度を検知する温度検
知手段であり、24は、該温度検知手段23の出力に応
じてシリンダ減速パルス15及びシリンダ加速パルス1
3のエッジタイミングを可変するタイミング可変手段で
ある。これ以外の構成は図1の前記第1実施例と同様で
ある。
【0039】図8の本第3実施例の動作を、図9及び図
10を用いて説明する。図9は、従来生じていたセット
内温度の変化に伴うスキュー曲りの変動の一例の様子を
示す図である。ここで、図9の(a)は、セット内温度
とスキュー曲りxとの関係を示すグラフであり、図9の
(b)は、テレビ画面上部にxのスキュー曲りが発生し
ている事を示す図である。図9より判るように、セット
内の温度が変わると、通常の室温(20℃)でスキュー
曲りを零にしても、温度の上昇と共にスキューは右側か
ら左側に曲ってくる。この要因は、セット内の回路やメ
カの温度変動に依存する特性変化によるものであるが、
特に温度上昇に従ってシリンダ負荷が大きくなりやす
く、その分だけシリンダ回転速度が低くなり、SW30
パルスによる切換えポイントではH間隔が狭くなって、
左側に曲ったスキューが発生する事となる。
【0040】これに対し本実施例では、温度を検知し、
検知した温度変化に応じてシリンダ加速パルス13及び
シリンダ減速パルス15の少なくとも一方のタイミング
を可変する事によって、温度変化に応じたスキュー曲り
補正を行なうものである 例えば図10の(a)に示すように、記録タイミングパ
ルス16に対して時間ta だけ前方に設定したシリンダ
減速パルス15を、温度変化で可変制御する場合を考え
る。この場合には、図10の(b)に示すように上記時
間ta を可変制御する時、時間ta の増加とともにスキ
ュー曲り量xは右曲りとなる特性を用いる事により、タ
イミング可変手段24において、温度検知手段23から
の温度を示す出力に応じ温度上昇に従って、時間ta
大きくなるシリンダ減速パルス15を生成させる。こう
することにより、図9に示した温度変化に伴うスキュー
曲りの発生を大幅に低減できることとなる。
【0041】なお図10では、記録タイミングパルス1
6に対してシリンダ減速パルス15の前エッジを可変す
る例を示しているが、場合によっては後ろエッジを可変
しても良く、また同様にして、シリンダ加速パルス13
の前エッジあるいは後ろエッジ、もしくはシリンダ減速
パルス15とシリンダ加速パルス13の両方のエッジタ
イミングを可変しても同様な効果が得られる事は勿論で
ある。
【0042】
【発明の効果】記録の周期が長い時には、テープ走行を
より遅くするために間欠的に走行させる間欠駆動モード
(第2の制御モード)にて走行させ、記録の周期が短い
ときには、テープ走行を連続スロー駆動モード(第1の
制御モード)にて走行させることが可能な構成におい
て、記録期間の回転シリンダの回転速度を減速するスキ
ュー制御手段に印加する減速パルスの幅を、間欠駆動モ
ード(第2の制御モード)より連続スロー駆動モード
(第1の制御モード)で短くすることによって、間欠駆
動モード、連続スロー駆動モードの両モードで、共に高
精度なスキュー曲り補正を実現できる。すなわち、間欠
記録制御モード(走行停止時に1トラック記録)と、連
続スロー記録制御モード(低速走行中に1トラック記
録)とで、記録トラックパターンの傾きが異なっても、
それぞれに対して最適な減速パルスを切換えて与えるこ
とにより、両モードで、共に高精度なスキュー曲り補正
を実現でき、良好な画像を得ることができる。
【0043】
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るタイムラプスVTR
のブロック図である。
【図2】図1の構成において間欠駆動で記録した時の各
波形を示すタイムチャート図である。
【図3】図1のシリンダモータ駆動手段内の一部構成の
一具体例を示す回路図である。
【図4】図1の構成において連続スローモード駆動で記
録したとき記録間隔が長い場合の各波形を示すタイムチ
ャート図である。
【図5】図1の構成において連続スローモード駆動で記
録したとき記録間隔が短い場合の各波形を示すタイムチ
ャート図である。
【図6】本発明の第2実施例に係るタイムラプスVTR
のブロック図である。
【図7】図6の構成において連続スローモード駆動で記
録したとき記録間隔が短い場合の各波形を示すタイムチ
ャート図である。
【図8】本発明の第3実施例に係るタイムラプスVTR
のブロック図である。
【図9】タイムラプスVTRのセット内の温度変化に伴
うスキュー曲り変動の様子を示す説明図である。
【図10】図8の構成において記録タイミングパルスに
対するシリンダ減速パルス前エッジの可変制御の手法を
示す説明図である。
【図11】従来のタイムラプスVTRを示すブロック図
である。
【図12】従来構成において間欠駆動モードで記録した
とき記録間隔が長い場合の各波形を示すタイムチャート
図である。
【図13】通常走行モードで記録した時、記録された映
像信号トラックの軌跡と、間欠再生した時の磁気ヘッド
のトレースする軌跡とを示す説明図である。
【図14】間欠駆動モードで記録した時、記録された映
像信号トラックの軌跡と、通常走行で再生した時の磁気
ヘッドのトレースする軌跡(但し補正を行なわない時)
とを示す説明図である。
【図15】間欠駆動モードで記録した時、記録された映
像信号トラックの軌跡と、通常走行で再生した時の磁気
ヘッドのトレースする軌跡(但し補正を行なった時)と
を示す説明図である。
【図16】従来構成において間欠駆動モードで記録した
とき記録間隔が短い場合の各波形を示すタイムチャート
図である。
【図17】通常走行モードで記録した時の各波形を示す
タイムチャート図である。
【符号の説明】
1 シリンダモータ駆動手段 2 シリンダ速度制御回路 3 フィードバック回路 4 アンプ回路 5 シリンダ位相制御回路 6 加速スキュー制御回路 7 シリンダFGアンプ 8 FGセンサ 9 モータドライブ回路 10 スキュー制御回路 11 モータ駆動信号 12 シリンダ基準制御信号 13 シリンダ加速パルス 14 シリンダモータドライブ信号 15 シリンダ減速パルス 16 記録タイミングパルス 17 SW30パルス 18 タイミング設定手段 19,20 磁気ヘッド 21 タックセンサ 22 切換えスイッチ 23 温度検知手段 24 タイミング可変手段 25 モード切換えパルス 50 制御マイコン 51 キャプスタンモータ駆動手段 52 キャプスタンモータ 53 映像信号記録再生手段 54 巻き出しリール 55 巻取リール 56 回転シリンダ 57 ピンチローラ 58 映像信号処理手段 59 入力映像信号 60 出力映像信号 61 キャプスタン駆動パルス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 満 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 AV機器事業部内 (56)参考文献 特開 昭60−117443(JP,A) 特開 昭64−39656(JP,A) 特開 昭52−49720(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/782 - 5/783 H04N 5/91 - 5/956 G11B 15/467 G11B 15/473

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号を間欠的に磁気テープに記録再
    生するための磁気ヘッドを搭載した回転シリンダと、 回転シリンダを制御するシリンダサーボ手段と、 通常走行の1/nの速度の駆動を行なう連続スロー駆動
    を制御する第1の制御モードと、間欠的に走行させ平均
    的に前記1/nの速度より遅い間欠駆動を制御する第2
    の制御モードとを有するキャプスタンサーボ手段とを、 具備した間欠磁気記録再生装置であって、 前記シリンダサーボ手段は、記録する期間と概略同期し
    た期間に回転シリンダの回転速度を減速させるスキュー
    制御手段と、該スキュー制御手段に印加するシリンダ減
    速パルスを、そのパルス幅が、前記第1の制御モードよ
    りも前記第2の制御モードを長く設定するように切換え
    るタイミング設定・切換え手段とを備えた事を特徴とす
    る間欠磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記タイミング設定・切換え手段にて切
    換える前記シリンダ減速パルスの幅は、前記第1の制御
    モード時に対して前記第2の制御モードの前記シリンダ
    減速パルスの前エッジのタイミングを切換え設定し、前
    記シリンダ減速パルスの後ろエッジは概略一定位置で固
    定することを特徴とする請求項1記載の間欠磁気記録再
    生装置。
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